JPH0785578B2 - デイジタルビデオ信号記録再生方法 - Google Patents

デイジタルビデオ信号記録再生方法

Info

Publication number
JPH0785578B2
JPH0785578B2 JP62084749A JP8474987A JPH0785578B2 JP H0785578 B2 JPH0785578 B2 JP H0785578B2 JP 62084749 A JP62084749 A JP 62084749A JP 8474987 A JP8474987 A JP 8474987A JP H0785578 B2 JPH0785578 B2 JP H0785578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
line
lines
field
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62084749A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63250985A (ja
Inventor
達志 木島
恵造 西村
隆 降旗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP62084749A priority Critical patent/JPH0785578B2/ja
Publication of JPS63250985A publication Critical patent/JPS63250985A/ja
Publication of JPH0785578B2 publication Critical patent/JPH0785578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヘリカルスキャン型VTRによるディジタルビ
デオ信号記録再生方法に係り、特にヘッドの目詰りや同
期はずれ、あるいは特殊再生等による画質劣化を低減す
るために好適な信号記録フォーマットに関する。
〔従来の技術〕
従来、各フィールドのビデオ信号をそれぞれ複数のトラ
ックに記録するディジタルVTRでは、特開昭57−123778
号公報に記載の様に1フィールドの信号を分割記録する
複数のトラックの中の1本を特殊再生用トラックとして
区別し、ここに画像データの上位ビットのみを記録し
て、通常再生時には全てのトラックに記録された信号を
各トラックに対応する複数のヘッドにより再生するが、
特殊再生時には、画像データの上位ビットのみを記録し
た特殊再生用トラックの信号を専用ヘッドにより再生す
る方式となっている。
一般に磁気ヘッドは、テープの磁性粉の付着等により目
詰りを生じ、再生信号の振幅が劣化する場合がある。特
に、ディジタルVTRにおいては、再生信号の振幅の劣化
が画質に及ぼす影響は大きい。また、ディジタル信号を
再生する場合には、各トラック毎に信号の同期をとる
が、この同期信号の部分にドロップアウトや、符号誤り
が生じるとそのトラックに記録されている信号が全く再
生されなくなってしまう場合がある。ところが、特開昭
57−123778号公報に記載の記録フォーマットにおいて
は、この様な事態に対して考慮されておらず、特殊再生
専用ヘッドに目詰りを生じる、あるいは、トラックの信
号にドロップアウト、または、同期はずれが生じた場合
に画質の劣化が大きいという問題点があった。更に、特
殊再生専用のヘッドおよび信号処理回路を設けなければ
ならず、回路規模の点でも不都合があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、再生ヘッドの目詰り、および再生信号
のドロップアウトあるいは符号誤りによる同期はずれ等
に対する配慮がされておらず、特に特殊再生専用ヘッド
および特殊再生用トラックからの再生信号にこの様な事
態が生じた場合に画質の劣化が大きいという問題があっ
た。また、特殊再生専用のヘッドおよび信号再生回路を
設けなければならないため、回路規模の点についても不
都合があった。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点をなくし、1フィ
ールドの映像信号を複数のトラックに分割しディジタル
記録再生を行なうヘリカルスキャン型ディジタルVTRに
おいて、ヘッドの目詰りや同期はずれが生じても再生画
像の劣化が少なく、また、専用のヘッドおよび信号再生
回路を設けることなく、画質劣化の少ない、各種速度に
おける特殊再生が可能となる記録再生法を提供する事に
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、1フィールドのディジタルビデオ信号をn
体のトラックへ分割記録する際に、k番目(k=1,2,
…,n)のトラックに記録される画像信号ラインは、1フ
ィールドの内で記録される画像信号ラインの先頭ライン
から2k−1および2k番目の2ラインと、この2ラインか
らそれぞれ2n番目毎の2ラインずつとなる様な信号分割
方法により達成される。
また、所定のフィールド毎に偶数である所定数ずつ増加
し、1フィールドの内で記録されるライン数を超えると
零にもどる数値hを、各フィールド内で記録される先頭
ラインのライン番号Lに加え、ライン番号L+hの画像
信号ラインを新たな先頭ラインとし、更にライン番号L
からL+h−1までの信号ラインを各フィールド内で記
録される信号ラインの最後尾に続く様に並べ換えた仮想
的なフィールドを仮定し、この仮想フィールドに対して
前記信号分割を行なう事によっても上記目的は達成され
る。
さらに、前記仮想フィールドの信号に対して、各画像信
号ラインの先頭から同一番目の画素どうし、偶数である
所定のライン数分、巡回シフトを行なうことによる画素
の並べ換え、あるいは、同一信号ライン内での画素の並
べ換えの内、少なくとも一方を施す事によっても同様に
上記目的は達成される。
〔作用〕
1フィールドのビデオ信号をn体の信号記録トラックに
分割して記録再生を行なう場合、各トラックに対応する
ヘッドに目詰りが生じると、そのヘッドからの再生信号
が全く得られなくなってしまう。この様な事態が生じた
場合に、各信号記録トラックに記録される信号が、フィ
ールドの先頭から画像信号ラインをライン番号順に記録
する様な分割方式によるものであると、再生不能となっ
た画像信号ラインは多数連続し、画面上での位置も固定
したものとなりノイズバンドが発生してしまう。
前記本発明の分割方法により、各トラックに記録される
信号が各フィールドの内で記録される信号ラインの先頭
ラインから2ラインずつ順番に分割されたものとなって
いると、ヘッド目詰りによりある信号記録トラックから
の再生信号が得られなくなった場合、画面上では2ライ
ンずつの再生不能ラインが互いに分散した位置に生じる
事になる。また、この再生不能ラインの前後は、常に他
のトラックから正しく再生された画像信号ラインとなっ
ているので、ライン相関により前又は後の信号ラインの
信号を用いた信号補正が可能となり、ノイズバンドの発
生を抑える事ができる。また、前記の仮想フィールドに
基き、同様の信号分割を行なった場合、各トラックに記
録される画像信号ラインがフィールド毎にシフトして行
くため、画面上での再生不能ラインの位置は、フィール
ド内だけでなく、フィールド間でも互いに分散する。従
って、この場合は、ライン相関のみでなくフィールド、
あるいはフレーム相関を用いた補正も可能となり、更に
画質劣化を低減する事ができる。さらに、上記の分割記
録方法に加え、各画像信号ライン内での画素の並べ換
え、または、画像信号ラインの先頭から同一番目の画素
どうし、その位置に応じて、所定のライン数だけフィー
ルド内で巡回シフトを行なう様な信号の並べ換えのいず
れか、あるいは、両者を施した場合、ヘッド目詰りによ
る再生不能画素は、画面上に均等に分散し、ライン相
関、フィールド相関等により容易に補正でき、視覚上の
画質劣化が一層抑えられる。
次に通常の再生ヘッドで、可変速度の特殊再生を行なっ
た場合を考える。特殊再生時における再生ヘッドの走査
軌跡は、信号記録トラックを斜めに横切ることになる。
ディジタルVTRにおいて、再生信号レベルが低く、S/Nの
悪い信号は、符号誤りにより正しく再生されないので、
各トラックに記録されている信号が、フィールドの先頭
からライン番号に従って順番に分割される方法によるも
のであると、特殊再生時に再生不能となる信号は、各フ
ィールドについて同じ位置で常に固定したものとなる。
この様な場合、ライン相関や、フィールド相関を用いた
補正ができず画面上にノイズバンドが生じ、画質が大き
く劣化する。一方、本発明による分割記録方法に対し
て、特殊再生を行なった場合、各信号記録トラックに
は、順次フィールド内で巡回シフトされた信号が分割記
録されているため、再生不能となる信号は、画面上での
位置がフィールド毎に移動して行く。この場合、再生不
能となった信号については、それ以前に正しく再生され
たフィールドまたフレームの同位置の信号を保持してお
く事により、ある適当な周期で、フレームメモリに記憶
されている信号が書き換えられて行き、ノイズバンドが
生じず、画質劣化の少ない特殊再生画像を得る事ができ
る。
なお、上記においては、ヘッドの目詰りによる再生不能
についてのみ並べたが、再生信号のドロップアウトや同
期はずれ等により単発的にある信号記録トラックに記録
されている信号が再生不能となった場合についても同様
の効果がある。
また、YCコンポーネント線順次信号に本発明を適用し、
1フィールドの信号を複数のトラックに分割記録した場
合を考える。ヘッドの目詰りが生じ、ある信号記録トラ
ックからの再生信号が得られなくなった場合、再生不能
となる画像信号ラインは、画面上で互いに分散した位置
となり、輝度信号は、前又は後のラインの輝度信号によ
り、また、線順次信号である色差信号は、2ライン前と
2ライン後の画像信号ラインの色差信号の平均値等によ
り補正が可能であり、画質の劣化を低減することができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。第1
図は、1フィールドの信号を複数のトラックに分解記録
する場合の本発明による記録フォーマットを示す模式図
である。本実施例は1フレーム525本の走査線から成る
ビデオ信号を記録再生するディジタルVTRに本発明によ
る記録フォーマットを適用したものである。本実施例に
おいては、1フィールドのビデオ信号を4本のトラック
に分割記録する。
なお、本実施例では、垂直プランキング期間中のライン
524,525,1〜5,およびライン262〜267はトラック上に記
録しない。
第1図(a)はテープ上のトラック配置を、また第1図
(b)は各トラック上の信号ラインの配置を表わし、1
〜8はそれぞれ信号記録トラックを示す。各トラック1
〜8は、第1図(a)にA〜Dで示す様に、1フィール
ドの信号を4分割した各トラックに対応するA〜Dの4
つのヘッドによりそれぞれ記録再生される。また、第1
図(b)中に示した数字は、画像信号ラインのライン番
号を表わす。
第1図(a)に示す様に、信号記録トラック1〜8はテ
ープ上に斜めに配置される。フィールドNの信号はトラ
ック1〜4に4分割され、また同様にフィールドN+1
の信号はトラック5〜8に4分割されてそれぞれテープ
上に記録される。4分割された各フィールドの信号は、
各トラックの記録順序に従ってそれぞれA〜Dの4つの
ヘッドによりテープ上に記録される。従って、トラック
1と5はA、トラック2と6はB、トラック3と7は
C、トラック4と8はDのヘッドによりそれぞれ記録さ
れ、信号再生時には記録時と同様の組合せで各トラック
の信号が再生される。第1図(b)に示す様に、トラッ
ク1にはフィールドNのテープ上に記録される信号のう
ち、先頭ラインのライン6から8ライン毎の信号ライン
と、それぞれに続く1ライン、即ちライン6、7、14、
15、22、23、…、254、255の信号が記録される。
以下、同様にトラック2にはフィールドNの記録信号の
うち3番目のラインであるライン8から8ライン毎の信
号ラインと、それぞれに続く1ライン、即ち、ライン8,
9,16,17,24,25,…,256,257の信号が、トラック3には、
フィールドNの5番目のラインであるライン10から8ラ
イン毎の信号ラインと、それぞれに続く1ライン、即
ち、ライン10,11,18,19,26,27,…,258,259の信号が、ま
たトラック4にはフィールドNの7番目のラインである
ライン12から8ライン毎の信号ラインと、それぞれに続
く1ライン、即ち、ライン12,13,20,21,28,29,…,260,2
61の信号がそれぞれ記録される。
またフィールドH+1の信号も同様に第1図(b)に示
す様に、トラック5にはフィールドN+1の記録信号の
先頭ラインであるライン268から8ライン毎の信号ライ
ンと、それに続く1ライン、即ち、ライン268,269,276,
277,…,516,517の信号が、トラック6にはフィールドN
+1の3番目のラインであるライン270から8ライン毎
の信号ラインとそれに続く1ライン、即ち、ライン270,
271,278,279,…,518,519の信号が、トラック7にはフィ
ールドN+1の5番目のラインであるライン272から8
ライン毎の信号ラインとそれに続く1ライン、即ち、ラ
イン272,273,280,281,…,520,521の信号が、そしてトラ
ック8にはフィールドN+1の7番目のラインであるラ
イン274から8ライ毎の信号ラインとそれに続く1ライ
ン、即ち、ライン274,275,282,283,…,522,523の信号が
それぞれ記録される。以下、フィールドN+2以降の信
号も、それぞれ同様の方式で4本のトラックに分割記録
される。
次に、第1図に実施例を示した本発明によるディジタル
ビデオ信号記録再生方法の効果を、第2図により説明す
る。第2図は、第1図に示した信号分割方法において、
4つのヘッドのうち第1図(a)にBと示したトラック
の信号を再生するヘッド(Bヘッドと呼ぶ)に目詰りを
生じ、このヘッドからの再生信号出力が得られなくなっ
た場合の画像信号の再生状態を表わす図である。Bヘッ
ドに目詰りが生じた場合、第1図のトラック2とトラッ
ク6に記録された信号が全く再生されなくなる。もし、
1フィールドの信号を分割記録する場合に、信号ライン
番号順に連続した信号を記録する様な方式であると、こ
の様なヘッドの目詰りが生じた場合に複数の連続したラ
インが再生不能となり、画面上にノイズバンドが発生し
てしまう。しかし、本発明の方法によれば第1図に示す
トラッう2およびトラック6に記録された信号が全く再
生されなくなった場合でも、再生不能となるラインは第
1図(b)に示した様にライン8,9,16,17,…,256,257,2
70,271,278,289,…,518,519と分散したラインとなり、
画面上の再生信号は第2図に示す様にフィールド毎に見
た場合に8ライン毎に2ラインが再生不能なノイズ信号
となる。
本発明の信号記録方法によれば、この様な再生不能とな
った信号ラインは画像のライン相関の性質を利用する事
により、前後のラインの信号を用いて補正を行ない画面
上のノイズを低減する事ができる。例えば、第2図で斜
線で示す再生不能となったライン8はその前のラインで
あるライン7の信号で、またライン9はその後のライン
であるライン10の信号でそれぞれ置き換える事により補
正する事が可能である。
同様に次フィールドの再生不能となったライン270はそ
の前のライン269の信号で、またライン271はその後のラ
イン272の信号で置き換える事により補正が可能とな
る。以下、第2図中に斜線で示した他の再生不能ライン
についても、その前後のラインの信号で置き換える事で
補正が可能となり、画面上のノイズを低減する事ができ
る。
上記の実施例では、ヘッドの目詰りが生じた場合に再生
不能となり補正が行なわれる信号ラインの画面上での位
置は、インターレースにより第2図に示す様に奇偶数フ
ィールドで互いに隣接する位置となる。本発明の信号記
録方法では、ヘッドの目詰りが生じた場合に再生不能と
なる信号ラインの画面上での位置を奇偶数両フィールド
で互いに異なる様にして、補正が行なわれるラインをフ
ィールド内だけでなくフィールド間に対しても分散され
る事ができ、これによりライン相関のみでなくフィール
ド相関を用いた補正が可能となり、場合によっては、そ
の両者を併用する事により更に画質劣化を低減する事が
できる。
以下、上記に対する本発明の一実施例を第3図により説
明する。第3図は、本発明による1フィールドの信号を
複数のトラックに分割記録する場合の記録フォーマット
の他の1つの例を示す構式図である。本実施例における
ビデオ信号は第1図に示した実施例の場合と同様であ
る。第3図において11〜18はそれぞれ信号記録トラック
を示す。第3図(a),(b)は、第1図と同様にそれ
ぞれ信号記録トラックのテープ上の配置および各トラッ
ク上の記録信号トラックの配置を示す。また、第1図に
示した実施例の場合と同様に1フィールドの信号は4本
のトラックに分割記録され、11〜18で示す各トラックは
第3図(a)にA〜Dで示した様にA〜Dの4つのヘッ
ドによりそれぞれ記録再生が行なわれる。また、第3図
(b)中に示した数字は、第1図(b)と同様に、画像
信号ラインのライン番号を表わす。
第3図(a)に示す様に、信号記録トラック11〜18はテ
ープ上に斜めに配置される。フィールドNの信号はトラ
ック11〜14に、またフィールドN+1の信号はトラック
15〜18にそれぞれ4分割され、テープに記録される。4
分割された1フィールドの信号は各トラックのテープ上
への記録順序に応じて、それぞれA〜Dの4つのヘッド
により記録される。従って、トラック11と15はA、トラ
ック12と16はB、トラック13と17はC、トラック14と18
はDのヘッドによりそれぞれ記録される。また、再生時
も同様の組合せで信号の再生が行なわれる。第3図
(b)に示す様にトラック11〜14には、フィールドNの
信号が第1図に示した実施例の場合と全く同様に記録さ
れる。
一方、トラック15〜18にはフィールドN+1の信号をフ
ィールド内で2ライン分巡回シフトした後、トラック11
〜14への分割方式と同様に分割記録する。従って、トラ
ック15にはライン270を先頭にして8ライン毎の信号ラ
インとそれに続く1ライン、即ち、ライン270,271,278,
279,…,518,519が、トラック16にはライン272を先頭に
8ライン毎の信号ラインとそれに続く1ライン、即ち、
ライン272,273,280,281,…,520,521が、トラック17には
ライン274を先頭として、ライン274,275,282,283,…,52
2,523が、トラック18にはライン276を先頭として、ライ
ン276,277,284,285,…,516,517,そして最後にライン26
8,269がそれぞれ記録される。
以下、フィールドN+2,N+3以降についてもそれぞれ
フィールドN,N+1の場合と同様に奇偶数フィールドに
応じてそれぞれ4トラックずつに分割記録される。ここ
で、本実施例においてはフィールドN+1(N+3,N+
5,…も同様)の信号をそのフィールド内で2ライン分巡
回シフトしたが、このシフトするライン数は偶数であれ
ば任意に選べる事は言うまでもない。
更に、フィールドN+1(N+3,N+5,…)の信号は第
1図の実施例と同様の記録方式による分割記録を行な
い、フィールドN(N+2,N+4,…)の信号に対して各
フィールド内での巡回シフトを施した場合にも同様の効
果があり、本発明の本質を損なうものではない。
次に本発明を第3図に示した実施例に適用した場合の効
果を第4図により説明する。第4図は、第3図に示した
信号分割方法において信号を再生するA〜Dの4つのヘ
ッドのうちBのヘッドに目詰りが生じ、Bヘッドからの
再生信号が得られなくなった場合の画像信号の再生状態
を示す。Bのヘッドに目詰りが生じた場合には、第3図
に示すトラック12および16に記録された信号が全く得ら
れなくなる。
しかし、トラック11〜18上には、第3図(b)に示した
様な信号ラインの配置となる様に分割された信号が記録
されているので、トラック12およびトラック16に記録さ
れた信号が全く再生されなくなった場合の再生不能ライ
ンは、ライン8,9,16,17,…,256,257,272,273,…,520,52
1となる。
従って、この場合の再生信号は画面上では第4図に示す
様になり、斜線で示す再生不能ラインの位置は同一フィ
ールド内で見ても、隣接フィールド間で見ても分散した
位置となる。これにより、再生不能となった信号ライン
をその前後のラインの信号により補正し、画面上のノイ
ズを低減する事ができると共に、補正されるラインが画
面上で分散するので、視覚上の画質劣化が低減される。
更に、この様な信号分割方法の場合にはライン相関のみ
でなくフィールド相関を用いた補正を併用する事が可能
であるので、画質の劣化を一層低減する事ができる。な
お、以上実施例による説明では、ヘッドの目詰りが生じ
た場合についてのみ述べたが、トラックからの信号再生
時にドロップアウト等の原因により同期はずれが生じ、
あるトラックからの信号が単発的に再生されなくなる様
な場合に対しても同様の効果が得られる。
次に、本発明によるディジタルビデオ信号記録再生方法
において、特殊再生に有利な信号分割方法の一実施例を
第5図により説明する。第5図は、本発明における1フ
ィールドの信号を特殊再生を考慮して複数のトラックへ
分割記録する場合の記録フォーマットおよび、2倍速再
生時の信号再生状況を示す。
本発明実施例において記録するビデオ信号は、第1図お
よび第3図に示すた両実施例の場合と同様である。第5
図において、21〜34はそれぞれ信号記録トラックを示
し、各トラックは、隣接トラック間でのクロストークを
避けるため、アジマス角を変えて記録されている。第5
図(a)は、テープ上に記録されたトラックの配置およ
び2倍速再生時の再生ヘッドの走査軌跡を、また第5図
(b)は、各トラック上の信号ラインの配置をそれぞれ
示す。前に述べた実施例と同様に、各フィールドの信号
はそれぞれ4本のトラックに分割記録され、各トラック
21〜34は第5図(a)中にA〜Dで示す様にトラックの
記録順序に応じて、それぞれに対応するA〜Dの4つの
ヘッドにより記録再生が行なわれる。A〜Dの4つのヘ
ッドは、そのアジマス角が2種類あり、AとC、BとD
のヘッドがそれぞれ同一のアジマス角を持っている。ま
た、A〜Dの4つのヘッドは、シリンダ上に90゜ずつの
角度の位置に等分に配置されており、AとC、BとDの
ヘッドはそれぞれ互いに対向した位置に配置されてい
る。この様なヘッドにより2倍速再生を行なった場合の
ヘッド走査軌跡は、それぞれ第5図(a)中にa〜dで
示した様になる。なお、第5図(b)中の数字は、第1
図(b)および第3図(b)と同様に画像信号ラインの
ライン番号を表わす。
第5図(a)に示す様に、信号記録トラック21〜34は、
テープ上に斜めに配置される。フィールドNの信号はト
ラック21〜24に、フィールドN+1の信号はトラック25
〜28に、またフィールドN+2の信号はトラック29〜32
にそれぞれ4分割されテープ上に記録される。各トラッ
クは、第5図(a)中にA〜Dで示す様に、その記録順
序に応じて、それぞれA〜Dの4つのヘッドにより記録
される。第5図(b)に示す様に、トラック21〜24に
は、フィールドNの信号が第1図の実施例と同様の方式
で分割記録される。トラック25〜28には、フィールドN
+1の信号をフィールド内で2ライン分巡回シフトした
後、同様の分割方式で記録する。
ここまでは、前述の第3図の実施例と同様であるが、次
のトラック29〜32には、フィールドN+2の信号をフィ
ールド内で4ライン分巡回シフトした後、各トラックに
分割記録し、更に続くトラック33,34以降には同様にフ
ィールド毎にフィールド内での巡回シフト量を順次2ラ
インずつ増加させ、それぞれ各トラックに分割記録す
る。
以上の記録方法により、トラック21〜34にはそれぞれ第
5図(b)に示す様に、各フィールドの信号ラインが配
置される。2倍速の特殊再生を行なった場合、A〜Dの
4つの再生ヘッドの走査軌跡は第5図(a)にa〜dで
示す様に、トラック21〜34を斜めに横切る様になる。と
ころが、アジマス記録を行なっている場合、異なるアジ
マス角のヘッドで記録されたトラックの信号は再生する
事ができない。従って、ヘッドA,CはヘッドAまたはヘ
ッドCにより記録されたトラックのみを、また、ヘッド
B,DはヘッドBまたはヘッドDにより記録されたトラッ
クのみ再生し、第5図(a)中に斜線を施した部分の信
号のみが再生される。
再生信号レベルが低く、S/Nの悪い信号は、ディジタルV
TRでは符号誤りにより正しく再生されないので、第5図
(a)に示した様な2倍速再生状態では、第5図(b)
に斜線を施した部分の信号は、正常な画像信号として再
生できず、ノイズとなる。
この様な再生パターンの場合、第1図に示した実施例の
様に、画面上の信号ラインの位置とトラック上に記録さ
れる信号ラインの位置が常に固定していると、再生画面
上に生じるノイズバンドの位置も常に一定の場所とな
り、ライン相関あるいは、フィールド,フレーム相関を
用いて補正する事ができない。しかし、第5図に示した
実施例の場合、再生できる信号ラインの画面上での位置
がフィールド毎に順次移動して行くので、正常に再生さ
れなかった信号ラインについては、それ以前に正しく再
生されたフレームの同一ライン、またはフィールドの同
位置(実際は、インターレースのために隣接する位置と
なる)の信号ラインの信号を保持しておく事により、ノ
イズバンドの発生を防止する事ができる。
以上述べた様に、本実施例においては、特殊再生時の画
質劣化を最小限に抑える事ができる。なお、本実施例の
場合、4つのヘッドがシリンダ上に90゜ずつの角度で等
分に配置される場合についてのみ述べたが、例えば、4
つのヘッドが接近して段差を設けて配置される様な他の
ヘッド配置においても、あるいは、2倍速以外の他の速
度による特殊再生の場合にも、再生される信号パターン
は異なるが、ノイズバンド再生防止の効果は同様に得ら
れる。また、フィールド毎に信号を巡回シフトするシフ
ト量の増加分が2ラインずつの場合についてのみ述べた
が、偶数ラインであれば他の任意のライン数を選択して
も、あるいは、フィールド毎に巡回シフト量を偶数の範
囲内で変化させても、同様の効果を得る事ができる。
次に、以上述べた本発明による信号分割記録方法でディ
ジタルビデオ信号を記録再生する装置の一実施例を第6
図により説明する。第6図は本発明によるディジタルビ
デオ信号記録再生装置の一実施例のブロック図を示す。
第6図に示す実施例では、第1図に示すた信号フォーマ
ットにより信号の記録再生を行なう。
第6図において、41はビデオ信号入力端子、42は記録タ
イミング発生回路、43はA/D変換器、44はメモリ制御回
路、45はフレームメモリ、46は信号分配回路、47a〜47d
は時間軸伸長回路、48a〜48dは、エンコーダ、49a〜49d
は記録アンプ、50a〜50dは磁気ヘッド、51a〜51dは再生
アンプ、52a〜52dは時間軸補正回路、53a〜53dはデコー
ダ、54a〜54dは時間軸圧縮回路、55は信号切換回路、56
は同期回路、57は再生タイミング発生回路、58はメモリ
制御回路、59はフレームメモリ、60はD/A変換器、61は
ビデオ信号出力端子である。なお、第6図において、フ
レームメモリ45,59を記録側、再生側でそれぞれ分離し
て設けているが、1つのフレームメモリを記録、再生で
共用しても以下に述べる動作に差異はなく、本発明の本
質を損うものではない。
ビデオ信号入力端子41より入力された、同期信号を含む
ビデオ信号は、記録タイミング発生回路42、およびA/D
変換器43に入力される。記録タイミング発生回路42は、
入力されたビデオ信号中の水平および垂直同期信号を分
離するとともに、フィールドの奇偶を判別し、更に水平
垂直の両同期信号に同期した所定の周波数のサンプリン
グクロックを発生する。そして、このサンプリングクロ
ックはA/D変換器43に入力される。また、メモリ制御回
路44には、水平、垂直の各同期信号、奇偶フィールド判
別信号およびサンプリングクロックが入力される。
A/D変換器43は、記録タイミング発生回路42で発生した
サンプリングクロックによりビデオ信号入力端子41より
入力されたビデオ信号をサンプリングし、ディジタルデ
ータに変換する。この様にしてディジタルデータに変換
されたビデオ信号はフレームメモリ45に送られる。メモ
リ制御回路44は、書込みアドレスカウンタ、ラインカウ
ンタ、読出しアドレスカウンタ、書込みパルス発生器か
ら構成される。書込みアドレスカウンタは、奇数フィー
ルドの垂直同期信号によりリセットされサンプリングク
ロックをカウントするカウンタである。ラインカウンタ
は奇数フィールドの垂直同期信号によりリセットされ、
水平同期信号をカウントするカウンタである。読出しア
ドレスカウンタは、垂直同期信号によりリセットされ水
平同期信号をカウントするカウンタと、水平同期信号に
よりリセットされサンプリングクロックをカウントする
カウンタとを組合わせて構成したものである。
書込みパルス発生器は、A/D変換器43により変換された
ディジタルデータサンプルをフレームメモリ45に書込む
ためのパルスを、書込みアドレスの位相に同期させて、
1サンプリングクロック毎に1回出力する回路である。
メモリ制御回路44からは、書込みアドレスと読出しアド
レスがそれぞれ交互に、1サンプリングクロック毎に1
回出力され、書込みパルスとともにフレームメモリ45に
供給される。書込みアドレスカウンタの値がそのまま与
えられる。読出しアドレスは、記録タイミング発生回路
42の奇偶判別回路が偶数フィールドを検知している時、
即ち、入力信号が偶数フィールドの信号である時には6
を、逆に奇数フィールドの時には268を初期値とし、水
平同期信号が入力される毎に、8ライン毎のラインとそ
れぞれに続く1ラインの、2ラインずつのライン番号を
カウントし、記録された信号ライン数を超えた場合に
は、初期値に2を加えた値を新たな初期値とし、同様な
カウント動作を行なう。水平同期信号カウンタの出力
に、1ライン当りのサンプル数を乗じる事により得られ
たアドレスに、サンプリングクロックをカウントするカ
ウンタの出力を加算する事により与えられる。
これにより、フレームメモリ45に奇数フィールドのデー
タを書込んでいる時は、偶数フィールドの8ライン毎の
ラインと、それぞれ続く1ラインの、2ラインずつのデ
ータを4分割した4本のトラックの記録順序に従って読
出し、逆に、偶数フィールドのデータを書込んでいる時
は、奇数フィールドのデータを同様に読出す。この様に
する事により、前後のフィールドのデータの書込みと読
出しの順序が乱れるのを防止する。
ラインカウンタの値は、ラインアドレスデータという書
込みデータとしてフレームメモリ45に入力され、各ライ
ン毎の水平ブランキング期間中の所定のデータサンプル
と置き換えて書込まれる。フレームメモリ45から読出さ
れたデータは信号分配回路46により、分割記録する各ト
ラックに対応して4分解され、それぞれ時間軸伸長回路
47a〜47dに入力される。時間軸伸長回路47a〜47dはシリ
ンダへのテープ巻付け角に応じて時間軸を伸長し、それ
ぞれ信号をエンコーダ48a〜48dへ出力する。
エンコーダ48a〜48dへ入力された信号は、各チャネル毎
に誤り訂正符号およびテープへの記録再生に必要な同期
パターンを付加し、変調された後、記録アンプ49a〜49d
を介し、磁気ヘッド50a〜50dにより、第1図に示したフ
ォーマットに従ってテープ上に記録される。
一方、再生側においては、磁気ヘッド50a〜50dによりテ
ープから再生された各トラックの信号は、再生アンプ51
a〜51dを介して時間軸補正回路52a〜52d、および同期回
路56に入力される。同期回路56は、入力された各トラッ
クの再生信号よりそれぞれ個々のデータに同期したクロ
ックを抽出し、これを時間軸補正回路52a,52dに供給す
ると同時に、記録時に付加された同期パターンを検出す
る事により、再生信号処理のタイミング基準信号を生成
する。
このタイミング基準信号は、デコーダ53a〜53d、および
再生タイミング発生回路57へ供給される。時間軸補正回
路52a〜52dはテープから再生された信号の復調を行なう
とともに、再生信号に含まれる時間軸変動を除去した
後、デコーダ53a〜53dに再生信号を出力する。デコーダ
53a〜53dは、誤り訂正符号により、テープへの記録再生
で生じた符号誤りの検出、訂正を行ない、訂正できない
誤りがあった場合には誤り検出フラグを付加した後、信
号データを時間軸圧縮回路54a〜54dへ出力する。
時間軸圧縮回路54a〜54dは、記録側において、多チャネ
ル化する事により、記録信号帯域を下げるために、シリ
ンダへのテープ巻付け角に応じて時間軸伸長された各ト
ラックのデータを元の時間軸へ圧縮する。この様にし
て、時間軸圧縮された各トラックの信号は、切換回路55
により1チャネルの連続したディジタルビデオ信号に構
成され、メモリ制御回路58およびフレームメモリ59に入
力される。
また、再生タイミング発生回路57は、同期回路56から供
給されるタイミング基準信号をもとにして、切換回路55
のディジタルビデオ信号出力に対応した水平,垂直同期
信号と、ディジタルビデオ信号のサンプリングクロック
を生成し、メモリ制御回路58に供給する。サンプリング
クロックは、同時にD/A変換器60にも供給される。メモ
リ制御回路58は、書込みアドレスカウンタ、奇偶判別回
路、読出しアドレスカウンタ、書込みパルス発生器から
構成される。書込みアドレスカウンタは、水平同期信号
によりリセットされサンプリングクロックをカウントす
るカウンタである。
奇偶判別回路は、メモリ制御回路58に入力されるディジ
タルビデオ信号の水平ブランキング期間に挿入されたラ
インアドレスデータが261以下か268以上かによってフレ
ームメモリ59に書込むデータが奇数フィールドのデータ
であるか、偶数フィールドのデータであるのかを判別す
る回路である。ただし、ラインアドレスデータに誤り訂
正不能を示す誤り検出フラグが付加されている場合に
は、直前の判別結果を保持する様になっている。
読出しアドレスカウンタは、奇偶判別回路が偶数フィー
ルドを検知した時の垂直同期信号によりリセットされ、
サンプリングクロックをカウントするカウンタである。
書込みパルス発生器は、記録側のメモリ制御回路44に含
まれる書込みパルス発生器と同様である。
ただし、再生側においては、ラインアドレスレデータに
誤り検出フラグが付加されている場合には、その1ライ
ン期間は、書込みパルスを発生しない。書込みアドレス
は、フレームメモリに書込もうとする信号中に含まれる
ラインアドレスデータに1ライン当りのデータサンプル
数を乗じた値に書込みアドレスカウンタの値を加算する
事によって得られ、フレームメモリ59に供給される。読
出しアドレスは、読出しアドレスカウンタの値がそのま
ま与えられる。
この様にして、フレームメモリ59には、1サンプリング
クロック毎に書込みアドレスと読出しアドレスがそれぞ
れ交互に供給され、また、書込みアドレスのタイミング
で、書込みパルスが同時に供給される。こうして、フレ
ームメモリ59には、ラインアドレスデータにより決定さ
れる所定のアドレス位置に各信号のラインのデータが書
込まれ、読出しは、フレームメモリの先頭アドレスから
順次行なわれる。従って記録時における信号分割によっ
てフレームメモリ59に書込まれる信号の順序が入れ換っ
ても、読出し時にはライン番号順の正しい系列の信号と
なってD/A変換器60へと出力される。
なお、再生側におけるフレームメモリ59へのデータの書
込み、読出しも記録側と同様に、奇数フィールドの書込
み時には偶数フィールドの読出し、または、その逆の組
合せとなる様にし、4チャネル分割記録再生による再生
信号の時系列に誤りが生じない様に配慮している。
D/A変換器60は、一般的な意味におけるD/A変換器の他
に、その入力段に3ライン分のデータバッファと信号補
正回路、ライン番号チェック回路および水平、垂直ブラ
ンキング期間のデータ列挿入回路から構成されている。
D/A変換器60に入力されたフレームメモリ59からの読出
し信号は、最初に、ライン番号チェック回路に入力され
る。ライン番号チェック回路では、フレームメモリ読出
しアドレスと信号データ中のラインアドレスデータとの
間では比較を行ない、その間に矛盾があった場合には不
一致フラグを信号に付加してデータバッファへ出力す
る。データバッファからは1ライン分ずつ遅延した3系
統のデータ列が出力されている。先頭のデータ列から1
ライン分遅延した中央のデータ列はライン番号の不一致
フラグを参照し、不一致フラグが付加されていなければ
そのまま、付加されている場合には、そのラインが偶数
ラインであれば1ライン分前のデータと、奇数であれば
1ライン分後のデータと置換えられて水平垂直ブランキ
ング期間データ例挿入回路へ入力かれる。そして、この
回転でラインアドレスデータ部分および垂直プランキン
グ期間としてテープに記録しなかった部分のデータをそ
れぞれに対応する固定データ列に復元し、完全に連続し
たディジタルビデオ信号のデータ列とし、D/A変換を行
なう。以上の様にしてD/A変換器60により正常はアナロ
グビデオ信号に変換された再生信号は、ビデオ信号出力
端子61より出力される。
4つの再生ヘッドの内の1つに目詰りが生じ、第2図に
示した様に特定のライン信号が再生できなくなった場
合、デコータ53a〜53dにより訂正不能誤りが検出され、
ラインアドレスデータを含めて誤り検出フラグが付加さ
れる。従って、これら再生不能となった信号は、メモリ
制御回路58の働きによりフレームメモリ59には書込まれ
ない。当然、ラインアドレスデータ部分も書込まれない
ので、フレームメモリ59の中で、第2図で斜線を施した
再生不能となった信号ラインのラインアドレスデータが
書込まれるべきアドレス位置には、電源投入時のデータ
がそのまま保持されている。これの再生不能となったラ
インのフレームメモリ59上でのアドレスが読出しアドレ
スとして与えられた場合には、読出しデータとして電源
投入時のデータがそのまま読出されて来る。そのため、
D/A変換器60のライン番号チェック回路により不一致フ
ラグが付加される。この様にして、第2図中で斜線を施
した再生不能ラインの信号は、信号補正回路により、前
または後のラインの信号により補正され、画面上へのノ
イズバンドの発生が抑えられる。
第6図に示した実施例において、記録側のメモリ制御回
路44の水平同期信号をカウトするカウンタをテープに記
録するライン数をカウントするとその値が零にもどるロ
ードカウンタとして、奇数フィールドの垂直同期信号で
0を、また偶数フィールドの垂直同期信号で2をロード
する構成とする事によって第3図に示したフォーマット
による信号記録再生方法が実現可能となる。
さらに、同様に記録側のメモリ制御回路44に、垂直同期
信号により2ずつカウントアップし、テープに記録する
ライン数をカウントするとその値が零にもどるフィール
ドカウンタを追加し、読出しアドレスカウンタ中の水平
同期信号をカウントするロードカウンタのロード値を奇
偶両フィールドとも、このフィールドカウンタの値とす
れば、第5図に示したフォーマットの信号記録再生方法
が実現できる。特殊再生時には、第5図(b)中におい
て斜線を施していない部分の信号のみが再生側のフレー
ムメモリ59に書込まれ、そのライン番号はフィールド毎
に変化する。従って、ある適当な周期で画面上の各信号
ラインがフレームメモリ59上で書換えられ、ノイズバン
ドの生じない特殊再生画像が得られる。
更に、記録側における、フレームメモリ45へのデータの
書込み、読出し時に上述の方法の他に、所定の法則に従
って各信号ライン内でサンプル順序を入換える、あるい
は、ライン内でのサンプル順序に応じてフィールド内
で、2ラインずつデータ位置を巡回シフトする等の方法
により、再生信号が訂正不能となった場合においても補
正される信号がサンプル単位で画面上に分散する様にし
て、補正を容易にする、または、補正後の画質劣化を更
に低減する事ができる。
一例として、記録側のメモリ制御回路44の読出しアドレ
スカウンタに、水平同期信号をカウントし、各フィール
ド当りの記録ライン数を超えるとその値が零にもどる様
なロードカウンタを2組設け、各フィールド毎の垂直同
期信号により、一方は、前述の各フォーマットに対応す
る所定の数値(第1図に示した実施例では、垂直同期信
号でリセットされるカウンタを用いたが、0がロードさ
れる事と評価である。)を、また他方は、この値に所定
のオフセット値を加算した数値(ただし、この数値がテ
ープに記録される信号ライン数を超えた場合には、その
数値からテープに記録される信号ライン数を減ずる。)
をロードし、読出しアドレス生成時には、前述の一組の
水平同期信号をカウントするカウンタの値の代わりにこ
れら2組の水平同期信号をカウントするカウンタの値
を、サンプリングクロックをカウントするカウンタの値
の奇偶に応じて交互に切換える事により得た値を記録側
のフレームメモリ45の読出しアドレスとして用いる。
また、再生側では、メモリ制御回路58において、書込み
アドレスを生成する場合に、記録時に2組の水平同期信
号をカウントするカウンタの一方の値に加算したオフセ
ット値を再生信号データ中から抽出したラインアドレス
データに加算して得た数値(記録側と同様に、この数値
がテープに記録される信号ライン数を超えた場合には、
その数値からテープに記録される信号ライン数を減ず
る。)と、ラインアドレスデータとを、サンプリングク
ロックをカウントするカウンタの値の奇偶に応じて切換
える事により書込みアドレスを得る。なお、この場合、
ライン番号の不一致フラグを保持するレジスタを、オフ
セット値の数と同数設け、サンプルの順序に応じて、現
在の不一致フラグと、オフセット値で表わされるライン
数だけ前の不一致フラグとを交互に切換える事により参
照し、信号の補正に用いれば良い。
なお、第1図に示したフォーマットに対し、オフセット
値を4としたデータの巡回シフトを施した場合に、Bヘ
ッドに目詰りが生じた時の再生画像の状態を第7図に示
す。第7図から明らかな様に、図中で斜線で示した再生
不能サンプルは画面上に一様に分散し、かつ第6図の実
施例で述べた様に、前または後の信号ラインのデータに
より容易に補正できる。この様に、他の方則に従うデー
タの並べ換えを本発明に併用した場合でも本発明の特徴
を損うものではない。
また、第6図に示した実施例を、YCコンポーネント線順
次信号に適用した場合、D/A変換器60は、一般的な意味
でのD/A変換器の他、その入力段に5ライン分のデータ
バッファと平均値演算回路、信号補正回路、ライン番号
チェック回路および水平,垂直ブランキング期間のデー
タ列挿入回路から構成される。D/A変換器60に入力され
たフレームメモリ59からの読出し信号は、最初にライン
番号チェック回路に入力される。ライン番号チェック回
路では、フレームメモリ読出しアドレスと信号データ中
のラインアドレスデータとの間で比較を行ない、矛盾が
あった場合には不一致フラグを信号に付加してデータバ
ッファへと出力する。データバッファからは1ライン分
ずつ遅延した5系統のデータ列が出力されている。
先頭と最後尾の2系統のデータ列は平均値演算回路へ入
力され、両データ列の平均値が演算される。先頭のデー
タ列から2ライン分遅延した中央のデータ列はライン番
号の不一致フラグを参照し、不一致フラグが付加されて
いなければそのまま、又、不一致フラグが付加されてい
る場合には、線順次信号である色差信号部分は平均値演
算回路の出力と、輝度信号部分はそのラインが偶数ライ
ンであれば1ライン分前のデータと、奇数ラインであれ
ば1ライン分後のデータとそれぞれ置き換えられて、水
平,垂直ブランキング期間データ列挿入回路へ入力され
る。
ここで、ラインアドレスデータおよび垂直ブランキング
期間としてテープに記録しなかった部分のデータをそれ
ぞれに対応する固定データ列に復元し、完全に連続した
ディジタルビデオ信号のデータ列とし、D/A変換を行な
う。この様に、D/A変換器60により正常なアナログビデ
オ信号に変換された再生信号は、ビデオ信号出力端子61
より出力される。
以上述べた様に、YCコンポーネント線順次信号に、本発
明による分割記録方式を適用した場合でも、1ライン又
は2ライン前後の信号ラインデータを用いた補正により
画質劣化を低減する事が可能である。
以上、1フィールドの信号を4本のトラックに分割記録
する場合について述べたが、分割するトラックが他の本
数であっても、同様に本発明の効果が得られ、本発明の
本質を損うものではない。
また、本実施例では、1フィールドの内で記録される信
号ラインの先頭ラインを偶数ラインとして分割記録を行
なう例を示したが、第8図(a)に示す様に、先頭ライ
ンが奇数ラインであっても同様に本発明の効果が得られ
る。更に、本実施例では、1フィールドの内で記録され
る画像信号ラインの先頭から2ラインずつを各トラック
に順番に分割記録した例を示したが、例えば第8図
(b)の様に分割記録するトラックの順序を入れ換えて
も同様の効果が得られ、本発明の本質を損うものではな
い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、1フィールドの信号を複数のトラック
に分割して記録再生を行なう場合に、各トラックに対応
するヘッドに目詰り等が生じ、そのトラックに記録され
た信号が再生されなくなってもライン相関を用いて容易
に補正が可能であり、更に補正される信号ラインを画面
上で分散させる事ができるので、ディジタルVTRの再生
画質の向上に対して効果がある。また、特殊再生時にお
いて、フィールド相関、あるいはフレーム相関を用いる
事による信号補正を行ないノイズバンドの生じない再生
画像を得る事ができるので、特殊再生時の画質向上に対
しても効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における、テープ上の信号記
録トラックパターンを示す説明図、第2図は、その再生
信号に及ぼす効果を示す説明図、第3図は本発明の他の
実施例におけるトラックパターン説明図、第4図はその
効果の説明図、第5図は本発明の更に他の実施例におけ
るトラックパターン説明図、第6図は、本発明の実施例
におけるディジタル信号記録再生装置の構成を示す図、
第7図は効果の説明図、第8図は本発明による画像信号
ラインの分割記録方法の他の例を示す説明図である。 1〜8,11〜18,21〜34,71〜78,81,88……信号記録トラッ
ク、43……A/D変換器、44,58……メモリ制御回路、45,4
9……フレームメモリ、60……D/A変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 降旗 隆 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−137479(JP,A) 特開 昭58−95477(JP,A) 特開 昭56−160178(JP,A) 特開 昭59−37786(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル化されたビデオ信号をその1フ
    ィールド分毎にn本(但しnは複数)の信号記録トラッ
    クに分割して記録再生を行うヘリカルスキャン型ビデオ
    テープレコーダ用のディジタルビデオ信号記録再生方法
    において、 ライン番号Mの画像信号ラインの記録されている信号記
    録トラックには、ライン番号Mの画像信号ラインの前後
    に隣接するライン番号(M−1)と(M+1)の画像信
    号ラインのどちらか一方は同時には記録されていないこ
    とを特徴とするディジタルビデオ信号記録再生方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のディジタルビ
    デオ信号記録再生方法において、1フィールド分の信号
    を分割記録するn本のトラックの内、K番目(但しk=
    12,…,n)のトラックに記録される画像信号ラインの先
    頭2ラインは、1フィールドの内で記録される画像信号
    ラインの先頭ラインから(2K−1)番目と2K番目の信号
    ラインであり、該2ラインに続いて各トラックに記録さ
    れる画像信号ラインは、該2ラインからそれぞれ2n番目
    毎の2ラインであるようにしたことを特徴とするディジ
    タルビデオ信号記録再生方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載のディジタルビ
    デオ信号記録再生方法において、所定のフィールド毎に
    偶数である所定数ずつ増加し、1フィールドの内で記録
    されるライン数を超えると零に戻る数値hを各フィール
    ドの内で記録される先頭ラインのライン番号Lに加え、
    ライン番号(L+n)の信号ラインを新たな先頭ライン
    とし、更にライン番号Lから(L+h−1)までの信号
    ラインを各フィールドの内で記録される信号ラインの最
    後尾に続くように並べ換えた仮想的なフィールドを仮定
    し、この仮想フィールドに従って信号分割記録を行うこ
    とを特徴とするディジタルビデオ信号記録再性方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載のディジタルビ
    デオ信号記録再生方法において、前記仮想フィールド内
    の信号は、各画像信号ライン上の同一位置の画素を該フ
    ィールド内で垂直方向に所定のライン数分巡回シフトす
    る画素の並べ換え、或いは各画像信号ライン内での所定
    の規則に従う画素の並べ換えのうち、少なくとも一方を
    施したものであることを特徴とするディジタルビデオ信
    号記録再生方法。
JP62084749A 1987-04-08 1987-04-08 デイジタルビデオ信号記録再生方法 Expired - Fee Related JPH0785578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62084749A JPH0785578B2 (ja) 1987-04-08 1987-04-08 デイジタルビデオ信号記録再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62084749A JPH0785578B2 (ja) 1987-04-08 1987-04-08 デイジタルビデオ信号記録再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63250985A JPS63250985A (ja) 1988-10-18
JPH0785578B2 true JPH0785578B2 (ja) 1995-09-13

Family

ID=13839343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62084749A Expired - Fee Related JPH0785578B2 (ja) 1987-04-08 1987-04-08 デイジタルビデオ信号記録再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0785578B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04263587A (ja) * 1991-02-19 1992-09-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 信号記録装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56160178A (en) * 1980-04-18 1981-12-09 Sony Corp Recorder of digital video signal
JPS5895477A (ja) * 1981-11-24 1983-06-07 Sony Corp 画像デ−タの伝送方法
JPS61137479A (ja) * 1984-12-10 1986-06-25 Sony Corp 記録再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63250985A (ja) 1988-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4558377A (en) Digital television apparatus
US4742519A (en) Apparatus for decoding error correcting code
US5684915A (en) Digital VTR for recording special replay data with appended error correction codes
CA1160735A (en) Time base conversion apparatus
JPH041557B2 (ja)
JPS6231872B2 (ja)
JPS60203084A (ja) デイジタル・テレビジヨン信号処理装置
GB2086691A (en) Signal processing method for digital signals possibly containing errors
US5122876A (en) Image signal restoring apparatus
JPH0234115B2 (ja)
US5432613A (en) Image data processing apparatus and method for processing image data
JPS6333748B2 (ja)
JPH0710099B2 (ja) ビデオ信号記録再生方式
EP0851689B1 (en) A method of recording data
JPH0785578B2 (ja) デイジタルビデオ信号記録再生方法
EP0473416B1 (en) Video signal reproducing apparatus
US5210618A (en) Method, apparatus and record carrier for video signal recording and reading wherein signal blocks occurring during switching are repositioned and preserved
JPH0356039B2 (ja)
JP2792627B2 (ja) デイジタル信号記録再生装置
JP3123050B2 (ja) 記録装置
JPH0670279A (ja) 映像信号の記録再生装置
JPH043714B2 (ja)
GB2275151A (en) Image data processing for digital video tape recorder
JP2620947B2 (ja) ビデオ信号記録及び再生装置
JPS6214996B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees