JPH0790136B2 - 排気ガス用フィルター - Google Patents

排気ガス用フィルター

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JPH0790136B2
JPH0790136B2 JP2103872A JP10387290A JPH0790136B2 JP H0790136 B2 JPH0790136 B2 JP H0790136B2 JP 2103872 A JP2103872 A JP 2103872A JP 10387290 A JP10387290 A JP 10387290A JP H0790136 B2 JPH0790136 B2 JP H0790136B2
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exhaust gas
gas
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calcium phosphate
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純明 鶴
明彦 横尾
猛 桜井
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旭光学工業株式会社
有限会社富士見商会
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「利用分野」 本発明は、排気系に設置されて排気ガス中の煤粒子、一
酸化炭素及び炭化水素を吸着除去することのできる排気
ガス用フィルターに関する。
「従来技術及びその問題点」 自動車などの排気ガスは、窒素酸化物NOx、煤(カーボ
ン)粒子、一酸化炭素CO及び炭化水素などを含み、これ
らにより大気汚染は従来から問題とされ、大気汚染防止
法により排出が規制されている。現在、窒素酸化物NOx
と同様に、ディーゼルエンジンから出る煤(カーボン)
粒子、一酸化炭素CO及び炭化水素に対する規制の動きが
見られる。
ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中の煤粒子
などの微粒子を除去するには、従来、コージーライト質
多孔体フィルターあるいは石英ウール、金属繊維などの
繊維状フィルターにより、微粒子を物理的に補足した
後、加熱燃焼させる方式が採用されてきた。しかし、こ
のようなフィルターでは、目詰まりが起こりやすく、背
圧が上昇しやすいという問題点があった。
また、ガス通路面に酸化触媒をコーティングした連通孔
を有する多孔体から成るフィルターも既に知られている
が、このようなフィルターは、製造が複雑で、コスト高
になるばかりか、捕捉効率が低いという欠点があった。
「発明の目的」 本発明は、目詰まりが起こらず、製造が簡単であり、微
粒子の捕捉効率が高く、しかも一酸化炭素、炭化水素な
どのガス状物質に対しても高い吸着作用を有する排気ガ
ス用フィルター材を用いて、吸着効率を著しく向上さ
せ、ガスがフィルター全体に拡散し、負荷が均一にかか
り、局所的な目詰まりを起こさない排気ガス用フィルタ
ーを提供することを目的とする。
「発明の構成」 本発明の排気ガス用フィルターは、特定のフィルター材
の特定の配列を特徴とするものである。
本発明に用いる排気ガス用フィルター材の一つの態様
は、リン酸カルシウム系化合物を5〜100重量%含有す
るセラミックスから成る気孔径100μm〜5mm、気孔率20
〜80%のブロック状多孔体である。
本発明を使用しうるリン酸カルシウム系化合物は、Ca/P
のモル比が0.8〜2.0であるリン酸カルシウムであればよ
く、例えばハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト
等の各種のアパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四
カルシウムなどが挙げられる。また、これらのリン酸カ
ルシウム系化合物は、単独であるいは2種以上の混合物
として使用することもできる。
本発明に用いるフィルター材は、上記のようにリン酸カ
ルシウム系化合物を5〜100重量%含有することを必要
とする。5重量%未満では、ガスの吸着効果が不充分と
なる。本発明のフィルター材においては、少なくとも排
気ガスと接触する面にリン酸カルシウム系化合物が存在
すればよいが、リン酸カルシウム系化合物を50重量%以
上含むことが好ましい。セラミックスを構成するリン酸
カルシウム系化合物以外の物質としては、各種のセラミ
ックス材料、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジル
コニア、コージライト、ゼオライト等が挙げられる。
さらに、本発明に用いる排気ガス用フィルター材は一体
型、すなわちブロック状であり、気孔径100μm〜5mm、
気孔率20〜80%の多孔体であるのが好ましい。気孔径と
は気孔率とは、総合して選定するのが好ましく、気孔径
が100μm未満であると、微粒子の捕捉により目詰まり
を起こしやすくなり、5mmを越えると、ガスとの接触面
積が小さくなり、ガスの浄化効率が低くなり、好ましく
ない。また、気孔率が20%未満では、背圧が上昇するば
かりか、ガスとの接触面積が小さく、浄化効率が低くな
り、80%を越えると、多孔体の強度が弱くなるという問
題が生じる。
リン酸カルシウム系化合物から成る多孔体は、原料リン
酸カルシウム系化合物のスラリーを、必要に応じて熱分
解性有機化合物粒子又は繊維の添加後、噴霧乾燥などに
より二次粒子に造粒し、所望の形に成形し、この成形体
を500〜1300℃の温度範囲で脱脂・焼成することにより
製造することができる。
また、本発明に用いる排気ガス用フィルター材は、ハニ
カム構造に成形されたものであってもよい。
次に、本発明の排気ガス用フィルターについて説明する
が、本発明のフィルターに使用するフィルター材は、上
記のようなブロック状フィルター材であっても、同様に
リン酸カルシウム系化合物を5〜100重量%含有するセ
ラミックスから成る顆粒を金網等の通気性材料から成る
容器に充填したフィルター材であってもよい。
フィルター材に使用しうる顆粒は、粒径が200μm〜10m
m、気孔率が5〜75%の顆粒であるのが好ましい。粒径
が10mmを超えると、排気ガスとの接触面積が小さくなる
ので、排気ガスの浄化効率が低下する。他方、あまり小
さいと、ガスの通過抵抗が高くなり、不都合である。顆
粒の粒径と気孔率は、総合して選定するのが好ましく、
粒径が小さければ、気孔率は低くてもよいが、気孔率が
75%を超えると、強度が弱くなる。
また、顆粒状フィルター材は、上記のように顆粒の少な
くとも表面にリン酸カルシウム系化合物が存在すればよ
く、粒子全体が1種以上のリン酸カルシウム系化合物
から成る顆粒、リン酸カルシウム系化合物以外のセラ
ミックス材料から成るコアの表面にリン酸カルシウム系
化合物をコーティングした顆粒、不活性な担体粒子表
面にリン酸カルシウム系化合物をコーティングした顆粒
などの各種の態様であってよい。
これらの顆粒は、自体公知の方法によって製造すること
ができ、上記の粒子全体がリン酸カルシウム系化合物か
らなる顆粒は、例えば、原料リン酸カルシウム系化合物
のスラリーを、必要に応じて熱分解性有機化合物粒子又
は繊維の添加後、噴霧乾燥などにより二次粒子に造粒
し、ブロック体に成形し、これを500〜1300℃の温度範
囲で脱脂・焼成した後、粉砕し、分級することにより製
造することができる。500℃未満では、有機化合物の熱
分解やブロック体の焼結が充分に行われない。また、焼
成を1300℃を超える高温で行うと、焼結体が緻密化すぎ
たり、リン酸カルシウムが分解を起こすおそれがある。
気孔径は、焼成温度などの条件を調節することによって
制御することもできる。
本発明に用いるブロック状及び顆粒状フィルター材は、
リン酸カルシウム系化合物による吸着作用を有し、煤粒
子などの微粒子ばかりでなく、一酸化炭素や炭化水素ガ
スなどのガス状物質をも吸着する。また、リン酸カルシ
ウムは、吸水性を有するため、排気ガス中の水蒸気を吸
着し、それによりガスの吸着効果も向上する。
さらに、排気ガスフィルターは、使用時間の経過と共に
吸着効率が低下するが、フィルター材を加熱して吸着物
を燃焼させることにより容易に再生することができる。
その際の燃焼を促進するため、排気ガス用フィルター材
の表面の一部を酸化触媒、例えば白金触媒、白金−ロジ
ウム系触媒などでコーティングしてもよい。
本発明に用いるフィルター材は、上記のように性能の優
れたものであり、様々な形態の排気ガスフィルター本体
に設置しうるものであるが、このフィルター材を効果的
に設置することにより、吸着効率をさらに向上させ、ガ
スがフィルター全体に拡散し、負担が均一にかかり、局
所的な目詰まりを起こさない排気ガスフィルターが得ら
れることを見出した。
本発明による排気ガスフィルターの第一の態様は、断面
が四角形のフィルター本体の内部にその高さより短い高
さを有する、リン酸カルシウム系化合物を5〜100重量
%含有するセラミックスから成るフィルター材を間隔を
置いて交互に上下で固定し、ガスの通路を設けたことを
特徴とする。
本発明の排気ガスフィルターの第一の態様においては、
上記のようにフィルター材相互の間隔並びに交互にフィ
ルター材の下部及び上部に間隔が存在し、フィルター内
に流入した排気ガスは、大部分は最初のフィルター材を
透過するが、一部はフィルター材とフィルター本体との
間の隙間から二番目のフィルター材へ向かって流れ、そ
の大部分は二番目のフィルター材を透過し、残りは最初
のフィルター材を透過したガスと共に三番目のフィルタ
ー材に向かって流れる。このように、第一の態様の排気
ガスフィルターにおいては、排気ガスがフィルター材を
順次透過し、フィルター全体に拡散し、負荷が均一にか
かるように構成されている。
フィルター全体における負荷の均一性を確実にするた
め、フィルター材の間隔をガスの入口側から出口側に向
かって小さくするのが好ましい。すなわち、フィルター
の入口側では窒素酸化物などの汚染物質の濃度が高いガ
スが流通するので、フィルター材の設置間隔を広くして
フィルター材を透過しないガスの流量を多くし、出口側
に近づく程、汚染物質濃度は低下するので、フィルター
材の間隔を徐々に小さくし、これによってフィルター材
を透過するガスの量を出口に近づくに従って多量にする
のが好ましい。
さらに、本発明による排気ガスフィルターの第二の態様
は、前記のような顆粒状のフィルター材を通気性材料か
ら成る容器内に充填し、該顆粒の粒径をガスの入口側か
ら出口側に向かって小さくして設置したことを特徴とす
る。このような粒径分布にすることにより、負荷を均一
にすることができる。
さらに、本発明による排気ガスフィルターの第三の態様
は、前記のような多孔体のフィルター材を、ガスの入口
側から出口側に向かって気孔径が小さくなるように設置
したことを特徴とする。この態様においても、負荷の均
一性が達成される。
また、前記の第二あるいは第三の態様を前記の第一の態
様のフィルターと組み合わせることもできる。
さらに、入口側には、高温の排気ガスが流入するので、
どのような態様の排気ガスフィルターにおいても、ガス
の入口側に出口側より高い焼成温度で焼成したリン酸カ
ルシウム径セラミックスから成るフィルター材を設置す
るのが好ましい。
「発明の実施例」 次に、図面に示した本発明の実施例に基づいて本発明を
さらに詳しく説明する。
下記のいずれの実施例であっても、本発明のフィルター
を通過すると、排気ガスから煤粒子や一酸化炭素、炭化
水素ガスなどの有害ガスが充分に吸着除去され、清浄な
空気となって排出される。
第1図に示した円筒形フィルター本体1の周囲にヒータ
ーを付設して、そのフィルター材に吸着された物質を燃
焼・除去することができる。
第1図は本発明の一実施態様を示す排気ガスフィルター
の断面図、第2図は第2図のA−A線断面図である。第
1図に示した排気ガスフィルターは、断面が四角形のフ
ィルター本体1から成り、排気ガスは矢印で示したよう
に入口7から流入し、出口8から流出する。フィルター
本体1内には多数のフィルター材9が間隔を置いて交互
に上下で固定されている。フィルター材9の固定手段
は、特に制限されるものではないが、第2図に示したよ
うに仮バネ10などを用いて着脱可能に設置するのが好ま
しい。
フィルター材9とフィルター本体1の底面あるいは上面
との間の間隔a及びフィルター材9相互間の間隔bは、
出口まで同一に設定してもよいが、有害物質濃度の高い
ガスが流入する入口付近では、ガスの流量を大きくし、
次第に流量を小さくすることによってフィルター全体に
負荷を確実に均一にするのが好ましく、そのため、a及
びbの間隔を入口側から出口側に向かって小さくするの
が好ましい。
第1図に示した排気ガスフィルターにおいて、フィルタ
ー本体1の1個の側面を開閉可能な構造にすればよいの
で、円筒形フィルターの場合に比べてフィルター材を容
易に出し入れすることができ、扉部が小さくて済む。
実施例1 公知の方法で合成したCa/P比1.5のリン酸カルシウムを
噴霧乾燥して得られた粉末1000gをポリビニルアルコー
ルを2重量%含む5重量%過酸化水素水1500g、平均粒
形500μmのアクリルビーズ200gと混合した後、100℃の
乾燥器内で発泡させ、乾燥させた。この乾燥体を成形
後、1100℃で焼結させ、気孔率が65%のブロック状多孔
体を得た。この多孔体の気孔径は300μm〜3mmであっ
た。
得られたリン酸カルシウム多孔体をフィルター材として
用い、フィルター通過の前後の排気ガス中の一酸化炭素
及び炭化水素の濃度を測定した。測定には、理研計器
(株)製の一酸化炭素・炭化水素複合測定器(RI−503
A、認定番号CO・HC−8)を使用し、測定時間は5分と
した。測定結果を下記の第1表に示す。
表から明らかなとおり、本発明のフィルターを通過する
と、排気ガス中の一酸化炭素及び炭化水素ガスは、著し
く減少し、使用したフィルターを測定後に取り出して見
ると、多孔体の気孔の表面はほぼ全面に煤粒子が吸着し
ていた。
「発明の効果」 本発明に用いる排気ガス用フィルター材は、排気ガス吸
着作用を有するリン酸カルシウム系化合物を含むので、
煤粒子などの微粒子ばかりでなく、一酸化炭素や炭化水
素ガスなどのガス状物質をも吸着し、従来のフィルター
材に比べて著しく高い浄化効率を達成することができ、
しかも目詰まりが起こりにくい。
また、本発明に用いる排気ガス用フィルター材は、一定
期間運転後に新しいものと容易に交換することができ、
常に、排気ガスの浄化を効率よく行うことができ、使用
済みのものは別に燃焼処理などによって再生処理を施す
ことができる。
さらに、本発明による排気ガスフィルターにおいては、
フィルター材自体の優れた性能により高い浄化効率が達
成されるとともに、排気ガスがフィルター材全体に拡散
するため、排気ガスの浄化効率が著しく向上する。ま
た、フィルター材全体に均一に負荷がかかり、煤等によ
る局所的な目詰まりが起こらないので、フィルター材の
寿命が延び、長時間使用することが可能となる。さら
に、本発明による排気ガスフィルターでは、フィルター
材全体がほぼ同じ速さで劣化するので、一度に全部のフ
ィルター材を交換し、再生することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様を示す排気ガス用フィルタ
ーの断面図、第2図は第1図のA−A線断面図である。 符号の説明 1……フィルター本体 9……フィルター材 10……板バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/81 ZAB B01J 20/04 C (56)参考文献 特開 昭63−267421(JP,A) 特開 昭57−171419(JP,A) 実開 昭60−100559(JP,U) 特公 昭57−12409(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面が四角形のフィルター本体の内部にそ
    の高さより短い高さを有する、リン酸カルシウム系化合
    物を5〜100重量%含有するセラミックスから成るフィ
    ルター材を間隔を置いて交互に上下で固定し、ガスの通
    路を設けたことを特徴とする排気ガス用フィルター。
  2. 【請求項2】フィルター材の間隔をガスの入口側から出
    口側に向かって小さくした請求項1記載の排気ガス用フ
    ィルター。
  3. 【請求項3】フィルター材を、ガスの入口側から出口側
    に向かって気孔径が小さくなるように設置した請求項1
    又は2記載の排気ガス用フィルター。
  4. 【請求項4】リン酸カルシウム系化合物を5〜100重量
    %含有するセラミックスから成る粒径200μm〜10mm、
    気孔率5〜75%の顆粒を通気性材料から成る容器内に充
    填し、該顆粒の粒径をガスの入口側から出口側に向かっ
    て小さくして設置したことを特徴とする排気ガス用フィ
    ルター。
  5. 【請求項5】リン酸カルシウム系化合物を5〜100重量
    %含有するセラミックスから成るフィルター材を設置し
    た排気ガス用フィルターにおいて、ガスの入口側に出口
    側より高い焼成温度で焼成したフィルター材を設置した
    ことを特徴とする排気ガス用フィルター。
JP2103872A 1989-04-28 1990-04-19 排気ガス用フィルター Expired - Fee Related JPH0790136B2 (ja)

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JP1-110993 1989-04-28
JP11099389 1989-04-28

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JPH03262511A JPH03262511A (ja) 1991-11-22
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