JPH0784635B2 - 切削加工性に優れたvtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒 - Google Patents
切削加工性に優れたvtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒Info
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- JPH0784635B2 JPH0784635B2 JP3153137A JP15313791A JPH0784635B2 JP H0784635 B2 JPH0784635 B2 JP H0784635B2 JP 3153137 A JP3153137 A JP 3153137A JP 15313791 A JP15313791 A JP 15313791A JP H0784635 B2 JPH0784635 B2 JP H0784635B2
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- crystallized
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- crystallized substances
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はVTRシリンダー用アル
ミニウム合金鋳造棒に関する。
ミニウム合金鋳造棒に関する。
【0002】
【従来の技術】VTRシリンダーの素材には、2218
アルミニウム合金鋳造棒が多く用いられ、一般に鋳造→
均質化処理→軟化→冷間鍛造→T6処理→切削加工の工
程で製品が製造されている。
アルミニウム合金鋳造棒が多く用いられ、一般に鋳造→
均質化処理→軟化→冷間鍛造→T6処理→切削加工の工
程で製品が製造されている。
【0003】全工程の中で切削加工は生産性、加工コス
トの点で最も大きな割合を占めているにもかかわらず、
従来は素材コストの削減や製品形状の多様化などによ
り、製品の薄肉化、複雑形状化が進み、冷間鍛造性向上
に重点をおいた素材開発が行われ、切削性向上にはほと
んど重点がおかれていなかった。
トの点で最も大きな割合を占めているにもかかわらず、
従来は素材コストの削減や製品形状の多様化などによ
り、製品の薄肉化、複雑形状化が進み、冷間鍛造性向上
に重点をおいた素材開発が行われ、切削性向上にはほと
んど重点がおかれていなかった。
【0004】素材の冷間鍛造性向上に要求される品質
は、切削性向上に要求される品質と一般に相反する関係
にあり、鍛造性を向上させるあまり、切削工具が摩耗し
やすく、切削時に製品コーナー部にバリが生成しやすい
という切削性に関する問題が多くなっている。
は、切削性向上に要求される品質と一般に相反する関係
にあり、鍛造性を向上させるあまり、切削工具が摩耗し
やすく、切削時に製品コーナー部にバリが生成しやすい
という切削性に関する問題が多くなっている。
【0005】以下に冷間鍛造性と切削性の関係を詳細に
説明する。
説明する。
【0006】2218合金はCu、Ni、Mgなど多く
の元素を含む。これらの元素の多くは鋳造時にAl中に
晶出し、鋳造後の均質化処理やT6処理などの熱処理に
よって若干Al中に溶け込む(固溶する)こともある
が、大部分は球状化し、そのまま残存する。
の元素を含む。これらの元素の多くは鋳造時にAl中に
晶出し、鋳造後の均質化処理やT6処理などの熱処理に
よって若干Al中に溶け込む(固溶する)こともある
が、大部分は球状化し、そのまま残存する。
【0007】この晶出物は硬くて脆い化合物であり、冷
間鍛造性、切削性に大きな影響を及ぼす。冷間鍛造時に
は鍛造割れの起点となって鍛造性を阻害するが、切削時
には切削屑やバリの破断の起点となってバリの生成を抑
制し、切削性向上に寄与する。つまり晶出物は冷間鍛造
性と切削性に相反する影響を与える。
間鍛造性、切削性に大きな影響を及ぼす。冷間鍛造時に
は鍛造割れの起点となって鍛造性を阻害するが、切削時
には切削屑やバリの破断の起点となってバリの生成を抑
制し、切削性向上に寄与する。つまり晶出物は冷間鍛造
性と切削性に相反する影響を与える。
【0008】したがって、冷間鍛造性を向上させれば切
削性が低下し、逆に切削性を向上させれば冷間鍛造性が
低下するという問題が生じている。
削性が低下し、逆に切削性を向上させれば冷間鍛造性が
低下するという問題が生じている。
【0009】このため、冷間鍛造性を損なわず、切削性
にも優れた素材に対する要求が強くなってきている。
にも優れた素材に対する要求が強くなってきている。
【0010】そこで、種々の研究を重ねた結果、晶出物
のサイズ、分布を制御することによって、VTRシリン
ダーに必要な冷間鍛造性を損なうことなく、切削性を大
幅に改善できることをみいだした。
のサイズ、分布を制御することによって、VTRシリン
ダーに必要な冷間鍛造性を損なうことなく、切削性を大
幅に改善できることをみいだした。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は冷間鍛造性を
損なうことなく、切削工具が摩耗しにくく、また切削時
にバリが生成しにくいVTRシリンダー用アルミニウム
合金鋳造棒を提供することを目的とする。
損なうことなく、切削工具が摩耗しにくく、また切削時
にバリが生成しにくいVTRシリンダー用アルミニウム
合金鋳造棒を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
を解消し、切削性の良好なVTRシリンダー用アルミニ
ウム合金鋳造棒を提供するものであり、その要旨とする
ところは、 Cu:3.4〜4.2重量%、 Mg:1.2〜1.7重量%、 Ni:1.5〜2.4重量%、 Si:0.1〜0.9重量%、 Fe:0.2〜0.8重量% を含み、残りアルミニウムと不純物とからなるアルミニ
ウム合金において、冷間鍛造前の状態で、 晶出物平均粒径:1.8〜2.7μm、 隣接晶出物間平均距離:2〜3.5μm、 平均晶出物体積率:5〜9% であることを特徴とするVTRシリンダー用アルミニウ
ム合金鋳造棒にある。
を解消し、切削性の良好なVTRシリンダー用アルミニ
ウム合金鋳造棒を提供するものであり、その要旨とする
ところは、 Cu:3.4〜4.2重量%、 Mg:1.2〜1.7重量%、 Ni:1.5〜2.4重量%、 Si:0.1〜0.9重量%、 Fe:0.2〜0.8重量% を含み、残りアルミニウムと不純物とからなるアルミニ
ウム合金において、冷間鍛造前の状態で、 晶出物平均粒径:1.8〜2.7μm、 隣接晶出物間平均距離:2〜3.5μm、 平均晶出物体積率:5〜9% であることを特徴とするVTRシリンダー用アルミニウ
ム合金鋳造棒にある。
【0013】本発明における上記晶出物、合金成分の限
定理由は下記のとおりである。
定理由は下記のとおりである。
【0014】(晶出物)冷間鍛造の際は、素材に与えら
れる加工度が小さいため、晶出物が微細で、しかも密集
していなければ、鍛造割れが問題となることはほとんど
ない。しかしながら、冷間鍛造前の晶出物平均粒径が
2.7μmを越えると鍛造時に割れの起点となる頻度が
急増する。また、2.7μm以下に制御しても晶出物が
密集し、隣接晶出物間平均距離が2μm未満になると、
みかけ上晶出物が離れていても実質上は1個の粗大晶出
物と同様の挙動を示し、鍛造性を低下させる。
れる加工度が小さいため、晶出物が微細で、しかも密集
していなければ、鍛造割れが問題となることはほとんど
ない。しかしながら、冷間鍛造前の晶出物平均粒径が
2.7μmを越えると鍛造時に割れの起点となる頻度が
急増する。また、2.7μm以下に制御しても晶出物が
密集し、隣接晶出物間平均距離が2μm未満になると、
みかけ上晶出物が離れていても実質上は1個の粗大晶出
物と同様の挙動を示し、鍛造性を低下させる。
【0015】切削加工では切削屑が工具によってほぼ直
角に曲げられ、その加工度は冷間鍛造よりも極めて大き
い。このため晶出物がある程度微細であっても容易に切
削屑あるいはバリの破断の起点となりうる。また、晶出
物の分布が適正であれば、晶出物から晶出物へ亀裂が伝
播することによって、切削工具に加わる抵抗が小さくな
り、また切削工具と硬い晶出物の接触が少なくなるた
め、切削工具摩耗が抑制される。
角に曲げられ、その加工度は冷間鍛造よりも極めて大き
い。このため晶出物がある程度微細であっても容易に切
削屑あるいはバリの破断の起点となりうる。また、晶出
物の分布が適正であれば、晶出物から晶出物へ亀裂が伝
播することによって、切削工具に加わる抵抗が小さくな
り、また切削工具と硬い晶出物の接触が少なくなるた
め、切削工具摩耗が抑制される。
【0016】しかし、冷間鍛造前の晶出物平均粒径が
1.8μm未満ではバリ破断に対する効果が小さく、ま
た、1.8μm以上であっても隣接晶出物間平均距離が
3.5μmを越えると、晶出物を起点として発生した亀
裂の伝播がマトリックスであるAlによって止められ、
バリの抑制効果や切削工具摩耗抑制効果が低下する。
1.8μm未満ではバリ破断に対する効果が小さく、ま
た、1.8μm以上であっても隣接晶出物間平均距離が
3.5μmを越えると、晶出物を起点として発生した亀
裂の伝播がマトリックスであるAlによって止められ、
バリの抑制効果や切削工具摩耗抑制効果が低下する。
【0017】さらに単位体積当りの晶出物量が冷間鍛造
前に5%未満では、切削時の亀裂伝播経路が少ないため
に良好な切削性が得られず、9%を越えると硬い晶出物
と工具との接触が増加し、工具摩耗を著しく促進してバ
リを生成しやすくするばかりでなく、鍛造性をも阻害す
る。
前に5%未満では、切削時の亀裂伝播経路が少ないため
に良好な切削性が得られず、9%を越えると硬い晶出物
と工具との接触が増加し、工具摩耗を著しく促進してバ
リを生成しやすくするばかりでなく、鍛造性をも阻害す
る。
【0018】したがって、冷間鍛造前の晶出物平均粒径
は1.8〜2.7μm、隣接晶出物間平均距離は2〜
3.5μm、晶出物体積率は5〜9%に限定する。
は1.8〜2.7μm、隣接晶出物間平均距離は2〜
3.5μm、晶出物体積率は5〜9%に限定する。
【0019】以上の限定により、晶出物がVTRシリン
ダーへの冷間鍛造性を損なうことなく、切削時には晶出
物から晶出物への亀裂の進展が容易に進んでバリ、切削
屑が破断し、硬い晶出物と工具が強く接触しないため、
工具摩耗も著しく抑制される。
ダーへの冷間鍛造性を損なうことなく、切削時には晶出
物から晶出物への亀裂の進展が容易に進んでバリ、切削
屑が破断し、硬い晶出物と工具が強く接触しないため、
工具摩耗も著しく抑制される。
【0020】次に合金の各成分について説明する。
【0021】(Cu)Cuは本来、冷間鍛造後のT6処
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、3.4%未満では上記晶出物体積率及び
平均粒径が下限に満たなくなり、切削性が低下する。ま
た、VTRシリンダーに必要な強度を得ることも困難に
なる。逆に、4.2%を越えると、上記晶出物体積率及
び平均粒径が上限を上回り、切削工具摩耗が著しくなる
と共に、冷間鍛造性も低下する。
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、3.4%未満では上記晶出物体積率及び
平均粒径が下限に満たなくなり、切削性が低下する。ま
た、VTRシリンダーに必要な強度を得ることも困難に
なる。逆に、4.2%を越えると、上記晶出物体積率及
び平均粒径が上限を上回り、切削工具摩耗が著しくなる
と共に、冷間鍛造性も低下する。
【0022】したがって、3.4〜4.2%に限定す
る。
る。
【0023】(Mg)Mgも本来は冷間鍛造後のT6処
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、Cuと同様に、下限未満では切削性、強
度を損ない、上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、Cuと同様に、下限未満では切削性、強
度を損ない、上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
【0024】したがって1.2〜1.7%に限定する。
【0025】(Si)Siも本来は冷間鍛造後のT6処
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、Cuと同様に下限未満では切削性、強度
を損ない、上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
理でVTRシリンダーの強度を高めるために添加される
元素であるが、Cuと同様に下限未満では切削性、強度
を損ない、上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
【0026】したがって0.1〜0.9%に限定する。
【0027】(Ni)NiはAl中への固溶量が極めて
少なく、添加量のほとんどがAl中に晶出する。このた
め、切削性や冷間鍛造性に著しい影響を及ぼし、上記C
u、Mg、Siと同様に下限未満では切削性を損ない、
上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
少なく、添加量のほとんどがAl中に晶出する。このた
め、切削性や冷間鍛造性に著しい影響を及ぼし、上記C
u、Mg、Siと同様に下限未満では切削性を損ない、
上限を越えると切削性、鍛造性を損なう。
【0028】したがって、1.5〜2.4%に限定す
る。
る。
【0029】(Fe)FeはNiと同様の挙動を示し、
下限未満では切削性を損ない、上限を越えると切削性、
鍛造性を損なう。
下限未満では切削性を損ない、上限を越えると切削性、
鍛造性を損なう。
【0030】したがって、0.2〜0.8%に限定す
る。
る。
【0031】上記限定範囲の化学成分を有する2218
アルミニウム合金で上記限定範囲の晶出物分布、粒径を
冷間鍛造前に得るための望ましい素材の製造条件を以下
に示す。
アルミニウム合金で上記限定範囲の晶出物分布、粒径を
冷間鍛造前に得るための望ましい素材の製造条件を以下
に示す。
【0032】A;鋳造 上記限定範囲の晶出物粒径を冷間鍛造前に得るには、鋳
塊のDAS(Dendrite Arm Spacin
g)を12〜15μmの制御するのが望ましい。DAS
は凝固時の冷却速度が大きいほど小さくなり、晶出物は
DASに比例して大きくなるから、冷却速度によって晶
出物のサイズを制御できる。
塊のDAS(Dendrite Arm Spacin
g)を12〜15μmの制御するのが望ましい。DAS
は凝固時の冷却速度が大きいほど小さくなり、晶出物は
DASに比例して大きくなるから、冷却速度によって晶
出物のサイズを制御できる。
【0033】しかし、通常の鋳造条件では、生産性を向
上させるために、鋳造速度を大きくし、これに付随して
冷却水量も多くせざるをえないため、DASは8〜12
μm(鋳造速度が大きいほど冷却速度が大きくなりDA
Sは小さくなるため)と小さく、冷間鍛造前に上記限定
範囲の晶出物粒径が得られない。
上させるために、鋳造速度を大きくし、これに付随して
冷却水量も多くせざるをえないため、DASは8〜12
μm(鋳造速度が大きいほど冷却速度が大きくなりDA
Sは小さくなるため)と小さく、冷間鍛造前に上記限定
範囲の晶出物粒径が得られない。
【0034】このためDASを12〜15μmにするに
は、一般的な素材径50〜80mmでは鋳造条件を、 鋳造速度 200〜350mm/min(通常は400
〜550mm/min) 冷却水量 15〜25リットル/min(通常は30〜
50リットル/min) 鋳造温度 680〜720℃(通常と同じ) とするのが望ましい。
は、一般的な素材径50〜80mmでは鋳造条件を、 鋳造速度 200〜350mm/min(通常は400
〜550mm/min) 冷却水量 15〜25リットル/min(通常は30〜
50リットル/min) 鋳造温度 680〜720℃(通常と同じ) とするのが望ましい。
【0035】B;均質化処理 鋳造のままでは、晶出物が網目状に連続した状態にあ
る。このため、均質化処理によって、晶出物を分散、球
状化させなければならないが、一般に均質化処理温度が
高いほど、また時間が長いほど晶出物の分散、球状化が
進行する。
る。このため、均質化処理によって、晶出物を分散、球
状化させなければならないが、一般に均質化処理温度が
高いほど、また時間が長いほど晶出物の分散、球状化が
進行する。
【0036】したがって、切削性を向上させるには適切
な均質化処理条件を選ばなければならず、通常の均質化
処理(450〜500℃に4〜24h)を上記鋳塊に任
意に施した場合は、本発明で限定した晶出物分布、粒径
の条件を満たさないことがある。
な均質化処理条件を選ばなければならず、通常の均質化
処理(450〜500℃に4〜24h)を上記鋳塊に任
意に施した場合は、本発明で限定した晶出物分布、粒径
の条件を満たさないことがある。
【0037】このため均質化処理は図1中の斜線部に示
した条件で行うことが望ましい。
した条件で行うことが望ましい。
【0038】C:軟化 軟化処理は素材の硬さを低下させ、冷間鍛造性を向上さ
せるために実施される。通常行われる条件、例えば35
0〜400℃に数時間保持後炉冷であれば、晶出物分
布、粒径などにはほとんど影響を及ぼさない。
せるために実施される。通常行われる条件、例えば35
0〜400℃に数時間保持後炉冷であれば、晶出物分
布、粒径などにはほとんど影響を及ぼさない。
【0039】以上の製造条件により、VTRシリンダー
に問題なく鍛造でき、T6処理後には良好な切削性を得
ることができる。
に問題なく鍛造でき、T6処理後には良好な切削性を得
ることができる。
【0040】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0041】実施例1 表1に示した化学成分を有する鋳造棒を、表2の条件で
製造し、この鋳造棒に軟化処理(370℃に6時間保持
後炉冷)を施した後の鍛造性を下記要領で調査した。
製造し、この鋳造棒に軟化処理(370℃に6時間保持
後炉冷)を施した後の鍛造性を下記要領で調査した。
【0042】また、軟化後の鋳造棒にT6処理(500
℃×1h→水冷→175℃×8h)を施し、下記要領で
切削性を評価した。
℃×1h→水冷→175℃×8h)を施し、下記要領で
切削性を評価した。
【0043】各鋳造棒のDAS及び冷間鍛造前の晶出物
平均粒径、隣接晶出物間平均距離、晶出物体積率を表3
に示す。また、冷間鍛造試験結果と切削試験結果を表3
に併記する。
平均粒径、隣接晶出物間平均距離、晶出物体積率を表3
に示す。また、冷間鍛造試験結果と切削試験結果を表3
に併記する。
【0044】(冷間鍛造試験)径20mm、長さ30m
mの円柱状試験片の両底面を拘束したまま、圧縮速度1
0mm/sで種々の量に圧縮し、円周面に亀裂が発生す
る際の変形率(限界変形率)で鍛造性を評価した。限界
変形率が50%以上であればVTRシリンダーへの鍛造
は十分可能である。
mの円柱状試験片の両底面を拘束したまま、圧縮速度1
0mm/sで種々の量に圧縮し、円周面に亀裂が発生す
る際の変形率(限界変形率)で鍛造性を評価した。限界
変形率が50%以上であればVTRシリンダーへの鍛造
は十分可能である。
【0045】(切削性)径50mm、長さ100mmの
試験片の円周面を下記条件で50回切削し、試験片端部
に生じるバリ長さと切削工具の逃げ面摩耗量で切削性を
評価した。従来材では、バリ長さが120〜200μ
m、切削工具摩耗量が110〜150μmであるため、
共に100μm以下であれば、切削性は良好とみなし
た。
試験片の円周面を下記条件で50回切削し、試験片端部
に生じるバリ長さと切削工具の逃げ面摩耗量で切削性を
評価した。従来材では、バリ長さが120〜200μ
m、切削工具摩耗量が110〜150μmであるため、
共に100μm以下であれば、切削性は良好とみなし
た。
【0046】切削条件 試験片回転数 2000rpm 送り 0.1mm/rev 切込み 0.2mm 表3の鋳造棒の中でNo.1〜6は本発明の実施例であ
り、No.7〜10は比較例である。
り、No.7〜10は比較例である。
【0047】実施例No.1〜6は晶出物及び化学成分が
本発明の限定を満たすため、鍛造性、切削性ともに良好
である。これに対して比較例No.7はDASが小さいた
めに晶出物粒径が小さく、限界変形率は高いが、切削時
のバリ長さが大きい。
本発明の限定を満たすため、鍛造性、切削性ともに良好
である。これに対して比較例No.7はDASが小さいた
めに晶出物粒径が小さく、限界変形率は高いが、切削時
のバリ長さが大きい。
【0048】No.8はDASが大きいために晶出物粒径
が大きく、限界変形率が低い。
が大きく、限界変形率が低い。
【0049】No.9は均質化処理が高温、長時間である
ため隣接晶出物間平均距離が大きく、体積率が小さい。
このため、切削時のバリが大きい。No.10は均質化処
理が低温短時間であるため晶出物粒径と体積率が大き
い。このため、限界変形率が著しく低く、切削時のバリ
長さ、切削工具摩耗が大きい。
ため隣接晶出物間平均距離が大きく、体積率が小さい。
このため、切削時のバリが大きい。No.10は均質化処
理が低温短時間であるため晶出物粒径と体積率が大き
い。このため、限界変形率が著しく低く、切削時のバリ
長さ、切削工具摩耗が大きい。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】 実施例2 表4に示した化学成分を有する鋳造棒を径65mm、鋳
造速度250mm/min、冷却水量20リットル/m
in、鋳造温度700℃の条件で鋳造し、均質化処理と
して450℃に8時間加熱、空冷した後、370℃に6
時間加熱後炉冷する軟化処理を施し、この鋳造棒を用い
て実施例1と同じ方法で鍛造性を評価した。
造速度250mm/min、冷却水量20リットル/m
in、鋳造温度700℃の条件で鋳造し、均質化処理と
して450℃に8時間加熱、空冷した後、370℃に6
時間加熱後炉冷する軟化処理を施し、この鋳造棒を用い
て実施例1と同じ方法で鍛造性を評価した。
【0053】また、軟化後の鋳造棒にT6処理(500
℃×1h→水冷→175℃×8h)を施し、実施例1と
同じ条件で切削性を評価した。
℃×1h→水冷→175℃×8h)を施し、実施例1と
同じ条件で切削性を評価した。
【0054】各鋳造棒のDAS及び冷間鍛造前の晶出物
平均粒径、隣接晶出物間平均距離、晶出物体積率を表5
に示す。また、冷間鍛造試験結果と切削試験結果を表5
に併記する。
平均粒径、隣接晶出物間平均距離、晶出物体積率を表5
に示す。また、冷間鍛造試験結果と切削試験結果を表5
に併記する。
【0055】表4の中でNo.1〜5は本発明の実施例で
あり、No.6〜13は比較例である。
あり、No.6〜13は比較例である。
【0056】実施例No.1〜5は晶出物及び化学成分が
本発明の限定を満たすため、鍛造性、切削性共に良好で
ある。
本発明の限定を満たすため、鍛造性、切削性共に良好で
ある。
【0057】比較例No.6はSi、Mgが少ないため、
No.7はCuが少ないため、No.8はFeが少ないた
め、No.9はNiが少ないため晶出物粒径が小さく、限
界変形率は高いが、切削時のバリ長さが大きい。また、
比較例No.10はSi、Mgが多いため、No.11はC
uが多いため、No.12はFeが多いため、No.13は
Niが多いため、体積率が大きい。このため限界変形率
が低く、切削時のバリ長さと切削工具摩耗が大きい。
No.7はCuが少ないため、No.8はFeが少ないた
め、No.9はNiが少ないため晶出物粒径が小さく、限
界変形率は高いが、切削時のバリ長さが大きい。また、
比較例No.10はSi、Mgが多いため、No.11はC
uが多いため、No.12はFeが多いため、No.13は
Niが多いため、体積率が大きい。このため限界変形率
が低く、切削時のバリ長さと切削工具摩耗が大きい。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
VTRシリンダー用鋳造棒の冷間鍛造性を損なうことな
く、切削性を大幅に向上できる。
VTRシリンダー用鋳造棒の冷間鍛造性を損なうことな
く、切削性を大幅に向上できる。
【図1】本発明で行う均質化処理の好ましい条件を示す
グラフである。
グラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 Cu:3.4〜4.2重量%、Mg:
1.2〜1.7重量%、Ni:1.5〜2.4重量%、
Si:0.1〜0.9重量%、Fe:0.2〜0.8重
量%を含み、残りアルミニウムと不純物とからなるアル
ミニウム合金において、冷間鍛造前の状態で晶出物平均
粒径1.8〜2.7μm、隣接晶出物間平均距離2〜
3.5μm、平均晶出物体積率:5〜9%であることを
特徴とするVTRシリンダー用アルミニウム合金鋳造
棒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3153137A JPH0784635B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 切削加工性に優れたvtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3153137A JPH0784635B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 切削加工性に優れたvtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051348A JPH051348A (ja) | 1993-01-08 |
| JPH0784635B2 true JPH0784635B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=15555818
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3153137A Expired - Lifetime JPH0784635B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 切削加工性に優れたvtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0784635B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118742660A (zh) * | 2022-04-26 | 2024-10-01 | 日本轻金属株式会社 | Al-Mg-Si-Ni系合金及Al-Mg-Si-Ni系合金材 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59190345A (ja) * | 1983-04-11 | 1984-10-29 | Showa Alum Ind Kk | 異形断面の加工用アルミニウムまたはアルミニウム合金鋳塊 |
| JP2506115B2 (ja) * | 1987-07-11 | 1996-06-12 | 株式会社豊田自動織機製作所 | シャ−切断性の良い高強度・耐摩耗性アルミニウム合金とその製造法 |
| JPH0339454A (ja) * | 1989-07-06 | 1991-02-20 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | Vtrシリンダー用アルミニウム合金鋳造棒の製造方法 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3153137A patent/JPH0784635B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH051348A (ja) | 1993-01-08 |
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