JPH0784608A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JPH0784608A
JPH0784608A JP22899993A JP22899993A JPH0784608A JP H0784608 A JPH0784608 A JP H0784608A JP 22899993 A JP22899993 A JP 22899993A JP 22899993 A JP22899993 A JP 22899993A JP H0784608 A JPH0784608 A JP H0784608A
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JP22899993A
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Minoru Iino
野 穣 飯
Yasuo Takagi
木 康 夫 高
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御対象の特性に合った制御量予測ができる
ように効率よく制御系を調整でき、ノイズを受ける制御
対象に対しても広い予測範囲に渡り精度の高い予測がで
きる制御装置を提供する。 【構成】 制御装置は、操作量と制御量の観測値とから
制御対象の動特性モデルに基づき制御対象の状態量を推
定する複数の状態観測器(2.1〜2.Np )と、各状
態観測器について、各状態観測器の内部に用いる外乱モ
デルと観測ノイズモデルとに対する周波数特性を調整す
る調整手段(5)と、複数の状態観測器で推定された各
状態量から対応する未来制御量を予測する複数の予測手
段(3.1〜3.Np )と、予測手段で予測された各未
来制御量の互いに異なる予測時間における部分をつなぎ
あわせて新たな未来制御量を合成する予測応答合成手段
(6)と、この合成された未来制御量が与えられた未来
目標値に追従するように操作量を決定する操作量算出手
段(4)と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御対象の観測量から
状態観測器により状態量を推定しそれに基づいて操作量
を決定する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プロセス制御の分野で、モデル予
測制御装置がしばしば用いられる。モデル予測制御は、
以下の特徴が指摘されている。 ●むだ時間の長い制御対象に対し安定した制御応答を実
現できる。 ●未来目標値を用いたフィードフォワード制御で追従性
を改善できる。 ●多変数制御系にも適用可能である。 ●制御対象の正確な動特性モデルを必要とせず、例えば
ステップ応答から、制御系を容易に構成できる。 ●予測モデルにプラントの物理的法則や非線形特性を含
めることにより、きめの細かい制御ができる。 ●制御対象の運転に関する制約条件(例えば、上下限リ
ミッタ、変化率リミッタなど)を制御則に直接入れられ
る。
【0003】これまでに、数多くの予測制御方式が提案
されてきた。これらはたとえば、 (1)西谷:モデル予測制御の応用、計測と制御Vol.2
8,No.11,pp.996-1004(1989) (2)D.W.Clarke & C.Mohtadi:Properties of General
ized Predictive Control,Automatica 26-6 pp.859(198
9)などに解説されている。
【0004】特に(2)では、多種のモデル予測制御方
式を包含した一般化予測制御方式(Generalized Predic
tive Control:GPC)が提案されている。これは、未来目
標値y* (k+i),(i=1,…,Np )が与えられ
たとき、制御対象のモデルに基づいて制御応答未来値
(y(k+i),i=1,…,Np )を予測し、制御要
求を表す評価関数
【0005】
【数1】 を最小化する操作量増分Δu(k)を求める方式であ
る。
【0006】これに対しては、特開平4−118703
号公報および特開平4−256102号公報などの発明
が既に提案されている。また、制御応答未来値を予測す
る手段として制御対象の制御量、操作量の観測値から内
部の状態量を推定する状態観測器を用いた方式が、特願
平5−053807号明細書に述べられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のモデル予測制御
装置では、制御系の特性を調整するパラメータが評価関
数(1)式の中の重み係数λのみしかなく、良好な調整
ができない場合があった。しかしながら、これらの調整
を簡単に行う手段がなかった。
【0008】また、状態観測器を用いるモデル予測制御
装置では、状態観測値の設計が適切でないとノイズに対
し極めて敏感になり、この結果制御動作がノイズに影響
されやすくなる場合があった。しかしながら、ノイズを
受ける制御対象では、予測する範囲が長い場合、近い未
来から遠い未来までの制御量の予測精度を同時に向上さ
せることができず、安定した予測および制御動作が得ら
れなかった。
【0009】そこで本発明の目的は上記従来技術の有す
る問題を解消し、制御対象の特性に合った制御量予測が
できるように効率よく制御系を調整でき、ノイズを受け
る制御対象に対しても広い予測範囲に渡り精度の高い予
測ができ、モデル予測制御装置の制御性能を向上させる
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本特許出願では、2つの手段が提案される。
【0011】第一に、モデル予測制御で用いる制御量予
測値を未来の各時点毎に特性の異なる個別の状態観測器
で推定した状態量から予測する手段を設ける。個々の状
態観測器の特性は、仮定した外乱、ノイズモデルのパラ
メータを個別に調整できる手段により、それぞれ独立に
調整する。とくに、近い未来の予測に対しては、高周波
数ノイズを仮定した状態観測器を用い、遠い未来の予測
に対しては、低周波数ノイズを仮定した状態観測器を用
いる。
【0012】第二に、制御対象の入力側の外乱や出力側
の観測ノイズに対する状態観測器の特性を制御系の特性
を調整するためのパラメータとする。具体的には、状態
観測器の設計時に、制御対象に加わる外乱や観測ノイズ
がこれまで白色雑音という理想化したものを仮定してい
たのに対し、周波数により特性が変化する現実的な有色
雑音を仮定し、その特性パラメータすなわち有色雑音が
生成されるモデルのパラメータを制御系調整パラメータ
の一部とする。さらにそれを操作員が制御応答を見なが
ら容易に調整できるように、操作端末のディスプレイ上
にスライダーにより表示し、ポインティングデバイスに
より連続的に調整できるようにする。
【0013】上記目的を達成するために、本発明による
制御装置は、操作量と制御量の観測値とから制御対象の
動特性モデルに基づき制御対象の状態量を推定する複数
の状態観測器と、前記各状態観測器について、前記状態
観測器の内部に用いる外乱モデルと観測ノイズモデルと
に対する周波数特性を調整する調整手段と、前記複数の
状態観測器で推定された各状態量から対応する未来制御
量を予測する複数の予測手段と、前記予測手段で予測さ
れた各未来制御量の互いに異なる予測時間における部分
をつなぎあわせて新たな未来制御量を合成する予測応答
合成手段と、この合成された未来制御量が与えられた未
来目標値に追従するように操作量を決定する操作量算出
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】また、複数の前記状態観測器のうちの任意
の2つにおいて、高周波数のノイズ特性に対し設計した
状態観測器は現在に近い未来制御量の予測に用い、他方
の低周波数のノイズ特性に対し設計した状態観測器は現
在から遠い未来制御量の予測に用いるように、各状態観
測器を割り当てることを特徴とする。
【0015】また、操作量と制御量の観測値とから制御
対象の動特性モデルに基づき制御対象の状態量を推定す
る状態観測器と、この状態観測器により推定した状態量
から制御対象を所望の制御量に制御するための最適操作
量を決定する制御演算手段とを備える制御装置におい
て、前記状態観測器の周波数特性を規定する外乱モデル
と観測ノイズモデルを設定する手段と、この周波数特性
を変更するために前記外乱モデルおよび観測ノイズモデ
ルのそれぞれのモデルのパラメータを操作端末上で調整
する調整手段とを有することを特徴とする。
【0016】また、前記調整手段は、操作端末のディス
プレイ上に表示された一つ以上のスライダーであり、操
作員がポインティングデバイスを用いてスライダーを調
整することにより、調整すべきパラメータを連続的に変
更できるものであることを特徴とする。
【0017】状態観測手段がカルマンフィルタであるこ
とが好適である。
【0018】
【作用】複数の状態観測器の内部には入力側の外乱を表
す外乱モデルと制御対象の入力側の観測ノイズを表す観
測ノイズモデルとが設定され、これらのモデルに対する
周波数特性を各状態観測器について個別に調整手段によ
って調整する。このように調整された複数の状態観測器
により操作量と制御量の観測値とから制御対象の動特性
モデルに基づき制御対象の状態量を推定する。各状態観
測器に接続された各予測手段により、推定された各状態
量から未来制御量を予測し、予測応答合成手段により、
予測された各未来制御量の互いに異なる予測時間におけ
る部分をつなぎあわせて新たな未来制御量を合成し、操
作量算出手段により、この合成された未来制御量が与え
られた未来目標値に追従するように操作量を決定する。
【0019】上述の第一の手段においては、予測する時
間点ごとに異なる特性の状態推定器により未来制御量を
予測することができる。その利点を図6で説明する。モ
デル予測制御では、未来の操作量を変えたとき、未来の
制御量がどのように変化するかを予測しながら、それが
最適になる操作量の変化方向を探っていく最適化が行わ
れる。ここで、操作量が未来の制御量に与える影響を図
6(a)に示す。
【0020】まず、近い未来では、制御量は動きが早
く、高い周波数成分を多く含んでいる。これを精度良く
推定するには状態観測器も高い周波数まで敏感に反応す
るような設計が必要である。よって図6(b)の様に高
周波数ノイズを仮定した状態観測器による予測を行うこ
とにより、近い未来の予測精度が良くなる。なお、遠い
未来の予測精度はノイズに影響されて悪くなる。
【0021】次に、遠い未来では、図6(a)に示すよ
うに制御量の動きが遅く、低い周波数成分を多く含んで
いることがわかる。これを精度良く推定するには状態観
測器も低い周波数のみに反応するような設計が必要であ
る。よって図6(c)の様に低周波数ノイズを仮定した
状態観測器による予測を行うことにより、遠い未来の予
測精度は高周波数ノイズに影響されずに良くなる。な
お、近い未来では、状態観測器が高周波数の動きに追従
できずに予測精度は低下する。
【0022】したがって、近い未来では図6(b)の様
に高周波数ノイズを仮定し、遠い未来では図6(c)の
様に低周波数ノイズを仮定して、両者の状態観測器を組
み合わせた図6(d)の予測方式が最も予測精度が良
く、これを用いることによりモデル予測制御装置の制御
性能も良くなる。
【0023】また、上述の第二の手段においては、制御
対象に加わる外乱や観測ノイズのモデルをかえると、こ
の結果、設計される状態観測器の耐外乱特性や耐ノイズ
特性がかわる。従ってこれらを積極的に調整パラメータ
としてチューニングすることにより、個々の制御対象の
置かれた環境に適した状態観測器を設計でき、状態量の
推定精度が向上し、同時に制御量予測精度、モデル予測
制御装置の制御精度も向上する。また、操作員が制御応
答を確認しながら容易にパラメータを調整できるので、
制御系の調整効率が改善される。
【0024】
【実施例】本発明の制御装置の第1実施例のブロック図
を図1に示す。制御対象であるプラント1は操作量uに
よって操作され制御量yを出力する。モデル予測制御装
置であるコントローラ10の内部は、制御量yと操作量
uとからプラント1の状態xを推定する状態観測器2、
状態推定値xv から未来の制御量予測応答yv を推定す
る予測器3、予測応答yv と未来の目標値応答y* から
最適操作量uを求める操作量算出部4より構成されてい
る。また、コントローラには調整器5が接続されてお
り、状態観測器2で用いるパラメータω1,ω2,k
1,k2を調整して出力する。
【0025】また、ハードウェア構成を、図2および図
3に示す。図2に示すように、モデル予測制御装置であ
るコントローラ10がプラント1に接続され、コントロ
ーラ10にオペレータコンソール20が接続されてい
る。調整器5はこの中でソフトウェアにより実現されて
いる。
【0026】図3に示すように、オペレータコンソール
20のハードウェアは、ディスプレイ21、キーボード
22、マウスや電子ペン、タッチパネルなどのポインテ
ィングデバイス23、CPU24、メモリ26、コント
ローラ10とのインターフェイス27がデータバス25
で接続されて構成されている。操作員によるポインティ
ングデバイス23やキーボード22の操作により、ソフ
トウェアで実現された調整器5を操作できる。
【0027】調整器5の操作画面を図4に示す。周波数
特性グラフ30は外乱周波数特性31とノイズ周波数特
性32を表示している。これらの特性グラフはスライダ
ー33〜36により連続的に変更できる。プラント1の
入力側の外乱を表す外乱モデルの外乱周波数特性31に
おいて、低減ゲインk1はスライダー35で調整し、カ
ットオフ帯域ω1はスライダー33で調整する。同様
に、プラント1の出力側の観測ノイズを表す観察ノイズ
モデルのノイズ周波数特性32において、高域ゲインk
2はスライダー36で調整し、カットオフ帯域ω2はス
ライダー34で調整する。これらの周波数特性グラフお
よびスライダーは、これらの一部のみを表示することも
可能である。
【0028】調整器5で指定されたパラメータω1,ω
2,k1,k2は以下の演算により、プラント1のモデ
ルに基づいて状態観測器のパラメータA,B,C,Kに
変換される。
【0029】まず、プラント1のモデルとして、 X(k+1)=A(k)+Bu(k)+Gw1(k) y(k) =C(k)+Hw2(k) (2) のような状態空間モデルを用意する。ただし、u(k)
は操作量、y(k)は制御量または観測量、X(k)
はプラントの状態ベクトル、w1(k)はプラントに加
わる外乱、w2(k)は観測量y(k)に加わるノイズ
である。ここで、操作員により指定された外乱特性に関
するパラメータk1,ω1から外乱モデル Xw1(k+1)=(1−τω1)Xw1(k)+τω1k1v1(k) w1(k) =Xw1(k) (3) を作成する。同様に、操作員により指定されたノイズ特
性に関するパラメータk2,ω2から観測ノイズモデル Xw2(k+1)=(1−τω2)Xw2(k)−τω2k2v2(k) w2(k) =Xw2(k)+k2v2(k) (4) を作成する。
【0030】これらを統合したモデル
【0031】
【数2】 をまとめて、 X(k+1)=AX(k)+Bu(k)+Gv(k) y(k) =CX(k)+Hv(k) (6) と表す。
【0032】これに対し、離散時間Riccati方程
式 0=P−APAT +APCT (R+CPCT -1CPAT −Q (7) の正定解行列Pおよび K=−PCT (CPCT +R)-1 (8) なるゲインベクトルを求める。ただし、 Q=GE{vT v}GT (E{}は期待値を意味
する) R=HE{vT v}HT である。以上のパラメータ、
A,B,C,Kを状態観測器2へ渡す。
【0033】状態観測器2では、制御周期毎に観測され
る信号u(k),y(k)から次の処理でプラント1の
状態ベクトルX(k)を逐次推定する。
【0034】 X(k+1)=AX(k)+Bu+K(y(k)−CX(k)) y(k) =CX(k) (9) この状態推定値X(k)を予測器3へ渡す。
【0035】予測器3では、
【0036】
【数3】 により制御量の予測値ベクトル
【0037】
【数4】 を求め、操作量算出部4へ渡す。
【0038】操作量算出部4では、外部から与えられた
目標値応答からなるベクトル y* =[y* (k+1),…,y* (k+Np )]T および予測応答ベクトルyから最適操作量増分ベクトル Δu(k)=[Δu(k+1),…,Δu(k+Nu
)]T を以下の処理で求める。
【0039】 Δu(k)=(GT G+λI)-1T (y* −y) (11) ただし、
【0040】
【数5】 さらに現時刻kでの最適操作量を u(k)=u(k−1)+Δu(k) (12) により求め、プラント1へ出力する。
【0041】本実施例の構成によれば、プラント1に加
わる外乱や観測ノイズのモデルをかえると、この結果、
設計される状態観測器2の耐外乱特性や耐ノイズ特性が
かわるが、これらを積極的に調整パラメータとしてチュ
ーニングすることにより、プラント1の置かれた環境に
適した状態観測器2を設計でき、状態量の推定精度が向
上し、同時に制御量予測精度、モデル予測制御装置の制
御精度も向上する。また、操作員が制御応答を確認しな
がら容易にパラメータを調整できるので、制御系の調整
効率が改善される。
【0042】次に、本発明の第2実施例を図7を参照し
て説明する。本実施例では、図1における構成と異な
り、複数の状態観測器2.1、2.2、・・・2.N
p、および複数の予測器3.1、3.2、・・・3.N
pが設けられている。また、予測器3.1、3.2、・
・・3.Npで予測された各未来制御量の互いに異なる
予測時間における部分をつなぎあわせて新たな未来制御
量を合成する予測応答合成手段6が設けられている。操
作量算出部4により、この合成された未来制御量が与え
られた未来目標値に追従するように操作量uを決定す
る。
【0043】また、本実施例においても、図2〜図4に
示した第1実施例と同じハードウェアが構成されてい
る。
【0044】さらに、本実施例においては、調整器5に
おいて、図5に示す機能が追加されている。図5は調整
器5の操作画面であり、図5において、制御量yの予測
応答グラフ40、最適操作量uの未来値のグラフ41、
外乱のカットオフ周波数ω1の予測時間による変化を表
すグラフ42、および、観察ノイズのカットオフ周波数
ω2の予測時間による変化を表すグラフ43が同時に表
示されている。
【0045】まず、グラフ40で予測範囲調整ポインタ
40a,40bを左右に調整することによりモデル予測
制御で考慮する予測範囲のパラメータL,Np を調整で
きる。同様に、グラフ41で制御範囲調整ポインタ41
aを左右に調整することによりモデル予測制御で考慮す
る制御範囲のパラメータNu を調整できる。
【0046】グラフ42では、外乱の周波数特性を予測
長ごとに個別に設定できる。まず、注目する予測長を予
測範囲L〜Np の中てポインタ42aにより指定する。
その予測長Np (i)に対し、スライダー33で外乱の
カットオフ周波数ω1(i)を調整するとグラフ42に
直ちに反映される。
【0047】同様にグラフ43では、ノイズの周波数特
性を予測長ごとに個別に設定できる。注目する予測長を
予測範囲L〜Np の中でポインタ43aにより指定す
る。その予測長Np (i)に対し、スライダー34でノ
イズのカットオフ周波数ω2(i)を調整するとグラフ
43に直ちに反映される。
【0048】異なる2点の予測長に対し、ω1あるいは
ω2を指定した場合、この間は図5の様に直線補間され
る。こうして、各予測長Np (i)(i=L,…,Np
)に対し、外乱およびノイズのカットオフ周波数ω1
(i),ω2(i)が指定される。
【0049】これらの個々のパラメータに対し、第1実
施例と同じ(2)〜(8)式の手順にて、個別に状態観
測器に関するパラメータA,B,C,K,(i
=1,…,Np )が計算され、個々の状態観測器へ送ら
れる。
【0050】個々の状態観測器2.1〜2.Np および
予測器3.1〜3.Np では、第1実施例と同じ
(9)、(10)式の手順にて、制御量予測値を計算す
る。これらの予測応答は予測応答合成手段6にて合成さ
れ、操作量算出部4へ送られる。操作量算出部4の処理
内容は第1実施例と同じである。
【0051】次に本実施例の作用効果を図6を参照して
説明する。予測する時間点ごとに異なる特性の状態推定
器2.1、2.2、…、2.Npにより未来制御量を予
測することができる。モデル予測制御では、未来の操作
量を変えたとき、未来の制御量がどのように変化するか
を予測しながら、それが最適になる操作量の変化方向を
探っていく最適化が行われる。ここで、操作量が未来の
制御量に与える影響を図6(a)に示す。
【0052】まず、近い未来では、制御量は動きが早
く、高い周波数成分を多く含んでいる。これを精度良く
推定するには状態観測器2.1、2.2、…、2.Np
も高い周波数まで敏感に反応するような設計が必要であ
る。よって図6(b)の様に高周波数ノイズを仮定した
状態観測器による予測を行うことにより、近い未来の予
測精度が良くなる。一方、遠い未来の予測精度はノイズ
に影響されて悪くなる。
【0053】次に、遠い未来では、図6(a)に示すよ
うに制御量の動きが遅く、低い周波数成分を多く含んで
いることがわかる。これを精度良く推定するには状態観
測器も低い周波数のみに反応するような設計が必要であ
る。よって図6(c)の様に低周波数ノイズを仮定した
状態観測器による予測を行うことにより、遠い未来の予
測精度は高周波数ノイズに影響されずに良くなる。一
方、近い未来では、状態観測器が高周波数の動きに追従
できずに予測精度は低下する。
【0054】したがって、近い未来の部分では図6
(b)の様に高周波数ノイズを仮定し、遠い未来の部分
では図6(c)の様に低周波数ノイズを仮定して、両者
の状態観測器を組み合わせた図6(d)の予測方式が最
も予測精度が良く、これを用いることによりモデル予測
制御装置の制御性能も良くなる。
【0055】
【発明の効果】制御量予測値を未来の各時点毎に特性の
異なる複数の状態観測器および予測器で個別に予測する
ので、ノイズを受ける制御対象に対しても、広い予測範
囲に渡り精度の高い予測ができ、モデル予測制御装置の
制御性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の第1実施例の概略構成を示
すブロック図。
【図2】本発明の制御装置のハードウェアの概略構成を
示すブロック図。
【図3】調整器を実現するためのハードウェアの概略構
成を示す図。
【図4】本発明の第1実施例における調整器における操
作画面を示す図。
【図5】本発明の第2実施例における調整器における操
作画面を示す図。
【図6】制御量の予測値を個別の状態観測器で推定する
効果を説明する図。
【図7】本発明の制御装置の第2実施例の概略構成を示
すブロック図。
【符号の説明】 1 プラント(制御対象) 2 状態観測器 3 予測器 4 操作量算出部 5 調整器 6 予測応答合成手段 10 コントローラ 20 オペレータコンソール 21 ディスプレイ 22 キーボード 23 ポインティングデバイス 24 CPU 25 データバス 26 メモリ 27 インターフェイス 30 周波数特性グラフ 31 外乱周波数特性 32 ノイズ周波数特性 33〜36 特性パラメータ調整スライダー 40 予測応答グラフ 41 未来値のグラフ 42 外乱のカットオフ周波数ω1の予測時間による変
化を表すグラフ 43 ノイズのカットオフ周波数ω2の予測時間による
変化を表すグラフ 40a,40b 予測範囲調整ポインタ 41a 制御範囲調整ポインタ 42a,43a 周波数指定ポインタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作量と制御量の観測値とから制御対象の
    動特性モデルに基づき制御対象の状態量を推定する複数
    の状態観測器と、 前記各状態観測器について、前記各状態観測器の内部に
    用いる外乱モデルと観測ノイズモデルとに対する周波数
    特性を調整する調整手段と、 前記複数の状態観測器で推定された各状態量から対応す
    る未来制御量を予測する複数の予測手段と、 前記予測手段で予測された各未来制御量の互いに異なる
    予測時間における部分をつなぎあわせて新たな未来制御
    量を合成する予測応答合成手段と、 この合成された未来制御量が与えられた未来目標値に追
    従するように操作量を決定する操作量算出手段と、を備
    えたことを特徴とする制御装置。
JP22899993A 1993-09-14 1993-09-14 制御装置 Withdrawn JPH0784608A (ja)

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Cited By (4)

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