JPH0786183A - 半導体結晶の成長方法 - Google Patents

半導体結晶の成長方法

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JPH0786183A
JPH0786183A JP23053393A JP23053393A JPH0786183A JP H0786183 A JPH0786183 A JP H0786183A JP 23053393 A JP23053393 A JP 23053393A JP 23053393 A JP23053393 A JP 23053393A JP H0786183 A JPH0786183 A JP H0786183A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体基板表面に高品質界面と高品質結晶層
を得る。 【構成】 半導体結晶の成長方法は、エッチング操作2
1,導入操作22,予備加熱操作23,搬送操作24の
後にGaAs基板のプラズマクリーニング操作30,昇
温操作31とを行い引き続き緩衝層の成長操作32を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体結晶の成長方法に
関するものであり、詳しくは半導体基板結晶表面を成長
前にプラズマ照射による清浄化を行った後、連続してそ
の上に半導体結晶を成長させる方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来化合物半導体の結晶成長において、
成長前の基板表面清浄化は熱的に行われてきた。すなわ
ち分子線エピタキシャル(MBE)法では、結晶基板を
超高真空中あるいはV族元素ビームを照射しながら基板
温度を上げることによって表面の酸化層を蒸発させ、表
面清浄化を行ってから引き続き結晶成長を行う。しかし
ながら、この方法では、炭素や酸素といった不純物が完
全に除去できないばかりでなく、表面の平坦性を損ねて
しまうという欠点があった。そのため、その上に化合物
半導体デバイスを作製する場合、デバイス特性の劣化を
生じさせないためには、基板とその上の成長層との界面
から離れた位置に能動層を形成しなければならず、結晶
性向上のための緩衝層(いわゆるバッファ層)を相当の
厚さで設けることが不可欠となっている。従って、加工
された基板上や、最初に能動層を形成した後に微細加工
を施した上にさらに新たな能動層を形成する、いわゆる
再成長の時、加工面直上に特性の良い能動層が形成でき
ないという問題が生じる。また、単体のスループットを
下げる原因となっている。
【0003】また、SiとGeを用いた超格子構造の成
長においては、フォトルミネッセンスの発光効率を上げ
るために、1μm程度のSiGe結晶バッファ層が必要
になることが知られている(U.Mencziger
他,Thin Solid Films,222(19
92) p.227)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
改善するために提案されたもので、半導体結晶基板表面
にマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマを照射す
ることによって、結晶基板の表面非晶質酸化層が熱的に
除去されない基板温度で表面酸化層・表面改質層・吸着
不純物の除去等の清浄化を行い、その上に引き続き半導
体結晶を、結晶性向上のための緩衝層を用いること無
く、能動層を成長させることを可能とした、高品質界面
と高品質結晶層を得ることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体結晶の成
長方法は、半導体結晶を半導体結晶基板上にエピタキシ
ャル成長する方法において、気相状態にある還元性ガス
または不活性ガスの一部をマイクロ波電子サイクロトロ
ン共鳴により励起してプラズマ状態にしたものを、前記
半導体結晶基板上に輸送せしめ、該半導体結晶基板の表
面非晶質酸化層が熱的に解離する温度以下で、該半導体
結晶基板表面を清浄化する第一の工程と、前記第一の工
程の後引き続いて、厚さ60nm以下の緩衝層を成長す
る第二の工程とを少なくとも含むことを特徴とする。
【0006】また、本発明の半導体結晶の成長方法は、
前記マイクロ波電子サイクロトロン共鳴により励起され
る気相状態にある物質が前記半導体結晶の構成元素の一
部を含むことを特徴とする。
【0007】さらに、本発明の半導体結晶の成長方法
は、プラズマの輸送は、プラズマ生成室から基板結晶方
向に向かって磁界の強さが減少する磁界分布を持つ発散
磁界を用いて行うことを特徴とする。
【0008】上述したように、本発明は、マイクロ波電
子サイクロトロン共鳴プラズマ源と発散磁界を組み合わ
せることにより、1つもしくは複数の半導体構成元素あ
るいは還元性もしくは不活性元素の低エネルギーイオン
を励起させた化学的に活性な中性粒子、例えば原子状水
素(水素ラジカル)等とともに基板に輸送し、基板結晶
表面を清浄化する第一工程と、その上に引き続いて結晶
成長を行う第二工程よりなる。
【0009】すなわち、本発明による第一工程では、マ
イクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ中で励起され
た化学的に活性な中性粒子・低エネルギーイオンが基板
結晶上に入射することによって、表面に吸着している不
純物および表面非晶質酸化層が低い基板温度で除去さ
れ、表面の平坦性にも優れた清浄表面が得られる。次に
引き続き第二工程として、厚さ60nm以下の緩衝層を
成長させた後に、能動層の成長を行うことにより、基板
結晶と成長層の界面に不純物の蓄積が極めて少なく、か
つ成長の平坦性に優れた半導体成長層が基板結晶直上に
得られる。
【0010】
【作用】以上のような本発明による方法においては、従
来の熱的方法では得られない低エネルギーイオンおよび
化学的に活性な中性粒子が基板表面に供給される。低エ
ネルギーイオンは熱平衡の場合に比べはるかに大きな運
動エネルギー・運動量を持っているため、それらが入射
することによって基板表面に付着している不純物・表面
酸化層を物理的に除去することができる。このときプラ
ズマの輸送に発散磁界を用いることにより、イオンの基
板結晶への入射エネルギーが30eV以下と低くできる
ため、基板結晶表面へのイオン入射による結晶欠陥の発
生・ダメージ等が少なくできる特徴がある。一方、化学
的に活性な中性粒子は、基板表面に付着している不純物
・表面酸化層と化学的に結合し、蒸気圧の高い物質とな
って表面から除去される。表面にある基板結晶の構成元
素は、表面に付着している不純物等に比べ下地結晶との
結合力が強く、プラズマを照射することによる物理的・
化学的作用に対しては変化を起こさないため平坦性が保
たれる。また、その上に引き続き結晶成長を行うため、
清浄化された平坦な基板結晶表面上に再び不純物を付着
させたりすることが無い。従って、従来の熱的清浄化法
において基板と成長層との間に見られたような不純物の
蓄積が極めて少なく、かつ平坦な高品質界面が低温で得
られ、実用上問題の無い能動層が、基板結晶直上に成長
できることとなる。また、アルシン等の半導体構成元素
を含むプラズマを使用した場合は、表面から砒素の脱離
が抑制されるため、平坦性の向上あるいは付着サイトの
減少による不純物蓄積の減少等の効果がある。このよう
な清浄で平坦な表面上に緩衝層を形成するため、従来よ
りも極めて薄い緩衝層でも結晶を高品質化させる効果が
ある。従って薄い緩衝層でよい。さらに、この結晶成長
の際、緩衝層を60nm以下とするため、基板結晶表面
直上に能動層が形成できることとなる。
【0011】次に本発明の方法において用いられる装置
の概略を示す。
【0012】図5において1は成長室で内部に基板結晶
2が支持されている。3は排気ポンプへの連結口、4は
ガス導入口A、5はガス導入口B、6は固体材料蒸発用
セル、7は空洞共振形プラズマ生成室、8はプラズマ、
9は方形導波管、10はマグネット、11は石英窓、1
2は真空ゲートバルブ、13は予備加熱室を示す。図6
はマグネット10による発散磁界の分布を示すもので、
この図に示すように空洞共振形プラズマ生成室から成長
室へ向かって磁界の強さを減少させており、その結果プ
ラズマが発散して引き出されるものである。
【0013】
【実施例】次に本発明による方法の実施例を説明する。
本発明はこれらの実施例に限定されないことは勿論であ
る。
【0014】(実施例1)GaAsを基板結晶として用
い、成長層に複数の単一量子井戸を成長させた場合の結
果を以下に述べる。図1に成長のフロー図を、従来法を
含めて示す。
【0015】21はエッチング操作であり、GaAsを
硫酸系溶液により化学エッチングする。次いで、22は
導入操作であり、GaAs基板を予備加熱室へ導入し、
23は予備加熱操作であり、400℃と、1.5時間予
備加熱し、24は搬送操作であり、GaAs基板を真空
中を通して成長室へ搬送する。従来は20で示すよう
に、25の熱クリーニング操作を砒素圧1.8×10-5
Torr、基板温度650℃、10分の条件で行い、2
6の緩衝層(バッファ層)の成長操作を通常のMBE法
に従って基板温度650℃で厚さが300nm以上とな
るように行い、この上で27で示す単一量子井戸の成長
を基板温度650℃で行っている。
【0016】これに対して、本発明では、24の搬送操
作ののち30で示すプラズマクリーニング操作を以下の
条件で行う。
【0017】・水素流量:40sccm ・マイクロ波電力:100W ・基板温度:500℃、1.5時間 次に、31で示す昇温操作を行う。これは、プラズマを
照射しながら基板温度を500℃から650℃まで昇温
し、この温度に10分間保持し、その後水素・マイクロ
波の供給を停止する。
【0018】引き続き、32で示す緩衝層の成長を通常
のMBE法で行う。この場合、基板温度は650℃であ
るが、緩衝層の厚さは60nm以下である。
【0019】次いで、27で示す単一量子井戸の成長操
作を行う。ここで、単一量子井戸成長条件は以下の通り
である。
【0020】・基板温度:650℃ ・Ga,Al,As供給:三つの固体材料蒸発用セルを
使用 ・成長した構造(基板側から表面への層構造を記述) GaAs基板/GaAsバッファ層/AlGaAsバリ
ア層/GaAs井戸層1/AlGaAsバリア層/Ga
As井戸層2/AlGaAsバリア層/GaAs井戸層
3/AlGaAsバリア層/GaAsキャップ層 ・膜厚:GaAsバッファ層…600nm,0nm(バ
ッファ層の有る場合と無い場合を比較) AlGaAsバリア層…17nm(Alの組成比:Al
x Ga1-x Asの表現でx=0.35) GaAs井戸層1…4.3nm GaAs井戸層2…2.2nm GaAs井戸層3…1.1nm GaAsキャップ層…10nm このようにして得たAlGaAs/GaAs単一量子井
戸構造試料を極低温(10K)フォトルミネッセンス
(PL)測定した結果を図2(A)に示す。実線40は
GaAsバッファ層が有る場合、破線41はGaAsバ
ッファ層が無い場合を示す。バッファ層が無い場合でも
三つの井戸に対応した発光が明瞭に観測されているのが
分かる。同図の中のバッファ層が有る場合と比較する
と、界面に最も近い井戸からの発光(750nm付近)
強度が約1/4となるものの、発光波長のシフトもほと
んど無く、半値幅も同程度である。従って、本発明の方
法によればバッファ層を用いなくとも高品質結晶が成長
できることが示された。
【0021】(比較例1)プラズマクリーニング操作に
代え、従来法による熱クリーニング操作を行った場合の
PL測定結果を図2(B)に示す。実線42はGaAs
バッファ層が有る場合、破線43はGaAsバッファ層
が無い場合を示す。熱クリーニング操作は、砒素圧
(1.8×10-5Torr)下で温度650℃、10分
間行った。単一量子井戸構造についての成長条件は同じ
である。バッファ層が有る時でも最小井戸幅に対応する
発光(660nm付近)の強度が著しく弱く、熱クリー
ニング操作による平坦性の劣化あるいは界面に残存する
不純物による発光特性の低下が、バッファ層を設けてい
ても及んでいることを示している。またバッファ層の無
い場合、その寄与が大きく影響し、界面に最も近い井戸
からの発光(780nm付近)強度が大きく低下し、か
つ各井戸に対する発光スペクトルは長波長側へシフト
し、半値幅も明らかに大きくなっている。従って、熱ク
リーニング操作による方法では下地結晶の直上には高品
質結晶が得られないことが示された。
【0022】(実施例2)GaAsを基板結晶として用
い、成長層に高電子移動度トランジスタ(HEMT)の
構造を成長させた場合の結果を以下に述べる。ここでの
工程は、プラズマクリーニング条件について上記実施例
1の場合と時間が30分であることを除き同じであり、
また、単一量子井戸成長工程の代わりに以下の条件でH
EMT構造を成長させた。また、上記比較例1と同様に
プラズマクリーニング操作に替えて熱クリーニング操作
を行った場合の結果と比較する。
【0023】HEMT構造の成長条件 ・基板温度:650℃ ・Ga,Al,As供給:クヌーセンセルからの蒸発 ・成長した構造(基板側から表面への層構造を記述) GaAs基板/GaAsバッファ層/AlGaAsスペ
ーサ層/AlGaAsキャリア供給層/GaAsキャッ
プ層 層厚:GaAsバッファ層…0〜500nm(バッファ
層厚依存性を測定) AlGaAsスペーサ層…8nm(Alの組成比:Al
x Ga1-x Asの表現でx=0.35) AlGaAsキャリア供給層…80nm(n型不純物を
2×1018cm3 の濃度で添加) GaAsキャップ層…10nm 図3(A)はこの試料の77Kにおける電子移動度を、
ファンデアパウ法によるホール測定で測定した結果を実
線44で示す。破線45は結晶成長した高品質GaAs
上への再成長の場合を示す。バッファ層厚が増すにつれ
電子移動度は増加し、60nm以上でほぼ飽和して厚い
バッファ層の場合と同じになっている。従って、本発明
による方法を用いることにより、薄いバッファ層を成長
させた場合でも高品質結晶が成長できることが示され
た。
【0024】なおこの場合、バッファ層厚が零というの
は電子の走行する領域がGaAs基板であることを意味
しているため、バッファ層厚が小さくなった場合、電子
移動度は基板そのものの結晶品質に依存するので、図に
あるような値となっている。しかしあらかじめ基板に結
晶成長した高品質GaAs結晶表面上のプラズマクリー
ニングと再成長を行った場合には、図中の破線45のよ
うにバッファ層厚が零のときでも電子移動度はGaAs
基板を用いた実線44の場合のようには低下しない
((実施例3)で詳述する)。
【0025】(比較例2)上述のプラズマクリーニング
操作の代わりに、650℃での熱クリーニング操作を行
った場合の77Kでの電子移動度の測定結果を図3
(B)に示す。HEMT構造についての成長条件は同じ
である。バッファ層厚が増すにつれ電子移動度は増加す
るが、その変化は実施例2の場合に比べ緩やかで、バッ
ファ層厚がほぼ500nm以上にならないと飽和しな
い。従って、従来の熱クリーニング操作を用いる方法で
は、高品質結晶を得るためには厚いバッファ層が必要に
なることが示された。また、500nmのバッファ層の
場合、バッファ層と能動層の厚さの比は約5:1となっ
ており、全成長層の内17%のみが能動層に相当してい
る。すなわち原料の17%あるいは成長時間の17%の
みがデバイス部分に相当している。すなわち原料の17
%あるいは成長時間の17%のみがデバイス部分に当た
ることになる。これを上述の実施例2の例えばバッファ
層厚50nmの場合(バッファ層:能動層〜1:2)と
比較すると、結晶品質を同程度とすると、本発明による
方法を用いた方が原料の使用効率・成長のスループット
が遥かに大きいことが明らかである。
【0026】プラズマクリーニング操作の効果を明確に
示すため、77Kでのファンデアパウ法によるホール測
定した結果から求めた電子移動度の比(プラズマクリー
ニングの場合/熱クリーニングの場合)を図4(A)に
示す。バッファ層厚が増すにつれ電子移動度比は増加
し、極大となった後減少している。ここでは60nm以
下のバッファ層厚のとき、電子移動度比として8以上が
得られた。従って、本発明による方法を用いることによ
り、薄いバッファ層を成長させた場合でも高品質結晶が
成長できることが示された。
【0027】(実施例3)上述の実施例ではGaAs基
板を用いたが、これに代わり通常のMBE法であらかじ
め基板上にエピタキシャル成長させたGaAsエピ層を
一旦大気中に取り出し、再び上記実施例と同様にHEM
T構造を成長させた場合について示す。前記GaAsエ
ピ層は、基板温度650℃で厚み1μm成長させた。そ
れ以外の工程は、上記実施例と同じである。77Kでの
電子移動度比を図4(B)に示す。バッファ層厚が増す
につれ電子移動度比は単調に減少している。ここでもバ
ッファ層厚60nm以下で、電子移動度比が8以上とな
っているが、特にバッファ層厚が小さいほど効果が著し
いことが示された。
【0028】また、上述の実施例2,3で、その電子移
動度比が1となる(すなわち、従来法と本発明による方
法との差がなくなる)のはバッファ層厚が500nmの
場合であり、そのときバッファ層と能動層の厚さの比は
約5:1となっており、全成長層の内17%のみが能動
層に相当している。すなわち原料の17%あるいは成長
時間の17%のみがデバイス部分に当たることになる。
これを上述の実施例2の極大点でのバッファ層厚30n
mの場合(バッファ層:能動層〜1:3.3)と比較す
ると、結晶品質を同程度と考えても、本発明による方法
を用いた方が原料の使用効率・成長のスループットが遥
かに大きいことが明らかである。
【0029】なお、上述の三つの実施例では清浄化に使
用するガスとして水素を用いたが、アルゴン等の不活性
ガスあるいは水素希釈アルシンガス等の基板構成元素を
含むガスを使用しても、同様の効果が得られる。
【0030】さらに、上述の三つの実施例・比較例では
それぞれ基板結晶としてGaAsを用いたが、その他の
材料、例えばAlAs,InAs,GaSb,AlS
b,InSb,GaP,AlP,InP,GaN,Al
N,InN、およびそれらの混晶の基板結晶もしくはそ
れらが成長させるべき表面にある場合にも適応できるこ
とはいうまでもない。また上記実施例の場合、成長する
化合物半導体をGaAs,AlGaAsとしたが、それ
らに加えAlAs,InAs,GaSb,AlSb,I
nSb,GaP,AlP,InP,GaN,AlN,I
nN、およびそれらの混晶の場合のいわゆるヘテロエピ
タキシャルの場合にも適用できる。
【0031】また上述の三つの実施例の場合、結晶基板
の清浄化とその上への結晶成長を同一の成長装置内で行
ったが、真空でつながれた搬送室を経由して別々の装置
を用いても同様の結果が得られることはいうまでもな
い。
【0032】以上の実施例・比較例は主として化合物半
導体(GaAs,AlAs,AlGaAs)の場合につ
いて述べてきたが、SiやGeを用いたヘテロ構造(具
体的には、Si/Si0.8 Ge0.2 の多重量子井戸やS
i(5原子層)/Ge(5原子層)の超格子構造等)の
結晶成長の場合にも全く同様の効果が期待できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による方法
によれば、加工された基板上や、最初に能動層を形成し
た後に微細加工を施した上にさらに新たな能動層を形成
する、いわゆる再成長の時、加工面直上に特性の良い能
動層が形成できる。また、単体デバイスを成長させる場
合においては、厚い緩衝層を成長させる必要がないた
め、原料の使用効率を上昇させ、成長のスループットを
上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる成長のフロー図であ
る。
【図2】単一量子井戸構造試料の10KにおけるPL測
定結果を示すグラフであり、(A)はプラズマクリーニ
ングの場合、(B)は熱クリーニングの場合である。
【図3】77KにおけるHEMT構造試料のホール測定
結果を示すグラフであり、(A)はプラズマクリーニン
グの場合、(B)は熱クリーニングの場合である。
【図4】HEMT構造におけるホール測定結果を示すグ
ラフであり、(A)はGaAs基板上の場合、(B)は
GaAsエピ層上の場合である。
【図5】本発明において用いられる装置の模式的断面図
である。
【図6】発散磁界の分布を示す線図である。
【符号の説明】
1 成長室 2 基板結晶 3 排気ポンプへの連結口 4 ガス導入口A 5 ガス導入口B 6 固体材料蒸発用セル 7 空洞共振形プラズマ生成室 8 プラズマ 9 方形導波管 10 マグネット 11 石英窓 12 真空ゲートバルブ 13 予備加熱室 20 従来法の操作 21 エッチング操作 22 導入動作 23 予備加熱操作 24 搬送操作 25 熱クリーニング操作 26 緩衝層の成長操作 27 単一量子井戸の成長操作 30 プラズマクリーニング操作 31 昇温操作 32 緩衝層の成長操作 40,42,44 実線 41,43,45 破線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶を半導体結晶基板上にエピタ
    キシャル成長する方法において、 気相状態にある還元性ガスまたは不活性ガスの一部をマ
    イクロ波電子サイクロトロン共鳴により励起してプラズ
    マ状態にしたものを、前記半導体結晶基板上に輸送せし
    め、該半導体結晶基板の表面非晶質酸化層が熱的に解離
    する温度以下で、該半導体結晶基板表面を清浄化する第
    一の工程と、 前記第一の工程の後引き続いて、厚さ60nm以下の緩
    衝層を成長する第二の工程とを少なくとも含むことを特
    徴とする半導体結晶の成長方法。
  2. 【請求項2】 前記マイクロ波電子サイクロトロン共鳴
    により励起される気相状態にある物質が前記半導体結晶
    の構成元素の一部を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の半導体結晶の成長方法。
  3. 【請求項3】 プラズマの輸送は、プラズマ生成室から
    基板結晶方向に向かって磁界の強さが減少する磁界分布
    を持つ発散磁界を用いて行うことを特徴とする請求項1
    または2に記載の半導体結晶の成長方法。
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