JPH0783726A - 容積計 - Google Patents

容積計

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Publication number
JPH0783726A
JPH0783726A JP23161593A JP23161593A JPH0783726A JP H0783726 A JPH0783726 A JP H0783726A JP 23161593 A JP23161593 A JP 23161593A JP 23161593 A JP23161593 A JP 23161593A JP H0783726 A JPH0783726 A JP H0783726A
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JP
Japan
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resonator
container
acoustic
volume
resonance frequency
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Application number
JP23161593A
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English (en)
Inventor
Masanori Imanishi
正則 今西
Masanobu Sakai
政信 酒井
Yoshiaki Tose
義明 東瀬
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】共振器内に不均一温度分布が存在するときで
も、その影響を除去することができる精度の高い音響式
容積計を提供する。 【構成】音響管1の一端に被測定物となる容器2を接続
して形成されるヘルムホルツ共鳴器の共振周波数を測定
し、かつ、上記音響管1の他端の近傍に超音波センサを
取り付けて音速に関連する物理量を測定し、両測定量か
ら容器2の容積を求めるように設定した構成。共鳴器内
に不均一温度分布が存在するときでも、両測定量は同じ
平均温度の関数であるから、不均一温度の影響を除いた
精度の高い容積計を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、音響共振器の共振周
波数から被測定物容器の容積を求める音響式の容積計に
関し、特に共振器内に不均一な温度分布が存在すると
き、その影響を除去することができる高精度容積計に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の容積計としては、特開昭63−4
4127号公報に記載ものがある。特開昭63−441
27号公報の内容は、容器に音響管を接続して得られる
ヘルムホルツ共鳴器に補助音響共振器を音響的に結合す
るか、あるいは上記音響管を補助音響共振器として兼用
することにより構成される音響系において、上記ヘルム
ホルツ共鳴器の共振周波数f1と上記補助音響共振器の
共振周波数f2との比より、温度や湿度の変化によって
生ずる共振周波数変化の影響を補正し、上記容器の容積
を求めるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
容積計の場合、特開昭63−44127号公報にあって
は、上記共鳴器の内部の温度が均一でない場合(温度分
布が発生した場合)、2つの共振周波数f1、f2より容
積を決定するには、測定誤差を生じるという問題点があ
った。ヘルムホルツ共鳴器においては、その振動は下記
(数1)式にしたがう運動方程式で記述される。 M(d2ξ/dt2)+R(dξ/dt)+kξ=F0exp(2πjft) …(数1)式 ここでMは慣性質量、Rは音響抵抗、kはスティフネ
ス、ξは変位、F0は音源に起因する振動を起こす力の
振幅、fは振動数であり、下記(数2)式に示す振動解
が得られる。 ξ=F0exp(2πjft)/(2πjfR+k−4π22M) …(数2)式 また、共鳴振動数f1はξが最大値をとる f1=(1/2π)√(k/M) …(数3)式 で与えられる。(数1)式において被測定物容器内の空
気が振動の復元力の作用をし、スティフネスkは下記
(数4)式で与えられる。 k=ρ11 22/V …(数4) ここでρ1は被測定物容器内空気の密度、c1は被測定物
容器の空気中の音速、Vは被測定物容器の容積、Sは音
響管の断面積である。また音響管内の空気が慣性質量M
の作用をすることから、音響管内空気の密度をρ2、音
響管の長さをLとすると M=ρ2SL …(数5) の関係が与えられるから共鳴振動数は f1=(c1/2π)√{(ρ1/ρ2)(S/LV)} =(c0/2π)√(S/LV) …(数6) で表される。c0は被測定物容器内の温度と音響管内の
温度に関係する音速である。ヘルムホルツ共鳴器の共振
モデルによれば、ヘルムホルツ共鳴は、音響管内の質量
Mの空気全体が一体となって振動することから、(数
5)式のρ2は場所xの関数とは考えず、一定と見做す
ことができる。音波の波長が音響管の長さに比べてはる
かに大きい低周波の音波では共鳴器全体にわたっての平
均音速c0で決定される周波数を持つ。一方、音響管の
共鳴は定在波で、この共振周波数f2は f2=c2/(2L) …(数7) で与えられる。波長は音響管の長さのほぼ2倍にあた
り、管長方向に対する分布定数系と考えることができ
る。音速は一般に c=√(γP/ρ)=√(γRT/μ) …(数8) (γ:比熱比、ρ:密度、P:圧力、R:気体定数、
T:温度、μ:1モルの質量)と表され、音響管内に温
度分布があれば、(数7)式のf2を決定する音速c2
場所の関数となり、音響管全長にわたって平均した値を
とらなければならない。従来の技術では(数6)式にお
ける音速c0と(数7)式における音速c2は等しいとし
て音速を消去して容積を求めていた。しかしながら、
(数6)式、(数7)式は近似式であり、共振周波数を
求める多くの実験では、(数7)式の音速c2を決定す
る温度と、(数6)式の音速c0を決定する温度とはか
ならずしも同じではなく、音速は一致しないという問題
があった。この温度分布は、周囲温度T1とは異なる温
度T2の被測定物容器を測定する場合や、周囲温度T1
なじんでいる共鳴器全体を、異なる温度T2の場所へ移
動し測定する場合などに発生し、かつ共鳴器内部の「温
度分布の発生のしかた」はそれぞれの状況により異なっ
ている。本発明は、上記のごとき問題を解決するために
なされたものであり、共振器内に不均一温度分布が存在
するときでも、その影響を除去することができる精度の
高い音響式容積計を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明においては、温度補償のための音響管の共鳴振
動数測定の代わりに、別の手段によって測定した共鳴器
内の平均温度、もしくは平均音速を用いて温度補償を行
なうように構成したものである。すなわち請求項1に記
載された発明の音響式容積計は音響管の一端に被測定物
となる容器を接続して得られるヘルムホルツ共鳴器と、
上記音響管の他端の近傍に上記共鳴器の内部へ送信する
ような方向に取り付けられた超音波センサと、上記共鳴
器に音響的に結合された少なくとも1つの音源およびマ
イクロホンと、上記共鳴器の共振周波数を測定する手段
と、上記超音波センサを用いて音速に関連する物理量を
測定する手段と、上記共振周波数と上記音速に関連する
物理量とを用いて上記被測定物となる容器の容積を求め
る演算制御手段とを具備している。また請求項2に記載
された発明の音響式容積計は、音響管の両端に被測定物
となる第1の容器と他の第2の容器を接続して構成され
る音響共振器と、上記第2の容器側の音響管の端の近傍
に、第1の容器の内部へ送信するような方向に取り付け
られた超音波センサと、上記音響共振器に音響的に結合
された少なくとも1つの音源およびマイクロホンと、上
記音響共振器の共振周波数を測定する手段と、上記超音
波センサを用いて音速に関連する物理量を測定する手段
と、上記共振周波数と上記音速に関連する物理量とを用
いて上記被測定物となる第1の容器の容積を求める演算
制御手段とを具備している。また請求項3に記載された
発明の音響式容積計は、音響管の一端に被測定物となる
容器を接続して得られるヘルムホルツ共鳴器と、上記ヘ
ルムホルツ共鳴器に音響的に結合された少なくとも1つ
の音源およびマイクロホンと、上記共鳴器の共振周波数
を測定する手段と、上記共鳴器内部の空気の温度を検出
する温度検出手段と、上記共振周波数と上記共鳴器内部
の空気の温度を用いて上記被測定物となる容器の容積を
求める演算制御手段とを備えている。また請求項4に記
載された発明の音響式容積計は、音響管の両端に被測定
物となる第1の容器と他の第2の容器を接続して構成さ
れる音響共振器と、上記音響共振器に音響的に結合され
た少なくとも1つの音源およびマイクロホンと、上記音
響共振器の共振周波数を測定する手段と、上記共振器内
部の空気の温度を検出する温度検出手段と、上記共振周
波数と上記共振器内部の空気の温度を用いて上記被測定
物となる第1の容器の容積を求める演算制御手段とを備
えている。
【0005】
【作用】上記のように、ヘルムホルツ共鳴器の温度が一
様でない場合、共振周波数は共鳴器内の平均温度に関係
する。本発明はヘルムホルツ共鳴器の共振周波数を測定
するとともに、共鳴器の内部の平均温度に関係する超音
波の反射時間を測定し、両測定値を用いて温度補償を行
なう、という構成になっているので、精度の高い容積測
定を行なうことができる。つまり、超音波を共鳴器内部
へ音響管の方向に送信し容器の底からの反射波を受信し
たとき、この超音波の音速は、超音波が通過してきた空
気の温度状態で決定され、またその反射時間には、通過
してきた空間の2次元的な温度情報を持っていることに
なる。例えば共鳴器内部の温度が均一でない場合(温度
分布が発生している場合)、その超音波の音速は温度分
布に応じて変化するので、その送信から受信までの時間
(反射時間)と距離とから求まる音速は、超音波が通過
してきた共鳴器内部の空気の平均温度によって決定され
る。ゆえに、この音速を用いて温度補償すれば、ヘルム
ホルツ共鳴における音速を決定する温度とほぼ同一と見
做せるので測定誤差を低減することができる。同様に上
記共鳴器の共振周波数を測定するとともに音響管内部の
温度分布を測定し、例えば絶対平均温度から共振周波数
に関係する音速を求めるという構成になっているので、
温度補償を行なった精度の高い容積測定が可能である。
【0006】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例図であり、
(a)は断面図、(b)は超音波センサ6の取付け部の
詳細を示す斜視図である。この実施例は、例えば請求項
1に記載の発明に相当し、共鳴器内部の平均温度に関係
する共振周波数を測定し、同様に上記共鳴器内部の平均
温度に関係する超音波の反射時間を測定し、両測定値を
用いて温度補償を行なう、という構成になっている。ま
ず構成を説明すると、長さL、内部断面積Sなる音響管
1の一端に、空のときの容積がVの被測定物容器2を接
続することにより、ヘルムホルツ共鳴器を構成する。4
は音源で、上記共鳴器内部の空気を音響的に駆動する。
5はマイクロホンで、上記共鳴器内部の音圧を検出す
る。蓋3には、上記音響管1、音源4、マイクロホン5
が取り付けられており、また、蓋3は容器2内部を(音
響管1を除く部分で)完全に密閉する。6は超音波セン
サであり、音響管端の近傍から共鳴器内部へ送信するよ
うな向きにステイ7によって取り付けられている。ま
た、図1(b)に示すように、超音波センサ6は、音響
管1の空気の出入りの妨げにならない、つまりヘルムホ
ルツ共鳴の抵抗とならないよう取り付けられている。8
は測距センサであり、音響管1と蓋3の接続部から容器
2の底までの距離d1を測定する。次に、演算制御部1
5の構成を説明する。10は発振器であり、この出力信
号Es(t)は、音源用アンプ11を介し音源4を駆動
するとともに、FFTアナライザ9に入力する。12は
マイクロホン用アンプであり、ここでマイクロホン出力
信号Em(t)は適当なレベルに増幅され、FFTアナ
ライザ9に入力する。 18は測距センサ用回路、19
は超音波センサ用回路である。13はCPUであり、F
FTアナライザ9、発振器10、メモリ16、超音波セ
ンサ用回路19等の動作を制御し、また、測定値を入力
して所定の演算を行ない、その結果を出力装置14(例
えば表示装置、プリンタなど)に出力する。17は測定
スイッチであり、CPU13へ測定動作の開始(ON)
/停止(OFF)を指示する。
【0007】次に上記実施例の作用を図2のフローチャ
ートにしたがって説明する。まず、上記ヘルムホルツ共
鳴器の共振周波数は、次のような手順で求められる。
図2のS1〜S5に示すように、測定スイッチ17がO
Nされると、CPU13は測定動作に入る。CPU13
の指令により、発振器10が周波数特性の平坦な信号、
例えば正弦波合成波やホワイトノイズといった信号Es
(t)を発振し、音源用アンプ11を介し音源4を駆動
する。この音源4が、音響管1と容器2とで構成される
ヘルムホルツ共鳴器の入力となり、前記(数6)式で表
わされる周波数で共鳴する。 f1=(c0/2π)√(S/LV) …(数6) ここでf1はヘルムホルツ共鳴器の共振周波数、c0は被
測定物容器内の温度と音響管内の温度に関係する音速で
ある。このときの上記共鳴器内部の音圧はマイクロホン
5で検出され、さらに、このマイクロホン出力信号Em
(t)はマイクロホン用アンプ12を介しFFTアナラ
イザ9に入力される。FFTアナライザ9は、CPU1
3の指令を受けて、音源への信号Es(t)を入力、マ
イクロホン出力信号Em(t)を出力とする伝達関数を
演算する。CPU13は、この演算が終了すると発振器
10の発振を停止させる。ここまでのFFTアナライザ
9、発振器10の動作は、CPU13からの信号に同期
して行われている。このようにして求めた伝達関数は、
図3に示すように共振周波数f1において、振幅特性|
H|ではピーク、位相特性∠Hでは反転する特性とな
る。したがって図2のS6では、CPU13が、この伝
達関数データを取り込み、振幅特性がピークとなる周波
数から共振周波数f1を決定する。または位相特性が、
あらかじめ実験等で求めておいた共振点での位相φをと
る周波数から共振周波数f1を決定する。そしてS7
で、CPU13は、この共振周波数f1をメモリ16に
記憶する。一方、S8〜S11に示すように、上記伝達
関数の測定と同時に、超音波センサ6を用いて、超音波
を送信してから反射波を受信するまでの時間tを測定す
る。図4は、超音波センサ用回路19のブロック線図で
あり、コントロール回路20、送信回路21、受信回路
22、スイッチ23によって構成されている。
【0008】この測定を遂行する超音波センサ用回路1
9の動作のタイミングチャートを図5に示す。まずCP
U13からの指令信号(b)を受けて、コントロール回
路20は、送信回路21が超音波センサ6と接続するよ
うスイッチ23切替信号(c)を発生する。これによっ
て超音波センサ6は送信用素子として働く。次にコント
ロ−ル回路20は、超音波を送信してから反射波を受信
するまでの時間(反射時間)tに比べて十分短いパルス
幅Δtのパスル(d)を送信回路21へ送る。送信回路
21は、このパルスΔtの間だけ超音波センサ6へ発振
周波数電圧を印加し、超音波(e)が上記共鳴器内部へ
送信される。コントロール回路20はこの超音波が送信
されるとすぐに、受信回路22が超音波センサ6と接続
するようにスイッチ23を切り替え(信号(c))、こ
れによって超音波センサ6は受信用素子として働く。送
信された超音波は、容器2の底で反射し超音波センサ6
で受信され、受信回路22で適当なレベルまで増幅さ
れ、さらにパルス状に波形整形され(信号(f))、コ
ントロール回路20へ出力される。この受信信号(f)
には容器2の底からの反射波と他の部分からの反射波を
含んでいるから、CPU13からの指令によりマスク処
理を行ない(信号(g))、容器2の底からの反射波を
選び出している。かくしてコントロール回路20は、こ
の送・受信パルス(h)間の反射時間tをカウントし、
その値をCPU13が読み込みメモリ16に記憶する。
この超音波の音速と反射時間の間には次式が成り立つ。 c0=2d/t …(数9) ここでdは超音波センサ6から容器2の底までの距離、
tは超音波の反射時間、c0は音響管と容器内をわたっ
ての平均音速であり、(数6)式の音速とほぼ等しいと
見做すことができる。また使用する超音波の波長が共振
器の寸法に比べてはるかに小さいことが必須条件であ
る。これらの動作はすべて、CPU13のシステムクロ
ック(a)に同期して行なわれている。また、容器2の
底からの反射波と他の反射波を区別するマスク処理のタ
イミングや超音波の送信/受信の切り替えタイミング等
は、あらかじめ実験や計算から決定すればよい。また本
実施例では、超音波センサ6を送信/受信兼用として使
用しているが、送信/受信それぞれ専用のセンサを2つ
用いてもよい。この場合、スイッチ23およびそれに伴
うスイッチ切り替え処理が不要となる。もし、超音波セ
ンサ6から容器2の底までの距離dが、被測定物である
容器2によって大きく異なる場合には、測距センサ8を
用いて音響管1の接続部から容器2の底までの距離(容
器2の深さ)d1を測定すればよい。d2は一定の長さな
ので、 d=d1+d2 …(数10) よりdは求められる。被測定物の深さd1の違いが微小
な場合は、距離dはほぼ一定値となるため測距センサ8
および測距センサ用回路18は省略できる。すでに述べ
たように伝達関数の測定と反射時間の測定は同時に行な
われているから、(数6)式における音速と(数9)式
における音速は同じ温度分布のもとで求められ、同じ平
均温度に対応する速度であるから、上記(数6)式と
(数9)式からc0を消去すれば、 V=(d/π)2(S/L)(1/tf)2 …(数11) となり、共振周波数fと超音波の反射時間tから、音速
cの影響を受けずに容積Vが求められる。しかしこの
(数11)式に適用された(数6)式と(数9)式は理
想的な条件下での理論式であり、実際には、実験的に求
めた定数a、bを用いた V=a(1/tf)2+b …(数12) なる計算式を用いてもよい。したがって図2のS12で
は、CPU13は(数12)式を用いて容器2の容積V
を求め、S13で、その結果を出力装置14に出力す
る。なお、上記共振周波数の測定方法、超音波の反射時
間の測定方法および容積計算式は、本実施例に限定され
るものではない。
【0009】(実施例2)図6は、本発明の第2の実施
例の断面図である。この実施例は、例えば請求項2の発
明に相当する。構成を説明すると、長さL、内部断面積
Sなる音響管1に、空のときの容積がVの被測定物とな
る容器2を接続して得られるヘルムホルツ共鳴器に、さ
らに、上記音響管1の他端に他の容器24(容積V0
を音響的に接続して外部とは閉じた空間を持つ音響共振
器を構成する。また、音源4、マイクロホン5等の配線
は、端子25で外部へ導き出され、演算制御手段15に
接続される。26は固定用ネジであり、容器24と蓋3
が一体となるよう固定され、これを被測定物である容器
2に置くことによって内部を密閉し、上記音響共振器を
構成する。その他の構成は、実施例1の構成(図1)と
同じなので、説明は省く。ここで本実施例において、上
記ヘルムホルツ共鳴器に他の容器24を接続し、外部と
閉じた空間を持つ音響共振器とした理由は、外乱(外部
からの騒音など)の侵入を防ぎ精度よく安定した測定が
行なえる、という効果があるからである。
【0010】次に、本実施例の作用を説明する。演算制
御部15における上記音響共振器の共振周波数および容
器2の容積Vを求める手順は、実施例1と同じである
が、容器2の容積Vを求める計算式は、実施例1の計算
式とは異なるので以下に説明する。本実施例の音響共振
器は、ヘルムホルツ共鳴器ではなく、音響管1の両端に
容器2および容器24が接続されたものである。これ
は、1つの音響管に2つの空洞が並列に接続されたも
の、つまり上記音響共振器が、3つの音響要素で構成さ
れているわけであり、その共振周波数は f=(c0/2π)√{S(V+V0)/LVV0}…(数13) である。ゆえに(数9)式、(数13)式より V=1/{(L/S)(π/d)2(ft)2−(1/V0)}…(数14) となる。ゆえに、V0が既知であれば(数14)式を用
いて共振周波数fと反射時間tより、被測定物である容
器2の容積が求められる。ただし、(数13)式は理想
的な条件下での理論式であり、実際の計算式は、実験的
に求めた定数を用いた近似式でもよい。
【0011】(実施例3)図7は、この発明の第3の実
施例の断面図である。まず構成を説明すると、長さL、
内部断面積Sなる音響管1の一端に、空のときの容積が
Vの被測定物となる容器2を接続することにより、ヘル
ムホルツ共鳴器を構成する。4は音源で、上記共鳴器内
部の空気を音響的に駆動する。5はマイクロホンで、音
響管1の中央に取り付けられており、上記共鳴器内部の
音圧を検出する。蓋3には、上記音響管1、音源4、が
取り付けられており、また蓋3は、容器2内部を(音響
管1を除く部分で)完全に密閉する。27は温度検出素
子であり、共鳴器内部の温度を検出する。この温度検出
素子27は、例えば測温抵抗体のようなものであり、音
響管1および被測定物容器2の内部に2箇所以上取り付
けられる。温度検出素子27の数は、多いほど温度分布
の状態を詳細に検出できるが、本実施例では、音響管1
を等分するような位置に、温度検出素子27a、27
b、27cが取り付けられている。本来は容器2の内部
の温度も測定しなければならないが、本実施例では音響
管内部の温度を測定し、この平均温度を共鳴器内部の平
均温度として処理した。次に、演算制御部15の構成を
説明する。10は発振器であり、この出力信号Es
(t)は、音源用アンプ11を介し音源4を駆動すると
共に、FFTアナライザ9に入力する。12はマイクロ
ホン用アンプであり、ここでマイクロホン出力信号Em
(t)は適当なレベルに増幅され、FFTアナライザ9
に入力する。28は温度検出素子用回路である。13は
CPUであり、FFTアナライザ9、発振器10、メモ
リ16等の動作を制御し、また、測定値を用いて所定の
演算を行ない、その結果を出力装置14(例えば表示装
置、プリンタなど)に出力する。17は測定スイッチで
あり、CPU13へ測定動作の開始(ON)/停止(O
FF)を指示するスイッチである。
【0012】次に、作用を図8のフロ−チャ−トにした
がって説明する。まず、図8のS21〜S27に示すよ
うに、演算制御部15において、上記ヘルムホルツ共鳴
器の共振周波数および被測定物である容器2の容積V
は、次のような手順で求められる。まず、測定スイッチ
17がONされると、CPU13は測定動作に入る。C
PU13の指令により、発振器10が周波数特性の平坦
な信号、例えば正弦波合成波やホワイトノイズといった
信号Es(t)を発振し、音源用アンプ11を介し音源
4を駆動する。この音源4が、音響管1と容器2とで構
成されるヘルムホルツ共鳴器の入力となり、前記(数
6)式で表わされる周波数で共鳴する。このときの上記
共鳴器内部の音圧をマイクロホン5で検出し、このマイ
クロホン出力信号Em(t)は、マイクロホン用アンプ
12を介しFFTアナライザ9に入力される。ここで、
CPU13の指令によりFFTアナライザ9は、音源へ
の信号Es(t)を入力、マイクロホン出力信号Em
(t)を出力とする伝達関数を演算し求め、CPU13
は、この演算が終了すると発振器10の発振を停止させ
る。ここまでのFFTアナライザ9、発振器10の動作
は、CPU13によりすべて同期して行なわれる。この
ときFFTアナライザ9で求めた伝達関数は、前記図3
のように共振周波数fにおいて、振幅特性|H|ではピ
ーク、位相特性∠Hでは反転する特性となる。CPU1
3は、この伝達関数データを取り込み、振幅特性のピー
クの周波数または、あらかじめ実験等で求めておいた共
振点での位相φと上記位相特性との交点での周波数が、
求める共振周波数f1となる。CPU13は、この共振
周波数f1をメモリ16に記憶する。次に、図8のS2
8〜S30に示すように、CPU13は、上記伝達関数
の測定と同時に、温度検出素子27で検出された温度に
関する電気信号を、温度検出素子用回路28から取り込
む。温度検出素子27a、27b、27cで検出された
温度を、それぞれTa、Tb、Tcとし、メモリ16に
記憶する。共鳴器内部の平均温度Thは、近似的に Th=(Ta+Tb+Tc)/3 …(数15) と表わすことができ、このときの音速c0は一般に c0=33150+(0.6×Th) …(数16) となる。ただし音速c0の単位はcmである。この音速
0は、ヘルムホルツの共振周波数f1を決定する音速で
あるので、前記(数6)式から V=K(c0/f12+α …(数17) が得られる。ただしK、αは実験的に決定された定数で
ある。最後にCPU13は、(数17)式より容器2の
容積Vを求め、その結果を出力装置14に出力する。な
お、上記共振周波数の測定方法、温度検出結果を用いた
補正方法および容積計算式は、本実施例に限定されるも
のではない。
【0013】(実施例4)図9は、本発明の第4の実施
例の断面図である。この実施例は、例えば請求項4の発
明に相当する。構成を説明すると、長さL、内部断面積
Sなる音響管1に、空のときの容積がVの被測定物とな
る容器2を接続して得られるヘルムホルツ共鳴器に、さ
らに、上記音響管1の他端に容器2より十分大きい容積
を持った他の容器24(容積V0)を音響的に接続し
て、外部とは閉じた空間を持つ音響共振器を構成する。
また、音源4、マイクロホン5、温度検出素子27等の
配線は、端子25で外部へ導き出され、演算制御部15
に接続される。26は固定用ネジであり、容器24と蓋
3が一体となるよう固定され、これを被測定物である容
器2に置くことによって内部を密閉し、上記音響共振器
を構成する。この他の構成は、第3の実施例の構成(図
7)と同じなので、説明は省く。本実施例において、上
記ヘルムホルツ共鳴器に他の容器24を接続し、外部と
閉じた空間を持つ音響共振器とした理由は、外乱(外部
からの騒音など)の侵入を防ぎ精度よく安定した測定が
行なえる、という効果があるからである。
【0014】次に本実施例の作用を説明する。演算制御
部15における上記音響共振器の共振周波数f1および
容器2の容積Vを求める手順は、実施例3と同じである
が、容器2の容積Vを求める計算式は、実施例3の計算
式とは異なるので以下に説明する。本実施例の音響共振
器は、ヘルムホルツ共鳴器ではなく、音響管1の両端に
容器2および容器24が接続されたものである。これ
は、1つの音響管に2つの空洞が並列に接続されたも
の、つまり上記音響共振器が、3つの音響要素で構成さ
れているわけであり、その共振周波数は前述の(数1
3)式で与えられる。しかし、(数13)式は理想的な
条件下での理論式であり、実際の計算式は、実験的に求
めた定数を用いた近似式でもよい。ここでは、(数1
3)式を変形して、下記(数18)式を容積計算式とす
る。 VV0/(V+V0)=K’(c0/f12+α’…(数18) ここでK’、α’は実験的に決定される定数である。ゆ
えに、V0が既知であれば共振周波数f1と(数16)式
の音速を(数18)式に代入して、被測定物である容器
2の容積を求めることができる。上記のように、複数個
の温度検出素子を用いて共鳴器内部の空気の温度を検出
し、これによって温度補償を行なう、という構成にした
ため、上記共鳴器または音響共振器の内部の温度が均一
でない場合に発生する測定誤差が低減でき測定精度が向
上する、という効果が得られる。 (実施例5)次に、図10は、本発明の第5の実施例の
断面図である。図10(a)は実施例2(図6)の応用
例、(b)は実施例4(図9)の応用例に相当するもの
であり、測定物が特殊な形状をした場合、特にくぼみを
有する物体のくぼみ内の特定空間の測定に関する。この
ような例は、例えば、ヘッド・ブロック一体型エンジ
ン、もしくはヘッドとブロックがアッセンブリされたエ
ンジンの燃焼室である場合の容積計である。図10にお
いて、29はエンジン、30はシリンダボア、2は被測
定物となる燃焼室(容積V)である。31は容積計セン
サヘッドで、主としてエンクロージャ32、音響管1、
蓋3、エアー抜き栓33、Oリング34を具備してお
り、さらにエンクロージャ32内の空間(容積V0)と
音響管5とでヘルムホルツ共鳴器が構成される。この容
積計センサヘッド31を上記シリンダボア30内へ基準
面35まで挿入することにより、つまり、音響管1の両
端にエンクロージャ32の空間と燃焼室2の空間接続さ
れることにより、上記主音響共振器が構成される。ま
た、容積計センサヘッド31は、位置決めピン36とエ
ンジン29に加工された既存の穴37とで位置決めされ
る。ここで容積計センサヘッド31をシリンダーボア3
0内へ挿入する際、シリンダーボア30内の空気が圧縮
されるため容積計センサヘッド31が挿入しにくくな
る。そこで容積計センサヘッド31を挿入する際は、エ
アー抜き栓33を用いて容積計センサヘッド31の内部
の空気を外部に対して開放し、挿入後は、外部からの外
乱(騒音など)の侵入を防ぐためエアー抜き栓33を密
閉する。このときの上記主音響共振器の共振周波数と音
響管1の共振周波数とから、被測定物である燃焼室の容
積(V)を求めるというものである。容積計センサヘッ
ド31を物体のくぼみの中に挿入し、一体化して共振器
を形成しているが、共振器内部は常に温度一定とはかぎ
らない。この一定でない温度を補償するため、図には示
してないが共鳴器内部の平均温度を測定する手段、もし
くは超音波センサが備えられている。
【0015】(実施例6)図11および図12は、本発
明の第6の実施例の断面図であり、実施例5の音響式容
積計を使用に便利になるように改良した例を示す。本実
施例の音響式容積計も、くぼみを有する物体のくぼみ内
部に位置する基準面より奥の空間を測定することを目的
としているが、上記くぼみへ挿入されたヘルムホルツ共
鳴器と被測定物空間とによって構成される主音響共振器
と、上記音響共振器内部の空気を外部に対して開放/密
閉する内部空気開放/密閉手段と、上記ヘルムホルツ共
鳴器と上記基準面との接触を検出する接触検出手段と、
この接触検出手段の結果に基づいて上記内部空気開放/
密閉手段を制御する内部空気開放/密閉制御手段と、温
度測定手段と、を具備している。まず構成を説明する
と、蓋3が基準面35と接触する部分の少なくとも2箇
所に電極38が取り付けられている。この電極38は、
蓋3が導体の場合、これと絶縁するためにその周囲は絶
縁体39で覆われている。60はケ−ブルで、コネクタ
41から外部の演算制御部42へ接続される。44は内
部空気開放/密閉手段であり、本実施例ではコイル47
を用いた電磁式である。この他の構成は、従来例と同じ
なので説明は省略する。ここで本実施例において、上記
主音響共振器が外部と閉じた空間である理由は、外乱
(外部からの騒音など)の侵入を防ぎ精度よく安定した
測定が行なえる、という効果があるからである。次に、
演算制御部42の構成を説明する。43は内部空気開放
/密閉制御手段であり、内部空気開放/密閉手段44の
動作を制御する。45は接触検出部であり、少なくとも
2箇所に取り付けられた電極38が接続されている。1
5は容積計演算制御部であり、ここで共振周波数の測
定、容積値の演算およびそれにともなう演算、制御処理
が行なわれる。46はCPUであり、演算制御部42の
動作をコントロールする。
【0016】次に、図13に示すCPU46の概略動作
手順にしたがって、作用を説明する。はじめにCPU4
6は、本装置全体の初期設定を行なう。この初期設定で
は内部空気開放/密閉制御手段43は、通気孔50を開
放するよう動作する。すなわち内部空気開放/密閉手段
44において、配線40からの電気信号がコイル47に
流れ、ハウジング48が磁化され、弁49をハウジング
48に引きつけ、通気孔50を開放する。初期設定が終
了後、容積計センサヘッド31を上記シリンダボア30
内へ基準35まで挿入し、容積計センサヘッド31と燃
焼室2とで主音響共振器を構成する。このとき、接触検
出手段である電極38を用いて、容積計センサヘッド3
1の蓋3が基準面35と接触したかどうかを検出する。
少なくとも2つ以上蓋3に取り付けられた電極38にお
いて、すべての電極が基準面に接触すれば、被測定物を
通して電気的に導通することより接触を検出する。ただ
し、この検出方法は接触面が導体の場合に限られる。蓋
3と基準面35との接触が検出された後、CPU46の
指令により内部空気開放/密閉制御手段43は、内部空
気開放/密閉手段44において、コイル47への電気信
号をカットし、これにより弁49はリターンバネ51に
より天井板52に取り付けられたシール部材53に押し
つけられることによって通気孔50を閉じる。この時点
で、上記主音響共振器は外部から閉ざされた空間とな
り、かつ容積計センサヘッド31の蓋3と基準面35と
が完全に接触した状態となるため、本容積計は安定した
正確な測定が行なえる状態となる。この状態で、容積計
演算制御部15は、各共振周波数の測定、被測定物であ
る燃焼室の容積値(V)の演算を行なう。演算終了後、
CPU46は、接触検出部45において容積計センサヘ
ッド31と基準面35との接触が離れたことを検出した
場合、次の測定のため容積計センサヘッド31がシリン
ダボア30から出されるものと判断し、内部空気開放/
密閉手段44を再び開放する。しかし本実施例におい
て、容積計センサヘッド31の蓋3と基準面35との接
触箇所が限定される場合、接触検出手段が完全に接触し
ているにもかかわらず、容積計センサヘッド31がシリ
ンダボア30内で動くため測定誤差が発生する場合があ
る。この場合は、Oリング34、位置決めピン36での
クリアランスを小さくし、動きが少なくなるよう調整す
ればよい。以上説明したように本実施例の音響式容積計
は、容積計センサヘッド31をシリンダボア30の中に
挿入し、一体化して容積計を構成するので、常時、全体
の温度が一定になるとはかぎらない。したがって、図に
は示していないが、共鳴器内部の温度分布測定手段、あ
るいは音響管1内の超音波音速を測定する手段を備えて
いる。なお、上記内部空気開放/密閉手段、接触検出手
段、およびこれに関わる制御手段の構成、動作等は、本
実施例に限定されるものではない。
【0017】(実施例7)図14は、本発明の第7の実
施例の断面図である。本実施例は、被測定物が例えば通
常のエンジンヘッドの燃焼室の場合についての容積計で
ある。構成を説明すると、54はシールリングで被測定
物である燃焼室2を効率よく密閉し、かつ蓋3とヘッド
下面(基準面)35との接触を検出しやすくするための
ものである。このシールリング54には、蓋3とヘッド
下面35との接触を検出するため、少なくとも2箇所に
電極38が、実施例6と同様に取り付けられている。ま
た本実施例の容積計は、実施例6のように容積計センサ
ヘッド3をシリンダーボア30内に挿入するため空気が
圧縮され挿入しにくくなる、ということがないので、内
部空気開放/密閉手段44およびこれに関する制御手段
43等は省略される。その他の構成は、実施例6と同じ
なので説明は省略する。
【0018】次に作用を説明する。容積計センサヘッド
31は、エンクロージャ32内の空間(V0)と音響管
1とでヘルムホルツ共鳴器が構成され、さらにこの容積
計センサヘッド31を燃焼室2上のヘッド下面35に置
くことにおり、つまり、音響管1の両端にエンクロージ
ャ32の空間と燃焼室2の空間が接続されることによ
り、上記主音響共振器が構成される。ここでシールリン
グ54部分の容積V′が燃焼室容積Vに加わることにな
るが、このV′は既知なので測定には問題ない。このと
き、接触検出手段である電極38を用いて、実施例6と
同様に容積計センサヘッド31の蓋3がヘッド下面35
と接触したかどうかを検出する。この接触検出結果よ
り、接触している場合は測定可能、接触していない場合
は作業者に警告する、といった機能を持たせてもよい。
蓋3とヘッド下面35との接触が検出された時点で、上
記主音響共振器は外部から閉ざされた空間となり、かつ
容積計センサヘッド31の蓋3とヘッド下面35とが完
全に接触した状態となる。この状態で、容積計演算制御
部15は、各共振周波数の測定、被測定物である燃焼室
の容積値(V)の演算等を行なえば、安定した正確な測
定値が得られるわけである。本実施例もまた共鳴器内部
の温度分布を測定する手段、あるいは超音波の音速を測
定する手段を備えていることは実施例6の場合と同様で
ある。
【0019】(実施例8)図15は、本発明の第8の実
施例の断面図である。本実施例は、例えば、容積計セン
サヘッド31の蓋3に接触検出手段を取り付けることが
できない場合において有効である。これは、作業者56
が容積計センサヘッド31を基準面35まで挿入し、上
方から(図15の矢印の向き)押しつけたときの圧力
を、接触検出手段の代用として検出するものである。例
えばこの圧力を、ハンドル57の下部に取り付けられた
圧力検出素子58で検出し、この圧力値が所定の値以上
ならば「接触した」と判断すればよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、共振器の共振周波数を測定するとともに、この共振
周波数に直接関係する共鳴器内の平均音速を超音波測定
によって求め、両測定値より不均一温度分布の影響を除
去できる構成にしたことにより、音響式容積計内に不均
一温度分布が存在するときでも、精度の高い容積計を実
現することが出来る。また請求項3,4に記載したよう
に、上記共振周波数に直接関係する共鳴器内の平均温度
を温度測定によって求め、不均一温度分布に起因する誤
差を補償できる構成としたことにより、同様に精度の高
い温度計を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音響式容積計の第1の実施例を示す音
響共振器の断面図と演算制御回路のブロック図および超
音波センサ取付け部の斜視図。
【図2】図1の実施例における容器容積測定手順を示す
フロ−チャ−ト。
【図3】伝達関数の特性図。
【図4】超音波センサ回路のブロック図。
【図5】超音波センサ回路の動作を示すタイムチャ−
ト。
【図6】本発明の第2の実施例の断面図。
【図7】本発明の音響式容積計の第3の実施例を示す音
響共振器の断面図と演算制御回路のブロック図。
【図8】図7の実施例における容器容積測定手順を示す
フロ−チャ−ト。
【図9】本発明の第4の実施例の断面図。
【図10】本発明の音響式容積計の第5の実施例の部分
断面図とセンサヘッド断面図。
【図11】本発明の第6の実施例によるセンサヘッドの
部分断面図。
【図12】本発明の第6の実施例の音響共振器の断面図
と制御回路ブロック図。
【図13】図12の実施例における容器容積測定手順を
示すフロ−チャ−ト。
【図14】本発明の第7の実施例の断面図。
【図15】本発明の第8の実施例の断面図。
【符号の説明】
1…音響管 32…エンクロ−ジ
ャ 2…容器 33…エア抜き栓 3…蓋 34…Oリング 4…音源 35…基準面 5…マイクロホン 36…位置決めピン 6…超音波センサ 37…孔 7…ステイ 38…電極 8…測距センサ 39…絶縁体 9…FFTアナライザ 40…配線 10…発振器 41…コネクタ 11…音源用アンプ 42…演算制御部 12…マイクロホン用アンプ 43…内部空気開
放密閉制御手段 13…CPU 44…内部空気開
放密閉手段 14…出力装置 45…接触検出部 15…演算制御部 46…CPU 16…メモリ 47…コイル 17…測定スイッチ 48…ハウジング 18…測距センサ用回路 49…弁 19…超音波センサ用回路 50…通気孔 20…超音波センサ制御回路 51…リタ−ンバ
ネ 21…送信回路 52…天井板 22…受信回路 53…シ−ル部材 23…スイッチ 54…シ−ルリン
グ 24…容器 55…ヘッド下面 25…端子 56…作業者 26…固定用ネジ 57…ハンドル 27a…温度検出素子 58…圧力検出素
子 27b…温度検出素子 60…ケ−ブル 27c…温度検出素子 61…支柱 28…温度検出素子用回路 62…エンジンヘ
ッド 29…エンジン 63…ハンドル 30…シリンダボア 64コネクタ 31…容積計センサヘッド 65端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響管の一端に被測定物となる容器を接続
    して形成されるヘルムホルツ共鳴器と、 上記音響管の他端の近傍に上記共鳴器の内部へ超音波を
    送信する方向に取り付けられた超音波センサと、 上記ヘルムホルツ共鳴器に音響的に結合された少なくと
    も1つの音源およびマイクロホンと、 上記ヘルムホルツ共鳴器の共振周波数を測定する手段
    と、 上記超音波センサを用いて音速に関連する物理量を測定
    する手段と、 上記共振周波数と上記音速に関連する物理量とを用いて
    上記被測定物となる容器の容積を求める演算制御手段
    と、 を具備することを特徴とする容積計。
  2. 【請求項2】音響管の一端に被測定物となる第1の容器
    を接続し、他端に第2の容器を接続して形成される音響
    共振器と、 上記第2の容器側の音響管の端の近傍に、第1の容器の
    内部へ超音波を送信する方向に取り付けられた超音波セ
    ンサと、 上記音響共振器に音響的に結合された少なくとも1つの
    音源およびマイクロホンと、 上記音響共振器の共振周波数を測定する手段と、 上記超音波センサを用いて音速に関連する物理量を測定
    する手段と、 上記共振周波数と上記音速に関連する物理量とを用いて
    上記被測定物となる第1の容器の容積を求める演算制御
    手段と、 を具備することを特徴とする容積計。
  3. 【請求項3】音響管の一端に被測定物となる容器を接続
    して形成されるヘルムホルツ共鳴器と、 上記ヘルムホルツ共鳴器に音響的に結合された少なくと
    も1つの音源およびマイクロホンと、 上記ヘルムホルツ共鳴器の共振周波数を測定する手段
    と、 上記共鳴器内部の空気の温度を検出する温度検出手段
    と、 上記共振周波数と上記共鳴器内部の空気の温度検出結果
    を用いて上記被測定物となる容器の容積を求める演算制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする容積計。
  4. 【請求項4】音響管の一端に被測定物となる第1の容器
    を接続し、他端に第2の容器を接続して構成される音響
    共振器と、 上記音響共振器に音響的に結合された少なくとも1つの
    音源およびマイクロホンと、 上記音響共振器の共振周波数を測定する手段と、 上記共振器内部の空気の温度を検出する温度検出手段
    と、 上記共振周波数と上記共振器内部の空気の温度検出結果
    を用いて上記被測定物となる第1の容器の容積を求める
    演算制御手段と、 を備えたことを特徴とする容積計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999057530A1 (en) * 1998-05-02 1999-11-11 Bg Transco Plc Fluid temperature measurement
CN114722530A (zh) * 2022-04-06 2022-07-08 国光电器股份有限公司 一种共鸣器几何参数确定方法、装置、音箱和存储介质

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WO1999057530A1 (en) * 1998-05-02 1999-11-11 Bg Transco Plc Fluid temperature measurement
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