JPH0788469A - 廃液及び水溶性廃塗料の処理装置及び処理方法 - Google Patents

廃液及び水溶性廃塗料の処理装置及び処理方法

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JPH0788469A
JPH0788469A JP25941293A JP25941293A JPH0788469A JP H0788469 A JPH0788469 A JP H0788469A JP 25941293 A JP25941293 A JP 25941293A JP 25941293 A JP25941293 A JP 25941293A JP H0788469 A JPH0788469 A JP H0788469A
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water
waste
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paint
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博道 山崎
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TOKAI SANKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃液の乾燥処理のコストを軽減した廃液及び
水溶性廃塗料の処理装置及び処理方法を提供する。 【構成】 加熱槽10で廃液を加熱し、この加熱した廃
液を噴霧室20へ導出して噴霧することにより気化し、
気化しなかった廃液を再び加熱槽10に帰還させること
により廃液の濃度を高める。他方、該加熱槽10内の加
熱された廃液を乾燥室30へ導出して乾燥させる。ガス
バーナ50はLPGガス等を燃焼させて該加熱槽10を
加熱すると共に、燃焼の際に発生した排気を該噴霧室1
0及び該乾燥室30へ導出し、上述した噴霧室に於ける
気化及び乾燥室における乾燥を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃液及び水溶性廃塗料
を含む廃液の処理装置及び処理方法に関し、更に詳細に
は廃液又は水溶性廃塗料を乾燥させて処理する処理装置
及び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス加工等による金属成形品に塗装を
施すための前処理において、脱脂剤による表面処理を施
している。この処理の際に用いたカセイソーダ等を主成
分とする脱脂剤を含む溶液は、処理の終了後は廃液とし
て廃棄されることになる。また塗装の際に発生する水溶
性廃塗料も廃液として廃棄されている。従来この種廃液
の処理は大きく分けて2種類の方法により行われてい
た。先ず、第1に化学的に処理する方法である。この方
法では、脱脂剤を含む廃液に中和剤を加えてPH調整
し、次に、高分子凝集剤を投入して廃液の浮上分離或い
は沈降分離を行う。分離された内の水分は、法令基準に
達するまで濾過してから排水溝から放流し、そして、分
離された固形分は、脱水機にかけて水分を絞り出し固形
物として産業廃棄物の処理業者に引き渡していた。一
方、廃液処理の第2の方法は、廃液中の水分を加熱によ
り気化させて固形分のみにする物理的処理方法である。
この方法には主にドラムドライヤが用いられていた。ド
ラムドライヤは、円筒状のドラムとこのドラムの下方に
設けられた水槽とから主として構成され、該ドラムの下
端部が水槽中の廃液に浸漬するよう配置されて成る。そ
して、該水槽に廃液を満たし、ドラムをスチーム等の熱
媒体により加熱すると共に該ドラムを回転させることに
より、ドラム表面に付着した廃液をドラムの回転につれ
て乾燥させ、ドラム表面の乾燥した固形分をドラムに平
行に配置されたナイフにより掻き落とすことにより固形
物のみを回収し、この固形物を処理業者に引き渡してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在工場の廃液は、法
規制等の理由により排水口から排出することが認められ
なくなる傾向がある。このため上述した第1の高分子凝
集剤を用いる方法では、分離された水分を廃液槽に貯留
しておき、産業廃棄物として処理業者に引き取ってもら
うことが必要になっている。この処理業者に廃液処理を
依頼する方法は、廃液の量に応じて処理代金を支払う必
要性からコストが高くなり、徐々に上述した廃液を乾燥
させて固形物にして処理業者に引き取らせる方法が採用
されるようになってきている。しかしながら、ドラムド
ライヤを用いて廃液を処理する方法は、廃液処理の代金
は安くなる反面、廃液を乾燥させるための燃料費が嵩む
という問題があった。
【0004】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、乾燥処理のコストを軽減した廃液
及び水溶性廃塗料の処理装置及び処理方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置は第1の
態様において、廃液又は水溶性廃塗料の加熱槽と、前記
加熱槽内の廃液又は水溶性廃塗料を導出して噴霧し気化
するための噴霧室であって、気化されなかった廃液又は
水溶性廃塗料は再び前記加熱槽に帰還するように構成さ
れた噴霧室と、前記加熱槽内の廃液又は水溶性廃塗料を
導出して乾燥させるための乾燥室と、燃料を燃焼させる
際に発生する熱により前記加熱槽を加熱する加熱装置で
あって、燃焼の際に発生した排気を前記噴霧室及び前記
乾燥室へ導出する加熱装置とから成ることを特徴とす
る。また、上記の目的を達成するため、本発明の廃液及
び水溶性廃塗料の処理装置は第2の態様において、廃液
又は水溶性廃塗料の加熱槽と、前記加熱槽内の廃液又は
水溶性廃塗料を噴霧し気化するための噴霧室であって、
気化されなかった廃液又は水溶性廃塗料が再び前記加熱
槽に帰還するように構成された噴霧室と、廃液又は水溶
性廃塗料を乾燥させるための乾燥室と、該乾燥室内に溜
まった廃液又は水溶性廃塗料の乾燥物を廃液及び水溶性
廃塗料の処理装置外に搬出する搬出手段と、燃料を燃焼
させる際に発生する熱により前記加熱槽を加熱する加熱
装置であって、燃焼の際に発生した排気を前記噴霧室及
び前記乾燥室へ導出する加熱装置と、前記加熱槽の廃液
又は水溶性廃塗料を前記噴霧室及び前記乾燥室に圧送す
る廃液圧送装置であって、前記噴霧室に廃液又は水溶性
廃塗料を圧送し気化させることにより廃液又は水溶性廃
塗料の濃度を高めつつ、或いは高めた後に前記乾燥室に
圧送する廃液圧送装置とから成ることを特徴とする。更
に、上記の目的を達成するため、本発明の廃液処理方法
は、加熱装置により燃料を燃焼させて加熱槽に蓄えられ
た廃液又は水溶性廃塗料を加熱するステップと、加熱さ
れた廃液又は水溶性廃塗料を噴霧すると同時に、該噴霧
に前記加熱装置の排気を導入して気化させ、気化しなか
った廃液又は水溶性廃塗料を前記加熱槽に帰還させて廃
液又は水溶性廃塗料の濃度を高めるステップと、前記濃
度を高めるステップにより濃縮された廃液又は水溶性廃
塗料を乾燥室へ圧送すると共に、前記加熱装置の排気を
導入して該廃液又は水溶性廃塗料を乾燥させるステップ
とから成ることを特徴する。
【0006】
【作用】上記構成を有する本発明の廃液及び水溶性廃塗
料の処理装置では、第1の態様において、加熱槽で廃液
を加熱し、この加熱した廃液を噴霧室へ導出して噴霧す
ることにより気化し、気化しなかった廃液を再び加熱槽
に帰還させることにより廃液の濃度を高める。他方、該
加熱槽内の加熱された廃液を乾燥室へ導出して乾燥させ
る。加熱装置は燃料を燃焼させて該加熱槽を加熱すると
共に、燃焼の際に発生した排気を該噴霧室及び該乾燥室
へ導出し、上述した噴霧室に於ける気化及び乾燥室にお
ける乾燥を行う。また、上記構成を有する本発明の廃液
及び水溶性廃塗料の処理装置では、第2の態様におい
て、加熱槽で廃液を加熱し、この加熱した廃液を廃液圧
送装置が噴霧室へ圧送して噴霧させることにより気化
し、気化しなかった廃液を再び加熱槽に帰還させること
により廃液の濃度を高める。そして、廃液の濃度が高ま
った時点で、該加熱槽内の加熱された廃液を廃液圧送装
置が乾燥室へ圧送して乾燥させる。加熱装置は燃料を燃
焼させて該加熱槽を加熱すると共に、燃焼の際に発生し
た排気を該噴霧室及び該乾燥室へ導出し、上述した噴霧
室に於ける気化及び乾燥室における乾燥を行う。そし
て、搬出手段が、該乾燥室内に溜まった廃液又は水溶性
廃塗料の乾燥物を廃液及び水溶性廃塗料の処理装置外に
搬出する。また、上記構成を有する本発明の廃液処理方
法では、加熱装置により燃料を燃焼させて加熱槽に蓄え
られた廃液を加熱する。そして、加熱された廃液を噴霧
室内で噴霧すると同時に、該噴霧に前記加熱装置の排気
を導入して気化させ、気化しなかった廃液を前記加熱槽
に帰還させて廃液の濃度を高める。その後、濃縮された
廃液を乾燥室へ圧送すると共に、前記加熱装置の排気を
導入して該廃液を乾燥させる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の第1実施例に係る廃液及び水溶
性廃塗料の処理装置の構成を示す。第1実施例の廃液及
び水溶性廃塗料の処理装置は、略立方状に形成され肉厚
を有する筐体60から構成され、この筐体60の肉厚部
には、石綿等からなる断熱材が配置され熱効率が改善さ
れると共に外部作業者の火傷等からの保護が図られてい
る。この筐体60内には、廃液を貯留して加熱するため
の加熱槽10と、廃液を噴霧して気化させる噴霧室20
と、廃液を乾燥させるための乾燥室30とが設けられて
いる。この乾燥室30内には、乾燥させた廃液を溜める
ためのパン32が置かれている。このパン32の上方に
は、筐体60内に外気を導入するための通孔102が設
けられている。
【0008】上記加熱槽10と噴霧室20との間には、
気化されなかった廃液を加熱槽10側へ戻すための開口
部66aを有する開口板66が設けられており、他方、
噴霧室20と乾燥室30との間には、上方を指向する仕
切板62と下方を指向する仕切板64とが配設され、後
述するように排気を通過させるよう構成されている。そ
して、加熱槽10の下方には、該加熱槽10内の廃液を
圧送するためのポンプ40が設けられている。ポンプ4
0の送り側にはパイプ41が取り付けられており、該パ
イプ41には、ジョイント42を介して噴霧室20側の
パイプ46が接続され、このパイプ46の先端には噴霧
器46aが取り付けられている。また、該ジョイント4
2には、乾燥室30側のパイプ44が接続され、このパ
イプ44の先端部44aは上記パン32側を指向するよ
うに屈曲されている。
【0009】加熱槽10の側方には、図示しないガスボ
ンベに接続されLPGガス等を燃焼させることにより該
加熱槽10内の廃液を加熱するガスバーナ50が配置さ
れており、このガスバーナ50の排気管52は、上記乾
燥室30へ導かれてその開口部52aはパン32を温め
るように配置されている。ここでは図示しないが、排気
管52の開口部52aとパン32との間には、該パン3
2を効率的に温めるための加熱板が配設されている。ま
た、該パン32の側方には、図示しないハッチが筐体6
0に設けられており、廃液が乾燥して一定量以上溜まっ
たらパン32を容易に交換できるようになっている。一
方、噴霧室20の上方には、廃液の気化の際に発生する
粉状の固形物が外部に漏出することを防ぐためのエリミ
ネータ(フィルタ)74が設けられており、このエリミ
ネータ74の上方には水蒸気を外部に排出するためのフ
ァン72を備える排気装置70が設けられている。
【0010】次に、この第1実施例に係る廃液及び水溶
性廃塗料の処理装置の動作について説明する。本実施例
の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置による廃液処理の前
段階において廃液中の粒子分(浮遊物等)を取り除く。
これは後述するようポンプ40等に損傷を与えないよう
にするためである。塗装金属表面の処理に用いた廃液を
沈澱槽(図示せず)に導き、廃液中の比重の重い研磨剤
(アルミ等の粒子からなる)を沈澱させる。この沈澱し
た物質をコンベアの“ヘラ”により掻出し、周知の技術
により水分を遠心分離或いは、加熱装置(図示せず)で
加熱して固形物とする。この処理と並行して、沈澱槽の
上水をポンプ(図示せず)により、図1に示す廃液及び
水溶性廃塗料の処理装置の加熱槽10に導入する。或い
は、塗装の際に発生して水溶性廃塗料を該加熱槽10に
導入する。次に、ガスバーナ50を点火して該加熱槽1
0内の廃液を50度以上、好ましくは70〜100度程
度まで加熱する。そして、ポンプ40を始動して、加熱
槽10内の加熱された廃液を噴霧室20の噴霧器46a
に圧送し、該噴霧器46aから噴霧させる。一方、上述
したようにガスバーナ50の排気は、排気管52を介し
て乾燥室30に導かれ、上記一対の仕切板62と仕切板
64との間を通って乾燥室30に導入される。排気の熱
により、噴霧器46aから噴霧させた霧状の廃液は加熱
されて気化する。気化した水分は、噴霧室20上部に設
けられた排気装置のファン72により水蒸気として排気
装置70から外部に発散される。一方、気化しなかった
廃液は、開口板66の開口部66aを通って再び加熱槽
10側へ戻る。この噴霧室20における廃液の気化によ
り加熱槽10内の廃液の濃度は徐々に高められていく。
【0011】一方、ポンプ40により圧送された廃液
は、乾燥室30側のパイプ44にも送られ、パイプ44
の先端部44aから上記パン32に滴下される。パン3
2は、上述したようにガスバーナ50からの排気により
約400度〜500度に温められており、滴下された廃
液はパン32内で加熱されて水分が気化し、固形物(ス
ラッヂ)のみがパン32に内に蓄積される。パン32内
の廃液の固形物が所定量溜まるタイミングを見計らい、
作業者がパン32を廃液及び水溶性廃塗料の処理装置か
ら取り出し、パン32内の固形物を産業廃棄物として処
理する。なお、加熱槽10には液面が一定値以下になる
とガスバーナ50を停止する安全装置が取り付けられて
おり、ガスバーナ50による空焚きを防止している。
【0012】以上説明したように、本実施例では、加熱
槽10において廃液の加熱と、噴霧室20において廃液
の濃縮と、乾燥室30において廃液の乾燥とを行い、一
方、噴霧室20における気化と乾燥室30における乾燥
とをガスバーナ50の排気で行うため、前述した従来技
術のドラムドライヤと比較して非常に熱効率が高い。特
に、本実施例では、加熱した廃液を噴霧して、これを高
温の排気により加熱して気化させるため、効率的に廃液
中の水分を気化することができる。
【0013】ここで、この廃液及び水溶性廃塗料の処理
装置の動作試験の結果について説明する。200リット
ルの水を蒸発させるのに従来のドラムドライヤでは、熱
源としてLPG使用のボイラを使用し、250kg/Hの蒸
発能力のボイラをフルに稼働させて160,000kcal
/Hが必要であった。これに対して本実施例の装置では、
111,000kcal/Hで200リットルの水を完全に蒸
発することができた。即ち、 160,000−111,000=49000 49000÷160,000≒0.3 の式から分かるよう従来のドラムドライヤ方式に対して
30%燃料効率を改善できることが実証された。
【0014】次に、本発明に係る第2実施例について、
この廃液及び水溶性廃塗料の処理装置の示す図2及びこ
の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置の動作を示す図3を
参照して説明する。この第2実施例の廃液及び水溶性廃
塗料の処理装置は、図1に示す第1実施例の廃液及び水
溶性廃塗料の処理装置と略同様な機械的構成になってい
るが、以下の点で異なる。先ず、加熱槽10で濃縮され
た廃液を蓄えるための貯留槽80が設けられおり、この
貯留槽80に蓄えられた廃液を乾燥室30へ圧送するた
めのポンプ82が設けられており、加熱槽10からの廃
液を圧送するポンプ40の廃液の送りを噴霧室20側と
貯留槽80側とで切り換える三方弁47が設けられてい
る点である。更に、この第2実施例においては、加熱槽
10に第1液面センサ91、第2液面センサ92及び第
3液面センサ93が、又、貯留槽80には第4液面セン
サ94が配設されており、これら液面センサにより検出
された廃液のレベルを基に、廃液及び水溶性廃塗料の処
理装置が廃液処理を自動的に制御するように構成されて
いる点である。また更に、この第2実施例においては、
パン32に溜まった固形物(スラッヂ)を自動的に該廃
液及び水溶性廃塗料の処理装置外に搬出するためのスク
リューコンベア104が設けられている。このスクリュ
ーコンベア104は、ベルト106を介して伝えられた
モータ108の駆動力によって回動して、スクリュー歯
104aにより該パン32に溜まった固形物を掻きだ
し、筒体98を通して処理装置外に搬送する。筒体98
の開口部の下方位置には受け皿112が配置されてお
り、スクリューコンベア104により該処理装置外に搬
出された固形物が蓄えられるようになっている。なお、
図中では、スクリューコンベア104が1台のみ示され
ているが、このスクリューコンベア104はパン32に
沿って図の奥手方向に複数台配置されている。
【0015】該第2実施例の廃液及び水溶性廃塗料の処
理装置の動作について図3のフローチャートを参照して
説明する。先ず、前述した第1実施例と同様に前処理を
行うことにより粒子分を取り除いた廃液、或いは塗装の
際に発生した水溶性廃塗料を、図示しないポンプ駆動し
て廃液及び水溶性廃塗料の処理装置の加熱槽10に送る
(ステップ1)。加熱槽10内に所定量の廃液が満たさ
れると、第1液面センサ91がこれを検出し(判断ステ
ップ2がYes)、ステップ3の処理へ進み該ポンプを
停止して廃液の供給を終了する。次に、ステップ4に於
いてガスバーナ50を点火して加熱槽10内の廃液を加
熱する。そして、ステップ5において三方弁47を噴霧
器46a側に切り換え、ステップ6においてポンプ40
を始動して噴霧器46a側に廃液を送り噴霧室20内で
噴霧させて気化を行う。なおこの噴霧室20には前述し
た第1実施例と同様にガスバーナ50の排気が導入さ
れ、廃液の気化を促すようになっている。この噴霧処理
により廃液が濃縮され、加熱槽10内の液面が徐々に低
下して行く。
【0016】廃液が濃縮され液面が所定レベル以下にな
ると、第2液面センサ92がこれを検出して(判断ステ
ップ7がYes)、ステップ8の処理へ進む。ステップ
8では三方弁47を貯留槽80側に切り換え、これによ
り濃縮された廃液をポンプ40により貯留槽80側に送
る。廃液が貯留槽80に送られて加熱槽10内の廃液の
レベルが更に下がり所定レベル以下になると、これを第
3液面センサ93が検出し(判断ステップ9がYe
s)、ステップ10の処理へと進む。ステップ10で
は、ポンプ40を停止しこのルーチンによる処理が終了
して、ステップ1に戻り次の廃液処理の制御を開始す
る。なお、図示しないが、パン32に固形物が溜まると
モータ108を回動させることにより、スクリューコン
ベア104によって該固形物を搬出する処理を上記動作
と並行して行うようになっている。
【0017】一方、貯留槽80に送られた濃縮廃液は、
所定量以上蓄えられると第4液面センサ94により検出
される。これに対応してポンプ82が始動され、廃液が
乾燥室30側に送られパン32上で乾燥される。この乾
燥室30には前述した第1実施例と同様にガスバーナ5
0の排気が導入され廃液の乾燥を促すようになってい
る。
【0018】上述したようにこの第2実施例の廃液及び
水溶性廃塗料の処理装置では、廃液が自動的に処理され
る。また、この第2実施例の廃液及び水溶性廃塗料の処
理装置では、パン32内に溜まった固形物をスクリュー
コンベア104を用いて自動的に排出することができ
る。なお、この実施例では、パン32内に溜まった固形
物をスクリューコンベア104により搬送したが、他の
搬送手段、例えばベルトコンベア等を用いることも可能
である。更に、この第2実施例では、貯留槽80を設け
て濃縮された廃液を蓄えるようにしたが、この貯留槽8
0を省略して、三方弁47から乾燥室30側へ直接送る
ようにすることも可能である。また、この実施例では加
熱槽10の廃液をポンプ40により貯留槽80側へ圧送
したが、この代わりに加熱槽10と貯留槽80とをパイ
プで連通し、自然に貯留槽80側に流れ込むようにする
ことも可能である。
【0019】次に、本発明の第3実施例について図4を
参照して説明する。この第3実施例の廃液及び水溶性廃
塗料の処理装置は、図1に示す第1実施例及び図2に示
す第2実施例の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置と略同
様な機械的構成となっているが、乾燥室30へ更に外部
からの排気を導入するための排気管54が配設され、乾
燥室30内での廃液の乾燥及び噴霧室20内での廃液の
気化を促進するように構成されている点で異なる。この
排気管54は、図示しない塗装機の乾燥炉からの排気が
導入されるようになっており、この第3実施例の廃液及
び水溶性廃塗料の処理装置は、第1、第2実施例の廃液
及び水溶性廃塗料の処理装置よりも少ない燃料で廃液処
理が行える特徴がある。なお、この第3実施例では、第
2実施例の構成に外部からの排気管54を付加したが、
第1実施例の構成にこの排気管54を配設することも可
能である。
【0020】上述した実施例においては、金属成形品に
塗装を施すための前処理において発生した廃液、又は塗
装の際に発生した水溶性廃塗料を処理する例について説
明したが、本発明の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置及
び処理方法は、これ以外の種々の廃液の乾燥処理に用い
得ることは言うまでもない。また、上述した実施例にお
いては、廃液及び水溶性廃塗料の処理装置による乾燥処
理を行う以前に、廃液中の粒子分(浮遊物等)を取り除
く処理を行ったが、この粒子分除去を行うことなく本実
施例の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置に直接廃液を導
入し、粒子分も水溶性の廃棄物と一緒に固体化すること
も可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置及び処理方法
では、廃液及び水溶性廃塗料の乾燥処理の燃料コストを
従来技術と比較して著しく軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る廃液及び水溶性廃
塗料の処理装置の模式図である。
【図2】 本発明の第2実施例に係る廃液及び水溶性廃
塗料の処理装置の模式図である。
【図3】 図2に示す廃液及び水溶性廃塗料の処理装置
の廃液処理のための制御を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第3実施例に係る廃液及び水溶性廃
塗料の処理装置の模式図である。
【符号の説明】
10 加熱槽 20 噴霧室 30 乾燥室 40 ポンプ 47 三方弁 50 ガスバーナ 52 排気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 千裕 名古屋市南区戸部町1丁目29番地 戸部グ ランドハイツ311号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃液又は水溶性廃塗料の加熱槽と、 前記加熱槽内の廃液又は水溶性廃塗料を導出して噴霧し
    気化するための噴霧室であって、気化されなかった廃液
    又は水溶性廃塗料は再び前記加熱槽に帰還するように構
    成された噴霧室と、 前記加熱槽内の廃液又は水溶性廃塗料を導出して乾燥さ
    せるための乾燥室と、 燃料を燃焼させる際に発生する熱により前記加熱槽を加
    熱する加熱装置であって、燃焼の際に発生した排気を前
    記噴霧室及び前記乾燥室へ導出する加熱装置とから成る
    ことを特徴とする廃液及び水溶性廃塗料の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記噴霧室及び前記乾燥室に外部から高
    温気体を更に導入するように構成したことを特徴とする
    請求項1の廃液及び水溶性廃塗料の処理装置。
  3. 【請求項3】 廃液又は水溶性廃塗料の加熱槽と、 前記加熱槽内の廃液又は水溶性廃塗料を噴霧し気化する
    ための噴霧室であって、気化されなかった廃液又は水溶
    性廃塗料が再び前記加熱槽に帰還するように構成された
    噴霧室と、 廃液又は水溶性廃塗料を乾燥させるための乾燥室と、 該乾燥室内に溜まった廃液又は水溶性廃塗料の乾燥物を
    廃液及び水溶性廃塗料の処理装置外に搬出する搬出手段
    と、 燃料を燃焼させる際に発生する熱により前記加熱槽を加
    熱する加熱装置であって、燃焼の際に発生した排気を前
    記噴霧室及び前記乾燥室へ導出する加熱装置と、 前記加熱槽の廃液又は水溶性廃塗料を前記噴霧室及び前
    記乾燥室に圧送する廃液圧送装置であって、前記噴霧室
    に廃液又は水溶性廃塗料を圧送し気化させることにより
    廃液又は水溶性廃塗料の濃度を高めつつ、或いは高めた
    後に前記乾燥室に圧送する廃液圧送装置とから成ること
    を特徴とする廃液及び水溶性廃塗料の処理装置。
  4. 【請求項4】 加熱装置により燃料を燃焼させて加熱槽
    に蓄えられた廃液又は水溶性廃塗料を加熱するステップ
    と、 加熱された廃液又は水溶性廃塗料を噴霧すると同時に、
    該噴霧へ前記加熱装置の排気を導入して気化させ、気化
    しなかった廃液又は水溶性廃塗料を前記加熱槽に帰還さ
    せて廃液又は水溶性廃塗料の濃度を高めるステップと、 前記濃度を高めるステップにより濃縮された廃液又は水
    溶性廃塗料を乾燥室へ圧送すると共に、前記加熱装置の
    排気を導入して該廃液又は水溶性廃塗料を乾燥させるス
    テップとから成ることを特徴とする廃液及び水溶性廃塗
    料の処理方法。
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