JPH0788925B2

JPH0788925B2 - ボイラ

Info

Publication number: JPH0788925B2
Application number: JP61010489A
Authority: JP
Inventors: 啓充森; 伸一足立; 兆司南嶋; 敏道小原
Original assignee: Osaka Gas Co Ltd
Current assignee: Osaka Gas Co Ltd
Priority date: 1986-01-20
Filing date: 1986-01-20
Publication date: 1995-09-27
Anticipated expiration: 2010-09-27
Also published as: JPS62169901A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、給水路と蒸気又は湯の回収路との間に、記載
順に第１熱交換器及び第２熱交換器を設け、第１及び第
２熱交換器に高温ガスを供給するバーナ、及び、そのバ
ーナに燃焼用酸素含有ガスを加圧供給する送風機を設け
るとともに、第２熱交換器を第１熱交換器の上部側に位
置させて、第１熱交換器と第２熱交換器とを単一の水槽
内に設けたボイラに関する。

〔従来の技術〕

従来、殊に2ton未満の小型ボイラでは、第３図に示すよ
うに、電動式のファンやブロワー（31）により燃焼用空
気をバーナ（２）に送り、燃料路（14）からの燃料を、
大気圧より少し高い程度の圧力の燃焼室（３）で燃焼さ
せ、給水路（７）からの水を第１熱交換器（Ａ）及び第
２熱交換器（Ｂ）でバーナ（２）からの高温ガスによっ
て加熱し、蒸気又は湯を回収路（６）に送るようにして
いた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、電動式のファンやブロワー（31）の駆動に高価
な電力を必要とし、また、燃焼室（３）内が低圧である
ために、燃焼負荷（単位容積当たりの発熱量）が小さく
なると共に、高温ガスの流路の圧損の制約から対流伝熱
効率が低くなって、ボイラが能力の割には大型になる欠
点があった。仮に、高圧ブロワー（31）を設置すると、
ボイラの小型化を図れるものの、高圧ブロワー（31）に
起因して設備費及び運転経費が高くなり、経済性が損な
われる。

本発明は、設備を能力の割には小型で安価にできると共
に、運転経費を十分に低減できるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の特徴構成は、第１及び第２熱交換器に高温ガス
を供給するバーナに、燃焼用酸素含有ガスを加圧供給す
る送風機を形成するに、これを、バーナへの燃焼用酸素
含有ガスの供給路に介装したコンプレッサー、及び、そ
のコンプレッサーに連動連結して第１熱交換器から第２
熱交換器への高温ガス供給路に介装したガスタービンか
ら構成するとともに、給水路より水槽に供給される給水
量を調整して、水槽内の貯水面（WL）を、第１熱交換器
と第２熱交換器との間に維持する流量自動制御手段を備
えたことにあり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、燃焼用酸素含有ガスをコンプレッサーによりバ
ーナに加圧供給して、バーナにより高圧の高温ガスを発
生させ、その高圧の高温ガスによりガスタービンを駆動
し、ガスタービンによりコンプレッサーを駆動するので
ある。

換言すると、バーナで得られる圧力エネルギー及び熱エ
ネルギーを有効利用して、高価な電力を不要又な余り必
要としないで、しかも、高圧の電動式ブロワーに比して
小型かつ安価なガスタービンとコンプレッサーの組合わ
せ、例えば、市販の自動車用ターボチャージャー等でも
って、高圧の高温ガスが得られる。

また、高圧下でバーナの燃焼を行えるから、必要に応じ
て燃焼室負荷を十分に高くでき、しかも、高圧の高温ガ
スが得られるから、第１及び第２熱交換器における高圧
ガスに対する圧損を十分に高くして、対流伝熱効率を効
果的に向上でき、したがって、小型の設備で大きな加熱
能力が得られる。

さらに、ガスタービンを第１熱交換器と第２熱交換器の
間に配置してあるから、ガスタービンの熱損傷を十分に
抑制できると共に、熱効率を十分に高くできる。さらに
説明すると、バーナの高温ガスを第１及び第２熱交換器
に供給する前にガスタービンに供給すると、ガスタービ
ンが高温ガスにより短期間に熱破損される危険性が大き
く、また、高温ガスを第１及び第２熱交換器に供給した
後でガスタービンに供給して、ガスタービンへの高温ガ
スにコンプレッサー駆動に必要な圧力エネルギーと熱エ
ネルギーを持たせると、高温ガスの熱エネルギーを十分
に回収できなくなる危険性が大きいのであり、本発明に
よれば、ガスタービンの熱破損防止と熱効率向上の両立
を図れる。さらに、流量自動制御手段を備えることによ
り、第１熱交換器の役割を水槽内の水の加熱に、第２熱
交換器の役割を水槽内の蒸気の過熱に特定する。従っ
て、このボイラにおいては、湿り蒸気ではなく過熱蒸気
を得ることが可能となり、下流側におけるドレン発生、
腐食等の問題を起こすこともない。一方、一般に熱交換
器としては受熱側が液相である方が熱伝達がしやすい
が、本願の第２熱交換器においては、ガスタービンから
排出される比較的高速のガスがこの交換器に備えられる
煙管内に送り込まれるため、煙管内で高い乱れ状態が確
保され、蒸気側への熱貫流量を高めることができる。従
って、過熱蒸気を得たいものであっても、ガスタービン
の下手側にこの役割を担う熱交換器が配設される本願の
構成においては、単に高温ガスを利用する場合と比較し
て熱効率が良化し、比較的過熱度の高い蒸気を得ること
ができる。

〔発明の効果〕

その結果、ボイラを、前述の電動式ファンやブロワーを
用いた従来構成に比して、給蒸能力が大きい割には、十
分に小型で安価なものにでき、かつ、運転経費が極めて
少ないものにでき、その上、耐久性及び熱効率の面でも
十分な性能にでき、全体として、経済性、設備面及び性
能の全てに優れたボイラを提供できるようになった。

〔実施例〕

次に、第１図及び第２図により実施例を示す。

第１水槽（１）の下部に、バーナ（２）に対する燃焼室
（３）を形成し、燃焼室（３）に接続した多数の第１煙
管（４）を第１水槽（１）の上下中間に設け、バーナ
（２）からの高温ガスで第１水槽（１）内の貯水を蒸発
させる第１熱交換器（Ａ）を形成してある。

第１水槽（１）の貯水面（WL）よりも上方に、第１煙管
（４）に接続した多数の第２煙管（５）を設け、バーナ
（２）からの高温ガスで第１水槽（１）内で発生した蒸
気を過熱して回収路（６）に送る第２熱交換器（Ｂ）を
形成してある。

第１水槽（１）の上方に、給水路（７）に接続した第２
水槽（８）を設け、第２煙管（５）と排気路（９）に接
続した多数の第３煙管（10）を第２水槽（８）に設け、
給水路（７）からの水をバーナ（２）からの高温ガスで
予熱すると共に、公知の流量自動制御手段（26）を有す
る給湯路（27）によって、第１水槽（１）に貯水面（W
L）を設定範囲内に維持するように給湯する給水予熱器
（Ｃ）を形成してある。

要するに、水や蒸気を給水予熱器（Ｃ）、第１熱交換器
（Ａ）及び第２熱交換器（Ｂ）の順に流してバーナ
（２）からの高温ガスで加熱し、熱効率良く蒸気が回収
路（６）から得られるように構成してある。

バーナ（２）への燃焼用空気の供給路（11）にコンプレ
ッサー（12）を介装し、風量調整用ダンパー（13）を有
する一次空気路部分（11a）と二次空気路部分（11b）と
によって、燃料路（14）から加圧供給される燃料を完全
燃焼できる量の空気がバーナ（２）に加圧供給されるよ
うに構成してある。

第１熱交換器（Ａ）から第２熱交換器（Ｂ）に高温ガス
を送る供給路（15）に、その高温ガスにより駆動される
ガスタービン（16）を設け、ガスタービン（16）とコン
プレッサー（12）を連動連結して、高温ガスのエネルギ
ーによりコンプレッサー（12）を駆動するように構成し
てある。

コンプレッサー（12）の空気吸込路（17）に、フィルタ
ー（18）と逆止弁（19）を設けると共に起動用電動ブロ
ワー（20）を接続し、バーナ（２）の点火時に電動ブロ
ワー（20）で燃焼用空気を送るように構成してある。

オイルタンク（21）、電動式オイルポンプ（22）、給水
路（７）の冷水を利用するオイルクーラ（23）を、ガス
タービン（16）とコンプレッサー（12）を連動する回転
軸の軸受け部（24）に対する潤滑油循環路（25）に設け
てある。

〔別実施例〕

次に別実施例を説明する。

バーナ（２）の型式は適当に選択でき、また、バーナ
（２）に供給する燃料は都市ガス等の各種ガス燃料及び
各種油のいずれであってもよい。

燃焼用空気に代えて酸素富化空気や酸素をバーナ（２）
に供給する給気設備を設けてもよく、それらガスを燃焼
用酸素含有ガスと総称する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の実施例を示し、第１図は原
理図、第２図は設備の概念図、第３図は従来例の概念図
である。（２）……バーナ、（６）……回収路、（７）……給水
路、（11）……燃焼用酸素含有ガス供給路、（12）……
コンプレッサー、（15）……高温ガス供給路、（16）…
…ガスタービン。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】給水路（７）と蒸気の回収路（６）との間
に、記載順に第１熱交換器（Ａ）及び第２熱交換器
（Ｂ）を設け、前記第１及び第２熱交換器（Ａ），
（Ｂ）に高温ガスを供給するバーナ（２）、及び、その
バーナ（２）に燃焼用酸素含有ガスを加圧供給する送風
機を設け、前記第２熱交換器（Ｂ）を前記第１熱交換器
（Ａ）の上部側に位置させて、前記第１熱交換器（Ａ）
と前記第２熱交換器（Ｂ）とを単一の水槽（１）内に設
けた炉筒煙管式のボイラであって、前記送風機を、前記バーナ（２）への燃焼用酸素含有ガ
スの供給路（11）に介装したコンプレッサー（12）、及
び、そのコンプレッサー（12）に連動連結して前記第１
熱交換器（Ａ）から前記第２熱交換器（Ｂ）への高温ガ
ス供給路（15）に介装したガスタービン（16）から構成
するとともに、前記給水路（７）より前記水槽（１）に供給される給水
量を調整して、前記水槽（１）内の貯水面（WL）を、前
記第１熱交換器（Ａ）と前記第２熱交換器（Ｂ）との間
に維持する流量自動制御手段（26）を備えた炉筒煙管式
のボイラ。