JPH0795863A - デンプンパールおよびその製造方法 - Google Patents

デンプンパールおよびその製造方法

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JPH0795863A
JPH0795863A JP5251204A JP25120493A JPH0795863A JP H0795863 A JPH0795863 A JP H0795863A JP 5251204 A JP5251204 A JP 5251204A JP 25120493 A JP25120493 A JP 25120493A JP H0795863 A JPH0795863 A JP H0795863A
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JP
Japan
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starch
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pearls
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pearl
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Pending
Application number
JP5251204A
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English (en)
Inventor
Shuichi Yamaguchi
周一 山口
Norio Hishiki
紀雄 日紫喜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Original Assignee
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 凝集剤を0.05〜0.25重量%、中和剤
を0.02〜0.06重量%含有するデンプンパールお
よびその製造方法。 【効果】 加熱に対する安定性および長期保存性にすぐ
れるデンプンパールおよびその製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[産業上の利用分野]本発明は、加熱に対
する安定性および長期保存性にすぐれるデンプンパール
およびその製造方法に関する。
【0002】[従来の技術]デンプンパールは、サゴや
タピオカ等の原料澱粉を、球状に造粒し、加熱すること
で表面糊化させた後、乾燥させるという工程で、従来製
造されている。デンプンパールの調理法は、湯水中で1
時間程度加熱し、水洗いして冷蔵した後、食されてい
る。
【0003】[発明が解決しようとする課題]従来のデ
ンプンパールの場合、加熱調理後保存性が悪く、水中で
1日放置すると、溶け出して消失してしまう。また、オ
ートクレーブ等の機器で高温加熱した場合も、同様に消
失してしまう。従って、レトルト食品等、保存性を要求
され、かつ、加熱殺菌に耐え得るような、食品への応用
が困難であった。このような事情に鑑み、本発明は従来
のデンプンパールの製造方法では、困難であったレトル
ト食品や、缶詰等への応用が可能な、デンプンパールの
製造方法を提供することを目的とする。
【0004】[課題を解決するための手段]本発明者は
前記の目的を達成すべく種々検討した結果、デンプンパ
ールの製造課程の前処理として澱粉スラリーに凝集剤を
添加し、中和剤で中和した後に、水分40%前後にまで
減圧▲ろ▼過脱水し、細かく砕いて砕片を振動して造粒
し、110〜130℃程度で回転する容器の中で表面糊
化するまで加熱した後、50〜70℃の範囲で、30〜
120分程度乾燥させることで、オートクレーブでの高
温加熱に耐え、長期の保存に対して安定したデンプンパ
ールを得ることが出来ることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0005】本発明において凝集剤とは、例えば硫酸ア
ルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、
硫酸第一鉄、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウムなどの
ような、無機凝集剤を意味する。本発明において中和剤
として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、
炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩酸、硝酸、硫酸、
酢酸、ギ酸、硫酸アンモニウム、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウムなどがあげられる。凝集剤
のみを用いた場合は、何も添加しない場合と比べると大
差はなく、高温加熱や長期保存に対する安定性は改善さ
れていなかった。従って、添加後中和剤で中和すること
が重要であり、そのことによって性質が大きく改善され
ることを見出した。
【0006】凝集剤の添加量は、澱粉に対して、0.0
5〜0.25%程度で、澱粉1重量部にHO2重量部
のスラリー状態の中に、pH3.5〜5.0程度になる
まで添加した場合が最も安定性が良く、それ以上添加す
ると色が白っぽくなり、ゲルの強度や安定性はむしろ悪
化していた。中和剤の添加量は、澱粉に対して、0.0
2〜0.06%程度で、酸性状態になったスラリーをp
H5.0〜7.0程度になるまで添加した場合が最も良
く、あまりアルカリ側にしてしまうと糊化してしまうた
め、中和付近まで添加するほうがいいようである。
【0007】[実施例]つぎに実施例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。以下の実施例で用いる「部」は特に示さ
ない限り重量部を示す。 実施例1 タピオカ澱粉100部に対して200部のHOでスラ
リーにし、硫酸アルミニウムをpH3.0になるまで添
加(約0.88部添加)し、水酸化ナトリウムをpH
6.0になるまで添加し(約0.09部添加)し中和し
た。その後水分40%前後にまで減圧▲ろ▼過脱水し、
細かく砕いて破片を振動して造粒し、120℃で回転す
る容器の中で表面糊化するまで加熱した後、60℃で1
時間程度乾燥させてデンプンパールを得た。
【0008】実施例2 実施例1において、硫酸アルミニウムをpH3.5にな
るまで添加(約0.23部添加)し、水酸化ナトリウム
をpH6.0になるまで添加(約0.06部添加)し中
和した以外は実施例1と同様にしてデンプンパールを得
た。 実施例3 実施例1において、硫酸アルミニウムをpH4.0にな
るまで添加(約0.11部添加)し、水酸化ナトリウム
をpH6.0になるまで添加(約0.04部添加)し中
和した以外は実施例1と同様にしてデンプンパールを得
た。 実施例4 実施例1において、硫酸アルミニウムをpH4.5にな
るまで添加(約0.08部添加)し、水酸化ナトリウム
をpH6.0になるまで添加(約0.03部添加)し中
和した以外は実施例1と同様にしてデンプンパールを得
た。 実施例5 実施例1において、硫酸アルミニウムをpH5.0にな
るまで添加(約0.05部添加)し、水酸化ナトリウム
をpH6.0になるまで添加(約0.02部添加)し中
和した以外は実施例1と同様にしてデンプンパールを得
た。 比較例1 実施例1において硫酸アルミニウムと水酸化ナトリウム
を添加しない以外は実施例1と同様にしてデンプンパー
ルを得た。
【0009】実施例6 実施例1〜5、比較例1で得たデンプンパールを用い
て、ゲルの強度を測定した。ゲルの強度は得られたデン
プンパール5部に95部のHOを加え、オートクレー
ブで120℃・20分間加熱後水洗いしたものを測定に
供し、レオメーターを用いてゲルの強度を測定した。そ
れらの結果を表1に示した。 実施例7 実施例1〜5、比較例1で得たデンプンパールを用い
て、溶解性の試験を行った。溶解性試験は、得られたデ
ンプンパール5部に95部のHOを加え、オートクレ
ーブで120℃・20分間加熱後水洗いしたものを用
い、加熱前に精秤しておいた量と、水洗い後乾燥させて
再び精秤した量を比較し、加熱によって溶解した量を百
分率で表した。それらの結果を表1に示した。 実施例8 実施例1〜5、比較例1で得たデンプンパールを用い
て、保存安定性の試験を行った。実施例7と同様な方法
で水洗いした後冷蔵庫に1週間保存し、1時間後再び水
洗い後乾燥させて精秤した量と、初め加熱前に精秤して
おいた量を比較し、1週間後の保存性を百分率で表し
た。それらの結果を表1に示す。
【表1】 表1からわかるように、実施例1・比較例1と比べ実施
例2〜5は、ゲル強度・溶解性の面で明らかな差が現れ
た。これらの結果より硫酸アルミニウムの添加量は、
0.05〜0.25%程度が最適だと考えられる。
【0010】実施例9 実施例3において、水酸化ナトリウムをpH5.0にな
るまで添加(約0.03部添加)し中和した以外は、実
施例3と同様にしてデンプンパールを得た。 実施例10 実施例3において、水酸化ナトリウムをpH7.0にな
るまで添加(約0.06部添加)し中和した以外は、実
施例3と同様にしてデンプンパールを得た。
【0011】実施例11 実施例9・10で得たデンプンパールを用いて、実施例
6に基づきゲルの強度を測定した。それらの結果を表2
に示す。なお表2には比較のため実施例3・比較例1の
結果も合わせて示している。 実施例12 実施例9・10で得たデンプンパールを用いて、実施例
7に基づき溶解性の試験を行った。それらの結果を表2
に示す。なお表2には比較のため実施例3・比較例1の
結果も合わせて示している。 実施例13 実施例9・10で得たデンプンパールを用いて、実施例
8に基づき保存安定性の試験を行った。それらの結果を
表2に示す。なお表2には比較のため実施例3・比較例
1の結果も合わせて示している。
【表2】 表2からまた表1からわかるように、水酸化ナトリウム
の添加量は、0.02〜0.06%が最適だと考えら
れ、pH8付近まで添加してしまうと性質が変化し、デ
ンプンパールを得ることが困難であった。
【0012】実施例14 実施例3において、原料澱粉に馬鈴薯澱粉を用いた以外
は、実施例3と同様にしてデンプンパールを得た。 実施例15 実施例3において、原料澱粉に甘藷澱粉を用いた以外
は、実施例3と同様にしてデンプンパールを得た。 実施例16 実施例3において、原料澱粉にサゴ澱粉を用いた以外
は、実施例3と同様にしてデンプンパールを得た。 実施例17 実施例3において、原料澱粉にカンナ澱粉を用いた以外
は、実施例3と同様にしてデンプンパールを得た。
【0013】実施例18 実施例14〜17で得たデンプンパールを用いて、実施
例6に基づきゲルの強度を測定した。それらの結果を表
3に示す。なお表3には比較のため実施例3の結果も合
わせて示している。 実施例19 実施例14〜17で得たデンプンパールを用いて、実施
例7に基づき溶解性の試験を行った。それらの結果を表
3に示す。なお表3には比較のため実施例3の結果も合
わせて示している。 実施例20 実施例14〜17で得たデンプンパールを用いて、実施
例7に基づき保存安定性の試験を行った。それらの結果
を表3に示す。なお表3には比較のため実施例3の結果
も合わせて示している。
【表3】 表3よりわかるように、タピオカの他、馬鈴薯や甘藷・
サゴ・カンナといった原料澱粉でも、本発明により安定
なデンプンパールが得られることがわかった。
【0014】
【発明の効果】以上の結果よりわかるように、本発明に
より、加熱殺菌に耐え得ることができるデンプンパール
が製造でき、かつ長期保存に対しても安定なデンプンパ
ールを製造することが可能となった。従って、今後レト
ルト食品や缶詰等の食品分野への応用が可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デンプンパールの製造において、凝集剤
    を添加し、次いで中和剤で中和することを特徴とするデ
    ンプンパールの製造方法。
  2. 【請求項2】 凝集剤を0.05〜0.25重量%、中
    和剤を0.02〜0.06重量%添加する請求項1記載
    のデンプンパールの製造方法。
  3. 【請求項3】 凝集剤を0.05〜0.25重量%、中
    和剤を0.02〜0.06重量%含有するデンプンパー
    ル。
  4. 【請求項4】 凝集剤が硫酸アルミニウムアンモニウ
    ム、硫酸アルミニウムカリウムであり、中和剤が水酸化
    ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムである請
    求項1または2記載のデンプンパールの製造方法。
  5. 【請求項5】 凝集剤が硫酸アルミニウムアンモニウ
    ム、硫酸アルミニウムカリウムであり、中和剤が水酸化
    ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムである請
    求項3記載のデンプンパール。
JP5251204A 1993-06-30 1993-06-30 デンプンパールおよびその製造方法 Pending JPH0795863A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012112546A2 (en) 2011-02-14 2012-08-23 Purdue Research Foundation And Office Of Technology Commercialization Methods and systems useful for drying ethanol
CN112851827A (zh) * 2021-01-20 2021-05-28 刘文琴 一种食用淀粉生产加工系统

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