JPH0796137B2 - シームレス金属缶の製造方法 - Google Patents

シームレス金属缶の製造方法

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JPH0796137B2
JPH0796137B2 JP20631489A JP20631489A JPH0796137B2 JP H0796137 B2 JPH0796137 B2 JP H0796137B2 JP 20631489 A JP20631489 A JP 20631489A JP 20631489 A JP20631489 A JP 20631489A JP H0796137 B2 JPH0796137 B2 JP H0796137B2
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則人 佐伯
俊治 金子
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ビールや炭酸飲料等の正内圧性内容物の収納
に適した、絞り加工、絞り−再絞り加工又は絞り−しご
き加工等により形成されるシームレス金属缶の製造方法
に関し、特にその底部の形成方法に関する。
(従来の技術) 本発明者は、実願昭63-82067号や実願平1-55451号にお
いて、耐内圧性に優れ、しかも密封後互に積重ねても荷
崩れし難いシームレス金属缶として、第1図に示すよう
な、円筒状胴部2に曲率部8を介して接続し、断面円弧
状に凹んで内側斜め下方に延びる外壁部4、外壁部4の
下端に小さい曲率半径の曲率部5を介して接続し、ほぼ
軸方向に立上る短円筒状の内壁部6、および内壁部6に
曲率部9を介して接続する断面円弧状に凹んだ中央パネ
ル7を有するボトム3を備える金属缶1が好適であると
提案した。
このような金属缶1のボトム3の形成法として、第8図
に示すように、円筒状胴部15(円筒状胴部2に対応す
る;以下同じ)にラジアス部16を介して接続する平坦な
底部17を有する缶胴プリフォーム18を作製し、ラジアス
部16とその近傍部をボトム成形ポンチ20とホールドダウ
ンリング21(第4図参照)によって押潰した後、ドーミ
ングダイ19(第4図参照)によって底部17の中央部を押
上げて凹ませ、外壁部4、曲率部5、内壁部6および中
央パネル7を形成する方法が考えられる。
この場合プリフォーム18の材料が、比較的軟かく、かつ
比較的厚い場合は、外壁部4に縦皺(斜上方に延びる
皺)が生ずることなくボトム3を形成することができ
る。材料が比較的軟かいので、ラジアス部16とその近傍
の余分の材料が缶胴に流動するのと、材料が比較的厚い
ので円周方向の座屈による皺が発生し難いためと思われ
る。しかしこの場合でも曲率部5の内側曲率半径r1が小
さい、例えば0.5〜1.0mmの場合は、曲率部5が薄肉化し
て耐内圧性が低下し、また曲率部5内面の塗膜が傷付き
易く、さらにボトム成形ポンチ20の下端部20aもそれに
応じて細小になるので成形作業中に破損し易い。
一方材料コスト節減のため、プリフォーム18の材料(低
炭素鋼板)を比較的薄く(例えば0.15mm)、かつ比較的
硬く(例えば2回圧延のDR10材、HR30T硬度80)した場
合は、前記の流動が起り難いのと、円周方向の座屈が起
り易いためと推測されるが、外壁部4に縦皺が発生し易
い。縦皺は製品の外観を損ねるのみならず、内外面の塗
膜等の被膜を傷付けて耐食性を損ねるという問題を生ず
る。ラジアス部16の曲率半径r2を大きくすれば、前記の
余分の材料の量が減少するのでボトム3成形時の縦皺の
発生は緩和されるが、この場合はプリフォーム18成形時
にラジアス部16上部に皺が発生し易くなるので有効な対
策とはなり得ない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、缶材料が比較的薄くかつ硬い場合でも、外壁
部に縦皺が発生し難く、かつ曲率部内面の被膜の傷付き
が起り難い、円筒状胴部に接続し、断面円弧状に凹んで
内側斜め下方に延びる外壁部、外壁部の下端に小さい曲
率半径の曲率部を介して接続し、ほぼ軸方向に立上がる
短円筒状の内壁部、および内壁部に接続する断面円弧状
に凹んだ中央パネルを備えるボトムを有する、耐内圧性
の優れたシームレス金属缶の製造方法を提供することを
目的とする。
さらに本発明は、成形のさい工具の破損が起り難い、前
記シームレス金属缶の製造方法を提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 本発明のシームレス金属缶の製造方法は、円筒状胴部に
接続し、断面円弧状に凹んで内側斜め下方に延びる外壁
部、外壁部の下端に小さい曲率半径の第一の曲率部を介
して接続し、ほぼ軸方向に立上る短円筒状の内壁部、お
よび内壁部に接続する断面円弧状に凹んだ中央パネルを
備えるボトムを有するシームレス金属缶の製造方法であ
って、円筒状胴部、および円筒状胴部にラジアス部を介
して接続する平坦な底部を有する缶胴プリフォームに、
逆円錐台形部、および逆円錐台形部に第一の曲率部より
曲率半径が大きい第一の湾曲部を介して接続する中央凹
部を底端に有するボトム成形ポンチを内挿し、ラジアス
部を、逆円錐台形部とホールドダウンリングの逆円錐台
形部に対応する形状の成形面によって押圧し、かつ中央
パネルと対応する形状の上面を有するドーミングダイに
よって中央凹部内に底部を押し込んで、逆円錐台形の外
側壁部、外側壁部に第一の曲率部よりも曲率半径の大き
い第二の曲率部を介して接続するほぼ軸方向に立上る、
内壁部よりも高い内側壁部、および内側壁部の上端に接
続する中央パネルを備える予備成形缶を形成する第一の
工程;次いで中央パネルに対応する形状の底面を有する
コアポンチ、およびコアポンチを包囲し、第二の曲率部
に当接可能な第二の湾曲部を下端に有し、かつ外壁部と
等しい曲率半径の凹面部を底面に有するリングポンチを
予備成形缶に内挿して、リングポンチと、外壁部外面に
対応する形状の成形面を有する押えリングによって外側
壁部を押圧し、該押圧状態において中央パネルを、コア
ポンチと、中央パネルの少なくとも周辺部に対応する形
状の環状上面を有するホールドダウンダイによって挟持
しながら押し下げて、外壁部、第一の曲率部および内壁
部を形成する第二の工程を有することを特徴とする。
(作用) 第一の工程において、第2図に示すように、円筒状胴部
15、および円筒状胴部15にラジアス部16を介して接続す
る平坦な底部17を有する缶胴プリフォーム18に、逆円錐
台形部34,および逆円錐台形部34に第一の曲率部5より
曲率半径が大きい湾曲部35を介して接続する中央凹部31
を底端に有するボトム成形ポンチ30を内挿し、ラジアス
部16を、逆円錐台形部34とホールドダウンリング36の逆
円錐台形部34に対応する形状の成形面37aによって押圧
し、かつ中央パネル7と対応する形状の上面40aを有す
るドーミングダイ40によって中央凹部31内に底部17を押
し込んで、逆円錐台形の外側壁部23、外側壁部23に第一
の曲率部5よりも曲率半径の大きい第二の曲率部24を介
して接続するほぼ軸方向に立上る、内壁部6よりも高い
内側壁部25、および内側壁部25の上端に接続する中央パ
ネル7を備える予備成形缶22を形成する。
後述のように、第二の工程において、曲率部24の材料に
よって外壁部4の下方部4b(第7図参照)が形成され、
かつ外側壁部23は逆円錐台形で断面直線状であるので、
外側壁部23の幅1は、外壁部4の幅よりも狭い。従って
第一の工程において、外側壁部23に形成されるべき、ラ
ジアス部16の両端内外の近傍部以内の部分と外側壁部23
との面積差、すなわち余分の材料が、第8図の場合より
も少ないので、縦皺が発生し難い。
また第二の曲率部24の曲率半径r4は、第一の曲率部5の
曲率半径r1よりも大きいので、第一の工程で形成される
曲率部24の薄肉化や、その内面の被膜の傷付き、および
成形工具の破損が起こり難い。
第二の工程において、第3図に示すように、中央パネル
に対応する形状の底面を有するコアポンチ42、およびコ
アポンチ42を包囲し、第二の曲率部24に当接可能な湾曲
部43cを下端に有し、かつ外壁部4と等しい曲率半径の
凹面部43bを底面に有するリングポンチ43を予備成形缶2
2に内挿して、リングポンチ43と、外壁部4外面に対応
する形状の成形面46aを有する押えリング44によって外
側壁部23を押圧し、該押圧状態において中央パネル7
を、コアポンチ42と、中央パネル7の少なくとも周辺部
に対応する形状の環状上面45aを有するホールドダウン
ダイ45によって挟持しながら押し下げて、外壁部4、第
一の曲率部5および内壁部6を形成する。
外壁部4外面に対応する形状の成形面46aを有する押え
リング44と、外壁部4と等しい曲率半径の凹面部43bを
底面に有するリングポンチ43によって外側壁部23を押圧
して、先づ外壁部4の上方部4aを形成する。この押圧状
態において、中央パネル7をコアポンチ42とホールドダ
ウンダイ45によって挾持しながら押下げると、曲率部24
および内側壁部25が変形しながら降下して、曲率部24、
および内側壁部25の下方部の材料によって、外壁部4の
下方部4b、および曲率部5が形成される。曲率部5の曲
率半径r1は、押えリング44の成形面46aの下端46a1とホ
ールドダウンダイ45の周壁部45b間の間隙幅によって決
まり、論理的には0にすることも可能である。
外壁部4形成のさいの変形は主として伸び変形であり、
その変形量は僅かであるので、外壁部4に縦皺は発生し
難い。また曲率部5の形成は内面側が無拘束の状態で行
なわれるので、内面被膜の傷付きのおそれなく、また工
具の破損も起らない。さらに曲率部5の形成は主に圧縮
によって行なわれるので、この形成のさいの薄肉化が起
り難く、従ってこの点からも中央パネル7のバックリン
グが起り難く耐内圧性が向上する。また曲率部5の曲率
半径r1が、曲率部24の曲率半径r4より小さく、かつ好ま
しくは1mm以下であり、さらに曲率部24の曲率中心によ
り形成される円の直径D3よりも、曲率部5の曲率中心に
より形成される円の直径D2が小さくなるので、この点か
らもバックリングが生じ難い。
前述の如く、第一の工程で形成される内側壁部25の高さ
は、内壁部6のそれよりも高いので、前記の押下げのさ
い、内側壁部25の上方部の材料によって、第一の工程の
内側壁部25より低い内壁部6が形成される。また前記押
下げのさい中央パネル7はコアポンチ42とホールドダウ
ンダイ45の環状上面45aによって挾持されているので、
その形状が崩れることはない。
(実施例) 第4図において18は、金属板の円形ブランクから絞り加
工、再絞り加工によって形成された缶胴プリフォームで
あって、円筒状胴部15、ラジアス部16および平坦な底部
17を備えている。ラジアス部16の曲率半径r2は絞り成形
のさい皺が発生しない範囲で、なるべく大きく定められ
る。金属板としては、錫めっき鋼板、テインフリースチ
ール(電解クロム酸処理鋼板)、アルミニウム(合金)
薄板(これらの表面が塗膜および/またはプラスチック
フィルムの被膜で被膜されているものを含む)等が通常
用いられる。
29は第一の工程を行なうための成形工具を示したもので
あって、ボトム成形ポンチ30、ホールドダウンリング36
およびドーミングダイ40より主としてなっている。
ボトム成形ポンチ30は、缶胴プリフォーム18にほぼピッ
タリと内挿できるように、胴部30aの直径が定められて
おり、底端には、第一の工程で形成される中央パネル7
の最大深さH1より若干深い短円筒形の中央凹部31が形成
されている。中央凹部31を包囲する環状突起部32の底部
には、胴部30aの周壁30a1に曲率部33を介して接続する
逆円錐台形部34が形成されており、逆円錐台形部34は曲
率部35を介して中央凹部31の側壁部31aに接続する。曲
率部35の曲率半径R1は形成されるべき曲率部5の内面側
曲率半径r1より大きく定められている。また曲率部33の
曲率半径は曲率部8の内面側曲率半径と等しいか、それ
より小さく定められている。
ホールドダウンリング36の内面には環状突起部32の下端
外面にほぼ対応する形状の成形部37が形成されている。
すなわち成形部37は、逆円錐台形部34に平行な成形面37
a、形成面37aに曲率部33より僅かに大きい(板厚分位大
きい)曲率半径の曲率部37bを介して接続する内径がプ
リフォーム18の外径より僅かに大きい短円筒部37cより
なっている。ホールドダウンリング36は垂直ロッド38を
介してスプリング(図示されない;空圧又は油圧機構で
あってもよい)によって上方に向ってバイアスされてい
る。39はホールドダウンリング36の上限位置を設定する
ための係止筒である。
固定ドーミングダイ40の上面40aは、形成されるべき中
央パネル7の外面と対応する形状に形成されており、側
面40bの直径は中央凹部31の側壁部31aの内径より若干小
さく(板厚の3倍程度小さく)定められている。ドーミ
ングダイの上面40aの頂部40a1は、成形面37aの中腹より
やや下方のレベルに位置する。
第6図の第1は第二の工程を行なうための成形工具を示
したものであって、コアポンチ42、コアポンチ42を包囲
するリングポンチ43、押えリング44およびホールドダウ
ンダイ45より主としてなっている。コアポンチ42の上方
部には側方突出部(図示されない)が設けられており、
側方突出部とリングポンチ43の上端面の間にはクッショ
ン(例えばスプリング;図示されない)が、常時はリン
グポンチ43がコアポンチ42よりも下方に突出するように
配設されている。
コアポンチ42の底面42aは形成されるべき中央パネル7
の内面に対応する形状を有しており、その直径は中央パ
ネル7の直径と等しいか、僅かに大きく定められてい
る。リングポンチ43はコアポンチ42の外側面42bに沿い
摺動可能になっている。リングポンチ43の外径はボトム
成形ポンチ30の直径と等しく定められている。
リングポンチ43の傾斜した底部には、形成されるべき曲
率部8に対応する形状の曲率部43a、および断面円弧状
に凹んで内側斜下方に延びる凹面部43bが形成されてい
る。凹面部43bは、ボトム成形ポンチの環状突起部32の
逆円錐台形部34を、形成されるべき外壁部4の内面側曲
率半径に等しい曲率半径を有する曲率部に形成してなる
ものである。凹面部43bは曲率部43cを介して内側面43d
に接続する。曲率部43cの曲率半径は、環状突起部32の
曲率部35の曲率半径R1より小さく定められている。
押えリング44はボルスター47に固着されており、その内
面上部には、リングポンチ43の底部にほぼ対応する形状
の形成部46が形成されている。形成部46は、形成される
べき外壁部4の外面に対応する形状の成形面46a形成さ
れるべき曲率部8の外面の曲率半径より僅かに大きい
(板厚程度大きい)曲率半径の曲率部46b、およびホー
ルドダウンリング36の短円筒部37cの内径と等しい内径
の短円筒部46cよりなっている。
ホールドダウンダイ45は、形成されるべき中央パネル7
の外面周辺部に対応する形状の環状上面45a、およびド
ーミングダイ40の直径に等しい直径の周壁部45bを備え
ている。ホールドダウンダイ45は、ボルスター47に固着
されたスプリング48によって上方に向ってバイアスされ
ており、内側下部突起部45cが係止ロッド49の鍔49aと係
合することによってその上限位置が設定される。
以上の工具によってシームレス金属缶1のボトム3は次
のようにして形成される。
第一の工程において、第4図に示すように、ボトム成形
ポンチ30を缶胴プリフォーム18に内挿して降下させる
と、プリフォーム18のラジアス部16がホールドダウンリ
ングの成形面37aに当接し、ラジアス部16に押圧力が作
用し、ラジアス部16およびその近傍の材料は前記押圧力
の下に容易に変形して、環状突起部32の逆円錐台形部34
に接触し、逆円錐台形の外側壁部23が形成される。
さらにホールドダウンリング36のスプリング(図示され
ない)に抗しながらポンチ30が降下すると、プリフォー
ムの底部17がドーミングダイの上面40aに当接して、底
部17は中央凹部17内に向って押込まれ、上面40aに沿っ
て球面状に変形して、第5図に示すように中央パネル7
が形成される。
同時に環状突起部32下端の曲率部35の曲率半径R1と曲率
半径r4が等しい曲率部24、および曲率部24よりほぼ軸方
向に、やや内側に傾いて立上がり、形状されるべき内壁
部6より高い内側壁部25が形成されて、予備成形缶22が
作製される。曲率部24の曲率半径r4は比較的大きくでき
るので、曲率部24が形成のさい薄肉化するおそれはな
い。
第二工程において、第6図に示すように、コアポンチ42
およびリングポンチ43を、リングポンチ43の曲率部43c
が曲率部24に当接するまで予備成形缶22に内挿した後、
コアポンチ42と共にリングポンチ43を降下させ、ホール
ドダウンダイ45と中央パネル7が接触しない状態で、押
えリングの成形面46aにより外側壁部23を凹面部43bに接
触するまで押圧して、外壁部4の上方部4a(外壁部4の
上方約2/3の部分)を形成する(第7図参照)。このさ
い外側壁部23の変形量は僅かであるので、上方部4aに皺
が発生することはない。
更にリングポンチ43の凹面部43bと押えリング44の成形
面46aで外側壁部23を挾持した状態で、コアポンチ42を
降下させて、中央パネル7をホールドダウンダイ45と共
に挾持しながら押下げると、第7図に示すように、曲率
部24および内側壁部25が変形しながら降下して、曲率部
24、および内側壁部25の下方部の材料によって、外壁部
4の下方部4b、および小さい曲率半径の曲率部5が形成
され、第一の工程の内側壁部25より低い内壁部6が形成
される。このさい曲率部5となるべき材料は無拘束状態
で変形するので薄肉化することはない。また曲率部5の
曲率半径r1は、成形面46aの下方部とホードダウンダイ
の周壁部45b間の間隙幅によって決まるので、ごく小さ
くすることが可能である。
以上のようにして外壁部4、曲率部5、内壁部6および
中央パネル7を有するボトム3が形成される。次の工程
においてネックイン部10およびフランジ部11を形成する
ことによってシームレス金属缶1が製造される。
次に具体例について説明する。
板厚0.15mm、硬度HR−30T80のDR10のテインフリースチ
ールの、缶内面および缶外面となるべき面にそれぞれ厚
さ30μmおよび20μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを接着剤により貼着した直径180mm、全厚0.20mm
の円形ブランクから絞り加工−再絞り加工によって、内
径66.0mm、高さ125mm、ラジアス部16の曲率半径r25mmの
缶胴プリフォーム18を作製した。
このプリフォーム18を、勾配角θ1が45度の逆円錐台形
部34および曲率半径R1が1.5mmの曲率部35を有し、環状
突起部32を備えるボトム成形ポンチ30、および上面40a
の曲率半径R235mmのドーミングダイ40を備える第一の成
形工具29により予備成形缶22に形成した。予備成形缶22
の中央パネル7の最大深さH1は15mm、内側壁部25の高さ
H2は4mmであった。外側壁部23に皺の発生は見られなか
った。
次にリングポンチ43を備える第二の成形工具41を用い
て、予備成形缶22のボトムをシームレス金属缶1のボト
ム3に成形した。シームレス金属缶1(第1図参照)の
各部の寸法は次の通りである。
胴部2の内径D166.0mm、胴部2の平均肉厚0.16mm、ボト
ム3の平均肉厚0.20mm、缶の全高122.0(ネックイン部
は3段とした)接地部間の直径D250.7mm、外壁部4の勾
配角θ50度、外壁部4外面の曲率半径r3(第1図)10.5
〜10.8mm、曲率部8の内面側曲率半径4.5mm、曲率部5
の内面側曲率半径r1(第3図参照)0.7mm、内壁部6の
傾斜角δ(第8図参照)1度、内壁部6の高さH32mm、
最大深さH413mm、曲率部9の外面側曲率半径2.0mmであ
った。上記寸法のシームレス金属缶1の外壁部4に縦皺
の発生は見られなかった。
本発明は以上の実施例によって制約されるものでなく、
例えば1回絞り成形缶や絞り−しごき成形缶等のシーム
レス金属缶に対しても適用しうるものである。またホー
ルドダウンダイ45は上面全体が、形成されるべき中央パ
ネル7の外面に対応する形状のものであってもよい。さ
らにドーミングダイ40は特願平1-139455号に記載のよう
な、スプリングによってバイアスされた周辺リング部と
固定コア部を有する分割タイプのものであってもよい。
(発明の効果) 本発明の、耐内圧性に優れ、かつ密封後互に積重ねても
荷崩れし難いというメリットを有する、円筒状胴部に接
続し、断面円弧状に凹んで内側斜め下方に延びる外壁
部、外壁部の下端に小さい曲率半径の曲率部を介して接
続し、ほぼ軸方向に立ち上がる短円筒状の内壁部、およ
び内壁部に接続する断面円弧状に凹んだ中央パネルを有
するシームレス金属缶の製造方法は、缶材料が比較的薄
く、かつ硬い場合でも、外壁部に縦皺が発生し難く、ま
た曲率部内面の被膜に傷付きが起り難く、さらに工具の
破損が起り難いという効果を奏する。また下端における
小さい曲率半径の曲率部5の薄肉化が起り難いので、こ
の点からも耐内圧性が向上するというメリットを有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により製造されるシームレス金属
缶の例の縦断面図、第2図および第3図はそれぞれ、本
発明の第一の工程および第二の工程の作用を説明するた
めの要部縦断面図、第4図および第5図はそれぞれ、第
一の工程が始まる直前の状態、および終った直後の状態
を示す要部縦断面図、第6図および第7図はそれぞれ、
第二の工程が始まる直前の状態、および終った直後の状
態を示す要部縦断面図、第8図は比較例であるボトム形
成法を示す要部縦断面図である。 1…シームレス金属缶、2…円筒状胴部、3…ボトム、
4…外壁部、5…(第一の)曲率部、6…内壁部、7…
中央パネル、15…円筒状胴部、16…ラジアス部、17…底
部、18…缶胴プリフォーム、22…予備成形缶、24…第二
の曲率部、25…内側壁部、30…ボトム成形ポンチ、31…
中央凹部、23…外側壁部、36…ホールドダウンリング、
37a…成形面、40…ドーミングダイ、40a…上面、42…コ
アポンチ、43…リングポンチ、43b…凹面部、43c…第二
の湾曲部、44…押えリング、45…ホールドダウンダイ、
45a…(環状)上面、46a…成形面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状胴部に接続し、断面円弧状に凹んで
    内側斜め下方に延びる外壁部、外壁部の下端に小さい曲
    率半径の第一の曲率部を介して接続し、ほぼ軸方向に立
    上る短円筒状の内壁部、および内壁部に接続する断面円
    弧状に凹んだ中央パネルを備えるボトムを有するシーム
    レス金属缶の製造方法であって、円筒状胴部、および円
    筒状胴部にラジアス部を介して接続する平坦な底部を有
    する缶胴プリフォームに、逆円錐台形部、および逆円錐
    台形部に第一の曲率部より曲率半径が大きい第一の湾曲
    部を介して接続する中央凹部を底端に有するボトム成形
    ポンチを内挿し、ラジアス部を、逆円錐台形部とホール
    ドダウンリングの逆円錐台形部に対応する形状の成形面
    によって押圧し、かつ中央パネルと対応する形状の上面
    を有するドーミングダイによって中央凹部内に底部を押
    し込んで、逆円錐台形の外側壁部、外側壁部に第一の曲
    率部よりも曲率半径の大きい第二の曲率部を介して接続
    するほぼ軸方向に立上る、内壁部よりも高い内側壁部、
    および内側壁部の上端に接続する中央パネルを備える予
    備成形缶を形成する第一の工程;次いで中央パネルに対
    応する形状の底面を有するコアポンチ、およびコアポン
    チを包囲し、第二の曲率部に当接可能な第二の湾曲部を
    下端に有し、かつ外壁部と等しい曲率半径の凹面部を底
    面に有するリングポンチを予備成形缶に内挿して、リン
    グポンチと、外壁部外面に対応する形状の成形面を有す
    る押えリングによって外側壁部を押圧し、該押圧状態に
    おいて中央パネルを、コアポンチと、中央パネルの少な
    くとも周辺部に対応する形状の環状上面を有するホール
    ドダウンダイによって挟持しながら押し下げて、外壁
    部、第一の曲率部および内壁部を形成する第二の工程を
    有することを特徴とするシームレス金属缶の製造方法。
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