JPH0781404A - 自動車のドア構造 - Google Patents

自動車のドア構造

Info

Publication number
JPH0781404A
JPH0781404A JP5225485A JP22548593A JPH0781404A JP H0781404 A JPH0781404 A JP H0781404A JP 5225485 A JP5225485 A JP 5225485A JP 22548593 A JP22548593 A JP 22548593A JP H0781404 A JPH0781404 A JP H0781404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
inner panel
door trim
trim
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5225485A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Morishita
健太郎 森下
Hiroshi Ohashi
宏 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5225485A priority Critical patent/JPH0781404A/ja
Publication of JPH0781404A publication Critical patent/JPH0781404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板厚を厚くすることなく、乗員の二次衝突時
のエネルギー吸収性能を向上させる。 【構成】 ドアトリム24の長手方向の後端部と中間部
とには、樹脂製のリブ28、30がドアトリム24と一
体に形成されている。このため、乗員の二次衝突時に
は、これらのリブ28、30が荷重受けポイントとなっ
て、図1二点鎖線図示の如くドアトリム24が撓む。こ
こで、長手方向の中間部にリブ30を設けたことにより
ドアトリム24の面剛性が向上されるので、リブ30を
設けない場合のドア構造に比し、乗員の二次衝突時のエ
ネルギー吸収性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗員がドアトリムに二
次衝突した際に、乗員を保護するための自動車のドア構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドア、例えばフロントドアのア
ウタパネルへの所定の荷重作用時に乗員がフロントドア
の内側面に当接する所謂乗員の二次衝突時の乗員保護性
能を向上させるべく、従来から種々のドア構造が案出さ
れている(一例として、実開昭64−44215号公報
参照)。以下、この公報に開示された構造について簡単
に説明する。
【0003】図8及び図9に示されるように、金属材料
によって形成されたドアアウタパネル100と、このド
アアウタパネル100の内側に配設され長繊維ガラス強
化樹脂によって形成されたドアインナパネル102と、
によって内部中空のドア本体104が形成されている。
【0004】上述したドアインナパネル102の上部に
は車両室内側へ膨出された断面略円弧形の第1の衝突エ
ネルギー吸収部106が設けられており、更にドアイン
ナパネル102の下部にも車両室内側へ膨出された断面
略円弧形の第2の衝突エネルギー吸収部108が設けら
れている。この内、第1の衝突エネルギー吸収部106
が着座状態の乗員の肩部に対応しており、第2の衝突エ
ネルギー吸収部108が着座状態の乗員の腰部に対応し
ている。
【0005】上記構成によれば、第1の衝突エネルギー
吸収部106及び第2の衝突エネルギー吸収部108が
弾性変形することによって、乗員の二次衝突時のエネル
ギーが吸収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
報に開示された構造による場合、乗員の二次衝突時にお
ける荷重の受けポイント(荷重支持点)がドアインナパ
ネル102の前後端であり、乗員が当接する部位から離
れた位置にある。このため、乗員がドアインナパネル1
02の第1の衝突エネルギー吸収部106及び第2の衝
突エネルギー吸収部108に当接した場合の変形モード
が、これらの各前後端を支持点とし、中間部がドアアウ
タパネル100側へ最も撓むモードとなる。つまり、こ
れらのエネルギー吸収部106、108の長手方向中間
部での変形量が大きくなる。このため、乗員の二次衝突
時の支持荷重(エネルギー吸収量)が低くなる。なお、
この構造において、乗員の二次衝突時の支持荷重を高め
るためには、ドアインナパネル102の板厚を厚くしな
ければならず、重量増加という別の問題点が生じてしま
う。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、板厚を厚くす
ることなく、乗員の二次衝突時のエネルギー吸収性能を
向上させることができる自動車のドア構造を得ることが
目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る自動車のドア構造は、ドア閉止状態で車室外側に位
置するドアアウタパネルと車室内側に位置するドアイン
ナパネルとによって内部中空に形成されるドア本体と、
このドア本体におけるドアインナパネルの車室内側にこ
のドアインナパネルに離間してかつドア前後方向を長手
方向として配置され、少なくとも長手方向の前端部及び
長手方向の後端部にてドアインナパネルに取り付けられ
るドアトリムと、このドアトリムの長手方向の中間部と
ドアインナパネルのドア前後方向の中間部との間に配置
され、ドアトリムの車室内側面への荷重作用時にこの荷
重を支持する荷重支持部と、を有することを特徴として
いる。
【0009】請求項2記載の本発明に係る自動車のドア
構造は、請求項1記載の本発明において、前記ドアアウ
タパネルの車室内側面に、車室内側へ突出する第1の突
部を備えたドアアウタリインホースメントを配置し、前
記ドアインナパネルの車室外側面に、車室外側へ突出し
かつ第1の突部と対向する第2の突部を備えたドアイン
ナリインホースメントを配置し、前記荷重支持部を含む
ドア厚み方向線上に、第1の突部及び第2の突部を配置
した、ことを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、乗員がドアト
リムの車室内側面に二次衝突した場合、乗員の肩部等は
ドアトリムの長手方向の中間部と長手方向の後端部との
間に当接する。
【0011】ここで、本発明では、ドアトリムの長手方
向の中間部とドアインナパネルのドア前後方向の中間部
との間に荷重支持部が配置されているため、乗員の肩部
等が当接した際の荷重はこの荷重支持部とドアトリムの
長手方向の後端部(ドアトリムのドアインナパネルへの
車体後方側の取付点)とに作用する。つまり、この荷重
支持部がバルクヘッドとしての機能を発揮することによ
り、荷重支持部とドアトリムの長手方向の後端部とが、
乗員の二次衝突時の荷重受けポイントとなる。従って、
従来ではドアトリムがその長手方向の前端部と長手方向
の後端部とを荷重受けポイントとして長手方向の中間部
がドアインナパネル側へ大きく撓む変形モードであった
が、本発明では荷重支持部とドアトリムの長手方向の後
端部とを荷重受けポイントとしてこれらの中間部がドア
インナパネル側へ撓む変形モードとなる。
【0012】そして、本発明では、荷重支持部をドアト
リムの長手方向の中間部とドアインナパネルのドア前後
方向の中間部との間に配置したので、荷重支持部が無い
ドア構造の場合よりも、ドアトリムの面剛性が高くな
る。このことから、本発明のドアトリムが従来のドアト
リムと同じ変形量だけ変形したならば、従来のドアトリ
ムよりも本発明のドアトリムの方がエネルギー吸収量が
大きくなる。従って、乗員が二次衝突した際のエネルギ
ー吸収性能を向上させることができる。別言すれば、本
発明のドアトリム及び従来のドアトリムに同じ荷重が作
用したのであれば、従来のドアトリムよりも本発明のド
アトリムの方がドアトリムの変形量が小さくなる。ま
た、このようにエネルギー吸収性能が向上されるので、
ドアトリムの板厚を厚くする必要もない。
【0013】請求項2記載の本発明によれば、ドアアウ
タリインホースメントが備える第1の突部は車室内側へ
突出し、ドアインナリインホースメントが備える第2の
突部は車室外側へ突出し、これらの第1の突部と第2の
突部とが互いに対向しているため、車室外側からドアア
ウタパネルに所定の荷重が作用した場合、第1の突部と
第2の突部とが直接的に当接し或いは間にウインドレギ
ュレータ等の部品を介在させて間接的に当接する。この
ため、これらの第1の突部と第2の突部とが荷重支持点
となる。従って、ドアアウタパネルが車室内側へ大きく
変形するのを防止することができ、これによりドアアウ
タパネルとドアインナパネルとの間の空間を確保するこ
とができる。このため、ドアインナパネルがドアアウタ
パネルに押圧されてドアトリム側へ変形するのを防止す
ることができ、これによりドアインナパネルとドアトリ
ムとの間の空間を確保することができる。
【0014】そして、本発明では、これらの第1の突部
及び第2の突部を前記荷重支持部を含むドア厚み方向線
上に配置したので、請求項1記載の作用が損なわれるこ
となく確実に得られる。すなわち、乗員の二次衝突時、
前述した如くドアトリムは荷重支持部と長手方向の後端
部とを荷重受けポイントとしてこれらの中間部がドアイ
ンナパネル側へ撓むが、このとき一次衝突時にドアイン
ナパネルがドアアウタパネルに押圧されて既にドアトリ
ム側へ変形していた場合には、ドアトリムの前記中間部
の撓み量が制限されてしまう。しかしながら、本発明に
よれば、第1の突部及び第2の突部によってドアインナ
パネルがドアトリム側へ変形することが防止されるた
め、ドアトリムの前記中間部はドアインナパネル側へ確
実に撓むことができる。よって、請求項1記載の作用が
損なわれることを防止することができ、乗員の二次衝突
時のエネルギー吸収性能がより一層向上される。
【0015】
【実施例】
〔第1実施例〕以下、図1〜図6を用いて、第1実施例
について説明する。なお、この第1実施例が、請求項1
記載の本発明の一実施例に相当する。また、これらの図
において、適宜示される矢印FRは車両前方側を示し、
矢印UPは車両上方側を示し、矢印INは車両室内側を
示している。
【0016】図3には、シート10に着座した乗員とフ
ロントドア12との位置関係が示されており、図1はそ
の1−1線断面図であり、図2はその2−2線断面図で
ある。
【0017】図1及び図2に示されるように、フロント
ドア12は、車室外側に配置されるドアアウタパネル1
4と、車室内側に配置されるドアインナパネル16と、
を備えており、ドアアウタパネル14の下端部とドアイ
ンナパネル16の下端部とはヘミング加工によって結合
されている。なお、ドアアウタパネル14の上端部とド
アインナパネル16の上端部とはドアガラス18を昇降
させるべく所定距離だけ離間されている。また、ドアア
ウタパネル14の上部車室内側にはドアアウタリインホ
ースメント20が固着されている。これにより、ドアア
ウタパネル14の上部とドアアウタリインホースメント
20とによって閉断面が形成されている。同様に、ドア
インナパネル16の上部は車室内側に突出されており、
その車室外側面にはドアインナリインホースメント22
が固着されている。これにより、ドアインナパネル16
の上部とドアインナリインホースメント22とによって
閉断面が形成されている。
【0018】上述したドアインナパネル16の車室内側
面には、ドアインナパネル16に離間して樹脂製のドア
トリム24が取り付けられている。図4(A)に示され
るように、ドアトリム24はドア前後方向を長手方向と
する矩形平板状に形成されている。また、ドアトリム2
4の上部は車室内側へ断面略コ字形に屈曲されている。
さらに、ドアトリム24の幅方向(ドア上下方向)中間
部には、車室内側へ断面略コ字形に屈曲されたアームレ
スト26が形成されている。なお、ドアトリム24は、
上辺を除く三辺(下端縁、前側端縁、後側端縁)にて、
クリップを使ってドアインナパネル16に固定されてい
る。また、ドアトリム24の上端部(上辺)は、ドアイ
ンナパネル16の上端部とドアインナリインホースメン
ト22の上端部との結合部を回り込んでいる。
【0019】さて、上述したドアトリム24の上部裏面
には、一対のリブ28、30がドアトリム24と一体に
形成されている。これらのリブ28、30は、いずれも
正面視で(車両前方側から見て)半円形状とされてい
る。
【0020】各リブ28、30の配置位置を具体的に説
明すると、ドアトリム24の上部の後端部裏面に一方の
リブ28が設けられており、ドアトリム24の上部の長
手方向の中間部裏面に他方のリブ30が設けられてい
る。更に言及すれば、長手方向の中間部に配置されたリ
ブ30は、着座状態の乗員の上体(肩部及び腰部)より
も若干ドア前方側に位置している。つまり、後端部に配
置されたリブ28と長手方向の中間部に配置されたリブ
30との間の範囲が乗員の上体(肩部及び腰部)に対向
しており、乗員の二次衝突時にはこの範囲に乗員の上体
(特に肩部)がドアトリム24に当接することになる。
なお付言すれば、前後アジャスタ機能を有するシートに
おいては、シートを最前端位置にした場合の乗員の上体
(肩部及び腰部)よりも若干ドア前方側にリブ30が位
置されている。
【0021】図1に示されるように、リブ28、30は
共にドアインナパネル16の車室内側面(一般面)に対
して垂直に配置されている。なお、後端部に配置された
リブ28の先端部はドアインナパネル16の車室内側面
に接しているが、長手方向の中間部に配置されたリブ3
0の先端部はドアインナパネル16の車室内側面から若
干離間している(図4(B)に拡大して図示)。
【0022】以下に、本実施例の作用を説明する。フロ
ントドア12のドアアウタパネル14の車室外側面に所
定の荷重が作用すると(一次衝突)、シート10に着座
している乗員はそのときの慣性力でドアトリム24側へ
移動し、ドアトリム24の後端部から長手方向の中間部
にかけての部分に当接する(所謂乗員の二次衝突)。
【0023】この場合、ドアトリム24の長手方向の中
間部に設けられたリブ30の先端部がドアインナパネル
16の車室内側面に当接し底付き状態となる。これによ
り、ドアトリム24は、後端部に配置されたリブ28と
長手方向の中間部に配置されたリブ30とが荷重受けポ
イントとなって、このときの荷重を支持する。このた
め、ドアトリム24は、後端部に配置されたリブ28と
長手方向の中間部に配置されたリブ30との間が撓み
(図1の二点鎖線図示状態)、これにより乗員の二次衝
突時のエネルギーが吸収される。
【0024】ここで、ドアトリム24の長手方向の中間
部にリブ30を設けたことにより、このリブ30がドア
トリム24のバルクヘッドとして機能する。このため、
ドアトリム24の後端部から長手方向の中間部にかけて
の部分の面剛性は、リブ30を設けない場合よりも高く
なっている。従って、ドアトリム24の後端部から長手
方向の中間部にかけての部分が撓むことによるエネルギ
ー吸収度合いが、従来よりも高くなる。
【0025】このように本実施例では、ドアトリム24
の長手方向の中間部にリブ30を形成することで、ドア
トリム24の長手方向の後端部と長手方向の中間部とを
乗員の二次衝突時の荷重受けポイントとしたので、ドア
トリム24の面剛性を向上させることができる。そし
て、剛性が高められたドアトリム24を撓ませることで
乗員の二次衝突時のエネルギーを吸収するので、乗員の
二次衝突時のエネルギー吸収性能を向上させることがで
きる。しかも、リブ30を形成することによりドアトリ
ム24の面剛性を向上させる構成であるため、面剛性向
上のためドアトリムの板厚を厚くする必要もない。従っ
て、ドアトリム24の重量が大幅に増加するという不具
合も生じない。
【0026】さらに、本実施例では、ドアトリム24の
車室外側面とドアインナパネル16の車室内側面との間
の空間に、ドアトリム24の長手方向に延びるエネルギ
ー吸収部材(EA材)を配設する構成に比し、ドアトリ
ム24のエネルギー吸収性能が良いというメリットもあ
る。すなわち、エネルギー吸収部材を配設する場合に
は、エネルギー吸収部材が弾性変形する過程で、ある程
度のエネルギー吸収効果が得られるが、エネルギー吸収
部材の弾性変形が進み底付き状態となると、それ以降は
エネルギー吸収効果が得られない。つまり、それ以上、
ドアトリム24が撓むことはできない。しかし、本実施
例では、ドアトリム24の車室外側面とドアインナパネ
ル16の車室内側面との間の空間がエネルギー吸収部材
等によって狭められることはないので、この空間のすべ
てがドアトリム24のエネルギー吸収用の空間となる。
従って、本実施例による場合は、前述したリブ30を設
けたことによる効果と相まって、エネルギー吸収性能を
より一層向上させることができる。
【0027】また、本実施例では、樹脂製のリブ28、
30をドアトリム24に一体に形成する構成であるた
め、乗員の二次衝突時の荷重が所定値以上である場合に
は、リブ28、30自体が塑性変形してこのときのエネ
ルギーを一部吸収するというメリットもある。
【0028】なお、本実施例では、樹脂製のリブ28、
30をドアトリム24に一体に形成する構成を例にして
説明したが、これに限らず、リブ28、30に相当する
荷重支持部を別体でドアトリム24等に取り付ける構成
であってもよい。
【0029】例えば、図5(A)、(B)に示される構
造では、前述した後端部に形成されたリブ28と同一位
置に、銅板製のリブ32がビス34によってドアトリム
24の上部裏面に取り付けられている。一方、長手方向
の中間部に形成されたリブ30と同一位置には、樹脂製
のリブ36が同じくビス38によってドアトリム24の
上部裏面に取り付けられている。この構成によっても、
前述した実施例と同様の効果が得られる。
【0030】また例えば、図6(A)、(B)に示され
る構造では、前述した実施例や図5の変形例と異なり、
リブ28、30やリブ34、38に相当する断面ハット
形状のブラケット40、42が、ドアインナパネル16
の上部の車室内側面にスポット溶接により固着されてい
る。この変形例においては、乗員の二次衝突時、ドアト
リム24がリブ30に相当するブラケット42の突出側
端面に当接することによって、このときの荷重を支持す
る。従って、この構成によっても、前述した実施例と同
様の効果が得られる。なお、このブラケット40、42
を用いた例による場合、乗員の二次衝突時の荷重が所定
値以上の場合にリブ28、30自体が塑性変形してエネ
ルギー吸収に寄与するという効果は、ブラケット40、
42の突出側端部が潰れることによって同等に得られ
る。 〔第2実施例〕次に、図7を用いて、第2実施例につい
て説明する。なお、この第2実施例が、請求項2記載の
本発明の一実施例に相当する。また、第1実施例と同一
構成部分には同一番号を付してその説明を省略する。
【0031】図7に示されるように、この実施例では、
ドアアウタリインホースメント20の長手方向の中間部
の車室内側面に断面ハット形状のブラケット44がスポ
ット溶接により固着されている。同様に、ドアインナリ
インホースメント22の長手方向の中間部の車室外側面
にも、断面ハット形状のブラケット46がスポット溶接
により固着されている。従って、これらのブラケット4
4、46は、互いに対向している。そして、これらのブ
ラケット44、46の中心線上に前述したドアトリム2
4の長手方向の中間部のリブ30が配置されている。別
の表現をすれば、リブ30を含むドア厚み方向線上にブ
ラケット44、46が配置されており、従って車両側方
から見た場合(図7紙面上では乗員側から見た場合)に
はこれらのリブ30及びブラケットは44、46は重合
する。
【0032】上記構成による場合、ドアアウタパネル1
4の車室外側面に所定の荷重が作用した場合(一次衝
突)、ドアアウタパネル14がドアインナパネル16側
へ変形するが、この際、ドアアウタリインホースメント
20側のブラケット44がドアインナリインホースメン
ト22側のブラケット46に図7では図示を省略したウ
インドレギュレータ等の部品を間に挟んだ状態で当接
し、この部分が荷重支持点の一つとなる。これにより、
前述したリブ30を設けた場合と同様の理屈でドアアウ
タリインホースメント20の剛性が高くなる。このた
め、ドアアウタパネル14のドアインナパネル16側へ
の変形量が抑えられる。従って、ドアアウタリインホー
スメント20とドアインナリインホースメント22との
間の空間、ひいてはドアアウタパネル14とドアインナ
パネル16との間の空間を確保することができ、ドアア
ウタパネル14の変形がドアインナパネル16にまで及
ぶのを防止することができる。これにより、一次衝突に
続いて起こる乗員の二次衝突時の第1実施例で説明した
作用が確実に得られる。
【0033】すなわち、ドアアウタパネル14の変形が
ドアインナパネル16にまで及んだ場合には、ドアイン
ナパネル16の車室内側面とドアトリム24の車室外側
面との間の空間が狭められてしまうので、ドアトリム2
4の弾性変形可能な空間が減少してしまう(エネルギー
を吸収するために有効なドアトリム24の弾性変形スト
ロークが減少してしまう)が、本実施例ではブラケット
44、46をドアアウタリインホースメント20、ドア
インナリインホースメント22に設けたので、ドアイン
ナパネル16の車室内側面とドアトリム24の車室外側
面との間の空間がドアインナパネル16の変形によって
狭められることを防止することができる。このため、リ
ブを設けたことによるドアトリム24のエネルギー吸収
効果をより確実に得ることができる。
【0034】なお、第1実施例及び第2実施例では、い
ずれもドアトリム24の長手方向の中間部のみならず、
後端部にもリブ28(或いはリブ32、ブラケット4
0)を設けたが、乗員の二次衝突時にドアトリム24の
後端部に作用する荷重を確実に支持できる構成になって
いるならば後端部におけるリブ28等は省略しても差し
支えない。
【0035】また、第1実施例及び第2実施例では、い
ずれもフロントドア12を対象として本発明を適用した
が、これに限らず、4ドア車のリヤドアを対象として本
発明を適用してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る自動車のドア構造は、ドアトリムの長手方向の
中間部とドアインナパネルのドア前後方向の中間部との
間に配置され、ドアトリムの車室内側面への荷重作用時
にこの荷重を支持する荷重支持部を有するので、板厚を
厚くすることなく、乗員の二次衝突時のエネルギー吸収
性能を向上させることができるという優れた効果を有す
る。
【0037】また、請求項2記載の本発明に係る自動車
のドア構造は、請求項1記載の本発明において、ドアア
ウタパネルの車室内側面に、車室内側へ突出する第1の
突部を備えたドアアウタリインホースメントを配置し、
ドアインナパネルの車室外側面に、車室外側へ突出しか
つ第1の突部と対向する第2の突部を備えたドアインナ
リインホースメントを配置し、前記荷重支持部を含むド
ア厚み方向線上に、第1の突部及び第2の突部を配置し
たので、乗員の二次衝突時のエネルギー吸収性能をより
一層向上させることができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る自動車のドア構造を示す図3
の1−1線断面図である。
【図2】同じく、第1実施例に係る自動車のドア構造を
示す図3の2−2線断面図である。
【図3】フロントドアと乗員との位置関係を示す概略側
面図である。
【図4】図1に示される樹脂製のリブが一体形成された
ドアトリムを示しており、図4(A)はドアトリムの斜
視図、図4(B)は図4(A)の4(B)−4(B)線
断面図である。
【図5】図4に示されるリブの一つ目の変形例に係り、
図5(A)は図4(A)に対応する斜視図、図5(B)
は図5(A)の5(B)−5(B)線断面図である。
【図6】図4に示されるリブの二つ目の変形例に係り、
図6(A)は図4(A)に対応する斜視図、図6(B)
は図6(A)の6(B)−6(B)線断面図である。
【図7】第2実施例に係る自動車のドア構造を示す図1
に対応する断面図である。
【図8】従来例を示すフロントドアの斜視図である。
【図9】図8に示されるフロントドアにおけるドア本体
の縦断面図である。
【符号の説明】
12 フロントドア 14 ドアアウタパネル(ドア本体) 16 ドアインナパネル(ドア本体) 20 ドアアウタリインホースメント 22 ドアインナリインホースメント 24 ドアトリム 30 リブ(荷重支持部) 36 リブ(荷重支持部) 42 ブラケット(荷重支持部) 44 ブラケット(第1の突部) 46 ブラケット(第2の突部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア閉止状態で車室外側に位置するドア
    アウタパネルと車室内側に位置するドアインナパネルと
    によって内部中空に形成されるドア本体と、 このドア本体におけるドアインナパネルの車室内側にこ
    のドアインナパネルに離間してかつドア前後方向を長手
    方向として配置され、少なくとも長手方向の前端部及び
    長手方向の後端部にてドアインナパネルに取り付けられ
    るドアトリムと、 このドアトリムの長手方向の中間部とドアインナパネル
    のドア前後方向の中間部との間に配置され、ドアトリム
    の車室内側面への荷重作用時にこの荷重を支持する荷重
    支持部と、 を有することを特徴とする自動車のドア構造。
  2. 【請求項2】 前記ドアアウタパネルの車室内側面に、
    車室内側へ突出する第1の突部を備えたドアアウタリイ
    ンホースメントを配置し、 前記ドアインナパネルの車室外側面に、車室外側へ突出
    しかつ第1の突部と対向する第2の突部を備えたドアイ
    ンナリインホースメントを配置し、 前記荷重支持部を含むドア厚み方向線上に、第1の突部
    及び第2の突部を配置した、 ことを特徴とする請求項1記載の自動車のドア構造。
JP5225485A 1993-09-10 1993-09-10 自動車のドア構造 Pending JPH0781404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5225485A JPH0781404A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 自動車のドア構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5225485A JPH0781404A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 自動車のドア構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0781404A true JPH0781404A (ja) 1995-03-28

Family

ID=16830070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5225485A Pending JPH0781404A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 自動車のドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0781404A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7744146B2 (en) 2007-12-14 2010-06-29 Hyundai Motor Company Reinforcement structure for upper portion of vehicle door
JP2013121802A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Toyota Motor Corp 自動車用ドアトリムの取付構造
JP2016094127A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 三菱自動車工業株式会社 車両の乗員保護構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7744146B2 (en) 2007-12-14 2010-06-29 Hyundai Motor Company Reinforcement structure for upper portion of vehicle door
JP2013121802A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Toyota Motor Corp 自動車用ドアトリムの取付構造
JP2016094127A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 三菱自動車工業株式会社 車両の乗員保護構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3521452B2 (ja) 自動車のドア構造
US5749600A (en) Door trim energy absorbing structure
JP3607982B2 (ja) 車体上方構造
JPH10310006A (ja) バンパリインフォースメント構造
JPH0725236A (ja) 車両のドア構造
JP3653807B2 (ja) 自動車用サイドシル補強構造
JP4233506B2 (ja) 自動車のインストルメントパネル取付装置
JP2001145538A (ja) シートバックフレーム構造
JP3109427B2 (ja) 自動車の車体上部構造
JPH0781404A (ja) 自動車のドア構造
JP3646583B2 (ja) フロントサイドメンバ構造
US5722715A (en) Energy absorbing automotive vehicle body structure
JPH0740744A (ja) サイドドア構造
KR100339221B1 (ko) 자동차의 차체보강구조
JP4538303B2 (ja) ニーガード部材
JP3478136B2 (ja) 乗員の脚部保護構造
JP2002308144A (ja) 車体骨格構造および車体の衝撃吸収方法
KR100487670B1 (ko) 차량용 센터필라의 보강패널
JP3376798B2 (ja) 自動車用上部車体構造
JP2001130450A (ja) 自動車の車体前部構造
CN113302070A (zh) 汽车车门
JP3125558B2 (ja) 車体側部のエネルギー吸収構造
JP2579428Y2 (ja) 車両のシート構造
JP2005112191A (ja) 車両用ドア構造
KR200152943Y1 (ko) 자동차 도어의 보강구조