JP7272187B2 - 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法 - Google Patents

液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7272187B2
JP7272187B2 JP2019157888A JP2019157888A JP7272187B2 JP 7272187 B2 JP7272187 B2 JP 7272187B2 JP 2019157888 A JP2019157888 A JP 2019157888A JP 2019157888 A JP2019157888 A JP 2019157888A JP 7272187 B2 JP7272187 B2 JP 7272187B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid level
parameter
liquid
detection device
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019157888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021036214A (ja
Inventor
誠 伊藤
哲博 今野
卓也 小泉
広記 岩宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2019157888A priority Critical patent/JP7272187B2/ja
Publication of JP2021036214A publication Critical patent/JP2021036214A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7272187B2 publication Critical patent/JP7272187B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)

Description

本明細書に記載の開示は、タンクに貯留された被検出液体の液面の位置を検出する液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法に関するものである。
特許文献1に示されるように、燃料の液面に向けて超音波を発生し、その液面で反射された超音波を検出することで液面の位置を検出する液面検出装置が知られている。
特許文献1に示される液面検出装置は、検出した超音波に基づく受信信号を増幅整流して検波信号に変換している。そして液面検出装置は、検波信号が閾値信号よりも大きくなった時間に基づいて、液面検出装置から液面まで伝搬し、液面で反射されて液面から液面検出装置に戻ってきた超音波の伝搬時間を算出している。液面検出装置はこの伝搬時間と別途算出した超音波の速さ等に基づいて液面の位置を算出している。
特開2018-119808号公報
しかしながら、特許文献1では、個々の液面検出装置に対して、それぞれの仕様に応じて、液面位算出用の計算式における定数を、例えば、出荷工程において装置毎に予め入力させる(記憶させる)必要があり、入力設定が手間であった。
本発明の目的は、個々の製品に対する液面位計算のための定数入力を不要とし、共通のパラメータ設定を行うことで、異なる製品であっても、液面検出を可能とする液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
の発明では、タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波を発射する超音波素子(11)と、
液面で反射した反射波信号に基づいて、液面の位置を算出する制御回路(60)と、を備える液面検出装置において、
伝播経路の途中部位には、超音波の一部が超音波素子に向けて反射する基準反射面(31a)が形成されており、
所定量の被検出液体が、タンク内に入れられたときの液面を基準液面(210b)としたとき、
制御回路には、
超音波の既知の伝播速度(V)での、超音波素子から基準反射面までの第1伝播距離に対応する第1パラメータ(A)と、
超音波の既知の伝播速度(V)での、超音波素子から基準液面までの第2伝播距離と、タンクの底面(200a)から基準液面までの基準液面距離(Ho)との差に対応する第2パラメータ(B)と、が予め記憶されており、
制御回路部は、第1パラメータ、および第2パラメータを用いて、タンクの底面からの液面の位置(Hx)を算出することを特徴としている。
この発明によれば、タンク(200)内に被検出液体(210)が貯留されているとき、超音波素子(11)から基準反射面(31a)で反射して超音波素子(11)に戻る時間(to)に対する、超音波素子(11)から液面(210a)で反射して超音波素子(11)に戻る時間(tx)の比(tx/to)を用いて、
タンクの底面(200a)からの液面(210a)の位置(Hx)
=第1パラメータ(A)×比(tx/to)-第2パラメータ(B)、として算出することができる。
よって、個々の製品に対する液面位算出のための定数入力を不要とし、共通のパラメータ(A、B)の設定を行うことで、異なる製品であっても、液面検出を行うことができる。
の発明では、タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波素子(11)から超音波を発射すると共に、液面で反射した反射波信号に基づいて、液面の位置を算出する際に、算出用のパラメータを用いる液面検出装置のパラメータ設定方法において、
超音波の伝播速度(V)が既知となる被検出液体を、空状態のタンク内に所定量だけ入れて、液面を基準液面(210b)として形成し、
超音波素子から発射された超音波のうち、伝播経路の途中部位に形成された基準反射面(31a)で反射して超音波素子に戻るまでの基準波到達時間(To)と、超音波素子から発射された超音波のうち、基準液面で反射して超音波素子に戻るまでの液面波到達時間(Tx)と、を計測して、
パラメータを、
第1パラメータ(A)=伝播速度×基準波到達時間/2、
第2パラメータ(B)=伝播速度×液面波到達時間/2、として設定することを特徴としている。
この発明によれば、上記第1の発明と同様に、
基準液面(210b)からの液面(210a)の位置(ΔHx)
=第1パラメータ(A)×比(tx/to)-第2パラメータ(B)、として算出することができる。
よって、個々の製品に対する液面位算出のための定数入力を不要とし、共通のパラメータ(A、B)の設定を行うことで、異なる製品であっても、液面検出を行うことができる。
の発明では、タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波素子(11)から超音波を発射すると共に、液面で反射した反射波信号に基づいて、液面の位置を算出する際に、算出用のパラメータを用いる液面検出装置のパラメータ設定方法において、
超音波の伝播速度(V)が既知となる被検出液体を、空状態のタンク内に所定量だけ入れて、液面を基準液面(210b)として形成し、
超音波素子から発射された超音波のうち、伝播経路の途中部位に形成された基準反射面(31a)で反射して超音波素子に戻るまでの基準波到達時間(To)と、超音波素子から発射された超音波のうち、基準液面で反射して超音波素子に戻るまでの液面波到達時間(Tx)と、を計測して、
パラメータを、
第1パラメータ(A)=伝播速度×基準波到達時間/2、
第2パラメータ(B)=伝播速度×液面波到達時間/2-タンク底面から基準液面までの基準液面距離(Ho)、として設定することを特徴としている。
この発明によれば、上記第2の発明と同様に、
タンクの底面(200a)からの液面(210a)の位置(Hx)
=第1パラメータ(A)×比(tx/to)-第2パラメータ(B)、として算出することができる。
よって、個々の製品に対する液面位算出のための定数入力を不要とし、共通のパラメータ(A、B)の設定を行うことで、異なる製品であっても、液面検出を行うことができる。
尚、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
液面検出装置の全体構成を示す説明図である。 超音波センサの概略構成を説明するための断面図である。 第1、第2実施形態におけるコントローラの構成を示す説明図である。 第1実施形態における第1、第2パラメータを設定するための要領を示すフローチャートである。 図4におけるメンテナンスツール側のデータ入力処理の詳細を示すフローチャートである。 図4におけるコントローラ側の校正動作の詳細を示すフローチャートである。 第1、第2パラメータ設定時における液面検出装置を伝播する基準波、液面波を示す説明図である。 ユーザ使用時における液面位置算出時のタイマ処理を示すフローチャートである。 ユーザ使用時における液面位置算出の要領を示すフローチャートである。 ユーザ使用時における液面検出装置を伝播する基準波、液面波を示す説明図である。 第2実施形態における第1、第2パラメータを設定するための要領を示すフローチャートである。 図11におけるコントローラ側の校正準備動作の詳細を示すフローチャートである。 図11におけるメンテナンスツール側のパラメータ入力処理の詳細を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるコントローラの構成を示す説明図である。 ユーザ使用時における液面位置算出の要領を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の液面検出装置100について、図1~図10に基づいて説明する。説明にあたって、以下においては互いに直交の関係にある3方向をx方向、y方向、および、z方向と示す。x方向が横方向に相当し、z方向が高さ方向に相当する。
液面検出装置100は、図1に示すように車両用の燃料タンク200内に設けられる。液面検出装置100は、燃料タンク200の内に貯留された燃料210の液面210aの位置(液位)を検出する機能を果たす。燃料210は、例えばガソリンである。燃料タンク200は、本発明のタンクに対応し、また、燃料210は、本発明の被検出液体に対応する。
図1~図3に示すように、液面検出装置100は、超音波センサ10、伝送管30、送信回路40、受信回路50、および、制御回路60を有する。超音波センサ10は伝送管30に設けられている。超音波センサ10は送信回路40と受信回路50それぞれと電気的に接続されている。送信回路40と受信回路50それぞれは制御回路60と電気的に接続されている。超音波センサ10、送信回路40、受信回路50、および制御回路60は、制御用のコントローラを形成している。
超音波センサ10と伝送管30は、燃料タンク200の底面200aに設けられている。超音波センサ10と伝送管30は、燃料210の中にある。超音波センサ10から発射された超音波は、燃料タンク200内(伝送管30内)の燃料210を伝搬する。
尚、超音波センサ10と伝送管30は、底面200aからz方向に離間した天面200bに設けられてもよい。車両が水平面に停車している場合、z方向は天地方向に沿う。天面200bは、燃料210の液面210aよりも鉛直方向上方に位置する。この場合、超音波センサ10と伝送管30は、燃料210の外にあり、超音波センサ10で発生した超音波は、燃料タンク200内の空気を伝搬する。
<超音波センサ>
図2に示すように、超音波センサ10は、超音波素子11とケース12を有する。超音波素子11は、所定周波数の超音波を発生する超音波振動子である。超音波素子11はピエゾ効果を発生するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料から成る。圧電材料は、電圧印加によって体積を変化させ、外力印加によって電圧を発生する。
超音波素子11は、x方向を厚み方向とする円盤形状を成している。超音波素子11は、x方向に並ぶ当接面11aと裏面11bを有する。これら当接面11aと裏面11bのそれぞれに電極が印刷成形されている。電極は、当接面11aと裏面11bのそれぞれの全面にわたって形成されている。
当接面11aと裏面11bのそれぞれに形成された電極に、リード14の一端が、半田、もしくは圧接によって接続されている。そして、リード14の他端は、ターミナル15に接続されている。ターミナル15は、図1に示すリードワイヤ16に接続されている。このリードワイヤ16に送信回路40と受信回路50が電気的に接続されている。
ケース12は、超音波素子11を収容する収納空間を有する。ケース12は、絶縁性の樹脂材料からなる。具体的に言えば、ケース12は、筒部21、底部22、および蓋部23を有する。底部22は、筒部21と一体的に連結されている。蓋部23は、筒部21および底部22とは別体である。
筒部21は、z方向に直交するx方向を軸方向として延びている。筒部21の有する2つの開口のうちの一方は、底部22によって閉塞されている。筒部21の有する2つの開口のうちの他方は、開口している。蓋部23は、筒部21の開口を閉塞する態様で筒部21に連結されている。これにより、筒部21の中空は、閉塞空間になっている。筒部21の中空がケース12の収納空間になっている。尚、蓋部23には、上記したリード14の一部を収納空間の外に突出するための貫通孔23aが形成されている。
ケース12の収納空間には、超音波素子11の他に防振部17が設けられている。防振部17は、柔軟な樹脂材料若しくはゴム材料によって形成されている。この形成材料としては、例えばニトリルゴムがある。
収納空間において超音波素子11は、底部22側に位置している。防振部17は、蓋部23側に位置している。蓋部23が筒部21に固定されると、防振部17が、超音波素子11と蓋部23との間で圧縮される。防振部17は、x方向に弾性変形する。防振部17は、x方向において自身から遠ざかる方向に復元力を発生する。この復元力によって、超音波素子11の当接面11aは、底部22の内面22aに当接している。それに伴い、防振部17は、蓋部23に接触している。
送信回路40から超音波素子11に超音波を発射させるための駆動信号が入力されると、超音波素子11は、当接面11aと裏面11bの並ぶx方向に振動する。この振動によって、超音波素子11の当接しているケース12の底部22も、x方向に振動する。そして、底部22の外面22bに接している燃料210が振動し、燃料210に超音波が発生する。
逆に、外部から入力される振動によって底部22が振動すると、超音波素子11がx方向において底部22と防振部17との間で圧縮される。これにより超音波素子11で電圧が発生する。この受信した振動に応じた電圧が、超音波の受信信号として受信回路50に入力される。
尚、超音波を発射した後の超音波素子11には残響振動(図7)が残る。防振部17は、この残響振動の発生を抑制する機能を果たしている。それと共に、防振部17は、超音波素子11で発射された超音波が、蓋部23を介してケース12の収納空間の外に漏れることを抑制している。
<伝送管>
伝送管30は、超音波センサ10から発射される超音波を、燃料210の液面210aに向けて伝播させると共に、液面210aで反射した超音波を再び超音波素子11に伝播させる経路(伝播経路)を構成する。
伝送管30は、この伝播経路を構成する部材として、水平管31、垂直管32、および、反射板33を有する。また伝送管30は、これら伝播経路を構成する部材と超音波センサ10のケース12とを連結するハウジング34を有する。
水平管31と垂直管32は、それぞれ例えば、アルミニウムダイカスト用合金等の金属材料によって形成されている。水平管31と垂直管32は、それぞれの中空が連通している。水平管31の有する2つの開口のうちの一方に、ケース12が設けられている。水平管31の有する2つの開口のうちの他方に、垂直管32が連結されている。尚、水平管31と垂直管32は、絶縁性の樹脂材料によって形成されてもよい。
水平管31は、燃料タンク200の底面200aに設けられている。図示しないが、水平管31には底面200a側に開口する連通孔が形成されている。この連通孔を介して水平管31の中空に燃料210が浸入する。更に、水平管31の中空と連通する垂直管32の中空にも燃料210が浸入する。
水平管31は、x方向に延びている。水平管31の内径は、2つの開口のうちの一方から他方に向かうにしたがって徐々に狭まっている。この水平管31の有する2つの開口のうちの一方側に、ケース12の底部22が設けられている。2つの開口のうちの一方は、底部22の外面22bによって閉塞されている。
水平管31における2つの開口のうちの他方側(途中部位)には、急激に内径の狭まる箇所が局所的に形成されている。水平管31における2つの開口のうちの他方側(途中部位)には、水平管31の軸方向(x方向)まわりの周方向に環状を成す基準反射面31aが形成されている。
この基準反射面31aは、水平管31の有する2つの開口のうちの一方を閉塞するケース12の外面22bとx方向で対向している。基準反射面31aと超音波素子11の当接面11aとの間のx方向での離間距離が、所定長さに設定されている。
以上に示した構成により、超音波素子11から超音波が発射されると、その超音波は、水平管31の一方側の開口から他方側の開口へと向かって伝搬する。超音波の一部が、基準反射面31aに入射して反射される。この反射された超音波(基準波)は、超音波センサ10の外面22bに入射する。これにより、超音波素子11が振動する。超音波素子11で基準波に基づく受信信号が生成される。
垂直管32は、z方向に延びている。垂直管32の一端は、水平管31の他端に連結されている。垂直管32の他端は、天面200b側に位置している。垂直管32の内径は、水平管31の他端側の内径と同等になっている。
垂直管32のz方向の長さは、燃料タンク200に燃料210が満タンに貯留された際の液面210aよりも天面200b側に他端側が突き出すように設定されている。垂直管32の中空内の燃料210と、その外の燃料210のそれぞれの液面210aの位置は、互いに等しくなっている。
反射板33は、例えば、鉄系金属やステンレス鋼板等の金属材料によって形成されている。反射板33は、水平管31と垂直管32との間に設けられている。反射板33は、水平管31と垂直管32のそれぞれの中空を区画する内壁面と連なる反射面33aを有する。反射面33aは、水平管31と垂直管32のそれぞれの内壁面と共に、伝送管30の伝搬経路を区画している。
反射板33は、板形状を成している。反射板33は、燃料タンク200の底面200aに対して45°程度傾斜している。反射板33の反射面33aは、水平管31の中空に満たされた燃料210を介して超音波センサ10の外面22bとx方向で対向している。また、反射面33aは、垂直管32の中空に満たされた燃料210を介して液面210aとz方向で対向している。
超音波センサ10で超音波が発射されると、超音波の一部は、水平管31と垂直管32との間に位置する反射板33に向かって伝搬する。この超音波は、反射板33の反射面33aに入射すると、液面210aに向かって反射される。更に、この超音波は、液面210aに入射して反射される。この液面210aで反射された超音波(液面波)は、反射板33に向かって伝搬し、反射面33aに入射する。反射面33aに入射した液面波は、反射されて、超音波センサ10へと向かって伝搬する。この超音波が超音波センサ10の外面22bに入射する。これにより、超音波素子11で液面波に基づく受信信号が生成される。液面波の受信信号は、本発明の反射波信号に対応する。
ハウジング34は、燃料210に対して安定性に優れる樹脂材料によって形成されている。ハウジング34は、水平管31、垂直管32における水平管31側、および筒部21のそれぞれの外側の表面を覆っている。ハウジング34によって超音波センサ10は、水平管31に固定されている。
<送信回路>
送信回路40は、制御回路60からの制御信号に基づいて、超音波センサ10に対して、超音波を発射させるための駆動信号を出力する。送信回路40は、駆動回路41と、インピーダンス整合回路42とを備えている。
駆動回路41は、電源とグランドとの間に設けられたスイッチ素子を有する。インピーダンス整合回路42は、電源とスイッチ素子との間に設けられたダイオードを有する。ダイオードのカソード電極が電源に接続されている。またインピーダンス整合回路42は、ダイオードに並列接続された一次パルストランスと、この一次パルストランスと磁気結合した二次パルストランスと、を有する。二次パルストランスの両端にリードワイヤ16が接続されている。
スイッチ素子は、制御回路60から入力される制御信号によって開閉制御される。スイッチ素子が開状態から閉状態になると、上記したパルストランスに駆動信号としての電流が流れる。これによりリードワイヤ16を介して超音波素子11に電圧が印加される。
<受信回路>
受信回路50は、超音波素子11で受信される受信信号の中から、基準反射面31aから反射される基準波に相当する基準波信号、更に、液面210aあるいは基準液面210b(詳細後述)から反射される液面波に相当する液面波信号を検出する。受信回路50は、フィルタ回路51、増幅回路52、検波回路53、および比較回路54を有する。
フィルタ回路51には、上記した二次パルストランスの両端に接続された2つのリードワイヤ16が接続されている。そのためにフィルタ回路51(受信回路50)には、送信回路40から超音波素子11に入力される駆動信号(送信信号)と、超音波素子11で受信されて出力される受信信号と、が入力される。フィルタ回路51は、超音波素子11から発射されて反射されてきた所定周波数の超音波(基準波、液面波)のみを通して、他の周波数領域の超音波を通さないようにする(ノイズ除去する)。
増幅回路52は、これら送信信号と受信信号のそれぞれを増幅する。増幅回路52は、送信信号と受信信号のそれぞれ増幅した信号(増幅信号)を検波回路53に出力する。
検波回路53は、増幅信号を半波整流し、その半波整流された複数の信号のそれぞれのピークを繋いだ検波信号を生成する。検波回路53は、この検波信号を比較回路54に出力する。
比較回路54は、検波信号と、予め定めた閾値とを比較する。比較回路54は、検波信号が閾値よりも大きい場合にハイレベル、検波信号が閾値よりも小さい場合にローレベルになる比較信号を生成する。比較回路54は、この比較信号を制御回路60に出力する。尚、比較回路54は、検波信号が閾値よりも大きい場合にローレベル、検波信号が閾値よりも小さい場合にハイレベルになる比較信号を生成してもよい。
<制御回路>
制御回路60は、制御演算回路61、タイマ62、およびメモリ63を有する。制御回路60(メモリ63)には、例えば、製品の出荷時や、ディーラ等でのメンテナンス時等に、予め、液面位置算出式に使用されるパラメータとして、第1パラメータA、および第2パラメータB(詳細後述)が記憶されている。そして、制御回路60は、ユーザが車両を使用しているときに、超音波センサ10が受けた反射波(基準波、液面波)から得られた基準波到達時間to、液面波到達時間tx(図10)、および上記の第1、第2パラメータA、Bを用いて、燃料タンク200内の液面210aの位置を算出するようになっている(詳細後述)。
制御演算回路61は、制御信号を送信回路40に出力する。制御信号によって、送信回路40は駆動信号を超音波素子11に出力し、超音波センサ10は、伝送管30内の燃料210に超音波を発射する。
タイマ62は、液面位置算出の制御中に、制御に必要とされる各種時間の計測を行う。
メモリ63は、車両バッテリからの電力が供給されなくても(一時的に切断された場合でも)記憶内容を保持することのできる不揮発性の記憶部と、一時記憶のための記憶部(RAM等)とからなり、外部(作業員等)からの入力値、制御演算回路61での算出値、および液面位置算出式等を記憶する。
尚、図3では、制御回路60(制御演算回路61)に対して、メンテナンスツール300が接続された状態が示されている。メンテナンスツール300は、各種データの記憶部を有しており、メーカでの製品出荷前時やディーラでのメンテナンス時に、制御回路60に接続されて、作業員によって、制御回路60に対するデータ入力、データ校正、および作動操作等を可能とするツールである。
本実施形態の液面検出装置100の構成は、以上のようになっており、以下、図4~図10を加えて、作用および効果について説明する。
<第1、第2パラメータA、Bの設定>
まず、図4~図7に示すように、例えば、メーカでの製品出荷前時、あるいは、ディーラでのメンテナンス時に制御回路60(コントローラ)が交換された場合に(校正作業時に)、液面位置算出用の第1、第2パラメータA、Bが設定されて、メモリ63の不揮発性記憶部に記憶される。図4~図7は、本発明のパラメータ設定方法を示すものである。
図4に示すフローチャートは、製品出荷前時の作業員、あるいはメンテナンス時のディーラの作業員が行う作業手順を示している。作業員は、まず、ステップS100において、燃料210が、燃料タンク200内に残っているかを確認する。燃料210が残っている場合(主にメンテナンス時)は、ステップS110で、作業員は、燃料210をすべて抜き、ステップS120に移行する。尚、ステップS100で、燃料210が残っていない場合(主に、製品出荷前で空状態の場合)は、ステップS120に進む。
ステップS120では、作業員は、所定温度、所定組成で、且つ予め定めた規定量の燃料210を燃料タンク200に入れる。規定量の燃料210は、本発明の所定量の被検出液体に対応する。規定量の燃料210は、例えば、燃料タンク200内における下限値に相当する量(ガス欠の事前警告に相当する量)とするのがよい。
次に、ステップS130で、作業員は、メンテナンスツール300(図3)を用いて、制御回路60に対する入力処理を行う。更に、ステップS140で、制御回路60による第1、第2パラメータA、Bの設定(校正)が行われる。
図5に示すフローチャートは、ステップS130の詳細を示すものである。作業員は、ステップS131で、所定温度、所定組成における燃料210中を伝播する超音波の伝播速度Vを、メンテナンスツール300を用いて、制御回路60のメモリ63に入力する(一時記憶させる)。
尚、燃料210中を伝播する超音波の伝播速度Vは、燃料210の温度、および組成によって、一義的に決まる(既知となる)。よって、燃料210の温度、および組成が、常に同一条件で、上記のステップS131が実行されるようであれば、予めメンテナンスツール300に、入力用の伝播速度Vをデフォルト値として記憶させておいてもよい。
次に、ステップS132で、作業員は、規定量の燃料210を燃料タンク200に入れたときに形成される基準液面210bにおける液面高さ(以下、基準液面距離Ho)を、メンテナンスツール300を用いて、制御回路60のメモリ63に入力する(一時記憶させる)。種々の液面検出装置100において、燃料タンク200の形状が異なる場合、それぞれの燃料タンク200に規定量の燃料210を入れたときの基準液面210b(基準液面距離Ho)は、それぞれの燃料タンク200において、それぞれ一義的に決まる。
ここで、後述するようにユーザが車両を使用しているときに、液面210aの位置を、燃料タンク200の底面200aを基に算出する場合(図1のHx)に対して、基準液面210bを基に算出する場合(図1のΔHx)は、ステップS132で、基準液面距離Hoを、ゼロ(Ho=0)としてメモリ63に入力する(一時記憶させる)。
図6に示すフローチャートは、ステップS140の詳細を示すものであり、制御回路60が実行するものである。まず、ステップS141で、制御回路60は、タイマ62をオンさせてタイマ処理を開始する。
次に、ステップS142で、制御回路60は、送信回路40に対して制御信号を出力し、送信回路40から超音波センサ10に対して駆動信号を出力させる。
次に、ステップS143で、制御回路60は、予め定めた所定時間において、超音波センサ10から発射され、反射によって戻ってきた超音波の最初の(第1次の)基準波、および液面波における立上がりエッジを検出して、メモリ63に一時記憶させる。ここで、基準波は、発射された超音波のうち、基準反射面31aで反射して再び超音波センサ10に戻って来る超音波であり、液面波は、発射された超音波のうち、基準液面210bで反射して再び超音波センサ10に戻って来る超音波である。
立上がりエッジは、図7に示すように、受信回路50から入力された基準波および液面波のそれぞれの検波信号において、閾値に対してローレベルからハイレベルに立上ったタイミング(ポイント)である。
次に、ステップS144で、制御回路60は、タイマ62をオフして、タイマ処理を停止する。
次に、ステップS145で、制御回路60は、基準波に対する基準波読取り時間、および液面波に対する液面波読取り時間を設定する。基準波読取り時間、および液面波読取り時間は、基準波、および液面波におけるそれぞれの立上がりエッジ(後述する基準波到達時間To、液面波到達時間Tx)を検出する(計測する)際に、ノイズを除去する(誤ったエッジの検出抑制)ために設定する時間範囲である。基準波読取り時間は、例えば、超音波の伝播速度Vに応じて設定される。また、液面波読取り時間は、例えば、超音波の伝播速度V、および液面位置(ここでは、基準液面210b)に応じて設定される。
尚、基準波読取り時間、および液面波読取り時間の設定にあたっては、メンテナンスツール300側から制御回路60に入力される値を用いるようにしてもよい。
次に、ステップS146で、制御回路60は、図7に示すように、基準波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を基準波到達時間Toとする。基準波到達時間Toは、超音波センサ10から発射された超音波が、基準反射面31aで反射して、再び超音波センサ10に戻るまでの時間である。
次に、ステップS147で、制御回路60は、後述する液面位置算出式(数式3、数式4)に使用されるパラメータとして、以下の数式1による第1パラメータAを算出(演算)して、メモリ63の不揮発性記憶部に記憶させる。
(数1)
第1パラメータA=伝播速度V・基準波到達時間To/2、
である。第1パラメータAは、超音波において、既知となる伝播速度Vのときの、超音波素子11から基準反射面31aまで距離(第1伝播距離)に対応する。
次に、ステップS148で、制御回路60は、図7に示すように、液面波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を液面波到達時間Txとする。液面波到達時間Txは、超音波センサ10から発射された超音波が、基準液面210bで反射して、再び超音波センサ10に戻るまでの時間である。
そして、ステップS149で、制御回路60は、後述する液面位置算出式(数式3、数式4)に使用されるもう一つのパラメータとして、以下の数式2による第2パラメータBを算出(演算)して、メモリ63の不揮発性記憶部に記憶させる。
(数2)
第2パラメータB=伝播速度V・液面波到達時間Tx/2-基準液面距離Ho、
である。第2パラメータBは、超音波において、既知の伝播速度Vのときの、超音波素子11から基準液面210bまでの距離(第2伝播距離)と、基準液面距離Hoとの差に対応する。
尚、数式2において、後述するようにユーザの車両使用時に、液面210aの位置を、燃料タンク200の底面200aを基に算出する場合(図1のHx)に対して、基準液面210bを基に算出する場合(図1のΔHx)は、基準液面距離Hoをゼロ(Ho=0)とする。よって、基準液面距離Hoをゼロとする場合は、第2パラメータBは、超音波において、既知の伝播速度Vのときの、超音波素子11から基準液面210bまでの距離(第2伝播距離)に対応する。以上により、第1、第2パラメータA、Bの設定が完了する。
<ユーザ使用時の液面位置検出>
液面検出装置100が車両に搭載されており、ユーザが車両を使用しているときの、液面検出装置100による液面位置ΔHx、あるいはHxの検出(算出)要領を以下、図8~図10を用いて説明する。図8、図9は、制御回路60が実行するフローチャートである。
まず、図8に示すフローチャートのステップS200で、制御回路60は、タイマ62をオンさせてタイマ処理を開始する。
次に、ステップS210で、制御回路60は、送信回路40に対して制御信号を出力し、送信回路40から超音波センサ10に対して駆動信号を出力させる。
次に、ステップS220で、予め定めた所定時間において、超音波センサ10から発射され、反射によって戻ってきた超音波の最初の(第1次の)基準波、および液面波における立上がりエッジを検出して、メモリ63に一時記憶させる。
次に、ステップS230で、制御回路60は、タイマ62をオフして、タイマ処理を停止する。
続いて、図9に示すフローチャートのステップS240で、制御回路60は、前回(1つ前の制御サイクル)の基準波読取り時間および液面波読取り時間と、液面210aの位置(図1のΔHx、あるいはHx)から、今回(今の制御サイクル)の基準波読取り時間および液面波読取り時間を設定する。
次に、ステップS250で、制御回路60は、図10に示すように、基準波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を基準波到達時間toとする。尚、基準波到達時間toは、ユーザ使用時の到達時間であり、図7で説明した、第1パラメータAを算出する際の基準波到達時間Toとは異なる。
次に、ステップS260で、制御回路60は、図10に示すように、液面波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を液面波到達時間txとする。尚、液面波到達時間txは、ユーザ使用時における実際の液面210aでの反射に伴う到達時間であり、図7で説明した、基準液面210bを基にして第2パラメータBを算出する際の液面波到達時間Txとは異なる。
次に、ステップS270で、制御回路60は、メモリ63の不揮発性記憶部に記憶された第1、第2パラメータA、Bを読出す。
そして、ステップS280で、制御回路60は、予め設定された以下の数式3、あるいは数式4による液面位置算出式に、上記の第1、第2パラメータA、B、および基準波到達時間to、液面波到達時間txを代入して、液面位置ΔHx、あるいはHxを算出する。
数式3は、基準液面210bからの液面位置ΔHxを示す算出式である。また、数式4は、燃料タンク200の底面200aからの液面位置Hxを示す算出式である。
(数3)
液面位置ΔHx=第1パラメータA・液面波到達時間tx/基準波到達時間to-第2パラメータB、
但し、第2パラメータBにおける基準液面距離Ho=0である。
(数4)
液面位置Hx=第1パラメータA・液面波到達時間tx/基準波到達時間to-第2パラメータB、
である。
上記のように液面位置ΔHx、あるいはHxが算出されると、例えば、車両用表示装置(コンビネーションメータ)の燃料残量表示部において、燃料残量が表示される。
<作用効果>
以上のように、本実施形態では、予め、製品出荷前時、あるいはメンテナンス時に第1、第2パラメータA、Bを設定して、制御回路60のメモリ(不揮発性メモリ)63に記憶させるようにしている。そして、この第1、第2パラメータA、Bを用いて、ユーザの車両使用時に、燃料タンク200内の液面位置ΔHx、あるいはHxを算出するようにしている。
よって、個々の製品に対する液面位算出のための定数入力を不要とし、共通の第1、第2パラメータA、Bの設定を行うことで、異なる製品であっても、液面検出を行うことができる。
液面位置ΔHx、あるいはHxの算出にあたっては、数式3の液面位置算出式を用いることで、基準液面210bからの液面位置ΔHxを算出することができる。また、数式4の液面位置算出式を用いることで、燃料タンク200の底面200aからの液面位置Hxを算出することができる。
メンテナンスツール300から伝播速度Vおよび基準液面距離Ho(Ho=0)を制御回路60に入力して、制御回路60で、数式3用の第1、第2パラメータA、Bを算出設定することができる。
同様に、メンテナンスツール300から伝播速度Vおよび基準液面距離Hoを制御回路60に入力して、制御回路60で、数式4用の第1、第2パラメータA、Bを算出設定することができる。
また、燃料タンク200内に入れられる規定量の燃料210は、燃料210の燃料タンク200内における下限値に相当する量とすることで、超音波センサ10から基準液面210bまでの距離を相対的に短くして、第2パラメータBの算出精度を上げることができる。つまり、液面検出装置100の実際の使用時において、ガス欠の事前警告レベルの検出精度を高めることができる。
また、基準波到達時間To、to、および液面波到達時間Tx、txを計測するにあたって、計測用の時間範囲としての基準波読取り時間、および液面波読取り時間を設定するようにしているので、各到達時間To、to、Tx、txの計測精度を上げることができる。
尚、図5のステップS132の後に、作業員が、基準波読取り時間、および液面波読取り時間を、メンテナンスツール300を用いて、制御回路60のメモリ63に入力する(一時記憶させる)ようにして、図6のステップS145を廃止してもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態を図11~図13に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、基本構成は同一としつつも、第1、第2パラメータA、Bの設定要領を変更したものである。つまり、コントローラ側での処理内容と、制御回路60での処理内容を変更している。
まず、図11のフローチャートにおいて、図4で説明したフローチャートと同様に、作業員は、ステップS100~ステップS120を実施した後に、ステップS150、およびステップS160を実行する。ステップS150は、制御回路60による校正準備動作であり、ステップS160は、作業員のメンテナンスツール300による第1、第2パラメータA、Bの入力処理となっている。
図12に示すフローチャートは、ステップS150の詳細を示すものである。ステップS151で、制御回路60は、タイマ62をオンさせてタイマ処理を開始する。
次に、ステップS152で、制御回路60は、送信回路40に対して制御信号を出力し、送信回路40から超音波センサ10に対して駆動信号を出力させる。
次に、ステップS153で、制御回路60は、予め定めた所定時間において、超音波センサ10から発射され、反射によって戻ってきた超音波の最初の(第1次の)基準波、および液面波における立上がりエッジを検出して、メモリ63に一時記憶させる。
次に、ステップS154で、制御回路60は、タイマ62をオフして、タイマ処理を停止する。
次に、ステップS155で、制御回路60は、基準波に対する基準波読取り時間、および液面波に対する液面波読取り時間を設定する。
次に、ステップS156で、制御回路60は、基準波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を基準波到達時間Toとする(図7)。
次に、ステップS157で、制御回路60は、液面波読取り時間内において、最初に発生する立上がりエッジを選択し、駆動信号が発生されてから、この立上がりエッジまでの時間を液面波到達時間Txとする(図7)。
図13に示すフローチャートは、ステップS160の詳細を示すものである。ステップS161で、作業員は、所定温度、所定組成における燃料210中を伝播する超音波の伝播速度Vを、メンテナンスツール300に設定する。
次に、ステップS162で、作業員は、規定量の燃料210を燃料タンク200に入れたときに形成される基準液面210bにおける基準液面距離Hoを、メンテナンスツール300に設定する。
次に、ステップS163で、作業員は、制御回路60から基準波到達時間Toをメンテナンスツール300に読込む。
次に、ステップS164で、作業員は、メンテナンスツール300内で、第1パラメータAを算出して(数式1)、制御回路60のメモリ63の不揮発性記憶部に記憶させる。
次に、ステップS165で、作業員は、制御回路60から液面波到達時間Txをメンテナンスツール300に読込む。
そして、ステップS166で、作業員は、メンテナンスツール300内で、第2パラメータBを算出して(数式2)、制御回路60のメモリ63の不揮発性記憶部に記憶させる。
以上のように、本実施形態では、製品出荷前時、あるいはメンテナンス時に、基準波到達時間To、液面波到達時間Txを、制御回路60(液面検出装置100)で計測し、各到達時間To、Txを、伝播速度V、および基準液面距離Hoが設定されたメンテナンスツール300に送っている。更に、メンテナンスツール300で、第1、第2パラメータA、Bを算出して、算出した第1、第2パラメータA、Bを制御回路60(液面検出装置100)に入力している。
これにより、上記第1実施形態と同様に、液面検出装置100は、ユーザが車両を使用しているときに、液面位置ΔHx(Ho=0)、あるいは液面位置Hxを算出することができる。
尚、予め、メンテナンスツール300に基準波読取り時間、および液面波読取り時間を設定しておき、図12のステップS155では、メンテナンスツール300における基準波読取り時間、および液面波読取り時間が、制御回路60(メモリ63)に入力される(一時記憶される)ものとしてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態を図14、図15に示す。第3実施形態は、上記第1、第2実施形態に対して、燃料210の温度を検出する温度センサ71、および燃料210の組成を検出する燃料センサ72を追加したものである。
温度センサ71によって検出された温度信号、および燃料センサ72によって検出された組成信号は、制御回路60の制御演算回路61に出力される。そして、制御演算回路61は、温度信号、および組成信号から燃料210中を伝播する超音波の伝播速度Vを算出して、メモリ63に一時記憶させる。
上記のように、伝播速度Vが自動的にメモリ63に記憶(一時記憶)されることにより、上記第1実施形態(図5)で説明したステップS131において、作業員がメモリ63に伝播速度Vを記憶(一時記憶)させる手間を省くことができる。また、上記第2実施形態(図13)で説明したステップS161において、作業員がメンテナンスツール300に伝播速度Vを設定する手間を省くことができる。
また、本実施形態では、図15のフローチャートに示すように、ユーザの使用時において、制御回路60が液面位置ΔHx(Ho=0)、あるいは液面位置Hxを算出する際に、図9で説明したフローチャートに対して、ステップS245を追加して制御することが可能となる。
ステップS245は、温度センサ71によって得られる温度信号と、燃料センサ72によって得られる組成信号とを用いて、基準波読取り時間、および液面波読取り時間を補正するステップである。
これにより、ユーザの使用時における、より正確な温度および組成のデータを基に、基準波読取り時間、および液面波読取り時間を適切に補正して、設定することができ、基準波到達時間to、および液面波到達時間txをより正確に把握することが可能となる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、液面検出装置100として、燃料タンク200内の燃料210の液面210aの位置を検出するものとして説明したが、燃料210に限らず、その他、ウォシャ液、冷却液、ブレーキオイル、ATフルード等の液面位置を検出するものとしても広く使用することができる。
11 超音波素子
30 伝送管(伝播経路)
31a 基準反射面
60 制御回路
100 液面検出装置
200 燃料タンク(タンク)
200a 底面
210 燃料(被検出液体)
210a 液面
210b 基準液面
300 メンテナンスツール
V 超音波の伝播速度
A 第1パラメータ(パラメータ)
B 第2パラメータ(パラメータ)
ΔHx 液面位置
Hx 液面位置
To 基準波到達時間
Tx 液面波到達時間
Ho 基準液面距離

Claims (9)

  1. タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波を発射する超音波素子(11)と、
    前記液面で反射した反射波信号に基づいて、前記液面の位置を算出する制御回路(60)と、を備える液面検出装置において、
    前記伝播経路の途中部位には、前記超音波の一部が前記超音波素子に向けて反射する基準反射面(31a)が形成されており、
    所定量の前記被検出液体が、前記タンク内に入れられたときの前記液面を基準液面(210b)としたとき、
    前記制御回路には、
    前記超音波の既知の伝播速度(V)での、前記超音波素子から前記基準反射面までの第1伝播距離に対応する第1パラメータ(A)と、
    前記超音波の既知の伝播速度(V)での、前記超音波素子から前記基準液面までの第2伝播距離と、前記タンクの底面(200a)から前記基準液面までの基準液面距離(Ho)との差に対応する第2パラメータ(B)と、が予め記憶されており、
    前記制御回路は、前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを用いて、前記タンクの前記底面からの前記液面の位置(Hx)を算出する液面検出装置。
  2. タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波素子(11)から超音波を発射すると共に、前記液面で反射した反射波信号に基づいて、前記液面の位置を算出する際に、算出用のパラメータを用いる液面検出装置のパラメータ設定方法において、
    前記超音波の伝播速度(V)が既知となる前記被検出液体を、空状態の前記タンク内に所定量だけ入れて、前記液面を基準液面(210b)として形成し、
    前記超音波素子から発射された前記超音波のうち、前記伝播経路の途中部位に形成された基準反射面(31a)で反射して前記超音波素子に戻るまでの基準波到達時間(To)と、前記超音波素子から発射された前記超音波のうち、前記基準液面で反射して前記超音波素子に戻るまでの液面波到達時間(Tx)と、を計測して、
    前記パラメータを、
    第1パラメータ(A)=前記伝播速度×前記基準波到達時間/2、
    第2パラメータ(B)=前記伝播速度×前記液面波到達時間/2、として設定する液面検出装置のパラメータ設定方法。
  3. 前記伝播速度を、外部のメンテナンスツール(300)を介して前記液面検出装置に入力し、
    前記液面検出装置で、前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを設定する請求項2に記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
  4. 前記基準波到達時間、および前記液面波到達時間を前記液面検出装置で計測し、
    計測した前記基準波到達時間、および前記液面波到達時間を、前記伝播速度が設定された外部のメンテナンスツール(300)に送り、
    前記メンテナンスツールで、前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを算出して、
    算出した前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを前記液面検出装置に入力する請求項2に記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
  5. タンク(200)内に貯留された被検出液体(210)の液面(210a)に対して、伝播経路(30)内で超音波素子(11)から超音波を発射すると共に、前記液面で反射した反射波信号に基づいて、前記液面の位置を算出する際に、算出用のパラメータを用いる液面検出装置のパラメータ設定方法において、
    前記超音波の伝播速度(V)が既知となる前記被検出液体を、空状態の前記タンク内に所定量だけ入れて、前記液面を基準液面(210b)として形成し、
    前記超音波素子から発射された前記超音波のうち、前記伝播経路の途中部位に形成された基準反射面(31a)で反射して前記超音波素子に戻るまでの基準波到達時間(To)と、前記超音波素子から発射された前記超音波のうち、前記基準液面で反射して前記超音波素子に戻るまでの液面波到達時間(Tx)と、を計測して、
    前記パラメータを、
    第1パラメータ(A)=前記伝播速度×前記基準波到達時間/2、
    第2パラメータ(B)=前記伝播速度×前記液面波到達時間/2-前記タンクの底面から前記基準液面までの基準液面距離(Ho)、として設定する液面検出装置のパラメータ設定方法。
  6. 前記伝播速度と前記基準液面距離とを、外部のメンテナンスツール(300)を介して前記液面検出装置に入力し、
    前記液面検出装置で、前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを設定する請求項5に記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
  7. 前記基準波到達時間、および前記液面波到達時間を前記液面検出装置で計測し、
    計測した前記基準波到達時間、および前記液面波到達時間を、前記伝播速度、および前記基準液面距離が設定された外部のメンテナンスツール(300)に送り、
    前記メンテナンスツールで、前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを算出して、
    算出した前記第1パラメータ、および前記第2パラメータを前記液面検出装置に入力する請求項5に記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
  8. 前記タンク内に入れられる所定量の前記被検出液体は、前記被検出液体の前記タンク内における下限値に相当する量である請求項2請求項7のいずれか1つに記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
  9. 前記基準波到達時間を計測する際の時間範囲を規定する基準波読取り時間、および前記液面波到達時間を計測する際の時間範囲を規定する液面波読取り時間を、外部のメンテナンスツール(300)を介して前記液面検出装置に入力する請求項2または請求項5のいずれかに記載の液面検出装置のパラメータ設定方法。
JP2019157888A 2019-08-30 2019-08-30 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法 Active JP7272187B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019157888A JP7272187B2 (ja) 2019-08-30 2019-08-30 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019157888A JP7272187B2 (ja) 2019-08-30 2019-08-30 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021036214A JP2021036214A (ja) 2021-03-04
JP7272187B2 true JP7272187B2 (ja) 2023-05-12

Family

ID=74716391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019157888A Active JP7272187B2 (ja) 2019-08-30 2019-08-30 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7272187B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037464A (ja) 2002-07-12 2004-02-05 Ti Group Automotive Systems Llc 液体レベルセンサ
JP2018194406A (ja) 2017-05-16 2018-12-06 株式会社Soken 液面検出装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037464A (ja) 2002-07-12 2004-02-05 Ti Group Automotive Systems Llc 液体レベルセンサ
JP2018194406A (ja) 2017-05-16 2018-12-06 株式会社Soken 液面検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021036214A (ja) 2021-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10228275B2 (en) System and method for non-intrusive and continuous level measurement in a cylindrical vessel
US10215613B2 (en) System and method for non-intrusive and continuous level measurement of a liquid
CN109154521B (zh) 具有反射体的超声波液位传感器及一种用于校准超声波换能器的方法
US7966136B2 (en) Immersed fuel level sensor
US20190078927A1 (en) Sensor
US20200033181A1 (en) Liquid level detector
CN106338332A (zh) 用于测量液体或气态介质中的声音速度的系统和方法
KR20170003236U (ko) 음향 거리 비행 시간 보상을 위한 회로
US20200033180A1 (en) Liquid level detector
JP2018119808A (ja) 液面検出装置
JP7272187B2 (ja) 液面検出装置、およびそのパラメータ設定方法
JP2006145403A (ja) 超音波計測回路およびそれを用いた液面検出装置
WO2016158334A1 (ja) 液面位置検出装置
JP4703700B2 (ja) 超音波振動子および超音波流量計
JP7218683B2 (ja) 超音波式距離測定装置
JP7218682B2 (ja) 超音波式距離測定装置
JP7192686B2 (ja) 超音波式距離測定装置
JP6665792B2 (ja) 液面検出装置
JP5533332B2 (ja) 超音波流速流量計
CN204544682U (zh) 超声波换能器的改进结构
WO2020080511A1 (ja) 液面検出装置
JP6536896B2 (ja) 液面位置検出装置
JP2023116007A (ja) 表面波検出装置
JP2021021625A (ja) 液面検出装置
WO2019167660A1 (ja) 液面位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230410

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7272187

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151