JPH0792663B2 - ドラムの胴 - Google Patents

ドラムの胴

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JPH0792663B2
JPH0792663B2 JP2098244A JP9824490A JPH0792663B2 JP H0792663 B2 JPH0792663 B2 JP H0792663B2 JP 2098244 A JP2098244 A JP 2098244A JP 9824490 A JP9824490 A JP 9824490A JP H0792663 B2 JPH0792663 B2 JP H0792663B2
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drum
wooden
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俊宜 山下
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はタムタム(トムトム)、ステアドラム、バスド
ラム等に用いられるドラムの胴(シェル)に関し、胴の
外周層を胴の円周方向に沿う木理を有する木板で、その
内層部を胴の軸方向(深さ方向)に沿う木理を有する木
板で、これらを積層して構成することにより、音質の改
善を図るとともに、胴の機械的強度を向上させるもので
ある。
<従来の技術> 従来からドラムの胴としては、木板のみから構成された
ウッド胴が知られている。
このウッド胴は、その構造の違いにより、くり抜き胴、
合板胴、単板胴、ブロック胴等に分けることができる。
以下、各々の胴についての説明を行なう。
くり抜き胴は、例えばメープル等の木材を、所定の長さ
に切断し、この木材の中心部分をくりぬいて円筒状に形
成したものである。
したがって、この胴の木理(木目)の延在方向は円筒体
の軸方向と同一であるので、この胴の一方の開口端に張
設されたドラムヘッドを叩いた場合、その振動が木理の
方向に素早く伝搬され、他方の開口端に張設されたドラ
ムヘッド伝わるため、低音域の音色が豊かになる。
合板胴は、十分に乾燥させた樺、メープル、ラワン、ブ
ナ等の板材を複数枚積層して圧着した後、これを円筒状
に成形したものである。
単板胴は、例えばメープル等の板材を蒸気を用いて柔ら
かくした後、円筒状に成形した(スチーム・ベンディン
グ)ものである。この場合、胴の木理は円筒体の円周方
向に沿って延在することとなる。
ブロック胴は、幅の小さい木板材を複数枚その長辺同士
(木理方向はドラムの深さ方向)を接着することにより
組合せ円筒状に成形したものである。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、このような従来のドラムの胴(シェル)
にあっては、以下の課題があった。
まず、くり抜き胴にあっては、木理が軸方向にはしって
いるため、その厚みを材質との関係から一定の値以下に
すると外力にもろく、非常に割れ易やすかった。また、
木材の太さに制限があるため大きなサイズのドラムを製
造することはできなかった。更に、胴の厚さが均一にな
るように加工しなければならないため、その加工が非常
に難しかった。このため、胴製造時の作業効率が低下し
ていた。
また、合板胴は、その強度の保持を目的としたもので、
薄い複数の木板材の木理方向はドラムの深さ方向と必ず
しも特定の関係を持たずに積層されていた。このため、
木板材の木理方向が必ずしも胴の深さ方向に沿って延在
しておらず、中音・高音域の音色に対比すると、低音域
にあっては、その音色、音量とも甚だ不十分なものであ
る。
単板胴は、その木理方向が円周方向に沿って延在してい
たため、低音域についてはその音色、音量ともに不十分
なものとなっている。
更に、ブロック胴にあっては、複数の小片を接着等する
ため、それらの加工組立が困難であって胴製造時の作業
効率の低下を招いていた。
そこで、本発明の目的は、胴の機械的強度を向上させ、
音質を改善し、サイズの異なる各種の胴についても製造
することができるとともに、製造時の作業効率の向上を
図ることができるドラムの胴を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 本発明に係るドラムの胴にあっては、複数の木板を積層
し、これを円筒体に成形したドラムの胴において、上記
円筒体の最外周側を、その木理が円筒体の円周方向に沿
って延在する木板で構成するとともに、その円筒体の内
層部を、その木理が円筒体の軸方向に沿って延在する木
板のみを少なくとも2枚以上積層して構成し、木理が円
筒体の軸方向に沿って延在する木板が木理が円筒体の円
周方向に沿って延在する木板よりも多くなるようにした
ものである。
<作用> 本発明に係るドラムの胴にあっては、胴の内層部を円筒
体の軸方向に沿って延在する木理を有する木板で構成し
たため、ドラムヘッドを叩くと、このドラムヘッドの振
動はこの木板の木理にしたがって高速で反対側のドラム
ヘッドに伝達される。すなわち、音響振動伝搬特性を向
上させることができ低音域についても音量音色を充分な
ものとすることができる。
また、この胴の外周側を胴の円周方向に沿う木理を有す
る木板で構成したため、胴の機械的強度を増すことがで
きる。
<実施例> 以下、本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例に係るウッド胴の一部を拡
大して示す断面図である。
第2図は第1実施例に係るウッド胴の積層構成を示す分
解斜視図である。
第1図において、このウッド胴11は、単板12を合板13、
14で挟んで構成されている。その厚さは略7mmである。
単板12は円筒体であるドラムの胴(シェル)の深さ方向
(円筒体の軸線方向)に沿って木理が延在するように形
成されている。すなわち、単板12は縦目の木理である。
これに対して単板12を内外から挟むようにこれに接着剤
等を使用して圧着された合板13および14は、それぞれ2
枚の板によって形成されている。すなわち、第2図に展
開して示すように、合板13は、その展開時矩形である木
板15および16を積層して形成されている。木板15はその
ドラムの胴11の最外周面を構成するもので、その木理方
向は横方向にはしっている(木理は横目である)。ま
た、木板16は縦方向に沿って木理が延在している。第2
図中矢印はこれらの木理方向を示すものである。したが
って、この木板15が第1図に示すように円筒体の胴11と
して構成されたとき、その木理は円筒体の円周方向に沿
って延在するものである。
合板13と同様に、合板14も2枚の木板17、18によって構
成されている。すなわち、木板17は縦目板で、木板18は
横目板である。したがって、円筒体である胴11を構成し
た場合に、最内周面を構成する木板18は円周方向に沿っ
てその木理が延在する構成とされる。
以上のように、縦目板(単板12、木板16及び17)を間に
挟み込んで、横目板(木板15および18)によって外周側
と内周側とを構成したため、ドラムのウッド胴11として
の機械的強度は著しく向上している。
また、このウッド胴11は芯材として縦目板12、16、17を
使用したため、ドラムヘッドを打撃した場合、その振動
は縦目板を介して素早く反対側のドラムヘッドに伝達さ
れることとなる。すなわち、音響振動の伝達特性は格段
と向上し、特に低音部の音量、音色に優れた特性を示す
ものである。
なお、このウッド胴11は、この単板12および合板13、14
を各々製造し、内層から外層に向かって合板14、単板1
2、合板13を順次積層接着する(第2図参照)。そし
て、この矩形の積層体を円筒状に成形してドラムの胴11
を製造する。この実施例の構成に係るドラムの胴11は、
例えば、タムタム、スネアドラム等に用いる。
第3図は本発明の第2実施例に係るウッド胴の一部分を
拡大して示す断面図である。
第4図は第2実施例に係るウッド胴の積層体としての構
成を示す分解斜視図である。
これらの図にあって、このウッド胴21は、2枚の単板2
3、24を重ね合わせ、その表裏両面に2枚の合板22、25
を更に貼り合わせた構成の積層体であり、その厚さは略
10mmである。
これらの単板23、24は、第3図および第4図に示すよう
に、その短手方向に沿って木理(縦目)を有する矩形の
板材である。
一方、合板22は、第3図および第4図に示すように、縦
目の木板28と横目の木板29とを積層してなる積層体であ
る。また、合板25も横目の木板26と縦目の木板27とを積
層している。
この実施例では芯材としての縦目板の厚さが第1実施例
のそれに比べて増しているため、胴21は上記第1の実施
例に比べて音響振動伝搬特性に優れ、また、胴の機械的
強度も優れている。この実施例の構成に係るドラムの胴
は、バスドラムまたはフロアタムタム等に用いられる。
<効果> 以上説明してきたように本発明によれば、胴の機械的強
度を向上させ、音響振動の伝達特性を高めることによっ
て音質を改善し、サイズの異なる各種の胴についても製
造することができるとともに、製造時の作業効率の向上
を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係るウッド胴の一部分を
拡大して示す断面図、 第2図は第1実施例に係るウッド胴の積層体構造を示す
ための分解斜視図、 第3図は本発明の第2実施例に係るウッド胴の一部分を
拡大して示す断面図、 第4図は本発明の第2実施例に係るウッド胴の積層体構
造を示すための分解斜視図である。 11、21……胴(ウッド胴)、 12、23、24……単板、 13、14、22、25……合板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の木板を積層し、これを円筒体に成形
    したドラムの胴において、 上記円筒体の最外周側を、その木理が円筒体の円周方向
    に沿って延在する木板で構成するとともに、 その円筒体の内層部を、その木理が円筒体の軸方向に沿
    って延在する木板のみを少なくとも2枚以上積層して構
    成し、木理が円筒体の軸方向に沿って延在する木板が木
    理が円筒体の円周方向に沿って延在する木板よりも多く
    なるようにしたことを特徴とするドラムの胴。
JP2098244A 1990-04-12 1990-04-12 ドラムの胴 Expired - Lifetime JPH0792663B2 (ja)

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