JPH0790303A - 高剛性材料の製造方法 - Google Patents

高剛性材料の製造方法

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JPH0790303A
JPH0790303A JP5227327A JP22732793A JPH0790303A JP H0790303 A JPH0790303 A JP H0790303A JP 5227327 A JP5227327 A JP 5227327A JP 22732793 A JP22732793 A JP 22732793A JP H0790303 A JPH0790303 A JP H0790303A
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JP
Japan
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powder
mechanical alloying
carbon
alloying treatment
nitrogen
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JP5227327A
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English (en)
Inventor
Sukeyoshi Yamamoto
祐義 山本
Kazutaka Asabe
和孝 阿佐部
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車、航空機、ロボットなどの構造部材と
して利用できるヤング率が25,000kgf/mm2 超の高剛性材
料のより安価な製造方法を提供する。 【構成】 少なくとも1種の易反応性元素またはSi(Al)
を、例えば金属状態または元素状態というように未反応
状態で存在させたFe−Si(Al)系フェライト鋼組成の粉末
に、機械的合金化処理を行ってSi(Al)または易反応性元
素の反応生成物粒子を微細に分散させ、次いで少なくと
も押出比3以上の押出加工を含む成形加工を施し、さら
に2次再結晶熱処理を行う。 (i) 前記粉末として酸素、窒素、炭素、ホウ素のうち1
種以上を含有する粉末を用いて前記機械的合金化処理を
行うこと。 (ii)酸素、窒素、炭素のうち1種以上を含有する雰囲気
下で前記機械的合金化処理を行うこと。 (iii) 前記粉末に炭素単体あるいはホウ素を添加して前
記機械的合金化処理を行うこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に、自動車、航空機、
ロケット、産業用機械、ロボットなどの技術分野におい
て優れた剛性を必要とする構造部材として利用される高
剛性複合材料(以下単に高剛性材料という) の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車用材料としては、燃
費向上を目的とする軽量化材料や、乗り心地の向上を目
的とする制振材料へのニーズが高まっている。軽量化の
ために高剛性材料を用いれば、高剛性材料によって外力
によるたわみ等の歪量が低減でき、その分だけ、部品形
状を小型化できるという利点がある。
【0003】一方、制振材料として高剛性材料を用いる
ことによっても、少量の材料を使うだけで材料の歪から
生じる振動を低減することが可能となる。従って、これ
からも明らかなように、自動車用の部品だけでなくあら
ゆる構造部材において、小さな形状で大きな歪量を吸収
することの可能な高剛性材料に期待が集まっている。
【0004】そのような材料を開発する手法としては従
来、Fe基合金に対する合金元素添加による、合金マトリ
ックス中へのセラミックスの粒子分散複合化による、ま
たは圧延による集合組織形成による剛性向上が試みられ
てきた。ところが合金元素添加においては、Fe基合金の
場合、最も向上率の大きいRe元素の添加によっても高々
21,000〜22,000kgf/mm2 程度のヤング率向上しか得られ
なかった。
【0005】また合金マトリックス中へのセラミックス
の粒子分散を図る場合においては、セラミックスの配合
率を高めることにより十分な剛性向上が得られるが、一
方靱性、強度の低下はまぬがれず、集合組織を形成する
圧延法によっても実用材料としては高々24,000kgf/mm2
しか得られない。
【0006】一方、鉄鋼材料では加工熱処理によりヤン
グ率の高い結晶方位を特定の方向に揃えること、つまり
集積化することにより高剛性化を実現する手法が取り入
れられている。すなわち、体心立方格子を有するフェラ
イト系鋼の{111}面の集積化を狙った材料設計、プ
ロセス設計である。特開昭56−23223 号公報や特開昭59
−83721 号公報参照。
【0007】しかしながら、上述の公報に示されている
ように、従来は、5〜10%以上の加工率の熱間加工を施
した後に、720 〜900 ℃以下の温度で焼き戻し、あるい
は巻取り等の熱処理をすることで、一定方向に結晶方位
を集積させても、ヤング率は高々23,000〜24,000kgf/mm
2 程度にすぎなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
目的を達成すべく種々検討を重ねたところ、従来法にお
いて、加工熱処理法によっても僅かなヤング率の向上し
か得られない原因は、フェライト系鋼における{11
1}面の集積度が等方性多結晶体に比べX線積分強度比
で高々15〜20倍と少ないためであり、これは加工工程で
導入される加工歪およびその集積が少ないためであるこ
とを知った。
【0009】そこで、高加工歪付与の可能な方法を見い
出すため、種々検討を加えた結果、金属マトリックス中
に粒子を微細に分散させた材料に強加工を加えると大量
の格子歪が導入蓄積される。分散粒子は転位のピン止効
果を持つため、熱間加工後の余熱では導入された格子歪
は解放されずに残留することを見い出した。
【0010】しかも、この格子歪エネルギーは加工後の
熱処理時に<111>集合組織を形成するための再結晶
駆動力となる。また、この再結晶熱処理時には微細分散
粒子は、粒界移動をピン止めする効果を持ち、したがっ
て再結晶温度を高温化する作用がある。そしてそのよう
な再結晶温度の高い材料においては加熱昇温時にある温
度において急激に再結晶を開始する結果、再結晶粒が方
向性を持ちX線積分強度比で等方性多結晶体に比べ30倍
以上という著しい<111>集合組織を形成する。
【0011】このような粒子微細分散は、強加工時の歪
の蓄積と、熱処理時の方向性2次再結晶に対する寄与を
通じて29,000kgf/mm2 という高ヤング率が得られること
を知り、すでに特願平4−58271 、特願平5−220122、
特願平5−220123、特願平5−220124号として特許出願
した。
【0012】すなわち、その知見によれば、成形加工時
に微細分散粒子が転位のピン止め効果を発揮し、材料に
大量の格子歪を蓄積させ、その後の集合組織形成に大き
く寄与するのである。
【0013】この特願平4−58271 号に開示した発明に
かかる高剛性材料における粒子微細分散の手法として
は、原料となる金属粉末あるいは合金粉末中にセラミッ
クス粒子を添加し主に機械的合金化処理 (メカニカルア
ロイング、以下同じ) により微細分散状態を得るという
方法を用いている。
【0014】しかし、その後の研究開発の結果、この手
法においては、添加するセラミックス粒子の粒度が例え
ば0.10μmと粗い場合、成形加工における加工度が小さ
いと十分な格子歪が導入蓄積されず、その後の集合組織
形成が十分に行えない結果、高剛性が得られないという
問題を有することが判明した。
【0015】すなわち、この方法においては、加工度を
低くしたい場合、添加するセラミックス粒子は成形加工
時に十分な歪を導入できる程度に、例えば0.05μm以下
と微細である必要がある。ここで加工度を低くしたい場
合とは、例えば押出比を低くおさえて大径の棒材を得た
い場合などである。
【0016】しかしながら、そのように十分に微細とす
るには、メカニカルアロイングを長時間行う等の更なる
微細化を行わなければならず、製造効率の低下等の問題
が生じるなど、実用上の有効な解決策とはなっていな
い。
【0017】ここに、本発明の目的は、微細粒子の分散
による加工歪の導入、集合組織の制御による高剛性材料
の製造方法において、より効果的な分散粒子の微細化技
術を開発することである。より具体的には本発明の目的
は、ヤング率が25,000kgf/mm2 超の高剛性材料のより安
価な製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明者らは、
上記目的達成のために種々検討を重ねた結果、メカニカ
ルアロイング中の添加元素の酸化、窒化、炭化、ホウ化
等の反応により反応生成物を生成させ、またはメカニカ
ルアロイング中に酸素、窒素、炭素、ホウ素等を過飽和
固溶させ、その後の熱処理により反応生成物を析出させ
て、これを前述の微細分散粒子として利用することで微
細な分散状態が得られ、ヤング率25,000kgf/mm2 超を実
現できることを知り、本発明を完成したすなわち、本発
明は、少なくとも1種の易反応性元素またはSiを、例
えば金属状態または元素状態というように未反応状態で
存在させたFe−Si系フェライト鋼組成の粉末に、あるい
は少なくとも1種の易反応性元素またはAlを、例えば
金属状態または元素状態というように未反応状態で存在
させたFe−Al系フェライト鋼組成の粉末に、機械的合金
化処理を行ってから、少なくとも押出比3以上の押出加
工を含む成形加工を施し、さらに2次再結晶熱処理を行
う方法であって、機械的合金化処理に際して下記(i) な
いし(iii) の少なくとも1の手段でもってSiまたはそれ
に対する易反応性元素、もしくはAlまたはそれに対する
易反応性元素の反応生成物粒子を微細に分散させること
を特徴とする高剛性材料の製造方法である。
【0019】(i) 前記粉末として酸素、窒素、炭素、ホ
ウ素のうち1種以上を含有する粉末を用いて前記機械的
合金化処理を行うこと。 (ii)酸素、窒素、炭素のうち1種以上を含有する雰囲気
下で前記機械的合金化処理を行うこと。 (iii) 前記粉末に炭素単体あるいはホウ素を添加して前
記機械的合金化処理を行うこと。
【0020】ここに、上記「Fe−Si(Al)系フェライト鋼
組成の粉末」とは、Fe−Si(Al)系フェライト鋼それ自
体の粉末、Fe−Si(Al)系フェライト鋼組成となるよう
にしてそれぞれ単独の金属粉末を配合した混合粉末、
一部合金粉末を含むが全体としてFe−Si(Al)系フェライ
ト鋼組成となるように配合された混合粉末、および2
種以上の合金粉末であって全体としてFe−Si(Al)系フェ
ライト鋼組成となるように配合された混合粉末を包含す
るものであって、適宜選択すればよい。
【0021】なお、「Fe−Si(Al)系フェライト鋼」と
は、100 体積%フェライト相の場合ばかりではなく、た
とえば5体積%程度までのオーステナイト相が存在する
ステンレス鋼も包含される。少なくとも95体積%のフェ
ライト相が存在しておれば、高剛性化には十分である。
【0022】また、Fe−Si系フェライト鋼組成の粉末の
場合、易反応性元素とは、Siと比較して、より容易に反
応 (酸化、窒化、炭化、ホウ化) する傾向を有する元素
を意味し、具体的には、反応の種類により次の元素が含
まれる。すなわち、酸化反応の場合、Siに対する易反応
性元素として例えば、Al、Ti、Y、Zr、Mg、Be、Hf、Th
および希土類が挙げられる。
【0023】また、窒化反応の場合、Siに対する易反応
性元素として例えば、Zr、Ti、Al、B、Mg、Nb、Ta、Y
および希土類が挙げられる。さらに、炭化反応の場合、
Siに対する易反応性元素として例えば、Zr、Ti、Ta、A
l、V、Nb、Yが挙げられる。ホウ化反応の場合、Siに
対する易反応性元素として例えば、Ti、Al、Mn、Nb、Y
が挙げられる。
【0024】一方、Fe−Al系フェライト鋼組成の粉末の
場合、易反応性元素とは、Alと比較してより容易に反応
(酸化、窒化、炭化、ホウ化) する傾向を有する元素を
意味し、具体的には、反応の種類により次の元素が含ま
れる。すなわち、酸化反応の場合、Alに対する易反応性
元素として例えば、Ti、Y、Mg、Be、Hf、Thおよび希土
類が挙げられる。また、窒化反応の場合、Alに対する易
反応性元素として例えば、Zr、Ti、および希土類が挙げ
られる。
【0025】さらに、炭化反応の場合、Alに対する易反
応性元素として例えば、Zr、Ti、Taが挙げられる。ホウ
化反応の場合、Alに対する易反応性元素として例えば、
Ti、Nb、Yが挙げられる。
【0026】なお、本明細書にあっては易反応性元素と
の用語は、「Siに対する」あるいは「Alに対する」易反
応性元素と、特にことわった場合以外は、両者の総称と
して用いる。
【0027】本発明にあっては、少なくとも1種の易反
応性元素またはSi(Al)を未反応状態で存在させなければ
ならないが、具体的には例えば元素状態または金属状態
で存在させることで、その趣旨は、微細分散粒子がメカ
ニカルアロイング中の反応もしくはその後の加熱処理に
由来するものであることを規定することである。
【0028】したがってこれらの易反応性元素は、上述
のFe−Si(Al)系フェライト鋼組成の粉末に本来含有され
ているものであっても、あるいは積極的に酸化物等の反
応生成物として析出させるべく配合したものであっても
よい。
【0029】これらの易反応性元素は、メカニカルアロ
イングの過程において、雰囲気ガス中の酸素、窒素、炭
素と反応し、または、他の合金元素粉末中の酸素、窒
素、炭素、ホウ素と反応するか、あるいはメカニカルア
ロイング中に酸素、窒素、炭素、ホウ素が過飽和固溶し
た粉末に熱間加工の予備加熱等により加熱処理を加える
ことにより酸化物等の反応生成物が微細析出し、粒子径
が5〜50nm程度の微細な酸化物等の反応生成物粒子の分
散状態を形成するものと考えられる。
【0030】例えば、原料粉末にAlが含まれ、かつAl2O
3 が含まれない場合、メカニカルアロイングによって生
成したAl2O3 の平均粒子径は10nm程度であり、原料粉末
に直接にAl2O3 粒子 (平均粒径60nm) を添加した場合に
比べ、非常に微細かつ良好な分散状態が得られる。
【0031】ここに、上記メカニカルアロイングの作用
としては、本来の原料粉末の合金化処理の他に、雰囲気
ガス中の酸素、窒素、炭素と易反応性元素とを反応さ
せ、または、FeやSi(Al)あるいは易反応性元素と合金粉
中に含まれる酸素、窒素、炭素、ホウ素と反応させて反
応生成物粒子を生成させるか、あるいは処理中に酸素、
窒素、炭素、ホウ素を合金粉中に過飽和固溶させ、後続
の成形加工に先立つ加熱時に微細反応生成物として析出
させることが挙げられる。この点、先の特願平4−5827
1 、特願平5−220122、特願平5−220123、特願平5−
220124号において行われるメカニカルアロイングとは次
の点で異なる。
【0032】微細分散粒子がメカニカルアロイング中
の反応もしくはその後の加熱処理に由来するものである
こと。 その結果として、より微細な粒子の分散状態が得られ
ること。
【0033】ここに、本発明の一つの態様によれば、上
述の易反応性元素を配合したFe−Si系フェライト鋼組成
またはFe−Al系フェライト鋼組成の粉末を出発原料とし
て用いるのである。この場合、微細分散するのは、易反
応性元素の反応生成物粒子である。
【0034】また、本発明の別の態様によれば、上述の
易反応性元素を含まないフェライト鋼合金組成の粉末を
出発原料粉末として用いるのである。この場合、微細分
散するのは、Fe−Si系のときにはSiの反応生成物粒子す
なわちSiO2、Si3N4 、SiC 等であり、Fe−Al系のときに
はAlの反応生成物粒子すなわちAl2O3 、AlN 、Al4C3、A
lB 等である。
【0035】
【作用】次に、本発明にしたがってフェライト系合金鋼
マトリックス中に反応生成物粒子を微細分散させたとき
の材料の高剛性化に対する作用は、次のごとく説明され
る。
【0036】すなわち、本発明の場合も前述の特願平4
−58271 号等の場合と同様に、金属マトリックス中に反
応生成物粒子を微細に分散させた材料に強加工を加える
と大量の格子歪が導入蓄積されるが、分散粒子は転位の
ピン止め効果を持つため、熱間加工後の余熱では導入さ
れた格子歪は解放されずに残留する。この格子歪エネル
ギーは加工後の熱処理時に<111>集合組織を形成す
るための再結晶駆動力となる。また、この再結晶熱処理
時には微細分散粒子は、粒界移動をピン止めする効果を
持ち、再結晶温度を高温化する作用がある。したがって
そのような再結晶温度の高い材料では、加熱昇温時に、
ある温度において急激に再結晶を開始する結果、再結晶
が方向性を持つことになり、X線積分強度で等方性多結
晶体に比べ30倍以上という著しい<111>集合組織を
形成する。
【0037】このように粒子微細分散は、強加工時の歪
の蓄積と、熱処理時の方向性2次再結晶に対する寄与を
通じて材料を高剛性化する効果を持つ。ここで分散粒子
が転位や粒界のピン止め効果を発揮するためには、微細
な分散により粒子間距離がより小さい分散状態を形成す
る必要があり、本発明はそのための手段を提供するので
ある。
【0038】本発明において、反応生成物分散の手法と
して、メカニカルアロイング中の反応物質源 (酸素、窒
素、炭素、ホウ素) の供給を利用した理由は、この手法
を用いた場合の方が、従来法のように分散粒子をメカニ
カルアロイングの原料として添加した場合に比較して、
より微細な分散状態が得られるからである。
【0039】すなわち、前者の場合、メカニカルアロイ
ング中またはその後の加熱中に金属マトリックス中に反
応生成物が多数核発生することによって微細分散状態が
得られるのに対し、後者では添加した分散粒子の粒子径
がそのまま維持されるために添加粒子の粒子径よりも微
細な分散状態を得ることは困難である。この理由から、
単なるメカニカルアロイングと比べて、本発明における
メカニカルアロイングは優れているといえる。
【0040】ここに、メカニカルアロイングはアトリッ
ション型ボールミルに代表される装置によって行う粉末
同士の合金化処理をいい、本発明の場合には上述のよう
な反応生成、反応物質源の固溶などの作用が発揮されれ
ば特定の処理に制限されない。
【0041】本発明において反応生成のための合金元素
を上述の易反応性元素群に限定したのは、それらの元素
がフェライト系鋼合金を構成する主要元素であるFeの反
応生成物あるいは易酸化性元素の場合にはFe、Si、Alの
反応生成物よりそれぞれ安定な反応生成物を生成しやす
く、従ってその添加量を抑制すれば微細な粒子分散状態
が得られるからである。すなわち、高剛性を得るための
<111>再結晶集合組織を得るために好ましい反応生
成物の微細分散状態を形成させるためには、反応生成の
ための反応物質はFe、Si(Al)よりも反応生成物が生成し
易い性質を持つ必要があり、それを前提として添加量制
御による分散状態制御が可能となるからである。
【0042】もちろん、フェライト系鋼の合金粉末を利
用する場合には易反応性元素に代えてSi(Al)の反応生成
物を生成させ、それによる微細分散を利用しても良い。
【0043】以下、Fe−Si系フェライト系ステンレス鋼
の場合を例にとって、易反応性元素およびそのときの反
応生成物粒子の例を具体的に説明する。
【0044】なお、Fe−Al系フェライト系ステンレス鋼
の場合の易反応性元素についてはすでに例示した通りで
あり、それらについても以下のSiに対する易反応性元素
と同様のことがいえる。
【0045】酸化物生成のためのSiに対する易反応性元
素としてはAl、Ti、Y、Zr、Mg、Be、Hf、Thおよび希土
類などのうち1種または2種以上を用いることが望まし
い。これらの添加元素の酸化を行うことによりそれぞれ
の酸化物が生成するが、そのような酸化物としては、Al
2O3 、Y2O3、TiO2、ZrO2、MgO などのうち1種または2
種以上の酸化物または複合酸化物であることが望まし
い。
【0046】また、その複合酸化物としては例えば、Ti
XYYO 、AlXYYO 、AlXTiYOが有効である。さらには、窒
化物、炭化物、ホウ化物等との複合、混合状態であって
も良い。
【0047】窒化物生成のためのSiに対する易反応性元
素としてはZr、Ti、Al、B、Mg、Nb、Ta、Yおよび希土
類などのうち1種または2種以上を用いることが望まし
い。これらの添加元素の窒化を行うことによりそれぞれ
の窒化物が生成するが、そのような窒化物としては、Zr
N、TiN、AlN、BNなどのうち1種または2種以上の
窒化物または複合窒化物であることが望ましい。さらに
は、酸化物、炭化物、ホウ化物等との複合、混合状態で
あっても良い。
【0048】炭化物生成のためのSiに対する易反応性元
素としてはZr、Ti、Ta、Al、V、Nb、Yなどのうち1種
または2種以上を用いることが望ましい。これらの添加
元素の炭化を行うことによりそれぞれの炭化物が生成す
るが、そのような炭化物としては、TiC、ZrC、TaC、
Al4C3 、NbCなどのうち1種または2種以上の炭化物ま
たは複合炭化物であることが望ましい。さらには、窒化
物、酸化物、ホウ化物等との複合、混合状態であって良
い。
【0049】ホウ化化物生成のためのSiに対する易反応
性元素としてはTi、Al、Mn、Nb、Yなどのうち1種また
は2種以上を用いることが望ましい。これらの添加元素
のホウ化を行うことによりそれぞれのホウ化物が生成す
るが、そのようなホウ化物としては、TiB、NbB、Y
B、AlBなどのうち1種または2種以上のホウ化物また
は複合ホウ化物であることが望ましい。さらには、窒化
物、炭化物、酸化物等との複合、混合状態であっても良
い。
【0050】本発明にあって易反応性元素の配合量につ
いては特に制限されず、目的に応じて適宜設定できる
が、好ましくは、金属元素として 1.0〜5.0 %である。
【0051】酸化物を反応生成するための酸素の供給源
としては、メカニカルアロイングの雰囲気ガス中からの
ものと、使用する金属元素粉末やフェライト合金粉末中
に含有される酸素がある。
【0052】その雰囲気ガス中の酸素濃度は0.001 〜5
vol%とすることが好ましく、メカニカルアロイング時間
を制御することにより分散状態を制御することができ
る。雰囲気ガスとしては特にアルゴンと酸素の混合雰囲
気が有効である。
【0053】また金属元素粉末あるいは合金粉末中に含
有される酸素濃度は0.01〜2.0 wt%の範囲において制御
することが望ましく、その方法としては原料粉末中に含
まれる固溶酸素や酸化鉄を利用することの他、原料粉末
に酸化鉄粉末を0.05〜2.0 wt%添加しても良い。
【0054】窒化物を反応生成するための窒素の供給源
としては、メカニカルアロイングの雰囲気ガス中からの
ものと、使用する金属元素粉末やフェライト合金粉末中
に含有される窒素がある。
【0055】その雰囲気ガス中の窒素濃度は5〜100 vo
l%とすることが好ましく、メカニカルアロイング時間を
制御することにより分散状態を制御することができる。
雰囲気ガスとしては特に純窒素雰囲気またはアルゴンと
窒素の混合雰囲気が有効である。
【0056】また金属元素粉末あるいは合金粉末中に含
有される窒素濃度は0.01〜2.0 wt%の範囲において制御
することが望ましく、その方法としては原料粉末中に含
まれる固溶窒素や窒化鉄を利用することの他、原料粉末
に窒化鉄粉末を0.05〜2.0 wt%添加しても良い。
【0057】炭化物を反応生成するための炭素の供給源
としては、メカニカルアロイングの雰囲気ガス中から例
えば二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス、炭化水素系ガス
として供給されものと、使用する金属元素粉末やフェラ
イト合金粉末中に含有される炭素および単体で添加する
黒鉛等の炭素がある。
【0058】その雰囲気ガス中の炭素供給物質の濃度は
気化状態の体積比に換算して0.001〜50vol%の範囲とす
ることが好ましく、メカニカルアロイング時間を制御す
ることにより分散状態を制御することができる。雰囲気
ガスとしては特に二酸化炭素と一酸化炭素や炭化水素系
ガスあるいはアルゴンとアルコール系物質の混合雰囲気
が有効である。
【0059】また金属元素粉末あるいは合金粉末中に含
有される炭素濃度は0.01〜2.0 wt%の範囲において制御
することが望ましく、その方法としては原料粉末中に含
まれる固溶炭素や炭化鉄を利用することの他、原料粉末
に炭化鉄粉末を0.05〜2.0 wt%添加しても良い。
【0060】ホウ化物を反応生成するためのホウ素の供
給源としては、使用する金属元素粉末やフェライト合金
粉末中に含有されるホウ素および単体で添加するホウ素
がある。
【0061】また金属元素粉末あるいは合金粉末中に含
有されるホウ素濃度は0.01〜2.0 wt%の範囲において制
御することが望ましく、その方法としては原料粉末中に
含まれる固溶ホウ素やホウ化鉄を利用することの他、原
料粉末にホウ化鉄粉末を0.05〜2.0 wt%添加しても良
い。
【0062】このように固溶反応物質を利用して反応生
成物を析出させる場合には、加熱温度としては通常800
〜1200℃程度で十分である。これは成形加工温度に実際
相当する温度であって、したがって、それを利用すれば
特に加熱工程を設ける必要はない。
【0063】次いで、本発明による反応生成物の微細分
散した合金粉末混合物を熱間押出加工を含む成形加工に
より、成形加工して、格子歪の蓄積した状態の素材が得
られる。このときの成形加工法としては HIP、CIP 等に
より成形した後、押出加工を施し、その前後に圧延およ
び/または鍛造で強加工して格子歪を導入しても良い。
【0064】このようにして得られた素材を熱処理する
ことにより<111>集合組織の著しい発達した高剛性
材料が得られる。このときの熱処理は方向性2次再結晶
処理のために行うのであって、したがって、1000〜1450
℃に0.5 〜2時間加熱処理すれば十分である。次に、実
施例によって本発明の作用をさらに具体的に詳述する。
【0065】
【実施例】
(実施例1)フェライト系マトリックスとして電解鉄粉
(平均粒子径:100 μm) とSi粉末の混合粉末 (Fe:Si
=97:3) 、Fe−3Si鋼粉末 (平均粒子径:70μm) 、
Fe−3Si−2Al鋼粉末 (平均粒子径:70μm) 、Fe−3
Si−2Ti鋼粉末 (平均粒子径:70μm) を用い、また添
加元素あるいは粒子としてAl、Ti、Y、Nb、Ce、Zr、M
g、Ta、C、B、Fe2O3 、Y2O3、Al2O3 、Fe4N、AlN、T
iN、Fe3C、ZrC、TiC、Fe3B、Nb2B、TiBのうち1種
または2種の粉末を用い、アトリッション型のボールミ
ルでメカニカルアロイングを行い合金粉末を作製した。
【0066】次いでこれらのメカニカルアロイング処理
粉末を用いて、1150℃に加熱してから、熱間押出により
押出比5または10の強加工成形後、1300〜1350℃で1時
間熱処理して空冷し、高剛性材料を得た。
【0067】このようにして得られた材料の分散粒子
種、平均粒子径を調べ、縦共振法により押出方向のヤン
グ率を測定した。それらの結果を比較例のそれらととも
に表1〜4にまとめて示す。
【0068】表1中、比較例は酸化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。本発
明例No.1〜8は雰囲気からの酸素による酸化の例を、例
No.9は固体酸素供給源を用いた例を、No.10 、19はそれ
らの酸素供給源を組み合わせた場合の例を、それぞれ示
すものである。
【0069】これらの結果を示す表1からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が70nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の酸化反応による酸化物分散粒子
は20nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例13) 、加工度が低いと発現しない (比較例11、12)。
しかし比較例11、12と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.1〜10では粒子が微細分散しているため
25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0070】表2中、比較例は窒化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。例N
o.14 〜20は雰囲気からの窒素による窒化の例を、例No.
21 は固体窒素供給源を用いた例を、例No.22 はそれら
の窒化供給源を組み合わせた場合の例を、それぞれ示す
ものである。
【0071】これらの結果を示す表2からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の窒化反応による窒化物分散粒子
は20nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例25) 、加工度が低いと発現しない (比較例23、24)。
しかし比較例23、24と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.14 〜22では粒子が微細分散しているた
め25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0072】表3中、比較例は炭化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。例N
o.26 〜33は雰囲気からの炭素による炭化の例を、例No.
34 、35は固体炭素供給源を用いた例を、例No.36 、37
はそれらの炭素供給源を組み合わせた場合の例を、それ
ぞれ示すものである。
【0073】これらの結果を示す表3からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の炭化反応による炭化物分散粒子
は20nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例40) 、加工度が低いと発現しない (比較例38、39)。
しかし比較例38、39と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.1〜19では粒子が微細分散しているため
25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0074】表4中、比較例はホウ化物 (平均粒子径:
60nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。実
施例41〜46は固体ホウ素供給源を用いた例を示すもので
ある。
【0075】これらの結果を示す表4からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素のホウ化反応によるホウ化物分散
粒子は20nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm
程度の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが
(比較例49) 、加工度が低いと発現しない (比較例47、4
8) 。しかし比較例47、48と同じ成形加工・熱処理条件
で試作した本発明例No.41 〜47では粒子が微細分散して
いるため25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すとこ
とが分かる。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】(実施例2)フェライト系マトリックスとし
て電解鉄粉 (平均粒子径:100 μm) とAl粉末の混合粉
末 (Fe:Al=97:4) 、Fe−4Al鋼粉末 (平均粒子径:
70μm) 、Fe−4Al−1.0Y鋼粉末 (平均粒子径:70μ
m) 、Fe−4Al−2.0Zr 鋼粉末 (平均粒子径:70μm)
、Fe−4Al−2.0Ti 鋼粉末 (平均粒子径:70μm) を
用い、また添加元素あるいは粒子としてTi、Y、Nb、C
e、Zr、Mg、Ta、C、B、Fe2O3 、Y2O3、Al2O3 、Fe
4N、AlN、TiN、Fe3C、ZrC、TiC、Fe3B、Nb2B、TiB
のうち1種または2種の粉末を用い、アトリッション型
のボールミルでメカニカルアロイングを行い合金粉末を
作製した。
【0081】次いでこれらのメカニカルアロイング処理
粉末を用いて、1150℃に加熱してから、熱間押出により
押出比5または10の強加工成形後、1300〜1350℃で1時
間熱処理して空冷し、高剛性材料を得た。
【0082】このようにして得られた材料の分散粒子
種、平均粒子径を調べ、縦共振法により押出方向のヤン
グ率を測定した。それらの結果を比較例のそれらととも
に表5〜8にまとめて示す。
【0083】表5中、比較例は酸化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。本発
明例No.1〜8は雰囲気からの酸素による酸化の例を、例
No.9は固体酸素供給源を用いた例を、例No.10 、19はそ
れらの酸素供給源を組み合わせた場合の例を、それぞれ
示すものである。
【0084】これらの結果を示す表5からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が70nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の酸化反応による酸化物分散粒子
は35nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例13) 、加工度が低いと発現しない (比較例11、12)。
しかし比較例11、12と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.1〜10では粒子が微細分散しているため
25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0085】表6中、比較例は窒化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。例N
o.14 〜20は雰囲気からの窒素による窒化の例を、例No.
21 は固体窒素供給源を用いた例を、例No.22 はそれら
の窒化供給源を組み合わせた場合の例を、それぞれ示す
ものである。
【0086】これらの結果を示す表6からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の窒化反応による窒化物分散粒子
は25nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例25) 、加工度が低いと発現しない (比較例23、24)。
しかし比較例23、24と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.14 〜22では粒子が微細分散しているた
め25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0087】表7中、比較例は炭化物 (平均粒子径:60
nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。例N
o.26 〜33は雰囲気からの炭素による炭化の例を、例No.
34 、35は固体炭素供給源を用いた例を、例No.36 、37
はそれらの炭素供給源を組み合わせた場合の例を、それ
ぞれ示すものである。
【0088】これらの結果を示す表7からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素の炭化反応による炭化物分散粒子
は25nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm程度
の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが (比較
例40) 、加工度が低いと発現しない (比較例38、39)。
しかし比較例38、39と同じ成形加工・熱処理条件で試作
した本発明例No.1〜19では粒子が微細分散しているため
25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すことが分か
る。
【0089】表8中、比較例はホウ化物 (平均粒子径:
60nm) を直接添加して機械的合金化した材料である。例
No.41 〜46は固体ホウ素供給源を用いた例を示すもので
ある。
【0090】これらの結果を示す表8からも分かるよう
に、比較例の分散粒子径が60nmであるのに対し、本発明
例、すなわち添加元素のホウ化反応によるホウ化物分散
粒子は25nm以下と非常に微細である。分散粒子径が60nm
程度の場合、加工度が高いと高ヤング率を発現するが
(比較例50) 、加工度が低いと発現しない (比較例48、4
9) 。しかし比較例48、49と同じ成形加工・熱処理条件
で試作した本発明例41〜47では粒子が微細分散している
ため25,000kgf/mm2 を越える高ヤング率を示すとことが
分かる。
【0091】
【表5】
【0092】
【表6】
【0093】
【表7】
【0094】
【表8】
【0095】
【発明の効果】本発明により、フェライトマトリックス
中の粒子分散状態のさらなる微細化が図られた。その結
果より低加工度、より高温の成形加工条件におけるヤン
グ率25,00 kgf/mm2 以上の高剛性材料の製造が可能とな
った。
【0096】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の易反応性元素またはSi
    を未反応状態で存在させたFe−Si系フェライト鋼組成の
    粉末に、機械的合金化処理を行ってから、少なくとも押
    出比3以上の押出加工を含む成形加工を施し、次いで2
    次再結晶熱処理を行う方法であって、機械的合金化処理
    に際して下記(i) ないし(iii) の少なくとも1の手段で
    もって易反応性元素またはSiの反応生成物粒子を微細に
    分散させることを特徴とする高剛性材料の製造方法。 (i) 前記粉末として酸素、窒素、炭素、ホウ素のうち1
    種以上を含有する粉末を用いて前記機械的合金化処理を
    行うこと、 (ii)酸素、窒素、炭素のうち1種以上を含有する雰囲気
    下で前記機械的合金化処理を行うこと。 (iii) 前記粉末に炭素単体あるいはホウ素を添加して前
    記機械的合金化処理を行うこと。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種の易反応性元素またはAl
    を未反応状態で存在させたFe−Al系フェライト鋼組成の
    粉末に、機械的合金化処理を行ってから、少なくとも押
    出比3以上の押出加工を含む成形加工を施し、次いで2
    次再結晶熱処理を行う方法であって、機械的合金化処理
    に際して下記(i) ないし(iii) の少なくとも1の手段で
    もって易反応性元素またはAlの反応生成物粒子を微細に
    分散させることを特徴とする高剛性材料の製造方法。 (i) 前記粉末として酸素、窒素、炭素、ホウ素のうち1
    種以上を含有する粉末を用いて前記機械的合金化処理を
    行うこと、 (ii)酸素、窒素、炭素のうち1種以上を含有する雰囲気
    下で前記機械的合金化処理を行うこと。 (iii) 前記粉末に炭素単体あるいはホウ素を添加して前
    記機械的合金化処理を行うこと。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6827755B2 (en) 2001-09-21 2004-12-07 Hitachi, Ltd. High-toughness and high-strength ferritic steel and method of producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6827755B2 (en) 2001-09-21 2004-12-07 Hitachi, Ltd. High-toughness and high-strength ferritic steel and method of producing the same

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