JPH0791227B2 - トリエステル液晶化合物 - Google Patents

トリエステル液晶化合物

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JPH0791227B2
JPH0791227B2 JP61187807A JP18780786A JPH0791227B2 JP H0791227 B2 JPH0791227 B2 JP H0791227B2 JP 61187807 A JP61187807 A JP 61187807A JP 18780786 A JP18780786 A JP 18780786A JP H0791227 B2 JPH0791227 B2 JP H0791227B2
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洋 小川
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は液晶性化合物及び液晶組成物に関するもので、
特に強誘電性を有する液晶材料を提供するものであり、
従来の液晶材料と比較して、特に応答性、メモリー性に
すぐれた液晶表示素子への利用可能性を有する液晶材料
を提供するものである。
〈従来技術〉 液晶表示素子は、その低電圧作動性、低消費電力性、薄
型表示が可能なこと、受光型であるため明るい場所でも
使用でき、目が疲れないことなどの多くのすぐれた特徴
を有しているため、現在では各種の表示素子として、広
く用いられている。現在のところ、表示方式としてはTw
isted Nematic(TN)型と呼ばれるものが最も一般的で
ある。このTN型表示方式はネマチック液晶を用いるもの
であるが、これにおいては、前記のすぐれた特徴をすべ
て有する反面、CRTをはじめとする他の発光型表示方式
と比較すると、その応答が非常に遅いという欠点があっ
た。また印加した電場を切ったときには、もとの状態に
もどるため表示の記憶(メモリー効果)が得られなかっ
た。これらのために、高速応答や、時分割作動が必要な
光シャッター、プリンターヘッド、テレビ等への動画面
への応用には種々の制約を受け適したものであるとは言
えなかった。
液晶表示素子としてはTN型以外にもゲストホスト(GH)
型、複屈折制御(ECB)型、相転移(PC)型、熱効果型
等が研究開発されており、それぞれ特徴を有している
が、その応答性においては、いずれもTN型と比べて特に
改善がなされたものとは言えなかった。これらに対し、
高速応答が得られる液晶表示方式として二周波駆動型と
呼ばれるものが開発されており、その応答性において
は、かなりの改善がなされたが、それでも充分満足でき
るものとは言えず、また、その作動回路が複雑になるす
ぎるなどの欠点を有していた。このため、さらに応答性
にすぐれた新しい液晶表示方式の開発が試みられてき
た。
この目的に沿ったものとして最近、強誘電性液晶が発表
された。(R.Mayer et al;J.Physique 36 L69(197
5))この強誘導性液晶を利用した表示素子は、従来の
液晶表示と比較して100〜1000倍という高速応答と、双
安定性によりもたらされるメモリー効果を有することが
指摘され(N.A.Clark,S.T.Lagerwall:Appl Phys.Lett;3
6 899(1980))、テレビ等の動画面や高速光シャッタ
ー、プリンターヘッド、コンピューター端末など多方面
の表示素子への応用が期待できるものである。
強誘電性液晶は、液晶相としてはチルト系のカイラルス
メクチック相に属するものであるが、その中でも、実用
的に望ましいものは、最も粘度の低いカイラルスメクチ
ックC(以下SCと略称する)相と呼ばれるものであ
る。
SC相を有する液晶化合物はこれまでにも検討されてき
ており、既に数多く知られている。
代表的なものとしては初めて合成された強誘電性液晶と
して知られている(S)−2−メチルブチルp−デシル
オキシベンジリデンアミノシンナメート(DOBAMBCと略
称されている)及びその同族体のシッフ塩基系液晶をあ
げることができる。
DOBAMBCは現在においても、強誘電性液晶の物性や配向
などの検討用として最もよく用いられている液晶化合物
の1つであって自発分極やらせんピッチなど強誘電性液
晶における重要な諸物性値の1つの基準ともなってい
る。しかし、DOBAMBCとその系列化合物には光に対す
る安定性に欠ける水分に対する安定性に欠ける液晶
化合物自体有色である。SC相を示す温度範囲が、エ
ナンチオトロピックで20゜以内と狭く、かつ、室温域か
ら離れている。等の欠点があって、実用的な面からみる
と満足できるものではなかった。
(1)P.Keller et al;J. de Physique 37 C3(1976)
2)idem;Acad.SC.Paris 282 C639(1976)3)B.I.Ost
rouskii et al.Ferroeledrics 24 309(1980)4)K.Yo
shino et al Japanese J.of Appl Physics 23L175(198
4)5)磯貝ら、特開昭59−98051など) アゾキシ性液晶においても、いくつか知られているが、
その強い着色性のためにやはり実用には不適である。
(P.Keller et al.Ann.Phys. 139(1978)) こうした欠点を改良すべく、化学的に安定なエステル系
の液晶化合物が、最近検討されており既に報告例も多
い。
これらを多数紹介している総説としては1)J.W.Goodby
et al Liquid Crystal and Ordered Fluids Vol 4 P1
〜2)J.W.Goodby T.M Leslie Mol Cryst Liq Cryet.11
0 175,(1984)などをあげることができ、また、同様に
多数の化合物を含む文献として、M.Isogai et al EP−0
110299をあげることができる。
しかし、これらに紹介されているエステル系化合物にお
いては、そのうち液晶分子内にベンゼン環等を2個有し
ている2環性化合物においては、SC相は比較的室温に
近い低温域にあるものが多いが、その多くはSC相は降
温時のみにあらわれるいわゆるモノトロピックであり、
昇温時にもあらわれるエナンチオトロピックなものでも
その安定な温度域は非常に狭いものであった。一方、分
子内にベンゼン環等を3個含んでいる3環性化合物にお
いてはSC相が安定に存在する温度域は広くなるもの
の、その融点は室温よりはるかに高いものばかりであっ
て、そのため、これらの化合物においては多くの種類を
まぜあわせ、融点を下げその温度域を調整する必要があ
った。
3環性化合物は大きくわけて、(イ)ビフェニル環を含
むもの、(ロ)ビフェニル環を含まないものに分類され
る。前者は比較的よく検討されており、報告されている
化合物も数多い。しかしながら、このタイプの化合物で
はSC相の温度域はかなり広いものの、より低温域にお
いて、SC相より結晶相に近いスメチック相を有するこ
とが多く、そのため混合しても、SC相の温度範囲その
ものはあまり広がらず、より低温域のスメクチック相の
温度域が広がってしまう場合が多かった。
前者のタイプの化合物は、あまり知られていないが、た
とえばJ.W.GoodbyとT.M.Leslieにより紹介されている
(i)、あるいは(ii)などをあげることができる。
(*は不斉炭素であることをあらわしている) (ここでCrは結晶相、SAはスメクチックA相、Iは等方
性液体相をあらわす)これらを用いて室温域でSC相を
示すような液晶組成物も得られてはいる。しかし、これ
らの化合物はいずれも、その不斉中心の炭素と大きな分
子内双極子モーメントを有するカルボニル結合と大きく
離れており、そのために、自発分極が小さく応答性は満
足のいくものではなかった。そのため、後者のタイプで
自発分極がより大きいSC液晶化合物が望まれていた。
かかる目的から、本発明者らは先に一般式(I)′、お
よび(II)″であらわされる新しい強誘電性液晶化合物
を開発した。
(式中、R,及びQは本発明の一般式(I)におけるも
のと同様であり、X′はハロゲン原子をあらわしてい
る) これら化合物(I)′,(II)″はともに3環型である
が、ビフェニル環を含まず、SC相の低温域に他のスメ
クチック相を有さないため、混合による温度範囲の拡大
が容易であり、しかも、光学活性基をエステル結合によ
って分式末端に導入しているため、カルボニル結合と不
斉炭素が近接しており、大きな自発分極を有するという
すぐれた特徴があった。しかし、このうち、化合物
(I)′においては、単一化合物ではその融点が高く、
そのために安定にSC相を示す温度範囲においても、た
かだか40゜程度であるという問題点があった。この点を
改善した化合物が(I)″であり、光学活性基に最も近
いベンゼン環にハロゲン原子を導入することにより、そ
の融点を引き下げ、SC相の温度範囲を拡大することに
成功したものであるが、他のベンゼン環にハロゲン原子
を導入した場合の効果については知られていなかった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明者らは、光及び化学的安定性にすぐれた液晶化合
物として、エステル系化合物に着目し、単独もしくは配
合することによって、室温付近で強誘電性を有する液晶
相、特にカイラルスメクチックC相を広い範囲でとりう
る新規の液晶化合物であって、しかも自発分極が大きく
応答性にすぐれたものが得られないものかと鋭意検討
し、本発明に至ったものである。
また本発明はそのような液晶化合物、あるいは組成物を
用いて、高速応答性を有する液晶表示素子を提供しよう
というものである。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明における液晶化合物は、次の一般式(I)であら
わされるトリエステル誘導体であることを特徴としてい
る。
ここで、式中、Rは炭素数1〜20のアルコキシ基をあら
わし、Qは炭素数4〜20の光学活性なアルキル基をあ
らわす。また、X及びYのうち、一方は水素をあらわ
し、他方はフッ素をあらわし、Zはフッ素、塩素または
水素をあらわす。
また本発明における液晶組成物とは、一般式(I)であ
らわされる化合物(I)(以下に化合物(I)と略称す
る)の複数よりなるか、化合物(I)の1種またはそれ
以上と化合物(I)以外の液晶化合物とからなる液晶組
成物である。
前述の如く、液晶における強誘電性は、液晶がチルト系
であるカイラルスメクチック相、より具体的には、SC
相、SF相(カイラルスメクチックF相…以下同様に略
する)、SG相、SH相、SI相、SJ相、SK相であ
るときにあらわれるが、そのうち、最も実用的とされて
いるのは、SC相である。他のカイラルスメクチック相
においても、スイッチング動作が検出されているが、そ
れらの相ではより結晶相に近いため粘性が大きく応答速
度はSC相比べて遅くなり実用的とは言えない。化合物
(I)においては、そのほとんどがSC相を有してお
り、その温度範囲がかなり広い化合物も多い。またその
多くはSC相の低温域に他のスメクチック相をとらない
ため、混合してその融点を下げて、SC相の温度域を低
温域に大きく拡大することも容易である。
化合物(I)において、Rは炭素数1〜20のアルコキシ
基であるが、強誘電液晶表示素子として用いるにはその
炭素数は8〜14程度が適当である。アルコキシ基の炭素
数が小さくなると、化合物(I)はネマチック性を増
し、SC相を含め、スメクチック相の温度域は狭くなる
傾向にあり、そのため、強誘電性液晶表示素子として用
いるには不充分となってくるが、この場合、従来の液晶
表示素子(TN型)において少量添加することにより、い
わゆるリバース・ドメインの防止に有効であり、また最
近注目されているスーパーTN型にも用いることができ
る。
化合物(I)は一般式(I)にも示される如く、その分
子骨格中に、DOBAMBCに見られるような光に不安定なト
ランス2重結合、あるいは水分に不安定なアゾメチン結
合(−CH=N−)を有していない。そのために、化学的
に全く安定であり、長期の使用に耐えることができる。
また、化合物(I)はDOBAMBCやアゾキシ系にみられる
ような着色はなく、それ自体無色であり、カラー表示に
も好適である。
強誘電性液晶が、高速応答性を示すのは、液晶が自発分
極を有しており、それが印加電場と直接に相互作用する
からである。液晶の粘度が一定であるならば、自発分極
の値が大きい程、その値に比例して、応答速度は速くな
る。従って、自発分極は強誘電性液晶における最も重要
な物性値の一つである。
自発分極を有するのは、SCあるいは他のカイラルスメ
クチック相であるが、液晶がこのような相を示すために
は、系がカイラルである必要がある。そのために分子内
にカイラルな基を導入するか、あるいは液晶中に他のカ
イラル物質を添加するなどの方法が一般に採られてい
る。化合物(I)においては、(S)−2−メチルブチ
ルアルコールをはじめとする光学活性アルコールQOH
をカイラル源として用い、分子内に導入している(Q
は化合物(I)におけると同様のものである)。
自発分極は、大きい程望ましいが、そのためには、大き
な分子内永久双極子(カルボニル基が最も望ましい)と
不斉炭素ができるだけ近傍に存在することが望ましい。
現在、数nC(クーロン)/cm2以上の自発分極を有する強
誘電性液晶化合物はほとんどがそのような構造を有して
おり、本化合物(I)においてその条件を満たすことに
よって、同程度の自発分極を有している。
光学活性アルコールQOHとして、最もよく用いられる
のは天然物としても容易に得られる(S)−2−メチル
ブタノールである。これは1級アルコールであって、後
述するようにその導入も容易であり、またこれを用いた
化合物(I)は、その温度範囲も広く、また、低温域に
より結晶相に近い他のスメクチック相をもたぬため、さ
らに広い温度域を有する組成物を得るのにも適してい
る。これを用いた場合、化合物(I)は1〜10nC/cm2
度の自発分極を有することが多い。
OHとして不斉炭素がOH基から、さらに離れた、例え
ば(S)−4−メチルヘキサノール等を用いると、その
温度範囲はさらに改善されることが多いが、カルボニル
基と不斉炭素もより離れるので自発分極は1nC/cm2以下
と小さい値になってしまう。QOHとして例えば(S)
−2−ブタノール、(R)−2−オクタノール等の2級
アルコールを用いると、不斉炭素がカルボニル基により
近接するため、その自発分極の値は(S)−2−メチル
ブタノールを用いた場合に比較して1桁程度は大きくな
る。これは、アゾメチン系や他のエステル系において既
に例が知られているが、本化合物(I)についても同様
にあてはまる。しかし、これら2級アルコールを用いた
場合、その温度範囲は、やや狭くなる傾向にあり単独で
はSC相を示さないこともあり、また、(S)−2−メ
チルブタノールを用いた時、あらわれなかったより結晶
相に近い他のスメクチック相を有するもある。従ってよ
り広い温度範囲とより大きい自発分極を持たせるために
は、これらをうまく混合して組成物として用いるのがよ
り効果的である。
さて、本化合物(I)の大きな特徴としては、その骨格
中に、ハロゲン原子によって置換された1,4−フェニレ
ン基を有することがあげられる。
本化合物と類似の構造を有する化合物としては先に本発
明者らが発表した化合物(I)′及び(I)″があるが
(式中、X′はハロゲン原子をあらわし、R,Qは本化
合物(I) におけるものと同様である)化合物(I)′は、前述の
ようにビフェニル環を含まない3環性化合物としては初
めて大きな自発分極を有するSC化合物であり、配合に
より容易にそのSC相の温度範囲を室温域とできるもの
の、単一化合物としての温度範囲は充分広いものとは言
えなかった。化合物(I)′においては骨格中のベンゼ
ン環をハロゲン原子で置換することにより、その点を改
善することに成功している。
強誘電性を示すカイラルスメクチック液晶において、そ
の特定の位置にフッ素、塩素等のハロゲン原子を導入す
ることにより、その温度域をより広く、あるいはより低
く改善できることは既に本発明者らが報告していること
であるが、本化合物(I)においても、同様の融点降下
がみられる。
本化合物(I)においては光学活性基から最も離れたベ
ンゼン環或いは中央のベンゼン環の少くとも一方をフッ
素等のハロゲン原子で置換することにより化合物
(I)″よりもさらにその融点を下げ安定なSC相の温
度域を拡大することに成功した。
例えば(I)′において無置換体である(I)′a(R
=C8H17O、Y′=Z′=H、Q(S)−2−メチルブ
チル(以下2MBと略す))において、SC相はモノト
ロピックにしかあらわれないのに対し、光学活性基に近
いベンゼン環をフッ素で置換した(I)′b(R=C8H
17O、Y′=H、Z′=3−F、Q=2MB)ではSC
相は71.5〜114.5゜と広がり、さらに本化合物中の
(I)a(R=C8H17O、X=3−F、Y=H、Z=3−
F)においては、SC相は67.5゜〜135゜とさらに広が
っている。
このようにフッ素を導入することにより、融点が降下す
るばかりでなく、SC−SA転移点が上昇し、より広い範
囲でSC相があらわれるようになり、これは、注目すべ
きことといえる。
次に化合物(I)の合成法について述べる。
化合物(I)はその分子骨格内に3個のエステル結合を
有しているが、その結合生成の順序によってA法及びB
法の2つの合成法がある。
A法は次の一般式(II)であらわされる酸塩化物(II) (式中、R及びX、Yは化合物(I)におけるものと同
様である)と一般式(III)であらわされるフェノール
誘導体(III) (式中、Z及びQは化合物(I)におけるものと同様
である)とをピリジン等の、塩基性物質存在下に反応さ
せる方法である。
B法は酸塩化物(II)を4−ヒドロキシ安息香酸、また
はそのハロゲン置換体と反応させて、一般式(IV)であ
らわされるカルボン酸(IV)とし (式中、R、X、Y、Z及びQは、化合物(I)にお
けるものと同様である)、これを塩化チオニル等の塩素
化剤と反応させて酸塩化物とした後、光学活性アルコー
ルQOH(Qは化合物(I)におけると同様のもので
ある。)と反応させるものである。また4−ヒドロキシ
安息香酸、またはそのハロゲン置換体を用いるかわり
に、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、またはそのハロ
ゲン置換体と反応させた後、ホルミル基を無水クロム酸
等で酸化してカルボン酸(IV)に導く方法も用いること
ができる。
その合成経路を以下に図示する。
《A法》 《B法》 用いる化学活性アルコールQOHが1級アルコールの場
合、A法によるのが簡便で収率も高い。しかし、QOH
が2級アルコールの場合フェノール誘導体(III)を合
成する際にラセミ化の恐れがあり、光学純度を保ったま
ま(III)を導くためには煩雑な工程を必要とするた
め、実用的とは言い難い。B法はA法に比べると工程数
が多いが、QOHの如何にかかわらず用いることができ
るため、2級アルコールなどの場合、好適な方法であ
る。
さて、ここで原料として用いる酸塩化物(II)は次のよ
うにして合成できる。
即ち、4−アルコキシ安息香酸塩化物あるいはそのハロ
ゲン置換体と4−ヒドロキシ安息香酸あるいはそのハロ
ゲン置換体とを反応させて、一般式(V)であらわされ
るカルボン酸(V) (式中、R、X、Yは化合物(I)におけるものと同様
である)とした後、塩化チオニル等の塩素化剤を反応さ
せて得ることができる。(V)はあるいは、4−ヒドロ
キシ安息香酸またはそのハロゲン置換体に換えて、4−
ヒドロキシベンズアルデヒドまたはそのハロゲン置換体
を用いて反応させた後、無水クロム酸等で酸化すること
によっても得ることができる。
一方、A法において用いられるフェノール誘導体(II
I)はQOHが1級アルコールの場合には4−ヒドロキ
シ安息香酸あるいはそのハロゲン置換体と酸触媒存在下
脱水縮合させることにより容易に得ることができるが、
OHが2級アルコールの場合には4−ヒドロキシ安息
香酸またはそのハロゲン置換体の水酸基をベンジルエー
テル等の適当な保護基により保護した後、塩化チオニル
等の塩素化剤で酸塩化物として、次いでQOHと反応さ
せて光学活性エステルとした後、最後に保護基をはずす
ことにより得ることができる。
さて、得られた液晶化合物あるいは組成物は、2枚の透
明な電極板の間に、均一な厚さ(1μm〜20μm程度)
の薄膜とすることにより、液晶表示用セルとして使用す
ることができる。
表示用セル中においては、液晶の分子は分子長軸が電極
面に平行な、いわゆるホモジニアスの、かつ向きの均一
な配向をとったモノドメインである必要がある。このた
めに電極板の表面にラビング、蒸着等による配向処理を
施すか、あるいは電場、または磁場を印加するか、ある
いは温度勾配をもたせるか、あるいはこれらの手段の複
数を併用した状態で、等方性液体相から、液晶相まで徐
徐に冷却して、配向させる方向が一般に採用されてい
る。本発明における化合物あるいは組成物においてもこ
のような方法によって均一に配向したモノドメインのセ
ルを得ることができる。
〈発明の効果〉 本発明の概要は以上の如きものであるが、本発明の化合
物(I)は、従来、知られているエステル系の強誘電性
液晶化合物と比しても、SC相の温度範囲を有してお
り、かつ低温度に他のスメクチック相をもたないものが
多いため、配合によって、室温を含む広い温度範囲を得
ることが容易である。
また本化合物(I)は後述する実施例にも示される如
く、工業的にも容易に製造でき、それ自体無色であっ
て、光や水分、熱等に対する化学的安定性にもまされる
ものであって分実用的といえる。
更に、本発明における強誘電液晶化合物、及び組成物は
従来の強誘電性液晶と同様に応答速度がネマチック液晶
の100倍以上と極めて大きく、表示用光スイッチング素
子として、極めて有望である。
〈実施例〉 以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、勿
論、本発明の主旨および適用範囲は、これらの実施例に
よって制限されるものではない。
尚、液晶相、及び相転移温度の測定は、温度調節ステー
ジを備えた偏光顕微鏡、及び、示差走査熱量計(DSC)
を併用して行ったが、転移温度はその試料の純度あるい
は測定条件によって、若干変動するものである。なお、
温度は℃を意味する。
また生成物の化学構造は、核磁気共鳴スペクトル(NM
R)、赤外吸収スペクトル(IR)及び質量スペクトル(M
S)により確認した。
なおNMRデータにおけるsは1重線(シングレット)d
は2重線(タブレット)tは3重線(トリプレット)dd
は2重の2重線(ダブルタブレット)mは多重線(マル
チプレット)をあらわしており、MSにおけるP+は親ピー
クをあらわしている。
〔実施例1〕 3−フルオロ−4−((S)−2−メチ
ルブチルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−4
−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエー
1−a) 3−フルオロ−4−ホルミルフェニル4−ド
デシルオキシベンゾエート 5.60gの4−ドデシルオキシ安息香酸塩化物を40mlの塩
化メチレンに溶解し、これに10mlのピリジンに溶解した
2−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(3−
フルオロフェノールとクロロホルムより合成)2.54gを
室温で滴下した。滴下終了後1時間加熱還流し、室温ま
で放冷した。10%塩酸50ml及び酢酸エチル100mlを加
え、撹拌後水層は除去し、有機層を10%塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水、水、飽和食塩水、で順次洗滌した。
無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を留去して、3−フ
ルオロ−4−ホルミルフェニル4−ドデシルオキシベン
ゾエートの粗結晶7.49gを得た。エタノールから再結晶
して、白色結晶5.50gを得た。この化合物は液晶性を示
した。その相転移温度、及び赤外吸収スペクトル(IR)
データを以下に示す。
SA−1 55.5゜融点(C→SA)43.0゜ (Iは等方性液体相を、Cは結晶相をあらわす) IR:2800,1735,1700,1615,1600,1520,1410,1270,1180,11
55,1110,1060,965,885,845,765,720(cm-1) 1−b) 2−フルオロ−4−(4−ドデシルオキシベ
ンゾイルオキシ)安息香酸の合成 1−a)で得られた3−フルオロ−4−ホルミルフェニ
ル4−ドデシルオキシベンゾエート4.30gをDMF20mlに溶
解し、これにピリジニウムジクロメート(PDC)7.50gを
加え室温で4時間反応させた。
500mlの5%塩酸水にあけた後、生じた沈澱を別し、
さらにメタノールで洗滌した。エタノールから再結晶し
て、2−フルオロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイ
ルオキシ)安息香酸3.50gを得た。この化合物は液晶性
を示した。その相転移温度、及びIRデータを以下に示
す。
N−I 134゜融点(C→N)126゜ (Nはネマチック相をあらわす) IR:2100〜2800、1735、1695、1610、1520、1405、132
0、1250、1105、1060、1010、965、845、820、765、72
5、670(cm-1) 1−c) 3−フルオロ−4−((S)−2メチルブチ
ルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−4−(4
−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエートの合
成 1−b)で得られた2−フルオロ−4−(4−ドデシル
オキシベンゾイルオキシ)安息香酸310mgに5mlの塩化チ
オニル及び0.4mlのピリジンを加え4時間加熱還流し
た。過剰の塩化チオニルを減圧下留去した後、トルエン
20mlを加え、不溶物を除去した後、トルエンを減圧下留
去して油状の2−フルオロ−4−(4−ドデシルオキシ
ベンゾイルオキシ)安息香酸塩化物を得た。これに、
(S)−2−メチルブチル2−フルオロ−4−ヒドロキ
シベンゾエート200mg及び塩化メチレン6ml、ピリジン4m
lを加え2時間加熱還流させた。放冷後酢酸エチル及び1
0%塩酸を加え、有機層をさらに10%塩酸、飽和炭酸水
素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗滌した後、無
水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を留去して得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒=クロロホルム)で精製して、3−フルオロ−4−
((S)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニ
ル2−フルオロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイル
オキシ)ベンゾエートの白色結晶270mgを得た。
この化合物は液晶性を示し、広い温度範囲で強誘電性を
示すSC層をとった。その相転移温度及び各スペクトル
データを以下に記す。
SC−SA 110゜ SA−I 152.5゜融点(C→SC)47.5゜ NMR:δ7.9〜8.25 δ6.9〜7.25 δ4.17 δ4.01 δ1.5〜2.0 δ1.15〜1.5(m,20H,その他のメチレン水素) δ0.85〜1.1(m,9H,−CH3) (mは多重線、ddは2重の2重線、tは3重線をあらわ
す) IR:1740,1620,1600,1520,1440,1290,1260,1180,1160,11
35,1050,975,905,890,855,770(cm-1) NS m/e=652(P+) 〔実施例2〕 4−((S)−2−メチルブチルオキシ
カルボニル)フェニル2−フルオロ−4−(4−オクチ
ルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 2−a) 2−フルオロ−4−(4−オクチルオキシベ
ンゾイルオキシ)安息香酸の合成 5.62gの2−フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸をピリ
ジン30mlに溶解した。これに、8.06gの4−オクチルオ
キシ安息香酸塩化物を塩化メチレン30mlに溶解して30分
で滴下した。滴下終了後、4時間加熱還流した。10%塩
酸を系が酸性になるまで加えた後放冷し、析出結晶を
別した。冷メタノール次いでヘキサンで洗滌した後、ト
ルエンから再結晶して、2−フルオロ−4−(4−オク
チルオキシベンゾイルオキシ)安息香酸の白色結晶6.40
gを得た。
この化合物は液晶性を示した。その相転移温度及び、IR
チャートを以下に示す。
N−I 217゜融点(C→N)148゜ IR:2050〜2700,1750,1695,1605,1520,1450,1305,1245,1
170,1140,1100,1055,970,880,850,765,665(cm-1) 2−b) 4−((S)−2−メチルブチルオキシカル
ボニル)フェニル2−フルオロ−4−(4−オクチルオ
キシベンゾイルオキシ)ベンゾエートの合成 2−a)で得られた2−フルオロ−4−(4−オクチル
オキシベンゾイルオキシ)安息香酸の2.10gを10mlの塩
化チオニル及び0.2mlのピリジン中で3時間加熱還流し
た。過剰の塩化チオニルを留去後、トルエン50mlを加
え、不溶物を除去した後、トルエンを留去して、2−フ
ルオロ−4−(4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)
安息香酸塩化物の粗結晶2.00gを得た。これを20mlの塩
化メチレンに溶解し、ピリジン10mlに溶解した(S)−
2−メチルブチル4−ヒドロキシベンゾエート1.04gを
加え、2時間加熱還流させた。1−c)と同様の操作で
後処理精製を行い、4−((S)−2−メチルブチルオ
キシカルボニル)フェニル2−フルオロ−4−(4−オ
クチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエートの白色結
晶1.85gを得た。
この化合物はSC相をとった。その相転移温度及び各ス
ペクトルデータを以下に記す。
SC(モノトロピック)−SA 59.5゜ SA−N 177゜ N
−I 189゜融点(C→SA)61.5゜ (Nはカイラルネマチック相をあらわす) NMR:δ8.12 δ7.1〜7.5 δ7.00 δ4.16 δ4.03 δ1.5〜2.1 δ1.1〜1.5(m,12H,その他のメチレン水素)δ0.8〜1.1
(m,9H,−CH3) IR:1735,1610,1520,1430,1280,1260,1120,1060,970,89
0,850,760,695(cm-1) MS:m/e=578(P+) 〔実施例3〕 3−フルオロ−4−((R)−1−メチ
ルヘプチルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−
4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエ
ート 実施例1−c)で中間体として得られた2−フルオロ−
4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)安息香酸
塩化物2.00gと2−フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸
0.81gを10mlのピリジンと5mlの塩化メチレン中で2−
a)と同様に反応精製を行って2−フルオロ−4−{2
−フルオロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキ
シ)ベンゾイルオキシ}安息香酸の白色結晶2.30gを得
た。
この化合物の相転移温度及びIRデータを以下に示す。
SC−N 179.5゜ N−I 239.5゜融点(Cr→SC)162゜ IR:1760,1740,1705,1620,1520,1290,1250,1175,1140,11
25,1050,1015,970,885,770(cm-1) この1.09gを塩化チオニル5ml及びピリジン0.2mlと4時
間加熱還流させた。過剰の塩化チオニルを留去後トルエ
ンに溶解し、不溶物を除去後(R)−2−オクタノール
0.33g及びピリジン2mlを加え、50゜で2時間反応させ
た。放冷後10%塩酸を加え、有機層はさらに10%塩酸、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次
洗滌した。無水硫酸ナトリウムで脱水後溶媒を留去して
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し(展開溶媒:クロロホルム)、さらにエタノ
ールから再結晶して、2−フルオロ−4−((R)−1
−メチルヘプチルオキシカルボニル)フェニル2−フル
オロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベ
ンゾエートの白色結晶1.00gを得た。
相転移温度及び各スペクトルデータを以下に記す。
SB−SC 87゜ SC−SA 95゜ SA−I 112゜ 融点(C→SB)45゜ NMR:δ7.85〜8.2 δ6.85〜7.25 δ5.13 δ4.00 δ1.5〜2.0 δ1.1〜1.5(m,26H,その他のメチル水素) δ1.30 δ0.86(m,6H,その他のメチル水素)ここでdは2重線
をあらわす。
IR:1760,1740,1725,1625,1600,1530,1440,1300,1270,11
40,1050,975,860,775,700,675(cm-1) MS:m/e=694(P+) 〔実施例4〕 実施例3において2−フルオロ−4−
(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)安息香酸塩化
物に換えて、4−オクチルオキシ安息香酸塩化物と2−
フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸より合成した、2−
フルオロ−4−(4−オクチルオキシベンゾイルオキ
シ)安息香酸塩化物を用い、同様に反応、後処理を行
い、4−((R)−1−メチル−ヘプチルオキシカルボ
ニル)フェニル2−フルオロ−4−(4−オクチルオキ
シベンゾイルオキシ)ベンゾエートの白色結晶を得た。
そのNMR、IRは実施例3におけるものとアルキル鎖に対
応するピーク、吸収の強度比のみが異った類似のパター
ンを示し、MSはその親ピーク(P+)であるm/e=638を示
した。
その相転移温度を以下に示す。
SB−SA 96゜ SA−I 129゜融点(C→CB)39.5゜ 〔実施例5〕 実施例3において、(R)−2−オクタ
ノールに換えて、(S)−β−シトロネロールを用い同
様に反応精製を行い、4−((S)−3,7−ジメチル−
6−ヘプテニルオキシカルボニル)フェニル2−フルオ
ロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベン
ゾエートの白色結晶を得た。
その相転移温度及びスペクトルデータを以下に示す。
SX4−SX3 76.5゜ SX3−SC 97.5゜ SC−SA 100゜ SA−I 134゜融点(C→SX4)35.8゜ (ここでSX4,SX3はそれぞれ、SC相より結晶相に近い
カイラルスメクチック相をあらわす) NMR:δ7.9〜8.25 δ6.85〜7.3 δ5.10 δ4.36 δ4.02 δ1.60及び1.67 δ1.5〜2.2 δ1.1〜1.5(m,12H,その他のメチレン水素)δ0.8〜1.0
(m,6H,その他のメチル水素) IR:1730,1615,1595,1505,1435,1290,1260,1140,1100,10
50,980,895,860,780,700(cm-1) MS:m/e=720(P+) 〔実施例6〕 3−フルオロ−4−((S)−1−メチ
ルプロピルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−
4−(4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエ
ート 実施例4において、(R)−2−オクタノールに換え
て、(S)−2−ブタノールを用い、同様に反応精製を
行い、3−フルオロ−4−((S)−1−メチルプロピ
ルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−4−(4
−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエートの白
色結晶を得た。
相転移温度及びスペクトルデータを以下に記す。
SX−SC 87.8゜ SC−SA 89.4゜ SA−I 151゜ 融点(C→SX)ここでSXはより結晶相に近い他のカイラ
ルスメクチック相を示している。
NMR:δ7.9〜8.3 δ6.9〜7.25 δ5.15 δ4.03 δ1.5〜2.0 δ1.1〜1.5(m,10H,その他のメチレン水素) δ1.32 δ0.85〜1.1(m,6H,その他のメチル水素) IR:1740,1715,1615,1595,1285,1245,1155,1120,1040,97
0,890,850,765(cm-1) MS:m/e=582(P+) 〔実施例7〕 実施例4において(R)−2−オクタノ
ールに換えて、(S)−β−シトロネロールより導いた
(S)−4−メチルオクタノールを用いて同様に反応精
製を行い、3−フルオロ−4−((S)−4−メチルオ
クチルオキシカルボニル)フェニル2−フルオロ−4−
(4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート
を白色結晶を得た。
この化合物は融点が低く、しかも広い温度範囲でSC
をとった。その相転移温度、及びスペクトルデータを以
下に記す。
SC−SA 110.5゜ SA−I 151゜融点(C→SC)32゜ NMR:δ7.9〜8.25 δ6.9〜7.3 δ4.30 δ4.01 δ1.1〜2.0 δ0.8〜1.0(m,9H,−CH3) IR:1735,1615,1595,1505,1430,1290,1260,1140,1050,98
0,895,860,830,780,700(cm-1) MS:m/e=652(P+) 〔実施例8〕 SC相を有さない液晶化合物との混合に
よるSC液晶の調製 4−デシルオキシフェニル4−オクチルオキシベンゾエ
ート 及び4−オクチルオキシフェニル4−デシルオキシベン
ゾエート はともに既知の液晶化合物であるが、分子内にカイラル
な基を有さないため、強誘電性は示されない。これらの
1:1混合物87部に本発明の実施例4で得られた4−
((R)−1−メチルヘプチルオキシカルボニル)フェ
ニル2−フルオロ−4−(4−オクチルオキシベンゾイ
ルオキシ)ベンゾエート17部を加え、液晶組成物を調製
しところ、SC相を示す組成物が得られた。
その転移点は以下の通りである。
SC−SA 57゜ SA−N 91.5゜ N−I 92.5゜ 融点(C→SC)45゜ 〔実施例9〕 室温で安定にSC相を示す液晶組成物の
調製 実施例7で得られた3−フルオロ−4−((S)−4−
メチルオクチルオキシカルボニル)フェニル2−フルオ
ロ−4−(4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベン
ゾエート74% 実施例3で得られた3−フルオロ−4−((R)−1−
メチルヘプチルオキシカルボニル)フェニル2−フルオ
ロ−4−(4−ドデシルオキシベンゾイルオキシ)ベン
ゾエート7%及び3−フルオロ−4−((S)−2−メ
チルブチルオキシカルボニル)フェニル4−デシルオキ
シベンゾエート19%からなる液晶組成物を調製した。
この組成物は60゜以下でSC相を示し、融点は10゜以下
であった。これによって室温を含む広い温度域で安定に
強誘電性を示す液晶組成物が得られたことになる。なお
この組成物は60゜以上でSA相に124゜以上で等方性液体
相となった。
〔実施例10〕 液晶表示素子の作成 実施例9で得られた組成物を加熱して等方性液体とし
た。これを厚さ2.0μmのスペーサーを介した2枚のポ
リイミド−ラビング配向処理を施したガラス透明電極間
に充填し、薄膜セルを作成した。
1分間に5゜の割合で冷却してN相、さらにSA相を配
向させ、60゜以下に冷却して、均一なSC相のモノドメ
インを得た。
このセルに20V,50Hzの矩形波を印加してその透過光をフ
ォトマルチプライヤーで検出したところ、明瞭な速い応
答が確認でき、例えば46.2゜において117μsecの値を示
した。
このときの自発分極は2.25nC/cm2、チルト角は8.0゜で
あった。
同様にして、実施例8で得られた組成物を用いて液晶セ
ルを作成し23V,50Hzの電場(矩形波)を印加したとこ
ろ、やはり速い応答が確認された。
例えば46.2゜において応答268μsec、自発分極3.4nC/cm
2、チルト角10.8゜であった。
〔実施例11〕 3−フルオロ−4−((S)−2−メチ
ルブチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フルオ
ロ−4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエー
11−a) 4−ホルミルフェニル3−フルオロ−4−オ
クチルオキシベンゾエート 4.29gの3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸塩
化物及び4−ヒドロキシベンズアルデヒド2.24gを50ml
の塩化メチレン及びピリジン20ml中で3時間加熱還流さ
せた。室温まで放冷後酢酸エチル90mlを加え、10%塩
酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の各々
30mlで順次洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を留去後、得られた粗結晶をエタノールから2回再結
晶して、4−ホルミルフェニル3−フルオロ−4−オク
チルオキシベンゾエートの白色結晶3.40gを得た。この
化合物は液晶性を示した。その相転移温度及びスペクト
ルデータを以下に示す。
N−I 63゜融点(m.p.)(Cr→N)44゜ (Nはネマチック相を、Crは結晶相を示す) NMR:δ10.03 δ7.8〜8.05 δ7.3〜7.5 δ6.95〜7.15 δ4.12(t,2H,−CH2−O)δ1.7〜2.0 δ1.1〜1.5(m,10H,その他のCH2)δ8.09(t,3H,CH3) IR:2750,1725,1700,1620,1605,1530,1475,1440,1295,12
25,1200,1060,1040,1070,995,930,800,775,750,720,650
(cm-1) 11−b) 4−(3−フルオロ−4−オクチルオキシベ
ンゾイルオキシ)安息香酸 11−aで得られた4−ホルミルフェニル3−フルオロ−
4−オクチルオキシベンゾエートの2.79を酢酸15ml中で
60゜に加熱し溶解した。無水クロム酸(CrO3)の0.75g
を水1mlに溶解し、ゆっくり加えた後、さらに酢酸10ml
を加え、80゜に加熱した。1時間後、氷水300mlにあ
け、析出した結晶を別し、さらに冷メタノールで洗滌
した。エタノールから再結晶して、4−(3−フルオロ
−4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)安息香酸1.95
gを得た。この化合物は液晶性を示した。その相転移温
度及びスペクトルデータを以下に示す。
SC−N 238〜239゜ N−I 286〜288゜ m.p.(Cr→SC)178
〜179゜(SCはスメクチックC相を示す) IR:2300〜2700(一連の小吸収)1735,1695,1620,1610,1
540,1440,1300,1220,1165,1080,1020,940,760,660(cm
-1) 11−c) 3−フルオロ−4−((S)−2−メチルブ
チルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フルオロ−
4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエートの
合成 11−b)で得られた4−(3−フルオロ−4−オクチル
オキシベンゾイルオキシ)安息香酸1.50gに10mlの塩化
チオニル及び1mlのピリジンを加え4時間加熱還流し
た。過剰の塩化チオニルを減圧下留去した後、トルエン
20mlを加え、不溶物を除去した後、トルエンを減圧下留
去して油状の3−フルオロ−4−(4−オクチルオキシ
ベンゾイルオキシ)安息香酸塩化物1.55gを得た。
この0.50gに(S)−2−メチルブタノールと、2−フ
ルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸より合成し(S)−2
−メチルブチル3−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエ
ート0.22g及び塩化メチレン6ml、ピリジン4mlを加え2
時間加熱還流させた。放冷後、酢酸エチル及び10%塩酸
を加え、有機層をさらに10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水、水、飽和食塩水で順次洗滌した後、無水硫酸ナ
トリウムで脱水した。溶媒を留去して得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ク
ロロホルム)で精製して、3−フルオロ−4−((S)
−2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニル4−
(3−フルオロ−4−オクチルオキシベンゾイルオキ
シ)ベンゾエートの白色結晶0.56gを得た。この化合物
は液晶性を示し、広い温度範囲で強誘電性を示すSC
をとった。その相転移温度及び各スペクトルデータを以
下に記す。
SC−SA 135゜ SA−I 173゜ m.p.(Cr→SC)67.5゜ NMR:δ7.8〜8.3 δ6.95〜7.45 δ4.20 δ4.13 δ1.6〜2.0 δ1.15〜1.5(m,12H,その他のCH2)δ0.8〜1.2(m,9H,
−CH3) IR:1750,1735,1710,1620,1520,1440,1290,1245,1210,11
90,1030,1060,1020,935,900,755,690(cm-1) MS:m/e=596(P+) 〔実施例12〕 3−クロロ−4−((S)−2−メチル
ブチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フルオロ
−4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 実施例11において、11−cで用いた(S)−2−メチル
ブチル2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエートに換
えて(S)−2−メチルブタノールと2−クロロ−4−
ヒドロキシ安息香酸より合成した(S)−2−メチルブ
チル2−クロロ−4−ヒドロキシベンゾエートを用いて
同様に合成精製を行い、表記化合物を得た。その相転移
点及びスペクトルデータを以下に記す。
SC−SA 114.5゜ SA−I 147゜ m.p.(Cr→SC)74゜ NMR:δ7.8〜8.35 δ6.9〜7.5 δ4.20 δ4.11 δ1.5〜2.05 δ1.15〜1.5(m,12H,その他のCH2) δ0.8〜1.15(m,9H,−CH3) IR:1740,1705,1600,1525,1440,1400,1290,1250,1200,11
30,1060,930,750,685(cm-1) MS:m/e=612,614(P+) 〔実施例13〕 4−((S)−2−メチルブチルオキシ
カルボニル)フェニル4−(3−フルオロ−4−オクチ
ルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 実施例11において、11−cで用いた(S)−2−メチル
ブチル2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエートに換
えて、(S)−2−メチルブチル4−ヒドロキシベンゾ
エートを用いて同様に反応精製を行い、表記化合物を得
た。その相転移点及びスペクトルデータを以下に記す。
SC−SA 125゜ SA−I 168゜ m.p.(Cr→SC)75゜ NMR:δ7.8〜8.3 δ6.95〜7.45 δ4.15 δ4.10 δ1.5〜2.0 δ1.2〜1.5(m,10H,その他のCH2) δ0.8〜1.1(m,9H,−CH3) IR:1740,1720,1605,1530,1440,1300,1270,1205,1165,11
20,1080,1065,1620,995,935,885,755,690(cm-1) MS:m/e=578(P+) 〔実施例14〕 3−フルオロ−4−((S)−2−メチ
ルブチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フルオ
ロ−4−デシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 実施例11において3−フルオロ−4−オクチルオキシ安
息香酸塩化物に換えて、3−フルオロ−4−デシルオキ
シ安息香酸塩化物を用い同様の操作を行い表記化合物を
得た。中間体を含め、これら化合物のNMR,IRは実施例1
におけるものと比較してメチレン鎖に対応するピーク,
及び吸収の強度比の異っただけのチャートを与えた。中
間体及び表記化合物の相転移温度は以下に記す。
・4−ホルミルフェニル3−フルオロ−4−デシルオキ
シベンゾエート N−I 51.5゜ m.p.(Cr→I)73.5゜ ・4−(3−フルオロ−4−オクチルオキシベンゾイル
オキシ)安息香酸 SC−N 197゜ N−I 212゜ m.p.(Cr→SC) 143゜ ・3−フルオロ−4−((S)−2−メチルブチルオキ
シカルボニル)フェニル4−(3−フルオロ−4−デシ
ルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート SC−SA 140゜ SA−I 169゜ m.p.(Cr→SC)100゜ 〔実施例15〕 3−クロロ−4−((S)−2−メチル
ブチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フルオロ
−4−デシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 実施例14において(S)−2−メチルブチル2−フルオ
ロ−4−ヒドロキシベンゾエートに換えて(S)−2−
メチルブチル2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエー
トを用いて同様の操作を行い表記化合物を得た。NMR,IR
は実施例12におけるものと同様のパターンを示した。そ
の相転移温度を以下に記す。
SC−SA 110.5゜ SA−I 138.5゜ m.p.(Cr→SC)73
゜ 〔実施例16〕 4−((R)−1−メチルヘプチルオキ
シカルボニル)フェニル4−(3−フルオロ−4−オク
チルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾエート 実施例11において11−c)で中間体として得られた3−
フルオロ−4−(4−オクチルオキシベンゾイルオキ
シ)安息香酸塩化物0.69g及び4−ヒドロキシベンズア
ルデヒド0.30gを塩化メチレン5ml及びピリジン2ml中で
2時間加熱還流した。
以下、実施例11−aと同様に処理して、4−ホルミルフ
ェニル4−(3−フルオロ−4−オクチルオキシベンゾ
イルオキシ)ベンゾエートの白色結晶0.50gを得た。こ
の化合物は液晶性を示した。相転移温度及びスペクトル
データを以下に記す。
SA−N 130゜ N−I 203゜ m.p.(Cr→SA)106゜ NMR:δ10.01(s,1H,−CHO)δ8.23 δ7.75〜8.00 δ6.9〜7.45 δ4.10 δ1.6〜2.0 δ1.1〜1.5(m,10H,その他のCH2)δ0.89(s,3H,−C
H3) IR:2750,1735,1700,1610,1595,1520,1440,1340,1300,12
25,1130,1080,940,880,830,760,690(cm-1) このアルデヒド0.48gを11−bと同様に無水クロム酸で
酸化して、4−{4−(3−フルオロ−4−オクチルオ
キシベンゾイルオキシ)ベンゾイルオキシ}安息香酸0.
40gを得た。その相転移温度、及びIRスペクトルデータ
を以下に記す。
SC−N 238〜239゜ N−I 286〜288゜ m.p.(Cr→SC)178
〜179゜ IR:2450〜2700(小吸収帯)、1735,1695,1605,1525,144
0,1340,1280,1200,1160,1125,1060,1020,945,760,670
(cm-1) このカルボン酸0.35gを5mlの塩化チオニル及び0.2mlの
ピリジン中で3時間加熱撹拌した。過剰の塩化チオニン
を留去して得られたかつ色の油状物中に(R)−2−オ
クタノール0.30g及び、塩化メチレン5ml、ピリジン1ml
を加え、さらに2時間還流下、加熱撹拌した。実施例11
−cと同様に後処理、精製を行い4−((R)−1−メ
チルヘプチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フ
ルオロ−4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾ
エートの白色結晶0.20gを得た。このものは単独ではSC
相を示さないが、後述するように、SC相、またはSC
相を有する液晶化合物、または組成物に添加することに
より、大きな自発分極を有するSC相液晶組成物が容易
に得ることができる。その相転移温度及びスペクトルデ
ータを以下に示す。
NMR:δ7.8〜8.3 δ6.9〜7.45 δ5.2 δ4.10 δ1.5〜2.0 δ1.33 δ1.15〜1.5(m,18H,その他のCH2)δ0.87(t,3H,他のC
H3) IR:1740,1720,1620,1610,1520,1445,1290,1265,1210,11
70,1145,1120,1080,1070,1020,1000,940,890,795,760,7
00(cm-1) MS:m/e=620(P+) 〔実施例17〕 SCを有さない液晶化合物との混合によ
るSC液晶組成物の調製 4−デシルオキシフェニル4−オクチルオキシベンゾエ
ート 24.6% 4−オクチルオキシフェニル4−デシルオキシベンゾエ
ート 21.7% 4−オクチルオキシフェニル4−オクチルオキシベンゾ
エート 24.6% 4−オクチルオキシフェニル4−デシルベンゾエート 1
3.1% 4−オクチルオキシフェニル4−ノニルオキシカルボニ
ルオキシベンゾエート 16.0% からなる組成物は70゜以下でSC相を70゜から84゜までN
相をそれ以上で等方性液体相を示し、その融点は46゜で
ある。
この組成物30部に、実施例16で得られた4−((R)−
1−メチルヘプチルオキシカルボニル)フェニル4−
(3−フルオロ−4−オクチルオキシベンゾイルオキ
シ)ベンゾエート5部を混合したところSC相を示す液
晶組成物が得られた。このSC液晶組成物は73.5゜以下
でSC相を、76゜までSA相を、86゜までN相を示し、
それ以上の温度で等方性液体相となった。この組成物の
融点は40゜であった。
〔実施例18〕 混合による温度域の拡大と室温でSC
を示す組成物の調製 実施例11で得られた3−フルオロ−4−((S)−2−
メチルブチルオキシカルボニル)フェニル4−(3−フ
ルオロ−4−オクチルオキシベンゾイルオキシ)ベンゾ
エート58%、実施例12で得られた3−クロロ−4−
((S)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニ
ル4−(3−フルオロ−4−オクチルオキシベンゾイル
オキシ)ベンゾエート20%、実施例14で得られた3−フ
ルオロ−4−((S)−2−メチルブチルオキシカルボ
ニル)フェニル4−(3−フルオロ−4−デシルオキシ
ベンゾイルオキシ)ベンゾエート22%からなる組成物を
調製したところ、融点は53゜と低下し、SC相の温度範
囲は昇温時73゜(53゜→126゜)と拡大された。
この組成物64部に、3−フルオロ−4−((S)−2−
メチルブチルオキシカルボニル)フェニル4−デシルオ
キシベンゾエート25部、3−フルオロ−4−((S)−
2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニル4−ドデ
シルオキシベンゾエート41部、3−クロロ−4−
((S)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニ
ル4−ドデシルオキシベンゾエート8部を加えて組成物
を調製したところ、63゜以下でSC相を示し、室温で長
時間放置しても結晶化せず安定にSC相を保った。な
お、この組成物の透明点(SA−I)は97゜であった。
〔実施例19〕 液晶表示素子の作成 実施例17で得られた組成物を加熱して等方性液体とし
た。これを厚さ2.0μmスペーサーを介した2枚のポリ
イミド−ラビング配向処理を施したガラス透明電極間に
充填し、薄膜セルを作成した。
1分間に5゜の割合で冷却して、N相、さらにSA相を
配向させ73.5゜以下に冷却して、均一なSC相のモノド
メインを得た。
このセルに20V,50Hzの矩形波を印加してその透過光をフ
ォトマルチプライヤーで検出したところ、明瞭な速い応
答が確認でき、例えば50゜において314μsecの値を示し
た。
このときの自発分極は3.3nC/cm2,チルト角は28.3゜であ
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 洋 埼玉県川口市大字伊刈246−4 (72)発明者 東海林 忠生 東京都練馬区大泉町3−13−6

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) であらわされる化合物。 (式中、Rは炭素数1〜20のアルコキシ基をあらわし、
    は炭素数4〜20の光学活性なアルキル基をあらわ
    す。XおよびYのうち、一方はフッ素をあらわし他方は
    水素をあらわし、Zはフッ素、塩素または水素をあらわ
    す。)
  2. 【請求項2】一般式(I)においてQが(S)−2−
    メチルブチル基あるいは一般式 であらわされるところの特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。 (式中、R′は炭素数2〜6のアルキル基をあらわし、
    *は不斉炭素であることをあらわしている。)
  3. 【請求項3】一般式(I) (式中、Rは炭素数1〜20のアルコキシ基をあらわし、
    は炭素数4〜20の光学活性なアルキル基をあらわ
    す。XおよびYのうち、一方はフッ素をあらわし、他方
    は水素をあらわし、Zはフッ素、塩素または水素をあら
    わす。)であらわされる化合物の少なくとも1種を配合
    成分として含有する液晶組成物。
  4. 【請求項4】一般式(I)の化合物の2種以上を含有す
    る特許請求の範囲第3項記載の液晶組成物。
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