JPH0785754A - 真空バルブ - Google Patents

真空バルブ

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JPH0785754A
JPH0785754A JP5271959A JP27195993A JPH0785754A JP H0785754 A JPH0785754 A JP H0785754A JP 5271959 A JP5271959 A JP 5271959A JP 27195993 A JP27195993 A JP 27195993A JP H0785754 A JPH0785754 A JP H0785754A
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arm
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光政 寄田
Hideaki Toriie
秀昭 鳥家
Yutaka Hasegawa
裕 長谷川
Kenichi Koyama
健一 小山
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • H01H33/664Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings
    • H01H33/6644Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
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    • H01H33/6644Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact
    • H01H33/6645Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact in which the coil like electrical connections encircle at least once the contact rod

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成の電極部により遮断時における電
極間に軸方向磁界を発生させ、アークプラズマを有効に
拡散することのできる遮断性能の優れた真空バルブを得
ること。 【構成】 固定側及び可動側の各主電極の背面に一部に
切欠部を有する環状のコイル部を持つコイル電極を配設
して、一方の電極部におけるコイル部と接続導体との接
続位置と、他方の電極部におけるコイル部と接続導体と
の接続位置が前記切欠部の対向する位置を挟んで反対の
位置となるように一対の電極を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空遮断器等に使用さ
れる真空バルブに関するものであり、特にアークと平行
な軸方向磁界を発生する電極構造を有する真空バルブに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空中で大電流を遮断する真空バ
ルブにおいて、遮断性能を向上させる手段として、真空
バルブに流れる電流を利用して磁界を発生させることに
より、電流遮断時のアークを拡散する工夫が行われてき
た。その一例を図58から図60を参照しつつ説明す
る。図58は従来の真空バルブの概略構造を示す側面断
面図である。図58において、真空容器4は円筒状の絶
縁容器1とその両端を閉塞するエンドプレート2、3と
により構成されており、真空容器4内には固定電極棒5
に接続された円板状の固定電極部6と可動電極棒8に接
続された円板状の可動電極部7が対向して配設されてい
る。可動電極部7は可動電極棒8に機械的に接続された
操作機構部(図示せず)により固定電極部6に対して接
離動作するよう構成されている。エンドプレート3と可
動電極棒8との間にはベローズ10が設けられており、
真空容器4の気密を保持するとともに、可動電極棒8の
軸方向(図58における上下方向)の移動を可能にして
いる。また、真空容器4内には固定電極部6と可動側電
極部7を包囲するようにシールド9が配設されている。
【0003】上記のように構成された従来の真空バルブ
を有する一般的な真空遮断器において、遮断指令が入力
された真空遮断器は操作機構の駆動により可動電極部7
が固定電極部6から開離する。この時、固定電極部6と
可動電極部7の間にはアークAが発生し、電流が固定電
極部6と可動電極部7間に流れる。このとき固定電極部
6と可動電極部7を流れる電流の方向を制御して、固定
電極部6と可動電極部7との間に軸方向の磁界を発生さ
せている。軸方向磁界は真空バルブにおいて電流を遮断
したときに発生する電極間のプラズマアークを固定電極
部6と可動電極部7の対向する面に拡散させる働きをす
る。このプラズマアークの拡散によって遮断時のアーク
電圧を低減できるとともに、各電極における温度上昇は
大幅に抑制される。
【0004】このような軸方向磁界を発生させる電極構
造を持つ従来の真空バルブとして、特公平2−3013
2号公報に開示された真空バルブがある。この公報に開
示された真空バルブを図59及び図60に示す。図59
はこの真空バルブにおける可動電極部の分解斜視図であ
り、図60は図59の可動電極部の平面図である。図5
9において、可動電極棒8の先端部には短絡部材22を
介して可動電極21が配設されており、可動電極21は
可動電極棒8に固定された高抵抗材の支持部材23によ
りその中央部において支持されている。可動電極21の
周辺部にはその円周方向に沿って4本の腕21aが形成
されており、短絡部材22には放射状に伸びる4本の腕
22aが形成されている。短絡部材22の腕22aの端
部は可動電極21の腕21aに接触しており、可動電極
21と短絡部材22は電気的に接続されている。
【0005】図59に示した可動電極21、可動電極棒
8、短絡部材22、支持部材23を有する可動電極部7
は、前述の図58に示すように固定電極部6と対向して
対をなして真空容器4内に配設されている。図60に示
すように、アークAが可動電極21の対向面の略中央部
に発生した場合、電流は図60に矢印で示す電流経路に
沿ってアーク発生点Pから可動電極21の半径方向外方
(X方向)に流れ、可動電極21の円周部に形成された
腕21aを通って(矢印Y方向)、可動電極21の背面
に設けられた短絡部材22の腕22aを流れる(矢印Z
方向)。その結果、図60の平面図に示すように、矢印
X、Y、Zにより囲まれた扇形の電流路が4つ形成さ
れ、右ねじの法則によって扇形の電流路を貫通する軸方
向の磁界が発生する。この磁界によってプラズマアーク
は拡散される。しかし、矢印X、Y、Zにより囲まれた
扇形の電流路内部の磁界の強さと、その隣の扇形電流路
との間の領域に発生している磁界の強さは異っていた。
このために、固定電極部6と可動電極部7の対向面にお
ける磁界の強さは均一ではなく、プラズマアークは有効
に拡散されなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の真空バルブは遮
断時に発生したアークによる電流を対向する各電極に流
して、電極間に軸方向磁界を発生させているが、電極間
に発生する軸方向磁界が均一ではないために、従来の真
空バルブは遮断時のプラズマアークを効率高く拡散する
ことができなかった。この発明は、上記のような問題を
解決するためになされたもので、電極間における軸方向
磁界を均一にし、電極間のプラズマアークを高効率で拡
散して消弧することのできる真空バルブを得ることを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る真
空バルブは、真空容器内に電極棒によって対向して接離
可能に設けられ、実質的同一構造を有する一対の電極部
におけるそれぞれが、前記電極棒に電気的に接触する保
持部と、この保持部から半径方向に導出する一本の腕部
を有する接続導体と、一部に切欠部をもつ環状のコイル
部を有し、当該コイル部の切欠部に面する一端に前記腕
部の導出端部が電気的に接触したコイル電極と、前記コ
イル電極の他方の電極部に対向する面に配設された円板
状の主電極であって、前記コイル電極の切欠部に対応す
る位置に当該主電極の他方の電極部に対向する面の中心
を通る直径方向の溝が形成された主電極と、を具備し、
一方の電極部のコイル電極の切欠部とそれに対応する他
方の電極部のコイル電極の切欠部が対向して配設され、
一方の電極部におけるコイル部と腕部間を接続する第1
の接続部と、他方の電極部におけるコイル部と腕部間を
接続する第2の接続部が対向する前記切欠部と前記コイ
ル部の略中心を通る平面の両側にそれぞれ配置されてい
る一対の電極部を有する真空バルブである。
【0008】請求項2の発明に係る真空バルブは、真空
容器内に電極棒によって対向して接離可能に設けられ、
実質的同一構造を有する一対の電極部におけるそれぞれ
が、前記電極棒に電気的に接触する保持部と、この保持
部から半径方向に導出する一本の腕部を有する接続導体
と、一部に切欠部をもつ環状のコイル部と、前記切欠部
に連なる直径方向の溝を有する環内部を持ち、当該コイ
ル部の切欠部に面する一端に前記腕部の導出端部が電気
的に接触したコイル電極と、前記コイル電極の他方の電
極部に対向する面に設けられた円板状の主電極、を具備
し、一方の電極部のコイル電極の切欠部とそれに対応す
る他方の電極部のコイル電極の切欠部が対向して配設さ
れ、一方の電極部におけるコイル部と腕部間を接続する
第1の接続部と、他方の電極部におけるコイル部と腕部
間を接続する第2の接続部が対向する前記切欠部と前記
コイル部の略中心を通る平面の両側にそれぞれ配置され
ている一対の電極部を有する真空バルブである。
【0009】請求項3の発明に係る真空バルブは、真空
容器内に電極棒よって対向して接離可能に設けられ、実
質的同一構造を有する一対の電極部における一方が、前
記電極棒に電気的に接触する保持部と、この保持部から
半径方向に導出する一本の腕部を有する接続導体と、一
部に切欠部をもつ環状のコイル部を有し、当該コイル部
の切欠部に面する一端に前記腕部の導出端部が電気的に
接触したコイル電極と、前記コイル電極の他方の電極部
に対向する面に配設され、円板状に形成され、その中央
部分に穴を有する主電極であって、前記コイル電極の切
欠部に対応する位置に当該主電極の他方の電極部に対向
する面の中心を通る直径方向の溝が形成された主電極
と、を具備し、一方の電極部のコイル電極の切欠部とそ
れに対応する他方の電極部のコイル電極の切欠部が対向
して配設され、一方の電極部におけるコイル部と腕部の
接続位置が他方の電極部におけるコイル部と腕部の接続
位置に対して前記切欠部を挟んで点対称の位置となる一
対の電極部を有する真空バルブである。
【0010】請求項4、5、6、7の発明に係る真空バ
ルブは、コイル電極のうち外周部を囲むコイル部を、主
電極背部へ突出させ主電極に当設したものである。ま
た、主電極背部に当設して支持する補強材の当設面に
は、良導電体を形成した。更に、コイル導体のコイル部
に当設している主電極の円周方向部分に沿って、その内
径側に高抵抗部を設けた。また、主電極の半径方向に沿
って高抵抗部を設けた。
【0011】請求項8の発明に係る真空バルブは、真空
容器内に電極棒を介して接離可能に設けられて電路の開
閉を行う一対の電極部における少なくとも一方が、実質
的に円板状に形成され、アーク発生時の電流を外周に沿
って流す円弧状の外周部と放射状の溝により形成された
案内部とを有する主電極と、前記電極棒に接触した保持
部と、前記保持部から放射状に導出した複数の腕部と、
前記各腕部に連なり実質的に同一円周上に配設され前記
主電極の外周部に接触した複数のコイル部とを有するコ
イル電極と、を具備し、前記コイル電極の前記腕部と対
応する位置にある前記主電極の前記案内部がアーク発生
時の電流を実質的に逆方向に流す流路となる真空バル
ブ。
【0012】請求項9の発明に係る真空バルブは、真空
容器内に電極棒を介して接離可能に設けられて電路の開
閉を行う一対の電極部における少なくとも一方が、実質
的に円板状に形成された主電極と、前記電極棒に接触し
た保持部と、前記保持部から放射状に導出した複数の腕
部と、前記各腕部に連なり実質的に同一円周上に配設さ
れた複数のコイル部と、前記コイル部の端部に設けられ
前記主電極と電気的に接触した接触部とを有するコイル
電極と、を具備し、前記コイル電極の前記腕部と対応す
る位置にある前記主電極の半径方向の部分がアーク発生
時の電流を実質的に逆方向に流す流路となる真空バル
ブ。
【0013】請求項10の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に電極棒を介して接離可能に設けられて電路の
開閉を行う一対の電極部における少なくとも一方が、実
質的に円板状に形成された主電極と、前記電極棒に接触
した保持部と、前記保持部から放射状に導出した複数の
腕部と、前記各腕部に連なり実質的に同一円周上に配設
された複数の第1のコイル部と、前記第1のコイル部に
連なり前記第1のコイル部により形成される円弧より半
径の大きい同一円周上に配設された複数の第2のコイル
部、前記第2のコイル部の端部に設けられて前記主電極
と電気的に接触した接触部とを有するコイル電極と、を
具備し、前記コイル電極の前記腕部と対応する位置にあ
る前記主電極の半径方向の部分がアーク発生時の電流を
実質的に逆方向に流す流路となる真空バルブ。
【0014】請求項11の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に対向して互に接離するように配設され実質的
な同一構造を有する一対の電極部のそれぞれが、実質的
な同一円上に沿って形成された円弧状の複数のコイル部
を有するコイル電極と、前記コイル電極の各コイル部と
電気的に接続された円弧状の腕とその腕に連なり半径方
向に前記の円の実質的に中心の方に向って延設された直
線状の腕とを有する主電極を具備しており、一方の電極
部の直線状の腕が対向して配設された他方の電極部にお
ける直線状の腕に対して実質的に同一方向に設けられて
いる。
【0015】請求項12の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に対向して互に接離するように配設され実質的
な同一構造を有する一対の電極部のそれぞれが、実質的
な同一円上に沿って形成された円弧状の複数のコイル部
を有するコイル電極と、前記コイル電極の各コイル部と
電気的に接続された円弧状の腕とその腕に連なり屈曲さ
れた腕とを有する主電極を具備しており、前記一対の電
極部が対称的に配設されて、アーク発生時において一方
の前記電極部の屈曲された腕へ流れ込む半径方向の電流
の流路が他方の電極部における屈曲された腕へ流れ込む
半径方向の電流の流路に対して対向して配設され実質的
に同一方向に導出している。
【0016】請求項13の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に対向して互に接離するように配設され実質的
な同一構造を有する一対の電極部のそれぞれが、実質的
な同一円上に形成された円弧状の複数のコイル部と、前
記コイル部の端部において対向する電極部の方へ突出し
た接触部とを有するコイル電極と、前記コイル電極の各
接触部と円周部近傍で電気的に接触した円板状の主電極
を具備しており、一方の前記電極部の複数の接触部が対
向して配設された他方の電極部の複数の接触部に対して
対向するように配設されている。
【0017】請求項14の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に電極棒によって接離可能に対向して設けられ
た一対の電極部における少なくとも一方が、前記電極棒
に電気的に接触した保持部と、前記保持部から放射状に
導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実質的に同一
円上に配設された複数の円弧状のコイル部とを有し、前
記コイル部における他方の電極部に対向する面の外周部
が曲面に形成されたコイル電極と、前記コイル電極のコ
イル部により構成される円より小さい直径を有して前記
コイル電極の対向する面に配設され、前記コイル部の外
周部の曲面に実質的に連続する曲面を有する主電極とを
具備する。
【0018】請求項15の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に電極棒によって接離可能に対向して設けられ
た一対の電極部における少なくとも一方が、前記電極棒
に電気的に接触した保持部と、前記保持部から放射状に
導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実質的に同一
円上に配設された複数の円弧状のコイル部と、前記コイ
ル部の端部に形成され他方の電極部に向って突設された
複数の接触部とを有するコイル電極と、前記コイル電極
の前記接触部と電気的に接触し、他方の電極部に対向す
る面の外周部が曲面に形成された保持導体と、前記コイ
ル電極のコイル部により構成される円より小さい直径を
有して前記保持導体の対向する面に配設され、前記保持
導体の外周部の曲面に実質的に連続する曲面を有する主
電極とを具備する。
【0019】請求項16の発明に係る真空バルブは、真
空容器内に電極棒によって接離可能に対向して設けられ
た一対の電極部における少なくとも一方が、前記電極棒
に電気的に接触した保持部と、前記保持部から放射状に
導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実質的に同一
円上に配設された複数の円弧状のコイル部とを有し、前
記コイル部における他方の電極部に対向する面の外周部
が曲面に形成されたコイル電極と、前記コイル電極の対
向する面上に突設された少なくとも一つの主電極であっ
て、前記コイル電極のコイル部により構成される円より
小さい直径を有し、当該主電極における他方の電極部に
対向する面の外周部が曲面に形成された少なくとも一つ
の主電極とを具備する。
【0020】請求項17の発明に係る真空バルブは、縦
方向磁界を発生させるコイル部を有するものにおいて、
アークが発生する主電極の大きさを、アークが拡散する
に必要な軸方向磁界強度を有する範囲内に配置したもの
である。
【0021】請求項18、19、20、21、22、2
3、24、25の発明に係る真空バルブは、主電極の裏
側に良導電体を配置し、この良導電体に高抵抗帯を設け
たものである。そしてこの高抵抗帯は、例えば良導電体
の外周端部に達しないクロス状のスリット(高抵抗部)
であったり、また半径方向スリットと円周方向スリット
をつなげたものであったり、また良導電体を複数個に分
割するものや櫛状のものであったり、更に外周端部から
中心部にまで達しない形状のものであったりする。
【0022】請求項26、27、28、29、30、3
1の発明に係る真空バルブは、主電極間に軸方向磁界を
発生させる円周状のコイル部を備えたものにおいて、こ
の円周状コイル部を被覆するコイルカバーを設け、また
このコイルカバーは主電極表面に表われるスリット部も
被覆するようにした。そして、このコイルカバーとし
て、耐電圧特性の良い材料で構成するか、又は主電極よ
りアーク電圧の高い材料で構成した。
【0023】
【作用】請求項1、2、3の発明の真空バルブによれ
ば、真空容器内に電極棒を介して対向して配設され、接
離可能な一対の電極部における一方の電極部において、
アーク発生時の電流は電極棒から接続導体の腕部を通っ
てコイル電極のコイル部へ流れて主電極のアーク発生点
へ流れる。各主電極にはその外周部から中心を通る直径
方向の溝が形成されているため、主電極におけるアーク
発生時の電流はその溝を迂回して流れ、主電極における
電流は略円弧状の軌跡を描いて流れる。このため、主電
極間には軸方向磁界が発生する。
【0024】請求項4、5、6、7の発明の真空バルブ
によれば、コイル電極のコイル部を主電極背部へ突出さ
せて主電極に当設したので、コイル部と主電極表面及び
主電極空間への距離が短くなり、主電極間の軸方向磁界
強度を高めることができ、磁束漏れを少なくし磁界分布
を良好にすることができる。また、補強材上面に良導電
体を形成することにより、電流を抵抗値の高い主電極を
通じてコイル部先端に流すのではなく、一旦主電極を貫
通させ背部の良導電体に流すことにより、コイルに流れ
る電流を漏れなくする。更に、円周方向の高抵抗部を設
けることにより、主電極において半径方向に漏れる電流
を低減し、磁界強度及び分布を良好にする。また、半径
方向の高抵抗部を設けることにより、うず電流による影
響を低減する。
【0025】請求項8、9、10の発明の真空バルブ
は、遮断時における固定側電極部と可動側電極部間に流
れる電流が、固定側電極部と可動側電極部のそれぞれに
おいて、コイル電極の半径方向に延設された腕部と円周
方向に延設されたコイル部とを流れる。同時に主電極の
案内部を流れる半径方向の電流は、コイル電極の腕部を
流れる電流に対して実質的に逆方向に流れるため、コイ
ル電極の腕部を流れる電流により発生する磁界は、主電
極の案内部を流れる半径方向の電流により発生する磁界
により打ち消される。
【0026】請求項11、12、13の発明の真空バル
ブによれば、一対の電極部である固定側電極部と可動側
電極部間に流れるアーク発生時の電流が、固定主電極と
可動主電極のそれぞれの所定位置において、円周方向と
半径方向に流れるように規制されるが、固定主電極に流
れる半径方向の電流は可動主電極に流れる半径方向の電
流に対して対向する位置において実質的に逆方向に流れ
る。このため、固定主電極に流れる半径方向の電流によ
る磁界は、対向する可動主電極に流れる半径方向の電流
による磁界により実質的に打ち消される。
【0027】請求項14、15、16の発明の真空バル
ブは、対向して配設された一対の電極部における対向面
の外周部が曲面に形成され、かつ電極部を構成するコイ
ル電極の対向面に設けられた円板状の主電極がコイル電
極の直径より小さく形成されているため、電極間の電界
は緩和され、かつアーク発生時の電流が対向して配設さ
れたコイル電極において円弧状の軌跡を描いて流れて電
極間に軸方向磁界を発生させる。
【0028】請求項17の発明の真空バルブによれば、
アークが発生する主電極の全面においてアーク拡散を維
持するに充分な縦磁界強度を有するため、アークの局部
的集中を防ぎ、アークを全面に均一に拡散させて遮断性
能を向上させる。
【0029】請求項18、19、20、21、22、2
3、24、25の発明による真空バルブは、主電極裏側
に配置された良導電体に流れる電流を、その良導電体に
形成する高抵抗帯の形状に工夫を加えることによって制
御し、軸方向磁界の分布・強度の向上やうず電流の低減
を図る。即ち、良導電体を流れるうず電流を低減した
り、また良導電体を流れる電流(主電流とうず電流)に
より発生する磁界が、コイル電極を流れる電流により発
生する軸方向磁界と同方向となるようにしたり、更に発
弧したアークを速やかに拡散したりする。
【0030】請求項26、27、28、29、30、3
1の発明の真空バルブは、コイル電極の円弧部やスリッ
ト部のような耐電圧性能を低下させる電界の高い領域を
コイルカバーにより被覆するなどして、主電極間に露出
しないように構成し、あるいは上記領域にアークが発生
しないようにして、電極全体としての耐電圧特性を高め
るようにした。
【0031】
【実施例】
実施例1 以下、請求項1の発明に係る真空バルブの実施例1を図
を参照して説明する。図1は実施例1の真空バルブにお
ける電極部を示す斜視図であり、図2は図1の電極部の
分解斜視図である。図1に示す真空バルブの電極部は、
真空容器内に配設されて、操作機構部(図示せず)によ
り接離動作するよう構成されている。図1に示す電極部
は、真空容器に絶縁固定された固定電極部20と、操作
機構部(図示せず)の駆動により上下動作して接離動作
する可動電極部30とにより構成されており、固定電極
部20と可動電極部30は実質的に同一の構造を有して
おり、その一方を上下に倒立させて相対向して配置した
ものである。図2の分解斜視図に示すように、固定電極
部20は固定電極棒5、固定接続導体11、支持部材1
2、固定コイル電極13、固定主電極14により構成さ
れており、可動電極部30は可動電極棒8、可動接続導
体15、支持部材16、可動コイル電極17、可動主電
極18により構成されている。固定電極部20と可動電
極部30は前記のように同一構造を有しているため、以
下、固定電極部20の構成について詳細に説明する。
【0032】図2に示すように、固定接続導体11は、
固定電極棒5の先端部5aに嵌合されるリング状の保持
部11aと、この保持部11aから半径方向外方に導出
する一本の腕部11bを有している。固定コイル電極1
3の外周部に設けられているリング状のコイル部13a
には円周の一部を切断することによって切欠部61が形
成されている。前記腕部11bの外方端部は前記切欠部
61の近傍の接続部13zにおいて、コイル部13aに
電気的に接続されている。すなわち、コイル部13aは
一部に切欠部61を有する環形状であり、前記腕部11
bの外方端部はコイル部13aの一方の端部内側に接続
されている。固定コイル電極13のコイル部13aの内
側には環内部13bが形成されており、この環内部13
bの軸方向の厚みは前記コイル部13aの軸方向の厚み
より薄く形成されている。環内部13bには、コイル部
13aの切欠部61に連なり環内部13bの中心を通る
直線状(直径上)の溝40が形成されており、溝40の
長さはコイル部13aの内径と実質的に同等又はそれ以
下に形成されている。また、環円部13bの中心におい
て溝40に直交する溝50が形成されており、溝50の
長さはコイル部13aの内径と実質的に同等又はそれ以
下に形成されている。固定電極部20のコイル部13a
と腕部11b間を接続する接続部13zと、前記可動電
極部30のコイル部17aと腕部15b間を接続する接
続部17zは、対向する切欠部61、61と前記コイル
部13a、17aの中心を通る平面の両側にそれぞれ配
置されている。
【0033】図2に示すように、支持部材12は固定コ
イル電極13の環内部13bに形成された凹部13cに
当接して固定コイル電極13を支持しており、その材料
は例えばステンレス鋼等の高抵抗材により形成されてい
る。支持部材12において軸方向に突設された棒状の軸
部分は固定電極棒5の先端部5aに形成された穴に嵌入
固定されるよう構成されている。固定コイル電極13の
可動電極部30に対向する面に配設される円板状の固定
主電極14には、前記固定コイル電極13に形成された
溝40、50と同一形状の溝60、70が形成されてお
り、固定コイル電極13の溝40、50と固定主電極1
4の溝60、70がそれぞれ重なるように、固定主電極
14は固定コイル電極に固定されている。図2に示すよ
うに、固定主電極14と可動主電極18のそれぞれの対
向する面の略中央には、接触用凸部80が形成されてお
り、対向する主電極間のアーク発生部位となっている。
【0034】固定主電極14、可動主電極18、接触用
凸部80は、真空バルブの容量、使用目的等に応じて次
に示す各種材料により形成される: (1)大容量の真空バルブに用いる場合は、Cu−Cr
系やCu−Co系の接点材料、(2)高耐圧の真空バル
ブに用いる場合は、Cu−W系やCu−Cr(全体に対
して50wt%以上)系の接点材料、(3)接点の溶着
作用の防止に特に留意する場合は、Cu−Cr系やCu
−Co系の接点材料中に添加物として低融点材料(B
i、Sb、Pb又はTe等)を含めた接点材料、(4)
サージの発生を抑制する場合は、Cu−Cr系の基材に
低融点材料(Bi、Sb、Pb又はTe等が全体に対し
て20wt%以下)を含めた接点材料や、AgWC系
(添加物としてCo、Ni又はFe等が全体に対して5
wt%以下)の接点材料。
【0035】次に、上記のように構成された実施例1の
真空バルブの電極部におけるアーク発生時の電流の流れ
について、図2を用いて説明する、。図2に示すよう
に、固定主電極14と可動主電極18の間にアークAが
発生した場合において、電流は、例えば固定電極棒5か
ら固定接続導体11を介してコイル部13aへ流れてア
ーク発生点へ到り、可動側電極部30においてはアーク
発生点から可動主電極18の半径方向へ流れてコイル部
17aを通り、コイル部17aの端部から可動接続導体
15を流れて可動電極棒8へ到る。
【0036】上記のように、アーク発生時の電流は、電
気抵抗の低い材料で形成された各コイル電極13、17
の円周部分にあるコイル部13a、17aを通るため、
そのときの電流は同方向で実質的な円弧状の軌跡を描
く。このため、アーク発生時の主電極間には軸方向磁界
が発生する。図3及び図4は、上記実施例1における電
極部の変形例を示す斜視図である。図3に示す電極部の
固定主電極85及び可動主電極86のそれぞれの対向す
る面には複数の接触凸部80aが形成されており、電極
間におけるアーク発生部位を特定している。図4に示す
電極部は平板状の固定主電極92と可動主電極93によ
り構成されており、電極構造の簡素化を図ったものであ
る。
【0037】上記実施例1における電極部に形成された
溝は+(クロス)形に形成されたものを示したが、本発
明はこの形状に特定するものではなく、図5、図6、図
7に示すような溝を電極部に形成しても上記実施例1と
同様の効果を奏する。図5、図6、図7は、各主電極及
び各コイル電極に形成される溝の形状を示した図であ
り、電極部における主電極だけを取り出して示す平面図
である。図5に示す主電極88は直線状の溝82のみが
形成されたものであり、図6に示す主電極89はY字状
の溝83が形成されたものである。図7の主電極90は
星形の穴84をその略中央に形成したものであり、主電
極90の外周部の一部(図7における下部)に切欠部6
2が形成されている。以上のように各主電極及びコイル
電極を以上のように構成することにより、アーク発生時
に各主電極を流れる電流は、電気抵抗の低いコイル電極
のコイル部を通って略円弧状の軌跡を描くため、上記の
ような電極部を有する真空バルブの電極間には軸方向磁
界が発生して、プラズマアークは効果的に拡散される。
さらに、本実施例の真空バルブは電極間の電気抵抗が低
いために、大電流遮断用として用いることができる。
【0038】実施例2 以下、請求項2の発明に係る真空バルブの実施例2を図
8を参照して説明する。図8は実施例2の真空バルブに
おける電極部を示す斜視図である。図8において、前述
の実施例1における部品と同じ構造、機能を有するもの
については、同じ符号を付してその説明は省略する。図
8に示す実施例2の真空バルブは、真空容器内に対向し
て配設された一対の電極部の固定電極部20と可動電極
部30が実質的に同一構造を有して接離可能に構成され
ている。
【0039】実施例2の真空バルブについて、前述の実
施例1と異なる点について以下に述べる。実施例2の固
定電極部20と可動電極部30のそれぞれの主電極9
4、95は、溝が形成されていない実質的に平坦な円板
状の金属板により構成されている。主電極94、95は
溝の形成された各コイル電極13、17の対向する面に
配設されている。また、円板状の各主電極の対向する面
の縁部は曲面により構成されており、各主電極間におけ
る電界の集中は緩和されている。なお、実施例2の各主
電極94、95は、前述の実施例1で述べた主電極と同
じ材料により構成されている。
【0040】次に、上記のように構成された実施例2の
真空バルブの電極部におけるアーク発生時の電流の流れ
について説明する。固定主電極94と可動主電極95の
間にアークAが発生した場合において、電流は抵抗値の
小さい各コイル電極13、17の外周部にあるコイル部
13a、17aを流れる。このため、アーク発生時の電
流は、各電極部において円弧状の軌跡を描いて流れ、電
極間に均一な軸方向磁界を発生させて、プラズマアーク
を高効率で拡散する。また、実施例2の各主電極94、
95は、平板な形状であり、かつそれぞれの対向する面
の縁部が曲面により構成されているため耐電圧性能の優
れた真空バルブとなっている。
【0041】実施例3 以下、請求項3の発明に係る真空バルブの実施例3を図
9を参照して説明する。図9は実施例3の真空バルブに
おける電極部を示す斜視図である。図9において、前述
の実施例1における部品と同じ構造、機能を有するもの
については、同じ符号を付してその説明は省略する。図
9に示す実施例3の真空バルブは、真空容器内に対向し
て配設された一対の電極部の固定電極部20と可動電極
部30が実質的に同一構造を有して接離可能に構成され
ている。
【0042】実施例3の真空バルブについて、前述の実
施例1と異なる点について以下に述べる。実施例3の各
電極部における各主電極96、97と各コイル電極9
1、87には、その中心部を通る放射状の溝60、70
の他に、各主電極96、97と各コイル電極91、87
の中央部分に穴81が形成されている。各主電極96、
97及び各コイル電極91、87を機械的に支持する支
持部材は前記穴81を塞ぐように穴81の直径より大き
く形成されている。次に、上記のように構成された実施
例3の真空バルブの電極部におけるアーク発生時の電流
の流れについて説明する。実施例3の各主電極96、9
7及び各コイル電極91、87にはその中央部分に穴8
1が形成されているため、遮断時に発生するアークは中
央部分に発生せず、各主電極96、97の円周部近傍に
発生する。このため、アーク発生時の電流は各主電極9
6、97の円周部背面に設けられている各コイル部91
a、87aへ速やかに流れて、各主電極96、97に流
れる電流の軌跡は実質的な円形状に近似した形となる。
この結果、遮断時の電極間には均一な軸方向磁界が発生
してプラズマアークを高効率で拡散する。
【0043】実施例4 図10は請求項4、5、6、7の発明に係る実施例4の
真空バルブにおける固定電極部20と可動電極部30の
電極構造を示す分解斜視図である。固定電極部20と可
動電極部30は実質的に同一構造を有しているために、
以下は可動電極部30について説明する。図10におい
て、43は導体で構成されたコイル電極であり、その中
心部には電極棒8の先端部8aに嵌合されるリング状の
保持部43aを有し、この保持部43aから半径方向外
方に4本の腕部43bが伸びている。そして、43cは
上記腕部43bの先端から同一円周方向に伸びる円弧状
のコイル部であり、このコイル部43cはその上面43
d全面が円板状の主電極41の背面に接触するように軸
方向に突出して形成されている。42は主電極41の背
面を機械的に支持する支持部材で、その主体は例えばス
テンレス鋼等の高抵抗材により形成されており、その軸
方向に突設された棒状部42aは電極棒8の支持穴8b
に挿入固定されている。その支持部材42における円板
状の支持部42bは主電極41の中央部を支持してい
る。
【0044】次に、上記実施例4の動作を図11を用い
て説明する。図11の(a)は固定電極部20と可動電
極部30を相対向させた状態を示す斜視図であり、図1
1の(b)は可動電極部30の中心軸で分割された断面
図である。可動主電極41aにおいて発生したアークA
のアーク発生点Pからの電流は、図の点線で示すよう
に、可動主電極41aの半径方向に向かって放射状に流
れ、可動コイル電極43のコイル部43cに達すると、
可動主電極41aより抵抗の小さいコイル部43cの内
部を通り、図11の(b)に示す可動コイル電極43の
腕部43b→保持部43aを経て可動電極棒8に流れ
る。また、固定主電極41b側でも点線矢印で示された
方向の電流が流れる。そして上記のように電流が流れる
ことにより、主電極間に軸方向磁界が発生してアークの
拡散が行われる。
【0045】上記実施例4の真空バルブにおいては、 (1)各コイル電極43におけるコイル部43cの主電
極接触面43dと主電極41a、41bとが密着してい
るので、コイル電極43のコイル部43cから主電極表
面までの距離が短くなり、主電極間の軸方向磁界強度を
高めることができ、また、磁束漏れも生じにくい構造と
なり磁界分布が良好になる。即ち、実施例4の真空バル
ブによれば強力かつ良好な磁界分布を有する軸方向磁界
を発生させることができるので、アークを全面拡散する
能力が高まり、遮断性能がさらに向上する効果がある。 (2)また、各コイル部43cの主電極接触面全面がそ
れぞれの主電極41a、41bの背部に接合されている
ので、機械的強度がさらに強くなる。
【0046】実施例5 上記実施例4における支持部材42の主電極41と接触
する面42bに、図12の(a)に示すように例えばク
ロス型の良導電体44を形成すると、アーク発生点Pか
らの電流は、その大部分が支持部材42の上面に形成し
たクロス型の良導電体44に案内されて、コイル部43
cの先端部に流れ込み、コイル電極43の腕部43b→
保持部43aを経て電極棒8に流れる。即ち、支持部材
42の上面に設けた良導電体44は、主電極41に発生
したアーク発生時の電流をできる限りコイル部43c先
端に導き、コイル部43cに流れる電流を増大させ磁界
強度を高める働きをする。よって、その形状はコイル部
43cに効果的に電流を流すならクロス型でなくても良
く、例えば図12の(b)に示すような円板形状であっ
ても良い。なお、この良導電体44はアーク発生時にお
ける電極間抵抗の低減を図るとともに、主電極41から
の支持部材42を通り電極棒8に漏れる電流を抑制する
働きもする。図12の(c)は可動電極部の部分断面図
である。
【0047】実施例6 図13の(a)と(b)は請求項4、5、6、7の発明
に係る実施例6の真空バルブの電極構造を示した斜視図
及び部分断面図である。図13の(a)において、高抵
抗部45はコイル電極43のコイル部43cに当設して
いる主電極41a、41bの円周方向部分の内径側に沿
って設けられており、溝又はステンレス等の高抵抗部材
により形成されている。図13に示す高抵抗部45は溝
により構成されたものを示す。この円周方向の高抵抗部
45により形成される円周方向に伸びる主電極41a、
41bの腕は、その先端部が半径方向に伸びるコイル電
極43の腕部43bの導出位置に対応しており、その根
本部がコイル電極43のコイル部43cの先端部に対応
する位置に配置されている。また、46は主電極41の
半径方向に設けられた高抵抗部(溝又はステンレス等の
高抵抗部材、図13は溝により構成されたもので示
す。)である。その他の構成は前述の実施例4と同様で
あるので説明を省略する。実施例6の真空バルブにおい
て、円周方向の高抵抗部45は、電流をできる限りコイ
ル電極43のコイル部43cに沿って流れるように設け
たものであり、このために、電極間の磁界強度は強くな
り、かつ均一となる。また、従来の真空バルブにおい
て、コイル電極により軸方向磁界を発生させると、この
磁界により主電極上にうず電流が生じ、そのうず電流に
よる逆方向磁界が軸方向磁界を減少させる。しかし、実
施例6の半径方向の高抵抗部46は、主電極41a、4
1b上におけるうず電流の発生を抑制して軸方向磁界の
減少を防止する働きをする。
【0048】請求項4、5、6、7の発明におけるその
他の実施例 その他の実施例の真空バルブは、アーク発生時の電極端
子間の抵抗を低減し、アークの発生部位を限定するため
に図14(a)の斜視図と(b)の部分断面図に示すよ
うに主電極41a、41bの接触面中央部に凹部47を
形成したものや、図15の斜視図に示すように凸部48
を形成したものがある。更に、上記実施例6ではコイル
電極の腕部43d及びコイル部43cが4本形成した電
極で示したが、操作条件や接点材料の変化、又、遮断電
流値の大きさにより磁界の強度を変化させたい場合に
は、コイル電極43の腕部43b及びコイル部43cの
本数を変える事により磁界の強さを変化させる事ができ
るとともに、上記実施例6と同様な効果を奏する。
【0049】実施例7 従来の真空バルブは図59及び図60に示したように、
遮断時に発生したアークによる電流が各電極においてそ
の円周方向に流れて電極間に軸方向磁界を発生させてい
るが、それぞれの電極には円周方向以外の電流も流れて
いるため、電極間には均一な軸方向磁界が発生せず、プ
ラズマアークを効率高く拡散することが困難であった。
請求項8、9、10の発明は、電極間における軸方向磁
界を均一にし、電極間のプラズマアークを高効率で拡散
することのできる真空バルブを得るものであり、以下に
その詳細を説明する。以下、請求項8の発明に係る真空
バルブの実施例7を図を参照して説明する。図16は実
施例7の真空バルブにおける電極部を示す斜視図であ
り、図17は図16の電極部における可動電極部114
の分解斜視図であり、図18は図17の可動電極部11
4の断面図である。図16に示す真空バルブの電極部
は、真空容器内に配設されて、操作機構部(図示せず)
により接離動作するよう構成されている。図16に示す
電極部は、真空容器に絶縁固定された固定電極部113
と、操作機構部(図示せず)の駆動により上下動作して
接離動作する可動電極部114とにより構成されてお
り、固定電極部113と可動電極部114は実質的に同
一の構造を有している。図17の分解斜視図に示すよう
に、可動電極部114は可動電極棒8、コイル電極13
0、主電極131、支持部材132により構成されてい
る。
【0050】図17に示すように、コイル電極130
は、その中心部に可動電極棒8の先端部8aに嵌合され
るリング状の保持部130aを有し、この保持部130
aから半径方向外方(放射状)に4本の腕部130b、
130b、130b、130bが導出している。保持部
130aから導出する腕部130bは2ヵ所において略
直角に屈曲しており、この腕部130bの外方端は円弧
状のコイル部130cの一端に連なり、前記腕部130
b内の保持部130aからの放射状の導出部分130d
はコイル部130cの他端に向って導出している。それ
ぞれの腕部130b、130b、130b、130bに
連なる4つのコイル部130c、130c、130c、
130cは実質的に同一円周上に形成されており、これ
らのコイル部130c、130c、130c、130c
の上面は、それぞれの全面において円板状の主電極13
1の背面に接触するように、前述の保持部130aや腕
部130bより上方へ突出するよう構成されている。図
18の断面図に示すように、支持部材132は主電極1
31の背面に当接して主電極131を機械的に支持して
おり、その主体は例えばステンレス鋼等の高抵抗材によ
り形成されている。支持部材132において、軸方向に
伸びる棒状の軸部分132aは可動電極棒8の先端部8
aに形成された支持穴8bに嵌入固定されるよう構成さ
れている。
【0051】図17において、コイル電極130の上部
に配設される円板状の主電極131には、円弧状に導出
する4つの外周部131a、131a、131a、13
1aが形成されており、この4つの外周部131a、1
31a、131a、131aは実質的に同一円周上に形
成されている。これらの外周部131aは前記コイル電
極130のコイル部130cのそれぞれの上面に重なる
よう配設されている。また、主電極131には、放射状
の溝190が形成されており、この溝190によりアー
ク発生点となる中心部分近傍から前記外周部131aへ
連なる案内部131bが形成されている。
【0052】次に、上記のように構成された実施例7の
真空バルブの電極部において、アーク発生時における電
流の流れについて図19を用いて説明する。図19は図
17の可動電極部114の主電極131とその背面にあ
るコイル電極130を示す平面図である。可動電極部1
14が固定電極部113から開離した遮断時において、
アークAが図16に示す主電極131の略中央(点Pで
示す。)に発生した場合、電流は主電極131とコイル
電極130を電流径路Rに沿って可動電極棒8へ流れ
る。すなわち、この電流は、主電極131において案内
部131bを通って半径方向へ流れ、主電極131の外
周部131aとコイル電極130のコイル部130c→
腕部130b→保持部130a→可動電極棒8へと流れ
る。一方、このときの固定電極部113においては、図
16において矢印Lで示すように、電流が固定電極棒5
からコイル電極120の保持部120a→腕部120b
→コイル部120cと主電極121の外周部121aを
通って主電極121の案内部へ流れる。主電極121に
おける電流は、この案内部を半径方向に流れて、アーク
Aの発生点Pへ流れる。
【0053】図19の可動電極部114の平面図に示す
ように、主電極131の案内部131bを半径方向に流
れるアーク発生時の電流は、その背面に配設されたコイ
ル電極130の腕部130bに流れる電流に対して実質
的に逆方向に流れており、その電流値は実質的に同一で
ある。このため、主電極131の案内部131bを半径
方向へ流れる電流により発生する磁界は、コイル電極1
30の腕部130bに流れる電流の磁界により打ち消さ
れ、同様に、固定側電極部113の主電極121におけ
る案内部を半径方向に流れる電流による磁界は、コイル
電極120の腕部120bに流れる電流の磁界により打
ち消される。上記のように、各主電極121、131に
おける半径方向に流れるアーク発生時の電流による磁界
は、コイル電極120、130の腕部120b、130
bに流れる電流による磁界により相殺され、コイル電極
120、130のコイル部120c、130c及び主電
極121、131の外周部121a、131aに流れる
電流による軸方向磁界が発生し、各主電極間には均一な
軸方向磁界が顕在化し、遮断時に発生したプラズマアー
クは高効率で拡散される。
【0054】実施例8 以下、請求項9の発明に係る真空バルブの実施例8を図
を参照して説明する。図20は実施例8の真空バルブに
おける電極部を示す斜視図であり、図21は図20の可
動電極部124の分解斜視図である、各図において、前
述の実施例7における部品と同じ構造、機能を有するも
のについては、同じ符号を付してその説明は省略する。
図20において、真空容器内に対向して配設された固定
側電極部123と可動側電極部124は、実質的同一構
造を有して接離可能に構成されている。図21に示すよ
うに、可動電極部124は、可動電極棒8、支持部材1
32、コイル電極150、主電極151により構成され
ている。
【0055】コイル電極150は、その中心部に可動電
極棒8の先端部8aに嵌合されるリング状の保持部15
0aを有し、この保持部150aから半径方向外方に4
本の腕部150b、150b、150b、150bが導
出している。腕部150bは、前述の第7実施例と同じ
ように、2ヵ所において略直角に屈曲してコイル部15
0cに連なっている。それぞれの腕部150bに連なる
4つのコイル部150c、150c、150c、150
cは実質的に同一の円周上に形成されている。図21に
示すように、腕部150bから連なるコイル部150c
の端部には、上方へ突出する接触部150dが形成され
ており、この接触部150dが主電極151の背面に接
触するよう構成されている。図21に示すように、コイ
ル電極150の保持部150aから導出する各腕部15
0bは、他の腕部150bに連なる接触部150dの方
向に実質的に導出しており、屈曲部分を介してコイル部
150cへ連なるよう構成されている。コイル電極15
0の接触部150dにより接触される主電極151は、
前述の第7実施例の主電極131と同じように真空バル
ブの容量、使用目的等に応じて各種材料により構成され
て、円板状に形成されている。
【0056】次に、上記のように構成された実施例8の
真空バルブの電極部において、アーク発生時における電
流の流れについて説明する。可動電極部124が固定電
極部123から開離した遮断時において、アークAが主
電極151の図20及び図21に示す位置に発生した場
合、電流は主電極151とコイル電極150を矢印Lで
示す方向へ流れる。すなわち、この電流は、主電極15
1においてその半径方向へ流れて、コイル電極150の
接触部150d→コイル部150c→腕部150b→保
持部150a→可動電極棒8へと流れる。一方、固定電
極部123においては、アーク発生時の電流は固定電極
棒5から保持部140a→腕部140b→コイル部14
0c→接触部140d→固定側の主電極141へと流
れ、この主電極141においてその半径方向に流れる。
【0057】図21に示すように、遮断時において主電
極151を流れる電流は、接触部150dを通してコイ
ル部150c及び腕部150bに流れており、このと
き、腕部150bを流れる電流の方向は主電極151に
おいて流れる半径方向の電流の向きと実質的に逆方向で
あるため、主電極151において流れる半径方向の電流
により発生する磁界は、コイル電極150の腕部150
bに流れる電流の磁界により実質的に打ち消される。ま
た、固定電極部123においても主電極141における
半径方向に流れる電流による磁界は、コイル電極140
の腕部140bに流れる電流の磁界により実質的に打ち
消される。上記のように、コイル電極140、150の
腕部140b、150bの導出方向を主電極141、1
51において流れるアーク発生時の電流の向きに実質的
に一致させることにより、遮断時の主電極間には、均一
な軸方向磁界が発生し、遮断時に発生するプラズマアー
クは有効に拡散される。
【0058】実施例9 以下、請求項10の発明に係る真空バルブの実施例9を
図を参照して説明する。図22は実施例9の真空バルブ
における電極部のコイル電極160を示す平面図であ
る。実施例9において、コイル電極160以外は、前述
の実施例8の真空バルブの電極部と同じ構成である。図
22に示すように、実施例9のコイル電極160は、そ
の中心部に可動電極棒に嵌合されるリング状の保持部1
60aを有し、この保持部160aから半径方向外方に
4本の腕部160b、160b、160b、160bが
導出している。実施例9のコイル電極160は、腕部1
60bに連なって第1のコイル部160c及び第2のコ
イル部160dが屈曲部分を介して形成されており、4
つの第1のコイル部160c、160c、160c、1
60c及び4つの第2のコイル部160d、160d、
160d、160dはそれぞれが実質的に同一の円周上
に形成されている。したがって、実施例9のコイル電極
160のコイル部は2重構造を有するよう構成されてい
る。
【0059】第2のコイル部160dの各端部には、前
述の実施例8のコイル部150cと同様に、接触部16
0eがそれぞれ突設されており、この接触部160eが
主電極の背面に接触するよう構成されている。また、保
持部160aから導出する腕部160bは、他の腕部1
60bに連なる接触部160eの方向に導出するよう構
成されている。上記のように、コイル電極160の腕部
160bの実質的な導出方向を主電極において流れるア
ーク発生時の電流の向きと実質的に一致させるととも
に、コイル電極160を2重構造とすることにより、電
極間には磁界強度の大きい均一な軸方向磁界が発生し、
プラズマアークは高効率で拡散される。尚、上記実施例
7、8、9ではコイル電極の腕部が4本で構成されたも
ので説明したが、本発明の真空バルブにおける腕部は4
本に限定されるものではなく、複数本であれば上記各実
施例7、8、9と同様の効果を奏する。
【0060】実施例10 以下、請求項11の発明に係る真空バルブの実施例10
を図を参照して説明する。図23は実施例10の真空バ
ルブにおける電極部を示す斜視図であり、図24は図2
3の電極部の分解斜視図である。図23に示す真空バル
ブの電極部は、真空容器内に配設されて、操作機構部
(図示せず)により接離動作するよう構成されている。
図23に示す電極部は、真空容器に絶縁固定された固定
電極部213と、操作機構部(図示せず)の駆動により
上下動作して接離動作する可動電極部214とにより構
成されており、固定電極部213と可動電極部214は
実質的に同一の構造を有している。図24の分解斜視図
に示すように、固定電極部213は固定電極棒5、固定
コイル電極220、固定主電極221、支持部材232
aにより構成されており、可動側電極部214は可動電
極棒8、可動コイル電極230、可動主電極231、支
持部材232bにより構成されている。
【0061】可動電極部214の可動コイル電極230
は、その中心部に可動電極棒8の先端部8aに嵌合され
るリング状の保持部230aを有し、この保持部230
aから半径方向外方(放射状)に4本の腕部230b、
230b、230b、230bが導出している。各腕部
230bの外方端は円弧状の各コイル部230cの一端
に連なっており、これらのコイル部230c、230
c、230c、230cは実質的に同一円周上に形成さ
れている。図24に示すコイル部230c、230c、
230c、230cの上面は、それぞれの全面において
円板状の可動主電極231の背面に接触するように、前
述の保持部230aや腕部230bより上方へ突出する
よう構成されている。
【0062】図24に示すように、可動主電極231に
は円周から中心に向って形成された第1の溝240と、
円周方向に沿って形成された第2の溝250と、この第
2の溝の端より中心に向って形成された第3の溝260
が設けられている。このため、可動主電極231には、
その中心部分から半径方向(放射状)に伸びる第1の腕
231aとその第1の腕231aに連なり円弧状に形成
された第2の腕231bが形成されている。この可動主
電極231に形成された円弧状の4つの第2の腕231
b、231b、231b、231bは実質的に同一円周
上に形成されている。
【0063】可動主電極231の固定主電極221に対
向する面の略中央には接触用凸部234が形成されてお
り、対向する固定主電極221との間のアーク発生部位
となっている。可動電極部214の可動主電極231
は、その背面中央に形成された凹部(図示せず)に嵌着
され可動電極棒8に嵌入固定された支持部材232bに
より機械的に支持されている。可動主電極231は固定
主電極221に対して回動せずに上下動作するよう構成
されており、可動主電極231と固定主電極221は常
に所定位置が対向するよう構成されている。支持部材2
32bは、例えばステンレス鋼等の高抵抗材により形成
されており、アーク発生時における可動主電極231と
可動電極棒8間の直接的な電流の流れを抑制している。
一方、固定電極部213は、上記可動電極部214と実
質的に同一構造を有しており、互いに点対称的に配設さ
れており、固定主電極221の第1の腕221aと可動
主電極231の第1の腕231aはそれぞれ実質的に同
一方向に導出するよう配置されている。
【0064】次に、上記のように構成された実施例10
の真空バルブの電極部におけるアーク発生時の電流の流
れについて、図25を用いて説明する。図25はアーク
発生時における固定主電極221と可動主電極231を
電流が流れた場合を示す平面図である。同図において固
定主電極221及び可動主電極231はそれぞれ固定主
電極221と可動主電極231だけを取り出して示す図
で、何れも図23の軸上上方から見た平面図である。図
25において、点Pはアークの発生点であり、矢印は電
流の流れる方向を示している。図25の上部に示す固定
主電極221における電流の流れは、固定主電極221
の背面にある固定コイル電極220の腕部220bを通
った電流が固定主電極221の第2の腕221bに沿っ
て円周方向に流れる。第2の腕221bを通った電流は
第1の腕221aを通って半径方向へ流れてアーク発生
点Pに向う。このとき、図25の下部に示す可動主電極
231においては、電流がアーク発生点Pから第1の腕
231aを通って半径方向へ流れ、その円周に沿って形
成された第2の腕231bを流れる。可動主電極231
の第2の腕231bを流れた電流は、その背面にある可
動コイル電極230の腕部230bを通り可動電極棒8
へ流れる。
【0065】図25に示すように、固定主電極221に
流れる半径方向の電流L1と可動主電極231に流れる
半径方向の電流L2は、それぞれの対向する位置にあ
り、かつ実質的に逆向きに流れているため、固定主電極
221に流れる半径方向の電流L1により発生する磁界
は、可動主電極231に流れる半径方向の電流L2によ
り発生する磁界により実質的に打ち消される。したがっ
て、電極間には固定主電極221の第2の腕221bと
可動主電極231の第2の腕231bのそれぞれに流れ
る円周方向の電流により均一な軸方向磁界が発生し、遮
断時に発生した電極間のプラズマアークは有効に拡散さ
れる。
【0066】実施例11 以下、請求項12の発明に係る真空バルブの実施例11
を図26を参照して説明する。図26は実施例11の真
空バルブにおける電極部を示す斜視図である。図におい
て、前述の実施例10における部品と同じ構造、機能を
有するものについては、同じ符号を付してその説明は省
略する。図26に示す固定電極部213と可動電極部2
14は、真空容器内に対向して配設されており実質的に
同一構造を有して接離可能に構成され、点対称的に配置
されている。実施例11の固定電極部213及び可動電
極部214は、前述の実施例10と同じように構成され
ており、すなわち、固定電極部213は固定電極棒5、
固定コイル電極220、固定主電極241及び支持部材
により構成されており、可動電極部214は可動電極棒
8、可動コイル電極230、可動主電極251及び支持
部材により構成されている。
【0067】図26に示すように、可動主電極251に
は円周から中心に向う第1の溝240に連なって円周方
向に沿って形成された第2の溝250と、この第2の溝
250の端より中心に向って形成された第3の溝260
と、この第3の溝260に連なって円周方向に形成され
た第4の溝290が設けられている。このため、可動主
電極251には、屈曲された第1の腕251aとその第
1の腕251aに連なり円弧状に形成された第2の腕2
51bが形成されている。この可動主電極251に形成
された円弧状の4つの第2の腕251b、251b、2
51b、251bは実質的に同一円周上に形成されてい
る。
【0068】上記にように構成された実施例11の真空
バルブの電極部におけるアーク発生時の電流の流れにつ
いて、図27を用いて説明する。図27は固定主電極2
41と可動主電極251を流れるアーク発生時の電流の
方向を示す図である。同図に示す固定主電極241及び
可動主電極251は、何れも図26の軸上上方から見た
平面図である。図27において、点Pはアーク発生点、
矢印は電流の流れる方向を示している。可動電極部21
4が固定電極部213から開離した遮断時において、ア
ークAが図27に示す位置(点P)に発生した場合、固
定主電極241と可動主電極251における電流は、矢
印L1及びL2で示す半径方向へ流れる。図27に示す
ように、固定主電極241に流れる半径方向の電流L1
の径路と可動主電極251に流れる半径方向の電流L2
の径路は、それぞれ対向する位置にあり、かつ実質的に
逆向きに流れるよう配設されている。このため、固定主
電極241に流れる半径方向の電流L1により発生する
磁界は、可動主電極251に流れる半径方向の電流L2
により発生する磁界により実質的に打ち消される。ま
た、このときの電流は、固定主電極241の第1の腕2
41aと可動主電極251の第1の腕251aにおいて
円周方向に流れるため、実施例11の真空バルブは電極
間の軸方向磁界強度が高められている。上記のように、
固定主電極241及び可動主電極251に複数の溝を形
成して、アーク発生時におけるそれぞれの半径方向に流
れる電流の径路を所定方向に規制し、かつ固定主電極2
41と可動主電極251が所定位置において対向するよ
う配置されているため、遮断時の電極間には均一な軸方
向磁界が発生し、プラズマアークは有効に拡散される。
【0069】図28は実施例11の固定主電極241と
可動主電極251の変形例を示す固定主電極261と可
動主電極271の平面図であり、固定主電極261と可
動主電極271に形成される溝を図28に示すように形
成することにより、アーク発生時の固定主電極261と
可動主電極271を流れる半径方向の電流の径路は、さ
らに規制され所望の位置に限定することが可能となる。
このため、対向して配置された固定主電極261と可動
主電極271を流れる半径方向の電流の径路は、対向す
る位置において真の逆向きに近づき、各電極を流れる半
径方向の電流により発生する磁界は実質的に打ち消さ
れ、電極間には均一な軸方向磁界が発生する。
【0070】実施例12 以下、請求項13の発明に係る真空バルブの実施例12
を図29を参照して説明する。図29は実施例12の真
空バルブにおける電極部を示す斜視図である。図におい
て、前述の実施例10における部品と同じ構造、機能を
有するものについては、同じ符号を付してその説明は省
略する。図29に示す固定電極部213と可動電極部2
14は、真空容器内に対向して配設されており、実質的
に同一構造を有して接離可能に構成され、点対称的に配
置されている。
【0071】図29に示すように、固定コイル電極28
2は、その中心部に固定電極棒5を嵌合するリング状の
保持部282aと、この保持部282aから半径方向外
方(放射状)に導出する腕部282bと、この腕部28
2bに連なるコイル部282cにより構成されている。
固定コイル電極282のコイル部282cの端部には可
動電極部214の方向に突出した接触部282dが形成
されており、固定主電極281に電気的に接触するよう
構成されている。一方、可動コイル電極292は、前記
固定コイル電極282と同様に、コイル部292cの端
部には固定電極部213の方向に突出した接触部292
dが形成されており、可動主電極291に電気的に接触
するよう構成されている。
【0072】以上のように、固定コイル電極282の各
接触部282dと可動コイル電極292の各接触部29
2dは対向する方向にそれぞれ突設されているため、ア
ーク発生時に流れる電流は固定主電極281と可動主電
極291のそれぞれの対向する位置において実質的に逆
向きの半径方向に流れる。このため、固定主電極281
に流れる半径方向の電流により発生する磁界と可動主電
極291に流れる半径方向の電流により発生する磁界は
実質的に打ち消される。上記のように固定電極部213
と可動電極部214を構成することにより、アーク発生
時における固定主電極281と可動主電極291を流れ
る実質的な半径方向の電流は打ち消されて、各コイル電
極のコイル部を流れる電流により電極間には均一な軸方
向磁界が発生し、プラズマアークは高効率で拡散され
る。なお、上記実施例10、11、12では固定コイル
電極及び可動コイル電極の腕部が4本により構成された
もので示したが、本発明はこれに限定するものではな
く、複数本の腕部によりそれぞれのコイル電極を構成す
れば、上記各実施例10、11、12と同様の効果を奏
する。
【0073】実施例13 真空遮断器は適用される電圧に対応するように、商用周
波数の電圧と衝撃波の電圧に耐える高い耐電圧性能が要
求される。このため、真空遮断器に用いられる真空バル
ブは固定側電極と可動側電極間を高い耐電圧性能を有す
るように構成する必要がある。この要求を満たす為、軸
方向磁界を発生する従来の真空バルブの電極は、主電極
の外径とコイル電極の外径がほぼ等しくなるように構成
されているので、耐電圧性能を向上させるためには、主
電極の外径部の曲率半径を大きくしなければならなかっ
た。曲率半径を大きくするためには、主電極の厚みを厚
くしなければならず、真空バルブの小形化を阻害してい
た。請求項14、15、16の発明は、電極間に均一な
軸方向磁界を発生させるとともに電極間の耐電圧性能を
高め、遮断性能の優れた真空バルブを得るものであり、
以下のその詳細を説明する。以下、請求項14の発明に
係る真空バルブの実施例13を図を参照して説明する。
図30は実施例13の真空バルブにおける電極部を示す
斜視図であり、図31は図30の電極部の分解斜視図で
あり、図32は図30の電極部における可動電極部33
0の断面図である。図30に示す真空バルブの電極部
は、真空容器内に配設されて、操作機構部(図示せず)
により接離動作するよう構成されている。電極部は真空
容器に絶縁固定された固定電極部320と、操作機構部
(図示せず)の駆動により上下動作して接離動作する可
動電極部330とにより構成されており、固定電極部3
20と可動電極部330は実質的に同一の構造を有し、
その一方を上下に倒立させて相対向して配置したもので
ある。図31の分解斜視図に示すように、固定電極部3
20は固定電極棒5、固定コイル電極311、支持部材
312、固定主電極313により構成されており、可動
電極部330は可動電極棒8、可動コイル電極316、
支持部材315、可動主電極314により構成されてい
る。
【0074】図31に示すように、固定コイル電極31
1は、その中心部に固定電極棒5を嵌合するリング状の
保持部311aと、この保持部311aから半径方向外
方(放射状)に導出する4本の腕部311b、311
b、311b、311bと、各腕部311bに連なるコ
イル部311cにより構成されている。可動コイル電極
316は、その中心部に可動電極棒8の先端部8aに嵌
合されるリング状の保持部316aを有し、この保持部
316aから半径方向外方(放射状)に4本の腕部31
6b、316b、316b、316bが導出している。
腕部316bの外方端は円弧状のコイル部316cの一
端に連なり、それぞれのコイル部316cは実質的に同
一円周上に形成されている。図31に示すように、これ
らのコイル部316cの上面(固定側電極部320に対
向する面)には段差が形成されており、前記可動主電極
314が嵌め込まれるよう構成されている。
【0075】図31に示すように、可動コイル電極31
6に嵌め込まれる可動主電極314には、複数の溝39
0により、円弧状に導出する4つの外周部314a、3
14a、314a、314aが形成されており、これら
の外周部314a、314a、314a、314aは実
質的に同一円周上に形成されている。可動主電極314
の外周部314aは前記可動コイル電極316のコイル
部316cの上面に形成された段部に嵌め込まれるよう
構成されている。また、可動主電極314の固定主電極
313に対向する面には、その中央部にアークの発生部
位となる接触凸部314bが形成されている。固定主電
極313は前記可動主電極314と同様に、固定主電極
313の複数の外周部313aは円弧状に形成され、そ
して接触凸部が可動電極部330に対向する面に形成さ
れている。
【0076】図32は可動電極部330の断面図であ
り、可動主電極314が可動コイル電極316に嵌め込
まれた状態を示す。図32に示すように、可動主電極3
14における固定主電極313に対向する面の外周部は
曲率半径c1を有する曲面状に形成されており、この可
動主電極314が固着される可動コイル電極316はそ
のコイル部316cの対向面の外周部が曲率半径c2
有する曲面状に形成されている。また、可動主電極31
4の中央部に形成された接触凸部314bの外縁は曲率
半径c3を有するよう曲面により構成されている。図3
2に示すように、コイル部316cの外周部の曲率半径
2は、可動主電極314の外周部の曲率半径c1より同
等又はそれ以上に大きく形成されている。
【0077】固定コイル電極311及び可動コイル電極
316は、その主体がCu、Cu+CrのようなCu合
金又はAg合金等の材料により構成されている。図32
に示すように、支持部材315は可動主電極314の背
面に当接して可動主電極314を機械的に支持してお
り、その主体は例えばステンレス鋼等の高抵抗材により
形成されている。支持部材315の軸方向に伸びる棒状
の軸部分は可動電極棒8の先端部8aに形成された支持
穴に嵌入固定されるよう構成されている。
【0078】次に、上記のように構成された実施例13
の真空バルブの電極部においてアーク発生時の電流の流
れについて図30を用いて説明する。可動電極部330
が固定電極部320から開離した遮断時において、アー
クAは固定主電極313及び可動主電極314の接触凸
部間に発生する。このとき、電流は、例えば固定電極棒
5から固定コイル電極311を介して固定主電極313
のアーク発生点へ流れる。同時に、可動電極部330に
おいては、アーク発生点から可動主電極314、可動コ
イル電極316を介して可動電極棒8へ流れる。このと
き、各電極部320、330のコイル部311c、31
6cにおいてその円周方向に電流が流れるため、電極間
には軸方向磁界が発生し、遮断時に発生するプラズマア
ークは拡散され消弧される。以上のように構成された実
施例13の真空バルブにおいて、各電極部320、33
0の外周部は、主電極とコイル電極の外周部に形成され
た曲面により電界は緩和されており、かつ各コイル電極
311、316のコイル部311c、316cが直線的
に対向するよう構成されているため、電極間には高効率
の軸方向磁界が発生する。このため、実施例13の真空
バルブは耐電圧性能及び遮断性能が優れ、高圧回路の開
閉器として用いることができる。
【0079】実施例14 以下、請求項14の発明に係る真空バルブの他の実施例
14を図を参照して説明する。図33は実施例14の真
空バルブにおける電極部を示す斜視図であり、図34は
図33の電極部における可動電極部330の断面図であ
る。各図において、前述の実施例13における部品と同
じ構造、機能を有するものについては、同じ符号を付し
てその説明は省略する。図33に示す固定電極部320
と可動電極部330は、真空容器内に対向して配設され
ており、実質的に同一構造を有して接離可能に構成さ
れ、点対称的に配置されている。図33及び図34に示
すように、実施例14の可動電極部330は曲面形状の
外周部を有する可動コイル電極316が放射状の複数の
溝360と円周方向の溝350とを有する可動主電極3
24を嵌め込むよう構成されている。可動主電極324
に形成された半径方向に伸びる放射状の複数の溝360
は、アーク発生時の可動主電極324における電流の流
れる方向を所望の方向に規制するものであり、可動コイ
ル電極316のコイル部316cを円周方向に流れる電
流により電極間には均一な軸方向磁界が発生する。
【0080】図34に示すように、支持部材315の可
動主電極324と接触している上面には、例えば、クロ
ス型又は円板型の良導体で形成された導電体317が設
けられており、可動主電極324に流れ込んだ電流を可
動主電極324の外周部324aへ効率的に導くように
構成されている。この導電体317を可動主電極324
の背面に接触させることにより、各主電極の外周部及び
各コイル電極のコイル部へアーク発生時の電流が効率高
く導かれて、電極間の軸方向磁界強度は高められる。
【0081】図34に示すように、コイル部316cの
外周部の曲率半径c2は、可動主電極324の外周部3
24aの曲率半径c1より同等又はそれ以上に大きく形
成されている。上記のように構成された実施例14の真
空バルブにおいて、各電極部の対向面における電界の集
中は緩和されており、かつ各コイル電極のコイル部が直
接的に対向するよう構成されているため、実施例14の
真空バルブは耐電圧性能及び遮断性能が優れたものとな
っている。
【0082】実施例15 以下、請求項15の発明に係る真空バルブの実施例15
を図を参照して説明する。図35は実施例15の真空バ
ルブにおける電極部を示す斜視図であり、図36は図3
5の電極部における可動電極部330の断面図である。
各図において、前述の実施例13及び実施例14におけ
る部品と同じ構造、機能を有するものについては、同じ
符号を付してその説明は省略する。
【0083】図35に示す固定電極部320と可動電極
部330は、真空容器内に対向して配設されており、実
質的に同一構造を有して接離可能に構成され、点対称的
に配置されている。図35に示すように、固定コイル電
極321は、その中心部に固定電極棒5を嵌合するリン
グ状の保持部321aと、この保持部321aから半径
方向外方(放射状)に導出する4本の腕部321b、3
21b、321b、321bと、各腕部321bに連な
るコイル部321cにより構成されている。固定コイル
電極321のコイル部321cの端部に形成された接触
部321dは、固定主電極の背面(図35における上
面)に固着される保持導体318に電気的に接触するよ
う突設されている。
【0084】図36は、固定電極部320と同じように
構成された可動電極部330の断面図である。図36に
示すように、可動主電極334の背面(図35における
下面)には良導体である保持導体318が固着されてお
り、この保持導体318に可動コイル電極326のコイ
ル部326cの端部に形成された接触部326dが電気
的に接触するよう構成されている。保持導体318の外
周部の曲率半径c2は、可動主電極334の外周部の曲
率半径c1より同等又はそれ以上に大きく形成されてい
る。上記のように構成された実施例15の真空バルブに
おいて、各電極部の対向面における電界の集中は緩和さ
れており、かつ各コイル電極に設けられた良導体の保持
導体318が直接的に対向するよう構成されているた
め、電極間には高効率の軸方向磁界が発生する。
【0085】実施例16 以下、請求項16の発明に係る真空バルブの実施例16
を図を参照して説明する。図37は実施例16の真空バ
ルブにおける電極部を示す斜視図である。図37におい
て、前述の実施例13から実施例15における部品と同
じ構造、機能を有するものについては、同じ符号を付し
てその説明は省略する。また、図37に示す固定電極部
320と可動電極部330は、真空容器内に対向して配
設されており、実質的に同一構造を有して接離可能に構
成され、点対称的に配置されている。
【0086】図37に示すように、可動コイル電極31
6の固定電極部320に対向する面には円板状の可動主
電極344が設けられており、この可動主電極344の
直径は可動コイル電極316におけるコイル部316c
の内径より小さく構成されている。また、可動コイル電
極316の対向する面の外周部の曲率半径c2は、可動
主電極344の外周部の曲率半径c1より同等又はそれ
以上に大きく形成されている。このため、前述の各実施
例13、14、15と同様に実施例16の真空バルブの
各電極部の対向面における電界の集中は緩和されてい
る。図38は実施例16の変形例を示すものであり、図
38はこの真空バルブの電極部を示す斜視図である。こ
の変形例は、各コイル電極311、316の対向する面
に複数の可動主電極354が設けられており、それらの
間は溝390により実質的に分割されている。図38に
示すように、可動コイル電極316の対向する面の外周
部の曲率半径c2は、可動主電極354の外周部の曲率
半径c1より同等又はそれ以上に大きく形成されてい
る。上記のよう構成された実施例16の真空バルブにお
いて、各電極部の対向面における電界は緩和されてお
り、かつ電極間には高効率で軸方向磁界が発生する。
【0087】実施例17 従来の真空バルブにおいて、コイル部により印加される
磁界は主電極全面において均一ではなく、コイル部の半
径方向において強さの異なる軸方向磁界分布を持ってお
り、中心部で強く、周辺部では弱くなっている。特に、
周辺部においてはアーク拡散に必要な適正磁界強度に達
していない場合があり、アークの局部的集中が生じるお
それがあった。
【0088】請求項17の発明は、アークが主電極の全
面で均一になるように構成し、アークの集中を防ぎ、遮
断性能を向上させるものであり、以下のその詳細を説明
する。まず、図39の(a)に請求項17の発明に係る
実施例17の前提となる真空バルブの可動電極部の電極
構造の分解斜視図を示す。なお、可動電極部と固定電極
部は同一構造を有している。図39の(a)において、
電極棒8の先端部8aにはアーム型接続片410が取り
付けられており、このアーム型接続片410は中心部に
上記先端部8aに嵌合されるリング部410cを有し、
このリング部410cの外周部には2本の半径方向外方
に伸びるアーム部410a、410bが形成されてい
る。そして、このアーム型接続片410には2個の円弧
状導体420a、420bから構成されたコイル電極4
20が固着されており、一方の円弧状導体420aの一
端に一方の上記アーム部410aが、他方の円弧状導体
420bの一端に他方の上記アーム部410bが接合さ
れて、同一円周方向にコイル電流が流れるよう構成され
ている。コイル電極420の上面(固定電極部に対向す
る面)には主電極430が接合されており、コイル電極
420の一方の円弧状導体420aの上面が主電極43
0の一方の円弧状コイル部430aの背面に当設され、
他方の円弧状導体420bの上面が他方の円弧状コイル
部430bの背面に当設されるよう構成されている。そ
して、この主電極430の円弧状コイル部430a、4
30bは、基端部430cを介して主電極の中央部43
0dに連なっている。また、408は支持部材であり、
その軸方向に突出した棒状部408aは電極棒8の支持
穴8bに挿入固着される。この支持部材408における
円板状の支持部408bは主電極430の中央部430
dを背面より支持している。
【0089】上記電極部が相対向する真空バルブにおい
て、図39の(b)の可動電極部の平面図に示すよう
に、電流遮断時に主電極表面の点Pでアークが発生した
場合、電流は電流経路Tに沿って点Pから中央部430
dを半径方向外方に進み、基端部430cを介してコイ
ル部430a、430bに流れる。その後、電流の大部
分は主電極材料より低抵抗材で構成されたコイル電極4
20の円弧状導体420a、420bに流れ込み、アー
ム部410a、410bを介して電極棒8に流れる。そ
して、上記コイル電極420の円弧状導体420a、4
20bを流れる電流により、電極間には軸方向磁界が発
生し、主電極間のアーク電圧を低減すると共に、アーク
の集中は防止される。
【0090】(適正磁界の範囲)図40の(a)は上記
図39の(a)の電極部を使用した真空バルブの側面断
面図を示し、図40の(b)はその軸方向磁界の半径方
向分布図を示す。図40の(b)に示すように、コイル
電極420あるいは主電極430のコイル部430a、
430bに流れる電流により発生した軸方向磁界は、半
径方向中央部で強く周辺部で弱い分布(図40の(b)
の実線)になり、アークの拡散を維持するのに必要な軸
方向磁界強度(以下、適正磁界と呼ぶ)以上の磁界が発
生する範囲は、図40の(b)のRで示す範囲となる。
実施例17は、上記適正磁界強度より強い磁界の発生し
ている範囲(R範囲内)に、アーク拡散部分となる主電
極を配置したものである。ここで適正磁界の発生する範
囲についてより具体的に説明すると、軸方向磁界は主と
して電極部の外径、コイル電極形状、コイル巻数、電極
間距離によって異なるが、例えば電極部外径80mm、
電極間距離5mmで図41に示すような電極部440の
場合、図41中のD領域(斜線部)では電流1kA当た
り54ガウス以上の軸方向磁界が発生する(実測値)。
即ち、適正磁界は主電極(接点)材料によって異なる
が、54ガウス以上が最適磁界であるような接点材料に
対しては図41に示す電極部440のD領域が適正磁界
内領域となる。
【0091】(実施例17の構成)図42の(a)と
(b)は実施例17に係る真空バルブにおける可動電極
部の電極構造の分解斜視図をその平面図である。図42
において、450はアーク拡散部となる中央部450c
とそこから半径外方に伸びる腕部450a、450bを
有する主電極であり、コイル電極420の円弧状導体4
20a、420bの上面の一端に上記腕部450a、4
50bの背面が接合される。そして、主電極450の中
央部450cの半径R1は、上述した適正磁界強度の範
囲内(図40の(b)における0≦R1≦Rの範囲内)
に設定し、具体的には、図41に示した場合では0≦R
1≦25mmに設定すれば良い。即ち実施例17によれ
ば、アーク拡散部である主電極450の中央部450c
は、その全面においてアーク拡散を維持するに充分な軸
方向の磁界強度を有するため、アークの局部的集中を防
止でき、遮断性能がさらに向上する。
【0092】上記実施例17において示した電極構造は
その一例であり、請求項17の発明は軸方向磁界を発生
させる一般的な電極構造を有する真空バルブ、例えば特
公昭58ー26132号及び実公昭62ー45401号
公報等の真空バルブに適用できる。
【0093】実施例18 請求項18、19の発明は、主電極裏面側に配置された
良導電体に流れる電流を制御し、コイル電極により発生
する軸方向磁界を有効に利用するものであり、以下にそ
の詳細を説明する。まず、図43の(a)、(b)、
(c)に請求項18、19の発明に係る実施例18の前
提となる真空バルブの電極構造の分解斜視図、平面図及
び側面断面図を示す。図43において、電極棒8の先端
8aには、中心のリング部510c及び半径方向外方に
延びるアーム部510a、510bから構成される導電
型のアーム型接続片510が取り付けられ、このアーム
型接続片510には2個の円弧状導体520a、520
bから構成されるコイル電極520が固着されている。
そして、一方の円弧状導体520aの一端には一方のア
ーム部510aが、他方の円弧状導体520bの一端に
は他方のアーム部510bが接合され、円弧状導体51
0a、510b中を同一円周方向に向かってコイル電流
が流れるように構成されている。コイル電極520の上
面には主電極530が接合されており、コイル電極52
0一方の円弧状導体520aの上面が円弧状コイル部5
30aの背面に当設され、他方の円弧状導体520bの
上面が円弧状コイル部530bの背面に当設されるよう
に配置され、この主電極530の円弧状コイル部530
a、530bは、基端部530cを介して主電極530
の中央部530dに連なっている。そして、この主電極
530は、耐アーク、耐電圧性能に優れた材料から構成
している。また、508はその基部が高抵抗材料より成
る支持部材であり、図43の(c)に示すように棒状部
508aが電極棒8の支持穴8bに挿入固着され、棒状
部508aに連なる円板状の支持部508bの上面に
は、主電極530の接触抵抗の低減及びコイル電極52
0に流れる電流の割合を高めるために、例えばCu等か
らなる良導電体580が形成されている。
【0094】次に、上記装置の動作について説明する。
図43の(b)と(c)に示すように、主電極開離時に
主電極表面のP点でアークが発生した場合、電流は電流
経路Rに沿ってP点から主に主電極裏面に設けた良導電
体580を通って半径方向外方に進み、主電極基端部5
30cを介してコイル部530a、530bに流れる。
その後、コイル電極530の円弧状導体520a、52
0bに流れ込み、アーム部510a、510bを介して
電極棒8に流れる。そして、上記コイル電極520の円
弧状導体520a、520bを流れる円周方向電流によ
り、軸方向の磁界が発生し、主電極間のアーク電圧を低
減すると共に、アークの集中を防ぐ。
【0095】(実施例18の構成)しかしながら前述し
たように、上記電極構成だと図43の(b)の点線矢印
Tに示すように、良導電体580内にうず電流が発生
し、このうず電流がコイル電極520により発生する軸
方向磁界を弱める働きをする。そこで、本実施例18で
は図44の(a)の電極部の平面図に示すように、良導
電体580にその端部が良導電体580の外周端部まで
達しないようなクロス状のスリット581を設ける。こ
のクロス状のスリット581を設けることにより、実線
矢印Uのようにうず電流の流れが妨げられ、コイル電極
520a、520bにより発生する軸方向磁界を弱める
ことなく、アークの拡散を促進する。更に、図44の
(a)に示すように、主電極開離時にアークがQ2点で
発生した場合、電流は経路Rに沿ってQ2点から半径方
向外方に進み、良導電体580のスリット581の外側
を通ってコイル部530a、530b及びコイル電極5
20a、520bに流れる。図44の(b)の電極部の
側面断面図に示すように、電流が図において上の主電極
530から点Q1→点Q2→下の主電極430を経て矢
印で示すように流れる。その結果、右ねじの法則により
図の紙面に垂直で手前に向う方向の磁場が発生し、点Q
1とQ2間に発生したアークはフレミング左手の法則に
より図の左方向への磁気駆動力Fを受ける。このよう
に、Q2点で発弧したアークは磁気駆動力Fにより速や
かに中心部に向かって駆動される。
【0096】実施例19 請求項20の発明に係る真空バルブの実施例19では、
図45の電極部の平面図に示すように、実施例18で示
した良導電体580に、電流を所定の径路を通って流す
ための円周部から半径方向に延びる半径方向スリット5
82と、そのスリット582の端部より円周方向に円弧
状に延びる円周方向スリット583を形成している。こ
のために良導電体580を流れる電流が、コイル部53
0a、530bの背面に当設されているコイル電極52
0a、520bに流れる円周方向電流と同方向になるよ
うに構成されており、良導電体580を流れる電流によ
り発生する磁界が、コイル電極520a、520bに接
触したコイル部530a、530bと共に軸方向磁界を
強めることができる。
【0097】実施例20 請求項21の発明に係る真空バルブの実施例20では、
図46の電極部の平面図に示すように良導電体580
に、中心からその円周部にまで達するスリット584を
設けて良導電体580を分割することにより、うず電流
が分断され、うず電流による悪影響が大幅に低減されて
いる。また、図47の電極部の平面図に示すように、請
求項22の発明に係る真空バルブによれば、一端が円周
端部に達しないスリット585を複数本(櫛形スリッ
ト)設けることにより、うず電流の低減を図ることもで
きる。
【0098】実施例21 請求項23の発明に係る真空バルブの実施例21では、
図48の電極部の平面図に示すように、良導電体580
にその円周部から中心部にまで達しないスリット586
を設けることにより、うず電流の低減を図るとともに、
図のQ点でアークが発弧した場合、前述の実施例18と
は逆に、相対向する上下一対の電極間において、例えば
上側の電極では半径方向外向きに、下側の電極では半径
方向内向きに、全体としてアークを介してコの字状の電
流が流れるために、アークに直交する磁界が発生する。
その結果、発弧したアークに図48の矢印Fの方向の磁
気駆動力が働き、アークは速やかに外方向に向かって駆
動される。
【0099】請求項18、19、20、21、22、2
3、24、25の発明におけるその他の実施例 上記実施例18、19、20、21では、良導電体58
0を支持部材508の上面に形成した例について説明し
たが、請求項24、25の発明に係る真空バルブでは、
主電極530の裏面に単独で接合する構成や、一体に形
成して構成したものもある。また上記実施例18、1
9、20、21では、良導電体にスリットを形成した
が、ステンレス等の高抵抗体を設けても良い。また、軸
方向磁界を発生させるコイル部も2個のものに限らず、
1、3、4その他複数個でも良く、電極構造も軸方向磁
界を発生させる一般的な電極構造を有する真空バルブ、
例えば特公昭58ー26132号及び実公昭62ー45
401号公報等の真空バルブに適用可能である。
【0100】実施例22 請求項26、27、28、29、30、31の発明は、
電極部の電界を緩和し、再発弧又は再点弧を防ぎ、耐電
圧性能を向上させるものであり、以下にその詳細を説明
する。まず、図49に請求項26、27、28、29、
30、31の発明に係る実施例22の前提となる真空バ
ルブの電極構造の分解斜視図を示す。図49において、
電極棒8の先端部8aにはアーム型接続片610が取り
付けられており、このアーム型接続片610は中心部に
上記先端部8aに嵌合されるリング部610cを有し、
このリング部610cの外周部には2本の半径方向外方
に伸びるアーム部610a、610bが形成されてい
る。そして、このアーム型接続片610には2個の円弧
状導体620a、620bから構成されるコイル電極6
20が固着されており、一方の円弧状導体620aの一
端に一方のアーム部610aが、他方の円弧状導体62
0bの一端に他方のアーム部610bが接合されて、同
一円周方向にコイル電流が流れるよう構成されている。
また、コイル電極620の円弧状導体620a、620
bには、上記アーム部610a、610bが接合する端
部と反対側の端部に、突起状の接合部620c、620
dが内径向きに設置されている。そしてこの接合部62
0c、620dを介して円板状の主電極630がコイル
電極620に接合されている。なお、608は支持部材
であり、その棒状部608aは電極棒8の支持穴8bに
挿入固着され、円板状の支持部608bは主電極630
の中央部630dを背面より支持している。
【0101】そして、図50の(a)と(b)の平面図
と側面断面図に示すように、主電極開離時に主電極表面
のP点でアークが発生した場合、電流は電流経路Rに沿
って主電極のP点から半径方向外方に進み、コイル電極
620の接合部620c、620dを介して円弧状導体
620a、620bに流れる。その後、円弧状導体62
0a、620bの他端に接合されているアーム部610
a、610bを介して電極棒8に流れる。そして、上記
のようなコイル電極620の円弧状導体620a、62
0bを流れる円周方向電流により、相対向する主電極間
に軸方向磁界が発生し、アーク電圧を低減すると共に、
アークの拡散を促進する。
【0102】(耐電性の低下)しかしながら前述したよ
うに、コイル電極620の円弧部(図49の円弧状導体
620a、620b)、あるいは主電極外縁と円弧状導
体内内縁間スリット部は、遮断後に高電界領域となり、
アークの再発弧又は再点弧を招き、耐電圧特性を低下さ
せる要因となっている。そこで本発明は、上記のような
コイル電極の円弧部や主電極部に形成されたスリット部
を電極間に露出させず、あるいは上記高電界領域にアー
クを発生させなくするものである。
【0103】(実施例22の構成)図51及び図52の
(a)と(b)は実施例22に係る真空バルブの電極構
造を示す分解斜視図、平面図及び側面断面図を示し、図
49及び図50と同一符号は同様の構成部品を表わして
いる。640はコイル電極620の円弧状導体620
a、620bを主電極の対向面側に露出させないように
被覆する円筒状のコイルカバーであり、主電極630の
構成材料に比べて耐電圧特性の良い金属材料で構成す
る。即ち、主電極630は無酸素銅等により構成されて
いるので、コイルカバー640の材料としてはSUS、
アルミ合金、銅合金等を使用すると良い。本実施例22
によれば、コイル電極620の円弧状導体620a、6
20bを主電極材料より耐電圧特性の良いコイルカバー
640により被覆することにより、コイル電極620の
円弧状導体部分を保護し、電極全体としての耐電圧特性
の向上を図ることができる。
【0104】また図53の(a)と(b)の電極部の平
面部(コイルカバー641を斜線にて示す。)と側面断
面図に示すように、コイル電極620の円弧状導体62
0a、620bと主電極630の間のスリット部も被覆
するようなコイルカバー641を設ければ、コイルの円
弧状導体部分及びスリット部分の耐電圧特性を向上する
ことができる。
【0105】更に、主電極構造に合せた形状のコイルカ
バーを取り付けても良い。即ち、図54の(a)、
(b)、(c)の斜視図、平面図、側面図に示すよう
に、主電極630に腕部630a、630bを設けた場
合、主電極630の腕部630a、630bよりその中
央部を高くし、コイルカバー642の裏面に溝642a
を設けて、コイル電極620の円弧部あるいは電極部の
対向面に表われるスリット部を被覆しても前述の実施例
22と同様の効果がある。
【0106】実施例23 上記実施例22ではコイルカバー640、641、64
2として、アーク拡散電極である主電極630よりも耐
電圧特性の良い材料で構成したものを使用したが、この
実施例23ではコイルカバーの材料として主電極の材料
よりアーク電圧の高い材料を使用する。即ち、このアー
ク電圧の高いコイルカバーにより、実施例22(図51
〜図54)と同じようにコイル電極の円弧部あるいはス
リット部を被覆することによって、主電極から拡散した
アークがコイルカバーで発生するのを妨げ、その結果と
して電極の耐電圧特性を向上させる。主電極(アーク拡
散電極)630よりアーク電圧が高いコイルカバーの組
み合わせとしては、主電極材料がAgWC系合金の場合
はコイルカバー材料としてCu合金が、主電極材料とし
てCuCr系合金の場合はコイルカバー材料としてMo
等が使用される。上記実施例22、23では主電極63
0がコイル電極620よりもその直径において小さい場
合について説明したが、主電極の背部にほぼ同一径のコ
イル電極を有する真空バルブ、例えば特公昭58ー26
132号及び実公昭62ー45401号公報等の真空バ
ルブであっても同様の効果を有する。
【0107】実施例24 請求項26、27、28、29、30、31の発明に係
る真空バルブの実施例24では、図55に示すように、
主電極650を2段の円板状構成とし、下部の円板に、
コイル電極620の円弧状導体620a、620bと合
致する円弧状のコイル部650a、650bを設けるた
めに半径方向スリット660及び円周方向スリット66
1を形成する。そして、2段の円板を首部650d(中
央部)で連結し、上部の円板部650eをアーク拡散電
極とする。実施例24によれば、半径方向スリット66
0、円周方向スリット661、及びコイル電極620の
円弧部620a、620bが、アーク拡散電極である円
板部650eにより覆われて表面に露出していないた
め、この領域が高電界とならず、耐電圧特性を向上させ
ることができる。
【0108】実施例25 請求項31の発明に係る真空バルブの実施例25では、
図56の(a)、(b)の側面図と平面図および図57
の分解斜視図に示すように、主電極680の背面(対向
面を表面とする。)に円周方向溝(高抵抗体を埋め込ん
でも良い)681及び半径方向溝682を設ける。図5
7の分解斜視図において主電極680のみ背面側を示し
ている。主電極680の背面に当設すると共に円周方向
溝681の外径より小さな導体板690が設けられてい
る。この導体板690の表面には軸方向磁界を補償する
ための半径方向高抵抗体691(スリット等)が形成さ
れている。実施例25によれば、主電極680の円周方
向溝681及び半径方向溝682がアーク拡散電極面に
露出していないために、電極の耐電圧特性を向上するこ
とができる。なお実施例25では、主電極680の中心
部からコイル電極620へ流れる電流のほとんどが、ス
リット681、682の間である腕部683を流れて、
コイル電極620の円周方向電流となり軸方向磁界を強
める働きをする。
【0109】
【発明の効果】図1−9の実施例に示した真空バルブに
よれば主電極又はコイル電極の対向する面に溝等を設け
て、アーク発生時に流れる電流を各主電極において実質
的な円弧状の軌跡を描くように構成されているため、簡
単な構成の電極部により対向する両電極間に均一な軸方
向磁界が発生し、電極間に発生するプラズマアークを有
効に拡散して消弧することのできる遮断性能の優れた真
空バルブを得る。
【0110】図10−15の実施例に示した真空バルブ
によればコイル電極のうち外周部を囲むコイル部を、主
電極背部へ突出させ主電極に当設したので、コイル電極
の軸方向磁界強度を高めることができ、磁束漏れを少な
くし磁界分布を良好にすることができる。その結果、遮
断時のアークを拡散することができ、遮断性能に優れた
真空バルブを提供できる。また、コイル電極自身の機械
的強度が高い真空バルブを提供できる。
【0111】図16−22の実施例に示した真空バルブ
によればコイル電極の腕部の実質的な導出方向を主電極
において流れるアーク発生時の半径方向の電流の向きと
実質的に一致させることにより、遮断時の電極間に均一
な軸方向磁界を発生させて、プラズマアークを有効に拡
散することのできる遮断性能の優れた真空バルブを提供
できる。
【0112】図23−29の実施例に示した真空バルブ
によれば、対向して配置された固定主電極と可動主電極
において、半径方向に流れる電流を各電極の対向する位
置に流し、かつその流れの方向を実質的に逆方向となる
よう構成することにより、遮断時のプラズマアークを有
効に拡散することができる遮断性能の優れた真空バルブ
を提供できる。
【0113】図30−38の実施例に示した真空バルブ
によれば対向して配設された電極部の対向面における外
周部が曲面により構成されており、電極部における主電
極の直径をコイル電極の直径より小さく構成することに
より、両電極部の対向面における電界の集中は緩和さ
れ、耐電圧性能及び遮断性能の優れた真空バルブを得る
ことができる。
【0114】図42の実施例に示した真空バルブによれ
ば、アークが発生する主電極の全面においてアーク拡散
を維持するに充分な軸方向磁界強度を有するため、アー
クの局部的集中を防ぎ、アークを全面に均一に拡散させ
て遮断性能を向上させる効果がある。
【0115】図44−48の実施例に示した真空バルブ
によれば主電極の裏側に設置した良導電体に高抵抗帯を
設けたので、良導電体に流れるうず電流の低減が図れ、
コイル部により発生する軸方向磁界の強度及び分布が良
好になる効果がある。
【0116】図51−57の実施例に示した真空バルブ
によればコイル電極の円弧部やスリット部のような耐電
圧性能を低下させる電界の高い領域をコイルカバー等に
より被覆して、主電極間に露出しないように構成したの
で、電極全体としての耐電圧特性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の真空バルブにおける電極部
を示す斜視図。
【図2】図1の電極部の分解斜視図。
【図3】図1の真空バルブにおける電極部の変形例を示
す斜視図。
【図4】図1の真空バルブにおける電極部の変形例を示
す斜視図。
【図5】図1の電極部における主電極の変形例を示す平
面図。
【図6】図1の電極部における主電極の変形例を示す平
面図。
【図7】図1の電極部における主電極の変形例を示す平
面図。
【図8】本発明の実施例2の真空バルブにおける電極部
を示す斜視図。
【図9】本発明の実施例3の真空バルブにおける電極部
を示す斜視図。
【図10】本発明の実施例4の真空バルブの電極構造を
示す分解斜視図である。
【図11】図10の実施例4の電極構造の斜視図及び部
分断面図である。
【図12】本発明の実施例5の電極構造を示す斜視図及
び部分断面図である。
【図13】本発明の実施例6の電極構造を示す斜視図及
び部分断面図である。
【図14】本発明のその他の実施例に係る電極構造を示
す斜視図及び部分断面図である。
【図15】本発明のその他の実施例に係る電極構造を示
す斜視図である。
【図16】本発明の実施例7の真空バルブにおける電極
部を示す斜視図である。
【図17】図16の可動側電極部の分解斜視図である。
【図18】図17の可動側電極部の要部の断面図であ
る。
【図19】図17の可動電極部の平面図である。
【図20】本発明の実施例8の真空バルブにおける電極
部を示す斜視図である。
【図21】図20の可動側電極部の分解斜視図である。
【図22】本発明の実施例9の真空バルブにおけるコイ
ル電極の平面図である。
【図23】本発明の実施例10の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図24】図23の電極部の分解斜視図。
【図25】図24の電極部を流れる電流の方向を示す平
面図。
【図26】本発明の実施例11の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図27】図26の電極部を流れる電流の方向を示す平
面図。
【図28】図26の実施例11の電極部の変形例を示す
平面図。
【図29】本発明の実施例12の真空バルブにおける電
極部に示す斜視図。
【図30】本発明の実施例13の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図31】図30の電極部の分解斜視図。
【図32】図30の可動側電極部の断面図。
【図33】本発明の実施例14の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図34】図33の可動側電極部の断面図。
【図35】本発明の実施例15の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図36】図35の可動電極部の断面図。
【図37】本発明の実施例16の真空バルブにおける電
極部を示す斜視図。
【図38】本発明の実施例16の変形例を示す電極部の
斜視図。
【図39】本発明の前提技術に係る真空バルブの電極構
造を示す分解斜視図及び平面図である。
【図40】図39の電極構造の側面断面図及び縦方向磁
界強度分布図である。
【図41】適正磁界強度領域を表わす電極構造の平面図
である。
【図42】本発明の実施例17の真空バルブの電極構造
を示す分解斜視図及び平面図である。
【図43】本発明の前提技術に係る真空バルブの電極構
造を示す分解斜視図、平面図及び側面断面図である。
【図44】本発明の実施例18に係る真空バルブの電極
構造を示す平面図及び側面断面図である。
【図45】本発明の実施例19の真空バルブの電極部を
示す平面図である。
【図46】本発明の実施例20の真空バルブの電極構造
を示す平面図である。
【図47】本発明の実施例20に係る真空バルブの電極
構造の変形例を示す平面図である。
【図48】本発明の実施例21の真空バルブの電極構造
を示す平面図である。
【図49】本発明の前提技術に係る真空バルブの電極構
造を示す分解斜視図である。
【図50】図49の電極構造の動作を説明するための平
面図及び側面断面図である。
【図51】実施例22と23に係る真空バルブの電極構
造を示す分解斜視図である。
【図52】実施例22と23の電極構造を示す平面図及
び側面断面図である。
【図53】実施例22と23の他の電極構造を示す平面
図及び側面断面図である。
【図54】実施例22と23の他の電極構造を示す分解
斜視図である。
【図55】実施例24の電極構造を示す分解斜視図であ
る。
【図56】実施例25の電極構造を示す側面断面図と平
面図である。
【図57】実施例25の電極構造を示す分解斜視図。
【図58】従来の真空バルブの概略構造を示す側面断面
図である。
【図59】従来の真空しや断器の可動側電極部の分解斜
視図である。
【図60】図58の可動側電極部の平面図である。
【符号の説明】
5 固定電極棒 8 可動電極棒 11 固定接続導体 11a 保持部 11b 腕部 13 固定コイル電極 13a コイル部 14 固定主電極 15 可動接続導体 17 可動コイル電極 18 可動主電極 60 溝 61 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−335147 (32)優先日 平4(1992)11月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−165429 (32)優先日 平5(1993)7月5日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−181300 (32)優先日 平5(1993)7月22日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−181301 (32)優先日 平5(1993)7月22日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−165430 (32)優先日 平5(1993)7月5日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 小山 健一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に電極棒によって対向して接
    離可能に設けられ、実質的同一構造を有する一対の電極
    部におけるそれぞれが、 前記電極棒に電気的に接触する保持部と、この保持部か
    ら半径方向に導出する一本の腕部を有する接続導体と、 一部に切欠部をもつ環状のコイル部を有し、当該コイル
    部の切欠部に面する一端に前記腕部の導出端部が電気的
    に接触したコイル電極と、 前記コイル電極の他方の電極部に対向する面に配設され
    た円板状の主電極であって、前記コイル電極の切欠部に
    対応する位置に当該主電極の他方の電極部に対向する面
    の中心を通る直径方向の溝が形成された主電極と、 を具備し、 一方の電極部のコイル電極の切欠部とそれに対応する他
    方の電極部のコイル電極の切欠部が対向して配設され、
    一方の電極部におけるコイル部と腕部間を接続する第1
    の接続部と、他方の電極部におけるコイル部と腕部間を
    接続する第2の接続部が対向する前記切欠部と前記コイ
    ル部の略中心を通る平面の両側にそれぞれ配置されてい
    る一対の電極部を有する真空バルブ。
  2. 【請求項2】 真空容器内に電極棒によって対向して接
    離可能に設けられ、実質的同一構造を有する一対の電極
    部におけるそれぞれが、 前記電極棒に電気的に接触する保持部と、この保持部か
    ら半径方向に導出する一本の腕部を有する接続導体と、 一部に切欠部をもつ環状のコイル部と、前記切欠部に連
    なる直径方向の溝を有する環内部を持ち、当該コイル部
    の切欠部に面する一端に前記腕部の導出端部が電気的に
    接触したコイル電極と、 前記コイル電極の他方の電極部に対向する面に設けられ
    た円板状の主電極、 を具備し、 一方の電極部のコイル電極の切欠部とそれに対応する他
    方の電極部のコイル電極の切欠部が対向して配設され、
    一方の電極部におけるコイル部と腕部間を接続する第1
    の接続部と、他方の電極部におけるコイル部と腕部間を
    接続する第2の接続部が対向する前記切欠部と前記コイ
    ル部の略中心を通る平面の両側にそれぞれ配置されてい
    る一対の電極部を有する真空バルブ。
  3. 【請求項3】 真空容器内に電極棒よって対向して接離
    可能に設けられ、実質的同一構造を有する一対の電極部
    における一方が、 前記電極棒に電気的に接触する保持部と、この保持部か
    ら半径方向に導出する一本の腕部を有する接続導体と、 一部に切欠部をもつ環状のコイル部を有し、当該コイル
    部の切欠部に面する一端に前記腕部の導出端部が電気的
    に接触したコイル電極と、 前記コイル電極の他方の電極部に対向する面に配設さ
    れ、円板状に形成され、その中央部分に穴を有する主電
    極であって、前記コイル電極の切欠部に対応する位置に
    当該主電極の他方の電極部に対向する面の中心を通る直
    径方向の溝が形成された主電極と、 を具備し、 一方の電極部のコイル電極の切欠部とそれに対応する他
    方の電極部のコイル電極の切欠部が対向して配設され、
    一方の電極部におけるコイル部と腕部の接続位置が他方
    の電極部におけるコイル部と腕部の接続位置に対して前
    記切欠部を挟んで点対称の位置となる一対の電極部を有
    する真空バルブ。
  4. 【請求項4】 真空容器内に電極棒を介して接離自在に
    設けられ電路の開閉を行う一対の電極部を有する真空バ
    ルブにおいて、前記電極の少なくとも一方が主電極とコ
    イル電極を有し、コイル電極は主電極背部に配置すると
    共に、コイル電極は電極棒から伸びる腕部と、この腕部
    から外周を囲み主電極の方向へ突出したコイル部から構
    成され、主電極背面とコイル電極のコイル部上面とを全
    周にわたり接合し、主電極及びコイル電極に流れる電流
    により電極間に垂直な軸方向磁界を発生させることを特
    徴とする真空バルブ。
  5. 【請求項5】 前記主電極背部に当設して支持する支持
    部材の上面に、主電極中心部からコイル部先端方向に伸
    びる良導電体を形成したことを特徴とする請求項4記載
    の真空バルブ。
  6. 【請求項6】 前記コイル電極のコイル部に当設してい
    る主電極の円周方向部分に沿って、その内径側に高抵抗
    部を設けたことを特徴とする請求項4または5記載の真
    空バルブ。
  7. 【請求項7】 主電極の半径方向に沿って高抵抗部を設
    けたことを特徴とする請求項4、5又は6記載の真空バ
    ルブ。
  8. 【請求項8】 真空容器内に電極棒を介して接離可能に
    設けられて電路の開閉を行う一対の電極部における少な
    くとも一方が、 実質的に円板状に形成され、アーク発生時の電流を外周
    に沿って流す円弧状の外周部と放射状の溝により形成さ
    れた案内部とを有する主電極と、 前記電極棒に接触した保持部と、前記保持部から放射状
    に導出した複数の腕部と、前記各腕部に連なり実質的に
    同一円周上に配設され前記主電極の外周部に接触した複
    数のコイル部とを有するコイル電極と、 を具備し、 前記コイル電極の前記腕部と対応する位置にある前記主
    電極の前記案内部がアーク発生時の電流を実質的に逆方
    向に流す流路となる真空バルブ。
  9. 【請求項9】 真空容器内に電極棒を介して接離可能に
    設けられて電路の開閉を行う一対の電極部における少な
    くとも一方が、 実質的に円板状に形成された主電極と、 前記電極棒に接触した保持部と、前記保持部から放射状
    に導出した複数の腕部と、前記各腕部に連なり実質的に
    同一円周上に配設された複数のコイル部と、前記コイル
    部の端部に設けられ前記主電極と電気的に接触した接触
    部とを有するコイル電極と、 を具備し、 前記コイル電極の前記腕部と対応する位置にある前記主
    電極の半径方向の部分がアーク発生時の電流を実質的に
    逆方向に流す流路となる真空バルブ。
  10. 【請求項10】 真空容器内に電極棒を介して接離可能
    に設けられて電路の開閉を行う一対の電極部における少
    なくとも一方が、 実質的に円板状に形成された主電極と、 前記電極棒に接触した保持部と、前記保持部から放射状
    に導出した複数の腕部と、前記各腕部に連なり実質的に
    同一円周上に配設された複数の第1のコイル部と、前記
    第1のコイル部に連なり前記第1のコイル部により形成
    される円弧より半径の大きい同一円周上に配設された複
    数の第2のコイル部と、前記第2のコイル部の端部に設
    けられて前記主電極と電気的に接触した接触部とを有す
    るコイル電極と、 を具備し、 前記コイル電極の前記腕部と対応する位置にある前記主
    電極の半径方向の部分がアーク発生時の電流を実質的に
    逆方向に流す流路となる真空バルブ。
  11. 【請求項11】 真空容器内に対向して互に接離するよ
    うに配設され実質的な同一構造を有する一対の電極部の
    それぞれが、 実質的な同一円上に沿って形成された円弧状の複数のコ
    イル部を有するコイル電極と、 前記コイル電極の各コイル部と電気的に接続された円弧
    状の腕とその腕に連なり半径方向に前記の円の実質的に
    中心の方に向って延設された直線状の腕とを有する主電
    極を具備しており、 一方の電極部の直線状の腕が対向して配設された他方の
    電極部における直線状の腕に対して実質的に同一方向に
    設けられた真空バルブ。
  12. 【請求項12】 真空容器内に対向して互に接離するよ
    うに配設され実質的な同一構造を有する一対の電極部の
    それぞれが、 実質的な同一円上に沿って形成された円弧状の複数のコ
    イル部を有するコイル電極と、 前記コイル電極の各コイル部と電気的に接続された円弧
    状の腕とその腕に連なり屈曲された腕とを有する主電極
    を具備しており、 前記一対の電極部が対称的に配設されて、アーク発生時
    において一方の前記電極部の屈曲された腕へ流れ込む半
    径方向の電流の流路が他方の電極部における屈曲された
    腕へ流れ込む半径方向の電流の流路に対して対向して配
    設され実質的に同一方向に導出する真空バルブ。
  13. 【請求項13】 真空容器内に対向して互に接離するよ
    うに配設され実質的な同一構造を有する一対の電極部の
    それぞれが、 実質的な同一円上に形成された円弧状の複数のコイル部
    と、前記コイル部の端部において対向する電極部の方へ
    突出した接触部とを有するコイル電極と、 前記コイル電極の各接触部と円周部近傍で電気的に接触
    した円板状の主電極を具備しており、 一方の前記電極部の複数の接触部が対向して配設された
    他方の電極部の複数の接触部に対して対向するように配
    設された真空バルブ。
  14. 【請求項14】 真空容器内に電極棒によって接離可能
    に対向して設けられた一対の電極部における少なくとも
    一方が、 前記電極棒に電気的に接触した保持部と、前記保持部か
    ら放射状に導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実
    質的に同一円上に配設された複数の円弧状のコイル部と
    を有し、前記コイル部における他方の電極部に対向する
    面の外周部が曲面に形成されたコイル電極と、 前記コイル電極のコイル部により構成される円より小さ
    い直径を有して前記コイル電極の対向する面に配設さ
    れ、前記コイル部の外周部の曲面に実質的に連続する曲
    面を有する主電極と、 を具備する真空バルブ。
  15. 【請求項15】 真空容器内に電極棒によって接離可能
    に対向して設けられた一対の電極部における少なくとも
    一方が、 前記電極棒に電気的に接触した保持部と、前記保持部か
    ら放射状に導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実
    質的に同一円上に配設された複数の円弧状のコイル部
    と、前記コイル部の端部に形成され他方の電極部に向っ
    て突設された複数の接触部とを有するコイル電極と、 前記コイル電極の前記接触部と電気的に接触し、他方の
    電極部に対向する面の外周部が曲面に形成された保持導
    体と、 前記コイル電極のコイル部により構成される円より小さ
    い直径を有して前記保持導体の対向する面に配設され、
    前記保持導体の外周部の曲面に実質的に連続する曲面を
    有する主電極と、 を具備する真空バルブ。
  16. 【請求項16】 真空容器内に電極棒によって接離可能
    に対向して設けられた一対の電極部における少なくとも
    一方が、 前記電極棒に電気的に接触した保持部と、前記保持部か
    ら放射状に導出した複数の腕部と、前記腕部に連なり実
    質的に同一円上に配設された複数の円弧状のコイル部と
    を有し、前記コイル部における他方の電極部に対向する
    面の外周部が曲面に形成されたコイル電極と、 前記コイル電極の対向する面上に突設された少なくとも
    一つの主電極であって、前記コイル電極のコイル部内径
    により構成される円より小さい直径を有し、当該主電極
    における他方の電極部に対向する面の外周部が曲面に形
    成された少なくとも一つの主電極と、 を具備する真空バルブ。
  17. 【請求項17】 真空容器内に電極棒を介して接離自在
    に設けられ電路の開閉を行う一対の電極を備え、前記少
    なくともひとつの電極は、電極棒にその一端が接続され
    た円周状のコイル部と、このコイル部の他端に接続され
    た主電極により構成され、コイル部に流れる電流により
    電極間に縦方向の磁界を発生させるようにした真空バル
    ブにおいて、 前記アークが発生する主電極の大きさを、アークが拡散
    するに必要な軸方向磁界強度を有する範囲内にしたこと
    を特徴とする真空バルブ。
  18. 【請求項18】 真空容器内に、相対向する接離自在な
    一対の主電極と、該主電極間に軸方向磁界を発生させる
    コイル部を備えた真空バルブであって、 前記主電極の裏側に良導電体を設置し、この良導電体に
    高抵抗帯を設けた真空バルブ。
  19. 【請求項19】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    スリットで構成され、該クロスの中心が前記良導電体の
    中心に対応している請求項18記載の真空バルブ。
  20. 【請求項20】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    円板状の前記良導電体の円周部から半径方向に延びる半
    径方向スリットと、該半径方向スリットの端部から前記
    円周部に沿って延びる円周方向スリットとにより構成さ
    れた請求項18記載の真空バルブ。
  21. 【請求項21】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    円板状の前記良導電体の中心部を通り、対向する円周部
    まで致るスリットにより構成された請求項18記載の真
    空バルブ。
  22. 【請求項22】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    円板状の前記良導電体の円周部から中心を通って延びる
    直線状の中心スリットと、前記中心スリットと平行で前
    記円周部から前記中心スリットと逆方向に延びる複数の
    スリットにより構成された請求項18記載の真空バル
    ブ。
  23. 【請求項23】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    円板状の前記良導電体の円周部から中心に向かう複数の
    スリットにより構成され、前記良導電体の中心部におい
    て各スリットの端部が所定間隔を有して対向して形成さ
    れた請求項18記載の真空バルブ。
  24. 【請求項24】 前記良導電体に形成された高抵抗帯が
    高抵抗部材により構成された請求項18記載の真空バル
    ブ。
  25. 【請求項25】 前記高抵抗帯を構成する高抵抗部材が
    ステンレス鋼である請求項24記載の真空バルブ。
  26. 【請求項26】 真空容器内に、相対向する接離自在な
    一対の主電極と、該主電極間に軸方向磁界を発生させる
    円弧状のコイル部を備えた真空バルブにおいて、前記円
    弧状のコイル部を被覆するコイルカバーを設けたことを
    特徴とする真空バルブ。
  27. 【請求項27】 前記コイルカバーは主電極表面に表わ
    れるスリット部も被覆する請求項26記載の真空バル
    ブ。
  28. 【請求項28】 前記コイルカバーとして、耐電圧特性
    の良い材料で構成した請求項26又は27記載の真空バ
    ルブ。
  29. 【請求項29】 前記コイルカバーとして、主電極より
    アーク電圧の高い材料で構成した請求項26又は27記
    載の真空バルブ。
  30. 【請求項30】 真空容器内に、相対向する接離自在な
    一対の主電極と、該主電極間に軸方向磁界を発生させる
    円弧状のコイル部を備えた真空バルブにおいて、前記主
    電極を、アーク拡散電極面と該アーク拡散電極面に覆わ
    れる円弧状のコイル部に分割したことを特徴とする真空
    バルブ。
  31. 【請求項31】 真空容器内に、相対向する接離自在な
    一対の主電極と、該主電極間に軸方向磁界を発生させる
    円弧状のコイル部を備えた真空バルブにおいて、前記主
    電極の裏面に半径方向溝又は円周方向溝を形成した真空
    バルブ。
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