JPH0790672A - アルカリ性白金めっき浴及びそれを用いた白金めっき方法ならびにその白金めっき品 - Google Patents

アルカリ性白金めっき浴及びそれを用いた白金めっき方法ならびにその白金めっき品

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JPH0790672A
JPH0790672A JP25525293A JP25525293A JPH0790672A JP H0790672 A JPH0790672 A JP H0790672A JP 25525293 A JP25525293 A JP 25525293A JP 25525293 A JP25525293 A JP 25525293A JP H0790672 A JPH0790672 A JP H0790672A
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platinum
bath
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alkaline
platinum plating
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JP25525293A
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Toshiaki Shoda
鎗田  聡明
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EEJA Ltd
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Electroplating Engineers of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光沢性と強度の両特性において優れるととも
に、この両特性の度合いを選択することが容易な白金め
っき浴及びそれを用いた白金めっき方法ならびにその方
法により得られる白金めっき品を提供する。 【構成】 この発明のアルカリ性白金めっき浴は、白金
をPt(OH)6 2-錯イオンとして含有し、他に水酸化
アルカリ金属を含有するとともに、光沢剤としてCa、
Sr、Baからなる群より選ばれた一種以上のアルカリ
土類金属を含有してなるものである。そして、錯形成剤
の添加、マグネシウムまたはマグネシウム化合物の添
加、電解、キレート樹脂の使用、の少なくともいずれか
を行なうことによって光沢剤の濃度を調整するようにし
ているため、一つの浴から種々異なる光沢や強度を持つ
析出物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアルカリ性白金めっき
浴及びそれを用いた白金めっき方法ならびにその白金め
っき品に関する。
【0002】
【従来の技術】白金は、耐蝕性と耐熱性に優れる貴金属
として、電子機器、触媒、耐腐食材料、装飾品等、広い
分野で利用されており、それにともなって白金めっきの
技術も種々開発されてきている。
【0003】従来の白金めっき浴及びそれを用いた白金
めっき方法の例としては、塩化白金酸浴やジアミノ亜硝
酸浴、更に、アニオン成分が有機酸又はハロゲン化水素
酸以外の無機酸から誘導された白金(II)錯塩を用いた
浴(特開平2−107794号公報)等が知られてい
る。
【0004】しかしながら、析出した白金は水素を吸蔵
し易く、特に厚付けを行なった場合は水素を吸蔵した析
出物の内部応力が高くなってクラックが発生し易くなる
ため、上記したような従来のめっき浴にあっては、厚付
けしてもクラックが実質的に発生することのない強度を
有すると同時に光沢性をも有する析出物を得ることは難
しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで上記のような課
題を解決するために、本発明者は先に白金めっきに好適
な浴及びその方法を提案している(特開平4−3335
87号公報、特開平4−333588号公報、特開平4
−333589号公報参照)。これらの白金めっき浴及
びそのめっき方法によると、光沢性及び強度の両特性に
おいて優れた白金めっき品が得られるものである。
【0006】本発明は、これらの技術を更に改良したも
のであり、特に光沢剤に関する改良を行なうことによっ
て、光沢性と強度の両特性において優れるとともに、こ
の両特性の度合いを選択することが容易な白金めっき浴
及びそれを用いた白金めっき方法ならびにその方法によ
り得られた白金めっき品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明に係るアルカリ性白金めっき浴は、白金を
Pt(OH)6 2-錯イオンとして含有し、他に水酸化ア
ルカリ金属を含有するとともに、光沢剤としてCa、S
r、Baからなる群より選ばれた一種以上のアルカリ土
類金属を含有してなるものとしている。
【0008】白金は金属濃度で1〜40g/l含有する
ものとし、好ましくは5〜15g/l存在させることが
できる。その含有量を1〜40g/lとしたのは、1g
/lより少ないと、電流密度を充分に高くとることがで
きず析出速度が遅くなるためであり、40g/lより多
いと、白金のくみ出しが多くなるためである。白金は、
へキサヒドロキシ白金酸〔H2 Pt(OH)6 〕、へキ
サヒドロキシ白金酸ナトリウム〔Na2 Pt(OH)6
・2H2 O〕、へキサヒドロキシ白金酸カリウム〔K2
Pt(OH)6 〕等のヒドロキシ白金酸やヒドロキシ白
金酸塩の形で加えるようにし、浴中でPt(OH)6 2-
として存在するようにしている。又、塩化白金酸〔H2
PtCl6 〕や、塩化白金酸ナトリウム〔Na2 PtC
6 〕、塩化白金酸カリウム〔K2 PtCl6 〕等の塩
化白金酸アルカリ金属塩を用い、水酸化アルカリ金属に
より浴中でPt(OH)6 2-を生じさせるようにしても
よい。
【0009】水酸化アルカリ金属は、上記したような白
金化合物を溶解するためのものであり、その含有量は5
〜150g/lとし、好ましくは10〜60g/l存在
させることができる。その含有量を5〜150g/lと
したのは、5g/lより少ないと白金錯イオンが不安定
となるからであり、150g/lより多いと白金錯イオ
ンが安定になり過ぎてしまうからである。水酸化アルカ
リ金属としては水酸化カリウム(KOH)や水酸化ナト
リウム(NaOH)等が好ましい。
【0010】光沢剤としての、Ca、Sr、Baからな
る群より選ばれた一種以上のアルカリ土類金属は、0.
5〜500ppm含有するものとし、好ましくは2〜1
00ppm存在させることができる。その含有量を0.
5〜500ppmとしたのは、0.5ppmより少ない
と、光沢効果がほとんど現れないためであり、そしてま
た500ppmより多くても、光沢性が特にそれ以上改
善されることがないからである。
【0011】そして、本発明に係る白金めっき方法は、
上記したような白金めっき浴を用いて行なうものとして
いる。
【0012】このめっき方法は、光沢剤としてアルカリ
土類金属を添加することによって析出物の光沢を得るよ
うにしており、更にその光沢剤の濃度を調節することに
よって光沢の度合いを選択するようにしている。この場
合、光沢剤の濃度変化に応じて析出物の強度も同時に変
化するため、例えば、厚付けを行なってもクラックが実
質的に発生しないような強度を選択することも可能にな
る。そのため、従来のように、建浴時の組成及び操作条
件等によって強度、膜厚、光沢性等の特性が決まってし
まうことなく、種々異なる特性の析出物を一つの浴から
得る事が可能になる。
【0013】光沢剤の濃度と析出物の光沢性及び強度と
の関係は、例えば次の通りである。即ち、光沢剤として
のアルカリ土類金属の濃度が1〜2ppmの場合、析出
物外観は半光沢となり、厚付け(〜50μm)を行なっ
てもクラックは実質的に生じない。アルカリ土類金属濃
度2〜10ppmの場合、析出物外観は光沢となり、膜
厚が5μm以下の範囲ではクラックは実質的に生じな
い。アルカリ土類金属濃度10〜50ppmの場合、水
酸化物と思われる白沈を生じるが、アルカリ土類金属濃
度2〜10ppmの場合よりも光沢性のある析出物が得
られる。(以上の結果は、めっき浴中にOH- 以外の配
位子を含んでいない場合であり、更に白金濃度20g/
l、水酸化カリウム40g/l、温度80℃、電流密度
2A/dm2 、pH13.5とした場合である。)
【0014】なお、安定剤や光沢調整剤として、例えば
カルボン酸やアミノカルボン酸などを浴中に添加する場
合、これらの化合物がアルカリ土類金属に配位すること
を考慮し、前記のアルカリ土類金属濃度は更に高目に設
定するようにする。
【0015】また、本発明によるめっき方法は、錯形成
剤の添加、マグネシウム又はマグネシウム化合物の添
加、電解、又はキレート樹脂の使用、によって光沢剤と
してのアルカリ土類金属の濃度を調整し、析出物の光沢
や強度を選択するようにしている。
【0016】錯形成剤の添加によって光沢剤としてのア
ルカリ土類金属の濃度を調整する場合、錯形成剤として
はエチレンジアミン(ed)、エチレンジアミン四酢酸
(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)等が好適であ
り、他にはシュウ酸カリウム(K2 2 4 ・H
2 O)、クエン酸(C6 8 7 )等を採用できる。
【0017】マグネシウム又はマグネシウム化合物の添
加によって光沢剤としてのアルカリ土類金属の濃度を調
整する(アルカリ土類金属を除去する)場合、マグネシ
ウム化合物としては炭酸マグネシウム(MgCO3 )や
硫酸マグネシウム(MgSO4 )等が好ましい。この場
合、浴中のアルカリ土類金属は、マグネシウムの不溶性
沈殿〔沈殿の大部分はMg(OH)2 〕と共沈あるいは
吸着させることによって除去するようにしている。これ
らのマグネシウム化合物は水溶液として添加してもよ
い。なお、マグネシウムはアルカリ浴中では溶解度が低
く、析出物の特性にほとんど影響をあたえない。
【0018】電解によって光沢剤としてのアルカリ土類
金属の濃度を調整する(アルカリ土類金属を除去する)
場合は、白金の消費を少なくするため、0.1〜0.5
A/dm2 の比較的低い電流密度が好ましい。
【0019】キレート樹脂の使用によって光沢剤として
のアルカリ土類金属の濃度を調整する(アルカリ土類金
属を除去する)場合は、2価の金属と選択的に作用する
キレート樹脂を用いるのが好ましい。
【0020】なお、光沢剤としてのアルカリ土類金属濃
度を調整するためのこれらの方法は、適宜組み合わせて
用いることができるのは勿論である。
【0021】また、本発明に係る白金めっき方法は、上
記したような方法を用いて光沢剤の濃度を変化させなが
らめっきを行なうことによって、半光沢乃至無光沢で高
強度の下地層を形成した後に光沢を有する表面層をその
下地層の表面上に重ねて形成するようにしている。その
ため、例えば、まずアルカリ土類金属濃度1ppm〜2
ppm程度の浴によって、下地層として十分な強度を有
する析出物を得た後、この浴に上記したようなアルカリ
土類金属を所定量添加することにより、前記析出物の表
面上に光沢を有する表面層を重ねて析出させ表面仕上げ
をおこなうことができる。即ち、従来の厚付けめっきで
は難しかった、光沢性と強度とを兼ね備えた白金めっき
品を、一つの浴から得ることが可能になる。
【0022】また、本発明に係る白金めっき方法は、操
作条件をpH10.5 〜14、温度65〜100℃、
電流密度0.1 〜5A/dm2 とし、好ましくはpH
12.5〜13.5、温度80〜90℃、電流密度0.
5〜3A/dm2 の操作条件で用いる。pH10.5
〜14としたのは、pHが10.5より小さいと白金錯
イオンが不安定となるためであり、pHが14より大き
いと白金錯イオンが安定になりすぎるためである。そし
て温度が65℃より低いと極端に析出が起こりにくくな
り、温度が100℃より高いと水の蒸発が激しくなり実
用上好ましくなくなる。そしてまた、電流密度が0.1
A/dm2 より低い場合は析出速度が極端に小さくな
り、5A/dm2 より高い電流密度の場合は水素の発生
が起こり、析出物が析出しなくなるためである。
【0023】
【実施例】次に実施例によってこの発明を更に詳細に説
明する。実施例1 (Caの添加による光沢化) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 水溶液として添加〕 添加量は〔表1〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 20 μm (3)結果
【0024】
【表1】
【0025】実施例2(Caの添加による光沢化) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 水溶液として添加〕 添加量は〔表2〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 1 A/dm2 、2 A/dm2 下地金属 圧延銅板に膜厚5μmの光沢Niめっ きを施したもの めっき厚み 5 μm (3)結果
【0026】
【表2】
【0027】実施例3(Srの添加による光沢化) (1)浴組成 KOH 30 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 10 g/l Sr 〔SrCl2 水溶液として添加〕 添加量は〔表3〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板に膜厚5μmの光沢Niめっ きを施したもの めっき厚み 4 μm (3)結果
【0028】
【表3】
【0029】実施例4(Baの添加による光沢化) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔H2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ba 〔BaCl2 水溶液として添加〕 添加量は〔表4〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 2 A/dm2 下地金属 圧延銅板に膜厚5μmの光沢Niめっ きを施したもの めっき厚み 5 μm (3)結果
【0030】
【表4】
【0031】実施例5(Baの添加による光沢化) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ba 〔Ba2 Cl2 水溶液として添加〕 10 ppm (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 1 A/dm2 下地金属 圧延銅板に膜厚5μmの光沢Niめっ きを施したもの めっき厚み 12 μm (3)結果 鏡面光沢外観を有する析出物が得られた。
【0032】実施例6(EDTAの添加による光沢効果
の調整) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 として添加〕 2 ppm EDTA・4H 添加量は〔表5〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 50 μm (3)結果
【0033】
【表5】
【0034】実施例7(シュウ酸カリウムの添加による
光沢効果の調整) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 として添加〕 2 ppm K2 2 4 ・H2 O 添加量は〔表6〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 50 μm (3)結果
【0035】
【表6】 シュウ酸カリウム(一水和物)を添加した場合、析出物
は半光沢となるものの、かなり光沢性が少なく無光沢に
近い外観を呈した。
【0036】実施例8(クエン酸の添加による光沢効果
の調整) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 として添加〕 2 ppm C6 8 7 添加量は〔表7〕の通り (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 50 μm (3)結果
【0037】
【表7】
【0038】実施例9〔Mgの添加(Mgとの共沈)に
よる光沢剤の除去〕 (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 として添加〕 5 ppm MgCO3 0.1 g/l (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 50 μm (3)処理条件 MgCO3 0.1g/lを上記の浴に添加し、30分間
攪拌した後に濾過する。 (4)結果
【0039】
【表8】
【0040】実施例10(低電流密度電解による光沢剤
の除去) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ba 〔BaCl2 水溶液として添加〕 5 ppm (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 1 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 20 μm (3)処理条件 上記の浴に、0.3A/dm2 の電解処理を240min
施す。 (4)結果
【0041】
【表9】
【0042】実施例11(キレート樹脂による光沢剤の
除去) (1)浴組成 KOH 40 g/l Pt 〔K2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l Ca 〔CaCl2 として添加〕 2 ppm (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み 50 μm (3)処理条件 PUROLITE S−940(PUROLITE社
製)をカラムに200ml入れ、10%HCl及び10
%KOHで再生した後、流量2l/h(10BV/h)
の処理速度で上記の浴を処理する。 (4)結果
【0043】
【表10】 なお、ダイヤイオンCR−10(三菱化成工業株式会社
製)を上記と同様の条件で用いたところ、略同様の結果
が得られた。
【0044】実施例12(下地層と表面層の形成) (1)浴組成 KOH 60 g/l Pt 〔H2 Pt(OH)6 として添加〕 20 g/l (2)操作条件 pH 13.5 温度 80 ℃ 電流密度 3 A/dm2 下地金属 圧延銅板 めっき厚み(下地層) 100 μm (3)処理条件 上記処理後、浴中にBaをBaCl2 水溶液として2p
pm添加し、電流密度0.5A/dm2 でめっきを行な
うことによって、上記100μmの下地層の上に、めっ
き厚み10μmの表面層を重ねて形成した。 (4)結果 全体のめっき厚みが110μmである析出物が得られ
た。この析出物は光沢外観を有し、密着性、耐熱性等に
おいても実用上十分な特性を備えていることが確認でき
た。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るアル
カリ性白金めっき浴及びそれを用いた白金めっき方法
は、光沢剤としてアルカリ土類金属を添加することによ
り、光沢性に優れた白金めっき品を得ることができる。
【0046】そしてまた、この白金めっき方法は、所定
の物質の添加や電解等によってこのアルカリ土類金属の
濃度を調整するものであるため、所望の光沢と強度を選
択することができ、一つの浴から種々異なる光沢や強度
を持つ析出物を得ることが可能になる。そのため、浴の
入れ替え作業や建浴作業の手間を大幅に低減することが
できるとともに、浴の消費が少なくなってコスト的に有
利になる。また、本発明に係る光沢剤濃度の調整方法
も、所定の物質の添加や電解等によるものであるため、
複雑で大がかりな設備を必要とすることなく容易に浴を
制御できる。
【0047】更にまた、本発明に係る白金めっき方法
は、光沢剤濃度を変化させながら光沢と強度が異なる層
を重ねて形成するものであるため、従来の白金めっき浴
では得ることが難しかった、光沢性と強度を兼ね備えた
厚付けの白金めっき品を容易に得ることができるという
効果がある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金をPt(OH)6 2-錯イオンとして
    含有し、他に水酸化アルカリ金属を含有するとともに、
    光沢剤としてCa、Sr、Baからなる群より選ばれた
    一種以上のアルカリ土類金属を含有してなるアルカリ性
    白金めっき浴。
  2. 【請求項2】 白金を金属濃度で1〜40g/l、水酸
    化アルカリ金属を5〜150g/l、光沢剤を0.5〜
    500ppm含有してなる請求項1記載のアルカリ性白
    金めっき浴。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のめっき浴を用いて
    行なう白金めっき方法。
  4. 【請求項4】 錯形成剤の添加、マグネシウム又はマグ
    ネシウム化合物の添加、電解、キレート樹脂の使用、の
    少なくともいずれかを行なうことによって光沢剤の濃度
    を調整するようにした請求項3記載の白金めっき方法。
  5. 【請求項5】 光沢剤の濃度を変化させながらめっきを
    行なうことによって、半光沢乃至無光沢で高強度の下地
    層を形成し、次いでこの下地層の表面上に光沢を有する
    表面層を重ねて形成するようにした請求項3又は4記載
    の白金めっき方法。
  6. 【請求項6】 pH10.5〜14、温度65〜100
    ℃、電流密度0.1〜5A/dm2 の操作条件で用いる
    請求項3〜5のいずれか記載の白金めっき方法。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれか記載のめっき方
    法により得られる白金めっき品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105112955A (zh) * 2015-09-21 2015-12-02 无锡清杨机械制造有限公司 一种酸性镀铂的p盐电镀液及其电镀方法
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CN105386092A (zh) * 2015-09-21 2016-03-09 无锡清杨机械制造有限公司 一种含钡盐的碱性镀Pt的P盐电镀液及其电镀方法
CN105386097A (zh) * 2015-09-21 2016-03-09 无锡清杨机械制造有限公司 一种含氯化钡的酸性镀Pt的P盐电镀液及其电镀方法

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