JPH078825Y2 - ガスタービンのシール隔壁構造 - Google Patents

ガスタービンのシール隔壁構造

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JPH078825Y2
JPH078825Y2 JP2471991U JP2471991U JPH078825Y2 JP H078825 Y2 JPH078825 Y2 JP H078825Y2 JP 2471991 U JP2471991 U JP 2471991U JP 2471991 U JP2471991 U JP 2471991U JP H078825 Y2 JPH078825 Y2 JP H078825Y2
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亘 唐沢
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、タービン部分を収納
する内側ケーシングと外側ケーシングとの間に冷却空気
が流入する空間を設けたガスタービンにおいて、この空
間を分割して、圧力の異なる冷却空気室を形成するため
のシール隔壁の気密性向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のガスタービンにおける要部
の縦断面図である。同図において、1は燃焼器、2は軸
方向に多段のタービン動翼3が配設されたタービンロー
タである。タービンロータ2を覆う内側ケーシング5の
内壁にはタービン静翼4が装着されている。外側ケーシ
ング6と内側ケーシング5とは同軸上に配置されてお
り、両ケーシングの間には、シール隔壁9によって分割
された、高圧空気室7と低圧空気室8とが形成されてい
る。高圧空気室7には、多段圧縮機(図示せず)の後段
から高圧の空気が満たされ、一方、低圧空気室8には中
段から低圧の空気が抽気されて供給されている。これら
の空気は、両空気室から内側ケーシング5の側壁に設け
られた空気通路(図示せず)を通って、タービン静翼4
などの内面を通過して、内側ケーシング5内に排出され
ることにより、タービン静翼4などの冷却を行ってい
る。
【0003】内側ケーシング5の内部は、矢印Gで示す
高温ガスの流入によって、高温・高圧状態になってお
り、前段のタービン動翼3近傍が最も圧力が高く、後段
になるほど圧力は低くなっているので、この圧力差に応
じて、圧力の異なる空気室を設けることにより、必要最
低限の圧力を有する空気で内側ケーシング5内の冷却を
可能にして、不必要な高圧空気の排出を抑制することが
できる。
【0004】シール隔壁9は、高圧空気室7と低圧空気
室8との遮蔽を目的とするものであるから、外側ケーシ
ング6に同軸上に固定され、内側ケーシング5には、気
密性を維持するためのシール部材10を押圧しているだ
けで固定してはいない。固定しない理由は、内側ケーシ
ング5が、ガスタービン運転中の高温ガスGの影響によ
り、熱膨張してその径が大きくなることによる半径方向
熱変位、あるいは外側ケーシングと内側ケーシングとの
間で生じる軸方向相対熱変位を許容するためである。
【0005】このシール隔壁9は、コ字形の支持部11
の中に、周方向に分割されたシール部材10と板ばね1
2とが収納されており、図7に示した横断面で明らかな
ように、ボルト13によってシール部材10と一体化さ
れた板ばね12の両端を、支持部11の内面に当接させ
ることにより、シール部材10は内側ケーシング5の外
周面に押圧されている。また、シール部材10の幅はシ
ール隔壁の支持部11の溝幅よりもわずかに小さくして
あり、高圧側の空気をシール部材10の外周面に導い
て、シール部材10を内側ケーシング5に押圧する効果
をさらに高めている。このように、板ばね12によって
シール部材10が内側ケーシング5に押圧されているの
で、内側ケーシング5が熱膨張してその径が拡大して
も、あるいは軸方向に熱変位を伴っても、シール部材1
0と内側ケーシング5との間の気密性は維持され、高圧
および低圧空気室7,8の圧力は変わることはなく内側
ケーシング5内の冷却も円滑に行われる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】この種のガスタービン
においては、製造誤差やガスタービン運転中の振動およ
び熱変形などにより、同軸上に配置された内側ケーシン
グと外側ケーシングとの間に相互芯ずれが発生する場合
がある。ところが、上記従来構造では、上記芯ずれが発
生したときに、シール隔壁の気密性が維持されにくいと
いう課題を有している。これを図示したのが図8であ
る。図8は、シール隔壁の横断面を示したもので、一例
として周方向に4つに分割されたシール部材10が4本
の板ばね12によって中心方向の力Fで押圧されている
例を示している。図8の(A)は内側ケーシング5と外
側ケーシング6の中心が一致している場合、図8の
(B)は内側ケーシング5の中心が下方に芯ずれした場
合を示している。図8の(B)で明らかなように、内側
ケーシング5の芯ずれが発生すると、内側ケーシング5
と、外側ケーシング6に同軸上に固定されているシール
隔壁9との間隔が広がるので、上2本のシール部材10
を押圧する2本の板ばね12の弾性力が減少し、反対に
下2本の弾性力は増加する。したがって、上2本のシー
ル部材10が内側ケーシング5に押圧される力Fが減少
するので、上2本のシール部材10と内側ケーシング5
との間の気密性が維持されにくくなるのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この考案は、外側ケーシ
ングに固定され、内側ケーシングに押圧されるシール部
材と、その押圧手段を有するシール隔壁において、両端
を連結して環状に形成されたコイルばねを、上記シール
部材の外周に設けて、シール部材を内側ケーシングの外
周に押圧している。
【0008】
【作用】この考案によれば、両端を連結して環状に形成
されたコイルばねで、シール部材を押圧するから、その
押圧力が従来の板ばねのように、外側ケーシングと内側
ケーシングとの間隔に依存することなく、常に一定の力
でシール部材が内側ケーシングに押圧されるから、内側
ケーシングと外側ケーシングとの芯ずれが発生してもシ
ール隔壁の気密性が維持される。
【0009】
【実施例】以下、この考案にかかる一実施例を図面にし
たがって説明する。図1は、この考案にかかるガスター
ビンの要部の縦断面図であり、図6と同一の部分には同
一の符号を付する。シール隔壁9は、嵌合部15、周壁
部17および支持部11が一体に形成されており、外側
ケーシング6の内周面に全周に渡って形成されている嵌
合溝16に、上記嵌合部15を嵌合することにより、シ
ール隔壁9は外側ケーシング6と同軸上に支持固定され
ている。支持部11内には、シール部材10と、コイル
ばね14が収納され、コイルばね14の弾性力によりシ
ール部材10は内側ケーシング5の中心方向に押圧され
ている。シール隔壁9を軸方向から見た図が図2であ
り、環状のシール隔壁9は、水平面で上下2分割されて
おり、分割部分にはそれぞれフランジ部18が一体に形
成されている。このフランジ部は上半分のシール隔壁で
みると表裏左右の4ヵ所設けられていて、上下フランジ
部を貫通するボルト孔32が穿孔されている。また、嵌
合部15の外周には、上下左右の4ヵ所に切り欠き部1
9が設けられている。
【0010】シール隔壁9の水平継手面を見た図を図3
に示す。上記2分割されたシール隔壁9は、上下のフラ
ンジ部18,18のボルト孔32,32にボルト20を
挿入し、下からナット(図示せず)を螺合して締めつけ
ることにより、上下一体化されて環状のシール隔壁9が
形成されている。
【0011】外側ケーシング6の内周面全周に渡って設
けられた嵌合溝16には、上下左右の上記切り欠き部1
9に対応する位置に、ピン孔およびキー部が外側ケーシ
ング6に設けられている。4つの上記切り欠き部19の
うち、水平方向にある2つの切り欠き部19に対応する
位置には、上下2分割された外側ケーシング6の下半側
水平フランジの上面にキー22を配置し、キー22を貫
通するボルト孔を通して、ボルト23をねじ込むことに
より、キー22は外側ケーシング6の下半側の水平フラ
ンジ上面に固定されている。また、外側ケーシング6の
上半側水平フランジには、キー22と干渉しないための
溝21を設けている。2つのキー22が、左右の切り欠
き部19に嵌合されることにより、外側ケーシング6に
対するシール隔壁9の上下方向の位置決めが行われる。
一方の垂直方向にある、2つの切り欠き部19に対応す
る外側ケーシング6の周壁には、図1で示したように、
ピン孔25が設けられている。このピン孔25に外側か
らピン24を挿入し、切り欠き部19に嵌合して、ボル
ト26をピン孔25に螺合して抜け止めすることによ
り、外側ケーシング6に対するシール隔壁9の左右方向
の位置決めが行われる。なお、ピン24には2面巾の面
取りを施してあり、相手の切り欠き部19とは面接触で
嵌合している。
【0012】支持部11には、シール部材10とコイル
ばね14が収納されているが、そのシール部材10の形
状を図4に示す。図4の(A)は横断面を示しており、
図4の(B)は内側ケーシング5に押圧される面を見た
図である。シール部材10には、長手方向に受圧用の段
部28と、シール部材10と内側ケーシング5の外周と
が接触する面積を減らして面圧を向上するための溝27
が1本以上形成されており、図上で下側が高圧空気室7
にのぞむように、支持部11に配置される。受圧用の段
部28を設けることにより、図1において、シール部材
10の高圧空気室7にのぞむ面に確実に高圧空気を導
き、高低圧両空気室間の圧力差によりシール部材10を
低圧空気室8側に積極的に押し付けることにより、シー
ル部材10とシール隔壁の支持部11との間のシール面
31において、高圧空気が洩れにくくなることを期して
いる。また、シール部材10は周方向に複数分割されて
おり、1つの部分の両端には凸部29と凹部30が形成
されていて、これらを相互に組み合わせることによりシ
ール部材10は環状になっている。 支持部11の内部
を見た図である図5に示すように、シール部材10の外
周面にコイルばね14が配置されており、この両端は鉤
状に形成されていて両者を係止することにより、コイル
ばね14は環状になっており、シール部材10を全周に
渡って内側ケーシング5の中心方向に押圧している。
【0013】このコイルばね14の弾性力は、内側ケー
シング5と外側ケーシング6に固定されたシール隔壁9
との相対位置に依存せず、コイルばね14がシール部材
10を介して巻き付けられる内側ケーシング5の周方向
の長さのみに依存するから、ガスタービン運転中の振動
などで内側ケーシング5の芯ずれが発生しても、シール
隔壁9の気密性は維持される。
【0014】
【考案の効果】以上説明したように、この考案のシール
隔壁によれば、シール隔壁と内側ケーシングとの相対位
置に依存しないコイルばねの弾性力で、シール隔壁のシ
ール部材を内側ケーシングに押圧したから、製造誤差や
ガスタービン運転中の振動や熱変形によって内側ケーシ
ングの芯ずれが発生しても、シール隔壁の気密性は維持
される。また、従来の板ばねでシール部材を押圧する場
合に比較すると、コイルばねとシール部材とが接触する
押圧点が多数設けられるので、シール部材の全周に渡っ
て均一な押圧力でシール部材を内側ケーシングに圧着す
ることができるから、シール隔壁の気密性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案にかかるガスタービンの要部の縦断面
図である。
【図2】シール隔壁を軸方向から見た図である。
【図3】シール隔壁の水平継手面を見た図である。
【図4】シール部材の形状を示した図である。
【図5】シール隔壁の内部を見た図である。
【図6】従来例にかかるガスタービンの要部の縦断面図
である。
【図7】シール隔壁の内部を見た図である。
【図8】シール隔壁の横断面図である。
【符号の説明】
5 内側ケーシング 6 外側ケーシング 9 シール隔壁 10 シール部材 14 コイルばね

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側ケーシングに固定され、内側ケーシ
    ングに押圧されるシール部材と、その押圧手段を有する
    シール隔壁において、両端を連結して環状に形成された
    コイルばねを、上記シール部材の外周に設けたことを特
    徴とするガスタービンのシール隔壁構造。
JP2471991U 1991-03-20 1991-03-20 ガスタービンのシール隔壁構造 Expired - Fee Related JPH078825Y2 (ja)

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JPH04113756U JPH04113756U (ja) 1992-10-06
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