JPH078344Y2 - 踏切警報機器用制御装置 - Google Patents

踏切警報機器用制御装置

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JPH078344Y2
JPH078344Y2 JP1988035957U JP3595788U JPH078344Y2 JP H078344 Y2 JPH078344 Y2 JP H078344Y2 JP 1988035957 U JP1988035957 U JP 1988035957U JP 3595788 U JP3595788 U JP 3595788U JP H078344 Y2 JPH078344 Y2 JP H078344Y2
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chart
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、単線区間の無絶縁軌道回路を用いて、列車
の踏切道への接近及び同踏切道の通過を検知して、踏切
道に設けてある踏切警報機器の制御、すなわち警報機の
鳴動又は遮断機の開閉を制御する踏切警報機器用制御装
置に関するものである。
[従来の技術とその問題点] 一般的に、踏切警報機器用制御装置は、列車の踏切道へ
の接近を検知して警報機の鳴動を開始させ、かつ、遮断
機の踏切道閉鎖を行わせるとともに、列車の踏切通過を
検知して警報機の鳴動を終止させ、かつ、遮断機の踏切
道開放を行わせるものである。
従来、この種装置において、列車の踏切接近、通過を検
知する方式には、点検知方式と連続検知方式がある。
点検知方式は、警報開始点と警報終止点にそれぞれ短小
軌道回路からなる閉電路型列車検知器と開電路型列車検
知器を設け、警報開始点での列車検知に基いて列車の踏
切道への接近を検知して記憶し、警報終止点での列車検
知に基いて列車の踏切通過を検知するものである。
また、連続検知方式は、警報開始点から警報終止点まで
連続する軌道回路、すなわち、警報開始点と警報終止点
においてそれぞれ送信器と受信器を線路に結合し、列車
車軸による軌道短絡により受信しなくなったことに基い
て列車の踏切への接近を検知し、再び受信したことに基
いて踏切通過を検知するものである。
このような接近検知と通過検知に基いて踏切警報機器を
制御する場合は、列車進行方向の判断の下で、適切な制
御を行うために、軌道回路条件に応じて作用する受信器
のリレーの接点及び進行方向記憶リレーを所定条件を満
たすように接続してなる制御回路を使用するが、一定の
シーケンス動作をしたときに、無警報となる危険側故障
を生じるおそれがある。このような危険側故障の発生原
因及びその防止の一方法は、特開昭58-78862号公報に公
開されている。
この公開特許は、踏切道と交差する線路のレールに信号
電流を供給し、そのレールから電流を受信して、列車車
軸のレール間短絡による受信状態の変化により列車を検
知する軌道回路を、単線区間の線路の上り方向と下り方
向とで独立に、かつ、前記上り方向と下り方向での警報
終止点間でオーバラップして設け、上記軌道回路の列車
検知条件を用いて踏切警報装置を制御する装置におい
て、軌道回路のオーバラップ区間に、常時は非励起状態
で列車到着時に励起状態となる列車検知器を設け、この
列車検知器の列車検知条件を踏切制御に用いるようにし
たものである。
ところで、交通量の多い踏切では、踏切道を通行する自
動車等の車両と列車との間の事故防止のため、列車が踏
切に接近する際、その列車の警報区間進入前にその踏切
道に車両などの障害物が一定時間以上検出された場合
は、その踏切に支障があると判断し、その踏切より十分
な距離をとった手前で列車にその支障を報知して、その
列車を停止させるようにした踏切支障報知装置が設けら
れている場合がある。
しかし、従来は、この踏切支障報知装置と上記踏切制御
装置は、相互に全く無関係に機能しており、上記特開昭
58-78862号公報に記載の踏切警報機器用制御装置におい
ても、踏切支障報知装置が設定されている踏切であって
も、軌道回路のオーバラップ区間に列車検知器を設置す
る必要があることとなるから、設備コスト及び労務コス
トがさらに嵩むという問題点があった。
また、連続検知方式による場合は、第6図に示すよう
に、列車の警報終止点通過に伴って受信器の受信レベル
が前記列車検知リレーのトリガーレベルtlより高くなっ
たとき列車検知リレーが動作するが、トリガーレベルは
常に一定不変であるのに対して、受信レベルは天候条
件、軌道環境等により比較的大幅に変動するので、列車
位置と列車検知リレーの動作時刻、すなわち、警報終止
点通過検知時刻との関係が一定せず、通過検知地点のず
れ(L)は、50m程度にも達する場合がある。
従って、列車の踏切通過検知の精度が高くないので、列
車位置と警報終止タイミングとの関係が常に一定とは限
らず、警報終止タイミングが列車の踏切通過より早すぎ
たり、遅すぎたりして、踏切通行者に不安感を与えた
り、焦燥感を抱かせたりする問題があった。
上記の問題点に対処するために、警報開始点と警報終止
点にそれぞれ車軸検知器を備えるとともに、両車軸検知
器の検知パルスを計数し比較する比較器を備えて、両地
点で検出した車軸数が一致した場合に、列車の踏切通過
と判定する装置を併用して、検知精度の向上を図ってい
る。
しかし、この場合、高価な車軸検知器と比較器を設置
し、これらをケーブルで結線する必要があるので、経済
的負担が大きくなる欠点がある。
[解決しようとする技術課題] この考案装置は、上記の点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、列車検知器と踏切支障検知器とを用い
て踏切警報機器装置の動作の開始と終止とを行なわせる
ことにより、列車の踏切通過検知の精度を向上させ、も
って、列車の踏切道に対する位置と警報終止タイミング
との間に常に一定関係を確保して、踏切警報機器の制御
の安定性と信頼性を向上させることができるようにした
ものである。
[課題解決手段] 本考案装置は、上記目的を達成するために、第7図に示
されるように、列車検知器(イ)と、踏切支障検知器
(ロ)とを有する踏切警報機器(ハ)用制御装置であっ
て、列車検知器(イ)は、踏切道(H)に列車(T)が
所定距離接近したことを検出し、その検出信号で踏切警
報機器(ハ)の動作を開始させ、踏切支障検知器(ロ)
は、踏切道(H)の障害物を検出し、その検出信号を基
にその踏切道(H)に接近してくる列車(T)に障害物
の存在を報知するとともに、その踏切道(H)における
列車存在を検出し、その検出信号を検出しなくなったと
きに踏切警報機器(ハ)の動作を停止させて踏切道
(H)を開放するものであることを特徴としている。
[作用] 上記構成において、踏切警報機器(ハ)は、列車検知器
(イ)が、踏切道(H)に列車(T)が所定距離接近し
たときの検出信号が踏切警報機器(ハ)の動作を開始さ
せて、つまり警報機(ハ′)を鳴動させ、又は遮断器
(ハ″)で踏切道(H)を遮断し、踏切支障検知器
(ロ)がその踏切道(H)に存在しなくなったときの信
号で踏切警報機器(ハ)の動作を停止させる。
[この考案の実施例] 次に、本考案の実施例を第1図ないし第5図に基いて説
明する。
単線区間の線路に軌道回路を使用して列車が踏切に接近
すること及び同踏切を通過したことを検知するため、第
1図に示すように、一対のレールで構成される線路Lと
交差する踏切道Hを中心としてその左右の警報開始点
P1,P3から踏切の直前又は直後の地点P2,P4(短小軌道回
路の設置点又は軌道回路の受信器設置点であるが、警報
終止点ではない)までの区間A,Bに列車が存在するか否
かを検知する軌道回路からなる列車検知器が設けられ
る。
この列車検知器は、点検知方式による場合は、従来と同
様に、P1,P3点に短小軌道回路からなる閉電路式列車検
知器が、P2,P4点に短小軌道回路からなる開電路式列車
検知器がそれぞれ使用される。
また、連続検知方式による場合は、列車検知器は区間A,
Bの各始端に当たるP1,P3点にそれぞれ送信器AST,BST
を、各終端に当たるP2,P4点にそれぞれ受信器ARV,BRVを
設けて構成させる。この方式では、A,B区間に列車がい
ない常時においては、受信器AST,BSTの各リレーATR,BTR
を励起状態にしている。すなわち、送信器ASTは同図に
一点鎖線で示す信号電流を受信機ARVに送信して閉電路
形軌道回路ATを構成し、受信リレーATRを駆動し、同様
に、送信器BSTは二点鎖線で示す信号電流を受信器BRVに
送信して閉電路形軌道回路BTを構成し、受信リレーBTR
を駆動している。
受信リレーATR,BTRが励起状態にあるとき、右方向に進
行する列車Tが送信器ASTの軌道への送信点(P1点)の
内方に進入すると、レール間が抵抗の低い車軸で短絡さ
れるため、受信器ARVに受信される信号が減少し、受信
リレーATRが非励起状態となって復旧する。後述するよ
うに、この復旧条件で右方向列車について踏切警報の鳴
動が開始される。受信リレーATR,BTRが励起状態にある
とき、左方向に進行する列車がP3点の内方に進入する場
合も、受信リレーBTRが復旧し、この復旧条件で左方向
列車についての警報鳴動が開始される。
第1図において、踏切道Hを挾んで両側に設けられたLE
1,LR1、LE2,LR2、LE3,LR3は、踏切支障報知装置を構成
する光ビーム式の障害物検知器ODである。
すなわち、この考案は、踏切道内に車両などの同一の障
害物が所定時間以上検知されたか否かにより支障の有無
を判断して、支障ありと判断した場合に、踏切道Hの前
方に設けた報知器Iにより列車に対して支障報知を行う
既知の踏切支障報知装置ODが設定されている踏切道Hに
対して適用される。3Rは踏切道H内に同一の障害物が所
定時間以上検知された場合に復旧する障害物検知リレー
である。
なお、踏切支障報知装置ODは、列車が踏切道Hに進入し
た後、その踏切を通過するまでの間は、障害物検知リレ
ー3Rが前記所定時間以上復旧しても、検知器Iによる支
障報知が抑制されるようになっている。
第2図は、連続検知方式を用いる軌道回路による単線区
間の踏切制御に用いられる回路であり、同図(A)は、
従来の回路に第2図(B)、(C)及び(D)によって
得られる条件を付加した踏切制御回路である。
第2図(A),(B)の構成は、特開昭58-78862号公報
に開示されたものと同一である。同図(A)のATPは、
第1図の列車Tが左から右方向に進行する場合に警報装
置を制御する右方向警報制御リレー、BTPは同じく左方
向警報制御リレー、AMは右方向記憶リレー、BMは左方向
記憶リレーであり、列車Tが区間A,Bに存在しないと
き、右方向警報制御リレーATPは受信リレーATRの動作条
件すなわち動作接点ATR(接点はその属するリレーと同
一符号で示す。以下、同じ。)を介して励起されてお
り、左方向警報制御レーBTPは受信リレーBTRの動作条件
で励起されている。また、右方向記憶リレーAM、左方向
記憶リレーBMはそれぞれ受信リレーATR,BTRの動作によ
って励磁を断たれる緩放時素リレーであり、いずれも復
旧状態にある。
第2図(A)の右方向警報制御リレーATP及び右方向記
憶リレーAMの動作条件回路に挿入した接点ARは、同図
(B)に示す緩放時素特性を有する右方向制御区間通過
検知リレーARの動作接点であり、同図(A)の左方向警
報制御リレーBTP及び左方向記憶リレーBMの動作条件回
路に挿入した接点BRは、同図(B)に示す緩放時素特性
の左方向制御区間通過検知リレーBRの動作接点である。
上記制御区間通過検知リレーAR,BRは、いずれも第4図
(C)に示す無方向制御区間通過検知リレーSRの動作条
件によって駆動される。また、リレーSRは、少なくとも
左右いずれかの警報制御条件(接点ATP,BTP)と、この
考案により付加された第2図(D)に示す踏切道通過検
知装置の通過検知リレーR2の踏切道通過検知条件とに基
づいて動作する緩放時素特性のリレーである。
第2図(D)は閉電路形軌道回路を用いて区間A,B内の
列車検知を行う場合の踏切道路通過検知装置の構成を示
すものであり、この装置は警報制御条件の下で前記軌道
回路ATからの区間Aにおける受信リレーATRの列車存在
検知条件と踏切支障報知装置の障害物検知リレー3Rの障
害物検知条件とに基いて動作する踏切道進入記憶リレー
R1と、また、区間Aにおける前記受信リレーATRの列車
不在検知条件と前記踏切支障報知装置の障害物検知リレ
ー3Rの障害物不在検知条件及び踏切道進入記憶リレーR1
の踏切道進入記憶条件に基いて動作する踏切道通過検知
リレーR2とで構成されている。リレーR1,R2は自己の動
作接点により励起状態を保持する。
第3図は、点検知方式を用いる場合の踏切道通過検知装
置の構成を示す。
上記第2図の構成について、まず、踏切装置の正常時に
おける動作の大要を、列車位置に対応させて、第4図の
タイムチャートを参照して説明する。
第4図は、列車Tが左方からP1点より内方(軌道回路A
T)に進入し、軌道回路BTを通過するまでのリレーシー
ケンスを示すタイムチャートであり、列車Tが軌道回路
ATに進入すると、車軸短絡によって第4図チャート
(a)に示す(イ)の時点で受信レーATRが復旧するこ
とによりチャート(b)で示すように右方向警報制御リ
レーATPが復旧して、その復旧接点を介して警報機等は
警報動作を開始するとともに、チャート(c)に示すよ
うに右方向記憶リレーAMが動作して列車Tの進行方向を
記憶する。
また第2図(B),(C)の回路において、このとき以
前の無方向制御区間通過検知リレーSRの動作条件によっ
て励起され、以後右方向警報制御リレーATP及び自己の
各動作接点を介して動作状態を保持していた右方向制御
区間通過検知リレーARがチャート(d)に示すように前
記警報制御リレーATPの復旧により励磁を断たれ、その
有する緩放時素t1後に復旧する。
列車Tが進行して軌道回路ATとBTのオーバラップ区間に
進入すると、チャート(e)に示すように受信リレーBT
Rが(ロ)の時点で復旧する。しかし、左方向警報制御
リレーBTPは右方向記憶リレーAMと自己の各動作接点を
介する励磁回路により、チャート(f)に示すようにそ
の動作を保持し続ける。また、受信リレーBTRが復旧し
ても、右方向記憶リレーAMが動作しているので、左方向
記憶リレーBMは励起されず、チャート(g)に示すよう
に復旧状態を保持する。さらに、左方向制御区間通過検
知リレーBRはこのとき以後においても、リレーBTPの動
作に変化がないので、チャート(h)に示すように動作
状態を保持している。
ついで、列車Tの先頭部が前記オーバラップ区間に設け
られた踏切道Hの障害物検知器の光ビームを切ると、チ
ャート(i)に示すように障害物検知リレー3Rが復旧す
る。軌道回路ATの受信リレーATRは既に復旧しているの
で、チャート(j)に召すように、踏切道通過検知装置
の踏切道進入記憶リレーR1が動作して、踏切道進入が記
憶される。また、その列車の後尾部が踏切道Hを通過す
ると、障害物検知器の光ビームが再び導通したことに基
いて、障害物検知リレー3Rがチャート(i)の(ハ)の
時点で動作する。そして、今は踏切道進入記憶リレーR1
が励起状態にあり、かつ、受信リレーATRは復旧状態に
あるので、チャート(k)に示すように踏切道通過検知
リレーR2が励起される。これにより、列車Tが踏切道H
を現実にかつ確実に通過したことが検知される。
こうして、列車が軌道回路ATを抜けたことを検知する踏
切道通過検知リレーR2が動作すると、チャート(b)に
示されている右方向警報制御リレーATPは復旧状態にあ
るから、第2図(C)の回路条件から、無方向制御区間
通過検知リレーSRが第4図のチャート(l)に示すよう
に動作して、リレーATPが復旧している間はその復旧接
点と自己の動作接点を介して動作を保持するとともに、
右方向制御区間通過検知リレーARをチャート(d)に示
すように動作させる。
列車がP2を通過(軌道回路ATから抜けた)ことに基いて
受信リレーATRがチャート(a)の時点で動作すると、
その動作条件と右方向制御区間通過検知リレーARの動作
条件で右方向警報制御リレーATPはチャート(b)に示
すように動作して警報制御を停止するとともに、右方向
制御区間通過検知リレーARの動作を自己保持させる一
方、無方向制御区間通過検知リレーSRは、チャート
(l)に示すように自己の有する緩放時素t1後に復旧す
る。こうして、列車が踏切道を確実に抜けた時点に警報
が停止され、踏切道が開放されるのである。
列車Tがさらに進行して軌道回路BTを抜けると、受信リ
レーBTRはチャート(e)の(ホ)の時点で動作し、右
方向記憶リレーAMはその励磁を断たれてチャート(c)
に示すように自己の緩放時素t1後に復旧し、第4図に示
す各リレーの一連のシーケンス動作を完了する。
以上は、列車Tが左から右方向に進行する場合の第2図
の回路動作の説明であるが、列車Tが右から左方向に進
行する場合についても、符号中のAをBに置き換えるこ
とによって同様に説明できる。また、踏切道通過検知装
置が第3図の構成である場合の作用も同様である。
次に、異常時の動作を、列車Tが左方向かから軌道回路
ATに進入する以前に、軌道回路BTに障害が発生して受信
リレーBTRが復旧し、その後に列車Tが左方向から軌道
回路ATに進入してから軌道回路BTの故障が回復するケー
スにおける第2図の制御回路の動作を第5図のタイムチ
ャートを参照して説明する。
第5図は上記異常時における第2図の各リレーの動作シ
ーケンスを示すタイムチャートであり、チャート(a)
〜(l)の各リレーはそれぞれ第4図のチャート(a)
〜(l)と同じリレーとする。
列車Tが、軌道回路ATに進入して第5図のチャート
(a)に示す受信リレーATRが復旧する時点(イ)より
前に受信リレーBTRはチャート(e)に示す時点(ロ)
で既に復旧していることにより左方向警報制御レーBTP
がチャート(f)に示すように復旧して踏切警報装置が
警報動作を開始する。また、左方向記憶リレーBMがチャ
ート(g)に示すように動作し、左方向制御区間通過検
知リレーBRはチャート(h)に示すように緩放時素t1
後復旧する。
この状態の下で、その列車Tが左方向から軌道回路ATに
進入し、チャート(a)の(イ)の時点で受信リレーAT
Rを復旧させるが、それ以前に左方向記憶リレーBMが動
作しているので、右方向警報制御リレーATPはリレーBM
及び自己の各動作接点を介して励起状態を保持して復旧
せず、踏切装置は左方向警報制御リレーBTPにより接続
される。
上記の状態で、軌道回路BTの障害が正常に回復すると、
列車Tはまだ軌道回路BTの区間に進入していないので、
受信リレーBTRはチャート(e)の(ハ)の時点で動作
するが、左方向記憶リレーBMは、受信リレーATRが復旧
していても、左方向制御区間通過検知リレーBRが動作し
ていないので、その動作を保持することが出来ず、チャ
ート(g)に示すように前記(ハ)の時点から緩放時素
t1後に復旧する。また、リレーBMが復旧し、受信リレー
ATPも復旧しているので、右方向警報制御リレーリレーA
TPがチャート(b)に示すように復旧して警報を開始す
る。
リレーBM,ATPの復旧に伴って右方向記憶リレーAMがチャ
ート(c)に示すように動作し、右方向制御区間通過検
知リレーARがチャート(d)に示すように復旧する。
列車Tが進んで、正常に戻った軌道回路BTに進入する
と、チャート(e)に示すように(ニ)の時点で受信リ
レーBTRが再び復旧する。このとき、右方向記憶リレーA
Mは動作しているが、他の動作条件が構成されていない
ため、左方向警報制御リレーBTPは不復旧状態を継続
し、左方向記憶リレーBMも復旧している。
さらに、列車が進んで軌道回路ATとBTのオーバラップ区
間に設置した踏切道に到達し、障害物検知リレー3Rが復
旧すると、チャート(j)に示すように踏切道進入記憶
リレーR1が動作し、また、踏切道から抜けると踏切道通
過検知リレーR2がチャート(i)に示すように動作し、
このときは左、右両方向の警報制御リレーATP、BTPがと
もに復旧しているので、第2図(C)の回路において無
方向制御区間通過検知リレーSRがチャート(l)に示す
ように(ホ)の時点で動作し、リレーATP,BTPがともに
動作状態となるまで、その動作を保持し続ける。
リレーSRが動作すると、第2図(B)の回路により、右
及び左方向制御区間通過検知リレーAR、BRがそれぞれチ
ャート(d),(h)に示すように動作する。列車がさ
らに進んで踏切道及び軌道回路ATを抜けると、受信リレ
ーATRがチャート(a)の(へ)の時点で動作し、右方
向警報制御リレーATPがチャート(b)に示すように動
作して右方向列車による踏切の警報を停止する。
しかし、左方向警報制御リレーBTPは動作条件が構成さ
れず復旧状態を継続し、列車Tが軌道回路BTを右方向に
抜けて受信リレーBTRがチャート(e)の(ト)の時点
で動作するに伴って動作し、踏切警報の制御を停止す
る。また、受信リレーBTRが動作すると、右方向記憶リ
レーAMはチャート(c)に示すように、その緩放時素t1
後に復旧し、さらに無方向制御区間通過検知リレーSRも
チャート(l)に示すにようにリレーBTRの動作に伴っ
てその緩放時素t1後に復旧し、故障前状態に戻る。
上述のように、例えば軌道回路BTに既述のような障害を
発生した場合に、第5図のタイムチャート(f)に示す
左方向警報制御リレーへBTPの復旧時点から、障害回復
後に列車Tが軌道回路BTの右方向に抜けて前記リレーBT
Pが動作するまでの時間btの間、左方向踏切警報を発生
させ、また、同図のチャート(b)に示す右方向踏切警
報制御リレーATPの復旧時間atの間は右方向踏切警報制
御をも同時に行わせるようにしたものであり、先に述べ
たような踏切が無警報となる錯誤動作を防止することが
可能であり、さらに、列車進入で一度復旧した受信リレ
ーATR又はBTRが軌道回路の短絡不良や、雑音などで不正
動作しても、踏切道通過検知リレーR2が動作しない限
り、警報が持続されるので、踏切警報制御の信頼度を格
段に向上させることができる。
[この考案の効果] 上述のように、この考案装置は、列車検知器(イ)と、
踏切支障検知器(ロ)とを有する踏切警報機器(ハ)用
制御装置であって、列車検知器(イ)は、踏切道(H)
に列車(T)が所定距離接近したことを検出し、その検
出信号で踏切警報機器(ハ)の動作を開始させ、踏切支
障検知器(ロ)は、踏切道(H)の障害物を検出し、そ
の検出信号を基にその踏切道(H)に接近してくる列車
(T)に障害物の存在を報知するとともに、その踏切道
(H)における列車存在を検出し、その検出信号を検出
しなくなったときに踏切警報機器(ハ)の動作を停止さ
せて踏切道(H)を開放するものであるから、安定性と
信頼性の高い踏切警報機器の制御が実行される。
特に、近年、列車本数の増大、朝夕の列車本数の増加に
伴い、いわゆる開かずの踏切が増えて、また、朝夕の踏
切道の通行量が多く、よけい開かずの踏切が問題となっ
ている。この開かずの踏切の対策として、列車速度を考
慮して、踏切遮断開の開始時間制御が行われるようにな
ってきているが、列車通過後の踏切開放に対しては対策
がなく、従来装置は列車が過ぎさった後に開放が始まる
までバラツキがあり、必要以上に開放が遅れたときは、
開かずの踏切、あるいは交通渋滞の原因となる。これに
対し、本考案装置は、列車が通過すると直ちに踏切を開
放することができるので、開かずの踏切又は踏切道にお
ける交通渋滞を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る踏切制御装置の列車検知器及び踏
切支障報知装置の配置例を示す概念図、第2図は第1図
の踏切に適用するこの考案の実施例の要部である制御回
路の一例の構成を示すリレー回路図、第3図は第2図
(D)の部分の他の構成例を示す回路図、第4図は第2
図の回路の正常時におけるシーケンス動作を説明するタ
イムチャート、第5図は同じく第2図の回路の故障時に
おけるシーケンス動作の一例を説明するタイムチャート
である。第6図は軌道回路の受信レベルの変動とリレー
のトリガーレベルの関係を示すグラフである。第7図
は、本考案の構成上の特徴を表わした全体構成図であ
る。 第1図において、 AT,BT……軌道回路、ARV,BRV……列車検知器の一部をな
す受信器、H……踏切道、LE1〜LE3、LR1〜LR3……障害
物検知器、OD……踏切支障検知器をなす踏切支障検知装
置、3R……障害物検知リレー、 第2図において、 ATP……右方向警報制御リレー、BTP……左方向警報制御
リレー、AM……右方向記憶リレー、BM……左方向記憶リ
レー、AR……右方向制御区間通過検知リレー、BR……左
方向制御区間通過検知リレー、SR……無方向制御区間通
過検知リレー、R1……踏切道進入記憶リレー、R2……踏
切道通過検知リレー。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】列車検知器(イ)と、踏切支障検知器
    (ロ)とを有する踏切警報機器(ハ)用制御装置であっ
    て、 列車検知器(イ)は、踏切道(H)に列車(T)が所定
    距離接近したことを検出し、その検出信号で踏切警報機
    器(ハ)の動作を開始させ、 踏切支障検知器(ロ)は、踏切道(H)の障害物を検出
    し、その検出信号を基にその踏切道(H)に接近してく
    る列車(T)に障害物の存在を報知するとともに、その
    踏切道(H)における列車存在を検出し、その検出信号
    を検出しなくなったときに踏切警報機器(ハ)の動作を
    停止させて踏切道(H)を開放するものである 踏切警報機器(ハ)用制御装置。
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