JPH078301Y2 - シートのスライド装置 - Google Patents
シートのスライド装置Info
- Publication number
- JPH078301Y2 JPH078301Y2 JP858691U JP858691U JPH078301Y2 JP H078301 Y2 JPH078301 Y2 JP H078301Y2 JP 858691 U JP858691 U JP 858691U JP 858691 U JP858691 U JP 858691U JP H078301 Y2 JPH078301 Y2 JP H078301Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixed rail
- lock
- slide
- sliding member
- slide lock
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Seats For Vehicles (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案はシートのスライド装置に
関し、特にその上部中央に長手方向に沿って開口部を有
する固定レールを、車両床面上に設けるとともに、該固
定レールに沿って移動可能に支持される摺動部材を、シ
ートクッション側に取付け、且つこれら固定レールと摺
動部材との間にロック機構を設けてなるシートのスライ
ド装置の改良に関する。
関し、特にその上部中央に長手方向に沿って開口部を有
する固定レールを、車両床面上に設けるとともに、該固
定レールに沿って移動可能に支持される摺動部材を、シ
ートクッション側に取付け、且つこれら固定レールと摺
動部材との間にロック機構を設けてなるシートのスライ
ド装置の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】シートクッション側に取付けてなるレー
ル状の摺動部材を固定レールに沿って移動可能に支持さ
せてなる形式のシートにおけるスライド装置として、本
出願人は、例えば実開平２−４１８３３号公報等によ
り、固定レール上部にロック孔を形成すると共に、この
固定レールのロック孔に下方から上方に向かって係合可
能に形成されているスライドロックを、前記固定レール
の開口部を貫通し且つ上方に付勢された状態で、前記摺
動部材に対し上下動可能に取付けてなる構造を有するも
のを従来既に提案している。そして、このような構成に
よれば、スライドロックを、付勢力に抗して下方に押圧
することで、ロック状態を解除し得るものであり、シー
トをがた付きのない状態で前後方向に摺動自在に支持し
得ると共に、スライドロックを前記固定レールのロック
孔に係合させたロック状態では車両の衝突時等に大きな
衝撃力を受けた場合にも、該ロック機構が確実に作用
し、ロックが外れる虞れがなく、安全性に優れたシート
のスライド装置を提供し得るという利点を奏するもので
あった。
ル状の摺動部材を固定レールに沿って移動可能に支持さ
せてなる形式のシートにおけるスライド装置として、本
出願人は、例えば実開平２−４１８３３号公報等によ
り、固定レール上部にロック孔を形成すると共に、この
固定レールのロック孔に下方から上方に向かって係合可
能に形成されているスライドロックを、前記固定レール
の開口部を貫通し且つ上方に付勢された状態で、前記摺
動部材に対し上下動可能に取付けてなる構造を有するも
のを従来既に提案している。そして、このような構成に
よれば、スライドロックを、付勢力に抗して下方に押圧
することで、ロック状態を解除し得るものであり、シー
トをがた付きのない状態で前後方向に摺動自在に支持し
得ると共に、スライドロックを前記固定レールのロック
孔に係合させたロック状態では車両の衝突時等に大きな
衝撃力を受けた場合にも、該ロック機構が確実に作用
し、ロックが外れる虞れがなく、安全性に優れたシート
のスライド装置を提供し得るという利点を奏するもので
あった。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような構成によるロック機構を有するスライド装置で
は、ロック時において多少ではあるが、上下方向でのが
た付き問題を生じることを避けられないものであり、実
用化にあたってまだまだ改良の余地が残されている。す
なわち、ロック時において、前後方向でのがた付きは固
定レール側のロック孔に対するスライドロックの係合に
より防止されているが、上下方向でのがた付きは、摺動
部材を移動可能に支持するローラを、固定レール内で転
動可能な状態とするために上下方向での隙間を必要とす
ることから、避けられないものであった。これは、この
ローラを、固定レールの下部内側面と上部内側面とに密
接させると、ローラの転動状態が妨げられることから、
容易に理解されよう。そして、このような固定レール内
でのローラのがた付きは、ロック時において摺動部材、
さらにその上部に設けられるシートクッション側に伝わ
るものであり、このような上下方向でのがた付きを解消
し得る何らかの対策を講じることが望まれている。一
方、このような問題を解消する際に注意を要すること
は、スライドロックを外し、摺動部材を固定レールの長
手方向にスライド移動させる際に、抵抗とならず、前後
方向での動きを円滑に行えることで、このような点を考
慮しなければならない。
たような構成によるロック機構を有するスライド装置で
は、ロック時において多少ではあるが、上下方向でのが
た付き問題を生じることを避けられないものであり、実
用化にあたってまだまだ改良の余地が残されている。す
なわち、ロック時において、前後方向でのがた付きは固
定レール側のロック孔に対するスライドロックの係合に
より防止されているが、上下方向でのがた付きは、摺動
部材を移動可能に支持するローラを、固定レール内で転
動可能な状態とするために上下方向での隙間を必要とす
ることから、避けられないものであった。これは、この
ローラを、固定レールの下部内側面と上部内側面とに密
接させると、ローラの転動状態が妨げられることから、
容易に理解されよう。そして、このような固定レール内
でのローラのがた付きは、ロック時において摺動部材、
さらにその上部に設けられるシートクッション側に伝わ
るものであり、このような上下方向でのがた付きを解消
し得る何らかの対策を講じることが望まれている。一
方、このような問題を解消する際に注意を要すること
は、スライドロックを外し、摺動部材を固定レールの長
手方向にスライド移動させる際に、抵抗とならず、前後
方向での動きを円滑に行えることで、このような点を考
慮しなければならない。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本考案に係るシートのス
ライド装置は、上部中央に長手方向に沿って開口部を有
し車両床面上に設けられる固定レールと、該固定レール
に沿ってローラにより移動可能に支持されてシートクッ
ション側に取付けられる摺動部材との間に設けられるロ
ック機構を、固定レールの開口部を貫通して配置され且
つ上方への付勢力が付与された状態で摺動部材に対し上
下動可能に取付けられることで固定レール上部に形成し
たロック孔に下方から上方に向かって係合可能に形成さ
れるスライドロックを備えてなり、このスライドロック
の少なくとも一側部で摺動部材の一部に、ブレーキカム
を回動可能に軸支すると共に、そのカム作用端をスライ
ドロックのロック時に固定レール内面に選択的に摺接さ
せるように構成し、且つこのブレーキカムを、スライド
ロック側にリンクレバーを介して連結するようにしたも
のである。
ライド装置は、上部中央に長手方向に沿って開口部を有
し車両床面上に設けられる固定レールと、該固定レール
に沿ってローラにより移動可能に支持されてシートクッ
ション側に取付けられる摺動部材との間に設けられるロ
ック機構を、固定レールの開口部を貫通して配置され且
つ上方への付勢力が付与された状態で摺動部材に対し上
下動可能に取付けられることで固定レール上部に形成し
たロック孔に下方から上方に向かって係合可能に形成さ
れるスライドロックを備えてなり、このスライドロック
の少なくとも一側部で摺動部材の一部に、ブレーキカム
を回動可能に軸支すると共に、そのカム作用端をスライ
ドロックのロック時に固定レール内面に選択的に摺接さ
せるように構成し、且つこのブレーキカムを、スライド
ロック側にリンクレバーを介して連結するようにしたも
のである。
【０００５】
【作用】本考案によれば、スライドロックが固定レール
側のロック孔に係合したロック時には、このスライドロ
ックと連動してリンクレバーにより摺動部材に軸支され
ているブレーキカムのカム作用端が、固定レールの上部
内面等に摺接し、該固定レールとローラとの間に生じる
隙間によるがたを吸収することにより、上下方向でのが
た付きが解消され、これにより摺動部材が固定レールに
対し前後、上下方向においてがた付かない状態で固定さ
れることになり、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際
にも、スライドロックがロック孔に係合する方向に荷重
が作用することになり、ロック機構のロックが解除され
る虞れがなく、摺動部材に取付けられたシートクッショ
ンが衝撃荷重により動くことがないものである。また、
スライドロックを下方に押圧してロック孔からスライド
ロックを外すと、スライドロックによるロック状態が解
除されると共に、このスライドロックと連動してリンク
レバーによりブレーキカムが、そのカム作用端を固定レ
ール内面側への摺接状態が解除されるように回動され、
結果として摺動部材の固定レールに対しての前後方向で
の調整移動を、余分なスライド抵抗等を生じることな
く、簡単にしかも円滑に行えるものである。
側のロック孔に係合したロック時には、このスライドロ
ックと連動してリンクレバーにより摺動部材に軸支され
ているブレーキカムのカム作用端が、固定レールの上部
内面等に摺接し、該固定レールとローラとの間に生じる
隙間によるがたを吸収することにより、上下方向でのが
た付きが解消され、これにより摺動部材が固定レールに
対し前後、上下方向においてがた付かない状態で固定さ
れることになり、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際
にも、スライドロックがロック孔に係合する方向に荷重
が作用することになり、ロック機構のロックが解除され
る虞れがなく、摺動部材に取付けられたシートクッショ
ンが衝撃荷重により動くことがないものである。また、
スライドロックを下方に押圧してロック孔からスライド
ロックを外すと、スライドロックによるロック状態が解
除されると共に、このスライドロックと連動してリンク
レバーによりブレーキカムが、そのカム作用端を固定レ
ール内面側への摺接状態が解除されるように回動され、
結果として摺動部材の固定レールに対しての前後方向で
の調整移動を、余分なスライド抵抗等を生じることな
く、簡単にしかも円滑に行えるものである。
【０００６】
【実施例】図１乃至図４は本考案に係るシートのスライ
ド装置の一実施例を示すものであり、これらの図におい
て符号１０で示すものは、車両用シート等におけるスラ
イド装置であり、このスライド装置１０は、正面略四角
形状を呈しその上部中央に長手方向に沿って開口部１１
ａが形成されている固定レール１１を有し、この固定レ
ール１１は、車両床面１２等に長手方向に延びて設けら
れている。１３はこの固定レール１１に沿ってローラ１
４，１４により移動可能に支持される摺動部材で、この
摺動部材１３は、水平部片１３ａと垂直部片１３ｂとを
備え、この垂直部片１３ｂの前、後に一対をなすローラ
１４，１４を有する軸１４ａが軸支され、このローラ１
４が固定レール１１の上、下部内面を転動するように、
垂直部片１３ｂが開口部１１ａに差し込み配置されてい
る。尚、この摺動部材１３の水平部片１３ａ上には図示
を省略したシートクッションまたはその脚部等が載置し
て取付け固定されるようになっている。また、ロック機
構１５は、摺動部材１３を固定レール１２上で所定のス
ライド位置でロックするためのものであり、スライドロ
ック１６と、このスライドロック１６を上方に付勢する
ための圧縮ばね１７を内設するばねボックス部１８と、
前記固定レール１１の上部に設けられ前記スライドロッ
ク１６の係止片２０が選択的に係合されるロック孔１９
とにより構成され、このスライドロック１６は、上部フ
ランジ部１６ａ、ウエブ１６ｂ、下部フランジ部１６ｃ
を有する略コ字状形状によって形成されている。そし
て、下部フランジ部１６ｃの先端折曲げ部に係止片２０
が形成されている。尚、このスライドロック１６として
は、左右一対のものを並設して用いている。そして、垂
直部片１３ｂの中間部に切り欠き部１３ｃが設けられ、
この切り欠き部１３ｃ部分に前記スライドロック１６，
１６が並設して上下動可能に設けられ、且つこの部分に
略コ字状を呈する案内部片２１が取り付けられて該スラ
イドロック１６，１６のウエブ１６ｂ，１６ｂ部分を支
持する案内孔を形成するようになっている。前記スライ
ドロック１６，１６の下部フランジ部１６ｃ，１６ｃの
前、後端位置には、サイドブラケット２２，２２が設け
られ、このサイドブラケット２２，２２が切り欠き部１
３ｃ両側の垂直部片１３ｂ部分に取り付けられている。
これらのサイドブラケット２２，２２の外側には略Ｕ字
状を呈するセンターブラケット２３が取り付けられ、こ
のセンターブラケット２３の側部内側面が前記スライド
ロック１６，１６の係止片２０の外側面に摺接するよう
になっている。すなわち、スライドロック１６，１６
は、摺動部材１３の前後、左右共に確実に保持されるよ
うになっている。 また、圧縮ばね１７は、ばねボック
ス部１８内でスライドロック１６，１６の上部フランジ
部１６ａ，１６ｂと摺動部材１３の水平部片１３ａとの
間に介装され、摺動部材１３に対してスライドロック１
６，１６を常時上方に付勢するように構成され、係止片
２０がロック孔１９の略真下に来たときにこのロック孔
１９に係合し、摺動部材１３はその位置に固定され、ロ
ック孔１９のない位置においては、係止片２０の先端部
が固定レール１１の上部内側面に当接し、この係止片２
０の先端部が固定レール１１の上部内側面を摺動するこ
とで、摺動部材１３の固定レール１１に対しての移動が
可能となるようになっている。さらに、スライドロック
１６，１６を図示しない操作機構により下方に押圧し
て、前記係止片２０をロック孔１９から外したときに
は、摺動部材１３が固定レール１２上の前後位置に移動
調整し得るような構成となっている。尚、前記摺動部材
１３の水平部片１３ａの前、後端部は略垂直上方に折曲
げ形成されたブラケット部が形成され、その一端には図
示しないシートクッション等が直接取り付けられる取付
ブラケット２５が設けられるとともに、他端にはシート
クッション等を所要の弾発力をもって弾性的に支持する
ばね機構２６が設けられている。ここで、２７はばね、
２８はこのばね２７及び取付座２６ａを貫通して上下動
可能に弾性支持されるレバー部、２９はその案内部であ
る。
ド装置の一実施例を示すものであり、これらの図におい
て符号１０で示すものは、車両用シート等におけるスラ
イド装置であり、このスライド装置１０は、正面略四角
形状を呈しその上部中央に長手方向に沿って開口部１１
ａが形成されている固定レール１１を有し、この固定レ
ール１１は、車両床面１２等に長手方向に延びて設けら
れている。１３はこの固定レール１１に沿ってローラ１
４，１４により移動可能に支持される摺動部材で、この
摺動部材１３は、水平部片１３ａと垂直部片１３ｂとを
備え、この垂直部片１３ｂの前、後に一対をなすローラ
１４，１４を有する軸１４ａが軸支され、このローラ１
４が固定レール１１の上、下部内面を転動するように、
垂直部片１３ｂが開口部１１ａに差し込み配置されてい
る。尚、この摺動部材１３の水平部片１３ａ上には図示
を省略したシートクッションまたはその脚部等が載置し
て取付け固定されるようになっている。また、ロック機
構１５は、摺動部材１３を固定レール１２上で所定のス
ライド位置でロックするためのものであり、スライドロ
ック１６と、このスライドロック１６を上方に付勢する
ための圧縮ばね１７を内設するばねボックス部１８と、
前記固定レール１１の上部に設けられ前記スライドロッ
ク１６の係止片２０が選択的に係合されるロック孔１９
とにより構成され、このスライドロック１６は、上部フ
ランジ部１６ａ、ウエブ１６ｂ、下部フランジ部１６ｃ
を有する略コ字状形状によって形成されている。そし
て、下部フランジ部１６ｃの先端折曲げ部に係止片２０
が形成されている。尚、このスライドロック１６として
は、左右一対のものを並設して用いている。そして、垂
直部片１３ｂの中間部に切り欠き部１３ｃが設けられ、
この切り欠き部１３ｃ部分に前記スライドロック１６，
１６が並設して上下動可能に設けられ、且つこの部分に
略コ字状を呈する案内部片２１が取り付けられて該スラ
イドロック１６，１６のウエブ１６ｂ，１６ｂ部分を支
持する案内孔を形成するようになっている。前記スライ
ドロック１６，１６の下部フランジ部１６ｃ，１６ｃの
前、後端位置には、サイドブラケット２２，２２が設け
られ、このサイドブラケット２２，２２が切り欠き部１
３ｃ両側の垂直部片１３ｂ部分に取り付けられている。
これらのサイドブラケット２２，２２の外側には略Ｕ字
状を呈するセンターブラケット２３が取り付けられ、こ
のセンターブラケット２３の側部内側面が前記スライド
ロック１６，１６の係止片２０の外側面に摺接するよう
になっている。すなわち、スライドロック１６，１６
は、摺動部材１３の前後、左右共に確実に保持されるよ
うになっている。 また、圧縮ばね１７は、ばねボック
ス部１８内でスライドロック１６，１６の上部フランジ
部１６ａ，１６ｂと摺動部材１３の水平部片１３ａとの
間に介装され、摺動部材１３に対してスライドロック１
６，１６を常時上方に付勢するように構成され、係止片
２０がロック孔１９の略真下に来たときにこのロック孔
１９に係合し、摺動部材１３はその位置に固定され、ロ
ック孔１９のない位置においては、係止片２０の先端部
が固定レール１１の上部内側面に当接し、この係止片２
０の先端部が固定レール１１の上部内側面を摺動するこ
とで、摺動部材１３の固定レール１１に対しての移動が
可能となるようになっている。さらに、スライドロック
１６，１６を図示しない操作機構により下方に押圧し
て、前記係止片２０をロック孔１９から外したときに
は、摺動部材１３が固定レール１２上の前後位置に移動
調整し得るような構成となっている。尚、前記摺動部材
１３の水平部片１３ａの前、後端部は略垂直上方に折曲
げ形成されたブラケット部が形成され、その一端には図
示しないシートクッション等が直接取り付けられる取付
ブラケット２５が設けられるとともに、他端にはシート
クッション等を所要の弾発力をもって弾性的に支持する
ばね機構２６が設けられている。ここで、２７はばね、
２８はこのばね２７及び取付座２６ａを貫通して上下動
可能に弾性支持されるレバー部、２９はその案内部であ
る。
【０００７】さて、本考案によれば、上述した構成によ
るスライド装置１０において、前記ロック機構１５を、
固定レール１１の開口部１１ａを貫通して配置され且つ
上方への付勢力が付与された状態で摺動部材１３に対し
上下動可能に取付けられることにより固定レール１１上
部に形成したロック孔１９に下方から上方に向かって係
合可能に形成されているスライドロック１６，１６を備
えてなり、このスライドロック１６，１６の少なくとも
一側部で摺動部材１３の一部に、ブレーキカム３０を支
軸３０ｂにより回動可能に軸支すると共に、そのカム作
用端３０ａをスライドロック１６のロック時に固定レー
ル１１の上部内面に選択的に摺接させて制動力を得られ
るように構成し、且つこのブレーキカム３０を、スライ
ドロック１６側にリンクレバー３１を介して連結するよ
うにしたところに特徴を有している。そして、このよう
な構成によれば、スライドロック１６が固定レール１１
側のロック孔１９に係合したロック時には、このスライ
ドロック１６と連動してリンクレバー３１により摺動部
材１３の垂直部片１３ｂに軸支されているブレーキカム
３０のカム作用端３０ａが、固定レール１１の上部内面
等に摺接し、該固定レール１１とローラ１４との間に転
動状態を許容するために生じる隙間によるがたを吸収す
ることで、上下方向でのがた付きが解消され、これによ
り摺動部材１３が固定レール１１に対し前後、上下方向
においてがた付かない状態で固定されることになる。し
たがって、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際にも、
スライドロック１６の係止片２０がロック孔１９に係合
する方向に荷重が作用することになり、ロック機構１５
のロックが解除される虞れがなく、摺動部材１３に取付
けられたシートクッションが衝撃荷重により動くことが
ないものである。また、スライドロック１６を下方に押
圧してロック孔１９からスライドロック１６の係止片２
０を外すと、スライドロック１６によるロック状態が解
除されると共に、このスライドロック１６と連動してリ
ンクレバー３１によりブレーキカム３０が、図１中実線
と想像線とで示したように、そのカム作用端３０ａを固
定レール１１内面側への摺接状態が解除されるように回
動され、結果として摺動部材１３の固定レール１１に対
しての前後方向での調整移動を、余分なスライド抵抗等
の増加を招くことなく、簡単にしかも円滑に行えるもの
である。なお、上述した実施例では、本考案を特徴づけ
るリンク結合されたブレーキカム３０を、スライドロッ
ク１６の前、後両側に設けた場合を説明したが、本考案
はこれに限定されず、いずれか一方のみにこのブレーキ
カム３０をリンク結合して設けるようにしても良いこと
は言うまでもない。
るスライド装置１０において、前記ロック機構１５を、
固定レール１１の開口部１１ａを貫通して配置され且つ
上方への付勢力が付与された状態で摺動部材１３に対し
上下動可能に取付けられることにより固定レール１１上
部に形成したロック孔１９に下方から上方に向かって係
合可能に形成されているスライドロック１６，１６を備
えてなり、このスライドロック１６，１６の少なくとも
一側部で摺動部材１３の一部に、ブレーキカム３０を支
軸３０ｂにより回動可能に軸支すると共に、そのカム作
用端３０ａをスライドロック１６のロック時に固定レー
ル１１の上部内面に選択的に摺接させて制動力を得られ
るように構成し、且つこのブレーキカム３０を、スライ
ドロック１６側にリンクレバー３１を介して連結するよ
うにしたところに特徴を有している。そして、このよう
な構成によれば、スライドロック１６が固定レール１１
側のロック孔１９に係合したロック時には、このスライ
ドロック１６と連動してリンクレバー３１により摺動部
材１３の垂直部片１３ｂに軸支されているブレーキカム
３０のカム作用端３０ａが、固定レール１１の上部内面
等に摺接し、該固定レール１１とローラ１４との間に転
動状態を許容するために生じる隙間によるがたを吸収す
ることで、上下方向でのがた付きが解消され、これによ
り摺動部材１３が固定レール１１に対し前後、上下方向
においてがた付かない状態で固定されることになる。し
たがって、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際にも、
スライドロック１６の係止片２０がロック孔１９に係合
する方向に荷重が作用することになり、ロック機構１５
のロックが解除される虞れがなく、摺動部材１３に取付
けられたシートクッションが衝撃荷重により動くことが
ないものである。また、スライドロック１６を下方に押
圧してロック孔１９からスライドロック１６の係止片２
０を外すと、スライドロック１６によるロック状態が解
除されると共に、このスライドロック１６と連動してリ
ンクレバー３１によりブレーキカム３０が、図１中実線
と想像線とで示したように、そのカム作用端３０ａを固
定レール１１内面側への摺接状態が解除されるように回
動され、結果として摺動部材１３の固定レール１１に対
しての前後方向での調整移動を、余分なスライド抵抗等
の増加を招くことなく、簡単にしかも円滑に行えるもの
である。なお、上述した実施例では、本考案を特徴づけ
るリンク結合されたブレーキカム３０を、スライドロッ
ク１６の前、後両側に設けた場合を説明したが、本考案
はこれに限定されず、いずれか一方のみにこのブレーキ
カム３０をリンク結合して設けるようにしても良いこと
は言うまでもない。
【０００８】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係るシート
のスライド装置によれば、車両床面上の固定レールとシ
ートクッション側の摺動部材との間のロック機構を、上
方への付勢力が付与された状態で摺動部材に対し上下動
可能に取付けられることで固定レール上部に形成したロ
ック孔に下方から上方に向かって係合可能に形成される
スライドロックを有し、且つこのスライドロックの少な
くとも一側部で摺動部材の一部に、そのカム作用端をス
ライドロックのロック時に固定レール内面に選択的に摺
接させるブレーキカムを回動可能に軸支すると共に、こ
のブレーキカムを、スライドロック側にリンクレバーを
介して連結するようにしたので、簡単な構成にもかかわ
らず、スライドロックが上方に付勢されて固定レール側
のロック孔に係合したロック時には、このスライドロッ
クと連動してリンクレバーによりカム作用端を固定レー
ル内面に摺接させて固定レール、ローラ間のがたを吸収
するブレーキカムによって、上下方向でのがた付きが解
消され、これにより摺動部材が固定レールに対し前後、
上下方向においてがた付かない状態で固定されることに
なり、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際にも、スラ
イドロックがロック孔に係合する方向に荷重が作用する
ことになり、ロック機構のロックが解除される虞れがな
く、摺動部材に取付けられたシートクッションが衝撃荷
重により動くことがないという実用上種々優れた効果を
奏する。また、本考案によれば、スライドロックを下方
に押圧してロック孔からスライドロックを外すと、スラ
イドロックによるロック状態が解除されると共に、この
スライドロックと連動してリンクレバーによりブレーキ
カムが、そのカム作用端を固定レール側との摺接を解除
するように動作され、摺動部材の固定レールに対しての
前後調整移動を、スライド抵抗等を必要最小限として簡
単にしかも円滑に行えるという利点もある。
のスライド装置によれば、車両床面上の固定レールとシ
ートクッション側の摺動部材との間のロック機構を、上
方への付勢力が付与された状態で摺動部材に対し上下動
可能に取付けられることで固定レール上部に形成したロ
ック孔に下方から上方に向かって係合可能に形成される
スライドロックを有し、且つこのスライドロックの少な
くとも一側部で摺動部材の一部に、そのカム作用端をス
ライドロックのロック時に固定レール内面に選択的に摺
接させるブレーキカムを回動可能に軸支すると共に、こ
のブレーキカムを、スライドロック側にリンクレバーを
介して連結するようにしたので、簡単な構成にもかかわ
らず、スライドロックが上方に付勢されて固定レール側
のロック孔に係合したロック時には、このスライドロッ
クと連動してリンクレバーによりカム作用端を固定レー
ル内面に摺接させて固定レール、ローラ間のがたを吸収
するブレーキカムによって、上下方向でのがた付きが解
消され、これにより摺動部材が固定レールに対し前後、
上下方向においてがた付かない状態で固定されることに
なり、衝突時等の衝撃力が車両に加わった際にも、スラ
イドロックがロック孔に係合する方向に荷重が作用する
ことになり、ロック機構のロックが解除される虞れがな
く、摺動部材に取付けられたシートクッションが衝撃荷
重により動くことがないという実用上種々優れた効果を
奏する。また、本考案によれば、スライドロックを下方
に押圧してロック孔からスライドロックを外すと、スラ
イドロックによるロック状態が解除されると共に、この
スライドロックと連動してリンクレバーによりブレーキ
カムが、そのカム作用端を固定レール側との摺接を解除
するように動作され、摺動部材の固定レールに対しての
前後調整移動を、スライド抵抗等を必要最小限として簡
単にしかも円滑に行えるという利点もある。
【図１】本考案に係るシートのスライド装置における要
部構成を示す概略断面図。
部構成を示す概略断面図。
【図２】シートのスライド装置の概略構成を示す概略斜
視図。
視図。
【図３】図１の要部断面図。
【図４】スライド装置において摺動部材側の構成部材を
分解して示す概略分解斜視図。
分解して示す概略分解斜視図。
１０ シートのスライド装置 １１ 固定レール １１ａ 開口部 １３ 摺動部材 １４ ローラ １５ ロック機構 １６ スライドロック １７ 圧縮ばね １９ ロック孔 ２０ 係止片 ２２ サイドブラケット ２３ センターブラケット ３０ ブレーキカム ３０ａ カム作用端 ３１ リンクレバー
Claims (1)
- 【請求項１】 上部中央に長手方向に沿って開口部を有
する固定レールを、車両床面上に設けると共に、該固定
レールに沿ってローラにより移動可能に支持される摺動
部材を、シートクッション側に取付け、且つこれら固定
レールと摺動部材との間にロック機構を設けてなるシー
トのスライド装置において、前記ロック機構を、前記固
定レールの開口部を貫通して配置され、且つ上方への付
勢力が付与された状態で前記摺動部材に対し上下動可能
に取付けられることにより前記固定レール上部に形成し
たロック孔に下方から上方に向かって係合可能に形成さ
れているスライドロックを備えてなり、このスライドロ
ックの少なくとも一側部で前記摺動部材の一部に、ブレ
ーキカムを回動可能に軸支すると共に、そのカム作用端
を前記スライドロックのロック時に固定レール内面に選
択的に摺接させるように構成し、且つこのブレーキカム
を、前記スライドロック側にリンクレバーを介して連結
したことを特徴とするシートのスライド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP858691U JPH078301Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | シートのスライド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP858691U JPH078301Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | シートのスライド装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0496544U JPH0496544U (ja) | 1992-08-20 |
| JPH078301Y2 true JPH078301Y2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=31741031
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP858691U Expired - Lifetime JPH078301Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | シートのスライド装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH078301Y2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101412482B1 (ko) * | 2013-01-25 | 2014-07-02 | 삼성중공업 주식회사 | 트롤리 제동장치 및 이를 갖는 트롤리 |
| KR101412483B1 (ko) * | 2013-01-25 | 2014-07-02 | 삼성중공업 주식회사 | 트롤리 제동장치 및 이를 갖는 트롤리 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6401973B2 (ja) * | 2014-08-26 | 2018-10-10 | 株式会社今仙電機製作所 | シートレール装置 |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP858691U patent/JPH078301Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101412482B1 (ko) * | 2013-01-25 | 2014-07-02 | 삼성중공업 주식회사 | 트롤리 제동장치 및 이를 갖는 트롤리 |
| KR101412483B1 (ko) * | 2013-01-25 | 2014-07-02 | 삼성중공업 주식회사 | 트롤리 제동장치 및 이를 갖는 트롤리 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0496544U (ja) | 1992-08-20 |
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