JPH0796036A - カテーテル - Google Patents
カテーテルInfo
- Publication number
- JPH0796036A JPH0796036A JP5265684A JP26568493A JPH0796036A JP H0796036 A JPH0796036 A JP H0796036A JP 5265684 A JP5265684 A JP 5265684A JP 26568493 A JP26568493 A JP 26568493A JP H0796036 A JPH0796036 A JP H0796036A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- catheter
- alloy
- superelastic
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 導入先端部がしなやかで、トルク伝達性に優
れたＴｉＮｉ合金製カテーテルを供する。 【構成】 カテーテルチューブの導入先端部２を引き抜
き加工等により、外径を基質部１よりも段を付けること
なくなだらかに細くする。
れたＴｉＮｉ合金製カテーテルを供する。 【構成】 カテーテルチューブの導入先端部２を引き抜
き加工等により、外径を基質部１よりも段を付けること
なくなだらかに細くする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、造影剤注入等に用いら
れるカテーテルの構造に関するものである。
れるカテーテルの構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、造影剤注入等に用いられるカテ
ーテルは、ステンレス線を編み込んだポリエチレン製チ
ューブが用いられている。
ーテルは、ステンレス線を編み込んだポリエチレン製チ
ューブが用いられている。
【０００３】ところで、このカテーテルに要求される特
性としては、（１）基質部からのねじりが導入先端部に
容易に伝達されること、（２）血管を通して目的部位に
導かれるため、しなやかさを有していること、（３）血
管を傷つけないために、導入先端部は他の部分に比べ
て、より高いしなやかさを有することである。
性としては、（１）基質部からのねじりが導入先端部に
容易に伝達されること、（２）血管を通して目的部位に
導かれるため、しなやかさを有していること、（３）血
管を傷つけないために、導入先端部は他の部分に比べ
て、より高いしなやかさを有することである。
【０００４】ところが、従来のカテーテルにおいては、
前述のように、ステンレス線を編み込んだポリエチレン
製チューブが用いられているため、上述の（１）〜
（３）の特性を兼ね備えているわけではないので、これ
らの特性をカテーテルと一緒に用いられるガイドワイヤ
で補完させていた。そのために、ガイドワイヤの構造が
複雑となる問題点があった。
前述のように、ステンレス線を編み込んだポリエチレン
製チューブが用いられているため、上述の（１）〜
（３）の特性を兼ね備えているわけではないので、これ
らの特性をカテーテルと一緒に用いられるガイドワイヤ
で補完させていた。そのために、ガイドワイヤの構造が
複雑となる問題点があった。
【０００５】そこで、これらの３条件を同時に満足させ
るために、超弾性合金からなるチューブが、カテーテル
として用いられるようになってきた。
るために、超弾性合金からなるチューブが、カテーテル
として用いられるようになってきた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超弾性
合金製のチューブからなるカテーテルにおいても、導入
先端部における柔軟性に問題のあることがわかってき
た。
合金製のチューブからなるカテーテルにおいても、導入
先端部における柔軟性に問題のあることがわかってき
た。
【０００７】本発明は、超弾性合金製チューブからなる
カテーテルの導入先端部の柔軟性を向上し、前述の３条
件を同時に満足するカテーテルを供しようとするもので
ある。
カテーテルの導入先端部の柔軟性を向上し、前述の３条
件を同時に満足するカテーテルを供しようとするもので
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】超弾性合金からなるチュ
ーブの導入先端部を、引き抜き加工等により段を付ける
ことなく外径をなだらかに細くし、チューブの肉厚を薄
くして、カテーテル先端部の柔軟性を向上する。
ーブの導入先端部を、引き抜き加工等により段を付ける
ことなく外径をなだらかに細くし、チューブの肉厚を薄
くして、カテーテル先端部の柔軟性を向上する。
【０００９】
【作用】チタン−ニッケル合金（以下、Ｔｉ−Ｎｉ合
金）は、熱弾性マルテンサイト変態の逆変態に付随して
顕著な形状記憶効果、及びこの形状記憶効果に付随して
超弾性効果を示すことが知られている。形状記憶効果と
は、Ｔｉ−Ｎｉ合金が見かけ上の塑性変形を受けた場
合、いわゆる逆変態温度以上にこの合金を加熱すると、
初期の形状に回復する性質のことであり、又超弾性効果
は逆変態温度以上の温度において、Ｔｉ−Ｎｉ合金に応
力負荷をかけて見かけ上の塑性変形を与えた場合、応力
除去と同時に、初期の形状に完全に復帰する性質のこと
である。カテーテル用の一般的素材であるステンレス線
の弾性限界が、伸びで０.２％であるのに対して、超弾
性合金であるＴｉ−Ｎｉ合金線は５％伸ばしても完全に
復帰する。又、超弾性効果を示す温度は、逆変態終了温
度（Ａｆ）に依存するが、この逆変態終了温度は、Ｔｉ
とＮｉの比率を変えるか、又は、ＴｉＮｉ合金のＮｉの
一部を他の元素で置換することにより、任意に変化させ
ることが可能である。
金）は、熱弾性マルテンサイト変態の逆変態に付随して
顕著な形状記憶効果、及びこの形状記憶効果に付随して
超弾性効果を示すことが知られている。形状記憶効果と
は、Ｔｉ−Ｎｉ合金が見かけ上の塑性変形を受けた場
合、いわゆる逆変態温度以上にこの合金を加熱すると、
初期の形状に回復する性質のことであり、又超弾性効果
は逆変態温度以上の温度において、Ｔｉ−Ｎｉ合金に応
力負荷をかけて見かけ上の塑性変形を与えた場合、応力
除去と同時に、初期の形状に完全に復帰する性質のこと
である。カテーテル用の一般的素材であるステンレス線
の弾性限界が、伸びで０.２％であるのに対して、超弾
性合金であるＴｉ−Ｎｉ合金線は５％伸ばしても完全に
復帰する。又、超弾性効果を示す温度は、逆変態終了温
度（Ａｆ）に依存するが、この逆変態終了温度は、Ｔｉ
とＮｉの比率を変えるか、又は、ＴｉＮｉ合金のＮｉの
一部を他の元素で置換することにより、任意に変化させ
ることが可能である。
【００１０】本発明は、上述の超弾性効果を有する合金
のチューブを利用したカテーテルに関するものである。
即ち、上述の超弾性効果を示すＴｉ−Ｎｉ合金製のチュ
ーブの先端部の肉厚を、引き抜き加工等により薄くする
ことで、カテーテル先端部の柔軟性が向上し、かつ段差
なく、なめらかに肉厚を薄くしているので、身体への挿
入が容易になる。又、溶接等によって肉厚の薄い部分を
接合したものではないので、接合部分にしばしば生ずる
機械的強度（耐久性）の欠陥も存在しない。
のチューブを利用したカテーテルに関するものである。
即ち、上述の超弾性効果を示すＴｉ−Ｎｉ合金製のチュ
ーブの先端部の肉厚を、引き抜き加工等により薄くする
ことで、カテーテル先端部の柔軟性が向上し、かつ段差
なく、なめらかに肉厚を薄くしているので、身体への挿
入が容易になる。又、溶接等によって肉厚の薄い部分を
接合したものではないので、接合部分にしばしば生ずる
機械的強度（耐久性）の欠陥も存在しない。
【００１１】
【実施例】本発明の実施例について、詳細に説明する。
【００１２】５１原子濃度（以下、５１ａｔ％）のＮｉ
を含有するＴｉ−Ｎｉ合金チューブに冷間加工を施し
て、所要外径を有するチューブとした後、更に先端部の
チューブに超硬合金線を挿入し、外周方向から圧縮加工
するスエージング加工を施して、図２に示すように、チ
ューブの長さ方向に肉厚勾配をつけた。このようにして
得られたチューブに、超弾性処理である熱処理を行っ
た。この超弾性チューブの基質部（先端部に比較し肉厚
の厚い部分）と先端部の３点曲げ試験による応力−歪曲
線を図１に示す。図１は、曲げ荷重は肉厚に大きく依存
し、肉厚が薄くなることにより小さくなっていることを
示している。このことから、先端部肉厚を薄くすること
により、柔軟性を向上させることが可能であることが示
されている。
を含有するＴｉ−Ｎｉ合金チューブに冷間加工を施し
て、所要外径を有するチューブとした後、更に先端部の
チューブに超硬合金線を挿入し、外周方向から圧縮加工
するスエージング加工を施して、図２に示すように、チ
ューブの長さ方向に肉厚勾配をつけた。このようにして
得られたチューブに、超弾性処理である熱処理を行っ
た。この超弾性チューブの基質部（先端部に比較し肉厚
の厚い部分）と先端部の３点曲げ試験による応力−歪曲
線を図１に示す。図１は、曲げ荷重は肉厚に大きく依存
し、肉厚が薄くなることにより小さくなっていることを
示している。このことから、先端部肉厚を薄くすること
により、柔軟性を向上させることが可能であることが示
されている。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるカテ
ーテルは、その導入先端部は柔軟性を有し、かつカテー
テル基質部と一体であるので、基質部端末部より先端部
へのトルクの伝達に優れ、溶接部分を有しないので、耐
久性に優れたカテーテルが得られた。
ーテルは、その導入先端部は柔軟性を有し、かつカテー
テル基質部と一体であるので、基質部端末部より先端部
へのトルクの伝達に優れ、溶接部分を有しないので、耐
久性に優れたカテーテルが得られた。
【図１】３点曲げ試験によるＴｉ−Ｎｉ合金製カテーテ
ルの応力−歪（曲げ荷重−押込量）曲線を示す図であ
り、図１（ａ）は３７℃におけるＴｉ−Ｎｉ合金製カテ
ーテルの導入先端部の応力−歪曲線（曲げ荷重−押込
量）を示す図、図１（ｂ）は３７℃におけるＴｉ−Ｎｉ
合金製カテーテルの基質部の応力−歪曲線（曲げ荷重−
押込量）を示す図。
ルの応力−歪（曲げ荷重−押込量）曲線を示す図であ
り、図１（ａ）は３７℃におけるＴｉ−Ｎｉ合金製カテ
ーテルの導入先端部の応力−歪曲線（曲げ荷重−押込
量）を示す図、図１（ｂ）は３７℃におけるＴｉ−Ｎｉ
合金製カテーテルの基質部の応力−歪曲線（曲げ荷重−
押込量）を示す図。
【図２】カテーテル先端部の模式的断面図。
【符号の説明】 １ 基質部 ２ 先端部 ３ 樹脂コーティング部
Claims (1)
- 【請求項１】 全部又は一部が超弾性合金製のチューブ
よりなり、該チューブに熱可塑性樹脂がコーティングさ
れて構成されたカテーテルにおいて、前記チューブの先
端部の肉厚が他の部分の肉厚より薄い構造であることを
特徴とするカテーテル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5265684A JPH0796036A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | カテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5265684A JPH0796036A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | カテーテル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0796036A true JPH0796036A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17420571
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5265684A Pending JPH0796036A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | カテーテル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0796036A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000066211A1 (fr) * | 1999-04-30 | 2000-11-09 | Usaminanotechnology, Inc. | Catheter a fil-guide |
| WO2007142380A1 (en) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Industry-Academic Cooperation Foundation Gyeongsang National University | Process for making ti-ni based functionally graded alloys and ti-ni based functionally graded alloys produced thereby |
| JP2009534112A (ja) * | 2006-04-19 | 2009-09-24 | メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド | 可撓性部分を有し複合ラミネート化されたカテーテル及びその製造方法 |
| US8308712B2 (en) | 2006-04-19 | 2012-11-13 | Medronic Vascular, Inc. | Composite laminated catheter with flexible segment and method of making same |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP5265684A patent/JPH0796036A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000066211A1 (fr) * | 1999-04-30 | 2000-11-09 | Usaminanotechnology, Inc. | Catheter a fil-guide |
| US6610046B1 (en) | 1999-04-30 | 2003-08-26 | Usaminanotechnology Inc. | Catheter and guide wire |
| JP2009534112A (ja) * | 2006-04-19 | 2009-09-24 | メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド | 可撓性部分を有し複合ラミネート化されたカテーテル及びその製造方法 |
| US8303569B2 (en) | 2006-04-19 | 2012-11-06 | Medtronic Vascular, Inc. | Composite laminated catheter with flexible segment and method of making same |
| US8308712B2 (en) | 2006-04-19 | 2012-11-13 | Medronic Vascular, Inc. | Composite laminated catheter with flexible segment and method of making same |
| WO2007142380A1 (en) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Industry-Academic Cooperation Foundation Gyeongsang National University | Process for making ti-ni based functionally graded alloys and ti-ni based functionally graded alloys produced thereby |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0683726B2 (ja) | カテーテル用ガイドワイヤ | |
| US6352515B1 (en) | NiTi alloyed guidewires | |
| WO2000027462A1 (fr) | FIL-GUIDE MEDICAL DU TYPE NiTi ET PROCEDE DE PRODUCTION | |
| US20080200839A1 (en) | Dual stiffness wire guide | |
| US9061124B2 (en) | High-modulus superelastic alloy wire for medical and dental purposes | |
| JP2000116788A (ja) | カテーテル | |
| JPH0796036A (ja) | カテーテル | |
| WO2004050163A1 (ja) | 医療用ガイドワイヤー | |
| JPS61193670A (ja) | カテ−テル | |
| JPH10118193A (ja) | カテーテル用ガイドワイヤー | |
| US6478752B1 (en) | Catheter guide wire and production method for the same | |
| JPH0460675B2 (ja) | ||
| JP2006314525A (ja) | 管状器官への挿入具 | |
| JPH0796037A (ja) | カテーテル | |
| JP2005144104A (ja) | 操作性の良好な医療用ガイドワイヤー | |
| JPH0663151A (ja) | 医療用ガイドワイヤー | |
| JP3141328B2 (ja) | 超弾性バネ合金の製造方法 | |
| JPH04236967A (ja) | カテーテルガイドワイヤー | |
| JP2799992B2 (ja) | 衣料品用形状記憶合金線 | |
| JPH07102230B2 (ja) | カテーテル・ガイドワイヤー | |
| JPH03264073A (ja) | カテーテル用ガイドワイヤー芯材 | |
| JP2001037867A (ja) | 医療用チューブ | |
| JPH11128363A (ja) | カテーテル・ガイドワイヤーの製造方法 | |
| JP2005000357A (ja) | カテーテル | |
| JPH04187159A (ja) | カテーテルガイドワイヤーの芯材及びカテーテルガイドワイヤー |