JPH0786140A - 電子線レジストパターンの形成方法 - Google Patents

電子線レジストパターンの形成方法

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JPH0786140A
JPH0786140A JP5229075A JP22907593A JPH0786140A JP H0786140 A JPH0786140 A JP H0786140A JP 5229075 A JP5229075 A JP 5229075A JP 22907593 A JP22907593 A JP 22907593A JP H0786140 A JPH0786140 A JP H0786140A
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electron beam
resist
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auxiliary
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JP5229075A
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English (en)
Inventor
Keiko Yano
恵子 矢野
Osamu Kitazawa
治 北澤
Takashi Maruyama
隆司 丸山
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子線露光によるレジストパターンの形成方
法に関し、電子線ネガレジストパターンの抜きパターン
を確実に形成することのできる電子線レジストパターン
の形成方法を提供することを目的とする。 【構成】 被加工物表面上に、作成すべき電子線レジス
トパターンの少なくとも一部を反転したパターンを有
し、選択除去可能な材料で形成された補助パターンを形
成する工程と、前記被加工物および前記補助パターンの
上に電子線ネガレジスト層を塗布する工程と、前記電子
線ネガレジスト層上に所望パターンを電子線で照射する
工程と、前記電子線ネガレジスト層の未照射領域を除去
する工程と、前記補助パターンを除去する工程とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジストパターンの形
成方法に関し、特に電子線露光によるレジストパターン
の形成方法に関する。
【0002】次世代半導体デバイスにおいては、配線の
線幅はサブミクロンからハーフミクロンへと狭くなり、
より狭い幅のスペース部を抜くことが要求されている。
高分解能を有する電子線露光においても、このような狭
いスペース部のレジストを確実に除去することは容易で
はない。
【0003】
【従来の技術】近年の半導体デバイスの大容量化、高性
能化、多様化に伴い、高精度な微細パターンの形成が要
求されている。特に、ロジック配線回路の作成プロセス
においては、アスペクト比の高いパターン、つまり幅に
対してレジスト膜厚の高い形状を確保した微細レジスト
パターンが要求されている。
【0004】微細なレジストパターンを形成する方法と
して、一般的に電子線露光によるパターン形成は有効な
手段である。一般的に、配線パターン加工に用いられる
電子線レジストは、電子エネルギが照射された領域が現
像後に残るネガレジストである。
【0005】配線回路パターンでは、配線回路と同一パ
ターンにネガレジストを残し、パターン間のネガレジス
トは完全に除去することが要求される。配線パターンが
高密度化するにつれ、ますます狭いスペースを確実に抜
くことが要求される。
【0006】高解像度を有する電子線露光においても、
狭いスペースのネガレジストを確実に除去することは容
易ではない。まず、アスペクト比の高いパターンにおい
ては、レジスト膜厚が厚いため、解像マージンが厳しく
なる。さらに、電子の後方散乱により解像限界が制限さ
れてしまう。
【0007】すなわち、入射した露光用電子ビームの電
子が、レジスト層から基板等の被加工物に進入し、基板
内の原子と衝突して散乱され、レジストにはね返ってく
る。この反射電子もレジストを感光する。後方散乱して
くる電子は、それまでに複数回の散乱を繰り返している
場合が多い。
【0008】このような電子は、横方向にも散乱で広が
っており、後方散乱電子によってレジスト層に与えられ
るエネルギは、希望するパターンの領域を越えてしま
う。結果として、現像後にパターンサイズがデータより
も広がってしまう。この後方散乱電子による影響は、特
にレジスト層の下部において大きい。
【0009】狭いスペースの場合、両側のパターンから
後方散乱で広がった電子がスペース部も露光してしま
い、スペース部のレジストが残り、解像不良を起こす原
因となる。
【0010】電子の後方散乱に対する対策として、レジ
スト材料の解像性能を向上させることや、多層レジスト
により影響を低減することや、後方散乱電子による被り
の影響の度合いに応じて、パターンの寸法や露光量を補
正する、いわゆる近接効果補正が知られている。
【0011】しかしながら、これらの対策も直接的な解
決策ではなく、改善効果には限界がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
高分解能の電子線露光においても、後方散乱等により解
像性の劣化が生じる。
【0013】ネガレジストを用いた場合、特に狭いスペ
ース部のパターンを抜くことが困難になる。配線パター
ンにおいて、スペースの解像性不良は、配線のショート
につながり、決して生じさせてはならない障害である。
【0014】本発明の目的は、電子線ネガレジストパタ
ーンの抜きパターンを確実に形成することのできる電子
線レジストパターンの形成方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の電子線レジスト
パターンの形成方法は、被加工物表面上に、作成すべき
電子線レジストパターンの少なくとも一部を反転したパ
ターンを有し、選択除去可能な材料で形成された補助パ
ターンを形成する工程と、前記被加工物および前記補助
パターンの上に電子線ネガレジスト層を塗布する工程
と、前記電子線ネガレジスト層上に所望パターンを電子
線で照射する工程と、前記電子線ネガレジスト層の未照
射領域を除去する工程と、前記補助パターンを除去する
工程とを含む。
【0016】
【作用】電子線ネガレジストにおいて、抜きパターンは
電子線で照射されない領域である。この抜きパターンを
形成すべき領域に、予め補助パターンを形成しておくこ
とにより、最後に補助パターンを除去して、確実に抜き
パターンを形成することができる。
【0017】
【実施例】電子線露光においては、半導体基板等の上に
形成した電子線レジスト層に対し、電子線を照射してレ
ジスト層を感光させる。
【0018】電子は、質量が小さいため、レジスト層に
照射されると、レジスト内で散乱(前方散乱)を生じる
のみでなく、基板まで侵入した後、基板内で散乱(後方
散乱)を受け、再びレジスト層に戻るものもある。この
ような散乱電子により、本来パターン形成を行ないたく
ないパターン周辺部にも電子エネルギの被りを生じる。
【0019】パターンが非常に接近している場合には、
特に後方散乱による被りによって抜きパターンが抜けな
くなったり、寸法精度が出ないといった問題が生じる。
これは近接効果として知られている。後方散乱電子によ
りレジストが受ける電子エネルギ強度は、基板に近いほ
ど強い。
【0020】本発明者らは、電子線ネガレジスト層の抜
きパターンとなる領域において少なくともレジスト層下
部に予め補助パターンを形成しておき、主露光終了後、
この補助パターンを除去することを提案する。
【0021】補助パターンとしては、電子線遮蔽効果の
高い被加工物よりも質量数の大きな物質のパターンおよ
びポジレジストによるパターンを用いることができる。
基板構成物質よりも質量数の高い材料は、基板と較べ電
子線遮蔽効果が高い。このため、ネガレジスト層下部に
基板よりも質量数の高い補助パターンが存在すると、後
方散乱電子は補助パターンにおいて遮蔽される。
【0022】また、ポジレジストで補助パターンを作成
すると、抜きパターン領域に電子線が飛来しても、これ
らの電子線は補助パターンをより完全に露光し、後の工
程において補助パターンを除去するのに役立つ。すなわ
ち、補助パターンにとって散乱電子は何の障害にもなら
ない。
【0023】図1に、本発明の実施例による電子線レジ
ストパターンの形成方法を示す。図1(A)は、作成す
べき配線パターンの形状を概略的に示す断面図である。
半導体基板1の表面は絶縁膜2で覆われ、その上に配線
3a、3bが配置される。配線3a、3bの間隔は、た
とえば0.4μm程度と狭い。
【0024】図1(B)は、図1(A)に示すような配
線をパターニングするために必要なレジストパターンの
形状を示す。絶縁膜2の上に、配線層3が形成されてお
り、その上に厚いレジストパターン4a、4bが形成さ
れる。
【0025】このレジストパターン4a、4bがネガレ
ジストで形成される時は、レジストパターン4a、4b
に対応する領域に電子線を照射する。この電子線照射の
工程において、後方散乱等により被りが生じると、破線
で示すように、レジストパターン4a、4bの両側にも
レジストが残ることになる。レジストパターン4a、4
bの外側にはみ出したレジストは、パターンの寸法精度
を劣化させる。
【0026】レジストパターン4a、4bの間に残った
レジストは、パターンの寸法精度を劣化させるのみでな
く、2つの配線を短絡する危険性を有する。このような
パターン外に残るレジストを防止するために、以下のよ
うな方法をとる。
【0027】まず、図1(C)に示すように、被加工層
である配線層3を形成した後、その表面上に補助パター
ン5a、5b、5cを形成する。この補助パターンは、
形成すべき寸法精度の厳しいレジストパターンの反転パ
ターンとなる。ただし、補助パターン5は全面上に形成
する必要はなく、分解能の要求が厳しい領域のみ形成す
ればよい。
【0028】補助パターンの厚さは、その後に形成する
レジストパターンほど厚い必要はなく、高精度に作成す
ることができる。この補助パターンは、電子線照射を受
けても選択的に除去できる材料で作成する。
【0029】次に、図1(D)に示すように、補助パタ
ーン5a、5b、5cを覆って、ネガレジスト層4を塗
布する。このネガレジスト層4に対して、目的とするパ
ターンを電子ビーム9で露光する。目的とするパターン
は、補助パターン5a、5b、5cと相補的な関係とな
るパターンである。
【0030】図1(E)に示すように、露光後のネガレ
ジスト層4を現像し、未露光部分を除去する。補助パタ
ーン5a、5b、5cの間に配置されたネガレジスト層
4の領域は、電子ビームによって露光されているため、
除去されず、主パターン4a、4bが残る。
【0031】この段階においては、主パターン4a、4
bの周囲に補助パターン5a、5b、5cが残っている
が、次に、図1(F)に示すように、補助パターン5
a、5b、5cを選択的に除去することにより、被加工
層3の上には主パターン4a、4bのみが残る。
【0032】このように、狭いスペース部に予め補助パ
ターンを形成しておき、主パターン現像後にこの補助パ
ターンを除去することにより、狭いスペース部において
も確実に抜きパターンを形成することができる。
【0033】このような補助パターンは、いくつかの方
法で作成することができる。以下、より具体的な実施例
に沿って本発明を説明する。図2は、本発明の実施例に
よる電子線レジストパターンの形成方法を示す。図2
(A)に示すように、シリコン基板1上に酸化膜2を形
成し、その上に被加工層としてAl−Cu層3を厚さ約
1μm形成する。なお、Al−Cu層のCu濃度は約4
%である。このAl−Cu層3上に重金属層としてW層
6を厚さ約0.05μm形成する。
【0034】なお、重金属層に用いる金属はなるべく質
量数の大きな材料を用いることが好ましい。質量数が大
きければ薄膜でも十分な電子遮蔽効果が得られる。しか
しながら、後の工程におけるエッチング除去の容易さも
考慮する必要がある。このような観点から、本実施例に
おいてはWを用いる。
【0035】さらに、W層6の上に、このW層を選択的
にパターニングするためのレジスト層8として、東ソー
より入手できる電子線用ネガレジストCMS(クロロメ
チル化ポリスチレン、クロロメチル化率50%、分子量
12000、塗布溶媒キシレン)を約0.3μm塗布す
る。
【0036】ここで、加工対象であるW層の厚さが約
0.05μmと薄いため、電子線レジスト層8の厚さも
約0.3μmと薄くて済み、前方散乱、後方散乱の影響
を小さくでき、主露光よりも高解像度を得ることができ
る。
【0037】主露光の解像性が後方散乱等によって厳し
い領域のみを抜き出し、主露光パターンの反転パターン
を作成し、レジスト層8に電子線9の照射を行なう。た
とえば、電子線露光装置により、加速電圧30keVの
電子線で、基板に予め形成しておいた位置合わせマーク
により位置検出を行なった後、40μC/cm2 の照射
量で露光を行なった。
【0038】CMSの現像液としてアセトン:イソプロ
ピルアルコール=4:1の組成の溶剤を用い、20秒間
回転滴下を行なうことによって現像を行ない、図2
(B)に示すようなレジストパターン8a、8bを得
る。
【0039】レジストパターン8a、8bを形成した
後、フッ素系のガスを用いたドライエッチングによりW
層6の選択除去を行ない、図2(B)に示すように、レ
ジストパターン8a、8b直下の領域にのみW層のパタ
ーン6a、6bを残す。
【0040】W層のパターン6a、6bを作成した後、
残ったレジストパターン8a、8bを剥離して除去す
る。図2(C)は、このようにして作成された補助パタ
ーン6a、6bの形状を示す。補助パターン6a、6b
は主パターンの少なくとも一部の反転パターンとなって
いる。この後、通常の電子線露光プロセスを行なう。
【0041】図2(D)に示すように、エッチング対象
物であるAl−Cu層3を選択エッチングするのに十分
な膜厚の電子線ネガレジスト層4を形成する。たとえば
レジストとしては、CMSレジスト(クロロメチル化ポ
リスチレン、クロロメチル化率50%、分子量1200
0、塗布溶媒キシレン)を用い、約1.5μmのネガレ
ジスト層4を作成する。
【0042】ここで、加工対象であるAl−Cu層3
は、レジストとのエッチング選択比が悪い4%Cu含有
のAl合金であり、その厚さが1μmであるため、CM
Sレジストの膜厚は約1.5μm程度必要なためであ
る。
【0043】電子線露光装置により、30keVの電子
線を用いて、基板に予め形成しておいた位置合わせマー
クによる位置検出を行なった後、40μC/cm2 の照
射量で主露光パターンの電子線露光を電子ビーム9を用
いて行なう。分解能の要求の最も厳しい個所における設
計ルールは、たとえばパターン幅1.2μm、パターン
間のスペース約0.4μmである。
【0044】このようなパターンにおいては、通常のプ
ロセスによれば、基板からの後方散乱によりパターン間
のスペース部で電子エネルギの被りが生じ、解像不良を
起こす。
【0045】本実施例においては、主パターンの反転パ
ターンであるWの補助パターン6a、6bがAl−Cu
層3の上に形成されているため、基板からレジスト層に
戻る散乱電子を有効に遮蔽でき、良好な解像を行なうこ
とができる。
【0046】図3は、このような後方散乱電子の遮蔽を
模式的に示す。主パターンに従って上方から照射される
電子9は、ネガレジスト層4、Al−Cu層3、酸化膜
2、基板1に侵入し、基板1内等で散乱されて後方に戻
り、再びレジスト層4を照射しようとする。
【0047】この時、パターン間の領域においては、A
l−Cu層3の上にW層6が形成されているため、戻ろ
うとする電子はW層6によって有効に遮蔽される。した
がって、パターン間のスペース部において後方散乱電子
によるレジスト層4の露光は著しく減少する。
【0048】図2(E)に示すように、CMSの現像液
としてアセトン:イソプロピルアルコール=4:1の組
成の溶剤を用い、20秒間の回転滴下現像を行なう。こ
の現像により、ネガレジスト層4の未露光部分は除去さ
れ、主パターン4a、4b、4cが分解能よく形成され
る。パターン間には補助パターン6a、6bが露出す
る。
【0049】このレジストパターン4a、4b、4cを
マスクとし、W層6a、6bおよびその下のAl−Cu
層3のドライエッチングを行なう。エッチングガスとし
て塩素と四塩化珪素を40sccmずつ混合した混合ガ
スを用い、真空度約0.2torr、RFパワー400
Wの条件で反応性イオンエッチング(RIE)を行な
う。このRIEにより、薄いW層6a、6bがまずエッ
チングされ、続いてその下のAl−Cu層3がエッチン
グされる。
【0050】図2(F)は、Al−Cu層3が部分的に
エッチングされた状態を示す。この状態からさらにドラ
イエッチングを進行させることにより、Al−Cu層3
は完全にパターニングされ、所望の配線パターンを得る
ことができる。
【0051】なお、本実施例においては、補助パターン
であるW層6と配線パターンであるAl−Cu層3のパ
ターニングを同一のドライエッチングで行なったが、図
2(E)に示す状態からまずW層の除去を行ない、続い
てAl−Cu層3のエッチングを行なってもよい。W層
6は薄いため、ウエットエッチングによって除去するこ
ともできる。
【0052】本実施例によれば、分解能が問題となる抜
きパターンの領域においては、質量数の大きな重金属層
の補助パターンが形成され、後方散乱電子を遮蔽するた
め、後方散乱電子によるコントラストの低下を防ぐこと
ができる。
【0053】重金属の補助パターンのパターニングにお
いては、ネガ電子レジストを用い、主パターンの反転パ
ターンの露光を行なったが、ポジレジストパターンを用
い、主パターンと同一パターンの露光を行なってもよ
い。また、補助パターンの露光においては、電子線露光
の代わりに、他の露光、たとえば紫外線露光等を用いる
こともできる。
【0054】図4は、本発明の他の実施例による電子線
レジストパターンの形成方法を示す。レティクルの製造
等に有効なパターンの形成方法である。図4(A)に示
すように、石英ガラス基板等の基板11の上に、Cr層
13をたとえば厚さ約2000Å形成する。このCr層
13の上に、高感度化学増幅系電子線ポジレジスト層1
6を厚さ約0.2μm塗布する。
【0055】高感度化学増幅系電子線ポジレジストとし
ては、メインポリマーとしてノボラック樹脂、光酸発生
剤としてトリフェニルスルホニウムトリフタレート、溶
解抑制剤としてターシャリブトキシカルボニル化オルト
クレゾールフタレインを含むレジスト、例えばEXP
(文献:電子材料1992年8月号p62)と呼ばれる
日本化薬製のポジレジストを用いることができる。な
お、他のノボラック樹脂、またはフェノール樹脂を基板
樹脂とするポジレジストを用いてもよい。
【0056】このポジレジスト層16に対し、配線パタ
ーンデータを露光量約1×10-5C/cm2 で電子線露
光する。電子ビーム19がポジレジスト層16を照射す
ることにより、照射部分は溶解可能な状態となる。な
お、露光後100℃で約200秒間ベーキングを行な
う。
【0057】次に、図4(B)で示すように、テトラメ
チルアンモニウムハイドライド2.38W%水溶液を用
い、ポジレジスト層16を現像してポジレジストパター
ン16a、16b、16cを得る。
【0058】次に、図4(C)に示すように、ポジレジ
ストの補助パターン16a、16b、16cが形成され
た表面上に、主パターン形成用の電子線ネガレジスト層
14を塗布する。
【0059】電子線ネガレジストとしては、キシレンを
塗布溶媒とするレジスト、たとえばクロロメチル化ポリ
スチレン(東ソーから入手できるCMS)を用いること
ができる。キシレンを溶媒とするCMSは、下層の化学
増幅系レジストとインターミキシングを起こさない。
【0060】この電子線ネガレジスト層14に対し、図
4(A)で用いたパターンと同一パターンの配線パター
ンを電子ビーム19で露光する。基本露光量は5×10
-5C/cm2 とする。レジストの感度特性により、露光
量も図4(A)の露光よりも高レベルである。
【0061】図5は、このようにポジレジストを補助パ
ターンとして用いた場合の後方散乱の影響を説明するた
めの図である。ポジレジストで反転パターンの補助パタ
ーン16を形成した後、その上に電子線ネガレジスト層
14を形成し、電子線露光を行なう状態を示す。
【0062】電子19がネガレジスト層14、Cr層1
3、基板に侵入し、散乱を繰り返して後方散乱電子とな
って再びポジレジストパターン16に入射すると、ポジ
レジスト16はさらに露光され、溶解し易い状態に変化
する。ネガレジスト層14においては、電子線で照射さ
れた部分が溶解しない状態に変化する。
【0063】したがって、その後に現像を行なうと、電
子線ネガレジスト層14の未露光部分、その下に配置さ
れたポジレジストの補助パターン16は確実に現像除去
される。
【0064】なお、補助パターン16bで示したような
狭いスペース部は、ネガレジスト層を用いた露光現像に
おいては確実な抜きパターンとすることが困難である
が、図4(A)に示したようなポジレジストを用いた露
光においては、大スペース間のパターン残しは容易であ
る。
【0065】また、ポジレジスト層の層厚は、スカムが
発生する厚さをカバーできればよいため、薄膜でよく、
解像性の負担は小さい。次に、図4(D)で示すよう
に、電子線露光を行なった電子線ネガレジスト14に対
し、有機溶媒、たとえば酢酸イソアミルとエチレングリ
コールエチルエーテル(エチルセロソルブ)の混合溶液
で現像を行なう。現像により、未露光部分の電子線ネガ
レジスト14は除去され、レジストパターン14a、1
4bが残る。
【0066】なお、ポジレジスト16として上述のAG
Pを用いた場合、このポジレジストは露光領域も未露光
領域もこのCMSの現像液に溶解するため、現像を十分
行なうと、図4(D)の状態を経て、図4(F)の状態
まで進む。
【0067】他のレジスト材料や現像液を用いた場合、
電子線ネガレジスト層14の現像を行なった後、開口部
にはポジレジストの補助パターン16a、16b、16
cが残る場合もある。
【0068】このような場合は、この段階において電子
線ポジレジスト16の現像を行なうと、電子線ポジレジ
ストパターン16a、16b、16cは溶解し、図4
(F)の状態となる。
【0069】なお、ポジレジストの除去を確実にするた
めには、図4(E)に示すように、ポジレジスト層16
が残っている段階において紫外線露光を全面に行なうこ
とができる。全面に紫外線を照射すると、ポジレジスト
層16は、より溶解し易い状態に変化する。
【0070】したがって、次の現像において、ポジレジ
ストパターン16a、16b、16cは確実に除去さ
れ、図4(F)の状態となる。このようにして、スペー
ス部のレジストが確実に除去された電子線ネガレジスト
のパターン14a、14bを得ることができる。
【0071】その後、図4(G)に示すように、ネガレ
ジストパターン14a、14bをマスクとしてCr層1
3の選択エッチングを行なうことにより、所望のCrパ
ターン13a、13bを得ることができる。Cr層13
のエッチングが終了した後、残存する電子線ネガレジス
トパターン14a、14bを除去すれば、図4(H)の
状態となる。
【0072】なお、図4(E)で示した紫外線による補
助露光は、低圧水銀灯、Xe−Hg、エキシマレーザ等
のディープUV光源を用いて行なうことができる。な
お、後方散乱電子等により、抜きパターンの形成が困難
になるのは、パターン間の間隔が狭い領域のみである。
【0073】したがって、露光すべき領域全面に反転パ
ターンとして形成される補助パターンを作成する必要は
必ずしもない。分解能の要求が厳しい領域にのみ補助パ
ターンを作成しても、目的は十分達成できる。
【0074】図6は、露光領域の一部にのみ補助パター
ンを作成する場合の実施例を示す。図6(A)に示すよ
うに、基板21の上に加工対象物である金属層23を形
成し、その上にポジレジスト層26を塗布する。このポ
ジレジスト層26に、主パターンの一部のパターンデー
タと同一のデータを用い、電子ビーム19を用いて露光
を行なう。図中右側の部分においては、分解能の要求が
厳しくないため、この領域においては、電子ビームの露
光は行なわない。
【0075】このような部分的露光により、分解能の厳
しい領域において、ポジレジスト層26の露光が行なわ
れる。次に、図6(B)に示すように、補助パターンを
必要としない領域においては、精度のゆるやかなマスク
28を用い、紫外線を照射する。すなわち、これらの領
域においてはポジレジスト層26は全面が露光される。
【0076】その後、ポジレジスト層26の現像を行な
うことにより、図6(C)で示すように、分解能の要求
が厳しい領域にのみ主パターンの反転パターンである補
助パターン26a、26bが形成される。
【0077】この補助パターンを覆って、主パターンを
形成するための電子線ネガレジスト層を塗布し、図4の
実施例と同様に後の工程を行なえばよい。以上実施例に
沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限され
るものではない。たとえば、露光後、レジスト層のベー
キングは任意に行なってよい。加工対象物は配線層、遮
光層等の他、どのようなものであってもよい。
【0078】その他、種々の変更、改良、組み合わせ等
が可能なことは当業者に自明であろう。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
抜きパターンの形成が困難な領域において、主パターン
の反転パターンを補助パターンとして予め作成し、主パ
ターンの現像後、補助パターンを除去することにより、
分解能の要求が厳しい領域においても確実に抜きパター
ンを作成することができる。
【0080】このため、配線の短絡等の致命的な事故を
効率的に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例による電子線レジストパターン
の形成方法を説明するための断面図である。
【図3】図2に示す実施例において、後方散乱電子等に
よる分解能の低下を防止する機能を説明するめたの断面
図である。
【図4】本発明の他の実施例による電子線レジストパタ
ーンの形成方法を説明するための断面図である。
【図5】図4に示す実施例において、後方散乱電子等に
よる分解能の低下を防止する機能を説明するための概略
断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 絶縁膜 3 被加工層 4 ネガレジスト層 5 反転補助パターン 6 W層 9 電子ビーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物(3)表面上に、作成すべき電
    子線レジストパターンの少なくとも一部を反転したパタ
    ーンを有し、選択除去可能な材料で形成された補助パタ
    ーン(5)を形成する工程と、 前記被加工物および前記補助パターンの上に電子線ネガ
    レジスト層(4)を塗布する工程と、 前記電子線ネガレジスト層上に所望パターンを電子線
    (9)で照射する工程と、 前記電子線ネガレジスト層(4)の未照射領域を除去す
    る工程と、 前記補助パターン(5)を除去する工程とを含む電子線
    レジストパターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 前記補助パターンが前記被加工物の平均
    的質量数よりも大きな質量数を有する材料で形成されて
    いる請求項1記載の電子線レジストパターンの形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記補助パターンを形成する工程が、 被加工物表面上にポジレジスト層を塗布する工程と、 このポジレジスト層に前記所望パターンの少なくとも一
    部を照射する工程と、 ポジレジスト層を現像して補助パターンを形成する工程
    とを含む請求項1記載の電子線レジストパターンの形成
    方法。
  4. 【請求項4】 前記補助パターンを除去する工程が、 ポジレジスト層の補助パターンに紫外線、電子線または
    X線を照射する工程と、 ポジレジストの現像を行なう工程とを含む請求項3記載
    の電子線レジストパターンの形成方法。
JP5229075A 1993-09-14 1993-09-14 電子線レジストパターンの形成方法 Withdrawn JPH0786140A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010515267A (ja) * 2007-01-02 2010-05-06 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 光及び電子ビーム・リソグラフィ混合製造レベルの共通位置合わせ用の高z構造体及び方法

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