JPH0791942B2 - シールド機のカッタ駆動伝達機構 - Google Patents

シールド機のカッタ駆動伝達機構

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JPH0791942B2
JPH0791942B2 JP17697492A JP17697492A JPH0791942B2 JP H0791942 B2 JPH0791942 B2 JP H0791942B2 JP 17697492 A JP17697492 A JP 17697492A JP 17697492 A JP17697492 A JP 17697492A JP H0791942 B2 JPH0791942 B2 JP H0791942B2
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cutter
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drive
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和夫 並木
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公転カッタを自軸回り
に回転させながら公転させることによりトンネルを掘削
するシールド機において、上記公転カッタを自転及び公
転させるためのカッタ駆動伝達機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているシールド機の中に
は、公転カッタを自軸回りに回転させながら公転させる
ことによりトンネルを掘削するものがある。例えば、近
年、下水道、電力線、地下鉄のトンネル等において円形
以外の断面形状をもつトンネルを掘削するための自由断
面シールド機の開発が進められているが、このような自
由断面シールド機においては、中央でメインカッタを水
平軸回りに回転させることにより、推進方向前面の中央
部分を掘削するとともに、遊星カッタ(上記公転カッタ
に該当)をメインカッタの周囲で自軸回りに回転させな
がら公転させることにより、上記中央円形部分の外周部
分を掘削し、全体として所望形状の掘削断面を得るよう
にしている。従って、このようなシールド機において
は、上記遊星カッタを自転させかつ公転させるための駆
動伝達機構を要することになる。
【0003】このようなカッタ駆動伝達機構としては、
特開平1−133760号公報に示されるようなものが
ある。この機構を図6に示す。
【0004】図において、シールド機本体であるスキン
プレート101の中央部分に固定リング100が設けら
れ、この固定リング100の周囲に、カッティングホイ
ール(回転体)102側に固定されたリング104が軸
受103を介して回転可能に支持されており、上記カッ
ティングホイール102の周縁部に回動アーム105を
介して複数の遊星カッタ107が回動可能に装着されて
いる。上記リング104の後端部にはカッティングホイ
ール駆動用歯車106が固定されるとともに、同じリン
グ104の外周面に遊星カッタ駆動用歯車108が上記
カッティングホイールの回転中心軸と同じ軸回りに回転
可能に支持されている。そして、上記カッティングホイ
ール駆動用歯車106がカッティングホイール駆動用モ
ータ112のピニオン113に連結されるとともに、上
記遊星カッタ駆動用歯車108が、遊星カッタ107の
回転中心軸に連結された遊星カッタ駆動用ピニオン10
9と、遊星カッタ駆動用モータ111の出力軸に連結さ
れたピニオン110との双方に噛合されている。
【0005】従って、上記カッティングホイール駆動用
モータ112の作動により、上記カッティングホイール
駆動用歯車106及びリング104を介してカッティン
グホイール102が回転駆動され、これに伴って上記遊
星カッタ107が公転すると同時に、この公転中、遊星
カッタ駆動用モータ111が作動することにより、その
駆動力がピニオン110、上記遊星カッタ駆動用歯車1
08、及びこれに噛合される遊星カッタ駆動用ピニオン
109を順に介して遊星カッタ107の回転中心軸に伝
達され、これにより遊星カッタ107が自転するように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記シールド機では、
カッティングホイール駆動用モータ112及び遊星カッ
タ駆動用モータ111がともにスキンプレート101側
に固定されており、両モータ112,111の相対位置
関係が固定されているため、遊星カッタ107を円滑に
自転及び公転させるためには、上記カッティングホイー
ル駆動用モータ112のピニオン113と噛合されるカ
ッティングホイール駆動用歯車106の回転中心軸と、
遊星カッタ駆動用モータ111の出力軸に固定されたピ
ニオン110に噛合される遊星カッタ駆動用歯車108
の回転中心軸とを正確に合致させなければならない。両
者が偏心していると、両者の回転中にカッティングホイ
ール駆動用歯車106に対して遊星カッタ駆動用歯車1
08が偏心運動する(すなわち径方向に変位する)た
め、円滑な駆動伝達は困難となる。
【0007】ここで、図示の構造において両回転中心軸
を正確に合致させるためには、カッティングホイール駆
動用歯車106の回転中心軸とリング104の中心軸と
を正確に合致させ、しかも、リング104の中心軸と遊
星カッタ駆動用歯車108の回転中心軸とを正確に合致
させなければならず、どちらの軸合わせに狂いがあって
も、両歯車106,108の回転中心軸はずれてしま
う。このように2個所における軸合わせを同時にかつに
正確に行うことは製造上容易でない。また、両歯車10
6,108はリング104において互いに離れた位置に
設けられているので、掘削時に偏心荷重を受けて固定リ
ング105やリング104が撓むと、この撓みに起因し
て両歯車106,108同士の相対位置が大きく変化
し、両歯車106,108を同軸心位置に保つことが不
可能となってしまう。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、遊星カ
ッタ等の公転カッタを自転させながら公転させる際、そ
の駆動伝達を常時安定して良好に行うことができる機構
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、シ―ルド機本
体と、このシ―ルド機本体にその推進方向に延びる軸回
りに回転可能に支持された回転体と、この回転体にその
回転軸から外れた位置に自軸回りに回転可能に支持され
た公転カッタとを備え、上記シールド機本体に、上記回
転体を駆動するための回転体駆動源と、上記公転カッタ
を回転駆動するためのカッタ駆動源とが固定されたシー
ルド機において、上記シールド機本体の中央に固定され
る支持部材と、この支持部材の周囲に上記回転体の回転
中心軸と同一の軸回りに回転可能に支持され、上記回転
体駆動源に連結される回転体駆動伝達歯車部が一体形成
された回転体駆動伝達部材と、この回転体駆動伝達部材
と上記回転体とを両者が一体に回転するように連結する
連結部材と、上記回転体駆動伝達部材の外周面にこの回
転体駆動伝達部材の回転中心軸と同一の軸回りに回転可
能に直接支持され、上記カッタ駆動源側に設けられた駆
動側歯車と公転カッタの回転軸側に連結された被駆動側
歯車との双方に噛合されるカッタ駆動伝達歯車とを備え
たものである(請求項1)。
【0010】ここで、上記カッタ駆動伝達歯車として
は、上記駆動側歯車に噛合される第1の歯車と、この第
1の歯車と異なるモジュールを有し、上記被駆動側歯車
に噛合される第2の歯車とを両者が一体に回転するよう
に連結したものが好適である(請求項2)。
【0011】
【作用】上記構成によれば、支持部材の外周面に直接、
回転体駆動伝達歯車部をもつ回転体駆動伝達部材を支持
するとともに、この回転体駆動伝達部材の外周面に直接
カッタ駆動伝達歯車を支持しているので、両者の軸合わ
せを直接的に行うことができる。また、シールド機外部
から偏心荷重を受ける等して連結部材等が撓み変形して
も、上記回転体駆動伝達歯車部とカッタ駆動伝達歯車と
の相対位置にはほとんど影響が及ばない。
【0012】さらに、請求項2記載の機構では、公転カ
ッタ駆動伝達歯車が第1の歯車と第2の歯車とに分割さ
れることにより、回転体が第1の歯車のモジュールに応
じた回転数で回転駆動されるとともに、公転カッタが、
上記回転体の回転数とは独立した、第2の歯車のモジュ
ールに応じた回転数で回転駆動されることになる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図5に基づいて説
明する。
【0014】図2,3に示すシ―ルド機は、角筒形状の
スキンプレ―ト(シ―ルド機本体)1を備え、このスキ
ンプレ―ト1の先端内部にカッティングホイ―ル(回転
体)2を収容している。
【0015】このカッティングホイ―ル2は前面板3お
よび後面板10を有し、上記スキンプレ―ト1の中心軸
(推進方向に延びる軸)Gを中心に回転可能に構成され
ている。上記前面板3には、複数のスリット3aが放射
状に形成されている。この前面板3の中心部分にはセン
タ―ビット4が設けられ、上記スリット3aの周縁部分
には多数のカッタビット5が配設されており、両ビット
4,5によりセンタ―カッタ6が構成されている。ま
た、このカッティングホイ―ル2の周縁部前方の複数箇
所には、カッタビット7a,7bをもつ遊星カッタ7が
配設されている。
【0016】図3に示すように、カッティングホイ―ル
2の後部外周面は、スキンプレ―ト1側のブラケット8
aにシール部9を介して相対回転可能に接合されてお
り、カッティングホイ―ル2の後面板10には後方に延
びるリング(連結部材)11が固定されている。スキン
プレ―ト1の中央部分には、後述のようにしてスキンプ
レート1側に固定された固定リング15が設置されてお
り、この固定リング15と上記リング11との間にシ―
ル部16が介在している。
【0017】リング11の後方では、スキンプレ―ト1
に設けられたブラケット8cに減速機付のカッティング
ホイール駆動用モータ35が固定されており、このカッ
ティングホイール駆動用モータ35の出力軸に設けられ
たピニオン18bが詳細後述の駆動伝達機構17及び上
記リング11を介してカッティングホイール2に連結さ
れている。また、同じブラケット8cにおいて上記カッ
ティングホイール駆動用モータ(回転体駆動源)35の
配設位置と異なる位置には、遊星カッタ駆動用モータ
(カッタ駆動源)45が固定されており、その出力軸に
形成されたピニオン18dが上記駆動伝達機構17を介
して遊星カッタ7側に連結されている。
【0018】図4は、上記遊星カッタ7を支持する回動
部材の構造、並びに遊星カッタ7を駆動するための駆動
変換機構Cを示したものである。
【0019】カッティングホイ―ル2の後面板10に
は、この後面板10を前後方向に貫通する状態で筒状の
ト―ションバ―(遊星カッタの回動中心軸)23が取付
けられ、このト―ションバ―23の前部および後部にレ
バ―24および制御レバ―29が一体に固定されてお
り、これらによって、ト―ションバ―23を中心に回動
可能な回動部材が構成されている。
【0020】具体的には、後面板10に設けられた貫通
孔にハウジング25aが嵌められ、このハウジング25
a内に設けられた軸受26aによってト―ションバ―2
3が回転可能に支持されている。このト―ションバ―2
3の内部には、前後方向に延びる駆動軸19が回転可能
に収納されている。この駆動軸19の後端部はト―ショ
ンバ―23の外部に突出しており、この突出部分にスプ
ライン20aによって遊星カッタ駆動用ピニオン18a
が結合され、この遊星カッタ駆動用ピニオン18aが上
記駆動伝達機構17(詳細後述)に連結されている。
【0021】レバ―24は、レバ―本体24aおよびレ
バ―蓋24bに分解可能に構成されており、レバ―蓋2
4bにおいて上記駆動軸19の軸心線上に位置する部分
には軸状突出部24cが形成されている。これに対し、
前面板3の後面には軸受26bを内蔵するハウジング2
5bが固定されており、上記軸受26bによって軸状突
出部24cが回転可能に支持されている。
【0022】このレバ―24内には、図4の上から順
に、遊星カッタ回転軸22の後端部、中間軸19b、お
よび駆動軸19の前端部が回転可能に支持されている。
各軸にはそれぞれ歯車21a,21b,21cが固定さ
れ、歯車21aと歯車21b、および歯車21bと歯車
21cが各々噛合されており、遊星カッタ7は上記遊星
カッタ回転軸22の前端部にスプライン20bを介して
結合されている。また、この遊星カッタ7の回動軌跡に
応じてカッティングホイ―ル2に切欠2b(図2)が形
成されており、これによって両者の干渉が防止されてい
る。
【0023】この構造において、上記遊星カッタ駆動用
ピニオン18aおよび駆動軸19が回転すると、その回
転が歯車列21a〜21cを介して遊星カッタ回転軸2
2に伝達され、遊星カッタ7が自転することとなる。
【0024】制御レバ―29は、上記ト―ションバ―2
3の後端部にスプライン20cを介して結合されてお
り、この制御レバ―29の回動端部にはピン27aを中
心として回転可能にロ―ラ28が取付けられている。
【0025】一方、図5に示されるように、前記リング
11の外周には複数のブラケット8eが配設され、各ブ
ラケット8eにピン27bを中心として揺動可能に油圧
シリンダ33が取付けられており、この油圧シリンダ3
3の可動端に、上記制御レバ―29がピン27cを介し
て回転可能に連結されている。この油圧シリンダ33は
収縮状態で取付けられており、制御レバ―29に対して
常に伸長方向の力を与えている。
【0026】これに対し、スキンプレ―ト1の内側面に
は、上記ロ―ラ28と接触する位置にガイドレ―ル34
が固定されている。このガイドレ―ル34は、所望の掘
削形状(ここでは角形)に対応する内周面を有し、この
内周面に上記油圧シリンダ33の付勢力によってロ―ラ
28が押付けられている。
【0027】なお、図3において、66はチャンバ2a
内の掘削土砂を後方に搬出するスクリュ―コンベアであ
る。
【0028】次に、上記駆動伝達機構17、すなわち遊
星カッタ7及びカッティングホイール2の双方を駆動す
るための機構を図1に基づいて説明する。
【0029】上記スキンプレート1に固定されたブラケ
ット8cの内周縁部には、ボルト42を用いて軸受支持
部材(本発明における支持部材を構成)40,41が固
定されている。具体的には、上記ブラケット8c及び軸
受支持部材40にボルト通し穴8e,40aがそれぞれ
設けられ、軸受支持部材41にねじ穴41aが設けられ
ており、ボルト42が上記ボルト通し穴8e,40aに
挿入されて上記ねじ穴41aにねじ込まれることによ
り、軸受支持部材40,41が軸方向(図の左右方向)
に並んだ状態でブラケット8cに固定されている。そし
て、軸受支持部材41の前端面(図では左端面)にボル
ト43を用いて固定リング15が片持ちばりの状態で固
定されている。
【0030】この構造の第1の特徴として、両軸受支持
部材40,41の外周面に直接、リング状のカッティン
グホイール駆動用歯車(回転体駆動伝達部材)44が回
転可能に支持されている。具体的に、上記軸受支持部材
40の後端部及び軸受支持部材41の前端部に大径部4
0b,41bがそれぞれ形成され、軸受支持部材40の
前端部に全周にわたる凹溝40cが設けられる一方、上
記カッティングホイール駆動用歯車44の内周面に、全
周にわたる突条44aが形成されており、この突条44
aの後端面と上記大径部40bの前端面との間にスラス
ト軸受45aが設けられ、突条44aの前端面と上記大
径部41bの後端面との間にスラスト軸受45bが設け
られ、突条44aの外周面と上記凹溝40cの外周面と
の間にラジアル軸受45cが設けられている。この構造
により、カッティングホイール駆動用歯車44及びこれ
にリング11を介して連結されたカッティングホイール
2は、固定リング15の中心軸回り、すなわち、シール
ド機本体1の中心軸G回りに回転可能に支持されてい
る。
【0031】上記カッティングホイール駆動用歯車44
の後半部外周面には歯部(回転体駆動伝達歯車部)44
bが一体形成され、前半部は歯部44bよりも小径の小
径部44cとされており、上記歯部44bが、上記カッ
ティングホイール駆動用モータ35側のピニオン18b
(図3参照)に噛合されている。そして、この構造の第
2の特徴として、上記小径部44cの外周面に直接、カ
ッタ駆動伝達歯車47が回転可能に支持されている。
【0032】このカッタ駆動伝達歯車47は、リング状
のカッタ側歯車部材(第2の歯車)48及びモータ側歯
車部材(第1の歯車)49とからなり、両者のモジュー
ルは互いに異なる値に設定されている。両歯車部材4
8,49は、互いに前後に並んだ状態でボルト50によ
り結合され、上記モータ側歯車部材49が玉軸受52に
よって上記カッティングホイール駆動伝達歯車44にそ
の回転中心軸と同一の軸回りに回転可能に支持されてい
る。そして、上記カッタ側歯車部材48に上記遊星カッ
タ駆動用ピニオン18aが噛合されると同時に、上記モ
ータ側歯車部材49に上記遊星カッタ駆動用モータ45
側のピニオン18dが噛合されている。
【0033】次に、このシ―ルド機の作用を説明する。
【0034】まず、各油圧シリンダ33が伸長して各ロ
ーラ28がガイドレール34の内周面に押付けられた状
態で、スキンプレ―ト1内のカッティングホイール駆動
用モータ35の出力軸を所定方向に回転させる。この出
力軸にはピニオン18bが固定され、これにカッティン
グホイール駆動用歯車44が噛合されているので、この
カッティングホイール駆動用歯車44と一体にリング1
1およびカッティングホイ―ル2が正方向に回転する。
【0035】このカッティングホイ―ル2の回転に伴
い、遊星カッタ7およびこれを支持する回動部材も中心
軸G回りに一体に公転するが、制御レバ―29の先端部
のロ―ラ28が上記油圧シリンダ33の押付け力でガイ
ドレ―ル34の内周面に押付けられているため、各ロー
ラ28はガイドレ―ル34の内周形状に応じた軌跡を描
いて公転する。しかも、上記制御レバ―29にはト―シ
ョンバ―23およびレバ―24が一体に連結されている
ので、レバ―24の先端部に支持された遊星カッタ7
も、ガイドレ―ル34の内周形状に応じた軌跡、すなわ
ち所望の掘削形状に対応する軌跡を描いて中心軸G回り
に公転する。
【0036】この時、駆動軸19に対する制御レバー2
9の取付角α1(図5)と、駆動軸19に対するレバー
24の取付角α2(図2)とを同一に設定しておけば、
遊星カッタ7の描く軌跡はガイドレール34の内周形状
と完全に相似することになる。
【0037】一方、これと並行して遊星カッタ駆動用モ
ータ45を作動させると、その出力軸に形成されたピニ
オン18dと噛合されている遊星カッタ駆動用歯車48
が上記カッティングホイール駆動用歯車44とは独立し
て回転し、この遊星カッタ駆動用歯車48と噛合されて
いる遊星カッタ駆動用ピニオン18aが回転駆動され
る。この回転駆動力は、上記図4で示した駆動変換機構
Cで遊星カッタ回転軸22に伝達されるため、各遊星カ
ッタ7が所定の回転数で回転駆動されることになる。
【0038】従って、上記カッティングホイール駆動用
モータ35によってカッティングホイ―ル2および遊星
カッタ7を回転駆動しながら、図略のシ―ルドジャッキ
の作動力でシ―ルド機全体を推進させることにより、中
央で回転するセンタ―ビット4およびカッタビット5に
よって中央円形部分を掘削するとともに、その周囲を特
有の軌跡を描きながら公転し、かつ自転する遊星カッタ
7のカッタビット7a,7bによって外周部分を掘削す
ることができ、全体として所望の断面形状を有するトン
ネルを掘削することができる。
【0039】このようにして掘削された土砂は、前面板
3に形成されたスリット3a、およびカッティングホイ
―ル2の切欠2bを通ってチャンバ2a内に取込まれ、
順次スクリュ―コンベア66によって後方に搬出された
後、図外のベルトコンベア等で最終的に地上へ搬出され
る。
【0040】以上のように、このシールド機によれば、
カッティングホイ―ル2に固定されたセンタ―カッタ6
と、その周囲を自転しながら公転する遊星カッタ7とに
より、所望の断面形状をもつトンネルを連続して容易に
掘削することができる。
【0041】しかも、このシ―ルド機では、軸受支持部
材40,41の外周面に直接カッティングホイール駆動
用歯車44が回転可能に支持され、このカッティングホ
イール駆動用歯車44の外周面に直接、遊星カッタ駆動
用歯車47を支持しているので、両歯車44,47の回
転中心軸同士の軸合わせを直接行うことができる。従っ
て、前記図6に示した構造のように、カッティングホイ
ール側のリング104上の互いに離間した位置にカッテ
ィングホイール駆動用歯車106及びカッティングホイ
ール駆動用歯車108を並べて設ける場合に比べ、両歯
車44,47同士の偏心誤差を大幅に抑えることがで
き、これによって遊星カッタ7の自軸回りの回転駆動及
び公転駆動の双方を良好に行うことができる。
【0042】さらに、両歯車44,47が直接連結され
ているため、シールド機の運転中に外部から負荷が作用
して固定リング15やリング11等が撓み変形しても、
上記従来構造と異なり、両歯車44,47間の相対位置
関係にはほとんど影響を及ぼさない。従って、シールド
機の運転中においても良好な駆動伝達を保つことができ
る。
【0043】なお、上記リング11等の撓み変形による
リング11と固定リング15との相対位置の変化は、シ
ール部9の変形により吸収することができる。
【0044】また、この構造では、カッティングホイー
ル駆動用歯車44と遊星カッタ駆動用歯車47とが重合
する分、両者を設置するための軸方向のスペースを削減
することができる利点もある。
【0045】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものではなく、例として次のような態様を採ること
も可能である。
【0046】(1) 上記実施例では、メインカッタ6の回
転とともに遊星カッタ7を揺動させながら公転させるこ
とにより円形以外の形状のトンネルを掘削する自由断面
シールド機について記したが、本発明はこれに限らず、
例えば上記メインカッタを省略し、公転カッタを自軸回
りに回転させながら公転させることにより円形状のトン
ネルを掘削するような一般のシールド機についても適用
が可能である。
【0047】(2) 上記実施例では、遊星カッタ駆動用歯
車47がカッタ側歯車部材48とモータ側歯車部材49
とを連結することにより形成されたものを示したが、本
発明におけるカッタ駆動伝達歯車はこれに限らず、カッ
タ駆動伝達歯車に形成された同一の歯に遊星カッタ側の
歯車と駆動源側の歯車の双方を噛合するようにしてもよ
い。ただし、上記のように遊星カッタ駆動用歯車47を
歯車部材48,49に分割することにより、両歯車部材
48,49のモジュールを個別に設定することが可能で
あり、これにより、遊星カッタ駆動用モータ45から遊
星カッタ7への駆動伝達力及び変速比を自由に設定する
ことが可能となる。
【0048】(3) 本発明において、回転体駆動伝達部材
やカッタ駆動伝達部材の支持に用いる軸受の具体的な構
造は問わず、図示のボールベアリングの他、ころ軸受、
複列アンギュラ軸受等、種々のものを構造に応じて適宜
選択すればよい。
【0049】(4) 上記実施例では、遊星カッタ7をカッ
ティングホイール2の前方に配置したものを示したが、
遊星カッタ7をカッティングホイ―ル2の後方に配置し
たものであっても上記と同様の効果が得られる。
【0050】(5) 本発明では、公転カッタの具体的な個
数や配設位置を問わず、用途に応じて適宜設定すればよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明は、公転カッタを支
持する回転体を回転させながら公転カッタを自転させる
ことにより掘削を行うシールド機において、回転体駆動
源に連結される回転体駆動伝達歯車部を一体に有する回
転体駆動伝達部材をシールド機本体側の支持部材外周面
に回転可能に直接支持し、この回転体駆動伝達部材の外
周面に、上記公転カッタの自軸回りの回転駆動力を伝達
するためのカッタ駆動伝達歯車を直接支持したものであ
るので、上記回転体駆動伝達歯車部の回転中心軸とカッ
タ駆動伝達歯車の回転中心軸との軸合わせを、両者をシ
ールド機に組付ける前に直接的に行うことができ、これ
により、両者の偏心誤差を大幅に削減し、良好な駆動伝
達を行うとともに、組付け作業をより簡単にすることが
できる効果がある。また、回転体駆動伝達部材とカッタ
駆動伝達歯車とを直接連結しているので、シールド機本
体側の支持部材等に撓み変形が生じても、上記回転体駆
動伝達部材に一体形成されている回転体駆動伝達歯車部
とカッタ駆動伝達歯車との相対位置関係に影響を及ぼす
ことがほとんどなく、シールド機運転中も上記駆動伝達
を良好な状態に維持することができる。また、上記回転
体駆動伝達部材とカッタ駆動伝達歯車とを重合させる
分、構造のコンパクト化を図ることができる効果もあ
る。
【0052】さらに、請求項2記載の機構によれば、上
記公転カッタ駆動伝達歯車を、カッタ側に連結される第
1の歯車と、駆動源側に連結される第2の歯車とに分割
しているので、両者のモジュールを適宜設定することに
より、構造に応じた変速比及び駆動伝達力を自由に得る
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における自由断面シールド機
の要部を示す断面側面図である。
【図2】上記自由断面シールド機の正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】上記自由断面シールド機に設けられた回動部材
等を示す断面側面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】従来のシールド機におけるカッタ駆動伝達機構
の一例を示す断面側面図である。
【符号の説明】
1 スキンプレート(シールド機本体) 2 カッティングホイール(回転体) 7 遊星カッタ(公転カッタ) 11 リング(連結部材) 17 駆動伝達機構 18a 遊星カッタ駆動用ピニオン(被駆動側歯車) 18d ピニオン(駆動側歯車) 35 カッティングホイール駆動用モータ(回転体駆動
源) 40,41 軸受支持部材(支持部材) 44 カッティングホイール駆動用歯車(回転体駆動伝
達部材) 44b 歯部(回転体駆動伝達歯車部) 45 遊星カッタ駆動用モータ(カッタ駆動源) 47 遊星カッタ駆動用歯車(カッタ駆動伝達歯車)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シ―ルド機本体と、このシ―ルド機本体
    にその推進方向に延びる軸回りに回転可能に支持された
    回転体と、この回転体にその回転軸から外れた位置に自
    軸回りに回転可能に支持された公転カッタとを備え、上
    記シールド機本体に、上記回転体を駆動するための回転
    体駆動源と、上記公転カッタを回転駆動するためのカッ
    タ駆動源とが固定されたシールド機において、上記シー
    ルド機本体の中央に固定される支持部材と、この支持部
    材の周囲に上記回転体の回転中心軸と同一の軸回りに回
    転可能に支持され、上記回転体駆動源に連結される回転
    体駆動伝達歯車部が一体形成された回転体駆動伝達部材
    と、この回転体駆動伝達部材と上記回転体とを両者が一
    体に回転するように連結する連結部材と、上記回転体駆
    動伝達部材の外周面にこの回転体駆動伝達部材の回転中
    心軸と同一の軸回りに回転可能に直接支持され、上記カ
    ッタ駆動源側に設けられた駆動側歯車と公転カッタの回
    転軸側に連結された被駆動側歯車との双方に噛合される
    カッタ駆動伝達歯車とを備えたことを特徴とするシール
    ド機のカッタ駆動伝達機構。
  2. 【請求項2】 上記カッタ駆動伝達歯車は、上記駆動側
    歯車に噛合される第1の歯車と、この第1の歯車と異な
    るモジュールを有し、上記被駆動側歯車に噛合される第
    2の歯車とを両者が一体に回転するように連結したもの
    であることを特徴とする請求項1記載のシールド機のカ
    ッタ駆動伝達機構。
JP17697492A 1992-07-03 1992-07-03 シールド機のカッタ駆動伝達機構 Expired - Lifetime JPH0791942B2 (ja)

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