JPH0795447A - ゴースト除去装置 - Google Patents

ゴースト除去装置

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JPH0795447A
JPH0795447A JP5258856A JP25885693A JPH0795447A JP H0795447 A JPH0795447 A JP H0795447A JP 5258856 A JP5258856 A JP 5258856A JP 25885693 A JP25885693 A JP 25885693A JP H0795447 A JPH0795447 A JP H0795447A
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signal
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gcr
circuit
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聡 小林
Hiroshi Adachi
浩 安達
Tsutomu Kume
勉 久米
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 それぞれ周波数特性の異なるリファレンス波
形を形成する複数のリファレンス波形形成回路11a〜
cを設ける。そして、周波数測定回路14とレベル検出
回路15により原信号(ゴースト成分含む)の高域成分
のレベル比を検出し、この検出結果に応じてリファレン
ス波形選択回路16を切換えて、原信号と最も近似した
周波数特性のリファレンス波形の出力が減算器12に供
給されるように構成する。また、上記各機能回路部をマ
イクロコンピュータのソフトウェアにより構成する。 【効果】 元の映像信号に含まれていたノイズ成分の著
しい強調は行わず、映像信号のS/N比が向上する。ま
た、新たにハード部品を増設する必要がないためコスト
アップとならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は送信電波の経路差により
テレビジョン受像機等の画像に発生するゴースト現象を
解消するためのゴースト除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11はテレビジョン受像機の画像に表
れるゴーストの発生原因を概念的に示す説明図である。
この図に示すように、受信アンテナに対しては実線で示
す送信塔から直接届く主信号となるような電波のほか
に、破線で示すように建物(あるいは図示しない山等)
に反射した後受信アンテナに到達する電波(後ゴース
ト)、更には一点鎖線で示すようにテレビジョン受像機
のアンテナ端子に対して直接届き、時間的に主信号より
前に位置するような電波(前ゴースト)も存在する。こ
れらの電波は送信塔からアンテナ端子に至るまでの経路
差、つまり時間差を当然有している。したがって、これ
らの信号がテレビジョン受像機で受信されると、受信信
号には主信号のほかにこれらの反射波や直接波等の成分
が合成されることとなり、結果として表示画像には主映
像の外にこれらの電波の時間差や受信レベルに応じたゴ
ーストが表れることとなる。
【0003】このようにして生じるゴーストをキャンセ
ルするために、送信側で映像信号にゴーストキャンセル
用基準信号(以下GCR(Ghost Cancel Referense)信
号という)を挿入し、受信側でこのGCR信号に基づい
てゴースト信号成分を検出し、この検出データに応じて
トランスバーサルフィルタの特性を可変することにより
受信信号からゴースト信号成分を除去するという方法が
知られている。
【0004】図8は上記GCR信号SGCRを示す波形図で
あり、これらの図においてHDは水平同期信号を、BRST
はカラーバースト信号を示している。そして、GCR信
号SGCRとしては、図8(a)に示すGCR波形GCR と図
8(b)に示すペデスタル波形PDS が一組として設定さ
れている。この図8(a)に示すGCR波形GCR は、水
平期間の後ろ側に位置するバー波形とされると共に、そ
の幅は44.7μ秒、レベルは70IRE とされる。ま
た、立上がり特性はsinχ/χのリンギング特性とさ
れており、この信号波形をフーリエ変換して周波数軸上
で示すと、その周波数スペクトル(以下これを周波数特
性という)は、図8(c)に示すように映像帯域として
ほぼ4.2MHz までフラットな特性となるように形成さ
れている。また、図8(b)に示すペデスタル波形PDS
は、この図に示すように0レベルとされている。
【0005】そして、上記GCR信号SGCRとしてのGC
R波形GCR およびペデスタル波形PDS は、例えば図9
(a)〜(h)に示すようにして映像信号に挿入されて
いる。つまり、映像信号の8フィールド期間を繰り返し
周期とし、その第1、第3、第6、第8フィールドにお
けるそれぞれの第18Hあるいは第281HにGCR波
形GCR が挿入され、残りの第2、第4、第5、第7フィ
ールドにおけるそれぞれの第18Hあるいは第280H
にペデスタル波形PDS が挿入される。なお、この場合の
各フィールドの第17Hあるいは第280Hは固定波形
であると規定されている。
【0006】次に、図10の波形図はこれらのGCR信
号SGCRに基づくゴースト信号成分の検出原理を概念的に
示しており、例えば図10(a)は第1フィールドにお
ける17Hと18Hの波形を示し、この18Hに対して
GCR波形GCR が挿入されているものとし、図10
(b)は第5フィールドにおける17Hと18Hの波形
を示し、この18Hに対してペデスタル波形PDS が挿入
されているとする。そして、受信信号にゴースト成分が
含まれている場合には、GCR波形GCR は例えば図10
(a)に示すように、主信号成分に対する時間差やレベ
ルに応じたゴースト成分の波形(BRST(G) はゴースト信
号成分におけるカラーバースト信号を示す)が合成され
た波形変化を示すこととなる。ところで、映像信号にお
いては4フィールド分先の水平同期信号HD及びカラー
バースト信号BRST(及びBRST(G) )は同相とされてい
る。そこで、第1フィールドの18HのGCR波形GCR
(図10(a))から第5フィールドの18Hのペデス
タル波形PDS (図10(b))を減算すれば、互いのフ
ィールドの水平同期信号HDとカラーバースト信号BRST
が相殺されるために、図10(c)に示す波形が得られ
ることとなる。そして、例えばこの波形を微分回路に介
すれば、図10(d)に示すような微分パルス波形を得
ることができ、例えばこの図の矢印に示す微分パルスは
少なくとも主信号成分に対するゴースト成分のレベル及
び時間差を表している。これに基づいてゴースト成分を
検出することが可能となる。
【0007】そこで、実際のゴースト成分の検出にあた
っては、8フィールド期間において第1と第5、第2と
第6、第3と第7、第4と第8フィールドごとの18H
について上記したような減算を行って4セットのGCR
波形GCR (ゴースト成分を含む)を得て、更にこれらの
平均をとるという演算を行っている。つまり、図10
(a)〜(h)の第1フィールド〜第8フィールドに示
すGCR波形GCR あるいはペデスタル波形PDS をそれぞ
れS1 〜S8 とすると、 (数1) S=1/4{−(S5 −S1 )+(S6 −S2 )−(S7 −S3 )+ (S8 −S4 )}=GCR で示される演算を行うものである。上記演算処理によっ
て得られたGCR波形GCR は、ゴースト成分が含まれて
いれば、例えば図10(c)に示したような主信号成分
に対してゴースト信号成分が合成された波形が得られる
こととなり、この後微分回路を介することで同様に図1
0(d)に示す微分パルスとされてゴースト信号成分の
検出を行うことができる。
【0008】そこで、図6のブロック図を参照して上記
検出方法を適用したゴースト除去装置の一例について説
明する。この図において、1は受信信号について検波を
行い検波信号SYを出力する検波回路であり、2は検波
回路1から供給された検波信号SYについて4fsc
(fsc=色副搬送波周波数)のサンプル周波数でA/
D変換を行うA/Dコンバータを示す。3はトランスバ
ーサルフィルタを示し、A/Dコンバータ2にてデジタ
ル信号化された検波信号SYが入力される。このトラン
スバーサルフィルタ3は例えばタップ付遅延線と、各々
のタップに任意のタップ利得(荷重)を与えられる係数
器と、全てのタップについての荷重出力の総和を得る加
算回路から構成され、有限のインパルス応答のフィルタ
特性を有する。そして、図のようにトランスバーサルフ
ィルタ3の出力を後述するマイクロコンピュータ8に供
給し、このマイクロコンピュータ8から出力される修正
量データSTに基づいてトランスバーサルフィルタ3の
係数を制御することにより、トランスバーサルフィルタ
3ではこれに応じた打ち消し信号を生成してゴースト信
号成分を除去していくこととなる。
【0009】4はトランスバーサルフィルタ3の出力に
ついてD/A変換を行い、ゴースト除去処理を経たアナ
ログの検波信号SYとして出力するD/Aコンバータ、
5はこの検波信号SYを内部又は外部の他の所要回路に
供給するための端子である。
【0010】6はトランスバーサルフィルタ3から供給
されるデジタル信号から、フィールド期間ごとの18H
あるいは281Hに挿入されているGCR信号SGCR(G
CR波形GCR 、ペデスタル波形PDS )を抽出して出力す
るゲート回路であり、7はゲート回路6から供給されて
くるGCR信号SGCRを1フィールド期間ごとに保持して
マイクロコンピュータ8に出力するバッファメモリを示
す。
【0011】図の破線で示す8はマイクロコンピュータ
である。したがって破線内の回路構成は実際にはコンピ
ュータ及びソフトウェアにより実現されるものである
が、ここでは動作手段を示す便宜上ハードウェアにより
示している。このマイクロコンピュータ8においてはバ
ッファメモリ6から1フィールド期間ごとに入力される
GCR信号SGCRに基づいてゴースト信号成分の検出を行
い、この検出結果に応じてトランスバーサルフィルタ3
の係数を制御する修正量データSTを出力するものであ
る。このマイクロコンピュータ8において9はフィール
ド演算回路を示し、バッファメモリ6からのGCR信号
SGCRについて、図9及び図8及び(数1)により説明し
た8フィールドシーケンスの演算を行って、例えば図1
0(c)に示すと同様の波形、つまりGCR波形GCR と
ゴースト信号成分Sgが合成された信号(GCR +Sg)
を得る。例えば、(数1)に示した演算は、 (数2) S=1/4(S1 −S2 +S3 −S4 −S5 +S6 −S7 +S8 ) と書き換えることが可能であり、実際のフィールド演算
はフィールド順に得られるGCR信号SGCRを上記のよう
に積算してけばよい。
【0012】10は所定の時定数が設定された微分回路
を示す。フィールド演算回路9から出力されたゴースト
信号成分を含むGCR波形(GCR +Sg)はこの微分回
路9を介することで、微分パルス波形(PGCR+Pg)に
変化される。この微分パルス(PGCR+Pg)は、例えば
図10(d)にて説明したと同様の波形として得られ
る。11はリファレンス波形形成回路であり、GCR波
形GCR を微分回路10と同様の時定数により微分して得
られる微分パルス波形(PGCR)を発生させて出力する。
12は減算器を示し、微分回路10より入力される信号
PGCR+Pgからリファレンス波形形成回路11より入力
される信号PGCRを減算するものである。したがって出力
としては、(PGCR+Pg)−PGCR=Pgが得られる。つ
まり、ゴースト信号成分Sgのみを微分して得られるゴ
ースト信号成分の微分パルスが出力されることとなる。
13は変換器であり、減算器12から入力されたゴース
ト信号成分の微分パルスPgの信号位相及びレベルに基
づいて、ゴースト信号成分の主信号に対する時間差やレ
ベルに対応するデータを得、このデータからトランスバ
ーサルフィルタ3のタップ係数をゴースト信号成分の打
ち消し信号が得られるような修正量STに設定し、この
信号STがトランスバーサルフィルタ3に帰還されるこ
とでフィルタの通過特性が制御されることとなる。そし
て、上記した動作が繰り返されていくことでトランスバ
ーサルフィルタ3の特性は徐々にゴースト信号成分Sg
を除去するように収束していき、これにともない表示さ
れる画像に表れているゴーストも消えていくこととな
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主信号成分
に近接してゴースト信号が発生すると、受信されたGC
R信号SGCRが歪み、同時に復調された映像信号について
も位相反転や画歪が生じる。すなわち、受信映像信号を
フーリエ変換した時の周波数特性そのものが図7(a)
に示すように凹凸の曲線F0 となり、特に高域周波数成
分のレベルが減衰したものになる。このような、周波数
特性を有する信号波形も基準のGCR信号(リファレン
ス波形)に基づいてTVF3の通過特性を制御し、ゴー
ストによって歪んだ信号の波形等化を行うと、その信号
波形の周波数特性は図7(b)に示すようなほぼ4.2
MHz までフラットな曲線F0 となるように等化すること
ができる。
【0014】しかしながら、このような波形等化を行う
と、図7(a)に示されているように信号の周波数帯域
にわたって一様に分布しているノイズ成分Nも波形等化
によって図7(b)に示すように変化する。その結果、
高域周波数領域に存在していたノイズ成分が強調される
ことになり、ゴースト除去がなされたとしても著しくS
/N比の劣化した映像信号になってしまう。そして、こ
のような映像信号はざらついた感じの非常に見苦しい画
像となるという問題があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
問題点を解決するため、入力信号からゴースト信号成分
を除去することのできるトランスバーサルフィルタと、
このトランスバーサルフィルタの出力から抽出されるゴ
ースト信号成分を含むゴースト検出用信号(GCR信
号)とリファレンス波形とに基づいて上記ゴースト信号
成分を検出するゴースト検出部と、このゴースト検出部
の検出情報に基づいて、トランスバーサルフィルタの通
過特性を可変するためのデータを設定して出力するフィ
ルタ特性可変データ出力部を備えているゴースト除去装
置において、ゴースト信号成分の周波数特性を検出する
周波数特性検出部と、周波数特性検出部で検出された周
波数特性に基づいて予め用意されている複数のリファレ
ンス波形の中から所定のリファレンス波形を選択するリ
ファレンス波形選択部を設け、さらにこのリファレンス
波形選択部にて選択されたリファレンス波形をゴースト
検出部に供給し、トランスバーサルフィルタの特性を可
変して波形等化を行う制御手段を設けるようにしたもの
である。
【0016】また、リファレンス波形の周波数特性は、
特にゴースト検出用信号の高域レベルを可変することに
より形成することとした。また、ゴースト検出部、リフ
ァレンス波形形成部、周波数特性検出部等をマイクロコ
ンピュータのソフトウェアにより構成することとした。
【0017】
【作用】上記構成によれば、元のゴースト成分を含む映
像信号の周波数特性に近似したリファレンス波形に基づ
く波形等化が行われ、元の映像信号に含まれていたノイ
ズ成分の影響を低減させることができる。また、ゴース
ト検出部及びリファレンス波形選択部及び周波数特性検
出部等をマイクロコンピュータにより構成すれば、上記
動作はソフトウェアにより実現可能となる。
【0018】
【実施例】以下、図1〜図4を参照して本発明の一実施
例について説明することとする。図1は本発明のゴース
ト除去装置の一実施例を示すブロック回路図であり、図
6と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。この
図において、11a〜11cはリファレンス波形形成回
路(H),(M),(L)を示しており、これらはそれ
ぞれ高域レベルの異なる周波数特性を有するリファレン
ス波形PGCR (H),PGCR (M),PGCR (L)を生成して出力す
るが、このリファレンス波形については後述する。14
は周波数測定回路を示し、微分回路10から出力された
ゴースト信号成分を含むGCR波形の微分パルスPGCR+
Pgを入力し、後述するようにしてこの入力信号の周波
数特性を得る動作を行う。15はレベル検出部であり、
周波数測定回路14で得られた信号の周波数特性データ
から、後述するように高周波信号成分のレベルを検出す
る。この場合、レベル検出部15では検出すべき高周波
信号成分のレベルについて、所定のレベルを境界とする
HIGH(高)、MID(中)、LOW(低)の3段階
に分割設定しており、検出した高周波のレベルがHIG
H、MID、LOWのいずれであるかに応じて制御信号
(H)、(M)、(L)のいずれかをリファレンス波形
選択回路16に出力する。
【0019】16はリファレンス波形選択回路であり、
この場合には端子T1 〜T4 を有するスイッチ構造とし
て示している。そして、端子T1 はリファレンス波形形
成回路(H)11aの出力と、端子T2 はリファレンス
波形形成回路(M)11bの出力と、端子T3 はリファ
レンス波形形成回路(L)11cの出力と接続され、端
子T4 は減算器12と接続される。これらは、端子T4
が端子T1 〜T3 のいずれかに対して択一的に切換わる
ようにされ、本実施例ではレベル検出回路15から制御
信号(H)が出力された場合には端子T1 に、制御信号
(M)が出力された場合には端子T2 に、制御信号
(L)が出力された場合には端子T3 に切換わるように
される。すなわち、レベル検出回路15で検出された信
号PGCR+Pgの周波数特性上の低域レベルと高域レベル
の比に応じて、リファレンス波形形成回路(H)(M)
(L)11a,11b,11cから出力されるいずれか
のリファレンス波形PGCR(H),PGCR (M),PGCR (L)が,
リファレンス波形選択回路16を介して減算器12に供
給されることとなる。
【0020】17はトリガ回路であり、例えば受信チャ
ンネル切換え、電源投入、ユーザーによるゴースト除去
キーの操作等に基づいて、トリガパルス信号を周波数測
定回路14に出力する。周波数測定回路14ではこのト
リガパルス信号に応じて動作を開始するものであり、こ
れによりゴースト除去動作が開始されることとなる。
【0021】なお、上述してきたリファレンス波形形成
回路11a〜11c、周波数測定回路14、レベル検出
回路15、リファレンス波形選択回路16等は、図に示
すようにマイクロコンピュータ8の内部における構成と
される。すなわち、実際にはソフトウェアにより構成さ
れるものである。これらの各機能回路部はハードウェア
により構成することも可能であるが、本実施例のように
ソフトウェアとして構成すれば、ハード部品を増設する
必要はないためコスト等の観点において有利となる。
【0022】上記のようにして構成されるゴースト除去
装置では、ゴースト信号成分が含まれた映像信号の周波
数特性上の高域レベルに近似したリファレンス波形を選
択して減算器12に供給することができ、このようなリ
ファレンス波形に基づいてトランスバーサルフィルタ3
にて波形等化を行って近接ゴーストの除去をし、高周波
のノイズ成分が過度に増幅されないようにされる。
【0023】そこで、本実施例における波形等化の動作
の具体例について図2〜図6を参照して説明する。先
ず、前述のトリガ回路17から周波数測定回路14にト
リガパルス信号が出力されると周波数測定回路14が動
作を開始する。これはすなわち、周波数測定回路14の
トリガパルス信号によりマイクロコンピュータ8のゴー
スト成分検出動作および修正量データSTの設定動作が
開始することを示す。すると、周波数測定回路14では
微分回路10から出力されたゴースト信号成分を含むG
CR波形の微分パルスPGCR+Pgを入力して、この信号
の周波数特性を算出する。例えば、図2(a)に示す波
形を8フィールド演算により得られたGCR波形GCR と
すると、この波形を微分回路10を介して得られる波形
のパルス部分は、図2(b)の破線内に示すようなリン
ギングを有する波形Pとなる。周波数測定回路14では
このような波形について高速フーリエ変換することによ
り周波数特性を解析するものであり、上記のような波形
Pに近接ゴースト成分が含まれているとするならば、含
まれるゴースト信号成分のレベルや位置、更には位相等
の違いに応じて、図3の周波数特性図に示すF1 あるい
はF2 あるいはF3 で表されるような周波数特性の信号
が得られることとなる。なお、この図3において横軸は
周波数を、縦軸はレベル比を示す。そして、周波数測定
回路14はこのようにして得られた周波数特性のデータ
をレベル検出回路15に出力する。
【0024】レベル検出回路15では、前述のように周
波数測定回路14から入力された周波数特性データの高
域レベルについて検出を行う。例えば、上記周波数測定
回路14から入力された周波数特性データについて低域
周波数である100KHz 〜500KHz の範囲(図3のB
で示す)における平均レベルと、この図にCで示す4MH
z におけるレベルの比を算出することにより高域レベル
として検出することが可能となる。更に、このレベル検
出回路15においては、例えば図3に示すように上記レ
ベル比を3分割し、このレベル比について0dB〜−2
0dBの範囲をHIGH(高)、−20dB〜−35d
Bの範囲をMID(中)、−35dB以下をLOW
(低)と設定し、算出したレベル比が上記3分割された
レベル範囲のいずれに属するかを検出して、検出結果に
応じた制御信号をリファレンス波形選択回路16に出力
する。例えば、レベル検出回路15に入力された周波数
特性データが波形F1 であったとするならば、算出され
るレベル比はHIGHに属するので、この場合には検出
結果がHIGHであったことを示す制御信号(H)を出
力することとなる。また、入力された周波数特性データ
が波形F2 であった場合にはレベル比はMIDに属する
と検出されるので、MIDに対応する制御信号(M)を
出力し、同様にして、入力された周波数特性データが波
形F3 であった場合にはレベル比はLOWに属すると検
出されるので、LOWに対応する制御信号(L)をリフ
ァレンス波形選択回路16に出力することとなる。
【0025】前述のようにリファレンス波形選択回路1
6ではレベル検出回路からの制御信号に応じて3つのリ
ファレンス波形形成回路(H)11a,(M)11b,
(L)11cのいずれかのリファレンス波形を選択して
減算器12に供給するが、ここでリファレンス波形形成
回路(H)11a,(M)11b,(L)11cから出
力されるリファレンス波形について、図4の周波数特性
図を参照して説明する。
【0026】例えば、近接ゴーストによって発生した受
信GCR信号の周波数特性が前記図3のF1 で示すよう
に低域信号領域Aのレベルに対して4MHZ の高域信号レ
ベルBの比があまり低下していないレベル比(0〜20
dB)のときは、リファレンス波形形成回路(H)11
aから出力される図4のF11に示す周波数特性を有する
GCR信号を微分化した信号がリファレンス波形PGCR
(H) として選択されるようにしている。また、同様に近
接ゴーストによって発生した受信GCR信号の周波数特
性が図3のF2 又はF3 で示すように、特に高域周波数
領域でレベルがそれぞれ低下している(−20dB〜−
35dB)、(−35dB以下)場合は、それぞれ図4
に示されているようにF12,F13のような周波数特性を
有するリファレンス波形PGCR (M)F12、リファレンス波
形PGCR (L)F13が、リファレンス波形形成回路(M)1
1b又はリファレンス波形形成回路(L)11cから選
択されて出力される。
【0027】周波数特性がF11〜F13で示されるような
各リファレンス波形PGCR (H) (M) (L)は、先に図2
(b)で示したように微分されたインパルス波形である
が、リファレンス波形がPGCR(H)→PGCR (M)→PGCR (L)
となるにしたがって、このインパルス波形のパルス幅T
が広がるように形成されており、その結果リファレンス
波形PGCR (M)F12は例えば図2(c)に示され、また、
リファレンス波形PGCR (L)F13は図2(d)に示すよう
なブロードな信号波形とされる。
【0028】そして、上記のようにして形成されるリフ
ァレンス波形が入力される、リファレンス波形選択回路
16の動作としては、レベル検出回路15から制御信号
(H)が入力された場合には、端子T4 と端子T1 を接
続してリファレンス波形形成回路(H)11aから出力
されるリファレンス波形PGCR(H) が減算器12に供給さ
れるようにする。また、制御信号(M)が入力された場
合には、端子T4 と端子T2 を接続してリファレンス波
形形成回路(M)11bから出力されるリファレンス波
形PGCR(M) が減算器12に供給されるようにする。ま
た、制御信号(L)が入力された場合には、端子T4
端子T3 を接続してリファレンス波形形成回路(L)1
1cから出力されるリファレンス波形PGCR(L) が減算器
12に供給されるようにする。
【0029】この後、減算器12では、微分回路10か
ら供給されるゴースト信号成分を含むGCR波形の微分
パルスPGCR+Pgから、リファレンス波形選択回路16
を介して供給されたリファレンス波形PGCR(H) 又は(M)
又は(L) を減算する。これにより、ゴースト信号成分の
微分パルスPgを得てこれを変換器13に供給すること
となる。変換器13は供給された微分パルスPgを修正
量データSTに変換してトランスバーサルフィルタ3に
出力することで、トランスバーサルフィルタ3ではフィ
ルタ係数が修正されて波形等化(近接ゴースト除去)が
行われていく。これはすなわち、元の映像信号の周波数
特性をリファレンス波形選択回路16で選択されたPGCR
(H) 、PGCR(M) 、PGCR(L) いずれかのリファレンス波形
に近似させていく動作が行われていくことに相当する。
【0030】このように本実施例のゴースト除去装置に
おいては、リファレンス波形選択回路16で選択される
リファレンス波形は、図3にて説明したゴースト成分を
含むGCR波形の周波数特性のレベル比がHIGH、M
ID、LOWのいずれに属するか検出された結果に対応
して決められている。つまり、ゴースト成分を含むGC
R波形とレベル比が最も近似したリファレンス波形が選
択されるわけである。このように、レベル比が近似した
リファレンス波形に基づいて波形等化を行うことによ
り、ゴースト成分を含んで元の映像信号の高域特性が低
いような場合でも、特に高域特性を大幅に上げることな
く近接ゴーストの除去を行っていくことが可能となる。
従って、映像信号にもともと含まれていたノイズ成分は
過度に強調されなくなり、結果として波形等化処理がな
された映像信号のS/N比は悪化しないこととなる。
【0031】ただし、本来のGCR波形GCR よりも高域
特性が低いリファレンス波形によりゴースト除去を行う
と、ゴースト除去後の映像信号の高域特性もこれにとも
なって低くなるが、このような波形を用いるのは波形等
化(近接ゴーストの除去)の場合であって、比較的距離
を隔てたゴースト成分については、例えばリファレンス
波形形成回路(H)11aのPGCR(H) を元のGCR波形
GCR とするならば、このリファレンス波形により通常の
ゴースト除去が行われることとなるので、本実施例の波
形等化に起因する映像信号の高域レベルの低下による画
質等への影響は無視することができる。
【0032】なお、本実施例においては図3に示したレ
ベル比の分割数及びこれに対応して設定されるリファレ
ンス波形の数をそれぞれ3つとしているが、これに限定
されるものではなくこれらの設定数は任意とされる。ま
た、レベル比を分割する際の段階ごとの境界やリファレ
ンス波形形成回路にて形成されるリファレンス波形の高
域減衰率も使用条件等に応じて任意に設定可能とされ
る。
【0033】また、GCR信号以外のゴースト検出用信
号が映像信号に挿入されたような場合にも、このゴース
ト検出用信号に基づいて本発明の応用は可能とされる。
図5(a)(b)の波形図は例えばアメリカにおいて、
映像信号のフィールドごとの所定ラインに挿入されてい
るゴースト検出用信号を示し、この図においてHDは水
平同期信号を、BRSTはカラーバースト信号を示してい
る。このようなゴースト検出用信号に対しても本発明の
適用は可能とされる。また、本実施例のゴースト除去装
置は、例えばテレビジョン受像機等に内蔵されるもので
あるが、このような機器と別体な単体のゴースト除去装
置として構成するようなことも考えられる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のゴースト除
去装置は、それぞれ周波数特性の異なるリファレンス波
形を形成する複数のリファレンス波形形成回路を設け、
周波数測定回路とレベル検出回路により検出された原信
号(ゴースト成分含む)の高域成分のレベル比に対応す
る周波数特性を有するリファレンス波形により波形等化
を行うように構成することで、例えば、ゴースト成分を
含んで高域特性が劣化している映像信号を波形等化する
ような場合には、ゴースト除去用のリファレンス波形を
適宜選択し、元の映像信号に含まれていたノイズ成分の
著しい強調は行わないようにしているので、映像信号の
S/N比が向上するという効果を有している。この結
果、表示される画像も向上することとなる。また、上記
効果を実現するための各機能回路部をマイクロコンピュ
ータのソフトウェアにより構成すれば、新たにハード部
品を増設する必要がなくなるためコストを抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のゴースト除去装置を示すブロ
ック回路図である。
【図2】本実施例のGCR信号及びその微分波形と、リ
ファレンス波形を示す波形図である。
【図3】本実施例のゴースト除去装置の周波数測定回路
において得られる信号の周波数特性及びレベル検出回路
で設定されるレベル比の分割範囲を示す周波数特性図で
ある。
【図4】本実施例のリファレンス波形形成回路にて形成
されるリファレンス波形の周波数特性を示す周波数特性
図である。
【図5】アメリカにおけるゴースト検出用信号を示す波
形図である。
【図6】従来例におけるゴースト除去装置を示すブロッ
ク回路図である。
【図7】波形等化によるノイズ成分のレベル変化を示す
周波数特性図である。
【図8】GCR信号を示す波形図である。
【図9】映像信号におけるGCR信号の挿入方法を示す
波形図である。
【図10】ゴースト信号成分検出のためのフィールド演
算を示す波形図である。
【図11】ゴーストの発生を示す説明である。
【符号の説明】
3 トランスバーサルフィルタ 8 マイクロコンピュータ 9 フィールド演算回路 10 微分回路 11a,11b,11c リファレンス波形形成回路
(H)(M)(L) 12 減算器 13 変換器 14 周波数測定回路 15 レベル検出回路 16 リファレンス波形選択回路 17 トリガ回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このようにして生じるゴーストをキャンセ
ルするために、送信側で映像信号にゴーストキャンセル
用基準信号(以下GCR(Ghost Cancel Reference)信
号という)を挿入し、受信側でこのGCR信号に基づい
てゴースト信号成分を検出し、この検出データに応じて
トランスバーサルフィルタの特性を可変することにより
受信信号からゴースト信号成分を除去するという方法が
知られている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】そして、上記GCR信号SGCRとしてのGC
R波形GCR およびペデスタル波形PDS は、例えば図9
(a)〜(h)に示すようにして映像信号に挿入されて
いる。つまり、映像信号の8フィールド期間を繰り返し
周期とし、その第1、第3、第6、第8フィールドにお
けるそれぞれの第18Hあるいは第281HにGCR波
形GCR が挿入され、残りの第2、第4、第5、第7フィ
ールドにおけるそれぞれの第18Hあるいは第281H
にペデスタル波形PDS が挿入される。なお、この場合の
各フィールドの第17Hあるいは第280Hは固定波形
であると規定されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】次に、図10の波形図はこれらのGCR信
号SGCRに基づくゴースト信号成分の検出原理を概念的に
示しており、例えば図10(a)は第1フィールドにお
ける17Hと18Hの波形を示し、この18Hに対して
GCR波形GCR が挿入されているものとし、図10
(b)は第5フィールドにおける17Hと18Hの波形
を示し、この18Hに対してペデスタル波形PDS が挿入
されているとする。そして、受信信号にゴースト成分が
含まれている場合には、GCR波形GCR は例えば図10
(a)に示すように、主信号成分に対する時間差やレベ
ルに応じたゴースト成分の波形(BRST(G) はゴースト信
号成分におけるカラーバースト信号を示す)が合成され
た波形変化を示すこととなる。ところで、映像信号にお
いては4フィールド分先の水平同期信号HD及びカラー
バースト信号BRST(及びBRST(G) )は同相とされてい
る。そこで、第1フィールドの18HのGCR波形GCR
(図10(a))から第5フィールドの18Hのペデス
タル波形PDS (図10(b))を減算すれば、互いのフ
ィールドの水平同期信号HDとカラーバースト信号BRST
が相殺されるために、図10(c)に示す波形が得られ
ることとなる。そして、例えばこの波形を微分回路に介
すれば、図10(d)に示すような微分パルス波形を得
ることができ、例えばこの図の矢印Aに示す微分パルス
は少なくとも主信号成分に対するゴースト成分のレベル
及び時間差を表している。これに基づいてゴースト成分
を検出することが可能となる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】そこで、図6のブロック図を参照して上記
検出方法を適用したゴースト除去装置の一例について説
明する。この図において、1は受信信号について検波を
行い検波信号SYを出力する検波回路であり、2は検波
回路1から供給された検波信号SYについて、例えば
fsc(fsc=色副搬送波周波数)のサンプル周波数
でA/D変換を行うA/Dコンバータを示す。3はトラ
ンスバーサルフィルタを示し、A/Dコンバータ2にて
デジタル信号化された検波信号SYが入力される。この
トランスバーサルフィルタ3は例えばタップ付遅延線
と、各々のタップに任意のタップ利得(荷重)を与えら
れる係数器と、全てのタップについての荷重出力の総和
を得る加算回路から構成され、有限のインパルス応答の
フィルタ特性を有する。そして、図のようにトランスバ
ーサルフィルタ3の出力を後述するマイクロコンピュー
タ8に供給し、このマイクロコンピュータ8から出力さ
れる修正量データSTに基づいてトランスバーサルフィ
ルタ3の係数を制御することにより、トランスバーサル
フィルタ3ではこれに応じた打ち消し信号を生成してゴ
ースト信号成分を除去していくこととなる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】4はトランスバーサルフィルタ3の出力に
ついてD/A変換を行い、ゴースト除去処理を経たアナ
ログの検波信号SYとして出力するD/Aコンバータ、
5はこの検波信号SYを内部又は外部の他の所要回路に
供給するための出力端子である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図の破線で示す8はマイクロコンピュータ
である。したがって破線内の回路構成は実際にはコンピ
ュータ及びソフトウェアにより実現されるものである
が、ここでは動作手段を示す便宜上ハードウェアにより
示している。このマイクロコンピュータ8においてはバ
ッファメモリから1フィールド期間ごとに入力される
GCR信号SGCRに基づいてゴースト信号成分の検出を行
い、この検出結果に応じてトランスバーサルフィルタ3
の係数を制御する修正量データSTを出力するものであ
る。このマイクロコンピュータ8において9はフィール
ド演算回路を示し、バッファメモリからのGCR信号
SGCRについて、図9及び図8及び(数1)により説明し
た8フィールドシーケンスの演算を行って、例えば図1
0(c)に示すと同様の波形、つまりGCR波形GCR と
ゴースト信号成分Sgが合成された信号(GCR +Sg)
を得る。例えば、(数1)に示した演算は、 (数2) S=1/4(S1 −S2 +S3 −S4 −S5 +S6 −S7 +S8 ) と書き換えることが可能であり、実際のフィールド演算
はフィールド順に得られるGCR信号SGCRを上記のよう
に積算してけばよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】10は所定の時定数が設定された微分回路
を示す。フィールド演算回路9から出力されたゴースト
信号成分を含むGCR波形(GCR +Sg)はこの微分回
10を介することで、微分パルス波形(PGCR+Pg)
に変化される。この微分パルス(PGCR+Pg)は、例え
ば図10(d)にて説明したと同様の波形として得られ
る。11はリファレンス波形形成回路であり、GCR波
形GCR を微分回路10と同様の時定数により微分して得
られる微分パルス波形(PGCR)を発生させて出力する。
12は減算器を示し、微分回路10より入力される信号
PGCR+Pgからリファレンス波形形成回路11より入力
される信号PGCRを減算するものである。したがって出力
としては、(PGCR+Pg)−PGCR=Pgが得られる。つ
まり、ゴースト信号成分Sgのみを微分して得られるゴ
ースト信号成分の微分パルスが出力されることとなる。
13は変換器であり、減算器12から入力されたゴース
ト信号成分の微分パルスPgの信号位相及びレベルに基
づいて、ゴースト信号成分の主信号に対する時間差やレ
ベルに対応するデータを得、このデータからトランスバ
ーサルフィルタ3のタップ係数をゴースト信号成分の打
ち消し信号が得られるような修正量STに設定し、この
信号STがトランスバーサルフィルタ3に帰還されるこ
とでフィルタの通過特性が制御されることとなる。そし
て、上記した動作が繰り返されていくことでトランスバ
ーサルフィルタ3の特性は徐々にゴースト信号成分Sg
を除去するように収束していき、これにともない表示さ
れる画像に表れているゴーストも消えていくこととな
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主信号成分
に近接してゴースト信号が発生すると、受信されたGC
R信号SGCRが歪み、同時に復調された映像信号について
も位相反転や画歪が生じる。すなわち、受信映像信号を
フーリエ変換した時の周波数特性そのものが図7(a)
に示すように凹凸の曲線F0 となり、特に高域周波数成
分のレベルが減衰したものになる。このような、周波数
特性を有する信号波形も基準のGCR信号(リファレン
ス波形)に基づいてトランスバーサルフィルタ3の通過
特性を制御し、ゴーストによって歪んだ信号の波形等化
を行うと、その信号波形の周波数特性は図7(b)に示
すようなほぼ4.2MHz までフラットな曲線F0 となる
ように等化することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】例えば、近接ゴーストによって発生した受
信GCR信号の周波数特性が前記図3のF1 で示すよう
に低域信号領域のレベルに対して4MHZ の高域信号レ
ベルの比があまり低下していないレベル比(0〜20
dB)のときは、リファレンス波形形成回路(H)11
aから出力される図4のF11に示す周波数特性を有する
GCR信号を微分化した信号がリファレンス波形PGCR
(H) として選択されるようにしている。また、同様に近
接ゴーストによって発生した受信GCR信号の周波数特
性が図3のF2 又はF3 で示すように、特に高域周波数
領域でレベルがそれぞれ低下している(−20dB〜−
35dB)、(−35dB以下)場合は、それぞれ図4
に示されているようにF12,F13のような周波数特性を
有するリファレンス波形PGCR (M)F12、リファレンス波
形PGCR (L)F13が、リファレンス波形形成回路(M)1
1b又はリファレンス波形形成回路(L)11cから選
択されて出力される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号からゴースト信号成分を除去す
    ることのできるトランスバーサルフィルタと、 上記トランスバーサルフィルタの出力から抽出されるゴ
    ースト信号成分を含むゴースト検出用信号とリファレン
    ス波形とに基づいて、上記ゴースト信号成分を検出する
    ゴースト検出手段と、 上記検出手段の検出情報に基づいて、上記トランスバー
    サルフィルタの通過特性を可変するためのデータを設定
    して出力することのできるフィルタ特性可変データ出力
    手段を備えているゴースト除去装置において、 上記ゴースト信号成分の周波数特性を検出する周波数特
    性検出手段と、 上記周波数特性検出手段で検出された周波数特性に基づ
    いて予め用意されている複数のリファレンス波形の中か
    ら所定のリファレンス波形を選択する手段を設け、この
    選択されたリファレンス波形を上記ゴースト検出手段に
    供給し、上記トランスバーサルフィルタの特性を可変し
    て波形等化を行う制御手段を設けたことを特徴とするゴ
    ースト除去装置。
  2. 【請求項2】 上記ゴースト検出用信号は映像信号の所
    定位置に挿入されるGCR信号であることを特徴とする
    請求項1に記載のゴースト除去装置。
  3. 【請求項3】 上記複数のリファレンス波形の周波数特
    性は、上記ゴースト検出用信号の高域成分のレベルを可
    変したものであること特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のゴースト除去装置。
  4. 【請求項4】 上記ゴースト検出手段及び上記リファレ
    ンス波形形成手段及び上記周波数特性検出手段の全てあ
    るいは一部について、マイクロコンピュータのソフトウ
    ェアにより構成することを特徴とする請求項1又は請求
    項2又は請求項3に記載のゴースト除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5973752A (en) * 1996-06-20 1999-10-26 Nec Corporation Ghost removal apparatus

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