JPH0795140A - 衛星回線制御方法 - Google Patents

衛星回線制御方法

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Publication number
JPH0795140A
JPH0795140A JP18907794A JP18907794A JPH0795140A JP H0795140 A JPH0795140 A JP H0795140A JP 18907794 A JP18907794 A JP 18907794A JP 18907794 A JP18907794 A JP 18907794A JP H0795140 A JPH0795140 A JP H0795140A
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JP
Japan
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burst
satellite
communication
time slot
switch
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JP18907794A
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Inventor
Shuichi Yoshino
修一 吉野
Yasushi Motoyama
泰 本山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TDMAバースト処理を行なう衛星回線制御
局において、TDMAバースト割当のための処理時間を
短縮し、かつ、衛星回線を効率よく割り当て回線使用効
率を向上し、呼損率を減少できる衛星回線制御方法を提
供することを目的とする。 【構成】 SS−TDMA方式及びデマンドアサイン方
式によって通信を行なう衛星通信システムにおいて、衛
星搭載スイッチの初期状態を、ある一つのエリアから他
のエリアへの通信のためのTDMA信号のタイムスロッ
トと、その逆方向の通信のためのTDMA信号のタイム
スロットが、同一タイムスロット位置に存在する様に接
続し、通信に必要なバーストを確保する場合に、2つの
周波数の同一タイムスロット位置に上り回線と下り回線
の2回線を割り当てるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛星回線制御局と複数
の地球局からなる衛星通信システムにおいて効率よく回
線制御を行う衛星回線制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1にSS−TDMA(Satelli
te Switched−TimeDivision
Multiple Access)方式におけるシステ
ム構成例を示す。A、B、Cはマルチビームアンテナが
照射するエリアを示している。SS−TDMA方式にお
ける地球局は、基準局(A1)、従局(A2、B2、C
2)、回線制御局(B1)から構成され、従局はトラヒ
ックの送受信を、基準局は基準同期信号の送受信を、回
線制御局は基準局、従局の状態管理、従局間の回線接続
処理を行う。
【0003】図2にTDMAバーストのフレーム構成例
を示す。TDMA衛星通信システムにおいては、TDM
Aバーストの基本周期であるフレームを複数の基本フレ
ームに分割し、さらに基本フレームを複数のTDMAバ
ーストに分割して、この分割したTDMAバーストを通
信を行う地球局に割当て使用する。そのためTDMAバ
ーストは、使用周波数毎にタイムスロット位置が決定さ
れており、各TDMAバーストに前記タイムスロット位
置を示すTDMAバースト番号を付与して管理し、回線
設定時にこのTDMAバーストを送信および受信を行う
各地球局に割り当てる。
【0004】図3に、SS−TDMA方式における回線
割当可能バースト例を示す。
【0005】図3のタイムスロットA、B、C(10、
12、14)は、送受信装置のタイムスロット位置を示
し、上図(15)は、それぞれの上りエリアに対応した
衛星搭載受信装置の各タイムスロット位置の使用状態と
スイッチの接続状態を示している。タイムスロット中の
数字は、該バーストが接続されている衛星搭載送信装置
に対応した下りエリア番号を示す。例えば、上りエリア
1のタイムスロットAのバースト(16)は、上りエリ
アに対応した衛星搭載受信装置のタイムスロットAの位
置のバーストが、下りエリア1に対応した衛星搭載送信
装置と接続しており、未使用であることを示す。
【0006】また、図3下図(17)は、各タイムスロ
ット位置(A、B、C)での衛星搭載スイッチの接続状
態と使用状態を示しており、丸(18)は、スイッチの
接続点を示している。該図中の白丸は、該タイムスロッ
トが未使用、また、黒丸は、該タイムスロットが使用中
であることを示す。例えば、タイムスロットAのスイッ
チの状態図(19)は、該タイムスロットでは、スイッ
チが、(上りエリア1)と(下りエリア1)、(上りエ
リア2)と(下りエリア3)、(上りエリア3)と(下
りエリア2)が接続されていることを示し、(上りエリ
ア3)から(下りエリア2)は現在使用中であることを
示している。
【0007】図3を用いて(上りエリア1⇒下りエリア
2)に接続しているバーストを割り当てる場合を例とし
て説明する。
【0008】タイムスロットA(10)では、(上りエ
リア1)に対応した衛星搭載受信装置のバーストは空き
であるが、接続されている衛星搭載送信装置に対応した
下りエリア番号が1であり、スイッチの接続状態が(上
りエリア1⇒下りエリア2)ではない。このため、(上
りエリア1)に対応した衛星搭載受信装置のタイムスロ
ットAのバーストを割り当てることはできない。スイッ
チの接続状態を変更しなければ、タイムスロットC(1
4)の位置のように、(上りエリア1)に対応した衛星
搭載受信装置のバーストが空きで、それが下りエリア2
に対応した衛星搭載送信装置と接続されているバースト
のみ割当可能である。
【0009】次にスイッチの接続状態を変更する場合に
ついて説明する。(上りエリア1)に対応した衛星搭載
受信装置のバーストが空きであり、接続されている衛星
搭載送信装置に対応した下りエリア番号が2ではないタ
イムスロットAの位置でスイッチの接続変更を行うとす
る。先ず(下りエリア2)に対応した衛星搭載送信装置
のバーストのタイムスロットAでの接続と使用状態を確
認する。確認の結果、(下りエリア2)に対応した衛星
搭載送信装置のバーストは、(上りエリア3)に対応し
た衛星搭載受信装置と接続しており、通信中である。こ
のため、タイムスロットAの位置では、(上りエリア
1)に対応した衛星搭載受信装置のバーストを(下りエ
リア2)に対応した衛星搭載送信装置に接続することが
出来ない。
【0010】タイムスロットB(12)の位置の様に、
(上りエリア1)に対応した衛星搭載受信装置のバース
トと(下りエリア2)に対応した衛星搭載送信装置のバ
ーストが、ともに空きバーストであるタイムスロット位
置であれば、(上りエリア1)に対応した衛星搭載受信
装置のバーストを(下りエリア2)に対応した衛星搭載
送信装置に接続を変更し、バーストを割り当てることが
可能となる。
【0011】このように、SS−TDMA方式でスイッ
チの接続変更を行う場合、通信を行う所望のエリアに対
応した衛星搭載送信装置および衛星搭載受信装置の使用
状態がスイッチ接続変更処理に影響する。つまり、所望
のエリアに対応した衛星搭載送信装置および衛星搭載受
信装置が共に使用可能状態であるタイムスロット位置が
存在すれば、スイッチ接続変更処理は可能である。
【0012】ここで、前記スイッチの制御方法は、固定
制御、呼毎制御、適応制御の3つに分類できる。特に回
線使用効率の面では呼毎制御が最も優れている。
【0013】図4に呼毎制御のフローを示す。呼毎制御
では、衛星回線設定において、現在のスイッチ接続状態
のままで通信に必要な使用可能バーストが確保できれ
ば、該バーストを割り当てることにより回線設定を行う
(20)。
【0014】必要なバースト数が確保できなければ、ス
イッチの接続状態を検索し、スイッチの接続状態を変更
して確保可能であるかどうかを検索し、これらのバース
ト検索において通信に必要な使用可能バーストが確保で
きれば、該バーストを割り当てることにより回線設定を
行う(22)。スイッチの接続状態を変更することがで
きなければ、呼損となる(24)。
【0015】図5に、従来技術によるTDMAバースト
検索処理に用いるTDMAバースト管理用データの構成
例を示す。SS−TDMA方式では、各ビームエリア毎
に使用する送信装置および受信装置が異なり、同一送信
装置のバーストであってもタイムスロット位置毎に接続
している受信装置が異なるため、回線設定時における使
用可能バーストの検索処理を迅速に行うために、通信が
行われる送信装置および受信装置間の組み合わせ毎に、
使用可能なタイムスロット位置のみを連鎖リスト形式で
記憶したタイムスロット位置データ(32)に基づいて
衛星回線の設定が行われる。この方法では、通信が行わ
れる送信装置および受信装置間の組み合わせ毎に使用可
能なバーストのタイムスロット位置を管理しているた
め、回線設定時に行うバースト検索処理において、前記
スイッチの接続状態を検索する必要が無く、また、通信
が行われる所望のスイッチ接続状態以外のバーストは検
索しないため、バースト検索処理が短縮できるという利
点がある。
【0016】図6に図5に示したTDMAバースト管理
用データを使用した場合のスイッチの接続変更処理を行
わない場合のバースト検索処理フローを示す。
【0017】バースト検索処理が開始されると、先ず通
信が行われる送信装置および受信装置間のバースト管理
用データを参照する(42)。該データに使用可能な空
きバーストが存在するか否かを判断し(44)、存在す
る場合は、該データの先頭のバーストを回線に割り当て
るバーストとし(46)、該当バーストを該データから
削除し(48)、バースト検索処理終了となる。該デー
タに使用可能な空きバーストが存在しない場合は、スイ
ッチ接続変更処理を行うバースト検索処理(50)を行
う。
【0018】図7に図5に示したTDMAバースト管理
用データを使用した場合のスイッチの接続変更処理を行
う場合のバースト検索処理フローを示す。
【0019】バースト検索処理が開始されると、通信が
行われる送信装置と、通信が行われる受信装置以外の受
信装置間のバースト管理用データを参照する(52)。
該データに使用可能な空きバーストが存在するか否かを
判断し(54)、存在する場合は、該データのバースト
のタイムスロット位置を確認し(56)、通信が行われ
る受信装置の該バーストと同一タイムスロット位置のバ
ーストが使用可能であるか確認する(58)。使用可能
な場合は、通信が行われる受信装置の該バーストの接続
送信装置を確認し(60)、スイッチの接続変更を行い
該当データを書き換えた後(62)、該バーストを回線
に割り当てるバーストに決定する(64)。通信が行わ
れる受信装置の該バーストが使用中の場合は、該データ
の全てのタイムスロット位置を確認したかを判断し(6
6)、残りバーストが存在する場合は、次のバーストの
タイムスロット位置を確認し、同様な処理を繰り返す。
該データの全てのバーストを確認してもスイッチの接続
を変更できるバーストが確保出来ない場合は、全ての通
信が行われる送信装置と、通信が行われる受信装置以外
の受信装置間のバースト管理用データを確認したかを判
断し(68)、残り送受信装置の組み合わせが存在する
場合、通信が行われる送信装置と、通信が行われる受信
装置以外の次の受信装置間のバースト管理用データを参
照し、同様な処理を繰り返す。全ての通信が行われる送
信装置と、通信が行われる受信装置以外の受信装置間の
バースト管理用データを参照してもスイッチの接続を変
更できるバーストが確保出来ない場合は、呼損となる
(70)。
【0020】ここで、一般に衛星回線に加わるトラヒッ
クとしては、電話系をはじめとして多くの呼は双方向呼
であり、例えばA2局とB2局の2局間の通信において
は、A2局→B2局とB2局→A2局の2つの回線を同
時に設定する必要がある。
【0021】このような双方向呼に対する呼毎制御の衛
星回線設定手順に着目すると、従来、独立捕捉方式が考
えられてきた。図8に、双方向呼に適用する場合の独立
捕捉方式のアルゴリズムを示す。まず、局1送信→局2
受信のルートについてバースト検索を行い、スイッチの
変更無しで必要なバースト数が確保できる(80)、ま
たは、スイッチの変更を行い必要なバースト数が確保で
きる場合(82)には、該バーストを局1送信→局2受
信のルートに割り当てるバーストに決定し(84)、局
2送信→局1受信のルートについてバースト検索を行
う。このルートについても、スイッチの変更無しで必要
なバースト数が確保できる(86)、または、スイッチ
の変更を行い必要なバースト数が確保できる場合(8
8)には、該バーストを局2送信→局1受信のルートに
割り当てるバーストに決定し(90)、バースト検索成
功としバースト検索処理を終了する。何れか1方向のバ
ーストが確保出来ない場合は、呼損となる(92)。
【0022】この方式では、双方向の通信を片方向づつ
バースト検索を行っていた。この方式は、片方向呼に対
する衛星回線設定手順をそのまま流用できるため、検索
するアルゴリズムが簡易な点が利点である。
【0023】このような独立捕捉方式で前記の通信が行
われる送信装置および受信装置間の組み合わせ毎に、使
用可能なタイムスロット位置のみを記憶したタイムスロ
ット位置データを基にバースト検索を行う従来技術で
は、送信装置および受信装置間の組み合わせ毎にバース
ト検索処理を行うため、使用されるバーストのタイムス
ロット位置は、送信装置および受信装置間の組み合わせ
毎に任意に選択される。
【0024】図9に、バースト使用状態例を示す。前記
TDMAバースト管理用データを使用した場合、通信が
行われるエリアの送信装置および受信装置間の組み合わ
せ毎に、使用可能なタイムスロット位置が、タイムスロ
ット順序とは無関係に連鎖リスト形式で記憶されてい
る。このため、通信を行うエリアの送受信装置の組み合
わせ毎に、使用可能バーストが任意のタイムスロット位
置から選択され使用される。図9[A](100)に、
タイムスロット位置を任意に(無作為に)選択してバー
ストを使用した場合の例を示す。また、図9[A]のバ
ースト状態と同一スイッチ接続状態で、先頭のタイムス
ロット位置からバーストを使用した場合を、図9[B]
(102)に示す。
【0025】ここで、送信装置1と受信装置3の接続状
態にスイッチの変更を行う場合、図9[A]のバースト
状態では、スイッチの変更可能タイムスロットはタイム
スロット2のみであるが、図9[B]のバースト状態で
は、タイムスロット3、7、8が変更可能である。
【0026】このように、前記通信が行われるエリアの
送信装置および受信装置間の組み合わせ毎に、使用可能
なタイムスロット位置のみを連鎖リスト形式で記憶した
タイムスロット位置データに基づいて、任意にタイムス
ロットを選択して衛星回線の設定を行う場合、バースト
検索処理は短縮できるが、高トラヒック時において、ス
イッチの接続変更可能タイムスロット位置が減少し、呼
損率が増加するという欠点を有していた。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、TD
MAバースト処理を行う衛星回線制御局において、TD
MAバースト割当処理時間を短縮し、かつ、衛星回線を
効率よく割り当て回線使用効率を向上し、呼損率を減少
できる衛星回線制御方法を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、SS−TDMA(Satellite Sw
itched−Time Division Mult
iple Access)方式および通信の呼が発生す
る毎に衛星回線を設定するデマンドアサイン方式によっ
て通信を行う衛星通信システムにおいて、該衛星回線の
設定にあたって、衛星回線の使用状況の管理、設定およ
び前記衛星搭載スイッチの管理、接続の変更を行う回線
制御局が、TDMA信号の各バーストの使用可否の判断
を行い、前記衛星搭載スイッチの接続状態の切り替えを
伴って、使用可能なバーストの割当を行なうときに、通
信が行われる送信装置および受信装置間の組み合わせ毎
に、使用可能なタイムスロット位置即ち、信号バースト
を送受信可能な時間軸上の位置のみを記憶し、該タイム
スロット位置データに基づいて、現在の衛星搭載スイッ
チ接続状態のままで通信に必要な使用可能バーストが確
保できれば、該バーストを割り当てることにより回線設
定を行い、必要なバースト数が確保できなければ、スイ
ッチの接続状態を変更して確保可能であるかどうかを検
索し、通信に必要な使用可能バーストが確保できれば、
該バーストを割り当てることにより回線設定を行うバー
スト検索および割当処理を、行う回線制御方法であっ
て、前記衛星搭載スイッチの初期状態を、ある一つのエ
リアから他のエリアへの通信のためのTDMA信号のタ
イムスロットと、その逆方向の通信のためのTDMA信
号のタイムスロットが、同一タイムスロット位置に存在
する様に接続し、スイッチ接続状態を変更せずに通信に
必要な使用可能バーストが確保できる場合は、異なるエ
リア間で通信を行う場合に対し、同一タイムスロット位
置において双方向の2回線を割り当てることにより回線
設定を行い、スイッチの接続状態を変更して使用可能バ
ーストを確保する場合、同一タイムスロット位置におい
て必ず1方向とその逆方向を対にして変更し、前記スイ
ッチの同一タイムスロット位置で双方向の2回線を割り
当てるという接続状態を維持しながら回線設定を行う。
【0029】
【作用】このような手段をとることにより、TDMAバ
ースト割当処理を行う衛星回線制御局において、TDM
Aバースト割当処理およびスイッチ接続変更処理を簡素
化し、かつ、高トラヒック時において、呼損率を低下さ
せることができる。
【0030】
【実施例】(実施例1)衛星通信の通信対象地域のエリ
ア数が偶数である場合について説明する。
【0031】図10に本発明による前記スイッチの初期
接続状態例を示す。
【0032】本発明では、前記スイッチの1つのタイム
スロット位置の送受信装置の接続を、初期状態において
必ず通信が行われる1方向とその逆方向を対にして接続
する。例えば、同一エリアの送受信装置が同一番号の場
合(110)、つまり、エリア1の使用できる送信装
置、および受信装置番号がそれぞれ1番、エリア2の使
用できる送信装置、および受信装置番号がそれぞれ2番
とすると、送信装置番号1番と受信装置番号2番が接続
されたタイムスロット位置では、送信装置番号2番と受
信装置番号1番が接続する。残り送信装置、受信装置に
ついても同様に接続する。
【0033】タイムスロット位置のスイッチ接続状態パ
ターンとしては、全て異種番号の送受信装置が接続し他
エリア間で通信が可能な接続パターンA(112)と同
一番号の送受信装置が接続し自エリア間で通信が可能な
接続パターンB(114)とに分類される。
【0034】図11に本発明におけるバースト状態遷移
例を示す。
【0035】本発明では、通信を行う地球局間で互いに
送受信を行う双方向呼について回線設定を行うときに、
1つのタイムスロット位置において双方向の2回線を割
り当てることにより回線設定を行う。
【0036】送信装置番号1番→受信装置番号2番、送
信装置番号2番→受信装置番号1番のルートについて回
線設定を行うとした場合、タイムスロット1(120)
の位置では、スイッチの接続状態が既に所望の状態で空
きであるため、スイッチの接続変更なしで、該タイムス
ロットの送信装置1番、2番のバーストを双方向回線に
割り当てる(122)。
【0037】タイムスロット2(124)の位置でスイ
ッチの接続状態を変更してバースト割当を行う場合、ま
ず送信装置番号1番→受信装置番号2番のルートについ
てスイッチの接続状態を変更する(126)。その後、
送信装置番号2番→受信装置番号1番のルートについて
スイッチの接続状態を変更する(128)。その後、該
タイムスロットの送信装置1番、2番のバーストを双方
向回線に割り当てる(130)。
【0038】スイッチの変更は、初期のスイッチ接続状
態を維持するため、双方向ともスイッチの接続変更が可
能な位置でのみ変更を行う。このため、片方向のルート
を割当できるタイムスロット位置では、残りの片方向も
空きであり、改めて検索することなく割当可能である。
【0039】図12に本発明によるTDMAバースト割
当処理に用いるTDMAバースト管理用データの構成例
を示す。本発明では、他エリア間を接続するバーストに
ついては、逆方向の接続も同一タイムスロット位置に存
在するため、通信が行われるエリアの送信装置および受
信装置間の組み合わせ毎に、使用可能なタイムスロット
位置と逆方向のタイムスロット位置のTDMAバースト
管理用データ中の記憶位置を連鎖リスト形式で記憶した
データとする(140)。自エリア内で通信を行うバー
ストについては、逆方向のタイムスロット位置の記憶位
置は記憶しない。このTDMAバースト管理用データを
使用することにより、バースト検索処理は図6、図7に
示す従来技術と同様であるが、他エリア間の通信の場
合、逆方向のバースト検索処理は不要となる。
【0040】図13に本発明による回線設定手順を示
す。
【0041】通信を行うエリア間の2つ方向を、第1ル
ート、第2ルートとする。
【0042】まず、処理が開始されると第1ルートを決
定する(150)。第1ルートのバーストを検索し(1
52)、スイッチの接続変更を必要としないバーストを
確認出来た場合、該バーストを双方向の捕捉バーストと
し(154)、バースト検索成功となる。第1ルートの
バーストを検索し、スイッチの変更を必要としないバー
ストがない場合は、スイッチの接続変更を行えば双方向
とも捕捉可能となるバーストを検索する(156)。捕
捉バーストが、確認出来た場合、該バースト位置におい
て、先ず第1ルートについてスイッチの接続変更を行い
(158)、さらに、第2ルートのバーストについてス
イッチの接続変更を行い(160)バースト検索成功と
なる。スイッチの接続変更を行っても第1ルートのバー
ストが捕捉できない場合は、第2ルートのバースト検索
は行わず、該接続要求呼は、呼損となる(162)。
【0043】図14に発明の効果を確認するために行っ
た呼損率の計算結果の例を示す。計算結果より、高トラ
ヒック時において、本発明の効果が確認できる。本発明
のようにバースト割当処理を行うことにより、TDMA
バースト割当処理およびスイッチ接続変更処理を簡素化
し、かつ、呼損率を低下させることができる。
【0044】(実施例2)衛星通信の通信対象地域のエ
リア数が奇数である場合について説明する。
【0045】図15に本発明による前記スイッチの初期
接続状態例を示す。
【0046】エリア数が奇数である場合、2バーストづ
つ一組とすると、同一タイムスロット位置で1バースト
だけが1方向のみのバーストとして残る。この1方向の
みのバーストのスイッチ接続状態を常に1エリア内で通
信を行うことができる接続状態とする(172)。
【0047】その他は、(実施例1)のエリア数が偶数
の場合と同一である。
【0048】(実施例3)衛星回線系に加わるトラヒッ
クが、双方向呼および片方向呼が混在している場合につ
いて説明する。
【0049】スイッチの初期接続状態およびTDMAバ
ースト割当処理に用いるTDMAバースト管理用データ
の構成例は前記(実施例1)、(実施例2)と同一であ
り、このTDMAバースト管理用データを双方向データ
とする。
【0050】双方向呼については、この双方向データに
基づき前記(実施例1)と同様に回線設定を行う。
【0051】図16に片方向呼のTDMAバースト割当
処理に用いるTDMAバースト管理用データの構成例を
示す。このデータは、片方向呼に割り当てられたバース
トの対に接続された逆方向の使用可能なタイムスロット
位置を、通信が行われるエリアの送信装置および受信装
置間の組み合わせ毎に、連鎖リスト形式で記憶したデー
タである(174)。このデータには、片方向だけが使
用可能であるバーストのタイムスロット位置のみが記憶
されており、使用中の片方向が、使用可能となった場合
は、該当タイムスロット位置のデータは削除され、双方
向データに加えられる。
【0052】図17に片方向呼の回線設定手順を示す。
【0053】片方向呼の接続処理が開始されると、先ず
通信が行われる所望送信装置および受信装置間の組み合
わせを決定し、該当送信装置および受信装置間の組み合
わせ単位の片方向データを参照する(182)。該デー
タ中に使用可能なバーストが存在するか否かを確認し
(184)、存在する場合は、該バーストを回線を割り
当てるバーストとし(186)、処理を終了する。該デ
ータ中に使用可能なバーストが存在しない場合は、該当
送信装置および受信装置間の組み合わせ単位の双方向デ
ータを参照する(188)。該データ中に使用可能なバ
ーストが存在するか否かを確認し(190)、存在する
場合は、該バーストを回線を割り当てるバーストとし、
該バーストと対に接続されている残り片方向のバースト
を双方向データから削除し、該当送信装置および受信装
置間の組み合わせ単位の片方向データに加え(19
2)、処理を終了する。該データ中にもスイッチの変更
を必要としないバーストが存在しない場合は、双方向デ
ータのみを使用してスイッチの接続変更を行えば片方向
が割当可能となるバーストが存在するか否かを検索する
(194)。この場合の検索処理は(実施例1)と同一
であるが、割り当てない残り片方向についてもスイッチ
の接続を変更する(196)。スイッチの接続を変更さ
れた残り片方向のバーストを、双方向データから削除
し、該当送信装置および受信装置間の組み合わせ単位の
片方向データに加え(192)、処理を終了する。スイ
ッチの接続変更を行ってもバーストが割り当てることが
できない場合は、該接続要求呼は、呼損となる(19
8)。
【0054】図18に片方向呼の回線解放手順を示す。
【0055】片方向呼の解放処理が開始されると、先ず
該当送信装置および受信装置間の組み合わせと対に接続
される逆方向の送信装置および受信装置間の組み合わせ
単位の片方向データを参照する(200)。該データ中
に該タイムスロットと同一のタイムスロットが存在する
か否かを検索し(202)、該タイムスロットデータが
存在する場合は、このタイムスロットデータを該当する
送信装置および受信装置間の組み合わせ単位の双方向デ
ータへ加え(204)、解放処理は終了する。該タイム
スロットデータが存在しない場合は、該当送信装置およ
び受信装置間の組み合わせ単位の片方向データに該タイ
ムスロットデータを加え(206)、処理を終了する。
【0056】この手順で回線の設定および解放を行うこ
とで、片方向呼が混在した場合でもスイッチの初期接続
状態を乱すことなく呼損率を低下させることができる。
【0057】図19に本発明の効果を確認するために行
った呼損率の計算結果の例を示す。計算結果より、片方
向呼が50%混在しても、本発明の方が呼損率を低下で
き、本発明の効果が確認できる。
【0058】
【発明の効果】前記衛星搭載スイッチの初期状態を、あ
る一つのエリアから他のエリアへの通信のためのTDM
A信号のタイムスロットと、その逆方向の通信のための
TDMA信号のタイムスロットが、同一タイムスロット
位置に存在する様に接続し、スイッチ接続状態を変更せ
ずに通信に必要な使用可能バーストが確保できる場合
は、異なるエリア間で通信を行う場合に対し、同一タイ
ムスロット位置において双方向の2回線を割り当てるこ
とにより回線設定を行い、スイッチの接続状態を変更し
て使用可能バーストを確保する場合、同一タイムスロッ
ト位置において必ず1方向とその逆方向を対にして変更
し、前記スイッチの同一タイムスロット位置で双方向の
2回線を割り当てるという接続状態を維持しながら回線
設定を行うことにより、TDMAバースト割当処理およ
びスイッチ接続変更処理を簡素化し、かつ、高トラヒッ
ク時において、呼損率を低下させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SS−TDMA方式のシステム構成例
【図2】TDMAバーストのフレーム構成例
【図3】回線割当可能バースト例
【図4】呼毎制御による回線設定処理手順
【図5】従来技術におけるバースト検索処理に用いるデ
ータの構成例
【図6】従来技術におけるスイッチの接続変更処理を行
わないバースト検索処理手順
【図7】従来技術におけるスイッチの接続変更処理を行
うバースト検索処理手順
【図8】従来技術における双方向独立捕捉方式による回
線設定手順
【図9】バースト使用状態例
【図10】本発明の実施例(1)における初期スイッチ
接続状態例
【図11】本発明の実施例(1)におけるバースト状態
遷移例
【図12】本発明の実施例(1)におけるバースト検索
処理に用いるデータの構成例
【図13】本発明の実施例(1)における回線設定処理
手順
【図14】本発明の実施例(1)における呼損率計算例
【図15】本発明の実施例(2)における初期スイッチ
接続状態例
【図16】本発明の実施例(3)における片方向呼のバ
ースト検索処理に用いるデータの構成例
【図17】本発明の実施例(3)における片方向呼の回
線設定処理手順
【図18】本発明の実施例(3)における片方向呼の回
線解放処理手順
【図19】本発明の実施例(3)における呼損率計算例
【符号の説明】
1 マルチビーム衛星 2 基準局 3 回線制御局 4 従局 5 衛星搭載スイッチ 6 衛星搭載スイッチ制御回路 7 受信トランスポンダ 8 送信トランスポンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星通信の通信対象地域を複数のエリア
    に分け、各エリアにそれぞれ対応している複数の送信装
    置と複数の受信装置、および該送信装置および受信装置
    の信号の接続および切り替えを行う衛星搭載スイッチを
    具備した通信衛星と、複数の地球局からなる衛星回線を
    用いて、周期的に時間分割されたバースト信号を用いる
    SS−TDMA方式および通信の呼が発生する毎に衛星
    回線を設定するデマンドアサイン方式によって通信衛星
    を介して地球局間の通信を行う衛星通信システムにおい
    て、 該衛星回線の設定にあたって、衛星回線の使用状況の管
    理、設定および前記衛星搭載スイッチの管理、接続の変
    更を行う回線制御局が、TDMA信号の各バーストの使
    用可否の判断を行い、前記衛星搭載スイッチの接続状態
    の切り替えを伴って、使用可能なバーストの割当を行な
    うときに、 通信が行われる送信装置および受信装置間の組み合わせ
    毎に、使用可能なタイムスロット位置即ち、信号バース
    トを送受信可能な時間軸上の位置のみを記憶し、該タイ
    ムスロット位置データに基づいて、現在の衛星搭載スイ
    ッチ接続状態のままで通信に必要な使用可能バーストが
    確保できれば、該バーストを割当ることにより回線設定
    を行い、 必要なバースト数が確保できなければ、スイッチの接続
    状態を変更して確保可能であるかどうかを検索し、通信
    に必要な使用可能バーストが確保できれば、該バースト
    を割り当てることにより回線設定を行うバースト検索お
    よび割当処理を、行う回線制御方法であって、 前記衛星搭載スイッチの初期状態を、ある一つのエリア
    から他のエリアへの通信のためのTDMA信号のタイム
    スロットと、その逆方向の通信のためのTDMA信号の
    タイムスロットが、同一タイムスロット位置に存在する
    様に接続し、 スイッチ接続状態を変更せずに通信に必要な使用可能バ
    ーストが確保できる場合は、異なるエリア間で通信を行
    う場合に対し、同一タイムスロット位置において双方向
    の2回線を割り当てることにより回線設定を行い、 スイッチの接続状態を変更して使用可能バーストを確保
    する場合、同一タイムスロット位置において必ず1方向
    とその逆方向を対にして変更し、前記スイッチの同一タ
    イムスロット位置で双方向の2回線を割り当てるという
    接続状態を維持しながら回線設定を行うことを特徴とす
    る回線制御方法。
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