JPH079167A - クラツドパイプの製造方法 - Google Patents
クラツドパイプの製造方法Info
- Publication number
- JPH079167A JPH079167A JP18450993A JP18450993A JPH079167A JP H079167 A JPH079167 A JP H079167A JP 18450993 A JP18450993 A JP 18450993A JP 18450993 A JP18450993 A JP 18450993A JP H079167 A JPH079167 A JP H079167A
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- pipe
- seal
- groove
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外管１０と内管２０とを嵌め合せてクラツド
パイプを製造する熱間静水圧プレス処理の前工程である
製缶組立工程において、隙間開口部Ｏc のシール溶接部
Ｗに生じ易いクラツク（隙間空間の真空密封を損ない嵌
合界面の接合不良を招く）の発生を防止する。 【構成】 外管１０と内管２０の嵌合界面の隙間開口部
Ｏc の近傍に周方向の溝条Ｇを形成して隙間開口部Ｏc
のシール溶接を行う。溝条Ｇにより溶接熱応力が吸収緩
和されクラツクの発生が防止される。
パイプを製造する熱間静水圧プレス処理の前工程である
製缶組立工程において、隙間開口部Ｏc のシール溶接部
Ｗに生じ易いクラツク（隙間空間の真空密封を損ない嵌
合界面の接合不良を招く）の発生を防止する。 【構成】 外管１０と内管２０の嵌合界面の隙間開口部
Ｏc の近傍に周方向の溝条Ｇを形成して隙間開口部Ｏc
のシール溶接を行う。溝条Ｇにより溶接熱応力が吸収緩
和されクラツクの発生が防止される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間静水圧プレス処理
によりクラツドパイプを製造する方法に関し、特に積層
界面の接合品質を確保するために、熱間静水圧プレス処
理に先行する製缶組立工程において、嵌め合わせ界面の
隙間の真空密封を完全ならしめるようにしたものであ
る。
によりクラツドパイプを製造する方法に関し、特に積層
界面の接合品質を確保するために、熱間静水圧プレス処
理に先行する製缶組立工程において、嵌め合わせ界面の
隙間の真空密封を完全ならしめるようにしたものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】管壁の内層と外層とを異種金属で形成し
たクラツドパイプは、異種金属の組合せ効果として、１
種の金属材料では充足することが困難ないし不可能な複
数の材料特性（例えば、高強度と高耐食性）を兼備さ
せ、あるいは材料コストを可及的に抑えながら、所望の
材料特性を充足させることを目的とするものであり、例
えば、石油・天然ガス生産井の配管構成材として、外層
を高強度炭素鋼（ＡＰＩ５Ｌ Ｘ６等）とし、内層をＮ
ｉ系高合金（インコロイ６２５等）で形成したクラツド
パイプが使用されている。上記クラツドパイプの製造方
法として、図２に示すように、外層となる管体１０（外
管）と、内層となる管体２０（内管）の大小２つのパイ
プを素材として両者を嵌め合わせた後、熱間静水圧プレ
ス処理（ＨＩＰプレス処理）に付して、その嵌め合わせ
界面を接合する方法が工業的に実施されている。
たクラツドパイプは、異種金属の組合せ効果として、１
種の金属材料では充足することが困難ないし不可能な複
数の材料特性（例えば、高強度と高耐食性）を兼備さ
せ、あるいは材料コストを可及的に抑えながら、所望の
材料特性を充足させることを目的とするものであり、例
えば、石油・天然ガス生産井の配管構成材として、外層
を高強度炭素鋼（ＡＰＩ５Ｌ Ｘ６等）とし、内層をＮ
ｉ系高合金（インコロイ６２５等）で形成したクラツド
パイプが使用されている。上記クラツドパイプの製造方
法として、図２に示すように、外層となる管体１０（外
管）と、内層となる管体２０（内管）の大小２つのパイ
プを素材として両者を嵌め合わせた後、熱間静水圧プレ
ス処理（ＨＩＰプレス処理）に付して、その嵌め合わせ
界面を接合する方法が工業的に実施されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】熱間静水圧プレス処理
により外管１０と内管２０の嵌合界面を冶金的に接合さ
せて健全なクラツドパイプに仕上げるためには、嵌合界
面の隙間空間Ｃを真空密封しておくことが必要であり、
このため熱間静水圧プレス処理に先行する製缶組立工程
では、隙間空間Ｃの管端開口部Ｏc にシール溶接Ｗを行
い、予め設けておいた脱気管（図示せず）を介して隙間
空間Ｃを真空脱気（例えば、１×１０-4Ｔｏｒｒ以下）
したうえ、脱気孔を封止するようにしている。しかる
に、そのシール溶接部Ｗは、溶接に伴う熱応力によるク
ラツクが生じ易い。クラツクが発生すると、隙間空間Ｃ
の真空密封状態を維持することができず、熱間静水圧プ
レス処理においては、圧力媒体の有効圧力伝達が損なわ
れ、嵌合界面の接合不良を生じる原因となる。本発明
は、クラツドパイプの製造における上記問題を解決する
方法を提供するものである。
により外管１０と内管２０の嵌合界面を冶金的に接合さ
せて健全なクラツドパイプに仕上げるためには、嵌合界
面の隙間空間Ｃを真空密封しておくことが必要であり、
このため熱間静水圧プレス処理に先行する製缶組立工程
では、隙間空間Ｃの管端開口部Ｏc にシール溶接Ｗを行
い、予め設けておいた脱気管（図示せず）を介して隙間
空間Ｃを真空脱気（例えば、１×１０-4Ｔｏｒｒ以下）
したうえ、脱気孔を封止するようにしている。しかる
に、そのシール溶接部Ｗは、溶接に伴う熱応力によるク
ラツクが生じ易い。クラツクが発生すると、隙間空間Ｃ
の真空密封状態を維持することができず、熱間静水圧プ
レス処理においては、圧力媒体の有効圧力伝達が損なわ
れ、嵌合界面の接合不良を生じる原因となる。本発明
は、クラツドパイプの製造における上記問題を解決する
方法を提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、外層となる管
体（外管）と内層となる管体（内管）とを嵌め合わせ、
嵌め合わせ界面の隙間の管端開口部をシール溶接する製
缶組立を行つた後、熱間静水圧プレスにより嵌め合わせ
界面を接合するクラツドパイプの製造方法において、製
缶組立における嵌め合わせ界面の管端開口部に沿つて管
体の端面に溝条を形成して、隙間開口部をシール溶接す
ることを特徴としている。
体（外管）と内層となる管体（内管）とを嵌め合わせ、
嵌め合わせ界面の隙間の管端開口部をシール溶接する製
缶組立を行つた後、熱間静水圧プレスにより嵌め合わせ
界面を接合するクラツドパイプの製造方法において、製
缶組立における嵌め合わせ界面の管端開口部に沿つて管
体の端面に溝条を形成して、隙間開口部をシール溶接す
ることを特徴としている。
【０００５】
【作用】外管と内管の隙間空間を密封するための隙間開
口部に対するシール溶接施工において、その隙間開口部
の近傍に溝条を形成してシール溶接を行う本発明では、
その溝条がシール溶接における応力を吸収緩和すること
により、クラツクの発生を防止し、嵌合界面の隙間空間
を真空密封状態に維持することを可能にする。
口部に対するシール溶接施工において、その隙間開口部
の近傍に溝条を形成してシール溶接を行う本発明では、
その溝条がシール溶接における応力を吸収緩和すること
により、クラツクの発生を防止し、嵌合界面の隙間空間
を真空密封状態に維持することを可能にする。
【０００６】以下、本発明について図面を参照して説明
する。図１は、本発明の実施例を示している。図中、前
記図２と同一の部分には同じ符号を付している。外管１
０は例えば炭素鋼からなる遠心力鋳造管体であり、内管
２０は例えばＮｉ系高合金（インコロイ６２５合金）の
板材を円筒形状に成形し突き合わせ溶接により製管した
板巻きパイプである。Ｇは、シール溶接による熱応力を
吸収緩和するために管体に端面に形成した溝条である。
溝条Ｇは、外管１０と内管２０の嵌合界面の管端開口部
ＯC の回りを囲んで外管１０の端面に穿設されている。
溝条Ｇの形状、サイズ等は、管材種や、管サイズ等に応
じて個々に設定される。例えば、その溝幅は、約２〜５
ｍｍ、溝深さは、約５〜１０ｍｍである。また、管の嵌
合隙間空間の端面開口から径方向の距離は、例えば５〜
１０ｍｍ程度であつてよい。
する。図１は、本発明の実施例を示している。図中、前
記図２と同一の部分には同じ符号を付している。外管１
０は例えば炭素鋼からなる遠心力鋳造管体であり、内管
２０は例えばＮｉ系高合金（インコロイ６２５合金）の
板材を円筒形状に成形し突き合わせ溶接により製管した
板巻きパイプである。Ｇは、シール溶接による熱応力を
吸収緩和するために管体に端面に形成した溝条である。
溝条Ｇは、外管１０と内管２０の嵌合界面の管端開口部
ＯC の回りを囲んで外管１０の端面に穿設されている。
溝条Ｇの形状、サイズ等は、管材種や、管サイズ等に応
じて個々に設定される。例えば、その溝幅は、約２〜５
ｍｍ、溝深さは、約５〜１０ｍｍである。また、管の嵌
合隙間空間の端面開口から径方向の距離は、例えば５〜
１０ｍｍ程度であつてよい。
【０００７】図では、外管１０が厚肉で、内管２０が薄
肉である組合せにおいて、厚肉の外管１０の端面に溝条
Ｇを形成しているが、製造しようとするクラツドパイプ
の用途や使用態様により、例えば鋼材熱処理炉のハース
ロール等のように外側表面の改質を目的としたクラツド
パイプを製造するための製缶組立においては、薄肉の外
管１０と厚肉の内管２０との組合せとする場合もある。
その場合の溝条Ｇは厚肉を有する内管２０の端面に形成
するようにしてよい。また、溝条Ｇの形状は、図示の角
底形状に限定されず、丸底形状、Ｖ字形状等であつても
よい。
肉である組合せにおいて、厚肉の外管１０の端面に溝条
Ｇを形成しているが、製造しようとするクラツドパイプ
の用途や使用態様により、例えば鋼材熱処理炉のハース
ロール等のように外側表面の改質を目的としたクラツド
パイプを製造するための製缶組立においては、薄肉の外
管１０と厚肉の内管２０との組合せとする場合もある。
その場合の溝条Ｇは厚肉を有する内管２０の端面に形成
するようにしてよい。また、溝条Ｇの形状は、図示の角
底形状に限定されず、丸底形状、Ｖ字形状等であつても
よい。
【０００８】外管１０と内管２０の隙間空間の端面開口
部ＯC に対するシール溶接は、図のように管体を垂直設
置した状態で溶接トーチＴを指向させる溶接施工のほ
か、管体を回転ローラの上に水平載置し、管体を水平軸
心を回転中心として回転させながら、その管端面に横方
向から溶接トーチを指向させる横向き姿勢の溶接により
行うようにしてもよい。そのシール溶接は、従来におけ
るそれと同様に各種溶接方法、例えばプラズマアーク溶
接、ガスタングステンアーク溶接等が適用される。
部ＯC に対するシール溶接は、図のように管体を垂直設
置した状態で溶接トーチＴを指向させる溶接施工のほ
か、管体を回転ローラの上に水平載置し、管体を水平軸
心を回転中心として回転させながら、その管端面に横方
向から溶接トーチを指向させる横向き姿勢の溶接により
行うようにしてもよい。そのシール溶接は、従来におけ
るそれと同様に各種溶接方法、例えばプラズマアーク溶
接、ガスタングステンアーク溶接等が適用される。
【０００９】外管１０と内管２０の管端開口部ＯC のシ
ール溶接を行つた後は、通常の手順に従つて、予め設け
ておいた脱気孔（図示せず）を介して隙間空間Ｃ内を真
空脱気したうえ、脱気孔を封止し、ついで熱間静水圧プ
レス処理に供する。その熱間静水圧プレス処理において
は、シール溶接部のクラツクがなく、隙間空間Ｃが所定
の真空密封状態に維持されていることにより、圧力媒体
の有効圧力伝達が確保され、嵌合界面の全周、全長に亘
つて冶金的接合が達成される。
ール溶接を行つた後は、通常の手順に従つて、予め設け
ておいた脱気孔（図示せず）を介して隙間空間Ｃ内を真
空脱気したうえ、脱気孔を封止し、ついで熱間静水圧プ
レス処理に供する。その熱間静水圧プレス処理において
は、シール溶接部のクラツクがなく、隙間空間Ｃが所定
の真空密封状態に維持されていることにより、圧力媒体
の有効圧力伝達が確保され、嵌合界面の全周、全長に亘
つて冶金的接合が達成される。
【００１０】
【発明の効果】本発明方法によれば、熱間静水圧プレス
処理の予備処理工程である製缶工程において、外管と内
管との隙間開口部の近傍に溝条を形成しておく簡単な措
置で、シール溶接部のクラツクの発生を防止することが
でき、外管と内管の隙間空間が確実に真空密封状態に維
持される効果として、熱間静水圧プレス処理における嵌
合界面の全面に冶金的接合を形成することが可能とな
り、油井配管等をはじめとする各種クラツドパイプの製
造歩留りの向上・積層品質の向上効果が得られる。
処理の予備処理工程である製缶工程において、外管と内
管との隙間開口部の近傍に溝条を形成しておく簡単な措
置で、シール溶接部のクラツクの発生を防止することが
でき、外管と内管の隙間空間が確実に真空密封状態に維
持される効果として、熱間静水圧プレス処理における嵌
合界面の全面に冶金的接合を形成することが可能とな
り、油井配管等をはじめとする各種クラツドパイプの製
造歩留りの向上・積層品質の向上効果が得られる。
【図１】本発明の実施例を示す要部断面図である。
【図２】従来の製缶組立工程の断面説明図である。
１０：外層管材（外管）、２０：内層管材（内管）、
Ｇ：溝条、Ｃ：外管と内管の隙間空間、ＯC ：隙間空間
の開口部、Ｗ：シール溶接部。
Ｇ：溝条、Ｃ：外管と内管の隙間空間、ＯC ：隙間空間
の開口部、Ｗ：シール溶接部。
Claims (1)
- 【請求項１】 外層となる管体と内層となる管体とを嵌
め合わせ、嵌め合わせ界面の隙間の管端開口部をシール
溶接する製缶組立を行つた後、熱間静水圧プレスにより
嵌め合わせ界面を接合するクラツドパイプの製造方法に
おいて、製罐組立における嵌め合わせ界面の管端開口部
に沿つて管体の端面に溝条を形成して、隙間開口部をシ
ール溶接することを特徴とするクラツドパイプの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18450993A JPH079167A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | クラツドパイプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18450993A JPH079167A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | クラツドパイプの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH079167A true JPH079167A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=16154442
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18450993A Pending JPH079167A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | クラツドパイプの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH079167A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014028393A (ja) * | 2004-08-02 | 2014-02-13 | Ati Properties Inc | 装置中の腐食した流体伝導部品を溶接によって交換する方法及びそれによって得られる部品 |
| US10118259B1 (en) | 2012-12-11 | 2018-11-06 | Ati Properties Llc | Corrosion resistant bimetallic tube manufactured by a two-step process |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP18450993A patent/JPH079167A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014028393A (ja) * | 2004-08-02 | 2014-02-13 | Ati Properties Inc | 装置中の腐食した流体伝導部品を溶接によって交換する方法及びそれによって得られる部品 |
| US8973810B2 (en) | 2004-08-02 | 2015-03-10 | Ati Properties, Inc. | Corrosion resistant fluid conducting parts, methods of making corrosion resistant fluid conducting parts and equipment and parts replacement methods utilizing corrosion resistant fluid conducting parts |
| US9662740B2 (en) | 2004-08-02 | 2017-05-30 | Ati Properties Llc | Method for making corrosion resistant fluid conducting parts |
| US10118259B1 (en) | 2012-12-11 | 2018-11-06 | Ati Properties Llc | Corrosion resistant bimetallic tube manufactured by a two-step process |
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