JPH079572Y2 - 電子機器の電源供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、電子機器の電源供給装置に関する。

従来の技術 まず、第３図に従来例を示す。１は電子機器で、この電
子機器１は各種の負荷12とこの充電電池４と電源切替ス
イツチ５と充電回路13とを具備する。負荷12は数Ａの電
流で駆動されるモータやソレノイド等のアクチユエータ
の他に100mA程度の電流でこれらのアクチユエータの動
作を制御するロジツク回路を含む。電源切替スイツチ５
は、外部電源となるアダプタ９が選択的に接続される接
点ａと、充電電池４に常時接続された接点ｂと、負荷12
に常時接続された接点ｃと、この接点ｃを接点ａ又は接
点ｂに選択的に接続する可動接点ｄとを有する。充電回
路13は入力側が接点ｃに接続され出力側が充電電池４及
び接点ｄに接続されている。

したがつて、可動接点ｄにより接点bc間を接続した状態
では、負荷12は充電電池４により駆動される。この時は
充電回路13はその入出力電圧差が生じないため充電作用
は示さない。また、アダプタ９のプラグ11を商用電源に
接続し、可動接点ｄにより接点ac間を接続した状態で
は、負荷12は商用電源により駆動される。この時は充電
回路13は入力側の電圧が大きいので充電電池４を充電す
る。

考案が解決しようとする問題点 負荷12を駆動する場合、供給電源を充電電池４から商用
電源に切り替えた時、プラグ11を抜いたり停電等の理由
により商用電源からの入力が遮断された時、負荷12の駆
動電流が大きくアダプタ９の内部インピーダンスにより
電圧降下が生じた時等においては、負荷12に加わる電圧
が急激に変化する。このため、負荷12に含まれるロジツ
ク回路のCPUやメモリ等に誤動作を発生するおそれがあ
る。

問題点を解決するための手段 大電流系負荷を外部電源又は充電電池に接続する電源切
替スイツチを設け、入力側が前記電源切替スイツチを介
して前記外部電源に接続され出力側が常時前記充電電池
に接続された充電回路を設け、前記大電流系負荷から独
立させたロジツク系負荷を前記充電電池に常時接続し
た。

作用 電源切替スイツチの切替操作により大電流系負荷は外部
電源又は充電電池により駆動されるが、ロジツク系負荷
は電源切替スイツチの操作に関係なく電圧変動の少ない
充電電池により駆動されるため安定した制御動作を得る
ことができる。

実施例 本考案の一実施例を第１図及び第２図に基づいて説明す
る。第３図において説明した部分と同一部分は同一符号
を用い説明も省略する。電子機器１の負荷は大電流系負
荷２とロジツク系負荷３とに独立的に区分されている。
大電流系負荷２は例えばプリンタを駆動するモータやソ
レノイド等のアクチユエータであり、ロジツク系負荷３
はこれらのアクチユエータの動作を制御するCPUやメモ
リ等を含むロジツク回路である。このロジツク系負荷３
は常時充電電池４に接続されている。６は入力側が電源
切替スイツチ５の接点ｃに接続され出力側が充電電池４
に接続された充電回路で、この充電回路６はインピーダ
ンス素子７とシリコンダイオード８とを並列に接続する
ことにより形成されている。シリコンダイオード８はア
ノード側が接点ｃに接続されカソード側が充電電池４に
接続されている。10は外部電源である電池で、この電池
10は電源切替スイツチ５の接点ａに選択的に接続され
る。

このような構成において、可動接点ｄにより接点bc間を
接続した状態では、大電流系負荷２とロジツク系負荷３
とは充電電池４により駆動される。この時は充電回路６
はその入出力電圧差が生じないため充電作用は示さな
い。また、可動接点ｄにより接点ac間を接続した状態で
は、大電流系負荷２は商用電源により駆動される。この
時は充電回路６は入力側の電圧が大きいので充電電池４
を充電する。

このように、商用電源により大電流系負荷２を駆動する
場合においてもロジツク系負荷３は常に充電電池４に駆
動されるため、大電流系負荷２への供給電圧が急激に変
動することがあつても、ロジツク系負荷３は充電電池４
の安定した電圧で駆動され安定した動作を示す。

なお、充電電池４がニツケルカドミウム電池の場合、ア
ダプタ９からの供給電圧は1.5V/cellに設定され、充電
電流は充電回路６により制限される。また、充電回路６
はインピーダンス素子７とシリコンダイオード８とを並
列に接続してなり、シリコンダイオード８は第２図に示
すように電流が大きくなる程インピーダンスが低くなる
電圧電流特性を示すため、充電初期には充電電池４に大
電流を流すが充電末期には通電電流を極めて小さくする
ことができる。これにより、本実施例においては1/20C
程度のトリクル充電を行うことができ、これにより、長
時間充電しても充電電池４の寿命が劣化することがな
い。

考案の効果 本考案は上述のように構成したので、電源切替スイツチ
の切替操作により大電流系負荷を外部電源又は充電電池
により駆動するが、電源切替スイツチの操作に関係なく
ロジツク系負荷を常に電圧変動の少ない充電電池により
駆動することができ、したがつて、ロジツク系負荷を安
定状態で動作させることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図は回路図、第２図は充電回路のシリコンダイオード
の電圧電流特性図、第３図は従来例を示す回路図であ
る。 ２…大電流系負荷、３…ロジツク系負荷、４…充電電
池、５…電源切替スイツチ、６…充電回路、9,10…外部
電源

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】大電流系負荷を外部電源又は充電電池に接
   続する電源切替スイツチと、入力側が前記電源切替スイ
   ツチを介して前記外部電源に接続され出力側が常時前記
   充電電池に接続された充電回路と、前記大電流系負荷か
   ら独立して前記充電電池に常時接続されたロジツク系負
   荷とよりなることを特徴とする電子機器の電源供給装
   置。