JPH0789407A - 乗員拘束用ウエビング - Google Patents

乗員拘束用ウエビング

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JPH0789407A
JPH0789407A JP6088327A JP8832794A JPH0789407A JP H0789407 A JPH0789407 A JP H0789407A JP 6088327 A JP6088327 A JP 6088327A JP 8832794 A JP8832794 A JP 8832794A JP H0789407 A JPH0789407 A JP H0789407A
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JP
Japan
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webbing
load
occupant
stitching
sewn
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JP6088327A
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English (en)
Inventor
Eiji Koketsu
栄二 纐纈
Koki Sato
幸喜 佐藤
Tetsushi Muromachi
哲史 室町
Mutsumi Haraoka
睦 原岡
Toshio Nagata
利雄 永田
Yasuhiro Yanagihara
康宏 柳原
Kuniaki Oma
国昭 尾間
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Toyota Auto Body Co Ltd
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Priority to EP94111755A priority patent/EP0636521B2/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/12Construction of belts or harnesses
    • B60R22/16Construction of belts or harnesses using belts which become permanently deformed, i.e. one time use

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエビングを増長させる際に、乗員とウエビ
ングとの間で作用する荷重を緩やかに減少すべくコント
ロールする。 【構成】 車両急減速時にウエビング12に荷重が掛か
ると、第1、第2縫合部A1、A2の縫合が順に解かれ
る。第1縫合部A1では、縫い目38がウエビング幅方
向に列形成され、縫合力は縫糸の耐切断荷重が縫合強度
となり、大きい。第2縫合部A2では、縫い目38がウ
エビング長手方向側に列形成され、縫糸の切断がなくて
も各縫い目列A21〜A26における縫糸のほつれによ
って縫合が解かれ、縫合力は小さい。荷重は第2縫合部
A2の縫合を解くにあたって、第1縫合部A1の縫合を
解く荷重より小さい荷重へ減少し、第2縫合部A2の縫
合が解かれる間は、その小さい荷重は、更に小さい荷重
へは減少しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のシートベルト装
置に用いられ、乗員を拘束する乗員拘束用ウエビングに
関する。
【0002】
【従来の技術】3点式シートベルト装置では、ショルダ
アンカに挿通されたウエビングを巻取装置から引き出し
ながら、ウエビングの中途に嵌合したタングプレートを
車体もしくはシートに固定したバックルに係合すること
により、ウエビングは、乗員の腰部に当接するラップウ
エビング部と、乗員の胸部から肩部に渡って当接するシ
ョルダウエビング部とを得る。
【0003】通常時には、ウエビングの巻取装置からの
引き出しが可能であるが、車両急減速時には、ウエビン
グの巻取装置からの引き出しが阻止されて、乗員が車両
前方へ慣性移動しないように拘束され、乗員の保護が図
られる。
【0004】このとき、乗員が過度の圧迫を受けないよ
うに、以下に説明するような手段を採るのが好ましい。
【0005】すなわち、ウエビングの一部が、ウエビン
グ長手方向で折り返されてループをなすように縫合され
る。乗員拘束の際、ウエビングに作用する引張荷重が増
大して所定値に達すると、縫合が解かれる。これによっ
て、ループが一直線状となる分、ウエビング長さを増す
ことができ、ウエビング長さが増す分だけ乗員の慣性移
動が許容され、圧迫の抑制が図られる。ループが一直線
状となった以降は、乗員の慣性移動は拘束される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ウエビ
ングでは、縫合が解かれた直後、乗員とウエビングとの
間で作用する荷重は、減少する。
【0007】荷重が急激に、0ないし、0に近い低荷重
まで減少すると、ウエビングに振動が発生し、これに起
因して、圧迫抑制機能が損なわれる。
【0008】従って、急激な荷重の減少を抑制する必要
がある。本発明は上記事実を考慮し、ウエビングを増長
させる際に、乗員とウエビングとの間で作用する荷重を
緩やかに減少すべくコントロールする乗員拘束用ウエビ
ングを提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、上記課題を解決するために、ウエビング長手方向で
折り返されて縫合され、少なくとも、第1縫合部と、こ
の第1縫合部のウエビング折返先端側に設けられ縫合力
が第1縫合部の縫合力より小さい第2縫合部とを具備
し、乗員との間で作用する荷重が縫合力に勝ると縫合が
解かれてウエビング長さが増すウエビング増長手段を、
備えたことを特徴とする乗員拘束用ウエビングを提案す
るものである。
【0010】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記第2縫合部の破断荷重をウエビング
折返先端側に向けて徐々に小さくしたことを特徴とする
乗員拘束用ウエビングを提案するものである。
【0011】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の
発明において、前記破断荷重を縫製の針数によって設定
したことを特徴とする乗員拘束用ウエビングを提案する
ものである。
【0012】請求項4記載の本発明は、請求項3記載の
発明において、前記針数をウエビングの幅方向中央線に
対して振り分けにしたことを特徴とする乗員拘束用ウエ
ビングを提案するものである。
【0013】請求項5記載の本発明は、請求項2記載の
発明において、前記第2縫合部が、縫い目がウエビング
幅方向に所定の幅で列形成される横パターンと、縫い目
がウエビング長手方向に伸びる縦パターンと、からなる
ことを特徴とする乗員拘束用ウエビングを提案するもの
である。
【0014】
【作用】請求項1記載の本発明に係る乗員拘束用ウエビ
ングによれば、乗員拘束の際、ウエビングには引張荷重
が作用する。
【0015】その荷重が第1縫合部の縫合力に勝ると、
その縫合が解かれ、ウエビングが増長されて乗員の慣性
移動が許容され、乗員の受ける圧迫が抑制される。
【0016】第1縫合部の縫合が解かれた後、荷重は、
第2縫合部に及ぶ。第2縫合部では、縫合が解かれるの
に従い、ウエビングが更に増長され、引き続き乗員の移
動が許容されて圧迫が抑制される。第2縫合部の縫合力
は第1縫合部の縫合力より小さく、第2縫合部の縫合を
解くにあたって、荷重は、第1縫合部の縫合を解く荷重
より小さい荷重に減少し、第2縫合部の縫合を解く間に
あっては、その小さい荷重は、更に小さい荷重へは減少
しない。
【0017】これによって、ウエビングを増長させる際
に、乗員とウエビングとの間で作用する荷重は、急激な
減少が防止され緩やかに減少すべくコントロールされ
る。
【0018】請求項2記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、第2縫合部の破断荷重がウエビング
折返先端側に向けて徐々に小さくなっているため、第2
縫合部の縫合を解く間にあっては、荷重は徐々に減少す
る。これによって、ウエビングを増長させる際に、乗員
とウエビングとの間で作用する荷重は、急激な減少が防
止され緩やかに減少すべくコントロールされる。
【0019】請求項3記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、破断荷重を縫製の針数によって設定
しため、縫製の針数をウエビング折返先端側に向けて徐
々に少なくすることによって、破断荷重の設定を容易に
行うことができる。
【0020】請求項4記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、針数をウエビングの幅方向中央線に
対して振り分けにしたので、ウエビングの第2縫合部の
張力がウエビングの幅方向中央線に対して左右でアンバ
ランスにならず、乗員とウエビングとの間で作用する荷
重が安定し、緩やかに減少する。
【0021】請求項5記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、第2縫合部の縫合を解く間にあっ
て、各横パターン間において荷重が大きなろうとするの
を、縦パターンによって、抑えることができる。このた
め、荷重変動が滑らかになり、これによって、ウエビン
グを増長させる際に、乗員とウエビングとの間で作用す
る荷重は滑らかに減少する。
【0022】
【実施例】本発明の第1実施例に係る乗員拘束用ウエビ
ングを図1乃至図3に基づき説明する。
【0023】図2には、車両の3点式シートベルト装置
10が示されている。このシートベルト装置10では、
乗員拘束用ウエビング(以下、単にウエビングと称す
る)12の一端が、車両側壁下部のラップアンカ14に
係止され、他端が、同じく車両側壁下部の巻取装置16
に巻き取られている。ウエビング12の中間部は、車両
側壁上部のショルダアンカ18に挿通支持され、ラップ
アンカ14とショルダアンカ18との間のウエビング1
2には、タングプレート20が嵌合される。
【0024】シート24の車両中央側脇には、バックル
22が立設され、バックル22にタングプレート20を
係合すれば、ウエビング12が乗員26に装着される。
このとき、ウエビング12は、ラップアンカ14とタン
グプレート20との間が乗員26の腰部に当接するラッ
プウエビング部28となり、タングプレート20とショ
ルダアンカ18との間が乗員26の胸部から肩部に渡っ
て当接するショルダウエビング部30となる。
【0025】通常時には、ウエビング12の巻取装置1
6からの引き出しが可能であるが、車両急減速時には、
ウエビング12の巻取装置16からの引き出しが阻止さ
れて、乗員26の車両前方への慣性移動が拘束され、乗
員26の保護が図られる。
【0026】ここで、ラップアンカ14の近傍では、ウ
エビング12が、この長手方向で折り返されて縫合され
て、U字型にウエビング増長手段32が構成される。
【0027】図1に示すように、ウエビング増長手段3
2は、ウエビング折返基端34部に位置する第1縫合部
A1と、第1縫合部A1とウエビング折返先端36との
間に渡って位置する第2縫合部A2とを備える。
【0028】第1縫合部A1は、縫い目38がウエビン
グ幅方向に列形成された3列の縫い目列A11、A1
2、A13を有する。なお、縫い目列は、図1に2点鎖
線で示す。ウエビング折返基端34に位置する縫い目列
A11は、ウエビング幅方向寸法に渡って縫い目が列形
成されているのに対し、中間に位置する縫い目列A1
2、最もウエビング折返先端36側に位置する縫い目列
A13は、ウエビング幅方向中央部と両側とにおいて縫
い目がない態様で、ウエビング幅方向に列形成され、か
つ、縫い目列A13は、縫い目列A12より、ウエビン
グ幅方向両側における縫い目のない部分が大きくされ
る。これにより、各縫い目列A11、A12、A13
は、縫い目列A11、A12、A13の順に長さが短く
され、縫い目数は、縫い目列A11、A12、A13の
順に少なくなっている。従い、各縫い目列A11、A1
2、A13での縫合力は、ウエビング折返先端36側の
縫い目列ほど小さくなる。
【0029】第2縫合部A2は、縫い目が、ウエビング
折返先端36側に頂部を有してウエビング幅方向に3個
並ぶ鋭角な3角形の各両長辺に沿って列形成され、6列
の縫い目列を有する。
【0030】ウエビング幅方向一側の三角形の両長辺に
対応する縫い目列A21、A22、そして、ウエビング
幅方向他側の三角形の両長辺に対応する縫い目列A2
5、A26のうち、外側の縫い目列A21、A26は、
第1縫合部A1の縫い目列A11の各外端と連続し、内
側の縫い目列A22、A25は、第1縫合部A1の縫い
目列A12の各外端と連続する。また、ウエビング幅方
向中間の三角形の両長辺に対応する縫い目列A23、A
24は、第1縫合部A1の縫い目列A13の各外端と連
続する。
【0031】第1縫合部A1、第2縫合部A2は、全て
の縫い目列が、一筆書き線状に連続される縫いパターン
とされる。
【0032】なお、縫い目は、縫い目列の方向と直交す
る方向とされる。次に、第1実施例の作用を説明する。
【0033】ウエビング12が乗員26の慣性移動を拘
束する際、ウエビング12には引張荷重F(図2を参
照)が作用し、荷重Fによって、第1、第2縫合部A
1、A2の縫合がウエビング折返先端36側に向けて順
次解かれ、その解かれるのに従い、ウエビング長さを増
すことができ、ウエビングの増長分だけ乗員の慣性移動
が許容されて、乗員が受ける圧迫が抑制される。
【0034】荷重Fがまず及ぶ縫合部A1では、縫糸の
耐切断荷重が縫合強度となり、縫合力は大きい。図3に
示すように、荷重Fが増大して荷重F1に達して縫い目
列A11の縫合力に勝ると、縫い目列A11の縫合が解
かれる。
【0035】縫い目列A11の縫合が解かれると、荷重
Fは、一旦減少した後に増大して、荷重F1より小さい
荷重F2で、次の縫い目列A12での縫合を解く。
【0036】縫い目列A12での縫合が解かれると、荷
重Fは、一旦減少した後に増大して、荷重F2より小さ
い荷重F3で、更に次の縫い目列A13での縫合を解
く。
【0037】このように、第1縫合部A1では、各縫い
目列A11、A12、A13毎にこの順に縫合が解か
れ、荷重Fは段階的に減少する。
【0038】第2縫合部A2では、縫糸の切断がなくて
も各縫い目列A21〜A26における縫糸のほつれによ
ってウエビング折返先端36に向けて縫合が解かれ、縫
合部A2の縫合力は小さい。従って、荷重Fは、第1縫
合部A1の縫合を解いた後に減少して、荷重F3より小
さい荷重F4で、第2縫合部A2の縫合を解く。縫糸の
ほつれの続く間は、縫い目毎に、荷重Fは、荷重F4
と、これより小さい荷重F5との間で増減を繰り返し、
荷重F4、F5は一定に維持される。第2縫合部A2の
縫合が解かれる間は、荷重F4、F5は、更に小さい荷
重へは減少しない。
【0039】縫合が全て解かれ、ウエビング12の折返
部分が一直線状となると、それ以降は、乗員26の慣性
移動が拘束され、それに伴い、荷重Fは、F4から増大
する。
【0040】これによって、ウエビング12を増長させ
る際に、乗員26とウエビング12との間で作用する荷
重は、急激な減少が防止され、緩やかに減少すべくコン
トロールされる。
【0041】なお、第1実施例では、第2縫合部A2の
縫い目列A21〜A26のうち、縫い目列A21、A2
6はウエビング長手方向と同一方向とされ、他の縫い目
列A22、A23、A24、A25は、ウエビング長手
方向と傾斜する方向とされ、かつ縫い目列A21〜A2
6は全て直線となっているが、これらに限定されない。
【0042】すなわち、第2縫合部の縫い目列の方向
は、縫い目列全てが、ウエビング長手方向と同一方向で
あっても、あるいはウエビング長手方向と傾斜する方向
であってもよく、また、傾斜方向及び傾斜角度は問わ
ず、更には、ウエビング長手方向と傾斜した方向に円弧
状に曲線で形成し、あるいはジグザグ状に形成してもよ
い。
【0043】第1実施例では、第2縫合部A2の縫い目
列A21〜A26での縫合を解くのにあたって、荷重F
は、第1縫合部A1の縫い目列A13での縫合を解く荷
重F3から第2縫合部A2の縫い目列A21〜A26で
の縫合を解く荷重F4へ減少して、この荷重F4は、ほ
つれの続く間一定に維持されるが、第2縫合部の縫い目
列を、ウエビング長手方向と傾斜した方向に円弧状に曲
線で形成した場合には、第2縫合部の縫い目列での縫合
を解く荷重は、荷重F3からほつれの続くのに従い徐々
に減少する荷重となる。
【0044】また、第2縫合部の縫い目列の列数の増減
によって、縫合力の増減を図ることができる等、列数
は、限定されるものでなく、例えば、1列であってもよ
い。
【0045】更に、第1縫合部では、縫い目列が3列
で、荷重が3段階に減少して、ウエビング12を増長さ
せる際に、乗員26とウエビング12との間で作用する
荷重の急激な減少を防止する上で有効であるが、縫い目
列の列数は、3列に限定されるものではなくそれ以外の
複数であってもよく、また、1列であっても、本発明の
作用効果を減ずるものではない。
【0046】また、第1縫合部A1は、各縫い目列の長
さを変え、従って縫い目数を変えることによって、各縫
い目列の縫合力を異ならせているが、これに限定され
ず、縫い糸の耐切断力の異なる糸で、各縫い目列を形成
することも可能である。
【0047】更に、第1実施例では、縫い目が縫い目列
の方向と直交する方向であるが、縫い目が縫い目列の方
向と同一方向であってもよい。
【0048】次に第2実施例に係る乗員拘束用ウエビン
グを図4及び図5に基づき説明する。図4に示すよう
に、U字型のウエビング増長手段132には、ウエビン
グ折返基端34からウエビング折返先端36へ向けて縫
合部B1、B2、B3がこの順に設けられる。
【0049】縫合部B1は、縫い目38がウエビング幅
方向に列形成されて、複数の縫い目列が一筆書き線(2
点鎖線で示すように)状に連続される縫いパターンとさ
れる。
【0050】縫合部B2は、縫合部B21と、縫合部B
21のウエビング折返先端36側でウエビング幅方向中
央部に位置する縫合部B22とを備える。縫合部B21
は、縫合部B1と同様の縫いパターンとされ、縫合部B
22は、縫い目38が、ウエビング折返先端36側を頂
部とする3角形の両斜辺に沿って2列に列形成される縫
いパターンとされる。縫合部B21、B22間は、縫い
目38が3角形の底辺から、この底辺と対向する縫合部
B21の縫い目列に到るように列形成された縫合部B2
3で連接され、縫合部B21、B22は、縫合部B23
を介して、縫い目列が一筆書き線状に連続される。
【0051】縫合部B3は、縫合部B31と、縫合部B
31のウエビング折返先端36側に位置する縫合部B3
2とを備え、縫合部B31、B32はそれぞれ、縫い目
38が、縫合部B22と同様に3角形の両斜辺に沿って
2列に列形成される縫いパターンとされる。縫合部B3
1、B32のウエビング折返基端34側には、縫い目3
8が、3角形の底辺から三角形外に突出形成された凸状
の形状線に沿って列形成される縫合部B33、B34が
それぞれ介在される。縫合部B31のウエビング折返先
端36側は、縫合部B34に到り、縫合部B32のウエ
ビング折返先端36側では、縫い目38が、ウエビング
長手方向へ2列に列形成される縫合部B35が、ウエビ
ング折返先端36に向けて延出される。
【0052】縫合部B31〜B35よりなる縫合部B3
は、縫い目列が一筆書き線状に連続される。
【0053】なお、縫合部B1、B21は第1縫合部を
構成し、縫合部B22、B31、B32、B35は、第
2縫合部を構成する。
【0054】また、縫合部B2、B3間には、若干の非
縫合部B4が形成され、縫合部B3とウエビング折返先
端36との間には、非縫合部B5が形成される。なお、
縫い目38は、縫い目列の方向と同一方向とされる。
【0055】次に、第2実施例の作用を説明する。乗員
拘束の際、ウエビング112には引張荷重F(図2を参
照)が作用し、この荷重Fによって、各縫合部は、ウエ
ビング折返基端34からウエビング折返先端36へ向け
て順次縫合が解かれる。これに従い、ウエビング112
を増長することができ、ウエビング増長長さ分、乗員2
6の慣性移動が許容されて乗員が受ける圧迫が抑制され
る。
【0056】縫合部B1では、縫糸の耐切断荷重が縫合
強度となり、その縫合力は大きく(縫合部B21も同
様)、図5に示すように、荷重Fが増大して荷重F21
に達すると、縫糸の耐切断荷重に勝り、縫い目列毎にウ
エビング折返先端36側に向けて順次縫合が解かれる。
【0057】引き続き縫合部B21でも、荷重F21
で、縫い目列毎に順次縫合を解く。縫合部B23では、
荷重Fは、荷重F21から一旦減少した後に荷重F22
へ僅かに上昇する。
【0058】縫合部B22では、縫糸の切断がなくても
縫糸のほつれによって縫合が解かれ、縫合部B22の縫
合力は小さく(縫合部B31、B32、B35も同
様)、荷重Fは、荷重F22から荷重F23へ減少して
縫合部B22の縫合を解き、ほつれが続く間、荷重F2
3は一定に維持される。
【0059】非縫合部B4では、荷重Fは、荷重F23
から一旦減少し、縫合部B33では、荷重Fは再び増大
して荷重F22に達する。
【0060】縫合部B31では、縫合部B22と同様
に、荷重Fが荷重F22から荷重F23へ減少して縫合
部B31の縫合を解き、ほつれの続く間、荷重F23は
一定に維持される。
【0061】縫合部B34では、荷重Fは、荷重F23
から荷重F22へ増大し、縫合部B32では、荷重F
は、縫合部B22、B31と同様に、荷重F22から荷
重F23へ減少して縫合部B32の縫合を解き、ほつれ
の続く間、荷重F23は一定に維持される。
【0062】縫合部B35では、荷重Fは荷重F23か
ら荷重F24へ減少して縫合部B35の縫合を解き、ほ
つれの続く間、荷重F24は一定に維持される。
【0063】すなわち、上記縫合部B22、B31、B
32、B35の縫合を解くにあたって、荷重は、縫合部
B1、B21の縫合を解く荷重F21より小さい荷重F
23、F24へ減少し、縫合部B22、B31、B3
2、B35の縫合を解く間は、その小さい荷重F23、
F24は、更に小さい荷重へは減少しない。
【0064】非縫合部B5では、荷重Fが荷重F24か
ら更に減少して、ウエビング12は、この折返部分が一
直線状となる。一直線状となると、それ以降は、乗員2
6の慣性移動が拘束され、それに伴い、荷重Fが増大す
る。
【0065】なお、図5のグラフでは、B1、B21、
B22、B31、B32、B35の各縫合部において、
荷重Fが一定となっているが、微視的には、縫合部B
1、B21において、荷重Fは、1の縫い目列の縫合を
解いた直後、荷重F21より減少し、そして再び次の縫
い目列の縫合を解くときにF21に増大するように、荷
重Fの増減が繰り返され、また、縫合部B22、B3
1、B32、B35において、荷重Fは、縫い目列の1
の縫い目の縫合を解いた直後、荷重F23、F24より
減少し、そして次の縫い目の縫合を解くときに再びF2
3、F24に増大するように、荷重Fの増減が繰り返さ
れる。これは、後述する第3実施例の場合も同様であ
る。
【0066】これによって、ウエビング112を増長さ
せる際に、ウエビング112と乗員26との間で作用す
る荷重は、緩やかに減少すべくコントロールされ、ウエ
ビングの増長長さを長くしても急激な荷重の減少が防止
される。
【0067】シートベルト装置の他にも、エアバッグ装
置や、ニーパッド装置等の他の乗員保護装置を設ける場
合がある。これらの乗員保護装置を相互に関連付けて作
動させ、適度な拘束力で乗員を確実に拘束するために、
ウエビングの折返部分を長くし、すなわちウエビング増
長長さを長く取って、乗員の慣性移動をより大きく許容
させる必要のあるときに、特に有効的である。
【0068】なお、縫合部B23、B33、B34、非
縫合部B4を介在させることなく、第1縫合部、第2縫
合部を直結してもよいものである。
【0069】次に、第3実施例を図6及び図7に基づき
説明する。第3実施例では、図6に示すように、ウエビ
ング50のウエビング増長手段52のウエビング折返基
端34からウエビング折返先端36に向かって、縫合部
C1〜C7が順に設けられる。図6には、縫い目列を2
点鎖線で示す。
【0070】縫合部C1、C2、C5は、上記第2実施
例の縫合部B1と同様に、縫い目がウエビング幅方向に
列形成される縫いパターンとされる。縫合部C3、C6
は、上記第2実施例の縫合部B22と同様に、縫い目が
3角形の両斜辺に沿って2列で列形成される縫いパター
ンとされ、縫合部C4、C7は、第2実施例の縫合部B
35と同様に、縫い目がウエビング長手方向に2列で列
形成される縫いパターンとされる。そして、縫合部C1
と、縫合部C2〜C7とは別個に、縫い目列が一筆書き
線状に連続される。
【0071】そして、上記第2実施例と同様に、縫合部
C3、C6の縫合力は、縫合部C1、C2、C5の縫合
力より小さく、また、縫合部C4、C7の縫合力は、縫
合部C3、C6の縫合力より小さく、縫合部C1、C
2、C5では、縫糸の耐切断荷重が縫合強度となり、縫
合部C3、C6、C4、C7では、縫糸の切断がなくて
も縫糸のほつれによって縫合が解かれる。
【0072】なお、縫合部C1、C2は第1縫合部を構
成し、縫合部C1、C2に対応して縫合部C3、C4
は、第2縫合部を構成し、これとは別途に更に、縫合部
C5は第1縫合部を構成し、縫合部C5に対応して縫合
部C6、C7は、第2縫合部を構成する。
【0073】また、縫合部C7とウエビング折返先端3
6との間には、非縫合部C8が形成される。
【0074】上記構成によれば、第2実施例と同様に、
ウエビング50に作用する引張荷重Fによって、各縫合
部は、ウエビング折返基端34からウエビング折返先端
36へ向けて順次縫合が解かれる。これに従い、ウエビ
ング50が増長されて乗員26の慣性移動が許容され、
乗員26が受ける圧迫が抑制される。
【0075】図7に示すように、荷重Fが荷重F31に
達すると、縫合部C1の縫合が解かれ、引き続き縫合部
C2の縫合が解かれる。
【0076】縫合部C3では、荷重Fが荷重F31から
荷重F32へ減少し、ほつれが続く間、荷重F32は一
定に維持される。縫合部C4では、荷重Fは、荷重F3
2から荷重F33へ減少し、ほつれが続く間、荷重F3
3は維持される。
【0077】縫合部C5では、荷重Fが荷重F33から
荷重F31へ増大して、縫合が解かれる。
【0078】縫合部C6では、縫合部C3と同様に、荷
重Fが、荷重F31から荷重F32へ減少し、ほつれが
続く間、荷重F32が一定に維持される。
【0079】縫合部C7では、縫合部C4と同様に、荷
重Fは荷重F32から荷重F33へ減少し、ほつれが続
く間、荷重F33は一定に維持される。
【0080】そして、非縫合部C8では、荷重Fは荷重
F33から更に減少して、ウエビング50の折返部分が
一直線状となり、それ以降は、乗員26の慣性移動が拘
束される。
【0081】第3実施例では、第1縫合部と第2縫合部
とが、2セット設けられ、第1縫合部と第2縫合部とが
1セットだけ設けられた上記第2実施例と異なるが、第
3実施例によっても、上記第2実施例と同様な効果、す
なわち、ウエビングを増長させる際に、ウエビングと乗
員との間で作用する荷重は、緩やかに減少すべくコント
ロールされ、ウエビングの増長長さを長くしても急激な
荷重の減少が防止される効果が得られる。
【0082】第1縫合部と第2縫合部とは、1セット、
2セットに限らず、それ以上の複数セット設けてもよ
い。
【0083】なお、第2実施例では、第2縫合部は、縫
い目列がウエビング長手方向と傾斜する方向とされた縫
合部B22、B31、B32と、縫い目列がウエビング
長手方向と同一方向とされた縫合部B35とより複数の
縫合部で構成され、また、第3実施例では、第2縫合部
は、縫い目列がウエビング長手方向と傾斜する方向とさ
れた縫合部C3(C6)と、縫い目列がウエビング長手
方向と同一方向とされた縫合部C4(C7)とより複数
の縫合部で構成されているが、これに限定されない。
【0084】すなわち、第2縫合部は、これを構成する
縫合部の数は問わず、単一の縫合部で構成してもよく、
また、縫合部の縫い目列の方向は、ウエビング長手方向
と同一方向でもウエビング長手方向と傾斜した方向でも
よく、更に、傾斜方向及び傾斜角度は問わず、ウエビン
グ長手方向と傾斜した方向に円弧状に曲線で形成し、あ
るいはジグザグ状に形成してもよい。
【0085】第1縫合部も、複数の縫合部で構成される
ことなく、単一の縫合部であってもよい。
【0086】また、第1、第2縫合部は、縫い目列の列
数の増減によって、縫合力の増減を図ることができる
等、各縫合部の縫い目列の列数は、限定されるものでな
く、例えば、1列であってもよい。第1縫合部にあって
は、第1実施例と同様に、各縫い目列の長さを変えて荷
重Fを段階的に減少させるようにしてもよい。
【0087】第1実施例と同様に第2実施例でも、第2
縫合部を構成する縫合部B22の縫合を解くのにあたっ
て、荷重Fは、縫合部B23の縫合を解く荷重F22か
ら縫合部B22の縫合を解く荷重F23に減少して、こ
の荷重F23は、ほつれの続く間一定に維持されるが、
縫合部B22の縫い目列を、ウエビング長手方向と傾斜
した方向に円弧状に曲線で形成する場合には、縫合部B
22の縫合を解く荷重は、荷重F22からほつれの続く
のに従い徐々に減少する荷重となる。これは、縫合部B
31、B32でも同様であり、更に、第3実施例でも同
様である。
【0088】更に、第2、第3実施例では、縫い目が縫
い目列の方向と同方向であるが、縫い目が縫い目列の方
向と直交する方向であってもよい。
【0089】次に、第4実施例を図8及び図9に基づき
説明する。第4実施例では、図8に示すように、ウエビ
ング60のウエビング増長手段62のウエビング折返基
端34からウエビング折返先端36に向かって、縫合部
D1〜D3が順に設けられる。図8には、縫い目を破線
で示す。
【0090】縫合部D1は、縫い目がウエビング幅方向
に同一幅で列形成される縫いパターンとされる。
【0091】縫合部D2は、ウエビング折返先端36に
向かって、縫い目がウエビング幅方向にその幅が徐々に
狭くなるよう列形成され、針数がウエビングの幅方向中
央線64に対して振り分けとされる縫いパターンとされ
ている。
【0092】縫合部D3は、縫い目が3角形の両斜辺に
沿って2列で列形成される縫いパターンとされる。そし
て、縫合部D1〜D3は縫い目列が一筆書き線状に連続
される。
【0093】そして、縫合部D2の縫合力は縫合部D1
の縫合力より小さく、また、縫合部D3の縫合力は縫合
部D2の縫合力より小さく、縫合部D1、D2では、縫
糸の耐切断荷重が縫合強度となり、縫合部D3では、縫
糸の切断がなくても縫糸のほつれによって縫合が解か
れ、縫合部D2、D3の破断荷重はウエビング折返先端
36側に向けて徐々に小さくなっている。
【0094】なお、縫合部D1は第1縫合部を構成し、
縫合部D1に対応して縫合部D2、D3は、第2縫合部
を構成する。
【0095】上記構成によれば、ウエビング60に作用
する引張荷重Fによって、各縫合部は、ウエビング折返
基端34からウエビング折返先端36へ向けて順次縫合
が解かれる。これに従い、ウエビング60が増長されて
乗員26の慣性移動が許容され、乗員26が受ける圧迫
が抑制される。
【0096】図9に示すように、荷重Fが荷重F41に
達すると、縫合部D1の縫合が解かれ、引き続き縫合部
D2、D3の縫合が解かれる。
【0097】縫合部D1では荷重Fが荷重F42と、荷
重F42より小さい荷重F43との間を上下変動し、縫
合部D2では、荷重Fが上下変動しながら荷重F44か
ら荷重F43より小さい荷重F45へ減少する。縫合部
D3では、ほつれが続く間、荷重Fが荷重F45と、荷
重F45より大きい荷重F46との間を上下変動する。
【0098】そして、非縫合部D4では、荷重Fは荷重
F45から更に減少して、ウエビング60の折返部分が
一直線状となり、それ以降は、乗員26の慣性移動が拘
束される。
【0099】従って、ウエビングを増長させる際に、乗
員とウエビングとの間で作用する荷重は、急激な減少が
防止され緩やかに減少すべくコントロールされる効果が
得られる。また、縫合部D2では縫製の針数をウエビン
グ折返先端36側に向けて徐々に少なくする。つまり、
縫製の針数を徐々に少なくすることによって、破断荷重
の設定を容易に行うことができる効果が得られる。ま
た、縫合部D2では針数をウエビングの幅方向中央線6
4に対して振り分けにしたので、縫合部D2の張力がウ
エビングの幅方向中央線64の左右でアンバランスにな
らず、乗員とウエビングとの間で作用する荷重が安定
し、緩やかに減少する効果が得られる。
【0100】次に、第5実施例を図10及び図11に基
づき説明する。第5実施例では、図10に示すように、
ウエビング70のウエビング増長手段72のウエビング
折返基端34からウエビング折返先端36に向かって、
縫合部DE〜E3が順に設けられる。図10には、縫い
目を破線で示す。
【0101】縫合部E1は、縫い目がウエビング幅方向
に同一幅で列形成される縫いパターンとされる。
【0102】縫合部E2は、ウエビング折返先端36に
向かって縫い目がウエビング幅方向にその幅が徐々に狭
くなるよう列形成される横パターンE21とされてい
る。
【0103】縫合部E3は、縫い目が3角形の両斜辺に
沿って2列で列形成される縫いパターンとされる。そし
て、縫合部E1〜E3は縫い目列が一筆書き線状に連続
されている。また、縫合部E2には、ウエビング70の
幅方向中央線74に対して傾斜し、縫合部E3の3角形
の一斜辺E31に連続するウエビング長手方向に伸びる
縦パターンE22が付加されている。
【0104】そして、縫合部E2の縫合力は縫合部E1
の縫合力より小さく、また、縫合部E3の縫合力は縫合
部E2の縫合力より小さく、縫合部E1、E2では、縫
糸の耐切断荷重が縫合強度となり、縫合部E3では、縫
糸の切断がなくても縫糸のほつれによって縫合が解か
れ、縫合部E2、E3の破断荷重はウエビング折返先端
36側に向けて徐々に小さくなっている。
【0105】なお、縫合部E1は第1縫合部を構成し、
縫合部E1に対応して縫合部E2、E3は、第2縫合部
を構成する。
【0106】上記構成によれば、ウエビング70に作用
する引張荷重Fによって、各縫合部は、ウエビング折返
基端34からウエビング折返先端36へ向けて順次縫合
が解かれる。これに従い、ウエビング70が増長されて
乗員26の慣性移動が許容され、乗員26が受ける圧迫
が抑制される。
【0107】図11に示すように、荷重Fが荷重F51
に達すると、縫合部E1の縫合が解かれ、引き続き縫合
部E2、E3の縫合が解かれる。
【0108】縫合部E1では荷重Fが荷重F52と、荷
重F52より小さい荷重F53との間を上下変動し、縫
合部E2では、荷重Fが上下変動しながら荷重F54か
ら荷重F53より小さい荷重F55へ減少する。縫合部
E3では、ほつれが続く間、荷重Fが上下変動し荷重F
56へ減少する。
【0109】この時、縫合部E2では、各横パターンE
21間において荷重Fが大きなろうとするのを、縦パタ
ーンE22によって、抑えることができる。このため、
荷重変動が滑らかになり、これによって、ウエビングを
増長させる際に、乗員とウエビングとの間で作用する荷
重は滑らかに減少する。
【0110】そして、非縫合部E4では、荷重Fは荷重
F56から更に減少して、ウエビング70の折返部分が
一直線状となり、それ以降は、乗員26の慣性移動が拘
束される。
【0111】従って、ウエビングを増長させる際に、乗
員とウエビングとの間で作用する荷重は、急激な減少が
防止され緩やかに減少すべくコントロールされる効果が
得られる。
【0112】本発明は第1乃至第5実施例に限定される
ものではなく、その要旨を変更しない限り種々の変更が
可能である。
【0113】例えば、縫いパターンは、上記各実施例に
限定されず、種々の縫いパターンが可能である。
【0114】第1乃至第5実施例では、複数の縫い目列
が、一筆書き線状に連続して形成されているが、これに
限定されず、各縫い目列は、列毎に分断形成してもよ
い。
【0115】また、第1縫合部と第2縫合部との間も、
一筆書き線状に連続することなく分断してもよい。
【0116】また、第1乃至第5実施例では、3点式シ
ートベルト装置のウエビングについて説明したが、シー
トベルト装置は、3点式に限定されるものでない。
【0117】また、第2乃至第5実施例の非縫合部B
5、C8、D4、E4は、必ずしも設ける必要はない。
【0118】
【発明の効果】請求項1記載の本発明に係る乗員拘束用
ウエビングによれば、ウエビングを増長させる際に、乗
員とウエビングとの間で作用する荷重が緩やかに減少す
べくコントロールされるという優れた効果を有する。
【0119】請求項2記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、第2縫合部の破断荷重がウエビング
折返先端側に向けて徐々に小さくなっているため、ウエ
ビングを増長させる際に、第2縫合での荷重の減少が徐
々に行われ、乗員とウエビングとの間で作用する荷重が
緩やかに減少すべくコントロールされるという優れた効
果を有する。
【0120】請求項3記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、破断荷重を縫製の針数によって設定
したため、破断荷重の設定を容易に行うことができると
いう優れた効果を有する。
【0121】請求項4記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、針数をウエビングの幅方向中央線に
対して振り分けにしたので、乗員とウエビングとの間で
作用する荷重が安定し、緩やかに減少すべくコントロー
ルされるという優れた効果を有する。
【0122】請求項5記載の本発明に係る乗員拘束用ウ
エビングによれば、横パターンと縦パターンとを組み合
わせることによって、第2縫合での荷重の減少が滑らか
になり、乗員とウエビングとの間で作用する荷重が滑ら
かに減少すべくコントロールされるという優れた効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る乗員拘束用ウエビン
グのウエビング増長手段の縫いパターンを示す図であ
る。
【図2】第1実施例の乗員拘束用ウエビングが適用され
た3点式シートベルト装置を示す図である。
【図3】第1実施例に係る乗員拘束用ウエビングにおい
て、ウエビングに作用する引張荷重と、ウエビング増長
長さとの関係を示すグラフである。
【図4】第2実施例に係る乗員拘束用ウエビングのウエ
ビング増長手段の縫いパターンを示す図である。
【図5】第2実施例に係る乗員拘束用ウエビングにおい
て、ウエビングに作用する引張荷重と、ウエビング増長
長さとの関係を示す図である。
【図6】第3実施例に係る乗員拘束用ウエビングのウエ
ビング増長手段の縫いパターンを示す図である。
【図7】第3実施例に係る乗員拘束用ウエビングにおい
て、ウエビングに作用する引張荷重と、ウエビング増長
長さとの関係を示す図である。
【図8】第4実施例に係る乗員拘束用ウエビングのウエ
ビング増長手段の縫いパターンを示す図である。
【図9】第4実施例に係る乗員拘束用ウエビングにおい
て、ウエビングに作用する引張荷重と、ウエビング増長
長さとの関係を示す図である。
【図10】第5実施例に係る乗員拘束用ウエビングのウ
エビング増長手段の縫いパターンを示す図である。
【図11】第5実施例に係る乗員拘束用ウエビングにお
いて、ウエビングに作用する引張荷重と、ウエビング増
長長さとの関係を示す図である。
【符号の説明】
10 シートベルト装置 12 ウエビング 26 乗員 32 ウエビング増長手段 34 ウエビング折返基端 36 ウエビング折返先端 38 縫い目 50 ウエビング 52 ウエビング増長手段 60 ウエビング 62 ウエビング増長手段 64 幅方向中央線 70 ウエビング 72 ウエビング増長手段 74 幅方向中央線 112 ウエビング 132 ウエビング増長手段 A1 第1縫合部 A2 第2縫合部 B1、B21 縫合部(第1縫合部) B22、B31、B32、B35 縫合部(第2縫合
部) C1、C2 縫合部(第1縫合部) C3、C4 縫合部(第2縫合部) C5 縫合部(第1縫合部) C6、C7 縫合部(第2縫合部) D1 縫合部(第1縫合部) D2、D3 縫合部(第2縫合部) E1 縫合部(第1縫合部) E2、E3 縫合部(第2縫合部) E21 横パターン E22 縦パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 幸喜 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 室町 哲史 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 原岡 睦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 永田 利雄 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 (72)発明者 柳原 康宏 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 (72)発明者 尾間 国昭 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエビング長手方向で折り返されて縫合
    され、少なくとも、第1縫合部と、この第1縫合部のウ
    エビング折返先端側に設けられ縫合力が第1縫合部の縫
    合力より小さい第2縫合部とを具備し、乗員との間で作
    用する荷重が縫合力に勝ると縫合が解かれてウエビング
    長さが増すウエビング増長手段を、 備えたことを特徴とする乗員拘束用ウエビング。
  2. 【請求項2】 前記第2縫合部の破断荷重をウエビング
    折返先端側に向けて徐々に小さくしたことを特徴とする
    請求項1記載の乗員拘束用ウエビング。
  3. 【請求項3】 前記破断荷重を縫製の針数によって設定
    したことを特徴とする請求項2記載の乗員拘束用ウエビ
    ング。
  4. 【請求項4】 前記針数をウエビングの幅方向中央線に
    対して振り分けにしたことを特徴とする請求項3記載の
    乗員拘束用ウエビング。
  5. 【請求項5】 前記第2縫合部が、縫い目がウエビング
    幅方向に所定の幅で列形成される横パターンと、縫い目
    がウエビング長手方向に伸びる縦パターンと、からなる
    ことを特徴とする請求項2記載の乗員拘束用ウエビン
    グ。
JP6088327A 1993-07-30 1994-04-26 乗員拘束用ウエビング Pending JPH0789407A (ja)

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