JPH0786555B2 - 揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃液の減容法 - Google Patents
揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃液の減容法Info
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- JPH0786555B2 JPH0786555B2 JP62223058A JP22305887A JPH0786555B2 JP H0786555 B2 JPH0786555 B2 JP H0786555B2 JP 62223058 A JP62223058 A JP 62223058A JP 22305887 A JP22305887 A JP 22305887A JP H0786555 B2 JPH0786555 B2 JP H0786555B2
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Description
【発明の詳細な説明】 この発明は、混床式復水脱塩器の陰イオン交換樹脂の再
生操作において発生する廃液を効果的に減容する方法に
関するものである。
生操作において発生する廃液を効果的に減容する方法に
関するものである。
混床式復水脱塩器の再生は、一般に硫酸(H2SO4)と苛
性ソーダ(NaOH)により行われているが、中和反応によ
り生成する芒硝(Na2SO4)の融点と沸点は各々884℃と1
429℃であるので、揮発性に極めて乏しく、蒸留等のプ
ロセスを適用して放射性核種と完全に分離することがで
きない。このため、脱水後、乾燥固化以上の減容は不可
能であるとされている。
性ソーダ(NaOH)により行われているが、中和反応によ
り生成する芒硝(Na2SO4)の融点と沸点は各々884℃と1
429℃であるので、揮発性に極めて乏しく、蒸留等のプ
ロセスを適用して放射性核種と完全に分離することがで
きない。このため、脱水後、乾燥固化以上の減容は不可
能であるとされている。
これに対して、陰イオン交換樹脂の再生を水酸化アンモ
ニウム(NH4OH)で行うことができれば、中和により生
成する硫酸アンモニウム[(NH4)2SO4]の融点は357℃
と著しく低いばかりでなく、熱分解反応により、揮発性
のアンモニウム(NH3)と、融点、沸点がそれぞれ147
℃,490℃の重硫酸アンモニウム[(NH4)HSO4]を生成
することが知られているので、この性質を応用すれば、
比較的低温下での蒸留操作を含むプロセスにより、再生
廃液は極めて微量の放射性核種(金属または金属酸化
物)と、放射能を全く有さない無機塩廃棄物と、アンモ
ニアガスとに分別でき、再生操作で生じる放射性廃棄物
の量は激減する。さらに陽イオン交換樹脂の再生を塩酸
で行えば、中和生成物である塩化アンモニウム(NH4C
l)は338℃で昇華するため、更に効果的であると考えら
れている。しかしながら、水酸化アンモニウムは弱塩基
であり、強塩基性樹脂を再生させる能力はほとんどな
い。苛性ソーダに匹敵する強塩基性を持ち、しかも中和
生成物が燃焼可能であるか、または比較的低い融点、沸
点を有するようなアルカリを使用することができれば、
極めて効果的に再生廃液の減容を達成できる。しかし、
現在のところ、このような物質の存在は知られていな
い。
ニウム(NH4OH)で行うことができれば、中和により生
成する硫酸アンモニウム[(NH4)2SO4]の融点は357℃
と著しく低いばかりでなく、熱分解反応により、揮発性
のアンモニウム(NH3)と、融点、沸点がそれぞれ147
℃,490℃の重硫酸アンモニウム[(NH4)HSO4]を生成
することが知られているので、この性質を応用すれば、
比較的低温下での蒸留操作を含むプロセスにより、再生
廃液は極めて微量の放射性核種(金属または金属酸化
物)と、放射能を全く有さない無機塩廃棄物と、アンモ
ニアガスとに分別でき、再生操作で生じる放射性廃棄物
の量は激減する。さらに陽イオン交換樹脂の再生を塩酸
で行えば、中和生成物である塩化アンモニウム(NH4C
l)は338℃で昇華するため、更に効果的であると考えら
れている。しかしながら、水酸化アンモニウムは弱塩基
であり、強塩基性樹脂を再生させる能力はほとんどな
い。苛性ソーダに匹敵する強塩基性を持ち、しかも中和
生成物が燃焼可能であるか、または比較的低い融点、沸
点を有するようなアルカリを使用することができれば、
極めて効果的に再生廃液の減容を達成できる。しかし、
現在のところ、このような物質の存在は知られていな
い。
本発明者等は、上記の目的を達成するために種々の物質
について試験を行った結果、コリンがこの目的のために
効果的に使用し得ることを見出し、この発明を完成する
に至った。コリンは揮発性または可燃性であり、以下の
構造を有する。
について試験を行った結果、コリンがこの目的のために
効果的に使用し得ることを見出し、この発明を完成する
に至った。コリンは揮発性または可燃性であり、以下の
構造を有する。
このようなコリンの陰イオン交換樹脂の強塩基性再生剤
としての能力は、苛性ソーダに匹敵するほど高く、アン
モニア水等とは比較にならないということが見出され
た。しかも、コリンは有機化合物であるので、それ自身
を加熱することにより容易に熱分解を起して気化蒸発し
てしまい、後に残渣は残らない。また、酵素の存在下で
燃焼させても同様である。
としての能力は、苛性ソーダに匹敵するほど高く、アン
モニア水等とは比較にならないということが見出され
た。しかも、コリンは有機化合物であるので、それ自身
を加熱することにより容易に熱分解を起して気化蒸発し
てしまい、後に残渣は残らない。また、酵素の存在下で
燃焼させても同様である。
以下に本発明の実施例、および本発明によらない対照例
を示す。なお、実施例および比較例はいずれも、内径1
7.5mmのガラス内筒に市販の陰イオン交換樹脂(三菱化
成工業株式会社製の商品名「ダイアイオンSAN−1」)
を16.5mcの高さに充填(以下「塔」という)し、この塔
を通して薬剤を流通させる、いわゆる固定床流通方式に
より行われた。
を示す。なお、実施例および比較例はいずれも、内径1
7.5mmのガラス内筒に市販の陰イオン交換樹脂(三菱化
成工業株式会社製の商品名「ダイアイオンSAN−1」)
を16.5mcの高さに充填(以下「塔」という)し、この塔
を通して薬剤を流通させる、いわゆる固定床流通方式に
より行われた。
対照例−1苛性ソーダ水溶液による再生試験 前記の塔に0.995規定の塩酸100mlを30分かけて流通させ
た(最終pH<1)のち、蒸留水100mlを60分かけて流し
て塔を洗浄する(最終pH=4)。
た(最終pH<1)のち、蒸留水100mlを60分かけて流し
て塔を洗浄する(最終pH=4)。
この塔に100mlの2.335規定の苛性ソーダを49分かけて流
通させ(最終pH>12)、ついで100mlの蒸留水を30分か
けて流通させ(最終pH=8)て、再生と洗滌を行った。
さらにこの塔に0.995規定の塩酸を正確に100ml(100.00
ml)計量したものを40分かけて流通させたのち、蒸留水
を送入して塔内を洗浄した(最終pH=4)。
通させ(最終pH>12)、ついで100mlの蒸留水を30分か
けて流通させ(最終pH=8)て、再生と洗滌を行った。
さらにこの塔に0.995規定の塩酸を正確に100ml(100.00
ml)計量したものを40分かけて流通させたのち、蒸留水
を送入して塔内を洗浄した(最終pH=4)。
流出液の総量は250mlであり、その塩酸濃度は0.272規定
であった。この値から計算すると、苛性ソーダ再生によ
って塔内に固定された新たな塩素イオン量は0.0315当量
である(0.995規定×100ml−0.272規定×250ml=0.0995
当量−0.0680当量=0.0315当量)。
であった。この値から計算すると、苛性ソーダ再生によ
って塔内に固定された新たな塩素イオン量は0.0315当量
である(0.995規定×100ml−0.272規定×250ml=0.0995
当量−0.0680当量=0.0315当量)。
対照例2−アンモニア水による再生試験 対照例1によって塩素イオンを固定した塔に、0.995規
定のアンモニア水200mlを66分かけて、ついで蒸留水100
mlを30分かけてそれぞれ流通させ(最終pH=7)、再生
と洗浄を行った。つぎに、この塔に0.995規定の塩酸10
0.00mlを40分かけて流してイオン交換を行わせ、ついで
蒸留水150mlを30分かけて流して洗浄した(最終pH=
4)。
定のアンモニア水200mlを66分かけて、ついで蒸留水100
mlを30分かけてそれぞれ流通させ(最終pH=7)、再生
と洗浄を行った。つぎに、この塔に0.995規定の塩酸10
0.00mlを40分かけて流してイオン交換を行わせ、ついで
蒸留水150mlを30分かけて流して洗浄した(最終pH=
4)。
流出液の総量の計測値、および滴定によって求めた流出
液の塩酸濃度の測定値から計算した結果、アンモニア水
によって再生された塔に固定された新たな塩素イオン量
は0.0045当量であり、このことから、アンモニア水では
苛性ソーダ水溶液の1/7しか再生しえないことがわかっ
た。
液の塩酸濃度の測定値から計算した結果、アンモニア水
によって再生された塔に固定された新たな塩素イオン量
は0.0045当量であり、このことから、アンモニア水では
苛性ソーダ水溶液の1/7しか再生しえないことがわかっ
た。
実施例1−コリン水溶液による再生試験 対照例2の処理を終了することによって塩素イオンが固
定された塔に、2,222規定のコリン水溶液100mlを33分か
けて流通させて樹脂を再生し、ついで蒸留水100mlを30
分かけて流して洗浄した(最終pH=8)。つぎに、この
再生された塔に0.995規定の塩酸100.00mlを40分かけ
て、さらに蒸留水約150mlを40分かけてそれぞれ流通さ
せてイオン交換と洗浄を行った(最終pH=4)。
定された塔に、2,222規定のコリン水溶液100mlを33分か
けて流通させて樹脂を再生し、ついで蒸留水100mlを30
分かけて流して洗浄した(最終pH=8)。つぎに、この
再生された塔に0.995規定の塩酸100.00mlを40分かけ
て、さらに蒸留水約150mlを40分かけてそれぞれ流通さ
せてイオン交換と洗浄を行った(最終pH=4)。
流出液の総量および滴定によって求められた塩酸濃度の
測定値から、再生された塔内に新たに固定された塩素イ
オンは0.0320当量であることが確認され、苛性ソーダに
よる再生に、まさるともおとらない結果が得られた。
測定値から、再生された塔内に新たに固定された塩素イ
オンは0.0320当量であることが確認され、苛性ソーダに
よる再生に、まさるともおとらない結果が得られた。
なお、本発明におけるこれらの値は、苛性ソーダによる
再生能力や速度を、むしろ上まわっているともいえる程
である。
再生能力や速度を、むしろ上まわっているともいえる程
である。
Claims (1)
- 【請求項1】使用済み陰イオン交換樹脂の再生をコリン
により行い、発生した再生廃液を気化、蒸発または燃焼
により減容する揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃
液の減容法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62223058A JPH0786555B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃液の減容法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62223058A JPH0786555B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃液の減容法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6466598A JPS6466598A (en) | 1989-03-13 |
JPH0786555B2 true JPH0786555B2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=16792173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62223058A Expired - Fee Related JPH0786555B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 揮発再生法によるイオン交換樹脂再生廃液の減容法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0786555B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3952429B2 (ja) * | 1998-08-27 | 2007-08-01 | 月島機械株式会社 | テレフタル酸廃液の処理方法およびその処理装置 |
JP4292366B2 (ja) * | 2001-12-06 | 2009-07-08 | オルガノ株式会社 | 陰イオン交換体の回生方法及び陰イオン交換体の回生剤 |
WO2021246198A1 (ja) * | 2020-06-04 | 2021-12-09 | オルガノ株式会社 | アニオン交換体のイオン形変更方法およびアニオン交換体の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56140299A (en) * | 1980-04-02 | 1981-11-02 | Hitachi Ltd | Method of desalting nuclear reactor plant coolant |
JPH07107560B2 (ja) * | 1986-02-27 | 1995-11-15 | 株式会社日立製作所 | 有機溶媒の洗浄方法およびそれを用いた装置 |
-
1987
- 1987-09-08 JP JP62223058A patent/JPH0786555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6466598A (en) | 1989-03-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |