JPH0794956B2 - 金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法及び締結装置 - Google Patents

金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法及び締結装置

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JPH0794956B2
JPH0794956B2 JP17312290A JP17312290A JPH0794956B2 JP H0794956 B2 JPH0794956 B2 JP H0794956B2 JP 17312290 A JP17312290 A JP 17312290A JP 17312290 A JP17312290 A JP 17312290A JP H0794956 B2 JPH0794956 B2 JP H0794956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法とその装置
に関し、特に金属の溶解、精錬又は溶融還元などに使用
する炉であって、炉体を移動又は傾動させる形式の金属
溶融炉(電気炉、転炉、各種精錬炉、溶融還元炉など)
において、その炉口に接続される加圧ヘッドを締結する
方法とその装置に関するものである。
〔従来技術〕
上記の金属溶融炉においては、操業中に有毒ないし有害
な種々のガスが発生するので、 上記金属溶融炉の炉口には、上記ガスを密閉する加圧ヘ
ッドであって、外部のガス処理設備等へガスを導くダク
トなどが接続される加圧ヘッドが分離可能に接続され
る。
例えば、溶融還元製鉄プラントには、鉄鉱石を予備還元
する予備還元炉と、この予備還元炉から供給される粒状
の予備還元鉄鉱原料に石灰、石炭及び空気などを加えて
溶融還元するとともに予備還元炉へ供給する還元性ガス
(CO、CO2、H2、H2Oなど)を発生される溶融還元炉とが
設けられる。この溶融還元炉におけるガス圧は2〜3kg/
cm2、容量は例えば約100〜200m3で、炉口の直径が例え
ば3〜4mであり、操業開始時に初期熱源として溶銑を供
給したり、炉体内壁の耐火材を補修したりする為、上記
加圧ヘッドは炉口フランジに加圧ヘッド締結装置により
分離可能に締結される。
上記溶融還元炉などの金属溶融炉に適した加圧ヘッド締
結技術として、本願出願人は特開平1−172606号公報及
び特開平1−252891号公報にものを提案した。
上記後者の方向に記載の加圧ヘッド締結技術について説
明すると、加圧ヘッドは、外部のフレームに懸架された
主フードと、主フードに昇降可能に外嵌されたスカート
構造とを有し、スカート構造は上部フランジと下部フラ
ンジと上下フランジ間に張設されたエキスパンションス
リーブとを備え、主フードを支持するフレームには多数
の油圧シリンダからなるスカート昇降機構が設けられ、
炉口の周りには炉口フランジに下部フランジを締結する
為の多数の締結機構が設けられ、各締結機構は両フラン
ジに挿通される特殊な締結ボルトと締結ボルトをナット
を介して昇降させ且つ締結駆動するモータ(油圧モー
タ)とで構成されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記加圧ヘッド締結技術においては、多数の油圧シリン
ダからなるスカート昇降機構が必須不可欠であり、その
ため加圧ヘッド締結機構が大型化・複雑化し、高価なも
のになるという問題がある。特に、大型の金属溶融炉の
場合20〜30本もの油圧シリンダが必要なので、上記スカ
ート昇降機構の製作コストは多額になってしまう。
また、主フードに作用するガス圧による浮揚力をスカー
ト昇降機構の多数の油圧シリンダを介して支持するの
で、これら油圧シリンダへ常時油圧を供給しておくこと
が必要で、ランニングコストが高価になるという問題が
ある。
更に、炉口フランジに締結される下部フランジ上に多数
の締結機構の油圧モータが配設され、各油圧モータはか
なりのスペースを占有する関係上、炉口フランジと下部
フランジとが大型化・厚肉化するという問題もある。
加えて、締結ボルトの下端には側面視逆T字形の係合部
が形成され、この係合部を炉口フランジの長穴から挿入
して90゜回動させることで係合部を炉口フランジに係合
させるようになっているので、円滑な挿入又は離脱が難
しく、多数の締結機構を締結又は解除させるのにかなり
の時間がかかるという問題もある。
本発明の目的は、加圧ヘッドの炉口フランジへの締結及
び解除を簡単かつ能率的に行ない得るような金属溶融炉
の加圧ヘッド締結方法を提供すること、スカート昇降機
構を省略でき且つ締結と解除とを能率的に行ない得るよ
うな金属溶融炉の加圧ヘッド締結装置を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
第1請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結構造は、
金属溶融炉の炉口に接続される加圧ヘッドを炉口フラン
ジに締結する締結方法において、加圧ヘッド側のロッド
昇降手段によりロッド部材を回動許容下に下降させて係
合突部を有するロッド部材の下端部を炉口フランジ側の
係合部材に挿入し、上記係合部材の案内溝により係合突
部を下降中に案内回動させて第1待機位置に切換えてか
らロッド部材を上昇させて係合突部を案内溝で係止させ
ることにより、加圧ヘッドを炉口フランジに締結し、上
記締結状態からロッド部材を下降させ案内溝により係合
突部を下降中に案内回動させて第2待機位置に切換えて
からロッド部材を上昇させて係合部材から取外すもので
ある。
第2請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結構造は、
金属溶融炉の炉口に接続される加圧ヘッドであって炉口
上に懸架される主フードと主フードに昇降自在に設けら
れたフランジ部材とを備えた加圧ヘッドを炉口フランジ
に締結する締結装置において、上記フランジ部材に回動
自在に挿通されてフランジ部材を昇降させる為の立向き
のロッド部材と、上記主フード側の部材に付設されロッ
ド部材を回動許容下に昇降駆動するロッド昇降手段と、
上記ロッド部材の下端部の外周部に突設され下面に傾斜
状被ガイド面を有する係合突部と、上記炉口フランジに
固着されロッド部材の下端部が挿入される係合孔を有す
る係合部材と、上記係合孔の内周部に形成された案内溝
であって、ロッド部材の挿抜時に係合突部の通過を許す
複数の立溝部と、隣接する立溝部同士間に設けられ係合
突部の上端を係止する係止溝部と、立溝部の下端から係
合突部の被ガイド面を案内してロッド部材を所定方向へ
回動させ係合突部を係止溝部の下方の第1待機位置へ案
内する第1傾斜溝部と、係止溝部から係合突部が下降す
るときに被ガイド面を案内してロッド部材を上記所定方
向へ回動させ係合突部を立溝部の下方の第2待機位置へ
案内する第2傾斜溝部とを有する案内溝とを備えたもの
である。
〔作用〕
第1請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法にお
いては、先ず、加圧ヘッドを締結するときには、加圧ヘ
ッド側のロッド昇降手段によりロッド部材を回動許容下
に下降させて係合突部を有するロッド部材の下端部を炉
口フランジ側の係合部材に挿入する。次に、上記係合部
材の案内溝により係合突部を下降中に案内回動させて第
1待機位置に切換える。次にロッド部材を上昇させて係
合突部を案内溝で係止させることにより、加圧ヘッドを
炉口フランジに締結する。加圧ヘッドの締結を解除する
ときには、上記締結状態からロッド部材を下降させ案内
溝により係合突部を下降中に案内回動させて第2待機位
置に切換える。次にロッド部材を上昇させてロッド部材
を係合部材から取外す。
このようにロッド部材を下降させて係合部材へ挿入しそ
の後上昇させるだけで加圧ヘッドを炉口フランジへ締結
し、また締結状態からロッド部材を下降させその後上昇
させるだけで加圧ヘッドの締結を解除するので、加圧ヘ
ッドの締結と解除を簡単かつ能率的に行なうことが出来
る。しかも、簡単な構成の締結装置でもってこの締結方
法を実施することが出来る。
第2請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結装置にお
いては、加圧ヘッドを締結するときには、ロッド昇降手
段によりロッド部材を下降させ、係合突部を有するロッ
ド部材の下端部を炉口フランジに固着された係合部材の
係合孔に係合させる。このとき、係合突部は案内溝の立
溝部を通って下降するが、立溝部の下端から係合突部の
被ガイド面が第1傾斜溝部で案内されロッド部材が所定
方向へ回動して係合突部が係止溝部の下方の第1待機位
置へ移動する。
次に、ロッド部材を上昇させていくと係合突部が立溝同
士間の係止溝部で係止されるので、加圧ヘッドは炉口フ
ランジに締結される。
上記締結状態を解除するときには、ロッド部材を下降さ
せると、係合突部の被ガイド面が第2傾斜溝部で案内さ
れロッド部材が上記所定方向へ回動して係合突部が立溝
部の下方の第2待機位置へ移動するので、次にロッド部
材を上昇させていくと、係合突部が立溝部を通って上昇
するのでロッド部材が係合部材の係合孔から取外されて
締結が解除され、その後ロッド部材を所定の高さ位置ま
で上昇させて停止させる。
以上のように、ロッド昇降手段とロッド部材とでフラン
ジ部材を昇降させることが出来るので、フランジ部材を
昇降させる手段を別途設ける必要がない。加圧ヘッドを
締結した状態でロッド昇降手段を停止させておくことが
出来るので、ランニングコスト面でも有利である。ロッ
ド昇降手段でロッド部材を昇降駆動するだけの簡単な動
作で加圧ヘッドの締結と解除とを行なうので、締結と解
除とを簡単かつ能率的に行なうことが出来る。
ロッド昇降手段は主フード側の部材に付設されるので、
フランジ部材の近くにロッド昇降手段のモータなど大き
なスペースを占有する部品を配置する必要がないので、
フランジ部材及び炉口フランジが大型化することもな
い。
〔発明の効果〕
第1請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法によ
れば、上記〔作用〕の項で説明したように、ロッド部材
の昇降作動を介して加圧ヘッドの締結と解除とを簡単且
つ能率的に行なうことが出来ること、簡単な構成の装置
を用いて実施できること、などの効果が得られる。
第2請求項に係る金属溶融炉の加圧ヘッド締結装置によ
れば、上記〔作用〕の項で説明したように、ロッド昇降
手段とロッド部材とでフランジ部材を昇降することが出
来るためフランジ部材を昇降させる手段を省略すること
が出来ること、ランニングコスト的に有利になること、
加圧ヘッドの締結と解除とを能率的に行なうことが出来
ること、フランジ部材及び炉口フランジを小型化できる
こと、などの効果が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面に基いて説明する。
本実施例は溶融還元製鉄プラントの溶融還元炉に本発明
を適用した場合の一例である。
第1図に示すように、溶融還元炉1は、基本的に炉本体
10と、その炉口11に分離可能に締結される加圧ヘッド20
とを備えている。
炉本体10は鉄皮12の内側に耐火材13を内張りした構造
で、その上端には炉口11が形成これるとともに、還状の
炉口フランジ14が設けられ、一側部には精錬後の溶銑M
を出銑する出銑口15が設けられている。但し、炉本体10
の底部近傍の側壁部に出銑口を穿設することもある。炉
本体10は通常の転炉と同様に水平な支持軸回りに傾動
(回動)し得るようにトラニオン支持されている。
加圧ヘッド20は、鉄皮22に耐火材23を内張りしてなる円
筒状の周壁部21と、周壁部21の上端を塞ぐ水冷ジャケッ
ト構造の鋼製の上壁部24の周壁部21の下部に昇降可能に
外装されたスカート構造30とを備えている。尚、周壁部
21と上壁部24とが主フードに相当する。
上記加圧ヘッド20の上壁部24には、加圧空気又は酸素ガ
スを供給する為のランス25とサンプリング用のサブラン
ス26とが取付けられ、周壁部21には原料投入用の投入シ
ュート27とガスダクト28とが取付けられている。
精錬開始時には加圧ヘッド20の炉口フランジ14への締結
を解除しスカート構造30を上昇させ且つ加圧ヘッド20を
図示外の台車で側方へ移動させた状態で炉本体10を傾動
させて、炉本体10内に初期熱源としての溶銑Mと、石灰
及び石炭等を投入してから加圧ヘッド20を締結し、予備
還元炉(図示略)で予備還元された粒状の鉄鉱材料を投
入シュート27より供給するとともに、ランス25から加圧
空気を供給し石炭の燃焼熱も熱源として溶融し、その溶
銑Mを還元するとともに炉本体10内に発生する還元性ガ
ス(CO、CO2、H2、H2Oなど)(ガス圧は2〜3kg/cm2
をガスダクト28を介して予備還元炉へ供給する。このよ
うにして溶融還元処理後再び加圧ヘッド20の締結を解除
しスカート構造30を上昇させ加圧ヘッド20を側方へ移動
させてから炉本体10を傾動させ出銑口15より溶銑Mを出
銑する。尚、出銑完了後本体10が冷えた段階で耐火材13
の補修を行なうことも多い。
次に、加圧ヘッド20のスカート構造30および加圧ヘッド
20を炉口フランジ14に締結する加圧ヘッド締結装置40に
ついて説明する。
第2図・第3図に示すように、加圧ヘッド20の周壁部21
の下部の外周部には厚肉鋼製の円筒部材31が付設され、
円筒部材31には上部フランジ32が昇降自在に外嵌されて
いる。この上部フランジ32は円筒部材31に耐熱パッキン
33を介して気密状に外嵌されたスリーブ部32aと、スリ
ーブ部32aの上端から外方へ水平に延びる厚肉環状のフ
ランジ部32bとで構成されている。
上記上部フランジ32のスリーブ部32aには下部フランジ3
4が昇降自在に外嵌されている。下部フランジ34はスリ
ーブ部32aに耐熱パッキン35を介して気密状に外嵌され
たスリーブ部34aと、スリーブ部34aの下端から外方へ水
平に延びる厚肉環状のフランジ部34bとで構成され、フ
ランジ部34bは炉口フランジ14の上方に対向状に配置さ
れ、フランジ部32bとフランジ部34b間に耐熱合金鋼製の
エキスパンションスリーブ36が配設され、エキスパンシ
ョンスリーブ36の上端部はフランジ部32bに気密状に固
着され、またエキスパンションスリーブ36の下端部はフ
ランジ部34bに気密状に固着され、このエキスパンショ
ンスリーブ36よりも内径側においてフランジ部34bの下
面に2つの環状耐熱パッキン37が装着されている。
上記エキスパンションスリーブ36の最大伸び量を規制す
る為、エキスパンションスリーブ36の外側付近にはタイ
ロッド38が円周例えば20等分位置に配設され、タイロッ
ド38の上端はフランジ部32bにまた下端はフランジ部34b
に夫々連結されている。各タイロッド38は上下1対のロ
ッド38aとシリンダ部材38bとからなり、第2図の状態よ
り長く伸長せず、また第3図の状態に収縮自在である。
上記上部フランジ32の上方において加圧ヘッド20の周壁
部21には厚肉環状のベースフランジ41が水平に設けら
れ、ブースフランジ41の内周端部は円筒部材31に固着さ
れた鋼製の短円筒部材42に固着されている。
円周例えば20等分位置において、上部フランジ32のフラ
ンジ部32bと下部フランジ34のフランジ部34bとに上下対
向する1対の立孔43・44が形成され、これら立孔43・44
にロッド部材45が下向きに挿通され、各ロッド部材45を
昇降駆動する昇降手段として、ロッド部材45の真上にお
いてベースフランジ41の立孔46を挿通するスクリュー軸
47と、スクリュー軸47を昇降駆動する駆動機48であって
ベースフランジ41上に固定された駆動機48とが設けられ
ている。
スクリュー軸47の下端にはボール継手金具49が連結さ
れ、ロッド部材45の上端のボール部45aがボール継手金
具49で相対回動自在に支持され、ロッド部材45の係止部
45bで上部フランジ32のフランジ部32bが支持され、第2
図に状態においては下部フランジ34はタイロッド38を介
して上部フランジ32に支持されている。
上記駆動機48は、例えばスクリュー軸47に外嵌螺合した
ウォームホイール48aと、ウォールギヤを介してウォー
ルホイール48aを回転駆動する電動モータ48b(但し、油
圧モータでもよい)とで構成されている。尚、スクリュ
軸47の回転を規制する為、例えばスクリュ軸47の外周面
に1条の立向きの角溝が形成され、その角溝に摺動自在
に係合する回動規制具が駆動機48のケース48c又はベー
スフランジ41に設けられている。
更に、下部フランジ34のフランジ部34bよりも下方に突
出するロッド部材45の下端部の外周面には円周3等分位
置において係合突部51が突設され(第4図・第6図参
照)、また各ロッド部材45の下端部分(但し、係合突部
51も含む)の通過を許す立向き円形孔52が炉口フランジ
14に形成され、炉口フランジ14の下面には各円形孔52と
同心状に係合部材53が固着されている。
第4図〜第6図に示すように、係合突部51の下面には所
定方向へ傾斜した被ガイド面51aが形成され、ロッド部
材45の下端には案内の為の案内テーパ部54が形成されて
いる。
上記係合部材53は製作の都合から上部ブロック53Aと下
部ブロック53Bとを4本のボルト55で固着してなり、係
合部材53はこの4本のボルト55で炉口フランジ14に固定
され、係合部材53には円形孔52と同心で且つロッド部材
45の外径Dよりも僅かに大径の係合孔56が形成され、こ
の係合孔56の内周壁部には第6図に展開図示にような3
つの係合突部51を案内する案内溝60が形成されている。
この案内溝60について説明すると、案内溝60は、円周3
等分位置に形成され係合突部51の通過を許す3つの立溝
部61と、相隣接する立溝部61同士の中間に形成された3
つの係止溝部62と、各立溝部61の下端から係合突部51の
被ガイド面51aと同方向(これを順方向という)へ下り
傾斜し且つ順方向で隣りの係止溝部62の下方の第1待機
位置P1まで延びる第1傾斜溝部63と、第1傾斜溝部63と
同方向へ傾斜し且つ各係止溝部62の下方の位置から順方
向で隣りの立溝部61の下方の第2待機位置P2まで延びる
第2傾斜溝部64とを備えている。尚、各立溝部61の上半
部の両側には挿入時に係合突部51を案内するテーパー面
61aが形成され、各係止溝部62の上端には係合突部51の
上端を係止する係止面62aが形成されまた各係止溝部62
の反順方向側の側部には係合等部51が第1待機位置P1か
ら係止溝部62へ移動するのを案内する傾斜案内面62bが
形成され、各立溝部61の下部の反順方向側の側部には係
合突部51が第2待機位置P2から立溝部61へ移動するのを
案内する傾斜案内面61bが形成されている。
次に、上記加圧ヘッド締結装置40の作用について説明す
る。
第2図は加圧ヘッド締結装置40を解除しスカート構造30
を上昇させた状態を示し、このように加圧ヘッド20を炉
本体10から分離した状態で台車に支持した加圧ヘッド20
を側方へ移動させてから炉本体10が傾動される。
第2図の状態から20組の駆動機48を駆動してスクリュ軸
47とロッド部材45を下降させていくと、スカート構造30
が下降し、下部フランジ34のフランジ部34bが炉口フラ
ンジ14に当接するが、その後更にスクリュ軸47とロッド
部材45とを下降させていくと、第3図のようにエキスパ
ンションスリーブ36とタイロッド38とが十分に収縮し、
ロッド部材45の下端部が円形孔52と係合孔56とに挿入さ
れていく。
この挿入時にロッド部材45の下端の案内テーパー部54の
案内作用によりロッド部材45が係合孔56に突入し、また
案内溝60の立溝部61のテーパー面61aで案内され、係合
突部51が立溝部61を下降していく。そして、係合突部51
が立溝部61の下端に達すると、その被ガイド面51aが第
1傾斜溝部63で案内されるので、ロッド部材45は順方向
へ回動しつつ下降し、係合突部51が第1待機位置P1に達
する。このとき、ロッド部材45と上部フランジ32は最大
限下降し、上部フランジ32のスリーブ部32aの被係止部3
2cが下部フランジ34のスリーブ部34aの上端に当接する
ので、駆動機48を停止させる。
次に、駆動機48を逆方向へ駆動すると、スクリュ軸47と
ロッド部材45とが上昇し、係合突部51が第1待機位置P1
から傾斜案内面62bで案内されつつ係止溝部62へ上昇
し、係合突部51の上端が係止面62aで係止されるので、
加圧ヘッド20は20組のスクリュ軸47及びロッド部材45を
介して炉口フランジ14に強力に締結されることになる。
所定の締結力となりモータ48bの負荷が所定値になった
時点で駆動機48が停止される。
加圧ヘッド20内のガス圧(2〜3kg/cm2)により加圧ヘ
ッド20に作用する大きな浮揚力は20組のスクリュ軸47及
びロッド部材45で分担されるので、加圧ヘッド20を外部
の部材で支持する必要がない。
ここで、下部フランジ34はエキスパンションスリーブ36
の弾性伸長力で炉口フランジ14へ押圧され、且つスリー
ブ部32a・34aとエキスパンションスリーブ36間の環状の
予備加圧室39に外部より供給されるN2ガス(5kg/cm2
の圧力により炉口フランジ14へ押圧されるので、下部フ
ランジ34と炉口フランジ14との間は耐熱パッキン37によ
り完全にシールされる。
次に、加圧ヘッド20の締結を解除するときには、先ず20
組の駆動機48を駆動し、スクリュ軸47とロッド部材45と
を下降させると、係合突部51の被ガイド面51aが第2傾
斜溝部64で案内されるので、ロッド部材45は順方向へ回
動しつつ下降して係合突部51が第2待機位置P2に達し、
駆動機48が停止され、次に駆動機48を逆方向へ駆動して
スクリュ軸47とロッド部材45とを上昇させていくと、係
合突部51が傾斜案内面61bで案内されるのでロッド部材4
5は回動しつつ上昇し、係合突部51が立溝部61を通って
上昇し、ロッド部材45が係合孔56と円形孔52から抜き取
られる。その後スクリュ軸47とロッド部材45が所定高さ
位置に達したときに駆動機48を停止させると、第2図の
状態になる。
以上説明したように、この加圧ヘッド締結装置40は、ス
カート構造30を昇降させる昇降手段としても機能するこ
と、係合突部51と係合部材53の案内溝60とに工夫を凝ら
したことによりロッド部材45を昇降駆動するだけの簡単
な操作で締結と解除とを能率的に行ない得ること、加圧
ヘッド20に作用する浮揚力をスクリュ軸47とロッド部材
45の引張り内力で支持できるので浮揚力支持構造が簡単
化すること、下部フランジ34上に駆動機48を配設しない
ので下部フランジ34と炉口フランジ14とが大径化しない
こと、などの優れた効果が得られる。
ここで、変形例について説明すると、スカート構造30に
おいて予備加圧室39に炉内のガス圧を導入する形式にし
てもよいし、上部フランジ32と下部フランジ34に代えて
1つのフランジ部材を設けてもよい。
各ロッド部材45の係合突部51は1個又は2個でもよく、
4個以上でもよいが、係合突部51の数と形状と大きさに
応じて案内溝60に適宜変更を加えるものとする。
また、上記溶融還元炉1以外の種々の金属溶融炉(電気
炉、転炉、精練炉など)にも本発明を同様に適用するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は溶融還元
炉の縦断面図、第2図・第3図は夫々スカート構造と加
圧ヘッド締結装置の要部縦断面図、第4図はロッド部材
の横断面図、第5図は係合部材の平面図、第6図はロッ
ド部材の下端部を含む案内溝の展開図ある。 1……溶融還元炉、11……炉口、14……炉口フランジ、
20……加圧ヘッド、32……上部フランジ、34……下部フ
ランジ、41……ベースフランジ、45……ロッド部材、47
……スクリュー軸、48……駆動機、51……係合突部、51
a……被ガイド面、53……係合部材、56……係合孔、60
……案内溝、61……立溝部、62……係止溝部、63……第
1傾斜溝部、64……第2傾斜溝部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 義雄 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 滝浦 賢 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 辰田 聡 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 高座 幸彦 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 佐藤 寿美男 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属溶融炉の炉口に接続される加圧ヘッド
    を炉口フランジに締結する締結方法において、 加圧ヘッド側のロッド昇降手段によりロッド部材を回動
    許容下に下降させて係合突部を有するロッド部材の下端
    部を炉口フランジ側の係合部材に挿入し、 上記係合部材の案内溝により係合突部を下降中に案内回
    動させて第1待機位置に切換えてからロッド部材を上昇
    させて係合突部を案内溝で係止させることにより、加圧
    ヘッドを炉口フランジに締結し、 上記締結状態からロッド部材を下降させ案内溝により係
    合突部を下降中に案内回動させて第2待機位置に切換え
    てからロッド部材を上昇させて係合部材から取外すこと
    を特徴とする金属溶融炉の加圧ヘッド締結方法。
  2. 【請求項2】金属溶融炉の炉口に接続される加圧ヘッド
    であって炉口上に懸架される主フードと主フードに昇降
    自在に設けられたフランジ部材とを備えた加圧ヘッドを
    炉口フランジに締結する締結装置において、 上記フランジ部材に回動自在に挿通されてフランジ部材
    を昇降させる為の立向きのロッド部材と、 上記主フード側の部材に付設されロッド部材を回動許容
    下に昇降駆動するロッド昇降手段と、 上記ロッド部材の下端部の外周部に突設され下面に傾斜
    状被ガイド面を有する係合突部と、 上記炉口フランジに固着されロッド部材の下端部が挿入
    される係合孔を有する係合部材と、 上記係合孔の内周部に形成された案内溝であって、ロッ
    ド部材の挿抜時に係合突部の通過を許す複数の立溝部
    と、隣接する立溝部同士間に設けられ係合突部の上端を
    係止る係止溝部と、立溝部の下端から係合突部の被ガイ
    ド面を案内してロッド部材を所定方向へ回動させ係合突
    部を係止溝部の下方の第1待機位置へ案内する第1傾斜
    溝部と、係止溝部から係合突部が下降するときに被ガイ
    ド面を案内してロッド部材を上記所定方向へ回動させ係
    合突部を立溝部の下方の第2待機位置へ案内する第2傾
    斜溝部とを有する案内溝と、 を備えたことを特徴とする金属溶融炉の加圧ヘッド締結
    装置。
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