JPH0793876B2 - 貴金属吸着剤 - Google Patents
貴金属吸着剤Info
- Publication number
- JPH0793876B2 JPH0793876B2 JP18272390A JP18272390A JPH0793876B2 JP H0793876 B2 JPH0793876 B2 JP H0793876B2 JP 18272390 A JP18272390 A JP 18272390A JP 18272390 A JP18272390 A JP 18272390A JP H0793876 B2 JPH0793876 B2 JP H0793876B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- noble metal
- cells
- gold
- fermentation
- adsorbent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアミノ酸発酵菌の菌体を用いた貴金属吸着剤に
関するものである。
関するものである。
金、白金、パラジウム等の貴金属の吸着剤は、例えばこ
れらの貴金属の浸出液とか貴金属溶液から貴金属を回収
する手段として有用である。
れらの貴金属の浸出液とか貴金属溶液から貴金属を回収
する手段として有用である。
従来、貴金属の吸着剤としては種々のものが開発されて
おり、非生物系のものとしてはイオン交換樹脂、キレー
ト吸着樹脂等が実用化されている。
おり、非生物系のものとしてはイオン交換樹脂、キレー
ト吸着樹脂等が実用化されている。
生物系のものも知られており、特開昭62-500931号公報
には金、白金等をpH2以下でクロレラ、ミクラステリア
ス、スピルリナ、クラミドモナス等の藻類の細胞又は細
胞抽出物と接触させて回収する方法が開示されている。
米国特許第4,769,223号にはサルガッサム属の褐色の海
草から抽出物で金イオンを除去する方法が開示されてい
る。特開昭64-15133号公報にもクロレラ、ヒジキ、コン
ブ等の藻類よりなる貴金属等の吸着剤が開示されてい
る。また、農芸化学会平成２年大会講演予稿集第349頁
には柿渋を固定化して金、パラジウム等を吸着する方法
が開示されている。
には金、白金等をpH2以下でクロレラ、ミクラステリア
ス、スピルリナ、クラミドモナス等の藻類の細胞又は細
胞抽出物と接触させて回収する方法が開示されている。
米国特許第4,769,223号にはサルガッサム属の褐色の海
草から抽出物で金イオンを除去する方法が開示されてい
る。特開昭64-15133号公報にもクロレラ、ヒジキ、コン
ブ等の藻類よりなる貴金属等の吸着剤が開示されてい
る。また、農芸化学会平成２年大会講演予稿集第349頁
には柿渋を固定化して金、パラジウム等を吸着する方法
が開示されている。
樹脂を用いる方法は廃液が処理用として用いた場合には
コストがかかりすぎるという問題があった。また、藻類
等を使用する方法も廃液処理のためにわざわざ栽培しな
ければならないのでコストがかかり、さらに貴金属の回
収率も不充分であった。
コストがかかりすぎるという問題があった。また、藻類
等を使用する方法も廃液処理のためにわざわざ栽培しな
ければならないのでコストがかかり、さらに貴金属の回
収率も不充分であった。
本発明はこのような要望にこたえた貴金属の吸着剤を提
供するものであり、特定のアミノ酸発酵菌体が貴金属を
高い吸着率で吸着しうること見出しなされたものであ
る。
供するものであり、特定のアミノ酸発酵菌体が貴金属を
高い吸着率で吸着しうること見出しなされたものであ
る。
すなわち、本発明はブレビバクテリウム属又はコリネバ
クテリウム属に属するアミノ酸発酵菌の菌体よりなる貴
金属の吸着剤に関するものである。
クテリウム属に属するアミノ酸発酵菌の菌体よりなる貴
金属の吸着剤に関するものである。
アミノ酸発酵菌の種類は特に限定されるものではなく、
グルタミン酸発酵、リジン発酵のほかアルギニン発酵、
ヒスチジン発酵、グルタミン発酵、フェニルアラニン発
酵、オルニチン発酵、アスパラギン酸発酵、シトルリン
発酵、スレオニン発酵などに使用されるものを広く利用
できる。発酵菌の例としては、ブレビバクテリウム・フ
ラバム、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタム、
コリネバクテリウム・グルタミクム、バチルス・ズブチ
リス等を挙げることができる。これらの菌体は別途培養
して増殖させることもできるが、アミノ酸発酵工程から
排出される廃菌体を利用することが安価でありかつ廃菌
体を有効利用できる点で望ましい。菌体から培養上清液
は完全に除去されていなくともよい。菌体の分離手段は
遠心法、濾過法のいずれでもよく、また分離に先立っ
て、凝集剤を添加するなどして菌体を予め凝集させてお
いてもよい。濾過法で濾過助剤を使用する場合には濾過
助剤を含んだまま貴金属の吸着に利用してもよい。しか
しながら、夾雑物が少ない点で遠心法が好ましい。得ら
れた菌体は必要により水洗する。
グルタミン酸発酵、リジン発酵のほかアルギニン発酵、
ヒスチジン発酵、グルタミン発酵、フェニルアラニン発
酵、オルニチン発酵、アスパラギン酸発酵、シトルリン
発酵、スレオニン発酵などに使用されるものを広く利用
できる。発酵菌の例としては、ブレビバクテリウム・フ
ラバム、ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタム、
コリネバクテリウム・グルタミクム、バチルス・ズブチ
リス等を挙げることができる。これらの菌体は別途培養
して増殖させることもできるが、アミノ酸発酵工程から
排出される廃菌体を利用することが安価でありかつ廃菌
体を有効利用できる点で望ましい。菌体から培養上清液
は完全に除去されていなくともよい。菌体の分離手段は
遠心法、濾過法のいずれでもよく、また分離に先立っ
て、凝集剤を添加するなどして菌体を予め凝集させてお
いてもよい。濾過法で濾過助剤を使用する場合には濾過
助剤を含んだまま貴金属の吸着に利用してもよい。しか
しながら、夾雑物が少ない点で遠心法が好ましい。得ら
れた菌体は必要により水洗する。
菌体は懸濁液あるいはケーキ状でそのまま貴金属吸着剤
として利用することができる。一方、ポリアクリルアミ
ドゲル等で固定化して利用することもできる。
として利用することができる。一方、ポリアクリルアミ
ドゲル等で固定化して利用することもできる。
吸着はpH2.5〜４程度で行ない、貴金属含有液のpHをこ
の範囲に調整する。pH調整のために使用する酸、アルカ
リは通常のものでよく、塩酸、硫酸、苛性ソーダ等が安
価で好ましい。温度は常温であってもよいが、高い方が
吸着率が高まる。吸着方式は貴金属含有液に菌体を投入
するバッチ処理でもよく、また菌体を固定化し、あるい
は固定化せずに塔に充填して連続処理することもでき
る。いずれの場合にも貴金属を吸着回収した溶液を新た
な菌体と再度接触させることにより回収率を高める方法
が工業的実施においては望ましい。その場合、貴金属含
有液と接触させた菌体は必要により新たな貴金属含有液
と接触させて貴金属の吸着量を増加させてから貴金属の
溶離を行う。
の範囲に調整する。pH調整のために使用する酸、アルカ
リは通常のものでよく、塩酸、硫酸、苛性ソーダ等が安
価で好ましい。温度は常温であってもよいが、高い方が
吸着率が高まる。吸着方式は貴金属含有液に菌体を投入
するバッチ処理でもよく、また菌体を固定化し、あるい
は固定化せずに塔に充填して連続処理することもでき
る。いずれの場合にも貴金属を吸着回収した溶液を新た
な菌体と再度接触させることにより回収率を高める方法
が工業的実施においては望ましい。その場合、貴金属含
有液と接触させた菌体は必要により新たな貴金属含有液
と接触させて貴金属の吸着量を増加させてから貴金属の
溶離を行う。
吸着した貴金属は酸、アルカリ等で溶離することは一般
に困難であるが、焼却処理によって回収することができ
る。合成高分子系の吸着剤は焼却処理すると有毒ガスを
発生する問題があるが菌体の処分は一般に焼却処分等に
よって処理されており、本発明においてはこれを利用し
て貴金属を回収することができる。
に困難であるが、焼却処理によって回収することができ
る。合成高分子系の吸着剤は焼却処理すると有毒ガスを
発生する問題があるが菌体の処分は一般に焼却処分等に
よって処理されており、本発明においてはこれを利用し
て貴金属を回収することができる。
本発明の吸着剤が吸着しうる貴金属は金、白金、パラジ
ウム等である。これらの貴金属を含有する液の種類は特
に限定されないが、本発明の吸着剤はこれらの貴金属含
有溶液からの回収に広く利用することができる。貴金属
含有溶液にはこれらの貴金属の浸出液さらには貴金属精
錬工場の廃水、IC部品等の製造工場の廃水等を含む。貴
金属は錯イオン型として吸着するが、コロイドを吸着で
きる可能性もある。
ウム等である。これらの貴金属を含有する液の種類は特
に限定されないが、本発明の吸着剤はこれらの貴金属含
有溶液からの回収に広く利用することができる。貴金属
含有溶液にはこれらの貴金属の浸出液さらには貴金属精
錬工場の廃水、IC部品等の製造工場の廃水等を含む。貴
金属は錯イオン型として吸着するが、コロイドを吸着で
きる可能性もある。
実施例１ 金として10.15ppmを含むpH3.0のHAuCl4水溶液各100mlに
下記のグルタミン酸発酵菌の廃菌体を乾燥重量で15mg加
え、25℃で１時間撹拌した。次いで、遠心して菌体を分
離し、得られた各上清液の金含有量をICPで定量して金
の吸着率を求めた。尚、各菌とも２バッチの試験を行な
った。
下記のグルタミン酸発酵菌の廃菌体を乾燥重量で15mg加
え、25℃で１時間撹拌した。次いで、遠心して菌体を分
離し、得られた各上清液の金含有量をICPで定量して金
の吸着率を求めた。尚、各菌とも２バッチの試験を行な
った。
結果を下表に示す。
実施例２ コリネバクテリウム・グルタミクム ATCC 21798菌体の
量を乾燥重量で5mgに減らし、HAuCl4水溶液の濃度を変
えたほかは実施例１と同様にして金の吸着試験を行なっ
た。結果を下表に示す。
量を乾燥重量で5mgに減らし、HAuCl4水溶液の濃度を変
えたほかは実施例１と同様にして金の吸着試験を行なっ
た。結果を下表に示す。
実施例３ バチルス・ズブチリスFERM BP-237を第１表に示すフェ
ニルアラニン生産用培地に接種し、30℃で72時間通気撹
拌培養を行なった。培養液を遠心して生菌体を集めた。
この生菌体を用い、実施例１と同様にして金の吸着試験
を行なった。その結果、金の吸着率は93.3％、93.1％で
あった。
ニルアラニン生産用培地に接種し、30℃で72時間通気撹
拌培養を行なった。培養液を遠心して生菌体を集めた。
この生菌体を用い、実施例１と同様にして金の吸着試験
を行なった。その結果、金の吸着率は93.3％、93.1％で
あった。
〔発明の効果〕 本発明の吸着剤を用いることにより貴金属をその含有溶
液から安価に効率よく回収することができる。
液から安価に効率よく回収することができる。
Claims (1)
- 【請求項１】ブレビバクテリウム属又はコリネバクテリ
ウム属に属するアミノ酸発酵菌の菌体よりなる貴金属の
吸着剤
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18272390A JPH0793876B2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 貴金属吸着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18272390A JPH0793876B2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 貴金属吸着剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0471493A JPH0471493A (ja) | 1992-03-06 |
| JPH0793876B2 true JPH0793876B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=16123321
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18272390A Expired - Lifetime JPH0793876B2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 貴金属吸着剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0793876B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101100770B1 (ko) * | 2009-04-14 | 2011-12-29 | 전북대학교산학협력단 | 유가금속의 회수방법 |
-
1990
- 1990-07-12 JP JP18272390A patent/JPH0793876B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0471493A (ja) | 1992-03-06 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4293333A (en) | Microbiological recovery of metals | |
| US4293334A (en) | Recovery of metals | |
| AU2020101505A4 (en) | Method for Preparing Magnetically-Responsive Aminated Cellulose-Based Material for Adsorption of Heavy Metals and Application Method Thereof | |
| JPH10174594A (ja) | 微生物によるグリコール酸の生産方法 | |
| JPH0759197B2 (ja) | 重金属カチオンを含む水溶液の処理方法 | |
| JP3409353B2 (ja) | アミド化合物の製造方法および使用される微生物 | |
| EP0223263A2 (en) | A process for purifying uridine diphosphate-N-acetylgalactosamine | |
| CN105749872A (zh) | 一种固定化丝胶蛋白凝胶颗粒吸附材料在处理含镉重金属废水中的应用 | |
| US3723251A (en) | Method for extracting urokinase | |
| JPH0793876B2 (ja) | 貴金属吸着剤 | |
| JPH06217769A (ja) | 糖分解酵素の製造法 | |
| US4492757A (en) | Process for preparing L-threonine | |
| SU1227701A1 (ru) | Способ бактериального выщелачивани сульфидных руд и концентратов | |
| RU2052518C1 (ru) | Способ извлечения благородных металлов из обедненных руд | |
| CN111705046B (zh) | 一种紫薯淀粉加工废水中提取花青素和β-淀粉酶的技术 | |
| JPH02118035A (ja) | ウラン吸着剤 | |
| CA1057221A (en) | Methods for extracting and purifying kallidinogenase | |
| CN1128233C (zh) | 一种用细菌吸附并还原水溶液中低浓度金离子的方法 | |
| Yang et al. | Biosorption of cadmium by fungal biomass of Aspergillus niger | |
| JP3483604B2 (ja) | アミノ酸の製造方法 | |
| JPS6120268B2 (ja) | ||
| US4347184A (en) | Process for separating and recovering coproporphyrin and uroporphyrin from a culture broth containing them | |
| JPS6016591A (ja) | 酵母の固定化法 | |
| US2677644A (en) | Purification of vitamin b12 solutions | |
| RU2095478C1 (ru) | Способ извлечения золота из отходов |