JPH0782678A - ゴム補強用高強度高延性極細鋼線および撚りコード - Google Patents
ゴム補強用高強度高延性極細鋼線および撚りコードInfo
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- JPH0782678A JPH0782678A JP5246103A JP24610393A JPH0782678A JP H0782678 A JPH0782678 A JP H0782678A JP 5246103 A JP5246103 A JP 5246103A JP 24610393 A JP24610393 A JP 24610393A JP H0782678 A JPH0782678 A JP H0782678A
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- JP
- Japan
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- steel wire
- rubber
- shot peening
- spectrum wavelength
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-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/0666—Reinforcing cords for rubber or plastic articles the wires being characterised by an anti-corrosive or adhesion promoting coating
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2205/00—Rope or cable materials
- D07B2205/30—Inorganic materials
- D07B2205/3021—Metals
- D07B2205/3085—Alloys, i.e. non ferrous
- D07B2205/3089—Brass, i.e. copper (Cu) and zinc (Zn) alloys
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- Ropes Or Cables (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、ショットピーニング処理により極
細鋼線を高延性化するために、ゴム付着性を低下させな
いでかつ高延性化できる最適ショットピーニング処理条
件を表面スペクトル波長で管理する。 【構成】 ブラスめっき後、伸線加工した表面スペクト
ル波長が570〜600nmである鋼線にショットピー
ニング処理を行い、表面スペクトル波長を540〜56
0nmとする。
細鋼線を高延性化するために、ゴム付着性を低下させな
いでかつ高延性化できる最適ショットピーニング処理条
件を表面スペクトル波長で管理する。 【構成】 ブラスめっき後、伸線加工した表面スペクト
ル波長が570〜600nmである鋼線にショットピー
ニング処理を行い、表面スペクトル波長を540〜56
0nmとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ、ホース、コン
ベアベルトなどのゴム物品補強用極細鋼線および撚りコ
ードに関するものである。
ベアベルトなどのゴム物品補強用極細鋼線および撚りコ
ードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴム中に補強線を埋め込んでゴムの強
度、耐久性を向上させる技術は多く実施されているが、
なかでもゴムとスチールの複合物は、自動車用タイヤ、
高圧ゴムホース、コンベアベルトなどに応用されてい
る。ゴムとスチールは直接接着性が弱いので通常ブラス
めっきを施し接着媒体とする。
度、耐久性を向上させる技術は多く実施されているが、
なかでもゴムとスチールの複合物は、自動車用タイヤ、
高圧ゴムホース、コンベアベルトなどに応用されてい
る。ゴムとスチールは直接接着性が弱いので通常ブラス
めっきを施し接着媒体とする。
【0003】それゆえ、自動車タイヤコードは高引張強
さ、高延性の他、ゴムとの高い接着性などが要求され
る。タイヤコードを構成する極細鋼線は高減面率伸線加
工により通常0.1〜0.4mmの線径に作製され、そ
れによる加工硬化により引張強さが向上する。
さ、高延性の他、ゴムとの高い接着性などが要求され
る。タイヤコードを構成する極細鋼線は高減面率伸線加
工により通常0.1〜0.4mmの線径に作製され、そ
れによる加工硬化により引張強さが向上する。
【0004】しかし、表層残留応力は引張側になり、ま
た伸線加工歪が増加すれば引張残留応力値も増大するた
めに延性が低下し、引張強さ向上に見合うだけの延性向
上効果が得られなくなる。つまり極細鋼線の高強度化が
進むほど延性を改善させる方法も同時に考慮に入れなけ
ればならない。これに関しての例を以下に述べる。
た伸線加工歪が増加すれば引張残留応力値も増大するた
めに延性が低下し、引張強さ向上に見合うだけの延性向
上効果が得られなくなる。つまり極細鋼線の高強度化が
進むほど延性を改善させる方法も同時に考慮に入れなけ
ればならない。これに関しての例を以下に述べる。
【0005】特公昭60−26806号公報では伸線加
工後の鋼線への繰り返し曲げ加工が有効であることが提
案されているが、線径が太い伸線材では繰り返し曲げ加
工が有効であるものの、引張強さが非常に高い極細鋼線
においては限界があった。
工後の鋼線への繰り返し曲げ加工が有効であることが提
案されているが、線径が太い伸線材では繰り返し曲げ加
工が有効であるものの、引張強さが非常に高い極細鋼線
においては限界があった。
【0006】特開平1−133608号公報,特公平1
−27802号公報では、極細鋼線の疲労特性を向上さ
せるために伸線加工中および後にねじり加工を与えるこ
とにより表層の引張残留応力を低下させ、延性改善させ
るものである。しかし、高強度化した極細鋼線にねじり
加工を与えると、ねじり加工の初期に極細鋼線表面にク
ラックが発生しやすく、適用は困難であった。
−27802号公報では、極細鋼線の疲労特性を向上さ
せるために伸線加工中および後にねじり加工を与えるこ
とにより表層の引張残留応力を低下させ、延性改善させ
るものである。しかし、高強度化した極細鋼線にねじり
加工を与えると、ねじり加工の初期に極細鋼線表面にク
ラックが発生しやすく、適用は困難であった。
【0007】また、特開平2−179333号公報では
伸線加工後の鋼線にショットピーニング処理を行うこと
により表層の引張残留応力を圧縮残留応力に変え疲労特
性改善を行った。しかし、疲労特性向上のみを考慮した
方法であり、タイヤやコンベアベルトなどのゴム補強材
に不可欠な要求特性であるゴムとの接着性は記述されて
いない。
伸線加工後の鋼線にショットピーニング処理を行うこと
により表層の引張残留応力を圧縮残留応力に変え疲労特
性改善を行った。しかし、疲労特性向上のみを考慮した
方法であり、タイヤやコンベアベルトなどのゴム補強材
に不可欠な要求特性であるゴムとの接着性は記述されて
いない。
【0008】そこで本発明者らは高強度極細鋼線にショ
ットピーニング処理し残留応力を圧縮側にまで改善され
たサンプルを用いて、ゴムとの接着性試験を行ったとこ
ろ、めっきの損傷が大きくゴムとの接着性は相当劣化す
ることを確えにこの技術をゴム補強用高強度極細鋼線に
そのまま適用した場合、疲労特性は改善されるもののゴ
ムとの接着性が劣化し要求品質を満たさない。
ットピーニング処理し残留応力を圧縮側にまで改善され
たサンプルを用いて、ゴムとの接着性試験を行ったとこ
ろ、めっきの損傷が大きくゴムとの接着性は相当劣化す
ることを確えにこの技術をゴム補強用高強度極細鋼線に
そのまま適用した場合、疲労特性は改善されるもののゴ
ムとの接着性が劣化し要求品質を満たさない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の問
題点である高強度極細鋼線の延性劣化を解決するために
なされたショットピーニング処理技術に関するもので、
疲労特性改善のみならずゴムとの接着性も低下させない
技術を提供しようとするものである。
題点である高強度極細鋼線の延性劣化を解決するために
なされたショットピーニング処理技術に関するもので、
疲労特性改善のみならずゴムとの接着性も低下させない
技術を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】ブラスめっきを行った
後、伸線加工を行った表面スペクトル波長が570〜6
00nmである鋼線に、ショットピーニング処理を行う
ことにより、鋼線の表面スペクトル波長を540〜56
0nmにする。
後、伸線加工を行った表面スペクトル波長が570〜6
00nmである鋼線に、ショットピーニング処理を行う
ことにより、鋼線の表面スペクトル波長を540〜56
0nmにする。
【0011】
【作用】本発明者らはブラスめっき鋼線にショットピー
ニング処理を行い、その表面スペクトル波長の変化に着
目することによりショットピーニング処理の程度を評価
することに成功した。これにより、過剰なショットピー
ニング処理を防ぐことができ、ゴムとの接着性を劣化さ
せないでショットピーニング処理による延性改善が可能
であることがわかった。
ニング処理を行い、その表面スペクトル波長の変化に着
目することによりショットピーニング処理の程度を評価
することに成功した。これにより、過剰なショットピー
ニング処理を防ぐことができ、ゴムとの接着性を劣化さ
せないでショットピーニング処理による延性改善が可能
であることがわかった。
【0012】ゴム補強用鋼線はゴムとの接着性の点から
通常ブラスめっきを施し、その後伸線加工することによ
り製造する。高強度極細鋼線は通常高減面率伸線加工に
より作製するが、仕上がり伸線材の表面色は黄に近い色
であり、その表面スペクトル波長は570〜600nm
であることがわかっている。高強度化するには伸線加工
歪を高める必要があるが、スチールコードに使用される
伸線加工歪3以上では伸線加工歪の上昇とともに延性が
劣化することがわかっている。
通常ブラスめっきを施し、その後伸線加工することによ
り製造する。高強度極細鋼線は通常高減面率伸線加工に
より作製するが、仕上がり伸線材の表面色は黄に近い色
であり、その表面スペクトル波長は570〜600nm
であることがわかっている。高強度化するには伸線加工
歪を高める必要があるが、スチールコードに使用される
伸線加工歪3以上では伸線加工歪の上昇とともに延性が
劣化することがわかっている。
【0013】この原因に表層引張残留応力の増加があ
り、これを低下させることが延性改善につながることを
本発明者らは確認している。そこで伸線加工後の極細鋼
線にショットピーニング処理を施すことにより表層引張
残留応力を低下させることを試みた。しかし、ショット
ピーニング処理を過剰に与えるとめっき剥離が起こりゴ
ムとの接着性が劣化するのでショットピーニング処理の
程度を管理する必要がある。
り、これを低下させることが延性改善につながることを
本発明者らは確認している。そこで伸線加工後の極細鋼
線にショットピーニング処理を施すことにより表層引張
残留応力を低下させることを試みた。しかし、ショット
ピーニング処理を過剰に与えるとめっき剥離が起こりゴ
ムとの接着性が劣化するのでショットピーニング処理の
程度を管理する必要がある。
【0014】図1にショットピーニング処理条件(S
p:ショットピーニング処理時間×ショット球投射圧
力)とブラスめっき伸線材の表面スペクトル波長の関係
を示す。Spの増加により黄色の波長から黒っぽい黄色
の波長に移り変わることがわかる。
p:ショットピーニング処理時間×ショット球投射圧
力)とブラスめっき伸線材の表面スペクトル波長の関係
を示す。Spの増加により黄色の波長から黒っぽい黄色
の波長に移り変わることがわかる。
【0015】また、図2にショットピーニング処理材の
表面スペクトル波長と疲労限の関係、図3にショットピ
ーニング処理材の表面スペクトル波長とゴムとの接着性
の関係を示す。
表面スペクトル波長と疲労限の関係、図3にショットピ
ーニング処理材の表面スペクトル波長とゴムとの接着性
の関係を示す。
【0016】これから、表面スペクトル波長が540〜
560nmの鋼線はゴムとの接着性が劣化せず疲労限が
向上するが、ショットピーニング処理を過剰にし表面の
色が黒の領域の鋼線は疲労限は高まるものの、ゴムとの
接着性は大きく低下し、さらに表面色が黒いので可視ス
ペクトル範囲からはずれて測定不可能となってしまう。
このように鋼線の表面スペクトル波長を測定することに
より、ショットピーニング処理した表面の状態を評価す
ることが可能であり、それにより特性管理が可能である
ことがわかる。以下に特許請求の範囲限定理由を述べ
る。
560nmの鋼線はゴムとの接着性が劣化せず疲労限が
向上するが、ショットピーニング処理を過剰にし表面の
色が黒の領域の鋼線は疲労限は高まるものの、ゴムとの
接着性は大きく低下し、さらに表面色が黒いので可視ス
ペクトル範囲からはずれて測定不可能となってしまう。
このように鋼線の表面スペクトル波長を測定することに
より、ショットピーニング処理した表面の状態を評価す
ることが可能であり、それにより特性管理が可能である
ことがわかる。以下に特許請求の範囲限定理由を述べ
る。
【0017】ショットピーニング処理する前の鋼線の表
面スペクトル波長が570〜600nmである理由を以
下に示す。Cu,Znめっき後の拡散方法または合金め
っき方法でブラスめっきした鋼線を伸線すれば表面スペ
クトル波長が570〜600nmの黄色か赤っぽい黄色
の伸線材になることがわかっており、いわゆる通常のブ
ラスめっき伸線材の色はこの範囲であり、またCu/Z
n比率が60/40〜70/30に対応し、ゴムとの接
着性にも優れる範囲である。Cu/Zn比率で管理する
には蛍光X線分析や化学分析などの時間を要する作業が
必要であるが、表面スペクトル波長管理の場合は光学顕
微鏡を利用した光学的測定のみで簡単に管理できる特徴
がある。
面スペクトル波長が570〜600nmである理由を以
下に示す。Cu,Znめっき後の拡散方法または合金め
っき方法でブラスめっきした鋼線を伸線すれば表面スペ
クトル波長が570〜600nmの黄色か赤っぽい黄色
の伸線材になることがわかっており、いわゆる通常のブ
ラスめっき伸線材の色はこの範囲であり、またCu/Z
n比率が60/40〜70/30に対応し、ゴムとの接
着性にも優れる範囲である。Cu/Zn比率で管理する
には蛍光X線分析や化学分析などの時間を要する作業が
必要であるが、表面スペクトル波長管理の場合は光学顕
微鏡を利用した光学的測定のみで簡単に管理できる特徴
がある。
【0018】ショットピーニング処理する理由である
が、表面の色は汚れや錆などの付着物などによっても当
然変化するわけであるが、本発明はあくまでもショット
ピーニング処理による表面凹凸または若干のめっき剥離
による表面色の変化を規定することにある。つまり本発
明の表面スペクトル波長はショットピーニング処理によ
りできた凹凸と若干のめっき剥離により鋼素地が表面に
現れた色とが混合した値である。表面スペクトル波長の
変化はショットピーニング処理によるものであるという
ことを強調するためにこのように限定した。
が、表面の色は汚れや錆などの付着物などによっても当
然変化するわけであるが、本発明はあくまでもショット
ピーニング処理による表面凹凸または若干のめっき剥離
による表面色の変化を規定することにある。つまり本発
明の表面スペクトル波長はショットピーニング処理によ
りできた凹凸と若干のめっき剥離により鋼素地が表面に
現れた色とが混合した値である。表面スペクトル波長の
変化はショットピーニング処理によるものであるという
ことを強調するためにこのように限定した。
【0019】ショットピーニング処理後の表面スペクト
ル波長を540〜560nmと限定する理由であるが、
図1,図2,図3に示すようにショットピーニング処理
条件と表面スペクトル波長の関係,表面スペクトル波長
と疲労限およびゴムとの接着性の関係から、540〜5
60nmの表面スペクトル波長の鋼線は疲労限の向上か
つゴムとの接着性の劣化の無い範囲であることが本発明
者らによる実験結果からわかっているからである。
ル波長を540〜560nmと限定する理由であるが、
図1,図2,図3に示すようにショットピーニング処理
条件と表面スペクトル波長の関係,表面スペクトル波長
と疲労限およびゴムとの接着性の関係から、540〜5
60nmの表面スペクトル波長の鋼線は疲労限の向上か
つゴムとの接着性の劣化の無い範囲であることが本発明
者らによる実験結果からわかっているからである。
【0020】また、ショットピーニング処理を行っても
本発明範囲であれば極細鋼線の引張強さ、絞りはほとん
ど変化しない。さらに単線はもちろん撚り加工後、コー
ドにしても延性改善効果が持続されることがわかってい
る。
本発明範囲であれば極細鋼線の引張強さ、絞りはほとん
ど変化しない。さらに単線はもちろん撚り加工後、コー
ドにしても延性改善効果が持続されることがわかってい
る。
【0021】
【実施例】SWRS82A鋼を鉛パテンティング、2μ
mの厚さのブラスめっきし、各段14%減面率で湿式の
極細伸線加工を行った後、ショットピーニング処理を行
った。ショットピーニング処理は圧縮空気により平均粒
径50μmのショット球を投射する方式である。延性評
価はハンター式大気疲労試験による疲労限により行っ
た。またゴムとの接着性評価は、極細鋼線を撚線機によ
り1×7のコードに製作したものを、150℃×30m
in加硫条件でゴム中に埋め込んだ後、ゴムからコード
を引き抜いた最大引抜力とゴム接着率により行った。表
面スペクトル波長はレンズ反射率測定器により測定し
た。その結果表1に示す。
mの厚さのブラスめっきし、各段14%減面率で湿式の
極細伸線加工を行った後、ショットピーニング処理を行
った。ショットピーニング処理は圧縮空気により平均粒
径50μmのショット球を投射する方式である。延性評
価はハンター式大気疲労試験による疲労限により行っ
た。またゴムとの接着性評価は、極細鋼線を撚線機によ
り1×7のコードに製作したものを、150℃×30m
in加硫条件でゴム中に埋め込んだ後、ゴムからコード
を引き抜いた最大引抜力とゴム接着率により行った。表
面スペクトル波長はレンズ反射率測定器により測定し
た。その結果表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】比較例1はめっきがほぼCuに近い組成な
のでショットピーニング処理前の表面色が赤に近い色
で、ブラスめっきの570〜600nmの表面スペクト
ル波長からはずれてしまう。それゆえショットピーニン
グ処理前からゴムとの接着性が悪く、ショットピーニン
グ処理する価値がない。
のでショットピーニング処理前の表面色が赤に近い色
で、ブラスめっきの570〜600nmの表面スペクト
ル波長からはずれてしまう。それゆえショットピーニン
グ処理前からゴムとの接着性が悪く、ショットピーニン
グ処理する価値がない。
【0025】比較例2はショットピーニング処理が弱
く、ショットピーニング処理後の表面スペクトル波長が
ショットピーニング処理前の波長570〜600nmの
範囲と変わらないために延性改善が十分に行われなかっ
た。
く、ショットピーニング処理後の表面スペクトル波長が
ショットピーニング処理前の波長570〜600nmの
範囲と変わらないために延性改善が十分に行われなかっ
た。
【0026】比較例3はショットピーニング処理が強
く、めっき剥離が起こると同時に表面凹凸も大きくなり
表面が黒ずんでみえるためにスペクトル波長測定が不可
能になり、まためっき剥離によりゴムとの接着性も劣化
した。
く、めっき剥離が起こると同時に表面凹凸も大きくなり
表面が黒ずんでみえるためにスペクトル波長測定が不可
能になり、まためっき剥離によりゴムとの接着性も劣化
した。
【0027】これに対する本発明の実施例についてであ
るが、本発明1,3,5は通常生産に近い伸線加工歪で
ブラスめっきのCu/Zn比率を変えた条件に適用した
場合、本発明2は伸線加工歪が比較的低くまためっき中
のCu比率が低めのサンプルに適用した場合、本発明4
は伸線加工歪が大きく加工限界に近い場合であり、伸線
加工歪,強度またはめっき中のCu/Zn比率によら
ず、比較例に比べ疲労限、ゴムとの接着性が極めて優れ
ていることがわかる。
るが、本発明1,3,5は通常生産に近い伸線加工歪で
ブラスめっきのCu/Zn比率を変えた条件に適用した
場合、本発明2は伸線加工歪が比較的低くまためっき中
のCu比率が低めのサンプルに適用した場合、本発明4
は伸線加工歪が大きく加工限界に近い場合であり、伸線
加工歪,強度またはめっき中のCu/Zn比率によら
ず、比較例に比べ疲労限、ゴムとの接着性が極めて優れ
ていることがわかる。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上のように実施でき、既述の
技術的課題が解決できる。本発明によれば、伸線加工歪
によらず、延性が高くしかもゴムとの接着性の良好なゴ
ム補強用極細鋼線が作製でき、工業的利用価値は極めて
高い。
技術的課題が解決できる。本発明によれば、伸線加工歪
によらず、延性が高くしかもゴムとの接着性の良好なゴ
ム補強用極細鋼線が作製でき、工業的利用価値は極めて
高い。
【図1】ショットピーニング処理条件(Sp:ショット
ピーニング処理条件(s)×ショット球投射圧力(kg
f/cm2))とブラスめっき伸線材の表面スペクトル波
長の関係を示す。
ピーニング処理条件(s)×ショット球投射圧力(kg
f/cm2))とブラスめっき伸線材の表面スペクトル波
長の関係を示す。
【図2】ショットピーニング処理材の表面スペクトル波
長と疲労限の関係を示す。
長と疲労限の関係を示す。
【図3】ショットピーニング処理材の表面スペクトル波
長とゴムとの接着性の関係を示す。
長とゴムとの接着性の関係を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 ブラスめっきを行った後、伸線加工を行
った表面スペクトル波長が570〜600nmである鋼
線に、ショットピーニング処理を行うことにより作製し
た鋼線の表面スペクトル波長が540〜560nmであ
るゴム補強用高強度高延性極細鋼線。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたゴム補強用高強度
高延性極細鋼線を撚り加工した撚りコード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5246103A JPH0782678A (ja) | 1993-09-08 | 1993-09-08 | ゴム補強用高強度高延性極細鋼線および撚りコード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5246103A JPH0782678A (ja) | 1993-09-08 | 1993-09-08 | ゴム補強用高強度高延性極細鋼線および撚りコード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782678A true JPH0782678A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17143536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5246103A Withdrawn JPH0782678A (ja) | 1993-09-08 | 1993-09-08 | ゴム補強用高強度高延性極細鋼線および撚りコード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782678A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09188982A (ja) * | 1996-01-10 | 1997-07-22 | Tokyo Seiko Co Ltd | スチールコード用素線の製造方法 |
CN1303284C (zh) * | 2003-02-28 | 2007-03-07 | 黑泽建设株式会社 | Pc钢绞线的防锈覆膜的形成方法 |
CN109811566A (zh) * | 2017-11-21 | 2019-05-28 | 江苏法尔胜技术开发中心有限公司 | 高耐磨性钢丝绳及其生产方法 |
-
1993
- 1993-09-08 JP JP5246103A patent/JPH0782678A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09188982A (ja) * | 1996-01-10 | 1997-07-22 | Tokyo Seiko Co Ltd | スチールコード用素線の製造方法 |
CN1303284C (zh) * | 2003-02-28 | 2007-03-07 | 黑泽建设株式会社 | Pc钢绞线的防锈覆膜的形成方法 |
CN109811566A (zh) * | 2017-11-21 | 2019-05-28 | 江苏法尔胜技术开发中心有限公司 | 高耐磨性钢丝绳及其生产方法 |
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