JPH0794902A - 高周波装置 - Google Patents
高周波装置Info
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- JPH0794902A JPH0794902A JP19896593A JP19896593A JPH0794902A JP H0794902 A JPH0794902 A JP H0794902A JP 19896593 A JP19896593 A JP 19896593A JP 19896593 A JP19896593 A JP 19896593A JP H0794902 A JPH0794902 A JP H0794902A
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- conductor
- high frequency
- power supply
- frequency
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板の一面上において高周波信号と電源電流
とを相互に交差する状態で伝送し、しかもその場合高周
波信号の伝送には何等影響を与えないようにするものに
おいて、基板の裏面においてはその交差の為の構成を無
にできるようにする。 【構成】 高周波導体と電源導体との交差部において
は、基板の一面上に付着された高周波導体を分断し、そ
の分断箇所に電源導体を通す。分断箇所の両側の高周波
導体は、基板の一面側において高周波信号伝送用のコン
デンサでもって接続する。電源導体において交差部から
所定距離離れた箇所に電源導体を高インピーダンスとす
る為の零電位部材を付設する。
とを相互に交差する状態で伝送し、しかもその場合高周
波信号の伝送には何等影響を与えないようにするものに
おいて、基板の裏面においてはその交差の為の構成を無
にできるようにする。 【構成】 高周波導体と電源導体との交差部において
は、基板の一面上に付着された高周波導体を分断し、そ
の分断箇所に電源導体を通す。分断箇所の両側の高周波
導体は、基板の一面側において高周波信号伝送用のコン
デンサでもって接続する。電源導体において交差部から
所定距離離れた箇所に電源導体を高インピーダンスとす
る為の零電位部材を付設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一枚の基板に少なくとも
二つの高周波回路が備えられ、上記基板の一面上におい
て、上記高周波回路間における高周波信号の伝送を行う
と共に、同一面上において上記高周波信号と交差させて
電源電流を伝送するようにしている高周波装置に関す
る。
二つの高周波回路が備えられ、上記基板の一面上におい
て、上記高周波回路間における高周波信号の伝送を行う
と共に、同一面上において上記高周波信号と交差させて
電源電流を伝送するようにしている高周波装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】絶縁材料製の基板の一面に対して、二つ
の高周波回路間にて高周波信号を伝送する為の高周波導
体と、電源電流を伝送する為の電源導体とを、相互に交
差する状態で付着させ、しかも両者の交差部において
は、上記電源導体を分断させてその分断箇所に上記高周
波導体を通し、分断された電源導体相互は、基板の裏面
からジャンパー線でもって接続している。このような構
成によれば、高周波信号と電源電流とを相互に交差させ
て伝送でき、しかもジャンパー線を基板の裏面に設けて
いる為、上記高周波導体における高周波信号の伝送には
何等の悪影響を与えないようにできる。
の高周波回路間にて高周波信号を伝送する為の高周波導
体と、電源電流を伝送する為の電源導体とを、相互に交
差する状態で付着させ、しかも両者の交差部において
は、上記電源導体を分断させてその分断箇所に上記高周
波導体を通し、分断された電源導体相互は、基板の裏面
からジャンパー線でもって接続している。このような構
成によれば、高周波信号と電源電流とを相互に交差させ
て伝送でき、しかもジャンパー線を基板の裏面に設けて
いる為、上記高周波導体における高周波信号の伝送には
何等の悪影響を与えないようにできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の高周
波装置では、基板の裏面での種々の処理が面倒になる問
題点があった。例えば、裏面にジャンパー線がある為、
裏面に種々のランドを形成しようとする場合、そのジャ
ンパー線を避けなければならぬという制約が生ずる問題
点や、ジャンパー線が基板の裏面に突出している為、裏
面を筐体に取付ける場合、裏面と筐体との間に上記ジャ
ンパー線の為のスペースを確保する為の手だてを講じな
ければならないという問題点があった。
波装置では、基板の裏面での種々の処理が面倒になる問
題点があった。例えば、裏面にジャンパー線がある為、
裏面に種々のランドを形成しようとする場合、そのジャ
ンパー線を避けなければならぬという制約が生ずる問題
点や、ジャンパー線が基板の裏面に突出している為、裏
面を筐体に取付ける場合、裏面と筐体との間に上記ジャ
ンパー線の為のスペースを確保する為の手だてを講じな
ければならないという問題点があった。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、第1に、基板の
一面において高周波信号と電源電流とを相互に交差する
状態で伝送することと、第2に、そのような状態で信号
伝送を行うものであっても高周波信号の伝送には何等の
悪影響も与えないようにすることとの二つの条件を満足
させながら、基板の裏面においては上記交差の為の構成
を無にできてそこでの上記種々の処理を容易化できるよ
うにした高周波装置を提供することを目的としている。
課題)を解決する為になされたもので、第1に、基板の
一面において高周波信号と電源電流とを相互に交差する
状態で伝送することと、第2に、そのような状態で信号
伝送を行うものであっても高周波信号の伝送には何等の
悪影響も与えないようにすることとの二つの条件を満足
させながら、基板の裏面においては上記交差の為の構成
を無にできてそこでの上記種々の処理を容易化できるよ
うにした高周波装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における高周波装置は、少なくとも二つの
高周波回路が備えられている絶縁材料製の基板におい
て、その一面には、上記高周波回路の間において高周波
信号を伝送する為の高周波導体と、電源電流を伝送する
為の電源導体とを、相互に交差する状態で夫々付着させ
てある高周波装置において、上記高周波導体と電源導体
との交差部の構成は、上記高周波導体が分断されている
と共に、上記電源導体はその分断箇所を通してあり、上
記分断箇所の両側の高周波導体相互は、上記基板の一面
から浮かせた状態で配設した高周波信号伝送用のコンデ
ンサでもって接続してあり、更に、上記電源導体におい
て、上記交差部から一方及び他方の側に夫々上記高周波
信号の略4分の1波長の距離を隔てた各箇所には、それ
らの箇所を夫々高周波的に零電位にする為の零電位部材
を夫々付設したものである。
に、本願発明における高周波装置は、少なくとも二つの
高周波回路が備えられている絶縁材料製の基板におい
て、その一面には、上記高周波回路の間において高周波
信号を伝送する為の高周波導体と、電源電流を伝送する
為の電源導体とを、相互に交差する状態で夫々付着させ
てある高周波装置において、上記高周波導体と電源導体
との交差部の構成は、上記高周波導体が分断されている
と共に、上記電源導体はその分断箇所を通してあり、上
記分断箇所の両側の高周波導体相互は、上記基板の一面
から浮かせた状態で配設した高周波信号伝送用のコンデ
ンサでもって接続してあり、更に、上記電源導体におい
て、上記交差部から一方及び他方の側に夫々上記高周波
信号の略4分の1波長の距離を隔てた各箇所には、それ
らの箇所を夫々高周波的に零電位にする為の零電位部材
を夫々付設したものである。
【0006】
【作用】一つの高周波回路からの高周波信号は高周波導
体を通して他の高周波回路に伝送される。一方電源電流
は高周波導体とは交差する電源導体を通して伝送され
る。高周波導体と電源導体との交差部を、基板の一面に
おいて高周波導体を分断してそこに電源導体を通し、分
断箇所の両側の高周波導体を基板の同じ側に配設したコ
ンデンサで接続した構成とすると、基板の裏面には何の
構成も不要となる。電源導体に付設した零電位部材は、
電源導体を高周波的に高インピーダンスとする。すると
上記高周波導体及びコンデンサから電源導体には高周波
信号が飛び込めず、したがって上記電源導体の存在は高
周波導体での高周波信号の伝送には何等の悪影響も与え
ない。
体を通して他の高周波回路に伝送される。一方電源電流
は高周波導体とは交差する電源導体を通して伝送され
る。高周波導体と電源導体との交差部を、基板の一面に
おいて高周波導体を分断してそこに電源導体を通し、分
断箇所の両側の高周波導体を基板の同じ側に配設したコ
ンデンサで接続した構成とすると、基板の裏面には何の
構成も不要となる。電源導体に付設した零電位部材は、
電源導体を高周波的に高インピーダンスとする。すると
上記高周波導体及びコンデンサから電源導体には高周波
信号が飛び込めず、したがって上記電源導体の存在は高
周波導体での高周波信号の伝送には何等の悪影響も与え
ない。
【0007】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図1において、1は高周波装置として例示する分配
増幅器で、高周波信号例えばSHF帯域の信号であるマ
イクロ波信号(UHF帯域の信号でも良い。本件明細書
中においてはUHF帯域及びSHF帯域を合わせて高周
波と呼ぶ)を増幅すると共にその信号を二分して夫々出
力するようにしたものである。2は該装置における種々
の部材の取付用のベースをなす為の基板で、絶縁材料例
えばフッ素樹脂で形成してある。該基板2の一面2aには
以下に説明する種々の部材が備えられ、他面には、上記
一面2aでの高周波信号の伝送を安定に行わす為に、図4
に示されるアース導体3がその全面に亘って付着、例え
ばメッキ手段によって固着(或いは接着剤による接着)
されている。4は該装置の入力端、5は第1の出力端、
6は第2の出力端を夫々示し、上記基板2の一面2aに付
着させた導体をもって構成してある。7,8,9,10は
該高周波装置の主要部をなす高周波回路で、夫々第1の
増幅回路、分配回路、第2の増幅回路、第3の増幅回路
である。11は同じく電源回路である。
る。図1において、1は高周波装置として例示する分配
増幅器で、高周波信号例えばSHF帯域の信号であるマ
イクロ波信号(UHF帯域の信号でも良い。本件明細書
中においてはUHF帯域及びSHF帯域を合わせて高周
波と呼ぶ)を増幅すると共にその信号を二分して夫々出
力するようにしたものである。2は該装置における種々
の部材の取付用のベースをなす為の基板で、絶縁材料例
えばフッ素樹脂で形成してある。該基板2の一面2aには
以下に説明する種々の部材が備えられ、他面には、上記
一面2aでの高周波信号の伝送を安定に行わす為に、図4
に示されるアース導体3がその全面に亘って付着、例え
ばメッキ手段によって固着(或いは接着剤による接着)
されている。4は該装置の入力端、5は第1の出力端、
6は第2の出力端を夫々示し、上記基板2の一面2aに付
着させた導体をもって構成してある。7,8,9,10は
該高周波装置の主要部をなす高周波回路で、夫々第1の
増幅回路、分配回路、第2の増幅回路、第3の増幅回路
である。11は同じく電源回路である。
【0008】夫々高周波信号のレベルを増大させるため
の上記各増幅回路7,9,10は、何れも同様の構成の周
知のもので、上記基板2の一面に付着させた回路導体12
及びアース導体13と、それらの導体に半田付け手段によ
り接続した増幅素子14(例えばFET)及びバイアス用
の抵抗器15,16とでもって構成してある。尚7a,9a,10a
は各増幅回路の入力端、7b,9b,10bは出力端、G,D,
Sは夫々増幅素子14のゲート、ドレイン、ソースを示
す。又アース導体13において示される小さい円13aは、
アース導体13を他面のアース導体3と接続するスルーホ
ールを示すものである。
の上記各増幅回路7,9,10は、何れも同様の構成の周
知のもので、上記基板2の一面に付着させた回路導体12
及びアース導体13と、それらの導体に半田付け手段によ
り接続した増幅素子14(例えばFET)及びバイアス用
の抵抗器15,16とでもって構成してある。尚7a,9a,10a
は各増幅回路の入力端、7b,9b,10bは出力端、G,D,
Sは夫々増幅素子14のゲート、ドレイン、ソースを示
す。又アース導体13において示される小さい円13aは、
アース導体13を他面のアース導体3と接続するスルーホ
ールを示すものである。
【0009】高周波信号を二分するための分配回路8は
例えばウイルキンソン型分配回路が用いてあり、基板2
に付着したストリップ導体17,17と、両導体17に跨る状
態に接続した抵抗器18とでもって構成してある。8aは分
配回路8の入力端、8b,8cは夫々出力端である。電源回
路11は例えば上記基板2に取付けられた安定化電源回路
であって、増幅素子動作用の例えばプラスの電源電流を
出力する出力端子と、増幅素子バイアス用の例えばマイ
ナスの電源電流を出力する出力端子とを備えており、そ
れらの出力端子を、夫々上記基板2に付着した導体をも
って構成されている電源端子19(増幅素子動作用の電流
を受けるための端子)及び電源端子20(増幅素子バイア
ス用の電流を受けるための端子)とに接続してある。
例えばウイルキンソン型分配回路が用いてあり、基板2
に付着したストリップ導体17,17と、両導体17に跨る状
態に接続した抵抗器18とでもって構成してある。8aは分
配回路8の入力端、8b,8cは夫々出力端である。電源回
路11は例えば上記基板2に取付けられた安定化電源回路
であって、増幅素子動作用の例えばプラスの電源電流を
出力する出力端子と、増幅素子バイアス用の例えばマイ
ナスの電源電流を出力する出力端子とを備えており、そ
れらの出力端子を、夫々上記基板2に付着した導体をも
って構成されている電源端子19(増幅素子動作用の電流
を受けるための端子)及び電源端子20(増幅素子バイア
ス用の電流を受けるための端子)とに接続してある。
【0010】次に上記入力端4、出力端5,6、各高周
波回路7〜10及び電源回路11相互の接続の為の構成につ
いて説明する。21は入力端4と入力端7aとを接続するス
トリップ導体である。22は二つの高周波回路として例示
される分配回路8と増幅回路9との間において高周波信
号を伝送する為の高周波導体で、出力端8bと入力端9aと
を接続しており、例えばストリップ導体でもって構成さ
れて基板2に付着させてある。23は該高周波導体22の途
中に介設したコンデンサで、両高周波回路8,9間の直
流的なつながりを断つと同時に、高周波信号の伝送を行
うために用いられたもので、その値は例えば0.5pF
である。24は分配回路8の出力端8cと第3の増幅回路10
の入力端10aとを接続するコンデンサで、上記コンデン
サ23と同様の目的のものである。26は出力端10bと出力
端6とを接続するストリップ導体である。27,28,28a
は電源端子19,20から各増幅回路のバイアス用の抵抗器
16,15に電源電流を伝送する為の電源導体で、基板2に
付着してある。上記電源導体の内第3の増幅回路10に至
る電源導体28aは、符号29で示される箇所において図示
の如く高周波導体22と交差状となっている。尚30は該電
源導体28に付設した零電位部材である。次に31は第3の
増幅回路10の為に別途設けられた電源端子で、図2に示
す電源回路33から増幅素子動作用の例えばプラスの電源
電流を受ける為の端子であり、電源電流伝送用の電源導
体32によって増幅回路10の抵抗器16と接続してある。上
記各回路におけるその他の部分は図示の如く直結され、
高周波装置1の全体としての回路は図2の回路図に示す
通りとなっている。
波回路7〜10及び電源回路11相互の接続の為の構成につ
いて説明する。21は入力端4と入力端7aとを接続するス
トリップ導体である。22は二つの高周波回路として例示
される分配回路8と増幅回路9との間において高周波信
号を伝送する為の高周波導体で、出力端8bと入力端9aと
を接続しており、例えばストリップ導体でもって構成さ
れて基板2に付着させてある。23は該高周波導体22の途
中に介設したコンデンサで、両高周波回路8,9間の直
流的なつながりを断つと同時に、高周波信号の伝送を行
うために用いられたもので、その値は例えば0.5pF
である。24は分配回路8の出力端8cと第3の増幅回路10
の入力端10aとを接続するコンデンサで、上記コンデン
サ23と同様の目的のものである。26は出力端10bと出力
端6とを接続するストリップ導体である。27,28,28a
は電源端子19,20から各増幅回路のバイアス用の抵抗器
16,15に電源電流を伝送する為の電源導体で、基板2に
付着してある。上記電源導体の内第3の増幅回路10に至
る電源導体28aは、符号29で示される箇所において図示
の如く高周波導体22と交差状となっている。尚30は該電
源導体28に付設した零電位部材である。次に31は第3の
増幅回路10の為に別途設けられた電源端子で、図2に示
す電源回路33から増幅素子動作用の例えばプラスの電源
電流を受ける為の端子であり、電源電流伝送用の電源導
体32によって増幅回路10の抵抗器16と接続してある。上
記各回路におけるその他の部分は図示の如く直結され、
高周波装置1の全体としての回路は図2の回路図に示す
通りとなっている。
【0011】次に上記交差部29の構成及び零電位部材30
を詳細に示す図3、4について説明する。高周波導体22
は該交差部29において電源導体28aを素通し状に通すた
めに分断されており、34はその分断箇所を示す。コンデ
ンサ23はその分断箇所34の両側の高周波導体22a,22aを
高周波的に接続するためのもので、一例として、それら
両側の高周波導体22aの接続に適するよう両端に夫々端
子23a,23aを備えているチップコンデンサと称されるも
のが用いてあって、それらの端子23aを各々の側の高周
波導体22aに半田35によって固定的に接続してある。又
このコンデンサ23はその下に電源導体28aをくぐらす為
に基板2の一面2aから図示の如く浮かせてあり、又コン
デンサ23と電源導体28aとの電気的な干渉を避ける為に
電源導体28aの上面からも浮いた状態に配設してある。
本例では高周波導体22aと電源導体28aとを同じ厚みに
構成し、コンデンサ23の両端の端子23aを高周波導体22
aの上に乗せた状態でそこを半田付けすることによっ
て、半田が高周波導体22aとコンデンサ23の端子23aと
の間にしみこんでコンデンサ23が僅かに持ち上がり、上
記のような浮き上がり状態を達成している。
を詳細に示す図3、4について説明する。高周波導体22
は該交差部29において電源導体28aを素通し状に通すた
めに分断されており、34はその分断箇所を示す。コンデ
ンサ23はその分断箇所34の両側の高周波導体22a,22aを
高周波的に接続するためのもので、一例として、それら
両側の高周波導体22aの接続に適するよう両端に夫々端
子23a,23aを備えているチップコンデンサと称されるも
のが用いてあって、それらの端子23aを各々の側の高周
波導体22aに半田35によって固定的に接続してある。又
このコンデンサ23はその下に電源導体28aをくぐらす為
に基板2の一面2aから図示の如く浮かせてあり、又コン
デンサ23と電源導体28aとの電気的な干渉を避ける為に
電源導体28aの上面からも浮いた状態に配設してある。
本例では高周波導体22aと電源導体28aとを同じ厚みに
構成し、コンデンサ23の両端の端子23aを高周波導体22
aの上に乗せた状態でそこを半田付けすることによっ
て、半田が高周波導体22aとコンデンサ23の端子23aと
の間にしみこんでコンデンサ23が僅かに持ち上がり、上
記のような浮き上がり状態を達成している。
【0012】次に零電位部材30は、上記電源導体28aに
おいて上記交差部29から一方及び他方の側に、この分配
増幅器で取り扱う高周波信号例えば13.1GHzの高
周波信号の略4分の1波長の距離d1,d2を隔てた箇所28
b,28cを夫々高周波的に零電位にする為に各々の箇所に
付設したものである。零電位部材30として本例ではコン
デンサ(例えばチップコンデンサで、その値は1000
pF)を用いており、その両端の端子を、電源導体28a
における上記の箇所28b,28cに設けたランド36とアース
導体13とに夫々接続している。上記距離d1,d2は、コン
デンサ23から見た電源導体28aのインピーダンスを、上
記高周波信号が電源導体28aに飛び込むことを防止する
に必要充分な程度に高くする為に隔てられる距離であ
り、上記4分の1波長を基準として5分の1波長から
3.5分の1波長程度の範囲で選ぶことができる。上記
必要充分な程度とは、高周波導体22を伝送される高周波
信号のロスを例えば0.3dB以下とするように定めら
れる。尚図5は上記距離d1,d2と図3の点P1,P2間での
高周波信号(13.1GHz)の伝送に生ずるロスとの
関係を実測した結果を示すもので、距離が4分の1波長
の場合を最少にして上記5分の1波長から3.5分の1
波長の範囲において上記ロスが0.3dB以下となって
いる。
おいて上記交差部29から一方及び他方の側に、この分配
増幅器で取り扱う高周波信号例えば13.1GHzの高
周波信号の略4分の1波長の距離d1,d2を隔てた箇所28
b,28cを夫々高周波的に零電位にする為に各々の箇所に
付設したものである。零電位部材30として本例ではコン
デンサ(例えばチップコンデンサで、その値は1000
pF)を用いており、その両端の端子を、電源導体28a
における上記の箇所28b,28cに設けたランド36とアース
導体13とに夫々接続している。上記距離d1,d2は、コン
デンサ23から見た電源導体28aのインピーダンスを、上
記高周波信号が電源導体28aに飛び込むことを防止する
に必要充分な程度に高くする為に隔てられる距離であ
り、上記4分の1波長を基準として5分の1波長から
3.5分の1波長程度の範囲で選ぶことができる。上記
必要充分な程度とは、高周波導体22を伝送される高周波
信号のロスを例えば0.3dB以下とするように定めら
れる。尚図5は上記距離d1,d2と図3の点P1,P2間での
高周波信号(13.1GHz)の伝送に生ずるロスとの
関係を実測した結果を示すもので、距離が4分の1波長
の場合を最少にして上記5分の1波長から3.5分の1
波長の範囲において上記ロスが0.3dB以下となって
いる。
【0013】上記構成のものにあっては、電源回路11か
ら電源導体27,28,28aを通して各増幅回路7,9,10
に夫々電源電流が供給され、それらの増幅回路7,9,
10が夫々増幅動作を行う。高周波信号が入力端4に入力
されると、その信号は先ず第1の増幅回路7で増幅され
る。増幅された高周波信号は分配回路8において二分さ
れる。その一方の高周波信号は高周波導体22を通して第
2の増幅回路9に与えられて増幅され、出力端5から出
力される。上記二分された内の他方の高周波信号は第3
の増幅回路10で増幅され、出力端6から出力される。
ら電源導体27,28,28aを通して各増幅回路7,9,10
に夫々電源電流が供給され、それらの増幅回路7,9,
10が夫々増幅動作を行う。高周波信号が入力端4に入力
されると、その信号は先ず第1の増幅回路7で増幅され
る。増幅された高周波信号は分配回路8において二分さ
れる。その一方の高周波信号は高周波導体22を通して第
2の増幅回路9に与えられて増幅され、出力端5から出
力される。上記二分された内の他方の高周波信号は第3
の増幅回路10で増幅され、出力端6から出力される。
【0014】上記高周波信号が高周波導体22を伝送され
る場合、その途中にあるコンデンサ23が交差部29におい
て電源導体28aと基板2の一面側で交差しているが、電
源導体28aには前記零電位部材30が付設されて電源導体
28aのインピーダンスが非常に高くなっている為、コン
デンサ23を伝わる高周波信号は電源導体28aへ飛び込む
ことができず、従って上記高周波信号の伝送はロスなく
行われる。
る場合、その途中にあるコンデンサ23が交差部29におい
て電源導体28aと基板2の一面側で交差しているが、電
源導体28aには前記零電位部材30が付設されて電源導体
28aのインピーダンスが非常に高くなっている為、コン
デンサ23を伝わる高周波信号は電源導体28aへ飛び込む
ことができず、従って上記高周波信号の伝送はロスなく
行われる。
【0015】尚上記高周波回路は基板2の一面側におい
てのみ構成されたものを例示したが、基板の両面にわた
る状態に構成されたものであっても良い。又上記実施例
では、第3の増幅回路10に対し、電源回路11から交差部
29を介してマイナスの電源電流のみを供給する例を示し
たが、上記交差部29とは別なもう一つの交差部を設け
て、上記電源回路11からプラスの電源電流をその交差部
を介して上記第3の増幅回路11に供給するようにしても
良い。
てのみ構成されたものを例示したが、基板の両面にわた
る状態に構成されたものであっても良い。又上記実施例
では、第3の増幅回路10に対し、電源回路11から交差部
29を介してマイナスの電源電流のみを供給する例を示し
たが、上記交差部29とは別なもう一つの交差部を設け
て、上記電源回路11からプラスの電源電流をその交差部
を介して上記第3の増幅回路11に供給するようにしても
良い。
【0016】次に図6は上記分配増幅器の利用例を示す
もので、移動体通信用としてトラックなどの車両に設置
される送受信機において、局部発振信号の2分配用に用
いた例を示すものである。図示される送受信機41におい
て、符号42〜48で示されるブロックは何れも周知のもの
で、42は送信データ入力部、43は送信回路、44はダイプ
レクサ、45はアンテナ、46は受信回路、47は受信データ
出力部、48は局部発振回路を夫々示す。このような構成
のものにおいては、局部発振回路48で形成された例えば
13.1GHzの局部発振信号が分配増幅器1で増幅及
び2分配され、送信回路43及び受信回路46に夫々与えら
れる。入力部42からの例えばパルス状のデータ信号が送
信回路43に与えられると、その信号は上記局部発振信号
をベースにして例えば14〜14.5GHzの送信信号
となり、ダイプレクサ44を経てアンテナ45から送信され
る。一方アンテナ45で受信された例えば11.7〜1
2.7GHzの受信信号が受信回路46に与えられると、
受信回路46では上記局部発振信号をベースにして例えば
パルス状のデータ信号が取り出され、それが受信データ
出力部47に与えられて例えばディスプレイに表示され
る。
もので、移動体通信用としてトラックなどの車両に設置
される送受信機において、局部発振信号の2分配用に用
いた例を示すものである。図示される送受信機41におい
て、符号42〜48で示されるブロックは何れも周知のもの
で、42は送信データ入力部、43は送信回路、44はダイプ
レクサ、45はアンテナ、46は受信回路、47は受信データ
出力部、48は局部発振回路を夫々示す。このような構成
のものにおいては、局部発振回路48で形成された例えば
13.1GHzの局部発振信号が分配増幅器1で増幅及
び2分配され、送信回路43及び受信回路46に夫々与えら
れる。入力部42からの例えばパルス状のデータ信号が送
信回路43に与えられると、その信号は上記局部発振信号
をベースにして例えば14〜14.5GHzの送信信号
となり、ダイプレクサ44を経てアンテナ45から送信され
る。一方アンテナ45で受信された例えば11.7〜1
2.7GHzの受信信号が受信回路46に与えられると、
受信回路46では上記局部発振信号をベースにして例えば
パルス状のデータ信号が取り出され、それが受信データ
出力部47に与えられて例えばディスプレイに表示され
る。
【0017】次に図7は零電位部材の異なる例を示すも
ので、該部材30eとして先端開放スタブを用いた例を示
すものである。該スタブは、上記高周波信号の4分の1
波長の長さLを有しており、基板2eの一面に付着させた
導体箔で構成してある。なお、機能上前図のものと同一
又は均等構成と考えられる部分には、前図と同一の符号
にアルファベットのeを付して重複する説明を省略し
た。
ので、該部材30eとして先端開放スタブを用いた例を示
すものである。該スタブは、上記高周波信号の4分の1
波長の長さLを有しており、基板2eの一面に付着させた
導体箔で構成してある。なお、機能上前図のものと同一
又は均等構成と考えられる部分には、前図と同一の符号
にアルファベットのeを付して重複する説明を省略し
た。
【0018】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、基板
2の一面上において一つの高周波回路8から他の高周波
回路9に高周波導体22を通して高周波信号を伝送すると
共に、その高周波導体22とは交差する電源導体28aを通
して電源電流を伝送することができる特長がある。
2の一面上において一つの高周波回路8から他の高周波
回路9に高周波導体22を通して高周波信号を伝送すると
共に、その高周波導体22とは交差する電源導体28aを通
して電源電流を伝送することができる特長がある。
【0019】しかも上記のように高周波導体22と電源導
体28aとを交差させたものでも、本願発明における両者
の交差部29の構成は、基板2の一面において、高周波導
体22を分断してそこに電源導体28aを通し、分断箇所34
の両側の高周波導体22a,22aを、基板2の同じ側に配設
した高周波信号伝送用のコンデンサ23でもって接続した
構成であるから、換言すれば基板2の裏面には何の構成
も必要としないものであるから、基板2の裏面において
種々の処理例えば筐体への取付の処理やランドの形成を
行う場合、それらの処理を容易に行い得る効果がある。
体28aとを交差させたものでも、本願発明における両者
の交差部29の構成は、基板2の一面において、高周波導
体22を分断してそこに電源導体28aを通し、分断箇所34
の両側の高周波導体22a,22aを、基板2の同じ側に配設
した高周波信号伝送用のコンデンサ23でもって接続した
構成であるから、換言すれば基板2の裏面には何の構成
も必要としないものであるから、基板2の裏面において
種々の処理例えば筐体への取付の処理やランドの形成を
行う場合、それらの処理を容易に行い得る効果がある。
【0020】その上上記のように基板2の一面のみにお
いて上記交差部29を構成したものであっても、電源導体
28aにおいて上記交差部29から一方及び他方の側に夫々
上記高周波信号の略4分の1波長の距離を隔てた各箇所
28b,28cには、それらの箇所を夫々高周波的に零電位に
する為の零電位部材30を夫々付設しているから、電源導
体28aは高周波的には高インピーダンスとなってその電
源導体28aには高周波信号が飛び込めず、したがって上
記高周波導体22での高周波信号の伝送には何等の悪影響
も与えないようにできる特長がある。
いて上記交差部29を構成したものであっても、電源導体
28aにおいて上記交差部29から一方及び他方の側に夫々
上記高周波信号の略4分の1波長の距離を隔てた各箇所
28b,28cには、それらの箇所を夫々高周波的に零電位に
する為の零電位部材30を夫々付設しているから、電源導
体28aは高周波的には高インピーダンスとなってその電
源導体28aには高周波信号が飛び込めず、したがって上
記高周波導体22での高周波信号の伝送には何等の悪影響
も与えないようにできる特長がある。
【0021】このように本願発明は、基板2の一面にお
いて高周波信号と電源電流とを相互に交差する状態で伝
送し、しかもその場合、高周波信号の伝送には何等の悪
影響も与えないようにするという二つの条件を満足させ
ながら、基板2の裏面においては上記交差の為の構成を
無にでき、前記従来技術の問題点を解決してそこでの種
々の処理を容易化できる有用性がある。
いて高周波信号と電源電流とを相互に交差する状態で伝
送し、しかもその場合、高周波信号の伝送には何等の悪
影響も与えないようにするという二つの条件を満足させ
ながら、基板2の裏面においては上記交差の為の構成を
無にでき、前記従来技術の問題点を解決してそこでの種
々の処理を容易化できる有用性がある。
【図1】高周波装置の平面図。
【図2】高周波装置の回路図。
【図3】電源導体と高周波導体との交差部及び零電位部
材の付設状態を説明するための部分拡大図。
材の付設状態を説明するための部分拡大図。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図。
【図5】交差部から零電位部材の付設位置までの距離と
高周波信号のロスとの関係を示すグラフ。
高周波信号のロスとの関係を示すグラフ。
【図6】分配増幅器の利用例を示すブロック回路図。
【図7】零電位部材の異なる実施例を示す図3と同様の
図。
図。
2 基板 8,9 高周波回路 22 高周波導体 28a 電源導体
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも二つの高周波回路が備えられ
ている絶縁材料製の基板において、その一面には、上記
高周波回路の間において高周波信号を伝送する為の高周
波導体と、電源電流を伝送する為の電源導体とを、相互
に交差する状態で夫々付着させてある高周波装置におい
て、上記高周波導体と電源導体との交差部の構成は、上
記高周波導体が分断されていると共に、上記電源導体は
その分断箇所を通してあり、上記分断箇所の両側の高周
波導体相互は、上記基板の一面から浮かせた状態で配設
した高周波信号伝送用のコンデンサでもって接続してあ
り、更に、上記電源導体において、上記交差部から一方
及び他方の側に夫々上記高周波信号の略4分の1波長の
距離を隔てた各箇所には、それらの箇所を夫々高周波的
に零電位にする為の零電位部材を夫々付設したことを特
徴とする高周波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19896593A JPH0794902A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高周波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19896593A JPH0794902A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高周波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0794902A true JPH0794902A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=16399878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19896593A Pending JPH0794902A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高周波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794902A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH102566A (ja) * | 1996-10-21 | 1998-01-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 暖房装置の制御装置 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP19896593A patent/JPH0794902A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH102566A (ja) * | 1996-10-21 | 1998-01-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 暖房装置の制御装置 |
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