JPH0785294B2 - 磁気ヘツドの有機絶縁物露出判定法 - Google Patents

磁気ヘツドの有機絶縁物露出判定法

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JPH0785294B2
JPH0785294B2 JP24521686A JP24521686A JPH0785294B2 JP H0785294 B2 JPH0785294 B2 JP H0785294B2 JP 24521686 A JP24521686 A JP 24521686A JP 24521686 A JP24521686 A JP 24521686A JP H0785294 B2 JPH0785294 B2 JP H0785294B2
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宏治 中澤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気ヘッドの有機絶縁物露出判定法に係り、
特に蛍光の偏光特性を利用した有機絶縁物露出判定法に
関する。
〔従来の技術〕
磁気ヘッドの形状に関しては、エレクトロニック パッ
ケイジング テクノロジー(Electronic Packaging Tec
hnology)Vol1,No.2 p111〜113(1985−7)等に述べら
れており、表面の透明保護膜を通して内部のパターン形
状を顕微鏡により拡大して見ることについての記述があ
る。このパターンの断面形状については、ヘッドを破断
しなければ見ることができないため、非破壊的に検査す
る適当な方法がなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来技術においては、ヘッドを破断
しなければ、パターンの断面形状をみることができず、
非破壊的に検査する点について配慮されていなかった。
本発明の目的は、ヘッド内部の表面近傍を非破壊的に観
察可能とすることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、有機絶縁物が発する蛍光を観
察可能とし、この蛍光がスリット状の磁気ギャップを通
過する際に偏光特性を帯びる性質を利用して、その偏光
度を測定することにより、上記有機絶縁物がヘッドの表
面にどの程度接近しているか、または露出しているかの
有無が判定することを特徴とする。
〔作用〕
有機絶縁物の蛍光(特定波長の光)を観察するために、
ヘッドに特定波長の光を照射する手段を設ける。磁気ギ
ャップを通過する際に上記蛍光は偏光特性を帯びるが、
その偏光度を測定するために互に90゜異なる振動方向成
分の蛍光の強さを受光素子で検出し、強度比を演算する
ことにより、有機絶縁物のヘッド表面までの距離または
ヘッド表面への露出の有無が判定できる。
〔実施例〕
本発明の実施例を第1〜6図に示す。第2図は磁気ヘッ
ド断面形状を示す断面図である。1は磁気ヘッドで、上
部磁性膜3と下部磁性膜4との間には磁気ギャップを形
成する透明無機材料7とコイル5の空間を充てんするた
めの有機絶縁物6とがある。これらは基板8の上に形成
され、さらにこれらの表面は透明保護膜2で保護されて
いる。
従来ヘッドの各部寸法を測定するには第2図のY,Z方向
から顕微鏡観察するしかなかったが、Y方向から見た場
合には、有機絶縁物6の先端部C点と上部磁性膜3の角
部B点とは完全には一致していないから、C点から摺動
面(A面)までの距離を正確に0.1μmオーダの精度で
測定することは困難である。また第3図に見るようにヘ
ッドをZ方向から見た場合には、仮に有機絶縁物6が表
面(摺動面)に露出していたとしても、有機絶縁物6,磁
気ギャップ材料7は共に殆ど透明な材料のため、見分け
がつかず、有機絶縁物6の表面への露出有無を判定する
ことができなかった。有機絶縁物6の露出形状は、第3
図で磁性膜先端露出部3−1に沿って平行な形状とな
る。この有機絶縁物6の露出があると、磁気ヘッド1が
ディスク面を滑走するときの摺動特性が悪くなるため、
露出有無を明確に判定する必要がある。
本発明はこの有機材料6と無機材料7の識別法として蛍
光観察法に着目した。ある特定の波長の光(例えば緑色
の光)で照明し、その照明光とは別波長の特定の光(例
えば赤色の光;蛍光と言う)を観察すると、無機材料は
蛍光を発しないが、有機材料は明瞭な蛍光を発する。し
かるに第2図で上記照明光を対物レンズ9側からあてる
と、有機絶縁物6の先端Cが表面に露出していなくて
も、上記蛍光は透明材料の磁気ギャップ7を通って表面
に見えてくるため、対物レンズを通して蛍光が見えたか
どうかだけでは、有機絶縁物6の露出有無を判定するこ
とができない。
そこで本発明では第1図,第4図及び第5図の方法によ
り蛍光観察による有機絶縁物の露出有無判定を可能にし
た。
第1図で照明光源12から出た光は照明レンズ11を通りダ
イクロイックミラ(プリズム)10に入射し、プリズム反
射面に施された蒸着膜フィルタの作用により、特定の波
長の光のみが反射され対物レンズ9に向い、他の波長の
光はプリズムを透過してしまうか吸収されてしまう。対
物レンズを通過した特定波長の光は磁気ヘッド1を照明
すると磁気ヘッドからは照明光と同波長の反射光の他に
照明光波長とは異なる特定波長の光(蛍光)を発する。
これらの光が対物レンズを通って再びダイクロイックミ
ラ10を通過する際、プリズム表面に施された蒸着膜フィ
ルタの作用により、上記磁気ヘッドの反射光成分の光を
遮へいし、蛍光成分の波長の光を透過させることができ
る。このようにして透過した蛍光成分は結像レンズ13,1
5によりTVカメラ16上に像を結ぶ。この際本発明では結
像光路中に検光子(偏光板)14を挿入することにより、
有機絶縁物6から出射された光が平行スリット状の磁気
ギャップ7を通過する際に受ける偏光状態を測定可能に
している。
第3図で平行スリット状の磁気ギャップ7を上記蛍光が
通過する際、同図P方向の振動成分は著しく減衰する
が、スリット方向に沿うS方向の振動成分は殆ど減衰し
ない。このS成分とP成分の蛍光の強度比S/Pを測定す
ると例えば第5図のようになり、磁気ヘッドのギャップ
深さGD(第2図でC点からA面までの距離)が長いと強
度比は大きくなり、一方GDが0以下では有機材料が完全
に表面に露出しているため、蛍光の偏光特性は殆どなく
なり、強度比は1に収れんすることがわかる。
この強度比S/Pを測定するために、第1図で結像光路中
に偏光板14を挿入し、これを光軸回りに回転させること
により、光通過方向を変化させ第3図のS方向に一致さ
せ、またそれと90゜方向に回転させることにより、Pの
方向の成分を検出することができる。
一般に蛍光は光が弱く、さらに偏光板を通過した光は減
衰するため、十分な光強度が得られない。このため第1
図では画像加算処理回路17によりTV画像フレームを累積
加算し、画像のコントラストを改善してモニタTV18に画
像を表示する。モニタ画像の一例を第4図に示すが、同
画面上で磁性膜3−1,4−1を横切って縦方向測定ライ
ン(同図中破線)上の輝度信号波形を表示すると同図左
の波形のようになり、磁気ギャップの上部磁性膜近傍が
明るくなる。この有機絶縁物蛍光の明るさを、画面の基
準部の明るさと比較することにより第4図のように明る
さI1,I2を検出することができる。I1は磁性膜部の明る
さを基準にした場合、I2は基板8の任意の点の明るさを
基準にした場合の明るさである。
第5図で、GD=0の判定基準値L0として蛍光強度比S/P
は約2となるが、データのばらつきを考えてL0<L1とな
る基準値L1をもって良品と不良品(有機材料が露出して
いるもの)を判定することができる。
ここで磁気ギャップの厚さa(第6図)は1μm以下の
程度であるが、多少aが大きくても、高倍の対物レンズ
で画像総合倍率を十分大きくすれば焦点深度が浅くなる
ことと、有機材料C点から出た蛍光は磁気ギャップ材料
7の屈折率をn=1.64とするとA面における全反射角θ
は約37゜となりaの幅に関係せずに、対物レンズに入射
するスリット状の光の幅(<a)が決まってくるので、
上述した偏光特性は得られる。
有機材料による蛍光のばらつき等も考慮して、強度比S/
Pと同時に偏光板14を結像光路から除去した場合の蛍光
全体の明るさをチェックできるようにしておくと総合的
な判断をする上で便利である。
また本発明における磁気ヘッドの照明光のあて方として
は、対物レンズ9を通さなくても、他の任意の方向から
照射することが可能である。
〔発明の効果〕
本発明により、磁気ヘッドのギャップ深さと同時に、有
機絶縁物の露出有無の判定が可能になり非破壊測定が可
能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は蛍光の偏光特性を測定するための装置構成を示
すための構成図、第2図は磁気ヘッド断面形状と対物レ
ンズを示す説明図、第3図は磁気ヘッドを摺動面側から
見た説明図、第4図はモニタ画面上の蛍光の輝度信号波
形を示す説明図、第5図は蛍光の偏光特性とギャップ深
さGDの関係を示す関係図、第6図は磁気ギャップ部にお
ける蛍光の全反射特性を示す説明図である。 1……磁気ヘッド 2……保護膜 3,4……磁性膜 5……コイル 6……有機絶縁物 7……磁気ギャップ 8……基板 9……対物レンズ 10……ダイクロイックミラ 11……照明レンズ 12……照明光源 13,15……結像レンズ 14……偏光板(検光子) 16……TVカメラ 17……画像加算処理装置 18……モニタTV

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドの表面に特定波長の光を照射し
    たときに、有機物が発する蛍光を観察し、この蛍光が磁
    気ギャップを通過する際に生ずる偏光特性を、互に90゜
    異なる振動方向成分の上記蛍光の強度比として検出した
    ことを特徴とする磁気ヘッドの有機絶縁物露出判定法。
JP24521686A 1986-10-17 1986-10-17 磁気ヘツドの有機絶縁物露出判定法 Expired - Lifetime JPH0785294B2 (ja)

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JPS63100606A JPS63100606A (ja) 1988-05-02
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JPH0778860B2 (ja) * 1988-10-18 1995-08-23 株式会社日立製作所 薄膜磁気ヘッド
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