JPH0781962B2 - 異物検出方法 - Google Patents

異物検出方法

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JPH0781962B2
JPH0781962B2 JP1295539A JP29553989A JPH0781962B2 JP H0781962 B2 JPH0781962 B2 JP H0781962B2 JP 1295539 A JP1295539 A JP 1295539A JP 29553989 A JP29553989 A JP 29553989A JP H0781962 B2 JPH0781962 B2 JP H0781962B2
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修三 武田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、フィルタやプラスチックシート等の被検査
体に依存する異物の画像を撮像し、その画像データに基
づいてその撮像された異物(判別対象物)が所定のもの
であるか否かを判別する異物検出方法に関する。
(従来の技術とその課題) この種の異物検出方法として、2値化処理方法が従来よ
り利用されている。すなわち、被検査体に存在する異物
やしみ等の判別対象物の画像を撮像した後、適当なしき
い値でその画像データを2値化処理して所定の異物のみ
を背景から抽出している。このような2値化処理方法に
おけるしきい値の設定方式としては、大別して固定式と
自動式がある。固定式は、予め所定のしきい値を定めて
おき、このしきい値に基き画像データを2値化処理して
所定の異物と背景とを区別する。ところが、固定式の場
合、しきい値が常に一定に保たれるため、照明条件が変
動したりあるいは測定対象である被検査体の交換等によ
り画像の背景輝度が変化すると、背景からの対象物の抽
出精度が低下するという問題を有していた。
これに対して、自動式は、照明条件や測定対象の変化に
より画像の背景輝度が変化した場合でもこれらの変化に
応じて最適なしきい値が自動的に設定されるようにして
おり、上記のような問題を解消している。自動式の一例
としては、例えば本願発明者が先に出願したもの(特開
昭63−220375号公報)がある。この2値化処理方法によ
れば、被検査体に存在する異物やしみ等の判別対象物の
画像を撮像し、その濃淡画像データに基づき画像の輝度
の平均値と標準偏差を求め、これに予め設定された
パラメータkを用いて、(+k)の演算式によりし
きい値を決定し、このしきい値に基き上記濃淡画像デー
タを2値化処理している。したがって、照明条件や測定
対象の変化により画像の背景輝度が変化した場合でも、
しきい値を自動的に適切な値に設定して、背景から特定
の異物のみを精度良く抽出することが可能である。
しかしながら、被検査体に存在する異物やしみ等の判別
対象物の状態によっては、上記2値化処理方法によって
も、背景から特定の異物のみを精度良く抽出することが
できない場合がある。
例えば、被検査体としてのフィルタに判別対象物たる黒
色異物や赤茶褐色異物が捕集されたり、“しみ”が形成
されている場合において、これらの判別対象物(黒色異
物,赤茶褐色異物および“しみ”)のうちから黒色異物
のみを抽出するときには、次のような問題がある。
(1)比較的大きな赤茶褐色異物と比較的小さな黒色異
物がフィルタ上に存在する場合: 一般に、2値化処理方法を利用した異物検出方法では、
黒色異物の輝度と赤茶褐色異物の輝度とが大きく異なる
ことに着目し、しきい値を両者の輝度レベルの間の適当
な値に設定して、2値化処理することで黒色異物のみを
抽出している。
しかし、後に記述するように、異物の大きさに応じてそ
の異物の輝度が変化し、例えば黒色異物の異物径が小さ
くなると、その黒色異物の輝度は上昇する。したがっ
て、比較的大きな赤茶褐色異物と比較的小さな黒色異物
とが判別対象物としてフィルタ上に存在する場合には、
両異物の輝度の差が小さくなり、黒色異物のみの抽出が
難しくなる。
(2)黒色異物が細長形状(針状)である場合や周囲長
が特に大きな複雑異形の場合: この場合には、黒色異物のまわりでの照明光の回折現象
やフィルタからの散乱光を受けてその輝度レベルが上が
り、上記(1)と同様の理由から黒色異物のみの抽出が
難しくなる。
(3)“しみ”と比較的小さな黒色異物とがフィルタ上
に存在する場合: “しみ”は、一般的には、比較的薄い色をしており、そ
の寸法も比較的大きなものである。したがって、その輝
度レベルは比較的高く、黒色異物との区別は容易であ
る。しかし、上記のように黒色異物径が小さくなると黒
色異物の輝度も高くなり、両者の区別が困難になる。
(発明の目的) この発明は、上記課題を解消するためになされたもの
で、より高精度に所定の異物のみを抽出することができ
る異物検出方法を提供することを目的とする。
(目的を達成するための手段) 請求項1の発明は、被検査体の判別対象の画像を撮像
し、その画像データに基づいて前記判別対象物が所定の
異物であるか否かを判別する異物検出方法であって、上
記目的を達成するために、前記判別対象物の濃淡画像デ
ータを画像メモリに格納する第1の工程と、前記濃淡画
像データを前記画像メモリから読出し、所定のしきい値
で2値化処理する第2の工程と、前記2値化処理により
得られる2値画像データに基づいて、前記判別対象物の
大きさに関連した第1の特徴量を求める第3の工程と、
前記2値画像データに基づいて前記判別対象物の位置を
求める第4の工程と、前記第4の工程において求められ
た位置における前記判別対象物の輝度に関連した第2の
特徴量を前記濃淡画像データから求める第5の工程と、
前記しきい値と前記第1の特徴量から輝度に関連した第
1の判別しきい値を求める第6の工程と、前記第1の判
別しきい値と前記第2の特徴量とを大小比較して、前記
判別対象物が所定の異物であるか否かを判別する第7の
工程とを含んでいる。
また、請求項2の発明は、上記目的を達成するために、
前記2値画像データに基づいて、前記判別対象物の形状
に関連した第3の特徴量を求める第8の工程をさらに含
み、前記第6の工程において、前記第1の判別しきい値
の代わりに、前記しきい値,前記第1および第3の特徴
量から輝度に関連した第2の判別しきい値を求め、さら
に前記第7の工程において、前記第1の判別しきい値と
前記第2の特徴量とを大小比較する代わりに、前記第2
の判別しきい値と前記第2の特徴量とを大小比較して、
前記判別対象物が所定の異物であるか否かを判別するよ
うにしている。
また、請求項3の発明は、上記目的を達成するために、
前記第1の判別しきい値を前記第1の特徴量の増大にし
たがって単調に減少する関数としている。
また、請求項4の発明は、上記目的を達成するために、
前記第1の特徴量を前記判別対象物の長径あるいは平均
径としている。
また、請求項5の発明は、上記目的を達成するために、
前記第3の特徴量を前記判別対象物の円形度あるいは前
記判別対象物の短辺と長辺との比に基づく関数としてい
る。
また、請求項6の発明は、上記目的を達成するために、
前記第4の工程において求められる位置を判別対象物の
重心位置とし、前記第2の特徴量をその重心位置におけ
る輝度レベル、その重心位置近傍における輝度レベルの
平均値または前記判別対象物全体の平均輝度レベルとし
ている。
さらに、請求項7の発明は、上記目的を達成するため
に、前記判別対象物を透過照明により撮像して前記濃淡
画像データを得ている。
(作用) 請求項1の発明によれば、2値画像データに基づいて判
別対象物の大きさに関連した第1の特徴量が求められた
後、その第1の特徴量を考慮に入れて輝度に関連した第
1の判別しきい値が決定され、その第1の判別しきい値
に基づいてその判別対象物が所定の異物であるか否かが
判別される。そのため、判別対象物の大きさが変化した
場合でも、第1の判別しきい値が自動的にその大きさに
応じた適切な値に設定されて、所定の異物のみを精度良
く抽出することができる。
請求項2の発明によれば、2値画像データに基づいて、
判別対象物の大きさに関連した第1の特徴量に加え、形
状に関連した第3の特徴量が求められ、さらに上記第1
の特徴量と第3の特徴量とを考慮に入れて輝度に関連し
た第2の判別しきい値が決定され、その第2の判別しき
い値に基づいてその判別対象物が所定の異物であるか否
かが判別される。したがって、判別対象物の大きさや形
状が変化した場合でも、第2の判別しきい値を自動的に
その大きさや形状に応じた適切な値に設定して、所定の
異物のみを精度良く抽出することができる。
(実施例) 上記技術的課題を解決するために、各種の研究を行った
結果、第2図に示す結果を得た。第2図は、黒色異物の
寸法(横長Li)と黒色異物の輝度レベルBiとの関係を示
す図である。同図からわかるように、黒色異物の寸法
(横長Li)の増加にともなって輝度レベルBiが指数関数
的に低下している。この結果については、以下のように
考案することができる。
すなわち、黒色異物の厚みtと異物への入射光I0と異物
からの出射光Iとの間には、光の吸収に関する一般的な
関係式 I=I0・exp(−αt) 但し、 α…黒色異物の吸収係数 が成立すると考えてよく、黒色異物のサイズ(横長Li
大きくなるにしたがって、厚みが増大し、黒色異物の光
吸収により黒色異物の輝度が低下する。このため、第2
図に示す結果が得られ、上記のように比較的小さな黒色
異物については、その輝度レベルが高くなり、比較的大
きな赤茶褐色異物との区別が困難になると考えられる。
そこで、単に適当なしきい値により濃淡画像データを2
値化処理するだけでなく、異物の大きさを考慮に入れ、
新たな判別基準(判別しきい値)を設け、その判別基準
により黒色異物の検出を行うことにより、より正確に黒
色異物を抽出することができると本願発明者は考えた。
以下において、上記考えに基づく黒色異物の検出方法の
詳細について説明する。
第3図はこの発明にかかる異物検出方法を適用可能な異
物検出装置の概略構成図である。この装置はフィルタ1
に捕集された黒色異物を検出するためのものであって、
透明または半透明のフィルタ1を搭載し、適当な位置に
位置決めする自動XYステージ2を有している。また、自
動XYステージ2の下方位置には照明装置3が設けられて
おり、この照明装置3より照射された光がフィルタ1を
透過し、さらに顕微鏡4により自動XYステージ2の上側
に設けられたCCDカメラ5に拡大結像される。
そして、CCDカメラ5によりフィルタ1の一部が撮像さ
れてビデオ信号VとしてA/D変換器6に入力され、8ビ
ット、すなわち256階調のディジタル信号Zに変換され
た後、画像メモリ7内に濃淡画像として格納される。ま
た、画像メモリ7はコンピュータ8と接続されており、
そのコンピュータ8に上記濃淡画像データが読み出され
て種々の処理(後で詳説する)がなされ、その処理結果
に基づいて黒色異物の検出がなされる。また、画像メモ
リ7に記録されている画像データはD/A変換器9により
ビデオ信号V′に変換され、モニタTV10に与えられて、
フィルタ1の部分拡大像がモニタTV10上に映し出される
ように構成されている。なお、フィルタ1に捕集される
異物が黒色異物と赤茶褐色異物との2種類である場合に
は、黒色異物の抽出をより正確に行うため、第3図に示
すように、赤茶褐色異物と同系色のガラスフィルタ、例
えば赤色ガラスフィルタ11を照明光の光路上に設け、こ
の赤色ガラスフィルタ11を介して透過照明光をフィルタ
1の裏面側に照射するように構成することが好ましい。
A.請求項1にかかる異物検出方法 次に、この発明の請求項1に対応する一実施例について
第1図を参照しつつ説明する。本実施例においては、ま
ずフィルタ1を自動XYステージ2上に搭載した後、自動
XYステージ2によりフィルタ1を位置決めする。そし
て、照明装置3を点灯させながらCCDカメラ5によりフ
ィルタ1のある一部を撮像し、その濃淡画像データを画
像メモリ7に記録する(第1の工程:ステップS1)。
次に、画像メモリ7から濃淡画像データを読み出し、所
定のしきい値Th0に基づき2値化処理を行う(第2の工
程:ステップS2)。ここで、しきい値Th0の設定方法に
ついては、予めキーボード12を介してコンピュータ8の
メモリ(図示省略)に与えておいてもよいし、または本
願発明者が先に出願した方法(特開昭63−220375号公
報)を用いてもよい。例えば、後者の方法によれば、画
像メモリ7から読み出した濃淡画像データに基づき、下
記(1)式の演算を行って輝度の平均値Xを求めるとと
もに、下記(2)式の演算を行って標準偏差σを求め
る。
ここで、zi(i=1,…,N)は各画素の輝度レベルであ
り、この計算に用いる画素数Nは背景の輝度分布が十分
代表できる程度に大きくとる。それに続いて、下記
(3)式の演算を行って2値化しきい値Th0を決定す
る。
Th0=+k ……(3) なお、パラメータkとしては、黒色異物が2値画像にお
いても正しく再現される値を選択し、この実施例による
黒色異物の検出に先立ってキーボード12から設定する。
そして、上記2値化処理により得られた2値画像中に存
在する各異物を判別対象物Ai(i=1,2,…)として、各
判別対象物Aiの横長(長辺)Li(第1の特徴量)を求め
る(第3の工程:ステップS3)。なお、判別対象物Ai
横長Liを求める代わりに、平均径を求めてもよく、要は
この第3の工程において判別対象物Aiの大きさに関連し
た特徴量を求める。
次に、上記2値画像から各判別対象物Aiの位置データと
して、重心位置(xi,yi)をそれぞれ求める(第4の工
程:ステップS4)。その後、その重心位置(xi,yi)に
対応する画素の輝度レベルBi(第2の特徴量)を濃淡画
像データから求める(第5の工程:ステップS5)。ここ
で、第2の特徴量として、重心位置(xi,yi)に対応す
る1画素の輝度レベルBiを求めたが、これに限定される
ものではなく、例えば上記画素およびその周辺画素(例
えば隣り合う4つの画素)の輝度レベルをそれぞれ求
め、さらにそれらの輝度レベルの平均値を求めて、それ
を第2の特徴量としてもよい。
それに続いて、2値化しきい値Th0と判別対象物Aiの横
長Liとから判別しきい値Thi演算する(第6の工程:ス
テップS6)。判別しきい値Thiは黒色異物の横長Liに対
する関数関係になるように決定しなければならず、通常
経験的に決定される。例えば次式にしたがって適当な判
別しきい値Thiを決定することができる。
Thi=(Th0−K1)exp(−K2Li)+K3 ……(4) ただし、K1,K2,K3は定数である。
次に、判別対象物Aiごとに、判別しきい値Thiと輝度レ
ベルBiとを大小比較して、判別対象物Aiが黒色異物であ
るか否かを判別する(第7の工程:ステップS7)。
以上のように、各異物(判別対象物)Aiごとに、その横
長Liを求めた後、その値Li(4)式に代入して各判別し
きい値Thiを決定するようにしているため、異物(判別
対象物)Aiの大きさに応じた適切な判別しきい値Thi
定めることができる。例えば、黒色異物のサイズが小さ
く(それに応じてその輝度レベルは高く)なると、それ
にともなって判別しきい値Thiが高くなるようにしてい
る。したがって、黒色異物のサイズ(横長Li)が比較的
小さくとも、黒色異物のみをより精度良く抽出すること
ができる。
そして、この抽出された黒色異物とされる領域の画素数
や座標位置等に基づき黒色異物の面積や計上等が求めら
れる。
こうして、モニタTV10により撮像された最初の画面の処
理が終了すると、コンピュータ8からXYステージコント
ローラ(図示省略)に移動指令を出し、自動XYステージ
2を移動させて、上記と同様の方法で次の画面を検査す
る。
次に、具体例を示しながら、上記異物検出方法の検出精
度について説明する。第4図はあるフィルタに捕集され
た異物(判別対象物)Ai(i=1,2,3,4,5)の横長Li
輝度レベルBiとの関係を示す図であり、白丸は目視判別
の結果赤茶褐色と判別されたものを示し、黒丸は黒色と
判別されたものを示している。以下、このフィルタにつ
いて、従来の異物検出方法を適用して黒色異物の抽出を
行った場合と、上記実施例を適用して黒色異物の抽出を
行った場合とに分けて説明する。
(1)従来の異物検出方法 各異物(判別対象物)Aiの大きさを考慮に入れず単にし
きい値を80(第4図の2点鎖線),68(第4図の3点鎖
線)にそれぞれ設定して、黒色異物の抽出をそれぞれ行
った。第1表はその結果を示すものである。
なお、同表において、“着色”とは、異物(判別対象
物)Aiは黒色異物ではない、すなわち赤茶褐色異物であ
ることを示すものであり、後の表(第2ないし第4表)
についても同様である。この表に示すように、しきい値
を80に設定した場合には、目視判別の結果から本来赤茶
褐色異物と判別された第4番目の異物(判別対象物)A4
を、黒色異物と誤判別する一方、しきい値を68に設定し
た場合には、目視色判別の結果から本来黒色異物と判別
された第1番目の異物(判別対象物)A1を、赤茶褐色異
物と誤判別してしまう。
(2)請求項1にかかる異物検出方法 これに対して、上記方法により黒色異物の検出を行った
場合には、第2表に示すように、目視判別の結果と完全
に一致して、黒色異物の抽出が精度良く実行される。
すなわち、上記方法によれば、各異物(判別対象物)Ai
の濃淡画像を画像メモリ7に記録した後、その濃淡画像
データから(1),(2)式にもとづいて輝度の平均値
と標準偏差をそれぞれ求め、さらにそれらの値から
しきい値Th0(=106)を決定し、そのしきい値Th0で濃
淡画像を2値化処理した。
そして、2値化処理により得られた2値画像中に存在す
る各異物(判別対象物)Aiの横長Liを求めた。その結果
は、それぞれ第2表の“異物の横長”の欄に示すように
なった。さらに、その2値画像から各異物(判別対象
物)Aiの重心位置(xi,yi)をそれぞれ求め、その重心
位置(xi,yi)に対応する画素の輝度レベルBiを濃淡画
像データから求めた。その結果についても、第2表に示
している。
また、上記のようにして求められた横長Liを次式に代入
して各判別しきい値Thiを演算した。
Thi=106exp(−0.02Li) ……(5) なお、この(5)式は、経験的に定数K1,K2,K3を適当に
定め(K1=K3=0,K2=0.02)、(4)式から導いたもの
であり、第4図の1点鎖線は(5)式に示す関数関係を
示している。
次に、上記のようにして求めた判別しきい値Thiと輝度
レベルBiとを大小比較して、各異物(判別対象物)A
i(i=1,2,3,4,5)をそれぞれ“黒",“黒",“着色",
“着色",“黒”と判別した(第7図の工程)。
ところで、上記においては説明の便宜から、フィルタに
捕集される異物(判別対象物)を黒色異物と赤茶褐色異
物とに限定し、それらの異物のなかから黒色異物のみを
抽出することとしたが、この請求項1にかかる異物検出
方法により抽出可能な異物は上記場合に限られない。例
えば、フィルタに捕集された3種類以上の異物(判別対
象物)のうちから特定種類の異物のみを精度よく検出す
ることも可能である。
また、特定の異物(例えば黒色異物)と“しみ”とがフ
ィルタに存在する場合についても、上記と同様、それら
判別対象物(黒色異物,“しみ”)ごとにその大きさを
求め、その大きさに応じて各判別対象物の判別しきい値
を決定し、その判別しきい値に基づいて各判別対象物が
黒色異物か否かを判別するようにすれば、比較的小さな
黒色異物と比較的大きな“しみ”がフィルタに混在した
としても、精度良く黒色異物のみを抽出することができ
る。
なお、“しみ”と黒色異物が混在する場合に、上記異物
検出方法を使用すると、非常に有効である。なぜなら
ば、フィルタに付着した“しみ”には多数の穴がある場
合があり、上記のように判別対象物(この場合“し
み”)の重心位置を求めた場合にはその重心位置が上記
穴の位置と一致する確率が高くなることが経験的にわか
っている。このため、上記方法により判別対象物たる
“しみ”の重心位置における輝度レベルを求めると、比
較的高いものとなり、黒色異物との輝度の差が大きくな
り、黒色異物の検出精度がより一層高くなる。
B.請求項2にかかる異物検出方法 次に、この発明の請求項2に対応する他の実施例につい
て第5図を参照しつつ説明する。本実施例においては、
先の実施例と同様にして、フィルタ1の一部の濃淡画像
データを画像メモリ7に記録する(第1の工程:ステッ
プS1)。そして、画像メモリ7から濃淡画像データを読
み出し、所定のしきい値Th0に基づき2値化処理を行っ
た(第2の工程:ステップS2)後、その2値化処理によ
り得られた2値画像に基づき各判別対象物Aiの横長L
i(第1の特徴量)を求め(第3の工程:ステップS
3)、さらにその2値画像から、各判別対象物Aiの形状
指標Fi(第3の特徴量)を求める(第8の工程:ステッ
プS8)。形状指標Fiとしては、例えば円形度,長辺と短
辺との比あるいはそれらに基づく適当な関数であっても
よい。要は、形状指標Fiとして、フィルタにより捕集さ
れる異物の一般的な形状特徴を示すものを求めればよ
い。なおこの実施例では、その一例として、円形度Pi
基づく適当な関数ΔPiを採用した(これについて後に詳
細に説明する)。
次に、先の実施例と同様に、2値画像から各判別対象物
Aiの重心位置(xi,yi)をそれぞれ求める(第4図の工
程:ステップS4)。さらに、その重心位置(xi,yi)対
応する画素の輝度レベルBi(第2の特徴量)を濃淡画像
データから求める(第5の工程:ステップS5)。
その後、2値化しきい値Th0と、判別対象物Aiの横長Li
と、形状指標Fi(ΔPi)とからら判別しきい値Thi′を
演算する(第6の工程:ステップS6′)。判別しきい値
Thi′についても、上記判別しきい値Thiと同様に、判別
に適した黒色異物の横長Liに対する関数関係になるよう
に決定しなければならず、通常経験的に決定される。例
えば次式にしたがって適当な判別しきい値Thi′を決定
することができる。
Thi′=(Th0−K1)exp(−K2Li)+K3Fi+K4 ……
(6) ただし、K1,K2,K3,K4は定数である。
次に、判別対象物Aiごとに、判別しきい値Thi′と輝度
レベルBiを大小比較して、判別対象物Ai黒色異物である
か否かを判別する。
上記のように、判別しきい値Thiを決定するにあたり、
判別対象物Aiの横長Liのみならず、判別対象物Aiの形状
指標Fiをも考慮しているために、異物(判別対象物)Ai
の大きさおよび形状に応じた適当な判別しきい値Thi
定めることができ、先の実施例に比べより精度良く黒色
異物の抽出を行うことができる。
例えば、第6図に示す所定の横長Li,輝度レベルBiをそ
れぞれ有する6つの異物(判別対象物)Ai(i=1,2,3,
4,5,6)を先の実施例により黒色異物の抽出を行うと、
第3表に示す結果が得られた。
すなわち、上記のようにしてしきい値Th0(=92)を求
め、そのしきい値Th0で2値化処理して得られた2値画
像から各異物(判別対象物)Aiの横長Liを求め、その値
Liを次式に代入して各異物(判別対象物)Aiの判別しき
い値Thiを求めた。
Thi=92exp(−0.025Li) ……(7) なお、第6図の1点鎖線は上記判別しきい値Thiに関す
る関数関係を示している。そして、各異物(判別対象
物)Aiごとに、その判別しきい値Thi輝度レベルBiとを
大小比較して、各異物(判別対象物)Aiをそれぞれ
“黒",“着色",“着色",“黒",“着色",“黒”と判別し
た(第7の工程)。したがって、目視判別により得られ
た結果と比較すると、第2番目の異物(判別対象物)A2
が本来目視判別により“黒”と判別されているにもかか
わらず、“着色”と判別されてしまう。
これに対して、この実施例により黒色異物の検出を行っ
た場合には、第4表に示すように、目視判別の結果と自
動判別の結果とが完全に一致して、正確な黒色異物の抽
出が実行された。
すなわち、この実施例にかかる異物検出方法によれば、
先の実施例と同様にして、各異物(判別対象物)Aiの横
長Li求めた(第3の工程:ステップS3)後、2値画像か
ら各異物(判別対象物)Aiの形状指標Fiを求めた(第8
の工程:ステップ8)。ここでは、形状指標Fiとして、
円形度Piに関する関数ΔPiを採用した。すなわち、2値
画像から各判別対象物Ai領域の画素数等に基づきその面
積Aおよび周囲長lを求めた後、それらの値を次式 Pi=4πA/l2 ……(8) に代入することにより、円形度Piを求め、さらにに次式
にしたがって各異物(判別対象物)Aiの値ΔPiを求め
た。
ΔPi=80(P−Pi)/P (Pi<Pの場合) ΔPi=0 (Pi≧Pの場合) ただし、Pは平均円形度である。
なお、これらの結果は、第4表の“円形度”および“Δ
Pi"の欄にそれぞれ示されている。
次に、先の実施例と同様にして、各異物(判別対象物)
Ai輝度レベルBiを求めた(第5の工程:ステップS5)。
それに続いて、上記のようにして求めた値ΔPiと横長Li
とを次式に代入して、各判別しきい値Thi′をそれぞれ
演算した(第6の工程:ステップS6′)。
Thi′=92exp(−0.025Li)+ΔPi ……(9) なお、この(8)式は、経験的に定数K1ないしK4を適当
に定め(K1=K4=0,K2=0.025,K3=−1)、形状指標Fi
として値ΔPiを採用したものである。
そして、上記のようにして求めた判別しきい値Thi′と
輝度レベルBiとを大小比較して、各異物(判別対象物)
Aiをそれぞれ第4表に示すように判別した(第7の工
程:ステップS7′)。
以上のように、各異物(判別対象物)Aiの横長Li(第1
の特徴量)のみならず、形状指標Fi(=ΔPi)を考慮し
て、各異物(判別対象物)Aiの形状に応じた判別しきい
値Thi′を決定することができ、黒色異物が針状であっ
たり、特殊な形状であっても精度良く黒色異物のみを抽
出することができる。
なお、上記実施例では被検査体の一例としてフィルタを
取り上げ説明したが、この発明はこれ以外にプラスチッ
クシート中や液体中の異物検出にも適用でき、さらに電
子部品やプリント基板上に設けられているマークや小さ
な文字の認識などにも利用できる。
また、上記実施例では異物(判別対象物)を透過照明法
により撮像したが、反射照明法により撮像してもよいこ
とは言うまでもなく、また、その反射光をカラーカメラ
で撮像し、その画像データに基づいて異物の抽出を行っ
てもよい。
(発明の効果) 以上のように、請求項1の発明によれば、2値画像デー
タに基づいて判別対象物の大きさに関連した第1の特徴
量を求めた後、その第1の特徴量を考慮に入れて輝度に
関連した第1の判別しきい値を決定し、その第1の判別
しきい値に基づいてその判別対象物が所定の異物である
か否かを判別するようにしているため、判別対象物の大
きさが変化した場合でも、第1の判別しきい値を自動的
にその大きさに応じた適切な値に設定して、所定の異物
のみを精度良く抽出することができる。
また、請求項2の発明によれば、さらに判別対象物の形
状に関連した第3の特徴量を求め、上記第1の特徴量と
その第3の特徴量とを考慮に入れて輝度に関連した第2
の判別しきい値を決定し、その第2の判別しきい値に基
づいてその判別対象物が所定の異物であるか否かを判別
するようにしているため、上記効果に加え、判別対象物
の形状が変化した場合でも、第2の判別しきい値を自動
的にその形状に応じた適切な値に設定して、所定の異物
のみをより精度良く抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の請求項1に対応する一実施例を示す
フローチャート、第2図は黒色異物の寸法と黒色異物の
輝度レベルとの関係を示す図、第3図は上記一実施例を
適用可能な異物検出装置の概略構成図、第4図は上記一
実施例を説明するための説明図、第5図はこの発明の請
求項2に対応する他の実施例を示すフローチャート、第
6図は上記他の実施例を説明するための説明図である。 1……フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 H04N 7/18 K

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査体の判別対象物の画像を撮像し、そ
    の画像データに基づいて前記判別対象物が所定の異物で
    あるか否かを判別する異物検出方法であって、 前記判別対象物の濃淡画像データを画像メモリに格納す
    る第1の工程と、 前記濃淡画像データを前記画像メモリから読出し、所定
    のしきい値で2値化処理する第2の工程と、 前記2値化処理により得られる2値画像データに基づい
    て、前記判別対象物の大きさに関連した第1の特徴量を
    求める第3の工程と、 前記2値画像データに基づいて前記判別対象物の位置を
    求める第4の工程と、 前記第4の工程において求められた位置における前記判
    別対象物の輝度に関連した第2の特徴量を前記濃淡画像
    データから求める第5の工程と、 前記しきい値と前記第1の特徴量から輝度に関連した第
    1の判別しきい値を求める第6の工程と、 前記第1の判別しきい値と前記第2の特徴量とを大小比
    較して、前記判別対象物が所定の異物であるか否かを判
    別する第7の工程とを含むことを特徴とする異物検出方
    法。
  2. 【請求項2】前記2値画像データに基づいて、前記判別
    対象物の形状に関連した第3の特徴量を求める第8の工
    程をさらに含み、前記第6の工程において、前記第1の
    判別しきい値の代わりに、前記しきい値,前記第1およ
    び第3の特徴量から輝度に関連した第2の判別しきい値
    を求めるとともに、前記第7の工程において、前記第1
    の判別しきい値と前記第2の特徴量とを大小比較する代
    わりに、前記第2の判別しきい値と前記第2の特徴量と
    を大小比較して、前記判別対象物が所定の異物であるか
    否かを判別する請求項1記載の異物検出方法。
  3. 【請求項3】前記第1の判別しきい値が、前記第1の特
    徴量の増大にしたがって単調に減少する関数関係を有し
    ている請求項1記載の異物検出方法。
  4. 【請求項4】前記第1の特徴量が前記判別対象物の長径
    あるいは平均径である請求項1ないし請求項3記載異物
    検出方法。
  5. 【請求項5】前記第3の特徴量が前記判別対象物の円形
    度あるいは前記判別対象物の短辺と長辺との比に基づく
    関数関係を有している請求項2記載の異物検出方法。
  6. 【請求項6】前記第4の工程において求められる位置が
    前記判別対象物の重心位置であり、前記第2の特徴量が
    その重心位置における輝度レベル、その重心位置近傍に
    おける輝度レベルの平均値または前記判別対象物全体の
    平均輝度レベルである請求項1または請求項2記載の異
    物検出方法。
  7. 【請求項7】前記判別対象物を透過照明により撮像して
    前記濃淡画像データを得る請求項1または請求項2記載
    の異物検出方法。
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