JPH0794418B2 - 新規な製造方法 - Google Patents
新規な製造方法Info
- Publication number
- JPH0794418B2 JPH0794418B2 JP62194134A JP19413487A JPH0794418B2 JP H0794418 B2 JPH0794418 B2 JP H0794418B2 JP 62194134 A JP62194134 A JP 62194134A JP 19413487 A JP19413487 A JP 19413487A JP H0794418 B2 JPH0794418 B2 JP H0794418B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- peptide
- amino
- lys
- residue
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、消化、凝固線溶、受精或は蚕の繭の分解等の
重要な生理活性を有する各種リシン特異性酵素の阻害剤
として、或はこれらリシン特異性酵素をアフィニティク
ロマトグラフィにより精製する際の吸着体として等の用
途に用いられる、リシナールペプチド誘導体の新規な製
造方法に関する。
重要な生理活性を有する各種リシン特異性酵素の阻害剤
として、或はこれらリシン特異性酵素をアフィニティク
ロマトグラフィにより精製する際の吸着体として等の用
途に用いられる、リシナールペプチド誘導体の新規な製
造方法に関する。
[発明の背景] 蛋白質或はペプチド鎖内部の結合を加水分解するエンド
ペプチダーゼは、動物、植物、微生物等に広く分布し、
その種類は極めて多い。中でも、ペプチド鎖中のリシン
残基のC−末端側のペプチド結合を選択的に加水分解す
る酵素であるリシン特異性酵素として知られる、例えば
動物起源のトリブシン,プラスミン,アクロシン、コク
ナーゼ等や、微生物起源のリシルエンドペプチターゼ
等、或いは植物起源のフィシン,ブロメライン,ネペン
テスアスペルティックプロティナーゼ等は、消化、凝固
線溶、受精或は蚕の繭の分解等の重要な生理活性を有し
ており、例えばリシルエンドペプチダーセが豚インシュ
リンのからの人インシュリンの半合成に用いられるのを
初めとして、夫々医薬品、生化学用試薬などの分野に於
いて一般に広く用いられている。
ペプチダーゼは、動物、植物、微生物等に広く分布し、
その種類は極めて多い。中でも、ペプチド鎖中のリシン
残基のC−末端側のペプチド結合を選択的に加水分解す
る酵素であるリシン特異性酵素として知られる、例えば
動物起源のトリブシン,プラスミン,アクロシン、コク
ナーゼ等や、微生物起源のリシルエンドペプチターゼ
等、或いは植物起源のフィシン,ブロメライン,ネペン
テスアスペルティックプロティナーゼ等は、消化、凝固
線溶、受精或は蚕の繭の分解等の重要な生理活性を有し
ており、例えばリシルエンドペプチダーセが豚インシュ
リンのからの人インシュリンの半合成に用いられるのを
初めとして、夫々医薬品、生化学用試薬などの分野に於
いて一般に広く用いられている。
これらリシン特異性酵素の阻害剤として、或はこれらリ
シン特異性をアフィニティクロマトグラフィにより精製
する際の吸着体としての用途に用いられるリシナールペ
プチド誘導体の製法としては、例えば特開昭47−30618
号公報に記載されている如く、先ず、アジド法,酸クロ
ライド法,酸無水物法,混合酸無水物法,DCC法,活性エ
ステル法(p−ニトロフェニルエステル法,N−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル法等),DCC−アディティブ
(HONB,HOBt,HOSn等)法等[The Peptides,Vol.1,Acade
mic Press,New York,1966;ペプチド合成,泉屋ら著,丸
善株式会社,1975等]のペプチド合成法の常法に従っ
て、リシンのα位のアミノ基に所望のアミノ酸若しくは
ペプチドが結合したペプチド(即ち、C−末端側のアミ
ノ酸がリシンであるペプチド)を合成し、次いで、リシ
ン残基のカルボキシル基を還元してアルコール(リシノ
ール誘導体)とし、更にこれを酸化することによりアル
デヒド基とした後、ε位のアミノ保護基を外して目的の
リシナールペプチド誘導体とする方法が挙げられる。
シン特異性をアフィニティクロマトグラフィにより精製
する際の吸着体としての用途に用いられるリシナールペ
プチド誘導体の製法としては、例えば特開昭47−30618
号公報に記載されている如く、先ず、アジド法,酸クロ
ライド法,酸無水物法,混合酸無水物法,DCC法,活性エ
ステル法(p−ニトロフェニルエステル法,N−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル法等),DCC−アディティブ
(HONB,HOBt,HOSn等)法等[The Peptides,Vol.1,Acade
mic Press,New York,1966;ペプチド合成,泉屋ら著,丸
善株式会社,1975等]のペプチド合成法の常法に従っ
て、リシンのα位のアミノ基に所望のアミノ酸若しくは
ペプチドが結合したペプチド(即ち、C−末端側のアミ
ノ酸がリシンであるペプチド)を合成し、次いで、リシ
ン残基のカルボキシル基を還元してアルコール(リシノ
ール誘導体)とし、更にこれを酸化することによりアル
デヒド基とした後、ε位のアミノ保護基を外して目的の
リシナールペプチド誘導体とする方法が挙げられる。
しかしながら、このような方法は、副反応が生じ易く、
最終反応液中には副生成物が多種共存する。その為、ペ
プチド合成後、目的のリシナールペプチド誘導体の精製
を行うに当たって、晶析法で収率よく行うのは極めて難
しく、また、ペプチド精製によく利用されるシリカゲル
カラム法により精製を行おうとした場合には、精製中に
リシナールのアルデヒド基が分解するので、いずれにし
ても目的の精製品を効率よく得ることができない等、工
業的に利用するには解決すべき様々な問題点を数多く有
していた。
最終反応液中には副生成物が多種共存する。その為、ペ
プチド合成後、目的のリシナールペプチド誘導体の精製
を行うに当たって、晶析法で収率よく行うのは極めて難
しく、また、ペプチド精製によく利用されるシリカゲル
カラム法により精製を行おうとした場合には、精製中に
リシナールのアルデヒド基が分解するので、いずれにし
ても目的の精製品を効率よく得ることができない等、工
業的に利用するには解決すべき様々な問題点を数多く有
していた。
一方、実験室スケール程度の規模であれば従来から知ら
れているペプチドアルデヒド類の製造方法、例えばアミ
ノ酸やペプチドの3,5−ジメチルピラゾリド誘導体やジ
イミダゾール誘導体を水素化アルミニウムリチウムで還
元する方法や、アミノ酸やペプチドのアルコール誘導体
を三酸化イオウ−ピリジン錯体−ジメチルスルホキシド
−トリエチルアミンの系で酸化する方法等によっても、
目的のリシナールペプチド誘導体を製造することができ
る。しかしながら、非常に発火性の強い水素化アルミニ
ウムリチウムによる還元を−20℃以下の低温で実施する
際の安全性及び装置的な問題、或は三酸化イオウの如き
毒性が強く、危険性も高い試薬を使用する際の安全衛生
上の問題等を考えるとき、工業的規模でこれらを行うに
は、あまりにもリスクが大きく、安易にこの方法を採用
するという訳にはいかなかった。
れているペプチドアルデヒド類の製造方法、例えばアミ
ノ酸やペプチドの3,5−ジメチルピラゾリド誘導体やジ
イミダゾール誘導体を水素化アルミニウムリチウムで還
元する方法や、アミノ酸やペプチドのアルコール誘導体
を三酸化イオウ−ピリジン錯体−ジメチルスルホキシド
−トリエチルアミンの系で酸化する方法等によっても、
目的のリシナールペプチド誘導体を製造することができ
る。しかしながら、非常に発火性の強い水素化アルミニ
ウムリチウムによる還元を−20℃以下の低温で実施する
際の安全性及び装置的な問題、或は三酸化イオウの如き
毒性が強く、危険性も高い試薬を使用する際の安全衛生
上の問題等を考えるとき、工業的規模でこれらを行うに
は、あまりにもリスクが大きく、安易にこの方法を採用
するという訳にはいかなかった。
[発明の目的] 本発明は上記した如き状況に鑑みなされたもので、各種
リシン特異性酵素の阻害剤として、或はこれらリシン特
異性酵素をアフィニティクロマトグラフィにより精製す
る際の吸着体として等の用途に用いられるリシナールペ
プチド誘導体の、新規で効率的、且つ工業的に利用可能
な製造方法を提供することを目的とする。
リシン特異性酵素の阻害剤として、或はこれらリシン特
異性酵素をアフィニティクロマトグラフィにより精製す
る際の吸着体として等の用途に用いられるリシナールペ
プチド誘導体の、新規で効率的、且つ工業的に利用可能
な製造方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] 上記した如き目的を達成するために、本発明は次の構成
よりなる。
よりなる。
「一般式[I] (式中、R1はアミノ保護基若しくは水素原子を示し、R2
はアミノ保護基を示し、R3及びR4は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。また、R3とR4とが結合して環を成してい
てもよい。) で表わされるリシナール誘導体(保護リシナール)にア
ミノ酸若しくはペプチドを反応させて、そのα位のアミ
ノ基にアミノ酸若しくはペプチドを導入し、然る後アミ
ノ保護基及びアルデヒド保護基を同時に又は別々の手段
により取り除くことを特徴とする一般式[II] (式中、Aはアミノ酸残基若しくはペプチド残基を示
し、Rはアミノ保護基又は水素原子を示す。)で表わさ
れるリシナールペプチド誘導体の製造方法。」 即ち、本発明者らは一般式[II] (式中、A及びRは前記に同じ。)で表わされるリシナ
ールペプチド誘導体の効率的で且つ作業性に優れた製造
方法を求めて鋭意研究を重ねた結果、一般式[I] (式中、R1、R2、R3及びR4は前記に同じ。)で表わされ
る保護リシナールを出発原料として用い、これにアミノ
酸又はペプチドを反応させて目的のリシナールペプチド
誘導体のアセタール体を製造し、アセタール体の状態で
精製を行った後、脱アセタール化及び脱アミノ保護すれ
ば、副反応生成物を容易に分離することができ、目的の
リシナールペプチド誘導体を効率よく製造し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
はアミノ保護基を示し、R3及びR4は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。また、R3とR4とが結合して環を成してい
てもよい。) で表わされるリシナール誘導体(保護リシナール)にア
ミノ酸若しくはペプチドを反応させて、そのα位のアミ
ノ基にアミノ酸若しくはペプチドを導入し、然る後アミ
ノ保護基及びアルデヒド保護基を同時に又は別々の手段
により取り除くことを特徴とする一般式[II] (式中、Aはアミノ酸残基若しくはペプチド残基を示
し、Rはアミノ保護基又は水素原子を示す。)で表わさ
れるリシナールペプチド誘導体の製造方法。」 即ち、本発明者らは一般式[II] (式中、A及びRは前記に同じ。)で表わされるリシナ
ールペプチド誘導体の効率的で且つ作業性に優れた製造
方法を求めて鋭意研究を重ねた結果、一般式[I] (式中、R1、R2、R3及びR4は前記に同じ。)で表わされ
る保護リシナールを出発原料として用い、これにアミノ
酸又はペプチドを反応させて目的のリシナールペプチド
誘導体のアセタール体を製造し、アセタール体の状態で
精製を行った後、脱アセタール化及び脱アミノ保護すれ
ば、副反応生成物を容易に分離することができ、目的の
リシナールペプチド誘導体を効率よく製造し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の方法によりリシナール誘導体を製造するには、
一般式[I] (式中、R1、R2、R3及びR4は前記に同じ。)で表わされ
る保護リシナールを出発原料とし、このα位のアミノ基
に所望のアミノ酸若しくはペプチドをアジド法,酸クロ
ライド法,酸無水物法,混合酸無水物法,DCC法,活性エ
ステル法(p−ニトロフェニルエステル法,N−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル法等),DCC−アディティブ
(HONB,HOBt,HOSn等)法等[The Peptides,Vol.1,Acade
mic Press,New York,1966;ペプチド合成,泉屋ら著,丸
善株式会社,1975等]のペプチド合成法の常法に従って
結合させた後、晶析法等の常法により精製を行い、更に
アミノ保護基及びアセタール型アルデヒド保護基を同時
に又は別々の手段により取り除くことによって合成する
ことができる。α位のアミノ基に結合させるアミノ酸の
種類或いはα位のアミノ基に結合させるペプチドを構成
するアミノ酸の種類及び数については特に制限はない
が、アミノ酸の種類としては、例えば、バリン、ロイシ
ン、プロリン、フェニルアラニン、イソロイシン、メチ
オニン、トリプトファン等疎水性のアミノ酸が通常好ま
しく用いられる。またペプチド残基を構成するアミノ酸
の数としては合成的な面から2〜4が好ましい。
一般式[I] (式中、R1、R2、R3及びR4は前記に同じ。)で表わされ
る保護リシナールを出発原料とし、このα位のアミノ基
に所望のアミノ酸若しくはペプチドをアジド法,酸クロ
ライド法,酸無水物法,混合酸無水物法,DCC法,活性エ
ステル法(p−ニトロフェニルエステル法,N−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル法等),DCC−アディティブ
(HONB,HOBt,HOSn等)法等[The Peptides,Vol.1,Acade
mic Press,New York,1966;ペプチド合成,泉屋ら著,丸
善株式会社,1975等]のペプチド合成法の常法に従って
結合させた後、晶析法等の常法により精製を行い、更に
アミノ保護基及びアセタール型アルデヒド保護基を同時
に又は別々の手段により取り除くことによって合成する
ことができる。α位のアミノ基に結合させるアミノ酸の
種類或いはα位のアミノ基に結合させるペプチドを構成
するアミノ酸の種類及び数については特に制限はない
が、アミノ酸の種類としては、例えば、バリン、ロイシ
ン、プロリン、フェニルアラニン、イソロイシン、メチ
オニン、トリプトファン等疎水性のアミノ酸が通常好ま
しく用いられる。またペプチド残基を構成するアミノ酸
の数としては合成的な面から2〜4が好ましい。
一般式[I]で表わされる保護リシナールのR1,R2で示
されるアミノ保護基としては、例えばカルボベンゾキシ
基,t−ブチルオキシカルボニル基,p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル基,9−フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
なく通常のペプチド合成に用いられるものはいずれも用
いることができる。但し、R1及びR2が共にアミノ保護基
である場合には、互いに異なるアミノ保護基であること
が望ましく、更には互いに異なる手段でなければ脱保護
されない保護基であることが好ましい。即ち、一般式
[II]で示されるリシナールペプチド誘導体を合成する
際には、一般式[I]のα位のアミノ基は遊離型となら
なければならないが、ε位のアミノ基は反応にあずから
ないように保護する必要がある。その為、R1のアミノ保
護基としてはペプチド合成時の反応条件下で脱離するも
のを選択し、R2のアミノ保護基としては同条件下では脱
離しないものを選択することが好ましい。またR3及びR4
としては例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチ
ル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられるが、ま
た、R3とR4とが結合して環状アセタールを形成していて
もよい。
されるアミノ保護基としては、例えばカルボベンゾキシ
基,t−ブチルオキシカルボニル基,p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル基,9−フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
なく通常のペプチド合成に用いられるものはいずれも用
いることができる。但し、R1及びR2が共にアミノ保護基
である場合には、互いに異なるアミノ保護基であること
が望ましく、更には互いに異なる手段でなければ脱保護
されない保護基であることが好ましい。即ち、一般式
[II]で示されるリシナールペプチド誘導体を合成する
際には、一般式[I]のα位のアミノ基は遊離型となら
なければならないが、ε位のアミノ基は反応にあずから
ないように保護する必要がある。その為、R1のアミノ保
護基としてはペプチド合成時の反応条件下で脱離するも
のを選択し、R2のアミノ保護基としては同条件下では脱
離しないものを選択することが好ましい。またR3及びR4
としては例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチ
ル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられるが、ま
た、R3とR4とが結合して環状アセタールを形成していて
もよい。
アミノ保護基及び/又はアセタール型アルデヒド保護基
の脱保護は、希塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの鉱
酸、有機酸を用いる常法に従ってこれを行えば足りる。
の脱保護は、希塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの鉱
酸、有機酸を用いる常法に従ってこれを行えば足りる。
一般式[I]で表わされる保護リシナールは、例えば、
下記の方法により容易に得ることができる。即ち、アミ
ノ基を保護したリシン(保護リシン)を原料とし、M.Ku
botaらの方法[Chem.Pharm.Bull.,29,1169,1981]に従
ってアミノ基を保護したままこれをアルコール体である
リシノール(保護リシノール)に還元した後、J.G.Moff
attらの方法[J.Org.Chem.,43,4178,1978]或はR.Ratcl
iffeらの方法[J.Org.Chem.,35,4000,1970]に従って、
アミノ基を保護したまま酸化反応を行うことにより一般
式[III] (式中、R11,R12はアミノ保護基を表わす。)で表わさ
れるアミノ保護リシナールを得る。次いで、これを、例
えばp−トルエンスルホン酸等の酸触媒の存在下、オル
トギ酸メチル、オルトギ酸エチル等のアセタール化剤と
適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール等)中で反
応させれば一般式[I]で表わされる保護リシナールと
なる。
下記の方法により容易に得ることができる。即ち、アミ
ノ基を保護したリシン(保護リシン)を原料とし、M.Ku
botaらの方法[Chem.Pharm.Bull.,29,1169,1981]に従
ってアミノ基を保護したままこれをアルコール体である
リシノール(保護リシノール)に還元した後、J.G.Moff
attらの方法[J.Org.Chem.,43,4178,1978]或はR.Ratcl
iffeらの方法[J.Org.Chem.,35,4000,1970]に従って、
アミノ基を保護したまま酸化反応を行うことにより一般
式[III] (式中、R11,R12はアミノ保護基を表わす。)で表わさ
れるアミノ保護リシナールを得る。次いで、これを、例
えばp−トルエンスルホン酸等の酸触媒の存在下、オル
トギ酸メチル、オルトギ酸エチル等のアセタール化剤と
適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール等)中で反
応させれば一般式[I]で表わされる保護リシナールと
なる。
本発明の方法によれば、高純度なリシナールペプチド誘
導体を高収率で合成することができるが、また、本発明
の方法は、一般式[I]で表わされる保護リシナールを
ペプチド合成の基幹物質として大量に合成しておいて、
それを出発物質とすることにより種々のリシナールペプ
チド誘導体を効率的に製造することができるので、目的
とするリシナールペプチド誘導体の製造コストを従来の
方法よりも安くすることができることも有利な点として
挙げられる。
導体を高収率で合成することができるが、また、本発明
の方法は、一般式[I]で表わされる保護リシナールを
ペプチド合成の基幹物質として大量に合成しておいて、
それを出発物質とすることにより種々のリシナールペプ
チド誘導体を効率的に製造することができるので、目的
とするリシナールペプチド誘導体の製造コストを従来の
方法よりも安くすることができることも有利な点として
挙げられる。
以下に実施例、参考例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもので
はない。
尚、以下の文中で使用される略号は、各々次の意味を表
わすものとする。
わすものとする。
Lys:リシン残基。
Z:カルボベンゾキシ基(アミノ酸のアミノ基の保護基) Boc:第三ブチルオキシカルボニル基(アミノ酸のアミノ
基の保護基) Lys−ol:リシン残基の−CO基がアルコールの形に変わっ
たもの(リシノール残基) Lys−al:リシン残基の−CO基がアルデヒド基の形に変わ
ったもの(リシナール残基) Lys−SC:リシン残基の−COがセミカルバゾンの形に変わ
ったもの。
基の保護基) Lys−ol:リシン残基の−CO基がアルコールの形に変わっ
たもの(リシノール残基) Lys−al:リシン残基の−CO基がアルデヒド基の形に変わ
ったもの(リシナール残基) Lys−SC:リシン残基の−COがセミカルバゾンの形に変わ
ったもの。
Lys(OMe)2:リシン残基の−CO基がジメチルアセタール
に変わったもの DCC:N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド HOSu:N−ヒドロキシコハク酸イミド Val:バリン残基 Pro:プロリン残基 Leu:ロイシン残基 Bz:ベンゾイル基 Tos:p−トルエンスルホニル基 Ac:アセチル基 pNA:p−ニトロアニリド基 [実施例] 参考例1.Z−Lys(Boc)−olの合成 水酸化ホウ素ナトリウム7.57g(0.2モル)を、ドライア
イス−メタノールで−20℃に冷却した80%メタノール10
0mlに溶解し、この溶液にH.Otsukaら(Bull.Chem.Soc.J
pn.,39,882,1966)の方法に準じて合成したZ−Lys(Bo
c)−OSu 19.0g(0.04モル)を含むテトラヒドロフラン
−メタノール混液(1:1v/v)200mlを撹拌下でゆっくり
滴下した。同温度で15分間撹拌した後、1N−塩酸を加え
てpHを7に調整し、減圧下で溶媒を留去した。残留物か
ら目的物を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を1N−塩
酸、5%重曹水、水の順に洗浄した。酢酸エチル層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去し、残
留物をシリカゲルカラムに付し、酢酸エチル−クロロホ
ルム混液(1:1v/v)で溶出した。目的物の分画を集め減
圧濃縮しn−ヘキサンで固化させてZ−Lys(Boc)−ol
12.1g(収率82.6%)を得た。
に変わったもの DCC:N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド HOSu:N−ヒドロキシコハク酸イミド Val:バリン残基 Pro:プロリン残基 Leu:ロイシン残基 Bz:ベンゾイル基 Tos:p−トルエンスルホニル基 Ac:アセチル基 pNA:p−ニトロアニリド基 [実施例] 参考例1.Z−Lys(Boc)−olの合成 水酸化ホウ素ナトリウム7.57g(0.2モル)を、ドライア
イス−メタノールで−20℃に冷却した80%メタノール10
0mlに溶解し、この溶液にH.Otsukaら(Bull.Chem.Soc.J
pn.,39,882,1966)の方法に準じて合成したZ−Lys(Bo
c)−OSu 19.0g(0.04モル)を含むテトラヒドロフラン
−メタノール混液(1:1v/v)200mlを撹拌下でゆっくり
滴下した。同温度で15分間撹拌した後、1N−塩酸を加え
てpHを7に調整し、減圧下で溶媒を留去した。残留物か
ら目的物を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を1N−塩
酸、5%重曹水、水の順に洗浄した。酢酸エチル層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去し、残
留物をシリカゲルカラムに付し、酢酸エチル−クロロホ
ルム混液(1:1v/v)で溶出した。目的物の分画を集め減
圧濃縮しn−ヘキサンで固化させてZ−Lys(Boc)−ol
12.1g(収率82.6%)を得た。
融点:49〜51℃。
▲[α]20゜ D▼:−12.4゜(C=1.2,CH3OH)。
元素分析値:C19H30N2O5として 実測値(%);C 62.27,H 8.25,N 7.64 計算値(%);C 62.05,H 8.23,N 7.86。
参考例2,Z−Lys(Boc)(OMe)2の合成 参考例1で得たZ−Lys(Boc)−ol 9.0g(24.6ミリモ
ル)をDMSO 100mlに溶解して調製した溶液に、室温で
1−エチル−3−(3′−ジメチルアミノプロピル)−
カルボジイミド塩酸塩15.5g(81.1ミリモル)とジクロ
ロ酢酸1.22mlを加え30時間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ル200mlを加え、飽和食塩水で洗浄後、酢酸エチル層を
分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶
媒を留去した。残留物をメタノール100mlに溶解し、オ
ルトギ酸メチル5.8g(54.6ミリモル)とp−トルエンス
ルホン酸100mgを加え、室温で3時間撹拌反応させた。
反応液を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解した後
これを飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムに付し、酢酸エチル−クロロホルム混液(1:1v/v)で
溶出後、目的物の分画を集めて減圧濃縮し、n−ヘキサ
ンで固化させてZ−Lys(Boc)(OMe)27.08g(収率70.
2%)を得た。
ル)をDMSO 100mlに溶解して調製した溶液に、室温で
1−エチル−3−(3′−ジメチルアミノプロピル)−
カルボジイミド塩酸塩15.5g(81.1ミリモル)とジクロ
ロ酢酸1.22mlを加え30時間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ル200mlを加え、飽和食塩水で洗浄後、酢酸エチル層を
分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶
媒を留去した。残留物をメタノール100mlに溶解し、オ
ルトギ酸メチル5.8g(54.6ミリモル)とp−トルエンス
ルホン酸100mgを加え、室温で3時間撹拌反応させた。
反応液を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解した後
これを飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムに付し、酢酸エチル−クロロホルム混液(1:1v/v)で
溶出後、目的物の分画を集めて減圧濃縮し、n−ヘキサ
ンで固化させてZ−Lys(Boc)(OMe)27.08g(収率70.
2%)を得た。
融点:54〜56℃。
▲[α]20゜ D▼:−17.3゜(C=1.0,CH3OH)。
元素分析値:C21H34N2O6として 実測値(%);C 61.44,H 8.35,N 6.82 計算値(%);C 60.83,H 8.68,N 6.93。
実施例1.Z−Val−Lys−al・HClの合成 (1)Z−Val−Lys(Boc)(OMe)2の合成 参考例2で得たZ−Lys(Boc)(OMe)2 821mg(2ミリ
モル)をメタノール30mlに溶解し、pd−黒を触媒として
水素ガスを6時間導入し接触還元した。メタノールを留
去後、得られた残留物とZ−Val−OH 503mg(2ミリモ
ル)をジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412mg
(2ミリモル)を加えて20時間室温で撹拌反応させた。
析出した沈殿物を濾去後、溶媒を留去し、残留物に酢酸
エチルを加えて目的物を抽出し、酢酸エチル層を5%重
曹水、水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下で溶媒を留去し、残留物を酢酸エチル−ヘキ
サン混液で溶解して、目的物を再結晶させて、Z−Val
−Lys(Boc)(OMe)2 621mg(収率60.0%)を得た。
モル)をメタノール30mlに溶解し、pd−黒を触媒として
水素ガスを6時間導入し接触還元した。メタノールを留
去後、得られた残留物とZ−Val−OH 503mg(2ミリモ
ル)をジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412mg
(2ミリモル)を加えて20時間室温で撹拌反応させた。
析出した沈殿物を濾去後、溶媒を留去し、残留物に酢酸
エチルを加えて目的物を抽出し、酢酸エチル層を5%重
曹水、水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下で溶媒を留去し、残留物を酢酸エチル−ヘキ
サン混液で溶解して、目的物を再結晶させて、Z−Val
−Lys(Boc)(OMe)2 621mg(収率60.0%)を得た。
融点:104〜106℃。
▲[α]20゜ D▼:−21.7゜(C=1.1,CH3OH)。
元素分析値:C26H43N3O7・1/2H2Oとして 実測値(%);C 60.20,H 8.55,N 8.10 計算値(%);C 60.90,H 8.47,N 8.15。
(2)Z−Val−Lys−al・HClの合成 (1)で得たZ−Val−Lys(Boc)(OMe)2 473mg(0.9
3ミリモル)をトリフルオロ酢酸5mlに溶解し、1時間室
温で撹拌反応させた。溶媒を減圧下で留去後、得られた
残留物を6N−塩酸を加えて溶解したのち、減圧下で濃縮
し、残留物をエーテルで沈殿させ、濾取してZ−Val−L
ys・−alHCl 161mg((収率43.3%)を得た。
3ミリモル)をトリフルオロ酢酸5mlに溶解し、1時間室
温で撹拌反応させた。溶媒を減圧下で留去後、得られた
残留物を6N−塩酸を加えて溶解したのち、減圧下で濃縮
し、残留物をエーテルで沈殿させ、濾取してZ−Val−L
ys・−alHCl 161mg((収率43.3%)を得た。
融点:180〜182℃。
元素分析値:C19H29N3O4・HClとして 実測値(%);C 57.06,H 7.56,N 10.51 計算値(%);C 57.16,H 7.41,N 10.89。
実施例2.Z−Pro−Lys−al・HClの合成 (1)Z−Pro−Lys(Boc)(OMe)2の合成 参考例2で得たZ−Lys(Boc)(OMe)2 821mg(2ミリ
モル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触還元し、
得られた残留物とZ−Pro−OH 499mg(2ミリモル)を
ジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412mg(2ミ
リモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させた。実施例
1の(1)と同様の方法で後処理を行った後、酢酸エチ
ル−ヘキサン混液で目的物を再結晶させて、Z−Pro−L
ys(Boc)(OMe)2 576mg(収率57.6%)を得た。
モル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触還元し、
得られた残留物とZ−Pro−OH 499mg(2ミリモル)を
ジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412mg(2ミ
リモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させた。実施例
1の(1)と同様の方法で後処理を行った後、酢酸エチ
ル−ヘキサン混液で目的物を再結晶させて、Z−Pro−L
ys(Boc)(OMe)2 576mg(収率57.6%)を得た。
融点:86〜88℃。
▲[α]20゜ D▼:−41.2゜(C=1.02,CH3OH)。
元素分析値:C26H41N3O7として 実測値(%);C 61.52,H 8.14,N 8.28 計算値(%);C 61.38,H 8.06,N 8.36。
(2)Z−Pro−Lys−al・HClの合成 (1)で得たZ−Pro−Lys(Boc)(OMe)2 574mg(1.1
ミリモル)を実施例1の(2)と同様に処理してZ−Pr
o−Lys−al・HClの非晶性粉末371mg(収率84.7%)を得
た。
ミリモル)を実施例1の(2)と同様に処理してZ−Pr
o−Lys−al・HClの非晶性粉末371mg(収率84.7%)を得
た。
▲[α]20゜ D▼:−47.9゜(C=1.12,CH3OH)。
元素分析値:C19H27N3O4・HCl・H2Oとして 実測値(%);C 54.87,H 7.27,N 10.10 計算値(%);C 54.73,H 7.08,N 9.88。
実施例3.Z−Leu−Lys(Boc)(OMe)2の合成 参考例2で得たZ−Lys(Boc)(OMe)2 2.05g(5ミリ
モル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触還元し、
得られた残留物とZ−Leu−OH 1.33g(5ミリモル)を
ジクロロメタン50mlに溶解し、これにDCC 1.24g(6ミ
リモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させた。実施例
1の(1)と同様の方法で後処理を行った後、残留物を
n−ヘキサンで固化させて、Z−Leu−Lys(Boc)(OM
e)2 1.53g(収率58.4%)を得た。
モル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触還元し、
得られた残留物とZ−Leu−OH 1.33g(5ミリモル)を
ジクロロメタン50mlに溶解し、これにDCC 1.24g(6ミ
リモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させた。実施例
1の(1)と同様の方法で後処理を行った後、残留物を
n−ヘキサンで固化させて、Z−Leu−Lys(Boc)(OM
e)2 1.53g(収率58.4%)を得た。
融点:77〜79℃。
▲[α]20゜ D▼:−23.04゜(C=1.20,CH3OH)。
元素分析値:C27H45N3O7として 実測値(%);C 61.92,H 8.66,N 8.02 計算値(%);C 61.99,H 8.59,N 8.26。
実施例4.Z−Leu−Leu−Lys−al・HClの合成 (1)Z−Leu−Leu−Lys(Boc)(OMe)2の合成 実施例3で得たZ−Leu−Lys(Boc)(OMe)2 1.05g
(2ミリモル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触
還元し、得られた残留物とZ−Leu−OH 531mg(2ミリ
モル)をジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412m
g(2ミリモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させ
た。実施例1の(1)と同様の方法で後処理を行った
後、残留物を酢酸エチルで再結晶して、Z−Leu−Leu−
Lys(Boc)(OMe)2 777mg(収率61.0%)を得た。
(2ミリモル)を実施例1の(1)と同様の方法で接触
還元し、得られた残留物とZ−Leu−OH 531mg(2ミリ
モル)をジクロロメタン30mlに溶解し、これにDCC 412m
g(2ミリモル)を加えて室温で20時間撹拌反応させ
た。実施例1の(1)と同様の方法で後処理を行った
後、残留物を酢酸エチルで再結晶して、Z−Leu−Leu−
Lys(Boc)(OMe)2 777mg(収率61.0%)を得た。
融点:150〜152。
▲[α]20゜ D▼:−42.8゜(C=1.04,CH3OH)。
元素分析値:C33H56N4O8として 実測値(%);C 62.24,H 8.86,N 8.90 計算値(%);C 62.35,H 8.86,N 8.93。
(2)Z−Leu−Leu−Lys−al・HClの合成 (1)で得たZ−Leu−Leu−Lys(Boc)(OMe)2 480mg
(0.8ミリモル)を実施例1の(2)と同様に処理して
Z−Leu−Leu−Lys−al・HCl 316mg(収率74.9%)を得
た。
(0.8ミリモル)を実施例1の(2)と同様に処理して
Z−Leu−Leu−Lys−al・HCl 316mg(収率74.9%)を得
た。
融点:141〜143。
▲[α]20゜ D▼:−47.0゜(C=1.03,CH3OH)。
元素分析値:C26H42N4O5・HCl・H2Oとして 実測値(%);C 57.28,H 8.32,N 10.28 計算値(%);C 54.35,H 8.13,N 10.65。
参考例3.抗リシルエンドペプチダーゼ活性の測定 (基質溶液) Tos−Lys−OMe又はAc−Lys−pNAを80mM Tris−HCl緩衝
液(pH8.0)に所定濃度となるように溶解して基質溶液
とした。
液(pH8.0)に所定濃度となるように溶解して基質溶液
とした。
(阻害剤溶液) 本発明の方法により得られたリシナール、リシナールペ
プチド誘導体、これらの類似既知物質又は既知のリシン
特異性酵素阻害剤を所定濃度水溶液としたものを阻害剤
溶液とした。
プチド誘導体、これらの類似既知物質又は既知のリシン
特異性酵素阻害剤を所定濃度水溶液としたものを阻害剤
溶液とした。
(操作法) 30℃保温下で、基質溶液1.9mlと阻害剤溶液1.0mlをよく
混合した後、0.1mlのリシルエンドペプチダーゼ溶液
(0.25μg/ml)を加えよく混合し、Rate法により生成す
るメタノール量を吸光度(247nm)により測定し、Dixon
−plotによりKi値(μM)を求めた。
混合した後、0.1mlのリシルエンドペプチダーゼ溶液
(0.25μg/ml)を加えよく混合し、Rate法により生成す
るメタノール量を吸光度(247nm)により測定し、Dixon
−plotによりKi値(μM)を求めた。
(結果) 結果を表1に示す。
参考例4.抗トリプシン活性の測定 (基質溶液) Tos−Lys−OMeを80mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0、2.0mM
CaCl2含有)に所定濃度となるように溶解して基質溶液
とした。
CaCl2含有)に所定濃度となるように溶解して基質溶液
とした。
(阻害剤溶液) 本発明の方法により得られたリシナール、リシナールペ
プチド誘導体、これらの類似既知物質又は既知のリシン
特異性酵素阻害剤を所定濃度水溶液としたものを阻害剤
溶液とした。
プチド誘導体、これらの類似既知物質又は既知のリシン
特異性酵素阻害剤を所定濃度水溶液としたものを阻害剤
溶液とした。
(操作法) 30℃保温下で、基質溶液1.9mlと阻害剤溶液1.0mlをよく
混合した後、0.1mlのトリプシン溶液(1.4μg/ml)を加
えよく混合し、Rate法により生成するメタノール量を吸
光度(247nm)により測定し、Dixon−plotによりKi値
(μM)を求めた。
混合した後、0.1mlのトリプシン溶液(1.4μg/ml)を加
えよく混合し、Rate法により生成するメタノール量を吸
光度(247nm)により測定し、Dixon−plotによりKi値
(μM)を求めた。
(結果) 結果を表2に示す。
表1及び2の結果から明らかな如く、リシナール及びリ
シナールペプチド誘導体は、これらの類似既知物質又は
既知のリシン特異性酵素阻害剤に比べて、リシン特異性
酵素に対して高い阻害作用を示すことがわかる。
シナールペプチド誘導体は、これらの類似既知物質又は
既知のリシン特異性酵素阻害剤に比べて、リシン特異性
酵素に対して高い阻害作用を示すことがわかる。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明は、各種リシン特異性酵素の阻
害剤として、或はこれらリシン特異性酵素をアフィニテ
ィクロマトグラフィにより精製する際の吸着体として等
の用途に用いられるリシナールペプチド誘導体の、新規
で効率的な製造方法を提供するものであり、該誘導体の
工業的規模での製造を可能ならしめた点に顕著な効果を
奏する。
害剤として、或はこれらリシン特異性酵素をアフィニテ
ィクロマトグラフィにより精製する際の吸着体として等
の用途に用いられるリシナールペプチド誘導体の、新規
で効率的な製造方法を提供するものであり、該誘導体の
工業的規模での製造を可能ならしめた点に顕著な効果を
奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/435 (72)発明者 杉山 晴彦 兵庫県尼崎市高田町6−1 和光純薬工業 株式会社大阪研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】一般式[I] (式中、R1はアミノ保護基若しくは水素原子を示し、R2
はアミノ保護基を示し、R3及びR4は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。また、R3とR4とが結合して環を成してい
てもよい。) で表わされるリシナール誘導体(保護リシナール)にア
ミノ酸若しくはペプチドを反応させて、そのα位のアミ
ノ基にアミノ酸若しくはペプチドを導入し、然る後アミ
ノ保護基及びアルデヒド保護基を同時に又は別々の手段
により取り除くことを特徴とする一般式[II] (式中、Aはアミノ酸残基若しくはペプチド残基を示
し、Rはアミノ保護基又は水素原子を示す。)で表わさ
れるリシナールペプチド誘導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62194134A JPH0794418B2 (ja) | 1987-08-03 | 1987-08-03 | 新規な製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62194134A JPH0794418B2 (ja) | 1987-08-03 | 1987-08-03 | 新規な製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6438050A JPS6438050A (en) | 1989-02-08 |
JPH0794418B2 true JPH0794418B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=16319473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62194134A Expired - Lifetime JPH0794418B2 (ja) | 1987-08-03 | 1987-08-03 | 新規な製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794418B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0572547A1 (en) * | 1991-02-22 | 1993-12-08 | The Du Pont Merck Pharmaceutical Company | SUBSTITUTED $g(a)-AMINOALDEHYDES AND DERIVATIVES |
CA2071621C (en) * | 1991-06-19 | 1996-08-06 | Ahihiko Hosoda | Aldehyde derivatives |
EP0519748B1 (en) * | 1991-06-21 | 1998-09-02 | Merck & Co. Inc. | Peptidyl derivatives as inhibitors of interleukin-1B converting enzyme |
-
1987
- 1987-08-03 JP JP62194134A patent/JPH0794418B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6438050A (en) | 1989-02-08 |
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