JPH0793651A - 自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】機体の前面部に区画形成された商品見本などを
陳列展示する展示室内を常に清潔に保つ。 【構成】展示室１１奥行側内壁面に接触するはけ４９
と、このはけ４９をベルト車４５およびベルト４７を介
して電動機４３で上下に往復駆動する駆動装置５０とを
具備する、展示室１１内を清掃する清掃装置５２を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、外周面を形成する機
体内に貯蔵若しくはこの機体内で原料から調理製造し販
売する各種商品をそれぞれ表示する商品見本を陳列展示
する展示室が前記機体の前面部に区画形成された自動販
売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動販売機は一般に、機体の前面部であ
る扉の前面部に、販売商品の広告，販売中の各種商品を
それぞれ表示する商品見本などを陳列展示する展示室が
区画形成されている。この展示室内に陳列展示された商
品見本などを見ながら商品を選べるので、お客さんは、
商品を購入する際、展示室内に陳列展示された商品見本
を見ると同時に、展示室内を見渡すことになる。

【０００３】その際、展示室奥行側内壁面が、展示室内
を照明する照明灯の光に誘われて侵入した虫，塵埃など
で汚れていれば、お客さんの購買意欲を削ぐことになる
ので、頻繁に清掃して展示室内を常に清潔に保つことが
重要である。一方、展示室内に陳列展示された広告，商
品見本などを、販売商品が変った際に取り替える必要が
あるとともに、扉内に配設された各種機器に対し点検整
備などの保守作業を行う必要がある。それで、扉の多く
は背面が開口しており、この扉の背面開口は、展示室の
奥行側内壁面を形成する中扉で通常覆われている。この
中扉の内側には、商品見本，展示室内を照明する照明灯
などが保持されているとともに、展示室の下方にはコイ
ンメカニズムや販売制御装置などが配設されている。

【０００４】展示室内を清掃する際には、扉を開放し中
扉を開いた後ち行われる。その際、中扉前面が形成する
展示室奥行側内壁面を清掃するときには、中扉に保持さ
れた商品見本，照明灯などが邪魔になるが、この種の自
動販売機の従来例の一つを図３および図４に示す。図３
はこの発明の対象となる自動販売機の構成を示し、
（Ａ）が外観を示す、前方斜右上から見た斜視図、
（Ｂ）が（Ａ）のケースの前面開口を覆う扉を開放した
状態の、前方斜右上から見た斜視図、図４は従来の自動
販売機の要部横断面図で、図の下側が前面側である。

【０００５】図３および図４において、１は商品が貯蔵
され前面が開口するケースであり、このケース１の前面
開口は、このケース１に回動自在に支持された扉２で覆
われ、この扉２とケース１とで自動販売機の機体３が構
成されている。扉２は、枠状の扉枠４と、この扉枠４の
前面開口を覆い背面が開口する、横断面コ字状の四角な
透明体５とで構成されている。透明体５の背面開口は、
扉２の後端部左端に固定された、軸長方向が鉛直な回動
軸６を介し回動自在に支持された中扉７で覆われてお
り、扉枠４の２後端面周縁部に貼り付けられたパッキン
８を介して中扉７と扉２が互に接触している。この扉２
内上部には、透明体５と中扉７との間に、商品見本１０
などを陳列展示する展示室１１が区画形成されている。
この展示室１１内には、陳列棚１２が、この場合上下２
段に並列設置されており、各陳列棚１２上に左右に並列
して複数の商品見本１０が陳列展示されている。この商
品見本１０それぞれの直下にはこの商品見本１０毎に対
応位置させた選択釦１３が、後端を陳列棚１２前端に支
持され前端が展示室１１前面から前方に突出した状態で
配設されている。

【０００６】中扉７はパッキン８を介して扉枠４に接触
する枠体１５と、この枠体１５の角孔１６に嵌め込んで
ねじ１８でねじ止めされた箱体１７とで構成されてい
る。箱体１７内下部には、コインメカニズム１９，自動
販売機の販売制御を行う制御装置２０などが収容されて
いる。また、中扉７の箱体１７前面上部には、展示室１
１の奥行側内壁面を形成し図示しない広告を前面に表示
する平板状の表示板２１が固定されている。この表示板
２１を介して、陳列棚１２や商品見本１０を挟持するク
リップ状の保持具２２や展示室１１内を照明する照明灯
２３などが中扉７に取り付けられている。

【０００７】中扉７を構成する枠体１５の右端部には、
右方に突き出す横断面がフの字形の上下一対の案内板２
４がねじ止めされている。この上下一対の案内板２４の
後端面には、板ばね２５で後端を左方に付勢され扉２に
ピン２６を介し支持された横断面が鈎形の上下一対の掛
金２７の後端がそれぞれ当接している。この掛金２７
で、中扉７はその回動を阻止されその閉位置に保持され
ており、掛金２７を板ばね２５の押圧力に抗して回動し
ないと中扉７は開かない一方、この中扉７を閉じた際に
掛金２７が自動的に掛かるようになっている。

【０００８】なおケース１内には、前面開口が収納室扉
２８で開閉自在に覆われ商品が収納される収納室２９が
断熱壁３０で区画形成されている。この収納室２９内に
は、前面上端部に商品の投入口３１が、また下面に商品
の排出口３２がそれぞれ開口形成され内部に収納された
商品を販売の都度一個ずつ排出口３２を通して落下排出
する複数の収納棚３３が収容設置されている。この収納
棚３３の下方には、排出口３２を通して落下排出された
商品を受け前方に送り出す、前下がりに傾斜したシュー
タ３４が配設されている。このシュータ３４の前端に位
置を合わせて収納室２９内外に連通する商品の送出口３
５が収納室扉２８の下部に形成され、この送出口３５を
通して送出された商品が内側に搬出され、前面開口を通
して商品が取り出される取出口３６が扉２下部に形成さ
れている。

【０００９】扉２の前面部には、硬貨および紙幣がそれ
ぞれ投入される投入口３７，３８、投入した硬貨を返却
操作する返却レバー３９などを備えた操作部４０が展示
室１１の直下に設けられている。そして、操作部４０の
下方には、釣銭など硬貨の返却口４１が取出口３６の左
側に設けられている。このような構成において、展示室
１１内に陳列展示された、図示しない広告，商品見本１
０などの、販売商品の変更に伴う取り替え作業や、扉２
内に配設された各種の配設機器（照明灯２３など）の点
検整備などの保守作業は、扉２を開放後、掛金２７を外
し中扉７を開くことにより行うことができる。

【００１０】また、自動販売機としての販売動作は、硬
貨および若しくは紙幣が投入口３７，３８から投入さ
れ、選択釦１３で商品が選択されると、販売指令信号に
より、選択された商品が、収納棚３３内から排出口３２
を通してシュータ３４上に落下排出される。このシュー
タ３４上に落下排出された商品は、このシュータ３４上
面を転動若しくは摺動しながら送出口３５を通って取出
口３６の内側に搬出され、同時に必要に応じ釣銭が返却
口４１内に払い出される。この返却口４１内に払い出さ
れた釣銭および、取出口３６内に搬出された商品はお客
さんにより取り出される。またもし、投入口３７から硬
貨を投入後、お客さんが商品の購入を中止して返却レバ
ー３９を操作すると、投入口３７から投入された硬貨が
返却口４１内に排出される。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の自動販売機は、展示室１１内の清掃に際し、特に
展示室１１内奥行側内壁面を形成する表示板２１前面に
は、商品見本１０，陳列棚１２，照明灯２３などの配設
機器が邪魔して手指が届き難いために、これら配設機器
を前準備として取り除く必要がある。

【００１２】したがって、展示室１１内の清掃作業は、
掛金２７を外して中扉７を開いたり、清掃の邪魔になる
配設機器を取り除いたりする面倒で手間がかかる作業と
なる。そのため清掃を怠って、内部に侵入した虫，塵埃
などで展示室１１内部が汚れたまま放置される場合が多
く、お客さんの購買意欲を削ぐという問題がある。この
発明は、前方から見て汚れが特に目立ち易い展示室内奥
行側壁面を手間をかけずに迅速かつ容易に清掃して展示
室内を清潔に保つことができる自動販売機を提供するこ
とを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
のため、この発明によれば、商品見本を陳列展示する展
示室が機体の前面部に区画形成された自動販売機におい
て、前記展示室内を清掃する清掃装置を備えるものとす
る。また、清掃装置が、展示室奥行側内壁面を清掃する
清掃装置であって、展示室の奥行側内壁面に接触するは
けと、このはけを前記壁面に沿って駆動する駆動装置と
を具備する清掃装置であるものとする。

【００１４】さらに、駆動装置が、はけをベルト車とベ
ルトとを介して電動機若しくは手動で駆動する駆動装置
であるものとする。

【００１５】

【作用】この発明は、前記構成により、前記展示室内を
清掃する清掃装置を備えるものと前記展示室内を清掃す
る清掃装置を備えたので、展示室内を手を差し入れず
に、清掃の邪魔になる配設機器を取り除くことなく、迅
速かつ容易に清掃できる。また、清掃装置が、展示室奥
行側内壁面を清掃する清掃装置であって、展示室の奥行
側内壁面に接触するはけと、このはけを前記壁面に沿っ
て駆動する駆動装置とを具備する清掃装置であるものと
したので、駆動装置で駆動されるはけで、前方から目立
ち易い展示室奥行側内壁面を擦って汚れを落とすことが
でき、清掃の邪魔になる配設機器を取り除くことなく迅
速かつ容易に清掃できる。

【００１６】さらに、駆動装置が、はけをベルト車とベ
ルトとを介して電動機若しくは手動で駆動する駆動装置
であるものとしたので、簡単な構造で迅速かつ容易に清
掃できる。

【００１７】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１ないし図３に
基づいて説明する。図１はこの発明の自動販売機の一つ
の実施例の構成を示し、（Ａ）が前方斜右上から見た要
部斜視図、（Ｂ）が（Ａ）の要部横断面図、（Ｃ）が
（Ａ）の要部左側縦断面図で、（Ｂ）は図の下側が、ま
た（Ｃ）は図の右側がそれぞれ前面側である。また、図
２はこの発明の自動販売機の異なる実施例の構成を示
し、（Ａ）が要部横断面図、（Ｂ）が（Ａ）の要部左側
縦断面図で、（Ａ）は図の下側が、また（Ｂ）は図の右
側がそれぞれ前面側であり、図３はこの発明の対象とな
る自動販売機の構成を示し、（Ａ）が外観を示す、前方
斜右上から見た斜視図、（Ｂ）が（Ａ）のケースの前面
開口を覆う扉を開放した状態の、前方斜右上から見た斜
視図である。図４と共通あるいは同一部分は同一の符号
で示す。

【００１８】図１ないし図３において、扉２内上部に、
商品見本１０などを陳列展示する展示室１１を透明体５
と内扉７との間に区画形成している。この展示室１１内
には、陳列棚１２を配設しており、この陳列棚１２上に
複数の商品見本１０を陳列展示している。この商品見本
１０それぞれの直下には、後端を陳列棚１２前端に選択
釦１３を配設しており、選択釦１３の前端は展示室１１
前面から前方に突出している。

【００１９】中扉７を構成している箱体１７内下部に
は、コインメカニズム１９，自動販売機の販売制御を行
う制御装置２０などを収容している。また、中扉７の箱
体１７前面上部には、展示室１１の奥行側内壁面を形成
し図示しない広告を絵，文字などで前面に表示する表示
板２１を固定している。この表示板２１を介して中扉７
に、商品見本１０を挟持する保持具２２や展示室１１内
を照明する照明灯２３などを取り付けている。上記構成
は前記した従来例と変っていない。

【００２０】図１および図２において、ここまでの構成
は前記した従来例と変る点について次に述べる。中扉７
を構成している箱体１７の側方に上下一対のベルト車４
２を、左右２組配設している。そのうちの右下側のベル
ト車４２を、図１の実施例では、箱体１７の右側壁面に
固設した電動機４３の回転軸４４の一端に嵌着支持して
おり、図２の実施例では、この回転軸４４の他端に、箱
体１７内に配設した、回転軸４４を手回しするハンドル
４５の一端を嵌着している。また残り３個のベルト車４
２を、箱体１７の側壁に突出して設けた回動軸４６に固
着支持しており、左右２組のベルト車４２には、ベルト
４７をそれぞれ上下に掛け渡している。この両ベルト４
７に跨がらせて、横断面が左右に長い偏平なＵ字形の保
持体４８を固定しており、照明灯２３と、商品見本１０
の保持具２２との間で、表示板２１前面に接触させて展
示室１１内に設けた左右方向に長いはけ４９を保持体４
８に保持している。この保持体４８を介しはけ４９を上
下に往復駆動する、図１の駆動装置５０を回転軸４６，
電動機４３，ベルト車４２およびベルト４７で、また図
２の駆動装置５１を回転軸４６，電動機４３，ベルト車
４２，ハンドル４５およびベルト４７でそれぞれ構成し
ている。また展示室１１の奥行側内壁面を形成する表示
板２１前面を清掃する、図１の清掃装置５２を駆動装置
５０，はけ４９および保持体４８で、また図２の清掃装
置５３を駆動装置５１，はけ４９および保持体４８でそ
れぞれ構成している。そして、電動機４３に可逆転形を
採用する一方、保持体４８の移動軌跡上にリミットスイ
ッチ（図示せず）を配設して、保持体４８を上下に往復
移動させるようにしている。また、また電動機４３の始
動スイッチ（図示せず）を扉２前面の適宜位置に設けて
いる。

【００２１】前述の構成において、電動機４３の始動ス
イッチ（図示せず）をＯＮ操作するか、若しくは扉２を
開き箱体１７内のハンドル４５を手回しすることによ
り、保持体４８、したがってはけ４９がベルト４７を介
し上下に往復移動し、表示板２１壁面を擦り、汚れを落
とす。これにより、中扉７を開いたり、清掃の邪魔にな
る、陳列棚１２，照明灯２３などの展示室１１内に配設
した配設機器を取り除いたりする面倒で手間がかかる作
業を伴わずに、展示室１１内の清掃作業を迅速かつ容易
に行うことができる。そのため、内部に侵入した虫，塵
埃などで展示室１１内部が汚れたまま放置されることが
なくなる。

【００２２】なお、図２の実施例では、電動機４３とハ
ンドル４５を併用しているが、ハンドル４５だけを設け
て手動専用にしてもよい。また両実施例において、電動
機４３をタイマ制御により、例えば深夜の一定時間、定
期的に作動させるようにすれば、販売に支障を来さず、
かつ全く手を掛けずに清掃でき、また清掃作業を忘れる
といううっかりミスが防止できる。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、機体の前面部に区画
形成され商品見本を陳列展示する展示室内を清掃する清
掃装置を備えるものとしてので、展示室内に手を入れず
に、また清掃の邪魔になる配設機器を取り除くことなく
迅速かつ容易に清掃でき、展示室内が汚れたまま放置さ
れることがなくなる。

【００２４】また、清掃装置が、展示室奥行側内壁面を
清掃する清掃装置であって、展示室の奥行側内壁面に接
触するはけと、このはけを前記壁面に沿って駆動する駆
動装置とを具備する清掃装置であるものとしたので、駆
動装置で駆動されるはけで、前方から目立ち易い展示室
奥行側内壁面を迅速かつ容易に清掃でき、展示室内が汚
れたまま放置されることがなくなる。

【００２５】さらに、駆動装置が、はけをベルト車とベ
ルトとを介して電動機若しくは手動で駆動する駆動装置
であるものとしたので、簡単な構造で迅速かつ容易に清
掃でき、展示室内が汚れたまま放置されることがなくな
る。その結果、展示室内が常に清潔に保たれ、お客さん
の商品購買意欲がさらに増進して販売量の増大を図るこ
とができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の自動販売機の構成を示し、（Ａ）が
前方斜右上から見た要部斜視図、（Ｂ）が（Ａ）の要部
横断面図、（Ｃ）が（Ａ）の要部左側縦断面図

【図２】この発明の自動販売機の異なる実施例の構成を
示し、（Ａ）が要部横断面図、（Ｂ）が（Ａ）の要部左
側縦断面図

【図３】この発明の対象となる自動販売機の構成を示
し、（Ａ）が外観を示す、前方斜右上から見た斜視図、
（Ｂ）が（Ａ）のケースの前面開口を覆う扉を開放した
状態の、前方斜右上から見た斜視図

【図４】従来の自動販売機の要部横断面図

【符号の説明】

１ ケース ２ 扉 ３ 機体 ４ 扉枠 ５ 透明体 ６ 回動軸 ７ 中扉 ８ パッキン １０ 商品見本 １１ 展示室 １２ 陳列棚 １３ 選択釦 １５ 枠体 １６ 角孔 １７ 箱体 １８ ねじ １９ コインメカニズム ２０ 制御装置 ２１ 表示板 ２２ 保持具 ２３ 照明灯 ２４ 案内板 ２５ 板ばね ２６ ピン ２７ 掛金 ２８ 収納室扉 ２９ 収納室 ３０ 断熱壁 ３１ 投入口 ３２ 排出口 ３３ 収納棚 ３４ シュータ ３５ 送出口 ３６ 取出口 ３７ 投入口 ３８ 投入口 ３９ 返却レバー ４０ 操作部 ４１ 返却口 ４２ ベルト車 ４３ 電動機 ４４ 回転軸 ４５ ハンドル ４６ 回転軸 ４７ ベルト ４８ 保持体 ４９ はけ ５０ 駆動装置 ５１ 駆動装置 ５２ 清掃装置 ５３ 清掃装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品見本を陳列展示する展示室が機体の前
   面部に区画形成された自動販売機において、前記展示室
   内を清掃する清掃装置を備えたことを特徴とする自動販
   売機。
2. 【請求項２】請求項１記載の自動販売機において、清掃
   装置が、展示室奥行側内壁面を清掃する清掃装置であっ
   て、展示室の奥行側内壁面に接触するはけと、このはけ
   を前記壁面に沿って駆動する駆動装置とを具備する清掃
   装置である自動販売機。
3. 【請求項３】請求項２記載の自動販売機において、駆動
   装置が、はけをベルト車とベルトとを介して電動機若し
   くは手動で駆動する駆動装置である自動販売機。