JPH0795844A - 切削方法 - Google Patents

切削方法

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JPH0795844A
JPH0795844A JP3089476A JP8947691A JPH0795844A JP H0795844 A JPH0795844 A JP H0795844A JP 3089476 A JP3089476 A JP 3089476A JP 8947691 A JP8947691 A JP 8947691A JP H0795844 A JPH0795844 A JP H0795844A
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meat
frozen
cutting
food material
cutting method
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JP3089476A
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English (en)
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Anthony G Atkins
アンソニー・ジョージ・アトキンス
Leonard D Hughes
レオナード・デイビッド・ヒューグス
George Jeronimidis
ジョージ・ジェロニミディス
Paul Jolley
ポール・ジョリー
Peter Purslow
ピーター・パースロー
Peter Wilding
ピーター・ウィルディング
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Unilever NV
Original Assignee
Unilever NV
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    • A23G9/00Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor
    • A23G9/44Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor characterised by shape, structure or physical form
    • A23G9/48Composite products, e.g. layered, laminated, coated, filled
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26DCUTTING; DETAILS COMMON TO MACHINES FOR PERFORATING, PUNCHING, CUTTING-OUT, STAMPING-OUT OR SEVERING
    • B26D3/00Cutting work characterised by the nature of the cut made; Apparatus therefor
    • B26D3/10Making cuts of other than simple rectilinear form
    • B26D3/11Making cuts of other than simple rectilinear form to obtain pieces of spiral or helical form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26DCUTTING; DETAILS COMMON TO MACHINES FOR PERFORATING, PUNCHING, CUTTING-OUT, STAMPING-OUT OR SEVERING
    • B26D3/00Cutting work characterised by the nature of the cut made; Apparatus therefor
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    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
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    • B26D7/00Details of apparatus for cutting, cutting-out, stamping-out, punching, perforating, or severing by means other than cutting
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    • B26D7/10Means for treating work or cutting member to facilitate cutting by heating

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】冷凍され異方性を有する食品材料、好ましくは
冷凍された食肉を−5℃以下の温度で切削する方法の提
供。 【構成】異方性を有する冷凍食品材料を、−40℃乃至−
5℃のコアー温度で「ベニヤピーリング」工程に供す
る。この「ベニヤピーリング」工程において、冷凍食品
材料を、例えば、旋盤、又は、鉛筆削りのような方法で
切削する。未調理の食品材料の場合、肉内部の固い結合
組織が、ベニヤピーリングによって柔らかくなり、ある
いは、破砕されるが、筋繊維の固有の繊維質は保存され
るので、肉が柔らかくなる。従って、低級肉の品質向上
が可能になる。様々な形態の肉の粒子を調製することが
できる。この方法で切削される他の食品材料には、アイ
スクリーム、ココナット、野菜、及び皮材料が含有して
あり、これによって、新規かつ有用な形態を有するオフ
カットが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、冷凍され、異方性を有する食品
材料、好ましくは、冷凍された食肉を−5℃以下の温度
で切削する方法に関する。
【0002】バーガー、ソーセージなど、微粉砕と成型
とによる加工肉製品に通常、用いる肉の型式は、赤身の
肉と脂肪に加えて、集合的に軟骨又は、腱と呼ぶ種々の
結合組織を含有している。軟骨は、形式と物理的性質の
点で多種多様であり、従って、一般に肉の品質を決定す
るのは結合組織の形式と数量である。
【0003】微粉砕の目的は、結合組織を十分に小さい
粒子に粉砕することによって、最終肉製品を食べるとき
に、該結合組織が、口の中で邪魔にならぬようにするこ
とにある。従って、微粉砕装置は、物理的強度とじん性
(すなわち、耐破壊性)が最大である、肉の該結合組織
を処理できるように選択する必要がある。換言すれば、
肉の型式と品質とが、微粉砕の方法と、使用すべき装置
とを決定するのである。例えば、ビーフバーガー用肉に
ついて、物理的強度とじん性が最大である結合組織は、
筋膜、弾力組織を含有するエラスチン網と、コラーゲン
網であり、この弾力組織は、食用動物の体における多数
の箇所、特に前四半部肉とフランケに存在する。しか
し、実質的に最大の物理的強度と、じん性とを有する部
分を物理的に破壊するように設計された微粉砕方法又は
装置は、最終製品の所望の性格にもよるが、必然的に比
較的脆い組織を不適格になる程度まで破壊してしまうの
である。食肉において、強度が遥かに劣る赤身の筋肉組
織は、通常、微粉砕中に極めて広範囲に破砕され、ま
た、その後の機械的作業(例えば、混合、圧力成形、押
出など)中に更に破砕される。大多数の製品では、筋肉
組織に及ぼす微粉砕の効果は、肉の必須構造である繊維
束が広範囲に破砕されることにある。このような繊維質
の破砕は、重大な欠点である。というのは、製品組織の
範囲が限られたものになり、特に、消費者の繊維質に対
する認識(繊維質の状態は、消費者にとって、高品質の
肉の指針である)は、実質的に無傷の筋繊維束が存在す
るか否かで左右される。従って、従来の微粉砕方法で得
られる製品では、組織構造が繊維質ではなく、粒状、又
はゴム状でゲル化されている。従って、このような欠点
を克服し、より大きい粒度の筋肉組織を得るような微粉
砕方法又は、装置を使用すれば、結合組織の微粉砕作業
が不十分となるので、繊維質よりも肉のじん性又は、軟
骨が支配することになる。別の方法では、高品質で、高
価で、結合組織が少ない原料を用いることである。
【0004】従って、従来の微粉砕方法は、常に折衷案
であって、繊維質の増加(すなわち消費者にとっての高
品質の肉の指針)は、支配的な要素である靭性を犠牲に
して、(または、その反対で)得られている。
【0005】微粉砕作用自体に加えて、微粉砕作業を行
う温度の効果がある。肉の材料特性は、温度によって著
しく変化するので、ひき肉器、破砕機、フレークカッタ
などの従来の微粉砕装置は、狭い温度範囲内で効果的に
作動する。例えば、−4℃以上では、食肉に著しい塑性
変形が生じるので、微粉砕中に生じる剪断力などの力に
よって、筋肉組織が広範囲に破砕される(本出願明細書
及び添付クレイムにおいて、塑性変形とは、微粉砕時に
高荷重を加えられた肉が流動性を示し、かつこの流動性
に伴って、肉片に内部破砕を与えるので、該肉片が荷重
を除いても回復しないことを意味する)。一方、極低温
では、肉片が、打撃を受けると破砕して、細かい破片に
なるとともに、繊維束構造が広範囲に破損される結果、
このような破損と、繊維質の喪失によって、最終製品
が、消費者から低品質の肉として評価される。
【0006】しかし、コールドストア温度(例えば、−
20℃)で、特に予備粉砕をしないで、肉を微粉砕するこ
とは好ましい。この種の方法は、調質と予備微粉砕が不
要になるので、経済的に極めて有利である。現段階で
は、連続微粉砕方法又はその装置がこの目的に適合して
いるが、従来の方法では動力消費量が大きく、前述した
ように、広範囲に亘つて筋繊維および/または筋繊維束
が破砕されるのである。
【0007】例えば、米国特許第2,527,493 号では、ロ
ータリーカッタを用いて、約−29℃乃至−40℃(−20°
F乃至−40°F)の温度で、肉を薄片にスライスする。
極めて薄い冷凍された切片は、破砕されてフレークにな
り、次いで該フレークを圧縮してケーキ又はパッティに
することも可能である。また、この方法も、筋繊維を広
範囲に破損する。ハンバーガー式製品ではこのように破
損した構造は、余り不利にならないが、他の製品につい
ては、この切削方法で得られる製品の組織構造の範囲が
限定される。加えて、該フレークを、これ以上の温度で
加工する際にさらに破損が生じる。
【0008】従来の微粉砕方法のこれらの欠点に鑑み
て、冷凍食品材料、特にブロック状の冷凍生肉を、調質
又は、予備破砕をしないで、粉砕する方法であって、該
肉の強い結合組織を破砕すると同時に、該筋繊維の必須
繊維特性を保存する方法、換言すれば、強度とじん性が
最大である材料を優先的に破壊しながら、強度の劣る材
料の好ましい構造を保存する方法を求める需要が依然と
して存在する。
【0009】本明細書と添付クレイムにおいて、“冷
凍”とは、食品材料を−40℃乃至−5℃のコアー温度、
好ましくは−20℃乃至−5℃のコアー温度、最も好まし
くは、−25℃乃至−5℃のコアー温度に冷凍することで
ある。
【0010】冷凍され、異方性を有する食品材料を、特
定の切削方法、すなわち、比較的強度があり、または比
較的脆い材料部分を破砕することで柔らかくすると同時
に、強度が比較的劣り、又は比較的脆くない部分を広範
囲に破壊しない方法によって、制御可能な方法で速い切
削速度で連続的に微粉砕できることが広範囲の実験によ
って最近発見された。本発明に係わる切削方法を冷凍さ
れ、異方性を有する食品材料に適用することによって、
比較的強度がある材料に対して優先的にマルチ破砕が生
じる。
【0011】本発明に係わる切削方法を冷凍食品材料に
適用することによって、第1筋繊維束について、該第1
筋繊維束或いは筋繊維の塑性変形又は破砕を実質的に生
じることなく、制御した方法で切削し得ることが判明し
た。この結果、冷凍食肉の比較的強度が劣る繊維組織が
保存されるが、比較的強度があり、かつ比較的脆い結合
組織が選択的に脆くされ、或いは破砕されるのである。
切削された材料では、大部分の材料が繊維配列を保存し
ていること、また繊維内の破損箇所に特定の周期性が見
られる場合があることが観察された。
【0012】調理済みの肉においても、肉の品種と、熱
処理にもよるが、結合組織が、筋繊維に比べて、依然と
して頑丈な組織である場合がある。このような場合で
も、本発明の切削方法を、この種の調理済みの肉に有利
に適用することができる。
【0013】−50℃乃至−5℃の温度の未調理肉の物理
学的および機械的性質に関する研究において、冷凍生肉
を本発明によって切削中に、材料が分離して繊維束にな
るが、これらの繊維束に塑性変形、或いは破砕が生じな
いことが発見された。これらの束は、切削条件によっ
て、肉の内部に第1筋繊維束として天然に存在するもの
と一致する場合と、一致しない場合がある。本発明に係
わる切削方法において、支配的な温度での結合組織が、
優先的に破砕されることは明らかである。最終結果とし
て、切削された異方性を有する冷凍食肉では、結合組織
が実質的に破砕されて柔らかくなると同時に、脂肪のな
い組織が依然として実質的に無傷である。この種の構造
は、いずれの周知の冷凍肉の切削方法、或いは、粉砕方
法によっては得られないものである。従来の切削方法で
は、肉の組織が広範囲にわたり破砕されたり、(例え
ば、ウルシェル・コミトロール(Urschel Comitrol(登
録商標)、カール・シュネル(Karl Scnell)切削/フレ
ーキング装置、或いはミンスマスター(Mincemaster)を
用いる)、引き裂かれたりする(例えば、アイリッヒ
(Eirich) ミルを用いる)。
【0014】また、本発明に係わる冷凍され、異方性を
有する肉の切削方法は、広範囲の肉を、細かい断片から
ばらばらの大きい切片まで種々の形態の粒子が得られる
ように切削できるので極めて柔軟性を有する。この様な
広範囲の形態のうち、食品材料の粒子の厚みと厚みの分
布とを同時制御するのが容易である。従って、本発明に
係わる冷凍肉の切削方法において、種々な切削速度、切
削温度、切込み深さ、及び送り速度を組み合わせること
によって、冷凍された、好ましくは未調理肉のブロック
から、広範囲の形態と物理的性質とを有する肉の粒子
を、低コストかつ能率的な制御可能な方法で調整でき
る。また、本発明の切削方法は、冷凍状態の肉に対して
実施されるので、肉の腐敗と細菌生育の危険も大幅に減
少する結果、廃棄物が削減される。
【0015】冷凍され、異方性を有する野菜において、
比較的固く、或いは脆い部分は、植物組織の全体に分散
された氷の粒子である。植物組織自体は比較的弱い材料
部分である。特定の植物では、セルローズ部分とリグニ
ン部分とが、例えば柔らかな葉組織に比べて比較的堅
く、或いは脆い部分を構成する場合がある。
【0016】しかし、本発明の切削方法を他の食品材料
にも適用できるが、その場合、肉の場合のように、比較
的頑丈な、又は、脆い結合組織を脆くしたり、或いは、
破砕するという利点に代えて、広範囲の形態の粒子が得
られる利点がある。従って、冷凍生地、アイスクリーム
(特に、果実、チョコレート、ココナット、パン製品、
或いは他の菓子材料を添加したアイスクリーム、また、
果実、ココナット、或いは菓子材料を添加したアイスケ
ーキ)、酪農製品(例えば、チーズ)、植物蛋白質、真
菌蛋白質、動物蛋白質(例えば、ソーセージの腸の製造
用コラーゲン・生地、又はコラーゲン・生地と食品材料
との同時押出に用いられる、冷凍原皮、石灰ヅケされた
原皮細片、又は石灰ヅケされない原皮細片、或いは、酵
素処理された原皮材料)、パン製品、菓子製品、果実、
及びこれらの食品材料の一種類又はそれ以上の混合物に
対して、本発明に係わる冷凍され、異方性を有する食品
材料の切削方法を適用することができる。又、積層状の
種々の食品材料と、異なった食品材料の混合物について
も、(これらの食材に種々の色と風味とを添えることが
できる)本発明の切削方法によって切削可能である。
【0017】従って、本発明は、−5℃以下の温度に冷
凍された異方性を有する食品材料を切削する方法であっ
て、冷凍された異方性を有する食品材料を、後述するベ
ニヤピーリングと呼ぶ切削方法で切削することによっ
て、比較的弱く、或いは、もろくない材料部分を広範囲
に亘って破損しないで、頑丈な、又は脆い材料部分を優
先的に破砕してもろくする切削方法に関する。
【0018】本発明は、好ましくは、−5℃以下の温度
に冷凍された異方性を有する食肉を切削する方法であっ
て、冷凍肉を、後述するベニヤピーリングと呼ぶ切削方
法で切削することによって、第一筋繊維束について、該
第一筋繊維束、または、筋繊維に塑性変形、或いは破砕
を生じないで、制御した方法で破砕する切削方法に関す
る。冷凍された異方性を有する生肉を用いることが好ま
しい。
【0019】異方性を有する冷凍肉は、好ましくは、コ
アー温度が−5℃乃至−25℃又はそれ以下である冷凍塊
である。
【0020】異方性を有する冷凍食品材料を切削する実
際構造は非常に複雑で、本発明の切削方法を正確に記述
する便利な用語がないので、“ベニヤピーリング”とい
う用語を採用した。ただし、木材は一切使用されず、ま
た、連続的かつ均質なシートに代えて、不連続的なリボ
ン状の材料が得られるのである。本明細書及び添付クレ
イムにおいて、異方性を有する冷凍食品材料の“ベニヤ
ピーリング”とは下記の方法を意味する。
【0021】(A) 不連続的リボン状オフカットを得る
ために、異方性を有する冷凍食品材料の好ましくは細長
片を、旋盤加工のように切削するロータリーカット(そ
の回転軸線は、水平方向、鉛直方向、又は任意適当な中
間角とする)方法であって、(a) 冷凍食品材料を回転さ
せながら刃物の刃を該食品材料に当て、該刃物の運動方
向は、該冷凍食品材料の回転軸線に対して平行、直角方
向、又は任意適当な角度とする方法、または、(b) 異方
性を有する冷凍食品材料の好ましくは細長片の軸線を中
心にして少なくとも1個の刃物を回転させ、かつ該刃物
の運動方向が、異方性を有する冷凍食品材料の回転軸線
に対して平行、直角方向、又は任意適当な角度とする方
法、 (B) 異方性を有する冷凍食品材料の回転軸線に対し
て、一定の角度に調整された刃を少なくとも1個具備す
る鉛筆削り状切削装置を当て、該異方性を有する冷凍食
品材料と該切削装置の双方又はいずれか一方を回転させ
る方法によって、比較的弱く、又は柔軟な材料部分を広
範囲に破損しないで、比較的堅く、又は比較的脆い部分
を破砕して柔らかくする。
【0022】該鉛筆削り状切削装置は、異方性を有する
冷凍食品材料の回転軸線に対して、一定の角度に調整さ
れた刃物を少なくとも1個具備するとともに、該刃物を
円錐に対して内向きに配置しており、かつその円錐形開
口部を異方性を有する冷凍食品材料に向けて配置してい
る。また、該切削装置は、刃物の刃を外向きに配置する
ことができる。後者の場合、該切削装置は、ボール盤、
或いはフライス盤のように、異方性を有する冷凍食品材
料に穴あけすることによって、該食品材料に円錐状穴を
形成する。
【0023】いずれの場合においても、該切削装置、又
はその刃先の端部を、異方性を有する冷凍食品材料の回
転軸線に対して接線方向、又は任意適当な角度で当接さ
せることができる。また、異方性を有する冷凍食品材料
に対する該刃先の角度(迎え角)を変更できる。
【0024】2個以上の刃を使用する場合には、異方性
を有する冷凍食品材料の回転軸線に対して、各刃先は、
それぞれ異なった角度に調整することができ、かつこれ
らの刃先を相互にオーバラップ、又は交差させることが
できる。該刃先は、機械的に可能な限り、ストレート刃
先に加えて、曲線状、S字形、又は、円錐の回りに螺旋
状に外向きに巻き付けて外向きに配置し(例えば、上記
ボール盤、或いはフライス盤のように使用する場合)、
或いは円錐に対して内向きに配置することができる。さ
らに、いずれの場合でも、異方性を有する冷凍食品材料
を、例えばばねの作用によって前方へ押し出すことがで
きる。
【0025】また、「ベニヤピーリング」という用語の
定義には、上記の変更例も含有される。
【0026】本発明に係わる切削方法は、スライシング
装置が材料を通過するだけで、該スライシング装置で得
られた切片に不可逆歪みが実質的に生じないようなスラ
イシング方法とは無関係であることに注目すべきであ
る。
【0027】本発明に係わる切削方法によれば、材料の
大きいブロックから小片を切削するばかりでなく、特殊
な切削装置、切削条件及び被切削材料の配置によって、
切削後の材料片に永久歪みが生じる。切削後の材料粒子
に永久歪みが生じることから、消費者が感じる肉の堅さ
が好ましい程度まで減少する。
【0028】欧州特許出願第A −0,153,148 号では、ド
ーネル・カバブを作る場合の調理済み肉のスライシング
方法として、圧縮された調理済み肉の大きい円筒状塊
を、その垂直軸線の回りに回転させ、刃先を有するナイ
フを、該円筒状塊肉の湾曲面に当接させながら、該肉の
回転軸線と接線方向に該円筒状塊肉から小片を切り出す
方法が記載してある。また、該ナイフの刃先を、該塊肉
の回転軸線に平行に当接させながら切出すことも可能で
ある。この切削方法は、まず上記の切削方法と異なるも
のであって、代表的なスライシング作業である。さら
に、この切削方法は、極めて時間が掛かるもので、該円
筒状塊肉の回転速度が0.1 rpm 乃至 0.5 rpmである。該
ナイフ装置を手送りする場合、スライシング方法全体の
制御が困難になる。また、調理済みの肉は、冷凍された
未調理の肉に比べて切削するのが遥かに容易であるこ
と、冷凍された未調理の肉の機械的性質は、調理済みの
肉の機械的性質と全く異なるものである。
【0029】さらに、日本特許出願第59-120,060号(日
本水産株式会社)では、食品材料の均質的な連続シート
を調製するために、食品材料(オプションとして、バイ
ンダーと、調味料を添加できる)を加熱して、柱状又は
円筒状の結合されたブロックが得られる。次いで、支持
軸線を該ブロックの中央軸線に挿入して、該ブロックを
該支持軸線の回りに回転させながらその外周面に沿って
切削することによって、食品材料の均質的な連続シート
が製造される。
【0030】所望により、例えば、95℃で90分間加熱し
て得た食品材料のブロックを、この熱処理後に凍結(例
えば、−25℃で4時間凍結する)することもできる。
【0031】この日本特許出願に係わる方法の目的は、
ヒートセットされたブロックからスライスを切り出して
個々のシートを作る代わりに、代表的なスライシング法
によって、食品材料の均質的な連続シート、つまり、食
品材料の無傷で凝集性を有するシート(加熱工程で得ら
れる)をコンパクトな方法で作ることにある。同特許出
願では、異方性を有する冷凍食品材料において、強く
て、又は、脆い材料部品を優先的に破砕して柔らかくす
ると同時に、弱くて、又は、脆くない材料部品を広範囲
に破壊しないようにする方法が全く触れられていない。
事実、食材を細砕すれば均質的な連続シート状の食材が
形成できない。さらに、同特許出願では、異方性を有す
る冷凍生肉を、ベニヤピーリング法で切削して脱束する
方法について全く触れられていない。
【0032】本発明の切削方法の好ましい一実施態様に
ついて説明する。食品材料を、例えば押出などの方法で
連続成形した後、該成形品を同時に冷却凍結させ、次い
で、水平方向、好ましくは鉛直方向に冷凍させる。最後
に、冷凍させた異方性押出食品材料に対して、好ましく
は上記「鉛筆削り」法によって、ベニヤピーリングを行
う。
【0033】特に好ましい実施態様において、「鉛筆削
り」法は、少なくとも1個の刃先を有する円錐形切削装
置を回転させて行われる。該円錐形切削装置は、開放構
造として構成されたり、あるいは、該切削装置は、その
底部から頂点へ延在するスリットを刃先の付近に刻設し
ている。該スリットは、異方性を有する冷凍食品材料の
オフカットを通過せしめるものである。円錐形の刃先を
適用したベニヤピーリング法では、切片の厚さは下記の
要素で決定される。すなわち、、食品材料の冷凍ブロッ
クを該円錐に当接させる速度、(および/又は該円錐形
切削装置を該食品材料に当接させる速度)、該刃先の相
対速度、刃先の使用個数、刃先の配置、該刃先と、異方
性を有する冷凍食品材料間の迎い角がそれである。
【0034】異方性を有する冷凍食品材料、又は、これ
らの食品材料の混合物は、好ましくは、(必須条件では
ない)断面形状が円形、多角形、あるいは、楕円形の細
長片に成形される。この成形は、例えば、冷凍しない状
態、又は、冷却かつ冷凍中に行われる。また、異方性を
有する冷凍食品材料は、長方形に成形し、カートン内で
の凍結などの単純な方法で調製される。また、食品材料
は、凍結前、又は、凍結後に圧縮したり、あるいは、非
圧縮方法で成形される。また、食品材料の混合物を使用
することができる。
【0035】本発明の切削方法は、異方性を有する冷凍
された好ましくは生肉であって、哺乳類(例えば牛肉と
豚肉)、魚肉、貝類、鳥肉(例えば、鶏肉と七面鳥
肉)、及びこれらの肉と、植物蛋白質又は真菌蛋白質、
肉のエキスダー、又は、塩、穀類、調味料、スパイス、
野菜、酸化防止剤、ビタミンなどの食品添加物、チーズ
などの酪農製品などとの混合物を切削するために用いら
れる。
【0036】肉及び他の材料は、成形前、又は、成形中
に、化学的又は物理学的に処理されるが、その処理方法
は、マリネードに漬けたり、、塩、調味料、及び他の食
品添加物と混合したり、燻製、硬化、少なくとも部分的
な調理、タンブリング、もみこみなどを含有する。
【0037】異方性を有する、冷凍肉であって、好まし
くは生肉を、本発明に従ってベニヤピーリングする方法
は、例えば、脂肪と、結合組織とをかなりの程度含有す
る大規模生産規格の牛肉の前四半部を切削する際にとく
に効果的である。これらの低品質肉をベニヤピーリング
することによって、比較的高度の繊維質を保持する肉製
品が得られ、その結果、高品質(すなわち高価)材料を
使用しないで、該肉製品を用いて製品の組織構造を向上
させることができる。このように、本発明の切削方法
を、異方性を有する冷凍肉で、好ましくは生肉に適用す
ることによって、広範囲に亘って肉の品質向上が可能と
なり、かつ肉を原料とするすべての新製品、特に肉を主
な原料とするスナック製品の新しい原材料を提供するも
のである。
【0038】本発明の切削方法で得られる肉の粒子の形
態は、肉の細片からばらばらの大きい切片まで様々であ
る。特定の切削条件下において、冷凍肉であって、好ま
しくは未調理の肉をベニヤピーリングすることによっ
て、不連続リボン状の材料ではなく、凝集性を保持する
整列された肉繊維塊が得られる。第1筋繊維束は、脱束
された状態では、突起型筋繊維を有することから、突起
型筋繊維のこれらの「ヘア」の存在によって、該繊維束
がフェルト化されて不織布状の肉製品となる。
【0039】従って、本発明は、本発明に係わる、異方
性を有する冷凍肉で、好ましくは生肉の切削方法で得ら
れる、ベニヤピーリングされた肉製品に関する。これら
の肉製品は、細かい破片、又は、不連続で、多少均質な
リボン状材料に形成されたり、あるいは、凝集性を保持
した不織布状「塊」として形成される。後者の製品は、
組織構造を有する、従来見られなかった新規の肉製品の
原材料として使用することができる。本発明のベニヤピ
ーリング式切削方法で得られた不織布状塊肉は、肉を原
料としたすべての範囲の新製品に使用可能である。該塊
は、他の添加物および/又は、充填材を添加したり、あ
るいは、添加しないで、ロール状に巻き取られたり、あ
るいは、積層状の肉製品の原材料として用いられる。他
の種々な変更例も可能である。
【0040】従って、本発明は、本発明の切削方法で得
られる肉のベニヤピーリング切片を少なくとも部分的に
含有する肉製品に関する。
【0041】本発明の切削方法を適用する好ましい異方
性を有する冷凍食品材料は、肉であるが、本発明は、本
発明の切削方法で得られる他の食品材料(又は、食品材
料の混合物)のベニヤピーリング切片に関する。これら
の製品は、他の食品材料に組み入れ可能なので新規の原
材料として使用できる。
【0042】従って、本発明は、本発明の切削方法で得
られる食品材料のベニヤピーリング切片を少なくとも部
分的に含有する食品材料に関する。
【0043】次いで、本発明の切削方法を実施する際の
温度について説明する。冷凍のコアー温度は、前述した
ように、−40℃乃至−5℃である。種々な種類の食品材
料は、それぞれ異なった最適切削温度を有しており、例
えば、脂肪の多い肉は、赤身の肉に比べて、温度に過敏
であること、また鳥肉の最適温度は牛肉の最適温度と異
なることが判明している。冷凍され、好ましくは未調理
の肉をベニヤピーリングする際の好ましい温度は、−20
℃乃至−5℃である。所要の低温は、窒素と炭酸ガスな
どの不活性低温ガスを使用することで保持され、この結
果、異方性を有する冷凍食品材料のベニヤピーリング式
切削方法が不活性ガス雰囲気内で実施されので、異方性
を有する冷凍食品材料の品質が保持される。また、ベニ
ヤピーリングは、低温環境下でも実施される。
【0044】実験において、円筒状の未調理の牛塊肉
を、繊維配列が回転軸線と平行になるように、チャック
旋盤上に配置した。切削装置を繊維と直角方向に当接さ
せる「端面切削」、または、切削装置を繊維配列と平行
に当接させることによって、繊維に対して横向きに「側
面切削」、あるいは、切削装置を繊維に斜めに当接させ
る「傾斜切削」を行った。「端面切削」では、最適温度
範囲は、−25℃乃至−5℃のコアー温度であるが、側面
切削における好ましい最適コアー温度は多少低いほうが
有利で、すなわち、−35℃乃至−5℃であることが判明
した。
【0045】また、異方性を有する冷凍食品材料をベニ
ヤピーリングするための切削装置の刃先について、刃先
を固定して、食品材料を回転させる場合と、この反対の
場合においても、該刃先は、水平方向に対して20度乃至
30度傾斜させることが好ましい。この傾斜は増減するこ
とができる。
【0046】ベニヤピーリング切削装置の勾配、すなわ
ち、被切削材料に対する切削装置の刃先の相対位置は、
種々の切削効果を得られるように調整できる。複数刃を
使用する場合、該切削装置の勾配とこれらの刃先は、相
互に異なるように配置できる。
【0047】同様に、ベニヤピーリング切削装置および
/または該装置の刃先は、様々の切削効果が得られるよ
うに変更可能である。被切削材料の厚さは、例えば、刃
先を当接させる速度、切込み深さ、被切削材料の送り速
度、切削装置と、異方性を有する冷凍食品材料との相対
速度などの組み合わせによって制御可能である。
【0048】次に、本発明を実施例によって具体的に説
明するが、これらによって本発明は何ら限定されるもの
ではない。
【0049】実施例I 未調理の牝牛前四半部であって、22重量%の脂肪を含有
し、かつ主にフランケから成り、該フランケから大部分
の白線だけが除去されたものを凍結させて、円筒状の塊
肉を得た。肉の構成部分における筋肉の配列は、ばらば
らであつた。
【0050】該円筒状の塊肉は、直径15cm、長さ50cmで
あり、かつ六角形中央マンドレルに巻き付けて成形され
た。該塊肉を−20℃の温度で凍結させた後、実験に使用
するまで、−20℃の温度でコールドストア内で保存され
た。
【0051】凍結塊肉を、調質しないで、コールドスト
アから取り出して、旋盤のチャックと心押し台上に装着
させた。次いで、該マンドレルを260rpmで回転させ、か
つ塊肉の端面に対して切削装置を1回転当たり0.5mm の
送り速度で当接する(「端面切削」)ことによって、該
塊肉を−20℃のコアー温度でベニヤピーリングした。該
切削装置の作業幅は50mm、刃先の傾斜は25度、さらに厚
さは12.7mmであった。不連続リボン状で、−9℃乃至−
10℃の温度を有する、ベニヤピーリングで得られた冷凍
肉粒子において、これらのリボンからの個々の粒子は、
いろいろな大きさとサイズの分布があるが、主として
(かつ代表的に)長さが10mm乃至30mmで、かつ幅が20mm
乃至35mmの程度であった。該粒子の厚さは、一貫して0.
4mm 乃至0.8mm の範囲にあった。
【0052】ベニヤピーリングされた肉に、一定の割合
で、食塩と、水と、調味料と、穀物と、玉葱とを混合し
て、通常の配合機と、成形機とを用いて、ハンバーグス
テーキ(直径が90mmで、厚さが約12mm)を成形した。冷
凍前の成形品の温度範囲は、−2℃乃至−4℃であっ
た。
【0053】これらの製品は、約−20℃の温度に冷凍さ
れ、次いで、適当な貯蔵期間(この場合は、2週間)だ
け冷凍保存したのち、該製品を通常の方法で調理した。
訓練された鑑別人チームによって、該調理製品と、同一
のバッチの肉と、同一の調理法とを用いて、同一の予備
処理を施したハンバーグステーキであって、挽き肉と、
フレーキング(ウルシェル・コミトロール(Urshel Com
itrol)(登録商標)を使用する)などの従来の微粉砕処
理したものとについて比較評価が行われた。後者の製品
については、肉の予備破砕と、微粉砕作業を効果的に実
施させる状態に調質する(すなわち、−4℃)などの通
常の方法が実施された。
【0054】ベニヤピーリングされた肉を使用した製品
は、従来の微粉砕法による製品に比べて、特に、肉汁の
多いこと、また、食べるときに、軟骨、または堅い粒子
が感知される点で優れていることが発見された。本発明
の切削方法による脱束効果を示すために、実施例Iの冷
凍粒子について、走査型電子顕微鏡写真を撮影した。図
1は、実施例Iの製品に関する倍率が200 の走査型電子
顕微鏡写真である。繊維が無傷である一方、繊維間の結
合組織が殆ど存在しないことが理解されよう。比較のた
め、実施例Iと同一の肉を通常の二段式挽き肉法、すな
わち、最初に、17mmのキドニイ・プレートを、次ぎに5
mm穴を有するプレートと、別個に、180の切削部を有す
るコミトロール(Comitrol)(登録商標)を使用して細か
く切り刻んだ。図2と、図3とは、その結果得られた製
品について、倍率200 の走査型電子顕微鏡写真である。
図2の挽き肉製品は、組織構造が完全に破壊されて、繊
維がどこにも見当たらない一方、図3のコミトロールに
よる挽き肉製品の大部分は、無定形の外観を有してい
る。
【0055】実施例II 実施例Iと同様な大規模生産規格の生牛肉を、実施例I
と同様の方法で調製して円筒状の塊肉を得た。
【0056】コアー温度が−20℃の冷凍塊肉を実施例I
と同様の方法でベニヤピーリングした。ただし、塊肉の
回転速度(6rpm)と切削装置の送り速度(0.5 rpm)を変
更して、ばらばらの細長い肉片(平均厚さが0.5mm 乃至
1.0mm 、平均幅が35mm、平均長さが70mm)を得た。
【0057】ベニヤピーリングで得た肉片を、構成成分
によって粘性が変化する固着材料と様々な割合で混合し
た。該固着材料は、細砕牛肉と、食塩と、調味料と、水
と、穀物増粘剤とを含有する。代表的な処方(重量%)
を下記に示した。
【0058】 ベニヤピーリングで得た肉片 74.3 水 7.0 調味料 1.5 食塩 1.0 細砕牛肉 16.0 穀物増粘剤 0.7
【0059】ベニヤピーリングで得た肉片と、該固着材
料との様々な割合の混合物を成形して、グリルステーキ
型肉製品を得た。次いで、該肉製品を約−20℃に凍結
し、適当期間(二週間)保存した。
【0060】得られた該製品を調理して、賞味した食品
鑑別人チームによれば、該製品は、ベニヤピーリング肉
片のレベルと、固着材料の容積及び特性に応じて一定範
囲の組織構造を示した。60重量%以上のベニヤピーリン
グ肉片を含有する製品は、繊維質が多くかつ肉汁が多く
感じられた。また、その一般的な組織構造に関する印象
は、全肉と極めて類似していた。これらの性質は、生肉
から広範囲にあぶら身を切り取ったり、あるいは、赤身
含有量、解剖部分、又は、固有の肉品質に関する他の要
素の点で高級な肉を使用しないで達成されたものであ
る。
【0061】実施例III 15重量%の脂肪を含有する大規模生産規格の未調理牛肉
を凍結して、円筒状塊肉を得た。該塊肉は、その長軸線
に対して筋繊維方向が主として平行するように構成し
た。該塊肉寸法と、ベニヤピーリングより以前の処理
は、実施例Iの場合と同様に行った。ただし、該塊肉
は、−10℃乃至−15℃のコアー温度に凍結した。
【0062】該塊肉を111rpmで回転させ、該塊肉の側面
に切削装置を当接させて(「側面切削」)すなわち、刃
先を塊肉の回転軸線に平行に当接させることによって、
ベニヤピーリングした。切削装置は、作業幅が70mmで、
刃先傾斜は25度であった。
【0063】切削装置の切込み深さは、1回転当たり0.
25mmであった。得られた切片は、筋繊維と脂肪との凝集
性を有する塊として形成されたのち、該切削装置から回
収シュートに沿って搬出された。凝集性を有する冷凍塊
の平均寸法は、長さ50mm、幅30mmであった。また、該冷
凍塊は、多数の筋繊維束と脂肪の混合物が平行に配列さ
れていた。
【0064】次いで、ベニヤピーリングで得た塊肉を圧
縮したのち、その中にチーズ、小キュウリ、アスパラガ
スなどの食品材料をはさんで成形した。そして、肉と他
の食品材料の組み合わせを魚雷形(長さ約7cm直径3c
m)に成形した。
【0065】長楕円形食品混合物を、約−20℃に凍結し
た後、該混合物に、各種のこね粉を付け、次いでパン粉
と、専売穀物微粒子と、味付けグレーズなどを着せた。
得られた製品を調理して、賞味した結果、これらの高級
スナック製品は、繊維質が多い肉状の組織に加えて、肉
の中にはさまれた食品材料の対照的な組織と風味とを持
つことが発見された。
【0066】実施例IV 大規模生産規格の未調理めんどり肉を実施例Iと同様の
方法で成形して、それぞれの肉片をばらばらに配置し
た、円筒状の冷凍塊肉を得た。該冷凍塊肉を−10℃に調
質した後、ベニヤピーリングした。ベニヤピーリング作
業において、塊肉を25rpm で回転させるとともに、切削
装置(作業幅70mm刃先傾斜30度)を塊肉の端面(「端面
切削」)に1回転当たり0.5mm の送り速度で当接させ
た。
【0067】ベニヤピーリングによって、それぞれ独立
した肉の長片(代表的な寸法100mm×60mm、厚さ1.5mm
乃至2.0mm)を得た。
【0068】これらの鳥肉の不連続薄片を、食塩と、水
と、調味料と、ひまわり油と、水和蛋白質系増粘剤と混
合し、次いでナゲット、平たいコロッケなどに成形し
た。代表的な処方を下記に示す(重量%)。
【0069】 めんどりのベニヤピーリング片 70.0 ひまわり油 3.0 水 4.8 食塩 0.9 調味料 0.3 水和蛋白質系増粘剤 21.0
【0070】経験を積んだ味の鑑定人チームの試食によ
れば、これらの製品は、柔らかさにおいて優れており、
繊維質の多い組織を有することが認められた。試食品に
関する全般的印象は、高級全肉を用いた同一製品と極め
て類似していた。
【0071】また、本実施例で得られたベニヤピーリン
グ肉片を極薄片に成形した後、チーズと、他の肉要素
と、他の食品材料(例えば、野菜)と一緒に積層製品を
調製することで、極めて風味のよい、魅力的なスナック
製品が形成された。
【0072】実施例V 新鮮な生のタラの皮を取り除き、骨のない切り身にした
後、この切り身を直径15cm長さ50cmの円筒状ブロックに
成形した。該ブロック内における肉部分の配位は、ばら
ばらであった。魚塊肉は、−20℃のコアー温度に吹き付
け凍結させたのち、所要時期まで−20℃で保存された。
ベニヤピーリングする前に、該魚塊肉全体を、コールド
ストア内で−5℃に調質した。次いで、魚塊肉を−5℃
でベニヤピーリングした。ベニヤピーリングにおいて、
魚塊肉を60rpm で回転させるとともに、回転装置を魚塊
肉の端面に(「端面切削」)1回転当たり1.0mm の送り
速度で当接させた。切削装置は、作業幅50mm、刃先傾斜
25度、厚さ12.7mmであった。
【0073】ベニヤピーリングで得られる冷凍魚肉粒子
は、−2℃乃至−3℃の不連続リボン状材料として形成
された。これらの粒子の内部において、魚筋肉のフレー
ク状組織構造はほとんど無傷に見受けられた。次いで、
これらの粒子を、食塩と他の食品添加物を用いないで魚
製品として成形した。これらの成形品を−20℃に吹き付
け凍結したのち、こね粉とパン粉とを着け、195 ℃で80
秒間だけ前もってフライにした。該完成品を凍結させた
のち、鑑別まで2乃至3週間−20℃で保存した。
【0074】該冷凍製品を、ヘッドを用いてフライにし
たのち、これらの製品は、魚筋肉の大部分の繊維質特性
を示すことが判明した。従って、本実施例は、魚などの
脆い材料を凍結温度でベニヤピーリングすることによっ
て、挽き肉、または、コミトロール・フレーキング(Co
mitrol flaking) などの従来の微粉砕の場合と異なり、
材料の繊維組織を破壊しないで成形品が得られることを
示している。
【0075】実施例VI 25kgの凍結牛肉の前四半部であって、20重量%の脂肪を
含有し、主として筋膜の最大部分だけを除去したフラン
ケからなるものを、帯のこを用いて、10cm×10cm×50cm
の長方形塊肉に切削した。切削後直ちに、これらの塊肉
を冷凍庫に戻して−20℃に保存した。
【0076】該塊肉を調質しないで冷蔵倉庫から取り出
して、ハウジングに装着したのち、エンドプレートとラ
ムとを利用して、塊肉を前進させた。塊肉の横断面を推
進して、3個の刃先を有する円錐形切削装置(肉に向け
て開口部を有する)に当接させた。各刃先は、長さ160m
m であり、直径350mm の円形ベース上に装着された。刃
先傾斜は該ベースに対して60度であり、刃先の最大傾斜
は45度であった。
【0077】該切削装置の回転速度は、260rpmであり、
一方、ラム駆動機構による肉の送り速度は、1回転当た
り1mmであった。
【0078】ベニヤピーリングにおいて、切削装置の刃
先で、先ず、該塊肉の端部(肩部)から削り出し、次い
で、得られた該塊肉の円錐状断面を切削した。
【0079】得られた肉粒子の長さと幅とは様々である
が、厚さは均一に0.5mm 乃至1.0mmであった。肉粒子に
ついては、筋繊維束が概ね無傷であるが、コラーゲン網
が破砕されて柔らかくなった。
【0080】これらの粒子は、実施例I及び実施例IIと
同様な方法で、肉製品に成形された。得られた肉製品に
おいて、軟骨の粒子が実質的に認められず、また、同等
品質の肉を用いて、挽き肉とコミトラール(登録商標)
切削法で微粉砕された相当製品と比べて、繊維質が多い
ことが認められた。
【0081】実施例VII 骨を取り除いた生の豚肉において、赤身筋肉部分と、赤
身に近い筋肉部分と、脂肪質と皮とを、それぞれ4:
4:1:1の重量比で大きくカットした。これらの切片
の混合物を、適当な容器に充填して、軽く圧縮しながら
大きい空隙を排除することによって、その寸法が10cm×
10cm×50cmの混成塊肉を形成した。充填物を含有する容
器を、−20℃のコアー温度に凍結した。該塊肉を容器か
ら取出したのち、冷凍庫に入れて、−20℃のコアー温度
で保存した。
【0082】次いで、該塊肉を調質しないで冷凍庫から
取り出して、ハウジングに収容したのち、エンドプレー
トとラムとを利用して、長楕円形塊肉を前進させた。
【0083】該混成塊肉の横断面を推進させて、その先
端を該塊肉に向けた回転式円錐形切削装置に当接させ
た。
【0084】該円錐形切削装置は、150mm のベースを有
しており、高さ120mm の一体構造の円錐を具備してい
た。該円錐の対向位置にスロットが刻設してあり、ま
た、該スロットには、長さ110mm 、幅16mmの刃先が装着
された。該円錐は、2個の刃先を有しており、各刃先傾
斜は50度で、かつ該円錐の回転速度は60rpm であった。
該円錐のノーズ先端は、丸みが付けてあり、かつ案内刃
先が装着された。該案内刃先は、該近接する塊肉の心出
しに役立つとともに、切削作用を開始するものである。
該円錐を、適当なキャリヤプレート上に装着したのち、
該キャリヤプレートを適当な駆動軸に連結させた。ま
た、該円錐は、その断面形状の大部分が、輪郭ハウジン
グに嵌入されて、該輪郭ハウジング内で回転できるよう
に設計された。材料がハウジングに侵入して、該円錐の
切削部に付着するのを防止したり、あるいはこの種の異
物を分離するために、該輪郭ハウジングと、該回転式円
錐間の許容差は1mm程度に抑えた。該切削装置は、正方
形と長方形のいずれの成形塊肉も収容できるように構成
してあり、また、該ハウジングとの嵌合部分において、
該円錐の直径が、被切削材料の対角線よりも大きいよう
に設計された。該ハウジングは、塊肉の呼称寸法の多少
のバラツキに順応して、切削中に該塊肉を抱持できるよ
うに設計された。
【0085】ベニヤピーリングにおいて、該刃先を用い
て、塊肉が推進されるに従って、該塊肉に円錐溝が連続
的に刻設されるようした。別の塊肉を次々と該ハウジン
グに挿入して、先行する塊肉が切削装置に当接するよう
にした。削り出された粒子は、刃の刃先から円錐のスロ
ットを通過して、中空部に導入されたのち、該中空部か
ら排出、回収された。得られた粒子は、ばらばらの細長
片として形成された。該細長片は、厚さ0.7 乃至1.0mm
を有する。その長さと幅は様々であるが、代表的な長さ
と幅は50mm×12mmであった。
【0086】これらの粒子内の構成組織はほぼ無傷であ
り、かつ該構成組織を顕微鏡検査したところ、大部分の
筋繊維組織は無傷に保存してあるが、該組織間のコラー
ゲン網が破壊されることを示した。
【0087】粘着性を有するソーセージ生地を、オービ
タルミキサーを用いて、下記の配合(重量%)で成形し
た。
【0088】
【0089】得られた生地を、60重量%の肉を含有する
朝食用ソーセージに成形した。
【0090】該得られたソーセージを凍結し、冷却冷蔵
したのち、調理した。調理されたソーセージは、極めて
肉に類似した組織構造と、多少の繊維質を有しており、
該繊維質は、挽き肉、細砕及び細断などの通常の微粉砕
で得られる製品から予期されないものである。
【0091】実施例VIII 豚肉の赤身と、脂肪質と、皮と、大規模生産規格の牛肉
とからなる混成塊肉を、実施例VII と同様の方法で成形
した。重量比は、フランクフルト・ソーセージの調理法
が提供できるように選択された。
【0092】−20℃のコアー温度を有する該冷凍塊肉
を、実施例VII と同様の方法で切削した。切削装置の回
転速度は60rpm で、切込み深さは、1回転当たり0.3mm
に設定した。得られた粒子は、極めて薄い細長片として
形成され、かつ幅10乃至14mm、長さは様々であるが、一
般に50乃至60mm以上、また、一般的な厚さは0.2 乃至0.
3mm であった。顕微鏡検査によれば、結合組織要素が、
広範囲に破砕されている一方、柔らかい組織は、実質的
に無傷に保存されている。細砕されているが、繊維質を
多少保存し、かつ粘着性を有するソーセージ生地を、下
記の成分(重量%)をオービタル・ミキサー内で混合す
ることによって調製した。
【0093】
【0094】得られたソーセージ生地を用いて、通常の
燻製、調理、及び冷却工程によってフランクフルト・ソ
ーセージを調製した。次いで、該ソーセージを低温殺菌
及び貯蔵したのち、加熱して試食した。試食の結果、該
フランクフルト・ソーセージは、弾力性に優れ、噛みご
たえがあり、特に、同一の原材料を用いて、実施例VII
と同様の方法で(ただし、従来の細断と細砕工程とによ
る)調製されたフランクフルト・ソーセージに比べて、
組織構造が肉に類似し、かつ繊維質が多いことが判明し
た。
【0095】実施例IX 生後18か月経過した雄の子牛の生皮を、米国特許出願第
3,634,561 号に開示された手順の第1段階に記載された
方法で、整形し、2等分にし、洗浄し、脱毛した。次い
で、該生皮を分割したのち、20%の乾燥コラーゲン固体
分を含有する、12kgの肉層を14cm角に切断して、該切片
を50lの飽和亜硫酸ナトリウム溶液に20℃で4時間浸漬
した。次いで、該切片を、同一の溶液に、さらに水酸化
ナトリウムを添加して1-N に調整したものに、22時間浸
漬するとともに、該溶液にフレーク状の水酸化ナトリウ
ムを添加して、該溶液の規定度を維持するようにした。
次いで、浸漬処理された切片を10分間づつ3回水で洗
い、さらに、2.4kg の食塩を含有する、100 lの塩酸溶
液((pH=4)に1日半浸軟させた。浸軟処理された切
片の中心部は中和した。次いで、中和した切片を適当な
成形型に入れて円筒状に成形したのち、該円筒の中心に
マンドレルを挿入させた。各円筒は、直径15cm長さ50cm
であった。次いで、該円筒を−20℃のコアー温度に凍結
し、冷凍庫において−20℃で使用開始日まで貯蔵した。
【0096】冷凍円筒は、調質しないで冷凍庫から取り
出したのち、該円筒を旋盤のチャックと心押し台上にマ
ンドレルを介して装着させた。同時に、作業幅70mmの切
削装置を該円筒の側面に対して刃先傾斜が25度、すなわ
ち刃を回転軸線に平行に当接させた。該円筒状切片を26
0rpmで回転させ、切込み深さを1回転当たり0.1mm に設
定した。切削後の生皮切片は、使用する生皮の種類に応
じて、ばらばらの粒子、不連続リボン、または、幅約70
mmの半連続リボンとして形成された。
【0097】得られた粒子を容器に回収したのち、顕微
鏡検査したところ、該粒子では、もとの構造が数多く破
砕されているが、極細繊維要素がかなり保存されている
ことを示した。
【0098】これらの粒子を、米国特許第3,622,533 号
の明細書の実施例I(第8欄、65−71行)に開示された
同時押出法によって、ソーセージ用コラーゲン生地に加
工した。該コラーゲン生地は、同時押出技術の経験者に
よって、レオロジー的にも、かつ同時押出法の性能から
も、極めて満足なものと判定された。また、該生皮切片
を六角マンドレルに巻き付けたのち、−20℃のコアー温
度に凍結させ、次いで、上記の処理を行った場合でも、
同様に満足な結果が得られることが判明した。
【0099】実施例X ココナットの殻と核とを取り除き、中の液体を排出した
のち、4等分に切削した。これらの切片を、ココナット
の小片と、一定量の乳状液と共に、−20℃のコアー温度
に凍結することによって、10cm×10cm×50cmの冷凍塊を
得た。
【0100】得られた冷凍塊に対して、実施例VII と同
一の装置を用いて、ベニヤピーリングを行った。この場
合、刃先傾斜は20度、円錐の回転速度が60rpm 、かつ切
り込み深さは刃先の1回転当たり1.0 乃至3.0mm に設定
された。
【0101】削出されたココナット切片は、ばらばらの
螺旋形粒子として形成された。該粒子は、凝集性を有す
るが、内部破砕の作用によって、該切片を凍結温度のま
ま食べても、これらの粒子の組織が極めて柔らかくかつ
繊維質があることが判明した。
【0102】該粒子の寸法は、切り込み深さに応じて様
々であるが、また、切削速度と、刃物の配置及び寸法を
変更することによっても変化する。
【0103】これらのココナット粒子を冷凍保存し、必
要に応じて取り出して、アイスクリーム、チョコレー
ト、及びフルーツジュースに添加した。
【0104】これらの製品を食べた場合に、該ココナッ
ト材料は、組織が無傷で、柔らかく、かつ繊維質が多い
利点によって特に魅力的であり、また、従来技術による
ココナット細長片に比べて特に柔らかさの点で優れてい
る。
【0105】実施例XI セルリアクと、カブハモタンと、コールラビとを洗浄
し、整形したのち、これらの野菜を凍結して、−8℃乃
至−22℃のコアー温度を有する冷凍塊を得た。得られた
冷凍塊に対して、実施例VII と同一の装置を用いて、ベ
ニヤピーリングを行った。この場合、刃先傾斜は20度、
円錐の回転速度が60rpm 、かつ切り込み深さは、刃先の
1回転当たり1.0 乃至3.0mm に設定された。これらの野
菜粒子の大きさ、形状、及び厚さは、野菜の種類、作業
温度、及び切削条件に応じてさまざきである。ある粒子
は、幅12mm乃至14mm、長さ200mm またはそれ以上のばら
ばらな細長片として形成された。
【0106】顕微鏡検査の結果、該粒子間に存在する植
物繊維が広範囲にわたって破砕されていることが認めら
れ、また該野菜粒子は、かなり柔らかくされているが、
本来の組織構造を多少保存していることが判明した。該
冷凍切片を時間を掛けて調理すると、野菜粒子は、組織
が柔らかく、また、この種の硬い根用野菜に通常見られ
る、筋の多さ、木でも噛んでるような繊維など好ましく
ない特徴がまったく認められないことを示した。得られ
た冷凍野菜粒子は、様々な食品材料、特に肉を使った高
級スナック製品に利用できる。
【0107】実施例XII 66重量%の天然オレンジ・ジュースと、34重量%の皮を
むいたオレンジの固まり及び切片からなる混合物を、適
当な成形型に入れて−20℃のコアー温度に凍結して冷凍
混成塊を得た。
【0108】−20℃のコアー温度を有する、これらの混
成塊について、実施例VII と同一の装置を用いて、ベニ
ヤピーリングを行った。この場合、刃先傾斜は20度、円
錐の回転速度が60rpm 、かつ切り込み深さは、刃先の1
回転当たり4.0 mmに設定された。
【0109】得られたオレンジ粒子の大きさと形状とは
さまざまであり、かつ該粒子は、氷と、果実の細砕薄片
からなる。凍結保存したのち、これらの粒子を回収し
て、アイスクリーム製品の構成成分として利用すること
ができる。
【0110】この混合塊を利用するに当たり、固い、又
はもろい部分が主として氷である混合材料の切削におい
て、ベニヤピーリングで得られた氷と、果実成分との著
しい対照が応用範囲の広い食品材料をもたらすことを実
証している。
【0111】実施例XIII アイスクリームと、果実と、チョコレート小片と、ビス
ケット小片とからなる、各々が10cm×10cm×50cmの一連
の混合塊を、適当な容器に入れて成形したのち、−20℃
乃至−25℃のコアー温度に凍結した。
【0112】アイスクリーム成分には、バニラアイスク
リームと、チョコレートアイスクリームを使用した。こ
れらの混合塊を成形する場合に、アイスクリーム成分を
整然と、あるいは不規則に配置するようにした。1個の
混合塊では、その中心部にまるごとのオランダいちご
を、また、次の混合塊は、その中心部に皮をむいたキウ
ィフルーツをまるごと(いずれも、全塊に対して30重量
%)配置した。
【0113】混合塊は、いずれも、成形後、利用するま
での間、−20℃で冷凍庫に保存した。若干の混合塊を、
さらにクラスト凍結して−30℃の表面温度と、−20℃乃
至−25℃のコアー温度を呈するようにした。
【0114】これらの混合塊に対して、実施例VII と同
一の装置を用いて、ベニヤピーリングを行った。この場
合、刃先傾斜は20度、円錐の回転速度が60rpm 、かつ切
り込み深さは、刃先の1回転当たり1.0 乃至3.0mm に設
定された。
【0115】得られた材料は、ばらばらの多種小片とし
て形成され、該小片は、大きいスクロール状螺旋から概
ね凝集性のあるフレーク状構造物と、また、厚さ1mmの
フレーク状小片から厚さ3mmの片巻き小片(一般に幅10
0mm 、長さはさまざまである)とを含有している。
【0116】得られる材料の形状と大きさは、構成材料
の種類と、切削条件とに応じて、様々である。
【0117】これらの混合塊を実際に使用することによ
って、果実、特定種のチョコレート、クーベルチールな
どの固く、又は、もろい成分が破砕され、組織が破壊さ
れていることを示した。一方、その組成上、構造上及び
/又は氷含有量の点で、柔らかでかつ柔軟な成分は、完
全に削り出され、破損も少なく、かつもとの構造組織を
実質的に保存していることが判明した。
【0118】例えば、アイスクリームと、凍結されたキ
ウィフルーツ、又は、オランダいちごをまるごと含有す
る混合塊から得られた螺旋スクロール小片は、アイスク
リームの無傷のままの部分と、破砕されているが、概ね
無傷のままの果実薄片とを含有している。
【0119】混合塊から得られた小片は、回収後ただち
に冷凍保存(例えば、−20℃)した。次いで、該小片
を、種々のアイスクリーム、デザート及び冷凍菓子製品
に成形した。これらの小片は、アイスクリーム製品のデ
コレーションとして直接的に使用したり、アイスクリー
ム、チョコレート、クーベルチール、フルーツソース、
パン材料などのトッピングにしたり、あるいは、混合し
たりすることで、間接的に使用することができる。
【0120】特に、この種の多種小片を、様々な積層構
造に成形することができる。これらの製品を試食した練
達の鑑別人によれば、もとの固い、あるいは、もろい材
料が破砕されて柔らかくなるので、食べやすくなると同
時に、材料の本来の特徴をそのまま保存していることが
判明した。また、嗜好性の点においても、比較的柔らか
く、柔軟で、および/または均質な材料では、本発明の
切削作用による影響が最小限に抑えられることが判明し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例Iの製品に関する倍率200の走査型
電子顕微鏡写真である。
【図2】 通常の二段式挽き肉法で得られた製品に関す
る倍率200の走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】 コミトロール(Comitrol)装置を用いて調製
された製品に関する倍率200の走査型電子顕微鏡写真
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/325 E F B26D 3/00 B (72)発明者 レオナード・デイビッド・ヒューグス 英国、エヌエヌ10・9エヌビー、ノーザン ツ、ラッシュデン、フェアミード・クレセ ント 6 (72)発明者 ジョージ・ジェロニミディス 英国、アールジー1・5エルアール、リー ディング、アルレイ・ロード 23 (72)発明者 ポール・ジョリー 英国、ティーエイ5・2ピーティー、ソマ ーセット、ニアー・ブリッジウォーター、 オターハムトン、ジュベンティス・コテー ジ(番地なし) (72)発明者 ピーター・パースロー 英国、ビーエス18・7エイチエイ、ブリス トル、ランフォード、ヒルミード 3 (72)発明者 ピーター・ウィルディング 英国、エヌエヌ9・6エルビー、ノーザン ツ、ウェリングボロー、ラウンズ、ランガ ム・ロード 113

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍され、異方性を有する食品材料を−
    5℃以下の温度で切削する方法であって、上記冷凍し、
    異方性を有する食品材料を、ベニヤピーニング法によ
    り、強度が劣りかつ脆くない材料部分を広範囲に破損す
    ることなく、食品材料の強度がありかつ脆い部分を優先
    的に破砕することによって柔らかくさせることを特徴と
    する切削方法。
  2. 【請求項2】 冷凍され、異方性を有する食肉を−5℃
    以下の温度で切削する方法であって、上記冷凍した食肉
    を、ベニヤピーリング法により、一次筋肉繊維束につい
    て、該一次筋肉繊維束又は、筋肉繊維に塑性変形或いは
    破砕を生じさせないで、制御した方法で切削することを
    特徴とする切削方法。
  3. 【請求項3】 上記冷凍され、異方性を有する食品材料
    のコアー温度が−40℃乃至−5℃である、請求項1記載
    の切削方法。
  4. 【請求項4】 上記冷凍され、異方性を有する食品材料
    のコアー温度が−20℃乃至−5℃である、請求項1記載
    の切削方法。
  5. 【請求項5】 上記異方性を有する食品材料を、少なく
    とも、−5℃以下のコアー温度に調整する以前に、細長
    い形状に形成する、請求項1記載の切削方法。
  6. 【請求項6】 上記異方性を有する食品材料を、少なく
    とも、−5℃以下のコアー温度に調整する以前に、断面
    形状が円形、正方形、長方形、多角形及び楕円形から選
    択した細長い形状に形成する、請求項1記載の切削方
    法。
  7. 【請求項7】 上記異方性を有する食品材料を、少なく
    とも、−5℃以下のコアー温度に調整する以前に、押出
    によって細長い形状に形成する、請求項1記載の切削方
    法。
  8. 【請求項8】 冷凍され、異方性を有する食肉に、哺乳
    動物の肉、魚肉、貝類の肉、家禽類の肉、及びそれらの
    混合物から成る群から選択した、生肉、すなわち未調理
    肉を含有させる、請求項2記載の切削方法。
  9. 【請求項9】 上記食肉が物理的、又は化学的に前処理
    されている、請求項2記載の切削方法。
  10. 【請求項10】 上記冷凍され、異方性を有する食品材
    料が、原皮、石灰ヅケで処理された原皮切片、石灰ヅケ
    で処理されていない原皮切片、及び酵素で処理された原
    皮材料から成る群から選択した原皮材料を含有する、請
    求項1、及び請求項3乃至7のいずれか1項に記載の切
    削方法。
  11. 【請求項11】 上記冷凍され、異方性を有する食品材
    料が野菜を含有する、請求項1、及び請求項3乃至7の
    いずれか1項に記載の切削方法。
  12. 【請求項12】 上記冷凍され、異方性を有する食品材
    料が、アイスクリームを含有する、請求項1、及び請求
    項3乃至7のいずれか1項に記載の切削方法。
  13. 【請求項13】 上記冷凍され、異方性を有する食品材
    料が、ココナットを含有する、請求項1、及び請求項3
    乃至7のいずれか1項に記載の切削方法。
  14. 【請求項14】 上記冷凍され、異方性を有する食品材
    料が、積層状の種々な食品材料を含有する、請求項1、
    及び請求項3乃至7のいずれか1項に記載の切削方法。
  15. 【請求項15】 請求項2、及び請求項8乃至9のいず
    れか1項に記載の切削方法によって得られるベニヤピー
    リングされた生肉すなわち未調理の肉製品。
  16. 【請求項16】 請求項2、及び請求項8乃至9のいず
    れか1項に記載の切削方法によって得られるベニヤピー
    リングされた肉製品を少なくとも部分的に含有する肉系
    統製品。
  17. 【請求項17】 原皮、石灰ヅケで処理された原皮切
    片、石灰ヅケで処理されていない原皮切片、酵素で処理
    された原皮、野菜、アイスクリーム、ココナット、生
    地、酪農製品、植物蛋白質、真菌蛋白質、動物蛋白質、
    パン製品、果実、菓子製品から成る群から選択され、請
    求項1、及び請求項3乃至7のいずれか1項に記載の切
    削方法によって得られる、ベニヤピーリングされた材
    料。
  18. 【請求項18】 原皮、石灰ヅケで処理された原皮切
    片、石灰ヅケで処理されていない原皮切片、酵素で処理
    された原皮、野菜、アイスクリーム、ココナット、生
    地、酪農製品、植物蛋白質、真菌蛋白質、動物蛋白質、
    パン製品、果実、菓子製品から成る群から選択され、請
    求項1、及び請求項3乃至7のいずれか1項に記載の切
    削方法によって得られる、ベニヤピーリングされた材料
    を含有する食品材料。
  19. 【請求項19】 アイスクリーム、果実、チョコレー
    ト、ココナット、パン製品、菓子製品及びこれらの混合
    物から成る群から選択されたベニヤピーリングされた材
    料を含有するアイスクリーム製品及びアイスケーキ製
    品。
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