JPH0784143A - 光コネクタ - Google Patents

光コネクタ

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JPH0784143A
JPH0784143A JP5227456A JP22745693A JPH0784143A JP H0784143 A JPH0784143 A JP H0784143A JP 5227456 A JP5227456 A JP 5227456A JP 22745693 A JP22745693 A JP 22745693A JP H0784143 A JPH0784143 A JP H0784143A
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JP
Japan
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optical isolator
optical
polarization
ferrule
core
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Pending
Application number
JP5227456A
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English (en)
Inventor
Yukiko Furukata
由紀子 古堅
Yasushi Sato
恭史 佐藤
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、構造が簡単で、組立調整が容易で、
小型で、各光学部品の光学調整が容易で、安定性に優
れ、且つ測定器,通信装置への組み込み汎用性が高い光
コネクタの提供を目的とする。 【構成】光コネクタを構成するアダプタ型光アイソレー
タ1は、ハウジングA,B内に割スリーブ7を具備す
る。偏波無依存型光アイソレータは、円筒状の磁石4内
にファラデ回転子と複屈折性素子とを一体化した光アイ
ソレータ用素子3を配置したものである。ビーム変換素
子5a,5bは、レンズやコア拡大ファイバから構成さ
れるものである。アダプタ型光アイソレータ1は、割ス
リーブ7の内径部の途中に、上述の偏波無依存型光アイ
ソレータと、その両側にビーム変換素子5a,5bとが
挟持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光コネクタに関し、特
に光ファイバ通信等で光ファイバ間に用いられる偏波無
依存型光アイソレータを内蔵する光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを信号光源とする光通信の
進歩に伴い、数ギガヘルツを越える高速、高密度な信号
伝送が実用化されている。この高速、高密度の信号伝送
に用いられる光部品の一つに、半導体レーザへの反射戻
り光を防止する目的で使用される光アイソレータがあ
る。光アイソレータには、特定の偏波方向の光以外は透
過させない偏波依存型光アイソレータと、任意の偏波方
向の光をすべて透過させる偏波無依存型の光アイソレー
タとがある。このうち、後者の偏波無依存型の光アイソ
レータは、信号伝送系の中継光増幅器等に用いられ、今
後大きな需要が見込まれている。
【0003】図15は従来の代表的な偏波無依存型光ア
イソレータ10の構成を示し、1個のファラデ回転子と
3個の複屈折結晶板を用いた構造である。
【0004】図15において、第一から第三の複屈折結
晶板をそれぞれ11、12、13として、11と12の
間に置かれたファラデ回転子を14とした。ファラデ回
転子にはZ方向に平行な磁界が加えられている。11、
12、13は、一軸結晶からそのC軸が表面と傾く様に
切り出し平行平板に研磨したもので、この平行平板に垂
直に入射した光線を互いに偏波方向が直交する2つの光
に分離する。11、12、13それぞれの光透過方向の
厚みは1:1/√2:1/√2の比率とされ、かつ13
のC軸は12のC軸に対しZ軸まわりに90°回転した
構成である。14はYIG等で形成されたファラデー回
転子であり、光の偏波方向を45°回転させる。15は
光を光ファイバ16に結合するための結合レンズであ
る。
【0005】また、複屈折結晶板11より光を入射した
場合を順方向、複屈折結晶板13より光が入射した場合
を逆方向と定め、順方向入射光線を10f、逆方向入射
光線を10bとし、2つに分離される光線をそれぞれ順
方向はf1、f2、逆方向はb1、b2と表し、図中に
矢印で示した。
【0006】この光アイソレータ内で光が進む様子を複
屈折結晶板11の方向から見たのが図16(1)(2)
であり、(1)は順方向に進む光、(2)は逆方向に進
む光の場合で、A〜Eは図11中の各A〜Eの位置に対
応している。点は光線の位置、矢印は偏波面の方向を表
している。偏波面の回転の方向は時計まわりを+とす
る。
【0007】図15と図16を用いてアイソレータの動
作原理を説明する。複屈折結晶板11のC軸方向が上向
き(Y軸方向)であるとすると、結合レンズ15から順
方向に複屈折結晶板11に入射した信号光10fは、互
いに直交する偏波方向の2つの光線f1,f2に分離さ
れる(図16(1)−B)。これらの各偏波成分はその
位置関係は保ったままファラデー回転子14でf1,f
2の偏波面が45°回転させられ複屈折結晶板12に入
射する(図16(1)−C)。
【0008】この複屈折結晶板12はC軸方向が複屈折
結晶板11のC軸に対して45°回転させられており、
そのため、光線f1は異常光成分となって屈折するが、
光線f2は常光成分であるからそのまま屈折せずに透過
する(図16(1)−D)。複屈折結晶板13はそのC
軸方向が複屈折結晶板12にたいして90°回転させら
れている。そのため、光線f2が異常光成分となって屈
折し、光線f1は常光成分となってそのまま透過する
(図16(1)−E)。このように一旦2つに分離され
た偏波成分はE点で合成され、結合レンズ15により光
ファイバ16に結合される。
【0009】一方逆方向の戻り光10bは、点Cまでは
順方向と同様のふるまいをするが、ファラデ回転子の非
相反性のため、ファラデ回転子14に入射した光線b
1、b2はその偏波面が45゜回転させられ複屈折結晶
板11に入射する(図16(2)−B)。そのため、複
屈折結晶板11に入射した光線b1が異常光成分となっ
て屈折し、光線b2は常光成分となってそのまま透過す
る(図16(2)−A)。このように、光線b1,b2
は順方向入射位置と異なる位置に出射するため、光ファ
イバ17に結合せず戻り光は遮断される。
【0010】図17は従来の偏波無依存型光アイソレー
タ20の外観を示した図である。18は光アイソレータ
部で図15に示す構成部品がケース内に調整、固定され
ている。両端部はプラグ部19で、他の伝送系の光ファ
イバと光アイソレータ20が接続される。光アイソレー
タ部18の大きさは例えばφ7mm×45mm程度であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うに複屈折偏光板とファラデ回転子を用いた従来の偏波
無依存型光アイソレータにおいては、以下のような欠点
があった。
【0012】部品点数が多く、さらに各構成部品を精
密に光学調整しなければならないため、工数が多く組立
が煩雑であり時間がかかる。
【0013】光アイソレータ部の光ファイバの結合を
考える場合、光アイソレータ部での構成部品が多い為、
光ファイバ間の光の伝達空間が長くなる。従って、光フ
ァイバ同士の光軸調整が非常に困難で、結合損失が大き
くなる。さらに設置後も安定性に欠ける。
【0014】他の伝送系との結合は両端のコネクタに
よって行うので、測定器,通信装置内に組み込むには大
きく場所を取りすぎる。
【0015】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、偏波無依存型光アイソレータを光フ
ァイバ間に接続するために、構造が簡単で、組立調整が
容易で、小型で、各光学部品の光学調整が容易で、安定
性に優れ、且つ測定器,通信装置への組み込み汎用性が
ある光コネクタを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術のこ
れらの問題点を解決することを目的として、光コネクプ
ラグ同士を結合させるアダプタ内部のスリーブ内に、1
個以上のファラデ回転子と、その両側に計2個以上の複
屈折性素子を密着させた偏波無依存型の光アイソレータ
用素子を保持するものである。また、光アイソレータ用
素子は円筒磁石内に配置する。また、光アイソレータ用
素子の両側にビーム変換素子を配置して、接続損失を少
なくする。
【0017】また、光コネクタプラグを構成するフェル
ール内に、1個以上のファラデ回転子と、その両側に計
2個以上の複屈折性素子を密着させた偏波無依存型の光
アイソレータ用素子を保持するものである。また、光ア
イソレータ用素子は円筒磁石内に配置する。また、光ア
イソレータ用素子の両側にビーム変換素子を配置して、
接続損失を少なくする。
【0018】ここで上記複屈折性素子は複屈折性結晶、
あるいは構造性複屈折素子で構成される。
【0019】また、ビーム変換素子とは、光ファイバか
ら出射された光のスポット径、あるいはスポット形状を
変換する機能を有する素子を呼ぶ。このビーム変換素子
はレンズ、あるいはコア拡大領域を形成したコア拡大フ
ァイバで構成される。ビーム変換素子がコア拡大ファイ
バで構成される場合、フェルールあるいはキャピラリに
コア拡大ファイバを挿通させて、光アイソレータ用素子
の両端でコア拡大領域を対向させて配置させる。
【0020】課題を解決する手段をまとめると、次の通
りである。
【0021】(1)光ファイバが保持されるフェルール
を挿入して、このフェルールの位置決め保持を行うスリ
ーブを具備する光コネクタにおいて、前記スリーブの内
部に、ファラデ回転子と複屈折性素子とが一体化された
偏波無依存型の光アイソレータ用素子が配置されること
を特徴とする光コネクタ。
【0022】(2)前記光アイソレータ用素子は円筒磁
石内に配置されて、前記スリーブの内部に前記円筒磁石
と共に配置されることを特徴とする(1)に記載の光コ
ネクタ。
【0023】(3)前記光アイソレータ用素子は両端に
ビーム変換素子を配置されて、前記スリーブの内部に前
記ビーム変換素子と共に配置されることを特徴とする
(1)に記載の光コネクタ。
【0024】(4)前記ビーム変換素子が、レンズであ
ることを特徴とする(3)に記載の光コネクタ。
【0025】(5)前記ビーム変換素子が、コア拡大領
域が形成された光ファイバであって、前記光アイソレー
タ用素子の両端に、前記コア拡大領域を対向させて配置
されることを特徴とする(3)に記載の光コネクタ。
【0026】(6)前記複屈折性素子が、構造性複屈折
素子であることを特徴とする(1)に記載の光コネク
タ。
【0027】さらに、 (7)光ファイバが保持されるフェルールを具備する光
コネクタにおいて、前記フェルールの内部に、ファラデ
回転子と複屈折性素子とが一体化された偏波無依存型の
光アイソレータ用素子が配置されることを特徴とする光
コネクタ。
【0028】(8)前記光アイソレータ用素子は円筒磁
石内に配置されて、前記フェルールの内部に前記円筒磁
石と共に配置されることを特徴とする(7)に記載の光
コネクタ。
【0029】(9)前記光アイソレータ用素子は両端に
ビーム変換素子を配置されて、前記フェルールの内部に
配置されることを特徴とする(7)に記載の光コネク
タ。
【0030】(10)前記ビーム変換素子が、レンズで
あることを特徴とする(9)に記載の光コネクタ。
【0031】(11)前記ビーム変換素子が、コア拡大
領域を形成された光ファイバであって、前記光アイソレ
ータ用素子の両端に、前記コア拡大領域を対向させて配
置されることを特徴とする(9)に記載の光コネクタ。
【0032】(12)前記複屈折性素子が、構造性複屈
折素子であることを特徴とする(7)に記載の光コネク
タ。
【0033】
【実施例】以下図面を用いて本発明の一実施例を説明す
る。図1(a)は本発明の光コネクタを構成するアダプ
タ型光アイソレータの第1の実施例を示す斜視図、図1
(b)はその断面図である。図2,図3は図1のアダプ
タ型光アイソレータを構成する割スリーブの第1の実施
例と第2の実施例を示す断面図である。なお、各図にお
いて同一部位には同一符号を付してある。
【0034】図1(a)(b)に記載のアダプタ型光ア
イソレータ1において、A,Bはハウジング、7は割ス
リーブを示し、2a,2bで示した部位は雄ネジを形成
している。また3はファラデ回転子と複屈折性素子とが
一体化された光アイソレータ用素子、4は円筒型の磁石
で内径部のファラデ回転子に光軸と平行な飽和磁界を与
え、磁石4と光アイソレータ用素子3とで偏波無依存型
光アイソレータを構成して、割スリーブ7の内径部で保
持されている。さらに、5a,5bはビーム変換素子
で、前述の光アイソレータの両側で、6a,6bで示し
た挿入孔からフェルールが挿入されたとき、その端面に
フェルールが当接されるように光軸方向に位置決め保持
されている。ここでビーム変換素子とは、光ファイバか
ら出射された光のスポット径,あるいはスポット形状を
変換する機能を有する素子を呼ぶ。光アイソレータ用素
子3及びビーム変換素子5a,5bは割スリーブ7の内
径部内に狭持されるように、その外径が精度良く加工さ
れている。従って、アダプタ型光アイソレータ1の両側
に通常のコネクタプラグを接続するだけで、光通信系に
光アイソレータ機能を付加することができる。
【0035】図2に示す割スリーブの第1の実施例は、
図1に示した割スリーブ7の一実施例を示す断面図で、
ビーム変換素子5a,5bは光結合用レンズ51a,5
1bからなり、光アイソレータ用素子3はルチル偏光板
31、32、33とファラデ回転子34を一体化した構
成である。光アイソレータ用素子3は磁石4内に配置さ
れて、偏波無依存型光アイソレータとして機能してい
る。
【0036】この偏波無依存型光アイソレータの光アイ
ソレータ用素子3は図11、図12に示す従来の光アイ
ソレータと動作原理は同じである。この光アイソレータ
用素子3は、大型のファラデ回転子基板、ルチル偏光子
基板を用いて光学調整後、光学接着剤で基板同士を接着
し、その後磁石4の内径の大きさにカッティングするこ
とにより製造できるので、多数の光アイソレータ用素子
3を容易に作製することができる。さらに、素子を一体
化することにより光の伝達空間が短くなり損失が小さく
なる。
【0037】光結合用レンズ51a,51bは、挿入孔
6aから挿入されたフェルール内の光ファイバから出射
した光が、光アイソレータ用素子3を透過し、挿入孔6
bから挿入されたフェルール内の光ファイバに損失少な
く結合するように設計されている。具体的にはボールレ
ンズ,ロッドレンズ,非球面レンズ等を用いる。
【0038】割スリーブ7は一般に外径φ3mm、内径
φ2.5mmの大きさであるので、磁石4及び光結合用
レンズ51a,51bの径はφ2.5mmで割スリーブ
7内部にすきまなく挿入できる大きさが望ましい。本実
施例では、光結合用レンズ51a,51bをφ2.5m
m外径の円筒形のホルダ71a,71b内に保持させて
いる。なお、より簡略化するために、φ2.5mm外径
の磁石4内に光アイソレータ用素子3と光結合用レンズ
51a,51bを共に保持させてしまってもかまわな
い。
【0039】上述の実施例によれば、挿入されたフェル
ールを内径部で狭持する割スリーブ7に、光アイソレー
タ用素子3と磁石4から成る偏波無依存型光アイソレー
タ、さらにはビーム変換素子5a,5bをこの内径部で
同様に狭持させる構成なので、各部品の組立調整が不要
で、大幅に作製が容易になる。
【0040】図3に示す割スリーブの第2の実施例は、
図1に示した割スリーブ7の他の一実施例を示す断面図
である。ビーム変換素子5a,5bはコア拡大ファイバ
52を保持した短丈フェルール52a,52bからな
り、その光軸方向の長さはコア拡大ファイバ52のコア
拡大領域の長さLより長く設定されている。また短丈フ
ェルール52a,52bの両端面はPC研磨あるいは斜
め研磨されて、コア拡大領域側を対向させて光アイソレ
ータ用素子3の両側に配置される。
【0041】また、光アイソレータ用素子3は構造性複
屈折素子35、36、37、ファラデ回転子34を一体
化した構成である。
【0042】図4はコア拡大ファイバ52の縦断面図
で、53はコアを54はクラッドを示す。コア拡大ファ
イバ52の構造は、通常の光ファイバのコア径Dがテー
パ状に拡大され、終端部では伝送路の2倍から3倍のコ
ア径Xを有している。コア径の拡大は、光ファイバコア
に含まれるドーパントを熱拡散して実現し、コア拡大領
域の屈折率分布は未拡大部より屈折率が小さくなる。
【0043】コア拡大ファイバの特性の計算値を図5
(a)(b)に示す。図5(a)は、コア拡大ファイバ
のテーパ部(コア拡大領域)の長さLと過剰損失量の関
係を、コア拡大率X/Dが2倍,2.7倍,3.1倍の
場合について計算した結果である。コア拡大ファイバの
過剰損失はテーパ部の領域Lが長いほど小さくなり、L
が同じ長さの場合はコア拡大率が大きいほど大きくな
る。従って、過剰損失量が十分小さくなるようにコアの
拡大率、テーパー部の長さLを決定しなければならな
い。
【0044】図5(b)は、コア拡大ファイバ同士を、
拡大領域を対向させて結合した場合の光ファイバ間距離
Yと接続損失量の関係を、コア拡大率1倍,2倍,3倍
の場合について計算した結果である。コア拡大ファイバ
同士を結合させた場合の接続損失はコア径が大きいほど
小さくなり、光ファイバ間距離Yのトレランス特性が向
上する。このようにコア拡大ファイバを用いれば、光フ
ァイバ間に光アイソレータ用素子を挿入しても、光ファ
イバ間距離に起因する接続損失を小さく押さえることが
できる。また、レンズ無しで構成されるので、価格も安
価となる。
【0045】図6は構造性複屈折素子の構造を示す断面
図である。構造性複屈折素子30は屈折率の異なる2つ
の誘電体媒質100,101を、素子端面のX−Y平面
に対してある角度θの方向に交互に層状に積層して構成
される。
【0046】なお構造性複屈折素子を構成するために
は、この積層した2つの媒質100,101の層の周期
pは、光の波長より十分小さい周期とする必要がある。
即ちこのような構造にすれば、この多層構造体は角度θ
の方向に結晶軸を持つ負の1軸性結晶と同じく複屈折性
を示す。
【0047】このような構造性複屈折素子30は、2つ
の媒質100,101の屈折率差を大きくするほど、従
来の結晶にはない程の大きな複屈折性を示すようにな
り、偏波の分離角φは大きくなる。従って、構造性複屈
折素子を用いることにより上述の光アイソレータ用素子
3は薄型化され、光の伝達空間は短くなるので、接続損
失はより小さくなる。
【0048】例えば、媒質100をSiO2 (屈折率n
0=1.45),媒質101をSi(屈折率n1=3.
52),θ=54.8°で構造性複屈折素子を構成する
と、偏波の分離角はφ=19.7°となり、ルチル結晶
板の偏波分離角5.7°に対して3倍以上の分離角とな
る。
【0049】この構造性複屈折素子30とコア径X=3
0μmのコア拡大ファイバ52を使用して図3に示す割
スリーブ7を組み立てた場合、光アイソレータ用素子3
の厚さを550μm程度とすることができ、光アイソレ
ータの特性としては、順方向損失0.3dB,アイソレ
ーション40dBの良好な特性が得られることが計算で
きる。
【0050】図7は本発明の光コネクタを構成するアダ
プタ型光アイソレータの第2の実施例を示す断面図であ
る。図8,図9は図7のアダプタ型光アイソレータを構
成する割スリーブの第1の実施例と第2の実施例を示す
断面図である。なお、各図において同一部位には同一符
号を付してある。
【0051】図7に記載のアダプタ型光アイソレータ1
は、偏波無依存型光アイソレータを構成する磁石4を割
スリーブ7の外側に配置し、割スリーブ7の内径部に光
アイソレータ用素子3が挟持される構造を特徴とするも
ので、他の構造は上述の図1に記載したアダプタ型光ア
イソレータと同様である。
【0052】図8は図7に示した割スリーブ7の第1の
実施例を示す断面図で、ビーム変換素子5a,5bは光
結合用レンズ51a,51bからなり、光アイソレータ
用素子3はルチル偏光板31、32、33とファラデ回
転子34を一体化した構成である。
【0053】図9は図7に示した割スリーブ7の第2の
実施例を示す断面図である。ビーム変換素子5a,5b
はコア拡大ファイバ52を保持した短丈フェルール52
a,52bからなり、その光軸方向の長さはコア拡大フ
ァイバ52のコア拡大領域の長さLより長く設定されて
いる。また短丈フェルール52a,52bの両端面はP
C研磨あるいは斜め研磨されて、コア拡大領域側を対向
させて光アイソレータ用素子3の両側に配置される。な
お、図8、図9の割スリーブ7に内蔵する偏波無依存型
光アイソレータ、ビーム変換素子の動作原理等は図2、
図3の割スリーブ7で説明しているので省略する。
【0054】以上、図1〜図9の実施例では、割スリー
ブを用いているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、その他のスリーブでも同様に構成できる。
【0055】次に、図10は本発明の光コネクタを構成
するプラグ型光アイソレータ21の一実施例を示す断面
図である。また、図11は本発明の光コネクタを構成す
るアダプタ‐プラグ型光アイソレータ22の一実施例を
示す断面図である。アダプタ‐プラグは、一端がアダプ
タとして機能し、他端がプラグとして機能するものであ
る。図12,図13は図10のプラグ型光アイソレータ
21と図11のアダプタプラグ型光アイソレータを構成
するフェルールの第1の実施例と第2の実施例を示すキ
ャピラリ型フェルールの断面図である。なお、各図にお
いて同一部位には同一符号を付してある。
【0056】図10に記載のプラグ型光アイソレータに
おいて、8はキャピラリ型フェルール、9はプラグハウ
ジング、2cは雌ネジで、アダプタに接続したときキャ
ピラリ型フェルール8がアダプタ内のスリーブに挿入
し、アダプタ側の雄ネジと雌ネジ2cとで固定できるよ
うにされている。キャピラリ型フェルール8は内部にキ
ャピラリ23a,23bと、磁石4並び光アイソレータ
用素子3から成る偏波無依存型光アイソレータと、ビー
ム径変換素子5a,5bとが挿入保持されている。偏波
無依存型光アイソレータとビーム変換素子については、
図12、図13の説明にて述べるが、上述したスリーブ
を構成する偏波無依存型光アイソレータ、ビーム変換素
子と実質的に同様のものである。また、キャピラリ23
aは光ファイバ16が、キャピラリ23bには光ファイ
バ17が細孔に挿通されている。
【0057】また、図11に記載のアダプタ‐プラグ型
光アイソレータ22は、図10のプラグ型光アイソレー
タ21の一端に割スリーブ7を有してアダプタ接続構造
を具備するもので、他端に具備するプラグ接続構造は図
10のプラグ型光アイソレータの接続部の構造と同一
で、偏波無依存型光アイソレータを保持するキャピラリ
型フェルール8が具備されている。
【0058】図12は、上述の図10のプラグ型光アイ
ソレータ21、図10のアダプタ‐プラグ型光アイソレ
ータ22を構成するキャピラリ型フェルール8の第1の
実施例を示す断面図で、キャピラリ型フェルール8は内
部にキャピラリ23a,23b、ビーム変換素子5a,
5b、磁石4と光アイソレータ用素子3とからなる偏波
無依存型光アイソレータを保持させた構造を有する。
【0059】本実施例のビーム変換素子5a,5bと偏
波無依存型光アイソレータは上述した図2の割スリーブ
7に内径部で狭持させた偏波無依存型光アイソレータと
実質的に同一構成のものである。ビーム変換素子5a,
5bは光結合用レンズ51a,51bからなる。偏波無
依存型光アイソレータは、光アイソレータ用素子3を円
筒型の磁石4内に配置させたもので、光アイソレータ用
素子3はルチル偏光板31、32、33とファラデ回転
子34を一体化した構成である。また、キャピラリ23
a,23bの細孔には通常の光ファイバ16、17が挿
通される。
【0060】図13はキャピラリ型フェルール8の第2
の実施例を示す断面図で、偏波無依存型光アイソレータ
とビーム変換素子とは、上述の図3の割スリーブ7の内
径部で狭持させたものと実質的に同一構成のものであ
る。偏波無依存型光アイソレータは、光アイソレータ用
素子3を円筒型の磁石4内に配置したもので、この光ア
イソレータ用素子3は、構造性複屈折素子35、36、
37、ファラデ回転子34を一体化した構成である。キ
ャピラリ23a,23bはコア拡大ファイバ52a,5
2bを挿通して、ビーム変換素子5a,5bとして機能
するもので、コア拡大領域を対向させて光アイソレータ
用素子3の両側に配置される。
【0061】なお、図12、図13のキャピラリ型フェ
ルール8に内蔵する偏波無依存型光アイソレータ、ビー
ム変換素子の動作原理等は図2、図3の割スリーブ7で
説明しているので省略する。
【0062】次に図14は本発明の光コネクタを構成す
るフェルールの他の実施例の断面図である。フェルール
25は金属筒体26の先端部にセラミック、代表的には
ジルコニアで一体成形されたジルコニアフェルール27
が保持されたもので、金属筒体26の内部には、キャピ
ラリ28の他に、上述の光アイソレータ用素子3と磁石
4からなる偏波無依存型光アイソレータが、両端にビー
ム変換素子5a,5bを配置してそれぞれ保持されたも
のである。ジルコニアフェルール27とキャピラリ28
は細孔に光ファイバ29が挿通される。本実施例では、
光アイソレータ用素子3にルチル偏光板31、32、3
3とファラデ回転子34を一体化した構成のものを使用
しているが、上述の実施例同様に構造性複屈折素子とフ
ァラデ回転子とを一体化したものを使用してもよい。ま
た、ビーム変換素子5a,5bも上述の実施例と同様に
レンズ、あるいはコア拡大ファイバの何方かを使用す
る。コア拡大ファイバを使用する場合には、ジルコニア
フェルール27とキャピラリ28にそれぞれ挿通する光
ファイバ29にコア拡大ファイバを用いて、ジルコニア
フェルール27とキャピラリ28自体にビーム変換素子
の機能を持たせることにより、部品点数を少なくできる
とともに、より低損失にできる。
【0063】以上、図10〜図14の実施例ではフェル
ール内部に円筒型の磁石4と光アイソレータ用素子3と
を配置するものであったが、磁石4はフェルールの外に
配置してもよく、この場合には、フェルールが組み込ま
れるプラグ内に、あるいはプラグが接続されるアダプタ
内に磁石4を具備させて、フェルールの外側からフェル
ール内の光アイソレータ用素子3に磁界を引加させる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光コネクタ
は、スリーブあるいはフェルールの内部に、予めファラ
デ回転子と複屈折性素子とを一体化した偏波無依存型の
光アイソレータ用素子を配置する構成としたので、小型
で使い勝手が良く、低損失の偏波無依存型光アイソレー
タ機能を有する光コネクタを容易に実現でき、光ファイ
バ同士の接続が極めて容易になる。
【0065】また、偏波無依存型の光アイソレータ用素
子を円筒磁石内に配置させて、スリーブあるいはフェル
ールの内部に配置させるようにすれば、単に小型化でき
るだけなく、ホルダ等の部品を別途用いることなく高価
なファラデ回転子や複屈折性素子をより小さくカッティ
ングして使用でき、大量に、安価に本発明の光コネクタ
を提供できる。
【0066】また、偏波無依存型の光アイソレータ用素
子の両端にビーム変換素子を配置して、スリーブあるい
はフェルールの内部に配置させるようにすれば、接続損
失をより低減することができる。
【0067】またビーム変換素子としてコア拡大ファイ
バを用い、光アイソレータ用素子の両端に、コア拡大領
域を対向させて配置させることにより、光ファイバ間距
離に起因する接続損失をさらに小さく押さえることがで
きる。また、レンズが不要となり、設計,調整の手間が
省ける。
【0068】また偏波無依存型の光アイソレータ用素子
を構成する複屈折性素子に構造性複屈折素子を用いるこ
とにより、光アイソレータ用素子が薄型化してさらに小
型化できるだけでなく、これによって光アイソレータ用
素子を介する光の伝達空間が短くなり、光ファイバ間の
距離も短くなり接続損失をさらに小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタを構成するアダプタ型光ア
イソレータの第1の実施例で、(a)は斜視図、(b)
は断面図である。
【図2】図1のアダプタ型光アイソレータを構成する割
スリーブの第1の実施例を示す断面図である。
【図3】図1のアダプタ型光アイソレータを構成する割
スリーブの第2の実施例を示す断面図である。
【図4】コア拡大ファイバの構成を示す縦断面図。
【図5】(a)(b)はコア拡大ファイバの特性図。
【図6】構造性複屈折素子の構造を示す断面図。
【図7】本発明の光コネクタを構成するアダプタ型光ア
イソレータの第2の実施例を示す断面図。
【図8】図7のアダプタ型光アイソレータを構成する割
スリーブの第1の実施例を示す断面図。
【図9】図7のアダプタ型光アイソレータを構成する割
スリーブの第2の実施例を示す断面図。
【図10】本発明の光コネクタを構成するプラグ型光ア
イソレータの一実施例を示す断面図。
【図11】本発明の光コネクタを構成するアダプタ‐プ
ラグ型光アイソレータの一実施例を示す断面図。
【図12】図10のプラグ型光アイソレータ、図11の
アダプタ‐プラグ型光アイソレータを構成するキャピラ
リ型フェルールの第1の実施例を示す断面図。
【図13】図10のプラグ型光アイソレータ、図11の
アダプタ‐プラグ型光アイソレータを構成するキャピラ
リ型フェルールの第2の実施例を示す断面図。
【図14】本発明の光コネクタを構成するフェルールの
その他の実施例を示す断面図。
【図15】従来の偏波無依存型光アイソレータの構成
図。
【図16】従来の偏波無依存型光アイソレータの動作原
理を説明する図で、(1)は順方向の光の伝搬状態図、
(2)は逆方向の光の伝搬状態図。
【図17】従来の偏波無依存型光アイソレータの外観
図。
【符号の説明】 A,B:ハウジング f1,f2,b1,b
2 光線 1:アダプタ型光アイソレータ 2a,2b:雄ネジ
2C:雌ネジ 3:光アイソレータ用素子 4:磁石 5a,5b:ビーム変換素子 6a,6b:挿入孔 7:割スリーブ 8:キャピラリ型フェ
ルール 9:プラグハウジング 10,20:偏波無依
存型光アイソレータ 10f,10b:光線 11,12,13:複
屈折結晶板 14:ファラデ回転子 15:結合レンズ 16,17,29:光ファイバ 18:光アイソレータ
部 19:プラグ部 21:プラグ型光アイ
ソレータ 22:アダプタ‐プラグ型光アイソレータ 23a,23b,28:キャピラリ 25:フェルール 26:金属筒体 27:ジルコニアフェルール 30,35,36,3
7:構造性複屈折素子 31,32,33:ルチル偏光板 34:ファラデ回転子 51a,51b:光結
合用レンズ 52:コア拡大ファイバ 52a,52b:短丈
フェルール 53:コア 54:クラッド 71a,71b:ホルダ 100,101:誘電
体媒質

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバが保持されるフェルールを具備
    するか、あるいは前記フェルールを挿入してその位置決
    め保持を行うスリーブを具備する光コネクタにおいて、
    前記スリーブあるいはフェルールの内部に、ファラデ回
    転子と複屈折性素子とが一体化された偏波無依存型の光
    アイソレータ用素子が配置されることを特徴とする光コ
    ネクタ。
  2. 【請求項2】前記光アイソレータ用素子は円筒磁石内に
    配置されて、前記スリーブあるいはフェルールの内部に
    前記円筒磁石と共に配置されることを特徴とする請求項
    1記載の光コネクタ。
  3. 【請求項3】前記光アイソレータ用素子は両端にビーム
    変換素子を配置されて、前記スリーブあるいはフェルー
    ルの内部に前記ビーム変換素子と共に配置されることを
    特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100330598B1 (ko) * 1999-06-07 2002-03-29 윤종용 아이솔레이터를 내장한 스루 어댑터
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