JPH078835B2 - 4´‐ブロモビフェニル‐4‐カルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents
4´‐ブロモビフェニル‐4‐カルボン酸エステルの製造方法Info
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- JPH078835B2 JPH078835B2 JP2083897A JP8389790A JPH078835B2 JP H078835 B2 JPH078835 B2 JP H078835B2 JP 2083897 A JP2083897 A JP 2083897A JP 8389790 A JP8389790 A JP 8389790A JP H078835 B2 JPH078835 B2 JP H078835B2
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- bromobiphenyl
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- dibromobiphenyl
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、耐熱性あるいは液晶高分子等の中間原料とし
て利用可能な4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸
エステルの製造方法に関する。詳しくは、ジブロモビフ
ェニルをパラジウム−ホスフィン系触媒及び塩基性物質
の存在下で一酸化炭素及びアルコールと反応させ、その
際、相間移動触媒を添加することにより反応性を制御す
ることを特徴とする4′−ブロモビフェニル−4−カル
ボン酸エステルを選択的に合成する方法である。
て利用可能な4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸
エステルの製造方法に関する。詳しくは、ジブロモビフ
ェニルをパラジウム−ホスフィン系触媒及び塩基性物質
の存在下で一酸化炭素及びアルコールと反応させ、その
際、相間移動触媒を添加することにより反応性を制御す
ることを特徴とする4′−ブロモビフェニル−4−カル
ボン酸エステルを選択的に合成する方法である。
従来、4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステ
ルの製造方法としてハロゲン化芳香族化合物をカルボニ
ル化する反応方法がいくつか提案されている。例えばヨ
ウ素化または臭素化ビフェニルに水性溶媒中触媒の存在
下、一酸化炭素を反応させてビフェニルカルボン酸を製
造する方法(特開昭62-185055号)、ハロゲン化芳香族
ヒドロキシ化合物にアルコール溶媒中、触媒の存在下に
一酸化炭素を反応させてヒドロキシ芳香族カルボン酸エ
ステルを製造する方法(特開昭62-187435号)、塩基及
び水の存在下に触媒を使用せずに芳香族ヨウ素化合物を
一酸化炭素と反応させて芳香族カルボン酸を製造する方
法(特開昭63-5052号)、あるいはハロゲン化芳香族化
合物を高温、高圧下に触媒の存在下、一酸化炭素と反応
させて芳香族カルボン酸エステルを製造する方法(米国
特許第3636082号)等が知られている。
ルの製造方法としてハロゲン化芳香族化合物をカルボニ
ル化する反応方法がいくつか提案されている。例えばヨ
ウ素化または臭素化ビフェニルに水性溶媒中触媒の存在
下、一酸化炭素を反応させてビフェニルカルボン酸を製
造する方法(特開昭62-185055号)、ハロゲン化芳香族
ヒドロキシ化合物にアルコール溶媒中、触媒の存在下に
一酸化炭素を反応させてヒドロキシ芳香族カルボン酸エ
ステルを製造する方法(特開昭62-187435号)、塩基及
び水の存在下に触媒を使用せずに芳香族ヨウ素化合物を
一酸化炭素と反応させて芳香族カルボン酸を製造する方
法(特開昭63-5052号)、あるいはハロゲン化芳香族化
合物を高温、高圧下に触媒の存在下、一酸化炭素と反応
させて芳香族カルボン酸エステルを製造する方法(米国
特許第3636082号)等が知られている。
しかるに、これらの方法はいずれも4′−ブロモビフェ
ニル−4−カルボン酸エステル及び4,4′−ビフェニル
ジカルボン酸ジエステルの混合物を生成し、ここから
4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを得
るにはさらに煩雑な分離精製行程を必要とすることか
ら、4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステル
を1段で選択的に合成する方法が求められていた。また
カルボニル化が終了するまで反応を行うと、ビフェニル
の2個の臭素置換基が両方ともカルボニル化され4,4′
−ビフェニルジカルボン酸ジエステルが選択的に合成さ
れるため、4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エ
ステルを選択的に得るためには原料の4,4′−ジブロモ
ビフェニルの転化率を低く抑える必要があった。
ニル−4−カルボン酸エステル及び4,4′−ビフェニル
ジカルボン酸ジエステルの混合物を生成し、ここから
4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを得
るにはさらに煩雑な分離精製行程を必要とすることか
ら、4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステル
を1段で選択的に合成する方法が求められていた。また
カルボニル化が終了するまで反応を行うと、ビフェニル
の2個の臭素置換基が両方ともカルボニル化され4,4′
−ビフェニルジカルボン酸ジエステルが選択的に合成さ
れるため、4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エ
ステルを選択的に得るためには原料の4,4′−ジブロモ
ビフェニルの転化率を低く抑える必要があった。
本発明者らはかねてより芳香族化合物のカルボニル化反
応について種々研究を重ね、特に原料、触媒、反応条件
等が生成物の収率や選択率に及ぼす影響について広範か
つ綿密な検討を行ってきた。この中で特に塩基性物質と
パラジウム−ホスフィン系触媒の存在下におけるジブロ
モビフェニルのカルボニル化反応について詳細に検討し
たところ、相間移動触媒を添加することによって、4′
−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを高選択
率で合成する方法を見出して本発明に至ったものであ
る。
応について種々研究を重ね、特に原料、触媒、反応条件
等が生成物の収率や選択率に及ぼす影響について広範か
つ綿密な検討を行ってきた。この中で特に塩基性物質と
パラジウム−ホスフィン系触媒の存在下におけるジブロ
モビフェニルのカルボニル化反応について詳細に検討し
たところ、相間移動触媒を添加することによって、4′
−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを高選択
率で合成する方法を見出して本発明に至ったものであ
る。
かくて、本発明は4,4′−ジブロモビフェニルを相間移
動触媒、パラジウム−ホスフィン系触媒及び塩基性物質
の存在下で一酸化炭素及び一般式(I)R-OHを有するア
ルコールと反応させ、一般式(II)で表される4′−ブ
ロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを選択的に合
成する方法に関する。
動触媒、パラジウム−ホスフィン系触媒及び塩基性物質
の存在下で一酸化炭素及び一般式(I)R-OHを有するア
ルコールと反応させ、一般式(II)で表される4′−ブ
ロモビフェニル−4−カルボン酸エステルを選択的に合
成する方法に関する。
一般式(II) 〔発明の具体的説明〕 以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の原料として使用する4,4′−ジブロモビフェニ
ルは、次の式(III)を有し、 ビフェニルを臭素蒸気の存在下で反応させることにより
高収率で得ることができる。(Organic Syntheses,Coll
ective vol.4,pp.256-258(1960))。
ルは、次の式(III)を有し、 ビフェニルを臭素蒸気の存在下で反応させることにより
高収率で得ることができる。(Organic Syntheses,Coll
ective vol.4,pp.256-258(1960))。
本発明で用いる相間移動触媒としては、例えばヨウ化テ
トラ−n−ブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチ
ルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルホスホニウ
ム、塩化セチルトリ−n−ブチルホスホニウム等のアル
キル基あるいはアリル基をもつ4級アンモニウム塩類ま
たは4級ホスホニウム塩類、あるいはトリ−n−ブチル
アミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド等のア
ミンオキシド類、あるいは18−クラウン−6等のクラウ
ンエーテル類が挙げられる。
トラ−n−ブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチ
ルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルホスホニウ
ム、塩化セチルトリ−n−ブチルホスホニウム等のアル
キル基あるいはアリル基をもつ4級アンモニウム塩類ま
たは4級ホスホニウム塩類、あるいはトリ−n−ブチル
アミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド等のア
ミンオキシド類、あるいは18−クラウン−6等のクラウ
ンエーテル類が挙げられる。
相間移動触媒の添加量には特に制限はないが、通常は反
応させるジブロモビフェニルに対して、1/50〜1/1000モ
ル当量、好ましくは、1/20〜1/200モル当量が適当であ
る。
応させるジブロモビフェニルに対して、1/50〜1/1000モ
ル当量、好ましくは、1/20〜1/200モル当量が適当であ
る。
本発明で用いるパラジウム−ホスフィン系触媒におい
て、例えばパラジウム化合物としては塩化パラジウム、
硫酸パラジウム、酢酸パラジウムなどがあり、これらに
ホスフィン類を添加するかあるいはパラジウム−ホスフ
ィン錯体を用いることができる。
て、例えばパラジウム化合物としては塩化パラジウム、
硫酸パラジウム、酢酸パラジウムなどがあり、これらに
ホスフィン類を添加するかあるいはパラジウム−ホスフ
ィン錯体を用いることができる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリト
リルホスフィン、トリアニシルホスフィン等の芳香族ホ
スフィン類、トリブチルホスフィン、トリプロピルホス
フィン、トリイソプロピルホスフィン等のアルキルホス
フィン類、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)メタ
ン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−
ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン等のジホスフィ
ン類等が挙げられる。これらのホスフィン類はパラジウ
ム錯体として反応系中に加えられても良いし、また例え
ば塩化パラジウム等の塩類とホスフィンとを一定の割合
で反応器中に充填しても良い。
リルホスフィン、トリアニシルホスフィン等の芳香族ホ
スフィン類、トリブチルホスフィン、トリプロピルホス
フィン、トリイソプロピルホスフィン等のアルキルホス
フィン類、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)メタ
ン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−
ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン等のジホスフィ
ン類等が挙げられる。これらのホスフィン類はパラジウ
ム錯体として反応系中に加えられても良いし、また例え
ば塩化パラジウム等の塩類とホスフィンとを一定の割合
で反応器中に充填しても良い。
パラジウム化合物の使用量は反応させるジブロモビフェ
ニルに対して、1/10〜1/1000モル当量、好ましくは1/20
〜1/200モル当量が適当である。ホスフィン化合物の添
加量はパラジウムの量に対して0.05〜10モル当量、好ま
しくは1〜5モル当量が適当である。
ニルに対して、1/10〜1/1000モル当量、好ましくは1/20
〜1/200モル当量が適当である。ホスフィン化合物の添
加量はパラジウムの量に対して0.05〜10モル当量、好ま
しくは1〜5モル当量が適当である。
本発明で用いる塩基性物質は、例えばアルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、
アルカリ土類金属水酸化物等が挙げられる。特に炭酸水
素ナトリウムが好んで用いられる。使用量は、反応させ
るジブロモビフェニルのハロゲン量に対して0.1〜3.0モ
ル当量、好ましくは0.3〜2.0モル当量である。
化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、
アルカリ土類金属水酸化物等が挙げられる。特に炭酸水
素ナトリウムが好んで用いられる。使用量は、反応させ
るジブロモビフェニルのハロゲン量に対して0.1〜3.0モ
ル当量、好ましくは0.3〜2.0モル当量である。
一般式(I)R-OHで表されるアルコール類としてRが炭
素数1〜20を有する炭化水素基を有するものが挙げられ
る。例えばメチル、エチル等のアルキル基、シクロベン
チル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、フェニ
ル、ベンジル基等のアリール基を含む脂肪族、脂環族、
または芳香族の炭化水素基である。従って一般式(II)
で表される化合物としては、代表的には4′−ブロモビ
フェニル−4−カルボン酸メチルエステル、4′−ブロ
モビフェニル−4−カルボン酸エチルエステル等が挙げ
られる。
素数1〜20を有する炭化水素基を有するものが挙げられ
る。例えばメチル、エチル等のアルキル基、シクロベン
チル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、フェニ
ル、ベンジル基等のアリール基を含む脂肪族、脂環族、
または芳香族の炭化水素基である。従って一般式(II)
で表される化合物としては、代表的には4′−ブロモビ
フェニル−4−カルボン酸メチルエステル、4′−ブロ
モビフェニル−4−カルボン酸エチルエステル等が挙げ
られる。
反応装置としては、通常用いられる流通式あるいは回分
式高圧反応装置が適当であるが、これらに限定されるも
のではない。反応は一酸化炭素存在下で行う。一酸化炭
素ガスの圧力は、ゲージ圧1〜150kg/cm2、好ましくは
1〜70kg/cm2が適当である。反応温度は、反応速度の点
で50〜150℃、好ましくは50〜100℃が適当であり、150
℃以上では副反応が多くなる。
式高圧反応装置が適当であるが、これらに限定されるも
のではない。反応は一酸化炭素存在下で行う。一酸化炭
素ガスの圧力は、ゲージ圧1〜150kg/cm2、好ましくは
1〜70kg/cm2が適当である。反応温度は、反応速度の点
で50〜150℃、好ましくは50〜100℃が適当であり、150
℃以上では副反応が多くなる。
(実施例) 次に、実施例と比較例により本発明をさらに詳細に説明
する。
する。
(実施例1) 4,4′−ジブロモビフェニル0.7g(2.3mmol)、ヨウ化テ
トラ−n−ブチルアンモニウム0.9g(0.23mmol)、塩化
パラジウム0.004g(0.023mmol)、1,3−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)プロパン0.10g(0.023mmol)、炭酸水素
ナトリウム0.3g(3.4mmol)、エタノール25mlをSUS316
製100mlオートクレーブに仕込み、次いで一酸化炭素30k
g/cm2を仕込み、70℃に昇温させて6時間反応させた。
反応後、未反応の一酸化炭素をパージした後、反応液を
取り出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行っ
た。その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビフェニルの
うち76%が反応し、主生成物として4′−ブロモビフェ
ニル−4−カルボン酸エチルエステルが0.5g(1.7mmo
l、選択率95%)得られた。その他、主な副生成物とし
てビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエステル
が0.02g(0.07mmol、選択率4.1%)得られた。
トラ−n−ブチルアンモニウム0.9g(0.23mmol)、塩化
パラジウム0.004g(0.023mmol)、1,3−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)プロパン0.10g(0.023mmol)、炭酸水素
ナトリウム0.3g(3.4mmol)、エタノール25mlをSUS316
製100mlオートクレーブに仕込み、次いで一酸化炭素30k
g/cm2を仕込み、70℃に昇温させて6時間反応させた。
反応後、未反応の一酸化炭素をパージした後、反応液を
取り出し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行っ
た。その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビフェニルの
うち76%が反応し、主生成物として4′−ブロモビフェ
ニル−4−カルボン酸エチルエステルが0.5g(1.7mmo
l、選択率95%)得られた。その他、主な副生成物とし
てビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエステル
が0.02g(0.07mmol、選択率4.1%)得られた。
(実施例2) 4,4′−ジブロモビフェニル0.7g(2.3mmol)、18−クラ
ウン−6 0.06g(0.23mmol)、塩化パラジウム0.004g
(0.023mmol)、トリフェニルホスフィン0.01g(0.046m
mol)、炭酸水素ナトリウム0.3g(3.4mmol)、エタノー
ル25mlをオートクレーブに仕込み、一酸化炭素常圧下、
温度70℃で実施例1と同様の方法で6時間反応させた。
その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビフェニルのうち7
0%が反応し、主生成物として4′−ブロモビフェニル
−4−カルボン酸エチルエステルが0.3g(1.1mmol、選
択率71%)得られた。その他、主な副生成物としてビフ
ェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエステルが0.05g
(0.16mmol、選択率10.8%)得られた。
ウン−6 0.06g(0.23mmol)、塩化パラジウム0.004g
(0.023mmol)、トリフェニルホスフィン0.01g(0.046m
mol)、炭酸水素ナトリウム0.3g(3.4mmol)、エタノー
ル25mlをオートクレーブに仕込み、一酸化炭素常圧下、
温度70℃で実施例1と同様の方法で6時間反応させた。
その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビフェニルのうち7
0%が反応し、主生成物として4′−ブロモビフェニル
−4−カルボン酸エチルエステルが0.3g(1.1mmol、選
択率71%)得られた。その他、主な副生成物としてビフ
ェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエステルが0.05g
(0.16mmol、選択率10.8%)得られた。
(実施例3) −4,4′−ジブロモビフェニル7.2g(23mmol)、ヨウ化
−n−テトラブチルアンモニウム0.9g(2.3mmol)、塩
化パラジウム0.04g(0.23mmol)、トリ−o−トリルホ
スフィン0.07g(0.23mmol)、炭酸水素ナトリウム2.9g
(34mmol)、エタノール40mlをオートクレーブに仕込
み、温度70℃、一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例1と同
様の方法で5時間反応させた。その結果、仕込んだ4,
4′−ジブロモビフェニルのうち72%が反応し、主生成
物として4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エチ
ルエステルが4.0g(13.1mmol、選択率79%)得られた。
その他、主な副生成物としてビフェニル−4,4′−ジカ
ルボン酸ジエチルエステルが0.3g(1.1mmol、選択率6.5
%)得られた。
−n−テトラブチルアンモニウム0.9g(2.3mmol)、塩
化パラジウム0.04g(0.23mmol)、トリ−o−トリルホ
スフィン0.07g(0.23mmol)、炭酸水素ナトリウム2.9g
(34mmol)、エタノール40mlをオートクレーブに仕込
み、温度70℃、一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例1と同
様の方法で5時間反応させた。その結果、仕込んだ4,
4′−ジブロモビフェニルのうち72%が反応し、主生成
物として4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エチ
ルエステルが4.0g(13.1mmol、選択率79%)得られた。
その他、主な副生成物としてビフェニル−4,4′−ジカ
ルボン酸ジエチルエステルが0.3g(1.1mmol、選択率6.5
%)得られた。
(比較例1) 4,4′−ジブロモビフェニル7.2g(23mmol)、塩化パラ
ジウム0.04g(0.23mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホス
フィノ)プロパン0.09g(0.23mmol)、炭酸水素ナトリ
ウム2.9g(34mmol)、エタノール40mlをオートクレーブ
に仕込み、温度70℃、一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例
1と同様の方法で5時間反応させた。その結果、仕込ん
だ4,4′−ジブロモビフェニルのうち92%が反応し、
4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エチルエステ
ルおよびビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエ
ステルがそれぞれ1.0g(3.4mmol、選択率16%)及び0.4
g(1.3mmol、選択率6%)生成した。
ジウム0.04g(0.23mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホス
フィノ)プロパン0.09g(0.23mmol)、炭酸水素ナトリ
ウム2.9g(34mmol)、エタノール40mlをオートクレーブ
に仕込み、温度70℃、一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例
1と同様の方法で5時間反応させた。その結果、仕込ん
だ4,4′−ジブロモビフェニルのうち92%が反応し、
4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エチルエステ
ルおよびビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジエチルエ
ステルがそれぞれ1.0g(3.4mmol、選択率16%)及び0.4
g(1.3mmol、選択率6%)生成した。
(比較例2) 4,4′−ジブロモビフェニル0.71g(2.3mmol)、ジクロ
ロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.017g
(0.023mmol)、炭酸水素ナトリウム0.3g(3.4mmol)、
エタノール25mlをオートクレーブに仕込み、温度70℃、
一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例1と同様の方法で5時
間反応させた。その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビ
フェニルのうち63%が反応し、4′−ブロモビフェニル
−4−カルボン酸エチルエステルおよびビフェニル−4,
4′−ジカルボン酸ジエチルエステルがそれぞれ0.1g
(0.4mmol、選択率30%)および0.2g(0.7mmol、選択率
45%)生成した。
ロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.017g
(0.023mmol)、炭酸水素ナトリウム0.3g(3.4mmol)、
エタノール25mlをオートクレーブに仕込み、温度70℃、
一酸化炭素圧力30kg/cm2で実施例1と同様の方法で5時
間反応させた。その結果、仕込んだ4,4′−ジブロモビ
フェニルのうち63%が反応し、4′−ブロモビフェニル
−4−カルボン酸エチルエステルおよびビフェニル−4,
4′−ジカルボン酸ジエチルエステルがそれぞれ0.1g
(0.4mmol、選択率30%)および0.2g(0.7mmol、選択率
45%)生成した。
上述のところから明らかなように本発明に従って塩基性
物質とパラジウム−ホスフィン系触媒とともに相間移動
触媒を用いることによって4,4′−ジブロモビフェニル
から4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステル
を高い選択率で製造することができる。
物質とパラジウム−ホスフィン系触媒とともに相間移動
触媒を用いることによって4,4′−ジブロモビフェニル
から4′−ブロモビフェニル−4−カルボン酸エステル
を高い選択率で製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 (72)発明者 高木 悟 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内 (72)発明者 土井 禎昭 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内 審査官 脇村 善一 (56)参考文献 特開 平3−284654(JP,A) 特開 平3−258752(JP,A) 特開 平2−295949(JP,A) 特開 昭62−187434(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】4,4′−ジブロモビフェニルを相間移動触
媒、パラジウム−ホスフィン系触媒及び塩基性物質の存
在下で一酸化炭素及び一般式(I)R-OH(式中Rは炭素
数1〜20を有する炭化水素基を表す)を有するアルコー
ルと反応させ、一般式(II)で表される4′−ブロモビ
フェニル−4−カルボン酸エステルを選択的に合成する
方法。 一般式(II)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2083897A JPH078835B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 4´‐ブロモビフェニル‐4‐カルボン酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2083897A JPH078835B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 4´‐ブロモビフェニル‐4‐カルボン酸エステルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03284653A JPH03284653A (ja) | 1991-12-16 |
JPH078835B2 true JPH078835B2 (ja) | 1995-02-01 |
Family
ID=13815423
Family Applications (1)
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JP2083897A Expired - Lifetime JPH078835B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 4´‐ブロモビフェニル‐4‐カルボン酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH078835B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4784402B2 (ja) * | 2006-06-06 | 2011-10-05 | 東ソー株式会社 | アリールアミン類製造用触媒およびそれを用いたアリールアミン類の製造方法 |
-
1990
- 1990-03-30 JP JP2083897A patent/JPH078835B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH03284653A (ja) | 1991-12-16 |
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