JPH0792650B2 - 表示用装置 - Google Patents

表示用装置

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JPH0792650B2
JPH0792650B2 JP2006053A JP605390A JPH0792650B2 JP H0792650 B2 JPH0792650 B2 JP H0792650B2 JP 2006053 A JP2006053 A JP 2006053A JP 605390 A JP605390 A JP 605390A JP H0792650 B2 JPH0792650 B2 JP H0792650B2
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    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G3/00Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes
    • G09G3/20Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters
    • G09G3/2007Display of intermediate tones
    • G09G3/2059Display of intermediate tones using error diffusion

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  • Computer Hardware Design (AREA)
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Digital Computer Display Output (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、比較的少数の輝度レベルの表示要素をもつマ
ルチレベル表示システムに関し、より具体的には、グレ
イ・スケール画像が表示できるように、そのようなシス
テムを適合させることに関する。
B.従来の技術 2進液晶表示装置(LCD)などの平形パネル表示システ
ムは、比較的少数の輝度値しか表示できない要素をもつ
にもかかわらず、CRTモニタ型表示システムに見られる
多くの欠点をもたない。特に、2進LCDは、電子銃また
は真空管が不要で、テレビモニタよりずっと薄くするこ
とができる。LCDは必要電力及び必要電圧が小さいの
で、動作中の発熱量が少なく、そのため特に高密度使用
及び携帯使用に適している。そのハードウェアはかなり
耐久性があり、きわめて長時間、同じ画像を表示して
も、要素が損傷を受ける心配はない。
しかし、CRT表示システムは、最小と最大の輝度値の間
で、きわめて多数の輝度値を容易に表示することができ
る。またこの表示装置は、比較的良好な空間分解能をも
つ。各要素は、画像の輝度によく追従するので、隣接す
る画素間の輝度の変化もよく表現される。したがって、
この表示装置の空間分解能は、主に、各要素の物理的間
隔によって制限される。
2進LCD及び、より一般的には、比較的少数の輝度レベ
ルの要素をもつLCD性の表示装置は、精密に量子化され
た表示システムの利点をと対照的にいくつかの欠点をも
っている。たとえば、2進LCD要素は、画像の対応する
部分をオンかオフのいずれかによって表現する。表現さ
れる部分の画像がグレイであれば、うまく表現できな
い。言い換えると、LCDは、本質的にハーフトーン表現
能力が乏しい。また、ハーフトーン表現能力が乏しいこ
とに関係するが、LCD表示装置は、空間分解能も比較的
劣っている。各要素はオンかオフかのいずれかなので、
ある画像に陰影をつけるには、隣接するいくつかの要素
を完全にオンかオフのいずれかにして近似しなければな
らない。その結果、陰影が唐突になり過ぎるか、あるい
は空間的にまばらになり過ぎる。後者の場合、表示され
た画像は、隣接する要素の空間的間隔よりも悪い分解能
になる。
従来技術では、比較的粗く量子化された輝度レベルの要
素をもつ表示装置で、精密に量子化された輝度レベルの
表示要素をもつシステムに適合された入力信号を表示す
るための処理技術という課題を考慮してきた。以下に記
述するように、これらの従来技術の技法によって対処さ
れた基本的問題は、画像要素がとることのできる輝度値
の数が、表示要素がとることのできる数より大きいこと
である。したがって、その処理は、比較的精密に量子化
された画像要素の輝度値をより少数の表示要素輝度値の
1つに変換することである。このような変換を行なうこ
とによって、ほとんどの場合、表示要素の輝度値は、画
像要素の輝度値とは違った値になる。
たとえば、標準のテレビ画像を2進LCD画面に表示する
場合、各画像要素の輝度は、最小と最大の輝度値の間の
256個の値のうちの1つをとるが、対応する表示要素は
最小値が最大値のいずれかである。1番目と256番目の
値の間の輝度をもつ画像要素に対して、最大値または最
小値で表示要素を表示するのは、ある程度の誤差であ
る。画像要素が128番目の値、すなわち最小輝度値と最
大輝度値の中間の値に相当する輝度をもつとき、表示要
素を最小輝度または最大輝度で表示するのは、かなり大
きな誤差である。第3の値、すなわち最小値にきわめて
近い値に相当する輝度をもつ画像要素に対して、表示要
素を最小輝度で表示するのは、きわめて小さな誤差であ
る。
何年も前から、2進要素をもつ表示装置でグレイスケー
ル画像を疑似的に表示しようとする処理技法が開発さ
れ、それによって上記の問題が対処されてきた。これら
の技法はすべて、密接して配置された明か暗のいずれか
の多数の要素の輝度を目がグレイレベルの陰影として統
合的に認識するという前提に基づいている。
米国特許第3937878号は、2進表示システムにおける白
黒イメージングに適用される1つの方法(ディザ)を記
載している、複製すべき画像を、それぞれ表示パネルの
当該のセルに対応する画素のマトリックスに分割する。
各表示セルに所定の閾値を指定する。閾値はあるパター
ンで、典型的には16(4×4)個の正方形要素ごとに繰
り返し、最小と最大の画像輝度値の間で均等に分布して
いる。所与の画素の輝度が、対応する表示セルに指定さ
れた閾値より大きい場合は、そのセルはオンになり、小
さい場合はオフのままである。
このようなシステムでは、画像の非常に暗い領域は、16
個の正方形要素の最低閾値をも超えないので、表示され
る領域は暗い。同様に、非常に明るい領域は、最高閾値
をも超えるので、16個の正方形要素のすべてが明るくな
る。完全な暗と完全な明とのちょうど中間の輝度領域で
は、16個の閾値のうち8個を超えるので、8つの要素は
明るく、残り8つは暗いままである。目は、この16個の
領域全体を統合して、グレイの輝度を認識する。
誤差伝播によるハーフトーニングのもう1つの方法は、
フォーセット(Fawcett)とシュラック(Schrack)の論
文「エラー訂正を使用したハーフトーニング技法(Half
toning Techniques Using Error Correction)」、Proc
eedings of the Society for Information Display、
(27(4)(1986年)、pp.305−308に記載されてい
る。
2進表示装置用の誤差伝播法でも、出発点は空間的に量
子化された画像である。表示要素が対応する画像輝度値
を超えた、または下回った量を、単純な閾値処理の場合
のように単純に捨てず、後で表示要素に量子化されるこ
とになる幾何的に近傍の画像の値にそれを加え、または
それから差し引く。したがって、誤差伝播法では、ハー
フトーニングは、所与の要素の輝度の過剰分または不足
分を補償するように、近傍の要素を調節することによっ
て行なわれる。
本発明は、誤差伝播をさらに一歩進めて、上記の概念を
モザイク・カラー表示装置に適用するものである、モザ
イク・カラー表示装置では、特定の要素のすぐ右の要素
が、必ずしもその特定の要素と同じ色ではない。したが
って、誤差が、必ずしも物理的に、処理済みの隣りの要
素へ伝播するとはかぎらない。同じ色の未処理の最近接
要素は、たとえば等色対角線のモザイクの場合、所与の
要素のすぐ右の要素の下にある要素である。したがっ
て、このようなモザイク・カラーに適用した誤差伝播法
では、誤差は要素間を対角線方向に拡散する。要素が、
ビデオ・データの標準ラスタ順序に対応して水平に処理
されるとき、ハードウェア・レベルでこの方法を実現す
るのはより複雑である。
そのような場合には、ある要素の誤差を記憶しておい
て、対角線方向で隣りの要素を処理するときに取り出さ
なければならないことになる。
C.発明が解決しようとする課題 従来技術の誤差伝播ハーフトーニング法に伴う大きな問
題点は、暗い領域での性能が低いことである。特に、表
示要素が2値能力しかもっていないときはそうである。
画像が暗くなると、「オン」要素はまばらになり、1つ
1つがきわめて目立つようになる。単一経路に沿って誤
差が伝播する方法では、直線状のまたは矢筈形の人工物
も見られる。暗領域にある独立した「オン」画素は、明
領域にある孤立した「オフ」画素よりずっと画像品質を
低下させる。
さらに、上に述べたように、モザイク・カラー表示装置
で見られる厄介な問題に対処するには、白黒画像用に開
発された技法を特別に適合させる必要がある。
D.課題を解決するための手段 本発明は、比較的少数の輝度値の表示要素をもつLCD型
モザイク・カラー表示装置で、比較的精密に量子化され
た輝度値の要素領域をもつカラー画像を表示するための
処理方法及びシステムを提供する。本発明による画像表
示方法は、上述した、モザイク・カラー表示装置用の基
礎的誤差伝播法を含む。上記のように、対角線上の列が
単色要素からなるようにモザイク・カラー表示がパター
ンづけされている場合、この方法では誤差は対角線方向
に伝播する。ただし、この基本的方法では、対角線方向
で最初の要素に伝播される「誤差」が0になる。より一
般的には、一時的に固定した、位置から独立した定数に
なるものと仮定する。「画素インタリービング」と呼ば
れる本発明の追加機能では、「誤差」は、新しい画像ま
たは処理されるフレームに応じて変化する、対角線上の
最初の要素に伝播する。対角線上の最初の要素に伝播し
た誤差は、「事前負荷値」とも呼ばれる。より具体的に
言えば、各対角線の最初の要素に伝播した「誤差」は、
その「誤差」が最大要素輝度値を超えるまで、各フレー
ムが処理されるごとに増分される。最大要素輝度値に達
すると、その最大値から差し引くことによって誤差伝播
が再開する。
2値表示の場合、各対角線に関連する事前負荷誤差値の
増分により、それらの対角線に沿って「オン」要素が空
間的に移動する。この対角線に沿っての「オン」要素の
空間的移動が「画素インタリービング」である。その結
果、ハーフトーン表示が認識される。というのは、すべ
ての事前負荷値が等しい場合は、2進表示の時間的に統
合した総体は、表示される画像の数が増えるにつれて、
正確な協調トーン画像に近づくからである。このよう
に、目が同じ入力画像に対する多数の表示画像を統合で
きるほど処理が速い場合、実在画像を使って認識される
表示が、入力画像の実際の協調トーンに近づく。
本発明はまた、疑似的に高品質の画像表現である、表示
画像におけるカラー・ハーフトーニングを実現できる。
さらに、本発明はまた、高速で連続する一連の表示画像
を使って、疑似的に高品質なカラー・ハーフトーニング
を実現できる。
さらに本発明によれば、画素インタリービングにより、
誤差伝播法を用いたときに混入する雑音をなくすことが
できる。2値要素の場合、その画像輝度値に誤差値を加
えた値が閾値を超えたとき無条件に要素に「オン」表示
輝度を与えるのではなく、最後の「オン」要素以降の
「オフ」要素がある数より少ない場合にだけ、表示画像
が「オン」になる。ただし、前の対角線要素が「オフ」
であったために要素が「オフ」に保たれているとして
も、それは、その対角線上の後続の要素について決定す
る際には「オン」と見なされる。
E.実施例 本発明は、誤差伝播をモザイク・カラー表示に適用し、
等色対角線をもつモザイク表示装置でそれに沿って誤差
が伝播する各対角線上の最初の要素に関連する誤差を系
統的に変化させることによって、従来技術を改良するも
のである。対角線上の最初の要素に伝播した「誤差」
を、すなわち同じことであるが、誤差事前負荷値を系統
的に変化させることによって、誤差インタリービング
が、すなわち2進要素の場合には、対角線に沿った「オ
ン」要素の空間的移動が起こる。このとき、連続する一
連の画像またはフレームに対する表示画像の時間積分は
入力された画像の実際の協調トーンに近づく。さらに、
暗い領域で取り囲まれた孤立した明るい画素を抑制する
ことにより、雑音物が除去される。本発明は、等色対角
線のパターンをもつモザイクに限定されるものではない
が、以下の説明では、対角線状モザイクの場合に重点を
おく。
本発明は、(1)誤差伝播を使用したモザイク・カラー
表示のためのハーフトーニングと、(2)画素インタリ
ービングを使用したハーフトーニングという2つの態様
をもつ。本発明を記述するために、誤差伝播に適用され
るいくつかの予備的概念をやや詳しく説明しておく必要
がある。
(a) 誤差伝播法に関連する予備的概念の詳細な説明 本発明を含む誤差伝播の方法は、第1図の流れ図で表す
ことができる。第1図には、画像2の一部分が示されて
おり、離散した輝度値をもつマトリックス要素6を含む
画像マトリックス4に分割されている。マトリックス・
インデックスl及びpは、画像に対する画像マトリック
ウの空間的関係を示すものである。画像マトリックスの
各要素の値は、たとえば、CRTビデオ信号の空間バージ
ョン及び振幅量子化バージョンから割り当てることがで
きる。
各入力マトリックス要素6の輝度値は、表示される画像
2の対応する領域の輝度に比例している。各画像マトリ
ックス要素に割り当てられた輝度の値は、離散的で有限
であり、代表的輝度値の数は、後でさらに検討する、可
能な表示輝度値の数に比べてかなり多い。各画像要素が
とりうる離散輝度値の数をqと定義する。
画像マトリックス輝度値は次に、プロセッサ8によっ
て、表示マトリックス10に変換される。各表示マトリッ
クス要素12はある輝度をもつ。各表示マトリックス要素
12は、空間的に対応する画像マトリックス要素6をも
つ。したがって、各表示要素の輝度値は、対応する画像
マトリックス要素6の輝度に後述の誤差値を加えた値か
ら1対1で写像される。
各表示要素が扱うことのできる輝度値の数は、離散的で
量子化され、rで示す。上記のように、本発明は、表示
要素が扱える輝度値の数が、画像要素が扱える輝度値の
数より少ない場合に適用される。つまり同じことである
が、rの値はqより小さい。したがって、その処理によ
って、比較的精密に量子化された画像要素の輝度値が、
より少数の表示要素の輝度値の1つに変換される。標準
のテレビ画像を2進LCD画面に表示する場合、画像要素
輝度は256個の輝度値の1つであってよいが、対応する
表示要素は、2つの可能な値(オンまたはオフ)の1つ
である。
第2図には、第1図の画像要素及び表示要素の水平行の
1つlが、模式的に示されている。矢印は、本発明の写
像が、対応するマトリックス要素間で1対1であること
を示す。ここで、第1図のプロセッサ8(第2図には図
示せず)は実時間で処理をする。プロセッサ8によるそ
のような実時間処理は、「誤差」伝播の項をこの表示方
法に適用するのに必要な要件ではないが、そのような機
能は好ましい実施例である。すなわち、プロセッサは、
ある画像要素輝度値を、次のイメージ要素輝度値が入力
のためにプロセッサに到着する前に、表示要素輝度に写
像する。プロセッサが、画像要素輝度値の入力速度より
も遅い速度で写像するならば、プロセッサは、処理の前
に、そのバックログされた値を記憶しなければならない
ことになる。これは当技術分野では「フレーム・バッフ
ァリング」として知られている。したがって、第2図に
おいて、行lの第1要素の画像輝度値は、第2要素の画
像輝度値がプロセッサに到着する前に、その対応する表
示要素上に写像される。行l及びすべての行の残りの要
素シーケンスについて、同様のことが言える。したがっ
て、表示画像は、画像輝度値の時間シーケンスとしてプ
ロセッサに入力された元の画像に、時間的に対応する。
したがって、第1図のl行にあるすべての要素の順次処
理により、画像2が、輝度値の変化する一連の要素12と
して表示装置10に表示される。これを拡張することによ
って、第1図の要素6など画像要素に分割された一連の
画像を順次処理することができ、それによって表示装置
上に一連の表示画像10をほぼ同時に表示することができ
る。この表示は、その後同じ速度で変化し、動画が表示
できる。入力画像の頻度をフレーム速度と定義する。各
入力画像は、画像の画像要素に対応する輝度値の別のシ
ーケンスにすぎないので、上記の処理速度の取り扱いか
ら、フレーム速度は、次の画像要素が処理のために到着
する前に、画像全体が物理的に処理され表示されるよう
な速さだということになる。
「フレーム」は、「画像」を表し、輝度値をもつ画像要
素から構成されることに留意されたい。さらに、「新し
い」フレームは、表示が周期的に再生されて一定の画像
を表すときのように、前のフレームと同じ入力信号から
構成されることもある。
(b) モザイク・カラー表示のための誤差伝播の基本
的方法の詳細な説明 第3図に、等色対角線をもつモザイク・カラー表示の画
素パターンを示す。Rは赤色画素、Gは緑色画素、Bは
青色画素に対応する。これらの色は3原色に対応してい
る。アナログ入力信号、すなわちそれに固有の信号対雑
音比の制限のために精密に振幅量子化された入力信号
は、通常、時間的に連続しており、アナログ画像の特定
領域を表す3原色の各輝度を表すオーバラップした信号
から構成される。したがって、入力画像の各空間的量子
化、すなわち入力信号の時間的分割、及び代表的輝度値
の各時間間隔への割当てに対して、表示要素に空間的に
対応する領域にあるアナログ画像の3原色の輝度レベル
に対応する、3つの離散的入力振幅がある。これらの3
つの入力輝度値は、もちろん、上記の固有の信号対雑音
比の制限によって、離散的にではあるが精密に量子化さ
れている。
したがって、画像輝度値を表示輝度値に写像すること
は、単色表示の場合のように簡単ではない。本発明で
は、画像輝度値を取り扱う2つの技法を考えている。画
像輝度値は、1つの原色の表示輝度値に写像すべき3原
色輝度値から構成される。第1の方法は、表示要素の原
色に対応しない2つの原色の画像輝度値を実際上無視す
るものである。この方法は、空間分解能が重要なときに
有利である。第2の方法は、時間的に隣り合う画像輝度
を有効に3つずつグループ分けし、3つの間隔にわたっ
て各原色ごとに画像輝度値を平均し、各原色ごとに平均
した画像輝度値を、当該の原色をもつ画像輝度値の1つ
に空間的に対応する表示要素へ写像するものである。こ
の方法は、空間分解能よりも正確な協調トーン重要なと
きに有利である。
本発明では、入力画像信号の両方の取扱いを統合する。
本発明は一般的に応用できるので、以後の説明では、入
力信号が前もって上記の2つの方法の1つに従って処理
され、空間的に対応する表示要素の原色に対応する色の
精密に量子化された画像輝度値が、その表示要素に写像
されるようになっているものと仮定する。このことを念
頭に置くと、第1図及び第2図に関して上述した同じ写
像概念を適用して、カラー輝度I(m,n)をもつ画像要
素のマトリックスによって表されるカラー画像を、カラ
ー輝度D(m,n)をもつ表示要素のマトリックスに写像
することができる。ただし、I(m,n)はこのとき、そ
の結果得られる、上記の2つの方法の1つに従って決定
された1つの原色の画像輝度と考えなければならない。
第3図において、平行単色対角線は、モザイクのすべて
の要素から引き出せることがわかる。第3図で、対角線
には、左下のm=1からモザイクの左側を上へ、さらに
上端を横切って番号がつけてある。左上隅では、m=10
0が左上隅を通る対角線になるように番号がつけてあ
る。もちろん、それより大きいまたは小さい高さのモザ
イク・カラー表示装置でもよいが、例として100を選
ぶ。
第4図には、第3図のモザイク・カラー表示の単色画素
対角線を参照したマトリックス要素をもつ画像マトリッ
クスを示す。本発明で改良を加えるモザイク・カラー表
示用の誤差伝播法では、誤差は画素間を対角線方向に拡
散するので、画像要素及び表示要素のマトリックスを対
角線方向に参照すると好都合である。このため、第4図
の「マトリックス」内の要素は、標準のマトリックスの
ように、直角の行及び列には並んでいない。さらに各対
角線は、必ずしも他の対角線と同数の要素をもっていな
い。その結果、第4図及び関連の図面を、m本の対角線
で参照し、各対角線の要素に1ないしntotalの番号をつ
けて、nで参照するのが最も適切である。しかし、第4
図で参照した要素は標準のマトリックスと類似性がある
ので、説明では、マトリックスの用語を使用する。した
がって、各対角線に番号をつけて、マトリックスの第1
インデックスとし、対角線の「上端」から「下端」まで
の各要素にも番号をつけ、それらの要素をマトリックス
の第2インデックスとする。
したがって、第4図は、番号mの対角線行を示し、対角
線上の要素は、上端から下端へn=1、2、…、と番号
をつけてある。画像要素はi(対角線の番号、対角線上
の位置)またはi(m,n)で参照する。たとえば、98番
目の対角線上の第2要素はi(98,2)である。各対角線
は、同数の要素をもたないことに留意されたい。たとえ
ば、行1は1つだけ要素をもつが、行5は5つの要素を
もつ。したがって、行の最大の要素数ntotalは、mの関
数である。すでに検討したように、各画像要素i(m,
n)は、それ自体に関連する輝度値I(m,n)をもつ。
第4図には示されていないが、マトリックス要素d(m,
n)をもつ同じ表示マトリックスは、第4図の画像要素
の場合と全く同様に対角線方向に参照される。さらに、
各表示要素d(m,n)は、それ自体に関連するD(m,n)
という表示輝度値をもつ。
物理的実施例は、通常各要素を水平行にして処理するこ
とに留意されたい。詳しくは以下で検討する。モザイク
が等色対角線をもつ本発明の方法では、誤差は対角線方
向に伝播するので、プロセッサは、ある要素の誤差を記
憶すると同時に、水平行上の中間の要素を処理し、対角
線方向に隣り合う要素が処理のために到着したとき、誤
差を取り出すことができなければならない。
第5図では、モザイク・カラー画像マトリックス及び表
示マトリックスのm番目の対角線行が水平に示されてい
る。画像要素と表示要素との間の矢印は、画像マトリッ
クス要素と表示マトリックス要素との間の1対1対応を
示す。
画像要素i(m,n)は、q個の可能な値の1つである輝
度値I(m,n)をもつ。表示要素d(m,n)は、r個の可
能な値の1つである輝度値D(m,n)をもつ。上述のよ
うに、画像輝度値I(m,n)をとり得る数は、表示輝度
値D(m,n)がとり得る数よりも大きい。言い換えれ
ば、q>rである。r個の表示輝度値を、A1、A2、…、
Arと定義する。したがって、D(m,n)は、A1、A2、
…、またはArに等しくなる。
本発明を理解するため、各マトリックス要素について、
画像要素輝度I(m,n)を表示要素輝度D(m,n)に写像
する簡単な例を考えてみる。r個の表示輝度値A1、A2、
…、Arのそれぞれの間に、閾値T1、T2、…、T(r−
1)がある。したがって、T1はA1とA2の間、T2はA2とA3
の間、…、TxはAxとAx+1の間、…、T(r−1)はAr
−1とArの間である。画像輝度値I(m,n)がTxより大
きいがT(x+1)より小さい場合、表示輝度値D(m,
n)はA(x+1)である。極値のとき、 I(m,n)<T1ならば、D(m,n)=A1、 またI(m,n)≧T(r−1)ならば、 D(m,n)=Arである。
第6図は、I(m,n)がとり得るq個の輝度値と、A1か
らArまでの範囲にわたるr個の可能な表示値D(m,n)
とr−1個の閾値レベルT1、T2、…、T(r−1)の間
の相対的関係を示している。輝度値I(m,n)は、0か
ら1までの範囲に正規化されている。各画素要素がとり
得るq個の画像輝度値は、各表示要素がとり得るr個の
表示輝度値D(m,n)より多い。言い換えると、画像要
素は、表示要素に比べて相対的に精密に量子化された輝
度値をもつ。
表示輝度値の数rが画像輝度値の数qよりも少ないとい
う基本的特徴をもつ、上記の写像に付随する誤差があ
る。第7図には、画像要素が、テレビ画面の場合のよう
に256個の輝度要素の1つをとり、表示要素が、2進LCD
表示装置の場合のように、2つの輝度要素の1つをとる
場合を示す。この場合、q=256、r=2、A1=0、A2
=1であり、T1は、たとえば、0.50となるように選ぶ。
レベル1と25との間のすべての画像輝度値が、0または
1の輝度で表示されることが、破線で示されている。し
たがって、この写像によって、レベル129〜255の画像輝
度値では、表示要素は明るすぎる結果になり、レベル2
〜128の画像輝度値では、暗すぎる結果になる。
この誤差は、比較的精密に量子化された輝度値を、比較
的粗く量子化された輝度値(必ずしも2進とはかぎらな
い)に写像するシステムにはつきものである。第8図
は、X番目の画像輝度値近傍の可能な輝度値を拡大して
示した図である。X番目及び(x+1)番目の画像輝度
値は、閾値TyとT(y+1)の間にある。したがって、
画像要素輝度値I(m,n)がこれらの輝度値の1つにあ
る場合、表示要素輝度値D(m,n)は、上述の簡単なア
ルゴリズムによれば、写像された輝度値A(y+1)を
もつことになる。一方、(x−1)番目の画像輝度値
は、TyとT(y−1)の間にある。したがって、この簡
単な写像アルゴリズムによれば、輝度レベルx−1の画
像要素は、表示輝度値Ayをもつことになる。
第8図からわかるように、画像要素がx番目の輝度レベ
ルにある場合、表示される輝度D(m,n)=A(y+
1)は、画像要素輝度よりz1として示される量だけ大き
くなる。同様に、画像要素が(x−1)番目の輝度レベ
ルにある場合、表示される輝度D(m,n)=Ayは、画像
要素輝度よりz2として示される量だけ小さくなる。
本発明では、誤差伝播法によって、この写像誤差を補償
する。誤差伝播とは、一般に、画像要素輝度I(m,n)
の過大表現または過小表現による隣接表示要素輝度の値
を、表示要素輝度D(m,n)によって調節することを意
味する。写像から生ずることの過大または過小表現が、
隣りの画像要素に伝播される「誤差」である。m行目の
第n要素は、一般に(m,n)と表記され、i(m,n)と同
じ意味に使用する。マトリックスの(m,n)要素に伝播
される誤差はE(m,n)である。
誤差がm行目の隣りの要素に、すなわち(m,n−1)番
目の要素から(m,n)番目の要素に伝播される誤差拡散
法では、上記の写像法を用いて、I(m,n)が表示要素
輝度D(m,n)に写像される前に、画像要素輝度I(m,n
−1)のD(m,n−1)への写像から生じる過大表現ま
たは過小表現の量が、それぞれ画像要素輝度I(m,n)
から差し引かれ、またはそれらに加えられる。
たとえば、m行目の第1画像要素輝度値I(m,1)の対
応する表示要素輝度値D(m,1)への写像を考えてみ
る。上述のように、q個の画像輝度値は、r個の表示輝
度値より大きいので、D(m,1)は、通常、I(m,1)よ
りある量だけ大きく、または小さくなる。この誤差が、
m行目の第2要素へ伝播する場合、E(m,2)=I(m,
1)−D(m,1)となる。表示輝度値が画像輝度値より大
きい場合は、E(m,2)は負になることに留意された
い。また、小さい場合は正になる。したがって、表示さ
れた輝度が大きすぎれば負の数として伝播され、輝度が
足りなければ正の数として伝播される。
次に、m行目の第2画像要素輝度I(m,2)の対応する
表示要素輝度D(m,2)への写像を考えると、この方法
では、画像要素輝度I(m,2)と伝播された誤差E(m,
2)の合計を、表示要素輝度D(m,2)へ写像する。言い
換えると、第2表示要素輝度値へ写像される前に、第1
要素の表示輝度の過剰または不足分が、第2画像要素輝
度値から差し引かれ、またはそれに加えられる。
表示要素輝度値上に写像される、画像要素輝度値I(m,
2)と伝播された誤差E(m,2)の和を、m行目の第2画
像要素の「調整済み画像要素輝度値」と定義する。これ
は、隣りの要素に伝播される調整済み輝度値に対する表
示された輝度の過剰分または不足分である。言い換える
と、E(m,3)=[I(m,2)+E(m,2)]−D(m,2)
である。さらに、第3要素の調整済み画像要素輝度値I
(m,3)+E(m,3)が、対応する表示要素輝度値D(m,
3)に写像される。
m行目の残りの要素も同様に写像される。したがって、
m行目の第n要素については、調整済み画像要素輝度値
I(m,n)+E(m,n)が、対応する表示要素輝度値D
(m,n)に写像される。伝播される誤差値E(m,n)=
[I(m,n−1)+E(m,n−1)]−D(m,n−1)で
ある。
(c) 画素インタリービングの詳細な説明 第5図のm行目の第1画像要素i(m,1)に戻ると、誤
差値E(m,1)がない、すなわち同じことであるが、E
(m,1)=0と仮定した。本発明はさらに、誤差値E
(m,1)を、0と画像輝度値がとりうる最大値との間の
任意の値に選択できるシステムを提供する。本発明によ
れば、第1要素の調整済み輝度値I(m,1)+E(m,1)
が、対応する表示要素D(m,1)に写像される。さら
に、m行目の第2要素に伝播される誤差は、第1要素の
調整輝度値から対応する表示要素の輝度値を差し引いた
値、すなわちE(m,2)=[I(m,1)+E(m,1)]−
D(m,1)である。
本発明の画素インタリービング機能の各行の各要素に対
する処理は、形式的には同じである。第n要素について
は、I(m,n)+E(m,n)が、D(m,n)へ写像され
る。また、E(m,n)=[I(m,n−1)+E(m,n−
1)]−D(m,n−1)である。ただし、E(m,1)は選
択した値である。
「画素インタリービング」法では、誤差事前負荷値E
(m,1)は、画像が不変であろうと、フレームごとに変
化しようと、フレームが処理されるごとに変化する。よ
り具体的には、各対角線に対する誤差事前負荷値は、最
大要素輝度値を超えるまで、各フレームが処理されるご
とに増分される。超えた場合には、最大値を差し引くこ
とによって、新たに開始される。等色対角線をもつモザ
イク・カラー表示装置では、2値表示の場合、各対角線
の第1要素に関連する誤差の増分により、それらの対角
線上の「オン」要素が空間的に移動する。すべての事前
負荷値が等しい場合、表示の時間積分値は、表示画像の
数が増えるにつれて、正確な協調トーン画像に近づく。
したがって、処理が高速で、目が、同じ入力画像に対す
る多数の表示画像を統合できる場合、現存画像を用いて
認識される表示が、入力画像の実際の協調トーンに近づ
く。
したがって、本発明は、以下のステップを含む画像表示
の方法として、要約することができる。
(a) 複数の画像画素i(m,n)を含む画像を提供す
るステップ。mは1からmtotalまでの整数を含み、nは
1からntotalまでの整数を含み、ntotalはmの関数であ
り、各画像画素i(m,n)は、q個の画像輝度値の少な
くとも1つに等しい輝度I(m,n)をもつ。ただし、q
は少なくとも3に等しく、各画像画素はそれぞれ1つの
位置をもつ。
(b) 複数の表示画素d(m,n)を含む表示を提供す
るステップ。各表示画素は、画像画素i(m,n)の位置
に対応する位置をもち、各表示画素d(m,n)は、r個
の振幅順表示輝度値A1、A2、…、Arの1つに等しい輝度
D(m,n)で発光することができる。ただし、rは、q
より小さい整数、Axはx番目の表示輝度値である。
(c) r−1個の閾値T1、T2、…、T(r−1)を定
義するステップ。ただし、Txは、x番目の閾値である。
(d) 誤差関数E(m,n)を定義するステップ。ただ
し、E(m,n)=I(m,n−1)+E(m,n−1)−D
(m,n−1)、かつE(m,1)は、すべてのmについて時
間とmだけの関数である。
(e) m=1ないしmtotalについて、各mについてn
=1ないしntotalについて、ある輝度をもつ表示画素d
(m,n)を表示するステップ。
(i)I(m,n)+E(m,n)≦T1のとき、D(m,n)=A
1 (ii)I(m,n)+E(m,n)≧T(r−1)のとき、D
(m,n)=Ar、または (iii)r>2及びT1≦I(m,n)+E(m,n)<T(r
−1)のとき、D(m,n)=Ax。ただし、xは、2とr
−1の間の値で、条件TX−1≦I(m,n)+E(m,n)<
TXを満足する。
上記の検討及び以下の考察では、主として、等色対角線
をもつモザイク・カラー表示装置に重点を置いている
が、本発明は、それだけに限定されるものではない。本
発明は、等色の行または列をもつ表示、ならびに6角形
座標パターンなどその他の種類の表示に好適である。い
ずれにしても、各要素は、マトリックス表記(m,n)で
表わされる。ただし、mは、特定のモザイク・パターン
に基づく処理すべき要素のグループ分けを参照し、n
は、m番目のグループ中の要素の処理順序を参照する。
さらに、入力信号のシーケンスは、必ずしも要素の写像
シーケンスに対応している必要はない。同じことである
が、写像は、実時間で行なう必要はない。たとえば、あ
るフレームに対する入力信号を記憶マトリックスに記憶
しておいて、特定の方法による処理順序でアクセスする
ことができる。
等色対角線表示用のこの誤差拡散法で、誤差を、必ずし
もある表示要素から、対角線内の隣接要素へ直接伝播さ
せる必要はない。上述の方法の簡単な拡張法では、ある
表示要素からの誤差を分割し、それを対角線上で複数の
隣接要素に拡散することができる。したがって、m行目
の第n要素を処理する場合、誤差値E(m,n)は、m行
目の前のいくつかの要素からくる誤差にある百分率をか
けたものの合計に等しくなる。たとえば、E(m,n)の
値は、その行の前の2つの要素の調整済み輝度の和の1/
2から、それらに対応する表示要素の輝度値の和の1/2を
差し引いた値に等しくなる。同じことであるが、E(m,
n)は、 に等しくなる。
別の拡張法では、誤差E(m,n)を、必ずしもm番目の
対角線上だけでなく、複数の近傍要素へ拡散させること
ができる。したがって、m番目の対角線の第n要素を処
理する場合、誤差値E(m,n)は、m番目、(m+3)
番目、(m+6)番目、...の対角線上の前の複数の近
傍要素からの誤差にある百分率をかけたものの和に等し
くなる。というのは、それらの対角線が、単色対角線を
もつ表示では(m,n)番目の要素と同じ色をもつからで
ある。たとえば、E(m,n)の値は、 に等しい。ただし、要素(m+3,n+2)は、要素(m,
n)と同じ色のすでに処理された次の最近接要素であ
る。
上記の「多要素」及び「多分岐」法では、 ただし、 (i)m′は、処理されるmtotal個の要素グループの
m′番目のグループを参照する。jは、m′個の要素グ
ループ中のj′番目の要素を参照する。
(ii)K(m,m′,n,j)は、i(m′,j)からi(m,n)
への誤差伝播に対する伝播係数である。
(iii)E(m,1)は、時間とmの関数である。
K(m,m′,n,j)は、誤差の拡散起点である比較的少数
の画素を除いては、0であることに留意されたい。
また、上記の定式化は、等色対角線をもつモザイクに限
定されるものではなく、その多のパターンのモザイクに
も等しく適用できることに留意されたい。各要素は、も
ちろんマトリックス表記(m,n)で表現しなければなら
ない。ただし、mは、特定のモザイク・パターンに基づ
いて処理される要素グループを参照し、nは、m番目の
グループ中の各要素の処理順序を参照する。
第9図は、マトリックス・モデルの対角線方向に参照し
た行を、代表的な物理的実施例の水平処理と関係づけた
ものである。第9図の対角線行mは、本発明において、
それに沿って誤差が伝播するモザイク・カラー表示の単
色対角線の1本に対応する。m番目の対角線行の第1画
像要素が、水平行中で物理的に処理される最初の要素で
ある。E(m,1)は、上述のようにあらかじめ選択され
ているので、I(m,1)+E((m,1)は、物理的処理に
おいては、対応する表示要素D(m,1)(第9図には図
示せず)で処理される。次いで、物理的処理によって、
水平方向で隣接する位置にある画像要素が(m+1,1)
番目の要素に写像される。というのは、上述のように、
画像及び表示電子信号は、通常、標準ラスタ表示に対応
するからである。物理的処理は、その水平行上の最後の
画像要素が処理されるまで継続し、それが終了すると、
次の水平行の処理が画像要素(m−1,1)から開始され
る。その後で初めて、画像要素(m,2)、すなわちm番
目の対角線行の第2要素が物理的に処理される。
上記説明及び第9図から明らかなように、ある水平行中
のいくつかの要素は、この物理的実施例においては、対
角線行上の隣接する要素の間で処理される。したがっ
て、この物理的実施例は、値[I(m,1)+E(m,1)]
−D(m,1)=E(m,2)を記憶し、その値に正確にアク
セスして、複数の中間画像要素を処理した後に、I(m,
2)+E(m,2)を写像できる手段をもつ必要がある。こ
の記憶を行なう1つの方法は、水平行にある要素の数に
等しい記憶容量をもつ行バッファを使用するものであ
る。誤差は、その水平行上の各中間要素との間でも伝播
させなければならないが、それらの中間要素は他の対角
線行上にもあるので、水平行のサイズの行バッファが、
この機能に適している。
行バッファは、水平行中の要素の数に等しいサイズのFI
FOシフト・レジスタに機能的に類似した方式で、これを
行なう。第9A図を参照すると、水平方向で隣接する要素
22の処理が始まる前に、その結果得られる、処理された
要素21の値E(m,2)がバッファ20にロードされる。各
中間ラスタ順要素23〜28が処理されるとき、E(m,2)
の値が、バッファ20の出力26に向かって移動し、同時
に、中間要素23〜28の誤差に対応するデータが入力さ
れ、バッファ20から引き出される。m番目の対角線行の
第2要素29が物理的に処理されるとき、値E(m,2)は
バッファ20の出力30にあり、処理のためにそれにアクセ
スすることができる。処理後、その結果生じた、m行目
の次の要素に伝播される誤差E(m,3)(図示せず)
が、バッファ20に入力される。第9A図は、7個の中間要
素をもつ表示を示すが、それより多いまたは少ない水平
方向要素をもつ表示装置でも同様のことが言える。
第10図を参照すると、本発明の1つの実施例が示されて
いる。この実施例は、本発明の方法に従って誤差を伝播
させ、中間要素を処理するとき、誤差を記憶できる手段
をもっている。入力信号及び出力信号の順序は、標準ラ
スタ走査線の左から右、上から下への順序に対応してい
るので、(l,p)という要素を、画像要素の水平行及び
垂直列に対応する要素として考えるのが、最も容易であ
る。簡潔に言うと、画像要素(l,p)の画像要素輝度値
I(l,p)が、入力手段42によって入力される。l=1
またはp=1の場合、各要素のこの参照方式では、当該
要素は、対角線行の上端にあり、本発明に従って誤差値
E(l,p)を入力しなければならない。したがって、プ
リロード・バッファ52にアクセスして、E(l,p)を取
り出す。考察中の要素が対角線の上端にない場合、すな
わちl≠1かつp≠1の場合は、適切な誤差値E(l,
p)が誤差記憶手段48から取り出される。E(l,p)がど
のようにして得られようと、処理手段でI(l,p)に加
えられる。合計I(l,p)+E(l,p)によって、閾値決
定手段46にアクセスする。閾値決定手段46は、和I(l,
p)+E(l,p)が上述のr−1個の閾値のどれの間にあ
るかを判定する。処理手段50は、適切な閾値を使って、
その閾値に基づく出力手段44で表示輝度の値D(l,p)
を出力する。要素を水平方向及び垂直方向に参照するた
め、i(l,p)に対する対角線要素はi(l+1,p+1)
である。したがって、処理手段50は、値E(l+1,p+
1)=[I(l,p)+E(l,p)]−D(l,p)も誤差記
憶手段48に記憶する。
誤差記憶手段は、画像要素の垂直列要素の数に等しいサ
イズの行バッファでよい。
上記の装置は、一般に、誤差を対角線方向に伝播する装
置に適用することができ、上述の特定の写像だけに限定
されるものではない。この装置は、I(l,p)及びE
(l,p)に基づくD(l,p)のどんな決定にも使用でき、
必ずしも、本発明の閾値処理法である必要はない。さら
に、I(l,p)、E(l,p)及びD(l,p)から決定され
るE(l+1,p+1)のどんな値にも使用できる。
より具体的には、この特定の実施例は、以下の手段を含
む。
(a) 画像上のある位置にそれぞれ対応する複数の画
像画素i(l,p)に対応する複数の輝度コード化信号I
(l,p)を、標準的な左から右、上端から下端へのラス
タ順序で受け取る入力手段。ただし、lは、1からl
totalまでの整数を含み、ラスタ走査の上端から下端へl
total本の水平行に対応し、pは、1からptotalまでの
整数を含み、ラスタ走査の左から右へptotal本の垂直列
に対応する。各輝度コード化信号I(l,p)は、q個の
画像輝度値の少なくとも1つに対応し、qは、少なくと
も3に等しい。
(b) 複数の表示画素d(l,p)に対応する複数の輝
度コード化信号D(l,p)を順次出力する出力手段。各
表示画素d(l,p)は、画像画素の位置i(l,p)に対応
し、各表示輝度コード化信号D(l,p)は、r個の振幅
順表示輝度値A1、A2、…、Arの1つに対応する。ただ
し、rは、qより小さい整数、Axは、第x表示輝度値で
ある。
(c) 入力における輝度コード化信号に対応する誤差
値E(l,p)を記憶する誤差記憶手段。
(d) 入力における輝度コード化信号の数に対応する
事前選択された誤差値E(l,p)を維持するプリロード
・バッファ。
(e) 以下の動作によって、入力における輝度コード
化信号I(l,p)を出力における輝度コード化信号D
(l,p)に写像する処理手段。
(1) 値I(l,p)を入力手段から取り出す。
(2) l=1またはp=1の場合、値E(l,p)をプ
リロード・バッファから得る。
(3) l≠1かつp≠1の場合、値E(l,p)を誤差
記憶手段から得る。
(4) 値I(l,p)及び値E(l,p)に基づいて値D
(l,p)を決定する。
(5) 値D(l,p)を前記出力手段に送る。
(6) I(l,p),D(l,p)及びE(l,p)に基づいて
値E(l+1,p+1)を計算する。
(7) 前記誤差記憶手段にE(l+1,p+1)を記憶
する。
さらに、出力手段は、各要素が輝度値A1、A2、…、Arを
とることのできるカラー・モザイク・パターンをもつ表
示装置に接続されることになる。
この装置のもう1つの実施例は、誤差を、その対角線上
または他の対角線上の2つ以上の隣接要素に伝播するも
のである。この装置は、以下の手段を含む。
(a) それぞれ画像上のある位置に対応する複数の画
像画素i(l,p)に対応する複数の輝度コード化信号I
(l,p)を、標準の左から右、上端から下端へのラスタ
順序で受け取る入力手段。ただし、lは、1からltotal
までの整数を含み、ラスタ走査の上端から下端へltotal
本の水平行に対応し、pは、1からptotalまでの整数を
含み、ラスタ走査の左から右へptotal本の垂直列に対応
する。各輝度コード化信号I(l,p)は、q個の画像輝
度値の少なくとも1つに対応し、qは、少なくとも3に
等しい。
(b) 複数の表示画素d(l,p)に対応する複数輝度
コード化信号D(l,p)を順次出力する出力手段。ただ
し、各表示画素d(l,p)は画像画素i(l,p)の位置に
対応し,各表示輝度コード化信号D(l,p)は、r個の
振幅順表示輝度値A1、A2、…、Arの1つに対応する。た
だし、rは、qより小さい整数、Axは、第x表示輝度値
である。
(c) 前の要素(l′,p′)から入力輝度コード化信
号I(l,p)に伝播される部分誤差値PE(l,l′,p,p′)
を記憶する部分誤差記憶手段。
(d) 入力における複数の輝度コード化信号に対応す
る事前選択された誤差値E(l,p)を維持するバッファ
・プリロード手段。
(e) 以下の動作によって、入力における輝度コード
化信号I(l,p)を出力における輝度信号に写像する処
理手段。
(1) 入力手段から値I(l,p)を取り出す。
(2) l=1またはp=1の場合に、バッファ・プリ
ロード手段から値E(l,p)を得る。
(3) l≠1かつp≠1の場合に、部分誤差記憶手段
からI(l,p)に伝播されるすべての値PE(l,l′,p,
p′)を得、PE(l,l′,p,p′)の値を合計してE(l,
p)を得る。
(4) I(l,p)及びE(l,p)の値に基づいて、値D
(l,p)を決定する。
(5) 値D(l,p)を出力手段へ送る。
(6) 部分誤差値PE(a,l,b,p)を計算する。ただし
(a,b)は、(l,p)から誤差が伝播される要素である。
(7) すべての(a,b)について、前記部分誤差値PE
(a,l,b,p)を前記部分誤差記憶手段に記憶する。
この実施例では、部分誤差記憶手段は、複数の行バッフ
ァでよい。
より一般的には、この装置は、入力信号を、必ずしも標
準ラスタ順序ではないある順序で受け取り、それらの入
力信号を異なる順序によって写像する。その場合、この
装置は、第10A図に示すように、入力手段42と処理手段5
0との間に、記憶マトリックス54を必要とする。したが
って、そのような装置は、以下の手段を含むことにな
る。
(a) 画像上のある位置に対応する複数の輝度コード
化信号I(l,p)を受け取る入力手段。ただし、lは、
1からltotalまでの整数を含み、処理されるltotal個の
要素グループを参照し、pは、1からptotalまでの整数
を含み、第lグループ中の要素を処理順序に従って参照
し、ptotalは、lの関数である。各輝度コード化信号I
(l,p)は、q個の画像輝度値の少なくとも1つに対応
し、qは少なくとも3に等しい。
(b) 完全フレームの入力画像輝度値を記憶し、アク
セスすることのできるマトリックス記憶手段。
(c) 入力画像輝度値I(l,p)の位置に対応する複
数の輝度コード化信号を順次出力する出力手段。ただ
し、各表示輝度コード化信号D(l,p)は、r個の振幅
順表示輝度値A1、A2、…、Arの1つに対応する。rは、
qより小さい整数、Ax第x表示輝度値である。
(d)要素(l′,p′)からの処理される輝度コード化
信号(l,p)に対応する部分誤差値PE(l,1′,p,p′)を
記憶する部分誤差記憶手段。
(e) 処理される複数の輝度コード化信号に対応する
事前選択された誤差値E(l,p)を維持するバッファ・
プリロード手段。
(f) 以下の動作によって、輝度コード化信号I(l,
p)を出力時に輝度信号に写像する処理手段。
(1) マトリックス記憶手段から、値I(l,p)を取
り出す。
(2) l=1またp=1の場合に、バッファ・プリロ
ード手段から値E(l,p)を得る。
(3) l≠1またはp≠1の場合に、すべてのl′及
びp′について、値PE(l,l′,p,p′)を部分誤差記憶
手段から得、PE(l,l′,p,p′)の値を合計してE(l,
p)を得る。
(4) 値I(l,p)及びE(l,p)に基づいて、値D
(l,p)を決定する。
(5) 値D(l,p)を出力手段に送る。
(6) 部分誤差値PE(a,l,b,p)を計算する。ただ
し、(a,b)は、(l,p)から誤差を伝播される要素であ
る。
(7) すべての(a,b)について、前記部分誤差値PE
(a,l,b,p)を前記部分誤差記憶手段に記憶する。
上記装置は、等色対角線をもつモザイク・カラー・パタ
ーン以外のパターンにも適用できる。要素は、マトリッ
クス表記(l,p)で参照される。ただし、lは、表示装
置の特定のモザイク・パターンに基づいて処理される要
素グループを表し、pは、グループ内の要素の処理順序
を参照する。
以下の考察では、これまでと同様に、参照は、等色対角
線をもつモザイクの対角線に対応するものとする。言い
換えると、mは、モザイク・カラー表示装置のmtotal
の単色対角線の1つ、nは対角線の上端からn番目の要
素である。この場合も、例として等色対角線をもつモザ
イクに重点を置いて述べるが、本発明は一般にモザイク
・カラー・パターンに適用される。
各対角線行に対するE(m,1)は、画像の物理的境界上
にある画像要素に対応する。要素(m,1)は対角線行の
開始点なので、前の要素からの誤差の伝播はない。した
がって、上述のように、E(m,1)は、m本の各対角線
行に対して選択することができる。その値は、m本の対
角線行すべてに対して、同じでも異なっていてもよい。
また、画像ごとに変化してもよい。
本発明によって処理される連続フレームに対するm行目
の第1要素の誤差値E(m,1)を変更した結果、すべて
のmについて、D(m,n)のいずれかまたはすべてに変
化が生じる。第11図を参照すると、「行」は水平に描い
てあるが、これまでの図面と同様、モザイク・カラー表
示装置の対角線行mに対応するものでも、一般にすべて
のモザイク・パターンに対応するものでもよい。この2
つのフレームが同じ、または少なくとも、2つの連続フ
レームのm番目の行が同じであると仮定する。またこの
説明で、E(m,1)は、これらの連続フレームに対する
最小画像輝度値と最大画像輝度値との間の2つの値を交
互にとるものと仮定する。E(m,1)の値は異なるの
で、連続する対角線要素に伝播される誤差は、一般に異
なる。というのは、(m,n)番目の要素に関連する誤差
E(m,n)=I(m,n−1)+E(m,n−1)−D(m,n−
1)、及びI(m,n)の値は、画像要素間で同じと仮定
されているからである。さらに、表示要素値D(m,n)
の写像が,2つの同一フレーム上の対応する画像で異なる
ことがある。というのは、D(m,n)は、第n要素の調
整済み輝度値I(m,n)+E(m,n)から写像され、E
(m,n)が2つの同一フレームで異なるからである。し
たがって、E(m,1)が変化すると、すべてのmについ
て、D(m,n)のいずれかまたはすべてが変化すること
は明らかである。
連続する同一フレームに対する2つの輝度値を第n表示
要素輝度値D(m,n)が交互にとると、その交代が十分
に速い場合、2つの輝度の平均値が認識される。閾値レ
ベルが、とりうる2つの表示輝度値のほぼ中間の値であ
る場合、閾値近くの輝度値I(m,n)をもつ画像要素
は、隣接するどちらの表示輝度値によってもうまく表現
されない。隣接する2つの表示輝度値を交互にとると
(この方法では、その公算が高い)、閾値レベル、また
は画像要素輝度値にほぼ等しい輝度が認識される。さら
に、閾値レベルの境界上にない輝度I(m,n)をもつ画
像要素では、E(m,l)の変化によって、連続するフレ
ーム間で表示輝度が変化する可能性はより低い。これも
またよい結果をもたらす。というのは、I(m,n)が、
閾値近くにない場合は、可能な輝度表示レベルAxに比較
的近く、Axへの写像によって、よく表現されるからであ
る。
上記の説明を拡張して、m行目の第1要素の誤差E(m,
1)値を、連続フレームに対する可能な画像輝度値の範
囲内にある3つ以上の値の間で変化させることができ
る。一連の同一フレームについて、各画像ごとに(m,
l)が取り得る値の数が増加するにつれて、各表示要素
の平均輝度D(m,n)は、対応する画像要素輝度I(m,
n)の値に近づく。言い換えると、各フレームに対して
各mをランダムに選んで、1,000個の同一フレームをE
(m,l)で処理して表示し、これら1,000個のフレーム
を、目で見て表示の変化が区別できないほど短時間に処
理する場合、その表示は、すべての点で、とりわけグレ
イ・トーニングの点で、そのフレームと同じであると認
識される。
上記のことは、本発明の基礎であるが、処理速度は、目
で見て検出できないほどの速度で、多数のフレームを処
理できる状態にはない。現在の処理速度で、同じ画像に
対してE(m,l)が1,000個の値の間で変化する場合、目
で見て輝度の平均を認識するのではなく、その結果生じ
る、行m上の個々の表示要素の輝度変化が認識される。
下記の特定の実施例は、これら2つの矛盾する要件の折
合いをつけようとする試みである。すなわち、連続フレ
ームに対して、経時的により正確な輝度表示ができるよ
うにE(m,1)を変化させ、同時に、表示される画像要
素の変化が同じ入力画像に対して経時的に認識されるほ
どにはE(m,1)を変化させないようにするものであ
る。
本発明の1つの実施例では、最初、各mについてm行目
の第1要素に対する誤差値E(m,1)を、他のmに対す
る誤差値と相関させない。各E(m,1)は、0と最大画
像輝度値の間の初期値をもつ。各mに対するE(m,1)
は、各連続フレームごとに増分される。E(m,1)が最
大画像輝度値を超えると、その最大値を差し引き、処理
を継続する。
本発明のより具体的な実施例では、表示要素は、とりう
る2つの輝度値(本発明の上記の一般式で表わせばr=
2)の1つだけをとることができる。A1及びA2は、それ
ぞれ、0と1に正規化され、T1は、1/2に選択する。画
像輝度値は、テレビ入力の値に対応し、正規化された輝
度0と1の間の256個の値のうちの1つをとることがで
きる。各画像について、各mに対するE(m,1)を、最
初、任意に0または0.5に選択する。連続した画像で
は、各mに対するE(m,1)は、0と0.5を交互にとる。
これは、品質的に良好なハーフ・トーニングをもたらす
ので、好ましい実施例である。
本発明の画素インタリービング機能の利点は、上記の実
施例に従って処理されるアナログ画像の一様に暗い(黒
ではない)領域を考えれば実証できる。画像要素が、T1
(すなわち1/2)より小さいと仮定すると、ほとんどの
表示要素はオフである。m行目のプリロード値E(m,
l)=0の場合、I(m,n)+E(m,n)がT1より大きく
なり、(m,n)番目の要素が「オン」になるまで、行m
の要素間で徐々に誤差が蓄積する。しかし、D(m,n)
=1の間は、I(m,n)+E(m,n)はT1すなわち1/2よ
りわずかに大きいだけである。したがって、(m,n+
1)番目の要素に伝播される誤差は約−1/2である。し
たがって、次の「オン」要素を生じるため1/2を超える
まで誤差が蓄積しなければならないので、行mの(m,
n)に隣接する「オフ」画素が比較的多数できる。その
結果、行m上に、「オン」要素が均等な間隔でまばらに
生じる。
次のフレームで、 E(m,l)=1/2となるようにE(m,l)が変調される場
合、その表示の「オン」要素は、前の表示の「オン」要
素間で等距離にある要素になる。これは、蓄積誤差が0
の前のフレームのすべての要素が、今度は誤差1/2を持
って、「オン」画素を生じ、蓄積誤差が1/2の前の「オ
ン」要素は、誤差0を持って、「オフ」画素を生ずるた
めである。
したがって、E(m,l)が、連続する同一画像に対して
0と1/2を交互にとる場合、本発明の結果、m行目の
「オン」画素が時間的及び空間的に均一に移動して、目
で見ると、時間定数プリロードの場合のように黒い背景
上のまばらな静止した「オン」要素ではなく、「オン」
要素の空間的及び時間平均が認識される。
もう1つの方法では、いま述べた実施例と同じパラメー
タを選ぶ。しかし、各mに対するE(m,l)は、最初、
0と1の間でランダムに選択する。連続フレームでは、
各mに対するE(m,l)は、初期値と、(i)初期値が1
/2以上の場合は、初期値より1/2小さい値、(ii)初期
値が1/2未満の場合は、初期値より1/2大きい値、のいず
れかの値を交互にとる。
本発明のもう1つの特徴は、本発明に特有の雑音を抑制
する方法である。雑音の除去は、グレイ・トーニングに
関する他の方法の技術分野では知られているが、画素イ
ンタービングではうまく働かない。雑音は、表示の画像
が暗い領域に現われるまばらな「オン」画素を含む。こ
れらの「オン」画素は、1つ1つが非常に目立ち、表時
される画像の品質を低下させる。そのような雑音は、本
発明の誤差伝播法の当然の結果である。そうなるのは、
第1閾値T1よりずっと低い輝度をもつ画像領域において
さえ、誤差が連続する要素に伝播されるとき、隣接要素
の誤差値が増加するためである。最終的には、第n要素
の調整済み輝度値E(m,n)+I(m,n)がT1を超え、D
(m,2)=A2となる。すなわち、一様に暗い画像領域内
に、光る表示画素が生じる。
本発明では、行中の最後の表示要素が、いつA1より大き
い輝度で表示されたかのレコード、すなわちカウンタ変
数Cを維持することによって、この雑音を除去する。
(1)考慮中の表示要素が、本発明の処理アルゴリズム
を使用して、輝度A2で写像される場合、及び(2)A1よ
り大きい輝度値をもつ最後の要素以降に、輝度値A1の表
示要素が、事前に選択した数N以上処理されたことをレ
コードが示す場合、表示要素は、輝度値A2ではなくA1で
写像される。両方の条件が満たされない場合は、考慮中
の表示要素は、本発明の名目処理アルゴリズムの結果で
ある輝度A2で写像される。
もちろん、表示要素が表示されるときはいつも、またA1
より大きい輝度で表示すべき場合はアルゴリズムを使用
して、レコードCがリセットされる。同様に、考慮中の
表示要素が新しい行を始めるときは、レコードCがリセ
ットされる。雑音を除去する際、すべての処理は、上記
に詳述した方式で行なわれることを強調しておく。雑音
除去の機能では、表示要素をA1で表示するか、A2で表示
するかの最終決定が追加される。
本発明のその他の細部の実施態様は自明である。たとえ
ば、1つの実施例では、表示輝度値は、等間隔で配置さ
れ、閾値は、隣接する輝度値の間で等距離的に配置され
る。
さらに、画素インタリービングによるこの誤差伝播法
は、白黒表示装置にも適用できる。その場合、対角線方
向に誤差を伝播する必要はない。というのは、水平方向
に隣接する要素が白と黒だからである。誤差は水平方向
に伝播することができ、要素はmが水平行に対応し、n
が垂直列に対応するように参照できる。したがって、す
べてのi(m,1)、すなわち、それに対して誤差が事前
選択される要素が、画像の第1垂直列を構成することに
なる。
F.発明の効果 本発明によれば、暗い領域での性能が良好である、誤差
伝播ハーフトーニング方が実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の処理方法の流れ図である。 第2図は、行l内の画像要素を行l内の表示要素上に写
像することを示す概略図である。 第3図は、各表示要素を通って等色対角線を引いた、標
準のモザイク・カラー表示の概略図である。 第4図は、画像要素が等色対角線に対応して参照されて
いるモザイク・カラー画像の概略図である。 第5図は、本発明による表示の対角線方向に参照された
第m行の写像の水平概略図である。 第6図は、画像要素、表示要素、及び処理閾値レベルの
相対的輝度値を示す図である。 第7図は、画像要素が、標準のテレビ表示装置上で256
個の輝度値のうちの1つをとることができ、表示要素が
標準の2進LCD表示装置上で2つの輝度値のうちの1つ
をとることができる場合の、第6図と同様の相対的輝度
値を示す図である。 第8図は、第6図と同様に、相対的輝度値を示し、輝度
I(m,n)の画像要素の写像を模式的に示す図である。 第9図は、本発明における要素の実際の物理的処理を、
対角線マトリックス参照に関して示した概略図である。 第9A図は、本発明の実際の物理的実施例において、値E
がある要素から対角線方向で隣接する要素にどのように
伝播するかを示す概略図である。 第10図は、本発明の実施例のブロック・ダイヤグラムで
ある。 第10A図は、本発明の別の実施例のブロック・ダイヤグ
ラムである。 第11図は、連続的に処理される画像について、第m行中
の最初の要素に対する事前選択された誤差値の変化を示
す概略図である。 2……画像、4……画像マトリックス、6……マトリッ
クス要素、8……プロセッサ、10……表示装置、42……
入力手段、44……出力手段、46……閾値決定手段、48…
…誤差記憶手段、50……処理手段、52……プリロード・
バッファ、54……記憶マトリックス。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)各ラスタ走査の水平行が順次のp
    total個の表示要素より成り、かかる水平行がltotal
    上端から下端へと続くラスタ走行型表示装置であって、
    上記表示要素が複数色のモザイク・カラー・パターンを
    なし、同色の表示要素が対角線の方向に並んでおり、上
    記水平行をl(lは1からltotalまでの整数)、上記水
    平行の各々に属する表示要素をp(pは1からptotal
    での整数)でそれぞれ参照して、d(l,p)で参照され
    る表示要素が各々輝度値Ax(Axは輝度値の順にA1,A
    2,....Arの1つを表す)に等しい輝度D(l,p)で発光
    する表示装置と、 (b)各画像要素i(l,p)がq個(ここでq>rかつ
    q>3)の画像輝度値の1つに等しい輝度I(l,p)を
    持ち、かつ各画像要素i(l,p)の位置が上記表示要素
    d(l,p)の位置に対応する入力画像を与える入力手段
    と、 (c)各l及びpについて誤差値E(l,p)を記憶する
    誤差記憶手段と、 (d)予め選択された誤差値E(l,p)を記憶するプリ
    ロード・バツファと、 (e)lの各々について、かつ各lのpの各々につい
    て、ただし、l=1またはp=1については上記プリロ
    ード・バツフアに記憶されたE(l,p)を用い、 E(l+1,p+1)=I(l,p)+E(l,p)−D(l,p) に従って各lおよびpについて誤差値E(l,p)を計算
    する手段と、 (f)上記計算する手段による誤差値E(l+1,p+
    1)の計算において用いるため誤差値E(l,p)を上記
    誤差記憶手段から取り出す手段と、 (g)Txがx番目の閾値であるとして、r−1個の閾値
    T1,T2,...T(r−1)を用いて、 (イ)I(l,p)+E(l,p)<T1 の場合はD(l,p)=A1 (ロ)I(l,p)+E(l,p)≧T(r−1) の場合はD(l,p)=Ar あるいは (ハ)r>2かつ T1≦I(l,p)+E(l,p)<T(r−1) の場合は、xが条件 T(x−1)≦l(l,p)+E(l,p)<Tx を満足する2とr−1の間の値であるとして、 D(l,p)=Ax なる輝度値を表示要素d(l,p)について発生する手段
    と、 を含む画像表示用装置。
  2. 【請求項2】(a)各ラスタ走査の水平行が順次のp
    total個の表示要素より成り、かかる水平行ltotal個上
    端から下端へと続くラスタ走査型表示装置であって、上
    記表示要素が複数色のモザイク・カラー・パターンをな
    し、同色の表示要素が対角線の方向に並んでおり、上記
    水平行をl(lは1からltotalまでの整数)、上記水平
    行の各々に属する表示要素をp(pは1からptotalまで
    の整数)でそれぞれ参照して、d(l,p)で参照される
    表示要素が各々輝度値Ax(Axは輝度値の順にA1,A2,...A
    rの1つを表す)に等しい輝度D(l,p)で発光する表示
    装置と、 (b)各画像要素i(l,p)がq個(ここでq>rかつ
    q>3)の画像輝度値の1つに等しい輝度l(l,p)を
    持ち、かつ各画像要素i(l,p)の位置が上記表示要素
    d(l,p)の位置に対応する入力画像を与える入力手段
    と、 (c)同じ対角線上の先行画像要素i(l′,p′)から
    後続画像要素i(l,・p)の輝度I(l,l′,p、p′)
    に伝播されるべき部分誤差値PE(l,l′,p,p′)を記憶
    するための部分誤差記憶手段と、 (d)予め選択された誤差値E(l,p)を記憶するプリ
    ロード・バッフアと、 (f)lの各々について、かつ各lのpの各々につい
    て、ただし、l=1またはp=1については上記プリロ
    ード・バツフアに記憶されたE(l,p)を用い、l≠1
    かつp≠1については上記部分誤差記憶手段から得られ
    る部分誤差値PE(l,l′,p,p′)を用いて、 E(l,p)=I(l,P)+PE(l,l′、p,p′)−D(l,
    p)により定まる輝度値D(l,p)を表示要素d(l,p)
    について発生する手段と、を含む画像表示用装置。
  3. 【請求項3】(a)各ラスタ走査の水平行が順次のp
    total個の表示要素より成り、かかる水平行がltotal
    上端から下端へと続いて成る表示フレームを順次表示す
    るラスタ走査型表示装置であって、上記表示要素が複数
    色のモザイク・カラー・パターンをなし、同色の表示要
    素が対角線の方向に並んでおり、上記水平行をl(lは
    1からltotalまでの整数)、上記水平行の各々に属する
    表示要素をp(pはlからptotalまでの整数)でそれぞ
    れ参照して、d(l,p)で参照される表示要素が各々輝
    度値Ax(Axは輝度値の順にA1,A2,...Arの1つを表す)
    に等しい輝度D(l,p)で発光する表示装置と、 (b)各画像要素i(l,p)がq個(ここでq>rかつ
    q>3)の画像輝度値の1つに等しい輝度I(l,p)を
    持ち、かつ各画像要素i(l,p)の位置が上記表示要素
    d(l,p)の位置に対応する入力画像を上記各フレーム
    について与える入力手段と、 (c)先行フレームの先行画像要素i(l′,p′)から
    後続フレームの同じ対角線上の後続画像要素i(l,p)
    の輝度I(l,p)に伝播されるべき部分誤差値PE(l,
    l′,p,p′)を記憶するための部分誤差記憶手段と、 (d)予め選択された誤差値E(l,p)を記憶するプリ
    ロード・バッファと、 (f)lの各々について、かつ各lのpの各々につい
    て、ただし、l=1またはp=1については上記プリロ
    ード・バッファに記憶されたE(l,p)を用い、l≠1
    かつp≠1については上記部分誤差記憶手段から得られ
    る部分誤差値PE(l,l′,p,p′)を用いて、 E(l,p)=I(l,p)+PE(l,l′,p,p′)−D(l,p) により定まる輝度値D(l,p)を表示要素d(l,p)につ
    いて発生する手段と、 を含む画像表示用装置。
JP2006053A 1989-01-13 1990-01-13 表示用装置 Expired - Lifetime JPH0792650B2 (ja)

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