JPH07934B2 - 建物の外壁改修構造 - Google Patents

建物の外壁改修構造

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JPH07934B2
JPH07934B2 JP22002786A JP22002786A JPH07934B2 JP H07934 B2 JPH07934 B2 JP H07934B2 JP 22002786 A JP22002786 A JP 22002786A JP 22002786 A JP22002786 A JP 22002786A JP H07934 B2 JPH07934 B2 JP H07934B2
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exterior wall
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弘光 佐藤
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株式会社アイジー技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は既存壁、例えばモルタル壁、角波壁、下見板
壁、コンクリート壁の上に新規壁を構成し、かつ新規壁
と既存壁間に排気路(通気路)を形成すると共に、遮熱
機能も付加し、内部結露の除去、腐食抑制による寿命の
延長、美観の向上を安価に、しかも短時間に施工しうる
ように構成し、かつ、床下と小屋裏の通気をも具備した
建物の外壁改修構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、例えば住宅、構築物の外壁を改修することが建築
年数等の関係でリフォームの一貫として広く行われてい
る。その具体例としてモルタル壁を改修するには改修
すべき既存壁を全部取り去ったり、既存壁を洗浄して
再度モルタル壁を上塗りするか、あるいは既存壁に直
接に新規外壁材を施工するなどの構成となっていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、この種構造で改修した外壁構造には次の
ような欠点がある。すなわち、前記においては、既存
壁の破壊、除去、新設に時間と費用がかかりかつ住居も
中止しなければならない。また前記においては既存モ
ルタル壁のクラック、剥落を見掛上、修復して美しい外
壁に構成できるが、根本的な改善とはならず、4〜5年
先に再度、修復工事に数拾万を要する。さらににおい
ては東北、北海道において特に冬期の暖房により室内側
からの水蒸気が新規壁によって外部へ排気されず、かつ
外部からの冷気との衝突によってその境界部あるいは排
気の悪い押し入れ等に結露が発生し、かつ、盛夏には小
屋裏が40〜50℃位に温度が上昇し、厳冬には床下が零下
になる等の欠点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はこのような欠点を除去するため、既存壁には全
く改修を施さず、新規壁を取り付ける胴縁として、中空
孔を有する通気パイプからなる取付体を、床下から小屋
裏に亘って固定(土台−軒天間の排気可能構造)し、こ
の取付体に乾式外壁材からなる新規壁を施工し、既存壁
と新規壁間に排気路(通気路)を形成し、かつ、上記通
気パイプにより、床下と小屋裏の空気の流通を可能にし
て安価で、かつ施工期間を大幅に短縮すると共に居住の
中止もなく、その上遮熱と排気により結露の発生を除去
し、さらに建物の寿命と居住性を向上した建物の外壁改
修構造を提案するものである。
〔実施例〕
以下に、図面を用いて本発明に係る建物の外壁改修構造
の一実施例について詳細に説明する。第1図(a)〜
(c)は、上記発明の代表例を示すものであり、(a)
図は外壁の中央部の斜視図、(b)図は土台部分の説明
図、(c)図は軒天部の説明図である。1は既存壁で図
示するようなモルタル壁、あるいは角波鉄板壁、下見板
壁、コンクリート壁等の1種から構成されるものであ
る。特に、モルタル壁を具体例として説明すると、モル
タル壁は主柱、間柱等の躯体2、木摺板3、防水紙4、
ラス材5、モルタル壁部6とからなるものである。な
お、既存壁1の構造には大壁、真壁、あるいは特公昭53-
8129号公報で示されたような下地のモルタル壁、あるい
は内装材と外装材間にグラスウール、セルロースファイ
バー、ロックウール、プラスチックフォーム等の断熱材
を充填した既存壁1(例えばラス材5の代わりに合板に
下塗りを施した下地板にモルタル壁)を含むものであ
る。7は土台、8は基礎、9は軒天板である。10は取付
体で躯体2に対応して300〜400mmピッチで釘αで既存壁
1上に平行に固定したものである。なお、取付板10を既
存壁1に装着する際は、空気が土台7から軒天板9まで
排気(通気)されるように固定したものである。さらに
詳説すると、取付体10は床下イから小屋裏ロに亘って、
通気孔11aを有する通気パイプ11を複数本固定して形成
したものであり、床下イと小屋裏ロの空気の流通を図
り、建物の寿命と居住性の向上を図るものである。その
素材としては金属材料、合成樹脂等からなり、主として
汎用品の金属製角パイプを用いる。勿論一点鎖線で示す
ように、通気パイプ11の出入口部11b、11cのどちらかに
強制循環装置12を取り付けることも可能である。13は新
規壁であり、乾式外壁材14を土台から軒、または図示し
ないが軒から土台に向かって釘αを介して固定したもの
であり、図では表面材A、芯材(プラスチックフォー
ム、鉱物繊維のいずれか)B、裏面材Cからなるサンド
イッチ構造体の乾式外壁材14である。15は換気孔であ
り、小屋裏ロ内、および排気路ハの上部での換気を図る
ものである。なお、通気パイプ11は胴縁と併用して、適
宜間隔で形成することもできるものである。
次に施工法につき簡単に説明する。
まず、第1図(a)〜(c)に示すような外壁改修壁を
形成するには、既存壁1のモルタル壁部6面上に主柱、
間柱等の躯体2の位置を確認するか、そのガイドライン
(図示せず)などの位置を表示する手段をとる。次に通
気パイプ11を垂直に300〜450mmピッチで、釘αを介して
モルタル壁部6上に、床下イおよび小屋裏ロに亘って固
定して取付体10を形成する。次に、スタータβを第1図
(b)に示すように土台部分の取付体10上に固定し、次
に第4図(b)に示す乾式外壁材14(図ではカラー鋼板
−プラスチックフォーム−アルミニウムアスベスト紙か
らなるサイディングボード)を土台から軒に向かって釘
αを介して取付体10上に固定し、最上段の乾式外壁材14
の上端を止縁γで被覆固定して外壁改修壁を形成するも
のである。このように構成した改修された外壁では矢印
ニで示すように外気や、室内からの水蒸気を排気路ハを
介して換気孔15から外部へ排出され、建物内の結露防
止、遮熱を図り、部材の腐食等を阻止すると共に矢印ホ
で示すように床下イ、小屋裏ロの空気の流通を図り、四
季を通じて居住環境の良好な、エアサイクル効果を具備
した外壁改修構造となる。
以上説明したのは本発明の一実施例にすぎず、通気パイ
プ11を第2図(a)〜(d)、第3図(a)〜(e)に
示すように形成したり、乾式外壁材14を第4図(a)〜
(p)に示すように形成することも可能である。すなわ
ち、、第2図(a)は釘α打設用の固定部11dを形成し
た通気パイプ11、(b)図は釘α打設の際の案内溝11e
を形成した通気パイプ11、(c)図は通気孔11a内に釘
αが存在しないようにした通気パイプ11、(d)図は
(b)、(c)の機能を同時に具備した通気パイプ11で
ある。第3図(a)〜(e)は通気パイプ11を横胴縁と
して、縦張りにも使用可能にしたものである。また、乾
式外壁材14は第4図(a)〜(p)に示すような雄、雌
型連結部を有する部材、もしくは単に平板で突き合わせ
るか、段葺状に葺成するかのいずれかである。特に、
(a)〜(m)図に断熱性、遮熱性、軽量化を図った部
材で表面材A−芯材(プラスチックフォーム、鉱物繊維
のいずれか)B−裏面材Cのサンドイッチ構造体の乾式
外壁材14、(n)〜(p)は窯業系かコンクリート系、
ALC系、セラミック系の乾式外壁材14の1種からなるも
のである。第5図は軒天部の改修構造の変形例であり、
貫通ロγを穿設した止縁γを使用して、排気路ハを上
昇してきた湿気を含んだ空気を、貫通ロγより外部へ
換気するようにした外壁改修構造である。また第6図
(a)〜(d)は既存壁1の一例を示す説明図であり、
(a)図は角波壁、(b)図は下見板壁、(c)図は縦
張り壁、(d)図はコンクリート壁である。さらに、図
示しないが、取付体10と新規の乾式外壁材14間にはアス
ファルトフェルト、防音フェルトを装着した外壁改修構
造とすることもできる。
〔発明の効果〕
上述したように本発明に係る建物の外壁改修構造によれ
ば、熟練を必要とすることなく、短時間で、しかも居住
を中断することなしに実施できる特徴がある。また、土
台から軒天板間に既存壁と新規壁間に排気路(通気路)
を形成すると共に、床下と小屋裏間を、胴縁の機能を具
備する通気孔を有する通気パイプで連通するようにした
ため夏は涼しく、梅雨、冬は結露が生ぜず、健康によ
く、その上、構成材料の寿命も長くなる特徴がある。さ
らに、断熱性、省エネルギー性、防音性、耐結露性にす
ぐれた特徴がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)は本発明に係る建物の外壁改修構
造の一例を示すもので、(a)図は中央部の一部切り欠
き斜視図、(b)図は土台部を示す説明図、(c)図は
軒天部を示す説明図、第2図(a)〜(d)、第3図
(a)〜(e)は通気パイプの一例を示す説明図、第4
図(a)〜(p)は乾式外壁材のその他の一例を示す説
明図、第5図は軒天部のその他の実施例を示す説明図、
第6図(a)〜(d)は既存壁の一例を示す説明図であ
る。1 ……既存壁、9……軒天板、11……通気パイプ、12…
…強制循環装置、14……乾式外壁材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既存のモルタル壁、角波壁、下見板壁、コ
    ンクリート壁の外壁表面に、通気孔を有する通気パイプ
    を床下から小屋裏まで連通するように固定して取付体を
    形成し、該取付体に乾式外壁材を装着したことを特徴と
    する建物の外壁改修構造。
JP22002786A 1986-09-17 1986-09-17 建物の外壁改修構造 Expired - Lifetime JPH07934B2 (ja)

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JP22002786A JPH07934B2 (ja) 1986-09-17 1986-09-17 建物の外壁改修構造

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JPS6375251A JPS6375251A (ja) 1988-04-05
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JP7130282B1 (ja) * 2021-12-03 2022-09-05 日本遮熱株式会社 全遮熱外装構造

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JPS6375251A (ja) 1988-04-05

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