JPH078442B2 - スロ−アウエイチツプ - Google Patents

スロ−アウエイチツプ

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JPH078442B2
JPH078442B2 JP61009757A JP975786A JPH078442B2 JP H078442 B2 JPH078442 B2 JP H078442B2 JP 61009757 A JP61009757 A JP 61009757A JP 975786 A JP975786 A JP 975786A JP H078442 B2 JPH078442 B2 JP H078442B2
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JP
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curvature
concave curved
radius
nose portion
bisector
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JP61009757A
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JPS62166905A (ja
Inventor
敏昭 高橋
Original Assignee
東芝タンガロイ株式会社
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スローアウェイチップに関し、特にチップブ
レーカ溝を改良することにより、ステンレス鋼などの難
削材の切削に好適するようにしたものである。
(従来の技術) 従来、この種のスローアウェイチップとしては、ステン
レス鋼などの切削用として、例えば特公昭54−5551号公
報にみられるものが開示されている。この先行技術は、
チップブレーカ溝の凹曲面として円錐外面を所定角度に
設定したものであるが、難削材特にステンレスの切削で
は、必ずしも満足できる結果が得られていない。この理
由は、ステンレスの切削では、切削抵抗が大きく、しか
も切屑の溶着性があり、形状的な面から充分対処されて
いないためである。
(発明が解決しようとする問題点) このようなことから、難削材特にステンレスの切削で
は、切削抵抗が小さく、しかも切屑溶着性に対処できる
ようなチップブレーカ溝の形状開発が問題点となってい
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述の点に鑑みなされたもので、略三角形
板、略正方形板、略菱形板等の多角形板状をなし、その
少なくとも1つのコーナーでノーズ部分を構成するとと
もに、このノーズ部分のすくい面側には、略扇形状を呈
するチップブレーカ溝が備えられるようにしたスローア
ウェイチップにおいて、前記チップブレーカ溝は、ノー
ズ部分の二等分線を基準にして、ノーズ部分側から中央
陸部に向って曲率半径がR1,R2をそれぞれ有する2つの
凹曲面を連設することにより構成され、しかもこれら凹
曲面の二等分線方向にある曲率半径がR1<R2の関係にあ
るとともに、これらの曲率半径R1,R2の中心点O1,O2から
二等分線上に下した垂線をそれぞれ一致させ、最大深さ
hが前記曲率半径R1,R2の共通接線によって設定される
ようにして滑らかな曲線を得るようにしたものである。
また、ノーズ部分側の二等分線に直交する方向の断面を
基準にしたときには、曲率半径R3,R4を有する前記2つ
の凹曲面が連設されるようになっているものである。
さらに、前記ノーズ部分を構成する1対の切刃稜は、前
記中央陸部よりも低位で、切刃始点を起点にしたときに
は下り傾斜から始まる凹曲線稜を呈しているものであ
る。
(作用) 本発明のスローアウェイチップは、2つの凹曲面からな
るチップブレーカ溝を備えられているため、生成切屑が
カールしやすく、しかも折れやすくなるため、切屑の溶
着性に対処できる作用をなす。
また、切刃稜が凹曲線稜を呈していることから、結果的
にインクリネーションが与えられることにより、切削抵
抗が減少する作用をなす。
(実施例) 以下、本発明スローアウェイチップの一実施例につい
て、図を参照しながら説明する。
第1図乃至第3図において、(1)は、略菱形板状をな
すスローアウェイチップであり、鋭角をなすコーナーに
は、ノーズ部分(2)が構成される。そして、このノー
ズ部分(2)のすくい面側には、略扇形状をなすチップ
ブレーカ溝(3)が形成される。
このチップブレーカ溝(3)は、第2図および第3図で
示されているように、ノーズ部分(2)の二等分線を基
準にして曲率半径R1,R2をそれぞれ有する2つの凹曲面
(4)(5)がノーズ部分(2)側から中央陸部(6)
側に向って連設されるものである。そして、前記凹曲面
(4)(5)の連設部分では、最大深さhが設定される
ものである。すなわち、曲率半径R1,R2の中心点O1,O2
ら前記二等分線上に下した垂線を一致させ、最大深さh
が前記曲率半径R1,R2の共通接線によって設定される。
なお、前述した曲率半径R1,R2については、凹曲面
(4)(5)の創成にあたって、球面、楕円曲面、回転
放物体等の一部分を使用するものであるため、球面を除
き曲率半径が各曲面部分で変化する。しかし、この変化
量は微小量であるため、一つの曲線として取扱うことが
可能である。したがって、二等分線上の曲率半径R1につ
いては、便宜上切刃始点(7)から凹曲面(4)(5)
の接続点Zまでの曲線を想定して、これを円弧線として
取扱ったものであり、また曲率半径R2については、前記
凹曲面(4)(5)の接続点Zから、中央陸部(6)の
切上りまでの曲線を想定して、これを円弧線として取扱
ったものである。また、前記二等分線に対する垂直方向
では、凹曲面(4)に対して、曲率半径R3,凹曲面
(5)に対しては、曲率半径R4が形成され、切屑の流出
性からR3<R4の関係を有する。さらに前述した曲率半径
との間では、R1≦R3,R2≒R4の関係が好ましい。なお、
曲率半径R3については、R1の曲率半径の中心点O1から、
前記二等分線に向って下ろした垂線との交点を基準にし
て、この交点を通る二等分線に対する垂直方向の曲線を
想定して、これを中心点O3,曲率半径R3を有する円弧線
として取扱ったものである。
また、曲率半径R4については、切刃始点(7)からR2
よる中央陸部(6)の切上り距離を半径とした円弧線
(8)と切刃稜(9)との両交点を基準にして、R3と同
様に二等分線に対する垂直方向の曲線を想定して、これ
を中心点O4,曲率半径R4を有する円弧線として取扱った
ものである。そして、二等分線の垂直方向では、これら
の曲面の合成により、その接続部分には、盛上がるよう
な稜線が生じることがある。したがって、この稜線部分
については、凹凸が生じないように滑らかな曲面となる
よう除去修正すればよい。あるいは、R3からR4間で曲率
半径を漸増するように変化させ滑らかな曲面とすればよ
い。
なお、本実施例では、取付け穴(10)を穿設した菱形板
に適用して、鋭角コーナーのみにチップブレーカ溝
(3)を形成したが、鋭角コーナーにも形成してもよい
ものである。ノーズ部分(2)の角度変化、凹曲面
(4)(5)の曲率半径R1,R2の変更設定等により、切
削領域が広がるからである。
また、本発明のスローアウェイチップ(1)は、略三角
形板、略正方形板等にも適用できる。さらに、凹曲面
(4)(5)の組合せについても、前述した曲率半径
R1,R2に置き代えできるものであれば球面+楕円曲面に
限らず、球面+球面、楕円曲面+回転放物面等の組合せ
も適宜採用できる。
このようにして構成されたスローアウェイチップ(1)
は、前記チップブレーカ溝(3)の形成に伴い、ノーズ
部分(2)には、前述した凹曲面(4)(5)によって
切刃稜(9)が形成される。
この切刃稜(9)は、第2図で判るように中央陸部
(6)よりも低位にあって、いわゆる心下りの状態にあ
り、切刃始点(7)からは、下り傾斜の始まる凹曲線稜
を呈する。したがって、切刃始点(7)から、前記垂線
までの距離L1は、曲率半径R1に対して、L1<R1の関係に
ある。この結果、切刃稜(9)には、インクリネーショ
ンが付与され、切屑の厚みを薄くするように機能する。
この場合、切刃稜(9)には、刃先強化するため、例え
ば0.1〜0.2程度のランド(図示せず)を付加してもよ
い。また、切削性能を向上させるため、スローアウェイ
チップ(1)の表面にTiC,TiN,Al2O3などの被覆層をPV
D,CVD法などで形成することは有効である。
(切削例1) 本発明品の工具仕様は、基本的には、鋭角コーナーにお
けるノーズ部分(2)の頂角が80゜をなす菱形板状の穴
つきで、内接円直径=12.7mm,厚さ4.76mm,ノーズ半径=
0.8mmとしたものである。
また、凹曲面(4)(5)は、それぞれ球面および楕円
曲面の一部分を利用したものである。したがって、曲率
半径については、R1=R3=3.73mm,R2=12.21mm,R4=12.
08mmとし、また最大深さについては、h=0.57mmに設定
した。この場合R1およびR2の基準中心点は、切刃始点
(7)からの距離L1=1.67mm,高さH1=3.14mm,L2=5.36
mm,H2=11.64mmによって与えられる。また、R4の中心点
O4は、切刃稜(9)の長さ(A5.04mm)等によって計算
上求められる。なお、本発明品については、切削性能を
向上させるため、TiNをPVD法により被覆処理するように
した。
しかして、上述した本発明品(A)は、SUS304からなる
被削材を対象としており、特に切屑処理範囲が、切込み
0.5〜3.5mm,送り0.08〜0.35mm/revになるように設定し
たものである。切削試験したところ第5図にみられるよ
うな有効切屑処理範囲が得られた。これに対し、単一の
凹球面からなるチップブレーカ溝を備えた比較品(B)
では、切込み=1.5mm,送り=0.15mm/revが限度である。
本発明品がすぐれていることを確認した。なお、第5図
において、比較品(B)が小送り、小切込みで有効とな
っている。しかし、本発明品(A)について、小送り、
小切込みを適用することも可能である。すなわち、本発
明品の凹曲面(4)(5)の接続点Z付近に小形の半球
部分(図示せず)を凸設すれば、この半球部分が、切屑
をカールさせ、小送り、小切込みに対応できるからであ
る。
また、第6図では、SUS304における合成切削力の変化を
示したが、本発明品(A)は、前述した比較品(B)に
比べて合成切削力が小さくなることが確認された。この
場合、切削条件は、切削速度V=120m/min,送り=0.2mm
/revとしたものである。なお、比較品(B)について
は、切込みが2mmを越えたときには、切屑処理が有効に
行なえなかった。
(切削例2) 本発明品の工具仕様は、基本的形状としては、切削例1
と同様であるが、凹曲面(4)(5)の具体的形状・寸
法は、切込み2.0〜6.0mm,送り0.2〜0.6mm/revをねらっ
て、以下のように設定した。
すなわち、曲率半径については、R1=R3=5.0mm,R2=20
mm,R4=18mmとし、最大深さについては、h=0.60mmと
した。この場合、R1およびR2の基準中心点は、L1=3.0m
m,高さH1=4.4mm,L2=7.86mm,H2=19.4mmによって与え
られる。
しかして、このような工具形状からなる本発明品によっ
て、SUS304を被削材として切削した。この結果、第7図
にみられるような有効切屑処理範囲が得られ、所期の目
的が達成された。なお、この切削例に使用したスローア
ウェイチップ(1)も切削例1と同様PVD法によりTiNを
被覆処理したものである。
(発明の効果) 本発明は、以上説明したように、チップブレーカ溝
(3)が2つの凹曲面(4)(5)を連設したものから
なり、しかも切刃稜(9)の切刃始点(7)が中央陸部
(6)よりも低位にあって、下り傾斜の凹曲線稜によっ
て構成されるため以下のような効果を有する。
第1に、難削材、特にステンレス鋼の切削に好適するこ
とである。これは、切刃稜(9)が下りの凹曲線稜によ
って形成されるため、インクリネーションが付与され、
この結果切削作用上切屑の厚みを薄くして、切屑のカー
ルを容易にし折れやすくなるためである。
第2に、切屑の有効処理範囲が拡大されることである。
これは、第5図および第7図で示される切屑の処理範囲
から確認されたものである。
第3に、切削抵抗が減少することである。これは、第6
図において、比較品に対し約10%以上の減少がみられる
からである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明スローアウェイチップの一実施例を示
す平面図、第2図は、第1図中のII−II線に沿って得ら
れる一部拡大断面図、第3図は、第2図中のIII−III線
に沿って得られる一部拡大断面図、第4図は、第1図の
IV−IV線に沿って得られる一部拡大断面図、第5図は、
切屑の処理範囲を概念的に示す説明図、第6図は、合成
切削力の関係を示す説明図、第7図は、他の実施例にお
ける切屑の処理範囲を概念的に示す説明図である。 (2)……ノーズ部分、(3)……チップブレーカ溝、
(4)(5)……凹曲面 (6)……中央陸部、(7)……切刃始点、(9)……
切刃稜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略三角形板、略正方形板、略菱形板等の多
    角形板状をなし、その少なくとも1つのコーナーでノー
    ズ部分(2)を構成するとともに、このノーズ部分
    (2)のすくい面側には、略扇形状を呈するチップブレ
    ーカ溝(3)が備えられるようにしたスローアウェイチ
    ップにおいて、 前記チップブレーカ溝(3)は、ノーズ部分(2)の二
    等分線を基準にして、ノーズ部分(2)側から中央陸部
    (6)側に向って曲率半径がR1を有する凹曲面(4)お
    よび曲率半径R2を有する凹曲面(5)がそれぞれ連設さ
    れることにより構成され、しかもこれらの凹曲面(4)
    (5)の二等分線方向にある曲率半径がR1<R2の関係に
    あるとともに、これらの曲率半径R1,R2の中心点O1,O2
    ら二等分線上に下した垂線をそれぞれ一致させ、最大深
    さhが前記曲率半径R1,R2の共通接線によって設定され
    るようになっており、また、ノーズ部分(2)側の二等
    分線に直交する方向の断面を基準にしたときには、曲率
    半径R3を有するノーズ部分(2)側の凹曲面(4)およ
    び曲率半径R4を有する中央陸部(6)側の凹曲面(5)
    がそれぞれ連設され、しかもこれらの曲率半径がR3<R4
    の関係にあるように設定されるようになっており、 前記ノーズ部分(2)を構成する1対の切刃稜(9)
    は、前記中央陸部(6)よりも低位で、切刃始点(7)
    を起点としたときには、下り傾斜から始まる凹曲線稜を
    呈していることを特徴とするスローアウェイチップ。
JP61009757A 1986-01-20 1986-01-20 スロ−アウエイチツプ Expired - Lifetime JPH078442B2 (ja)

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