JPH0781309A - 高性能空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
高性能空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH0781309A JPH0781309A JP5231923A JP23192393A JPH0781309A JP H0781309 A JPH0781309 A JP H0781309A JP 5231923 A JP5231923 A JP 5231923A JP 23192393 A JP23192393 A JP 23192393A JP H0781309 A JPH0781309 A JP H0781309A
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- Japan
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- tire
- bead
- carcass
- pneumatic radial
- performance pneumatic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 乗り心地と、コーナリング時の剛性感及びハ
ンドルレスポンスとを両立させる。 【構成】 低内圧の自立姿勢下に、ショルダー部付近に
タイヤ周方向に延びる窪み部32を設け、対応するカー
カスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく円弧状とす
る。数1で表される撚り係数が0.1〜0.5のカーカ
スと、ビードサポーター38とビードトウ補強ゴムスト
ックとの少なくとも一つを設ける。 【数1】 (N:繊維10cm当たりの撚り数、D:繊維の総デニ
ール、ρ:繊維の比重)内圧充填により窪み部32付近
が膨出し、ベルト層22の端部22A付近でのタイヤ剛
性が増加し、タイヤ剛性分布が適正化されて乗り心地が
向上する。ビードサポーター38やビードトウ補強ゴム
ストックによってビード部36の倒れ込みが抑えられ、
限界時の剛性感及びハンドルレスポンスが向上する。
ンドルレスポンスとを両立させる。 【構成】 低内圧の自立姿勢下に、ショルダー部付近に
タイヤ周方向に延びる窪み部32を設け、対応するカー
カスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく円弧状とす
る。数1で表される撚り係数が0.1〜0.5のカーカ
スと、ビードサポーター38とビードトウ補強ゴムスト
ックとの少なくとも一つを設ける。 【数1】 (N:繊維10cm当たりの撚り数、D:繊維の総デニ
ール、ρ:繊維の比重)内圧充填により窪み部32付近
が膨出し、ベルト層22の端部22A付近でのタイヤ剛
性が増加し、タイヤ剛性分布が適正化されて乗り心地が
向上する。ビードサポーター38やビードトウ補強ゴム
ストックによってビード部36の倒れ込みが抑えられ、
限界時の剛性感及びハンドルレスポンスが向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高性能空気入りラジアル
タイヤに係り、横力を高いレベルで維持しつつ、特に、
乗り心地と、コーナリング時の剛性感及びステアリング
を切った瞬間のレスポンスとを両立させることを可能と
する高性能空気入りラジアルタイヤに関する。
タイヤに係り、横力を高いレベルで維持しつつ、特に、
乗り心地と、コーナリング時の剛性感及びステアリング
を切った瞬間のレスポンスとを両立させることを可能と
する高性能空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の高運性能化、高速化に伴い、高速
コーナリング時の高い横力(横G)に対応しうるタイヤ
の横力アップ、横方向剛性アップが求められている。
コーナリング時の高い横力(横G)に対応しうるタイヤ
の横力アップ、横方向剛性アップが求められている。
【0003】従来、上記問題に対してサイド部補強材を
用いて、横方向剛性アップを図ったタイヤが提案された
が、乗り心地の悪化を伴い、また横力はアップするもの
の、サイド部と踏面部の剛性のアンバランスによる限界
時の挙動の悪化を生じていた。
用いて、横方向剛性アップを図ったタイヤが提案された
が、乗り心地の悪化を伴い、また横力はアップするもの
の、サイド部と踏面部の剛性のアンバランスによる限界
時の挙動の悪化を生じていた。
【0004】一方、ショルダー部付近のタイヤ外表面に
窪み部を持つタイヤが提案され、これによって横力をア
ップしつつ乗り心地の向上をアップさせることが可能と
なったが、限界時の剛性感不足及びステアリングを切っ
た瞬間の応答遅という新たな問題を抱えていた。
窪み部を持つタイヤが提案され、これによって横力をア
ップしつつ乗り心地の向上をアップさせることが可能と
なったが、限界時の剛性感不足及びステアリングを切っ
た瞬間の応答遅という新たな問題を抱えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、横力を高いレベルで維持しつつ、特に、乗り心地
と、コーナリング時の剛性感及びステアリングを切った
瞬間のレスポンスとを両立させることのできる高性能空
気入りラジアルタイヤを提供することが目的である。
慮し、横力を高いレベルで維持しつつ、特に、乗り心地
と、コーナリング時の剛性感及びステアリングを切った
瞬間のレスポンスとを両立させることのできる高性能空
気入りラジアルタイヤを提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、左右のビード
コアに係止されてトロイド状に延びるカーカスと前記カ
ーカスのクラウン部に配置されるベルトとを備え、規定
リムに組み付けてわずかに空気圧を充填した自立姿勢下
に、ショルダー部付近のタイヤ外表面にタイヤ周方向に
延びる少なくとも1条の窪み部を設けると共に、これに
対応するカーカスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく
円弧状とする高性能空気入りラジアルタイヤにおいて、
数2で表される撚り係数が0.1〜0.5の範囲である
熱収縮性有機繊維を撚り合わせることによって構成され
たコードを有するカーカスと、ビード部に設けられ前記
規定リムのリムフランジとビード部外皮との隙間を埋め
る断面略三角形状を呈した硬ゴムよりなるビードサポー
ターと、前記ビードコアのタイヤ軸方向内側にあたるビ
ードトウ区域に配置されるビードトウ補強ゴムストック
と、の少なくとも1つを備えることを特徴とする。
コアに係止されてトロイド状に延びるカーカスと前記カ
ーカスのクラウン部に配置されるベルトとを備え、規定
リムに組み付けてわずかに空気圧を充填した自立姿勢下
に、ショルダー部付近のタイヤ外表面にタイヤ周方向に
延びる少なくとも1条の窪み部を設けると共に、これに
対応するカーカスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく
円弧状とする高性能空気入りラジアルタイヤにおいて、
数2で表される撚り係数が0.1〜0.5の範囲である
熱収縮性有機繊維を撚り合わせることによって構成され
たコードを有するカーカスと、ビード部に設けられ前記
規定リムのリムフランジとビード部外皮との隙間を埋め
る断面略三角形状を呈した硬ゴムよりなるビードサポー
ターと、前記ビードコアのタイヤ軸方向内側にあたるビ
ードトウ区域に配置されるビードトウ補強ゴムストック
と、の少なくとも1つを備えることを特徴とする。
【0007】
【数2】
【0008】ここで、Nは熱収縮性有機繊維の長さ10
cm当たりの撚り数、Dは熱収縮性有機繊維の総デニー
ル、ρは熱収縮性有機繊維の比重。
cm当たりの撚り数、Dは熱収縮性有機繊維の総デニー
ル、ρは熱収縮性有機繊維の比重。
【0009】
【作用】本発明の高性能空気入りラジアルタイヤによれ
ば、規定リムに組み付けてわずかに空気圧を充填した自
立姿勢下に、ショルダー部付近のタイヤ外表面にタイヤ
周方向に延びる少なくとも1条の窪み部を設け、これに
対応するカーカスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく
円弧状としたので、規定内圧の充填に伴って、窪み部を
含む部分がタイヤの外側方向へ特に大きく膨出し、カー
カスは、その窪み部のタイヤ半径方向の内外に隣接する
それぞれの部分、例えば、タイヤ最大幅部分及びショル
ダー部に対応する部分にかけて大きな張力を負担するこ
とになる。これによってタイヤ最大幅部分付近でのタイ
ヤ剛性及びベルトの端部付近でのタイヤ剛性が共に効果
的に増加され、併せて、ベルトの端部でのトレッドゴム
の動きも有効に抑制されることとなり、タイヤ剛性分布
が適正化される。この結果、コーナリングスピードを大
幅に向上させつつ、乗り心地を向上させることができ
る。
ば、規定リムに組み付けてわずかに空気圧を充填した自
立姿勢下に、ショルダー部付近のタイヤ外表面にタイヤ
周方向に延びる少なくとも1条の窪み部を設け、これに
対応するカーカスラインをタイヤ外側に曲率中心をおく
円弧状としたので、規定内圧の充填に伴って、窪み部を
含む部分がタイヤの外側方向へ特に大きく膨出し、カー
カスは、その窪み部のタイヤ半径方向の内外に隣接する
それぞれの部分、例えば、タイヤ最大幅部分及びショル
ダー部に対応する部分にかけて大きな張力を負担するこ
とになる。これによってタイヤ最大幅部分付近でのタイ
ヤ剛性及びベルトの端部付近でのタイヤ剛性が共に効果
的に増加され、併せて、ベルトの端部でのトレッドゴム
の動きも有効に抑制されることとなり、タイヤ剛性分布
が適正化される。この結果、コーナリングスピードを大
幅に向上させつつ、乗り心地を向上させることができ
る。
【0010】さらに、ビード部とリムフランジとの間の
略三角形状の隙間を、ビードサポーターによって実質的
に埋めれば、高速旋回時のビード部の倒れ込みを効果的
に抑えることができ、これによって、コーナリングスピ
ード向上による限界時の剛性不足感及びステアリング操
作に対する応答遅れを解消することができる。
略三角形状の隙間を、ビードサポーターによって実質的
に埋めれば、高速旋回時のビード部の倒れ込みを効果的
に抑えることができ、これによって、コーナリングスピ
ード向上による限界時の剛性不足感及びステアリング操
作に対する応答遅れを解消することができる。
【0011】また、ビード部36に、カーカスを挟んで
ビードコアのタイヤ半径方向内側にビードトウ補強ゴム
ストックを配置すれば、高速旋回時のビード部の倒れ込
みを効果的に抑えることができ、これによって、コーナ
リングスピード向上による限界時の剛性不足感及びステ
アリング操作に対する応答遅れを解消することができ
る。
ビードコアのタイヤ半径方向内側にビードトウ補強ゴム
ストックを配置すれば、高速旋回時のビード部の倒れ込
みを効果的に抑えることができ、これによって、コーナ
リングスピード向上による限界時の剛性不足感及びステ
アリング操作に対する応答遅れを解消することができ
る。
【0012】また、カーカスのコードの撚り係数を0.
1〜0.5とすれば、コードの曲げ剛性が高くなり、カ
ーカスによって形成されるタイヤケースのバネ定数を全
体的に均一に高くすることができる。即ち、横方向及び
縦方向のタイヤとしてのバネ定数を向上させることによ
りコーナリング時のタイヤ変形を抑え、限界時の剛性不
足感及びステアリング操作に対する応答遅れを解消する
ことができる。
1〜0.5とすれば、コードの曲げ剛性が高くなり、カ
ーカスによって形成されるタイヤケースのバネ定数を全
体的に均一に高くすることができる。即ち、横方向及び
縦方向のタイヤとしてのバネ定数を向上させることによ
りコーナリング時のタイヤ変形を抑え、限界時の剛性不
足感及びステアリング操作に対する応答遅れを解消する
ことができる。
【0013】なお、ビードトウ補強ゴムストック、ビー
ドサポーター及びコードの撚り係数を0.1〜0.5と
して低くしたカーカスは少なくとも1つあればそれらの
効果を充分発揮することができるが、必要に応じて各々
を自由に組み合わせて使用することもでき、複数個を組
み合わせることによって限界時の剛性感をさらに向上さ
せると共にステアリング操作に対する応答性をさらに高
めることもできる。
ドサポーター及びコードの撚り係数を0.1〜0.5と
して低くしたカーカスは少なくとも1つあればそれらの
効果を充分発揮することができるが、必要に応じて各々
を自由に組み合わせて使用することもでき、複数個を組
み合わせることによって限界時の剛性感をさらに向上さ
せると共にステアリング操作に対する応答性をさらに高
めることもできる。
【0014】
〔第1実施例〕本発明の高性能空気入りラジアルタイヤ
の第1実施例を図1乃至図4にしたがって説明する。
の第1実施例を図1乃至図4にしたがって説明する。
【0015】図1に示すように、高性能空気入りラジア
ルタイヤ10(タイヤサイズ255/40ZR17)
は、一対のビードコア12(図1では一方のみ図示)
と、一方のビードコア12から他方のビードコア12に
亘ってトロイド状に延びるカーカス層14とを有し、こ
のカーカス層14は少なくとも1枚のカースプライ、本
実施例ではカーカスプライ16及びカーカスプライ18
の2枚から構成されている。
ルタイヤ10(タイヤサイズ255/40ZR17)
は、一対のビードコア12(図1では一方のみ図示)
と、一方のビードコア12から他方のビードコア12に
亘ってトロイド状に延びるカーカス層14とを有し、こ
のカーカス層14は少なくとも1枚のカースプライ、本
実施例ではカーカスプライ16及びカーカスプライ18
の2枚から構成されている。
【0016】本実施例のビードコア12は、金属よりな
る芯線の回りを小径1本の金属線を実質上巻回して断面
丸型に形成したものである。このビードコア12は、ス
トランドビードコアに対して剛性が低く、また、均一に
力を負担することができる。このため、リム組み時のフ
ィット性が良好であり、組立て体としての均一性が得ら
れて、かつ車両旋回時の大変形時等による局所的な変形
がなく、タイヤの広範囲にわたって負担することができ
るため、旋回時の接地形状(特に接地圧)の変化を少な
くすることができ、タイヤの旋回性能を向上させること
ができる。なお、このビードコア12は、実質上円形断
面が好ましい。
る芯線の回りを小径1本の金属線を実質上巻回して断面
丸型に形成したものである。このビードコア12は、ス
トランドビードコアに対して剛性が低く、また、均一に
力を負担することができる。このため、リム組み時のフ
ィット性が良好であり、組立て体としての均一性が得ら
れて、かつ車両旋回時の大変形時等による局所的な変形
がなく、タイヤの広範囲にわたって負担することができ
るため、旋回時の接地形状(特に接地圧)の変化を少な
くすることができ、タイヤの旋回性能を向上させること
ができる。なお、このビードコア12は、実質上円形断
面が好ましい。
【0017】カーカスプライ16、18の端末部は、ビ
ードコア12の回りをタイヤ内側から周回してタイヤ半
径方向外側(矢印B方向側)に向かって折り返されてお
り、タイヤ内側のカーカスプライ16の折り返し端部1
6Aがタイヤ外側のカーカスプライ18の折り返し端部
18Aよりもタイヤ半径方向外側へ所定寸法離間して配
置されている。カーカスプライ16、18は、熱収縮性
有機繊維、例えばナイロン、ポリエステル等の繊維を複
数本撚り合わせた構造のコードを簾織りし、これをゴム
コーティングして形成したものであり、コード方向がラ
ジアル方向とされている。本実施例のコードは1260
d/2のナイロンコードであり、カーカスプライ16の
コード方向が赤道面に対して80°、カーカスプライ1
8のコード方向が赤道面に対して−80°で傾斜して、
互いに交差している。
ードコア12の回りをタイヤ内側から周回してタイヤ半
径方向外側(矢印B方向側)に向かって折り返されてお
り、タイヤ内側のカーカスプライ16の折り返し端部1
6Aがタイヤ外側のカーカスプライ18の折り返し端部
18Aよりもタイヤ半径方向外側へ所定寸法離間して配
置されている。カーカスプライ16、18は、熱収縮性
有機繊維、例えばナイロン、ポリエステル等の繊維を複
数本撚り合わせた構造のコードを簾織りし、これをゴム
コーティングして形成したものであり、コード方向がラ
ジアル方向とされている。本実施例のコードは1260
d/2のナイロンコードであり、カーカスプライ16の
コード方向が赤道面に対して80°、カーカスプライ1
8のコード方向が赤道面に対して−80°で傾斜して、
互いに交差している。
【0018】また、カーカスプライ16、18のコード
は、本実施例では以下の数3で表される撚り係数が0.
7に設定されている。
は、本実施例では以下の数3で表される撚り係数が0.
7に設定されている。
【0019】
【数3】
【0020】ここで、Nは熱収縮性有機繊維の長さ10
cm当たりの撚り数、Dは熱収縮性有機繊維の総デニー
ル、ρは熱収縮性有機繊維の比重である。
cm当たりの撚り数、Dは熱収縮性有機繊維の総デニー
ル、ρは熱収縮性有機繊維の比重である。
【0021】カーカス層14のタイヤ軸方向(矢印C方
向)外側には、サイドウォール部を形成するサイドゴム
層28が配設されている。また、カーカス層14の内側
にはインナーライナー17が配置されている。
向)外側には、サイドウォール部を形成するサイドゴム
層28が配設されている。また、カーカス層14の内側
にはインナーライナー17が配置されている。
【0022】カーカス層14のタイヤ半径方向外側に
は、トレッド部を形成するトレッドゴム層20がサイド
ゴム層28を跨ぐように配設されている。
は、トレッド部を形成するトレッドゴム層20がサイド
ゴム層28を跨ぐように配設されている。
【0023】トレッドゴム層20のゴム材は100°C
における硬度が50°(JIS規格硬度)以下であるこ
とが好ましい。また、トレッドゴム層20のゴムゲージ
は6mm以下であることが好ましい。本実施例の高性能空
気入りラジアルタイヤ10では、トレッドゴム層20の
ゴム材の100°Cにおける硬度が45°であり、トレ
ッドゴム層20のゴムゲージが6mmに設定されている。
における硬度が50°(JIS規格硬度)以下であるこ
とが好ましい。また、トレッドゴム層20のゴムゲージ
は6mm以下であることが好ましい。本実施例の高性能空
気入りラジアルタイヤ10では、トレッドゴム層20の
ゴム材の100°Cにおける硬度が45°であり、トレ
ッドゴム層20のゴムゲージが6mmに設定されている。
【0024】カーカス層14とトレッドゴム層20との
間にはベルト層22が配置されている。ベルト層22は
少なくとも2枚のベルトプライを有することが好まし
く、本実施例では、ベルトプライ24、26を有してい
る。これらのベルトプライ24、26内には、タイヤ周
方向に対して傾斜した多数本のコードが埋設されると共
に、これらのコードは隣接するベルトプライにおいて互
いに交差している。
間にはベルト層22が配置されている。ベルト層22は
少なくとも2枚のベルトプライを有することが好まし
く、本実施例では、ベルトプライ24、26を有してい
る。これらのベルトプライ24、26内には、タイヤ周
方向に対して傾斜した多数本のコードが埋設されると共
に、これらのコードは隣接するベルトプライにおいて互
いに交差している。
【0025】ここで、本実施例の高性能空気入りラジア
ルタイヤ10は、規定リム30に組み付けてわずかに空
気圧(おおよそ0.3kg/cm2)を充填した自立姿勢下に
おいて、ショルダー部27付近のタイヤ外表面にタイヤ
周方向に沿って延びる少なくとも1条の窪み部32が設
けられている。本実施例では、窪み部32のタイヤ軸方
向に沿った断面形状が円弧状とされ、その曲率半径Rが
12mmに設定されている。
ルタイヤ10は、規定リム30に組み付けてわずかに空
気圧(おおよそ0.3kg/cm2)を充填した自立姿勢下に
おいて、ショルダー部27付近のタイヤ外表面にタイヤ
周方向に沿って延びる少なくとも1条の窪み部32が設
けられている。本実施例では、窪み部32のタイヤ軸方
向に沿った断面形状が円弧状とされ、その曲率半径Rが
12mmに設定されている。
【0026】この窪み部32に対応するカーカスライン
は、タイヤ軸方向に沿った断面でタイヤ外側に曲率中心
をおく円弧状とされている。
は、タイヤ軸方向に沿った断面でタイヤ外側に曲率中心
をおく円弧状とされている。
【0027】なお、窪み部32のタイヤ半径方向内外の
両端部及びその両端部に対応するカーカスラインは、タ
イヤ内側に曲率中心をおく円弧状として滑らかに連続さ
せることが好ましい。
両端部及びその両端部に対応するカーカスラインは、タ
イヤ内側に曲率中心をおく円弧状として滑らかに連続さ
せることが好ましい。
【0028】また、高性能空気入りラジアルタイヤ10
を規定リム30に取り付けてわずかに空気圧(おおよそ
0.3kg/cm2)を充填した際に、カーカスラインに沿っ
て測った窪み部32の底部32Aからベルト層22の端
部22Aまでの寸法A(図1参照)を7〜50mmとする
ことが好ましい。本実施例では、窪み部32の底部32
Aが、ベルト層22の端部22Aからカーカスラインに
沿って測って10mmのところに位置している。
を規定リム30に取り付けてわずかに空気圧(おおよそ
0.3kg/cm2)を充填した際に、カーカスラインに沿っ
て測った窪み部32の底部32Aからベルト層22の端
部22Aまでの寸法A(図1参照)を7〜50mmとする
ことが好ましい。本実施例では、窪み部32の底部32
Aが、ベルト層22の端部22Aからカーカスラインに
沿って測って10mmのところに位置している。
【0029】なお、ベルトプライ24、26の端部のタ
イヤ半径方向外側に、有機繊維よりなるベルト補強層を
1乃至2枚隣接して配置してもよい。
イヤ半径方向外側に、有機繊維よりなるベルト補強層を
1乃至2枚隣接して配置してもよい。
【0030】図2に示すように、高性能空気入りラジア
ルタイヤ10のビード部36にはビードサポーター38
が設けられている。
ルタイヤ10のビード部36にはビードサポーター38
が設けられている。
【0031】ビードサポーター38は、断面が略三角形
状を呈しており、高性能空気入りラジアルタイヤ10を
規定リム30に組み付けた時に、リムフランジ30Aと
ビード部36との間の断面略三角形状を呈した隙間部分
を埋めるようになっている。ビードサポーター38のリ
ムフランジ30A側の外輪郭形状は、図2に示すよう
に、リムフランジ30Aに沿って滑らかな曲率を有する
ことが好ましい。また、ビードサポーター38の最大厚
さTmax は、リムフランジ幅WRFの20%以上(JAT
MA規格9−05に対して)とすることが好ましい。
状を呈しており、高性能空気入りラジアルタイヤ10を
規定リム30に組み付けた時に、リムフランジ30Aと
ビード部36との間の断面略三角形状を呈した隙間部分
を埋めるようになっている。ビードサポーター38のリ
ムフランジ30A側の外輪郭形状は、図2に示すよう
に、リムフランジ30Aに沿って滑らかな曲率を有する
ことが好ましい。また、ビードサポーター38の最大厚
さTmax は、リムフランジ幅WRFの20%以上(JAT
MA規格9−05に対して)とすることが好ましい。
【0032】ここで、ビードサポーター38とリムフラ
ンジ30Aとの間隔tBは、0mm(密着状態)〜5mm程
度とすることが好ましい。
ンジ30Aとの間隔tBは、0mm(密着状態)〜5mm程
度とすることが好ましい。
【0033】さらに、ビードサポーター38のゴムの硬
度は、ビード部36のゴムの硬度よりも高いことが好ま
しく、JIS硬度で50〜100とすることが好まし
い。このビードサポーター38は、グリーンタイヤ成型
時に断面が略三角形状を呈した長尺の生ゴム部材をビー
ド部36の所定位置に貼り付けることによって形成する
ことができる。
度は、ビード部36のゴムの硬度よりも高いことが好ま
しく、JIS硬度で50〜100とすることが好まし
い。このビードサポーター38は、グリーンタイヤ成型
時に断面が略三角形状を呈した長尺の生ゴム部材をビー
ド部36の所定位置に貼り付けることによって形成する
ことができる。
【0034】本実施例では、ビードサポーター38のゴ
ムの硬度が65°に設定されており、ビードサポーター
38とリムフランジ30Aとの間隔tBが0.5mmに設
定されており、ビードサポーター38の最大厚さTmax
がリムフランジ幅WRFの40%に設定されている。
ムの硬度が65°に設定されており、ビードサポーター
38とリムフランジ30Aとの間隔tBが0.5mmに設
定されており、ビードサポーター38の最大厚さTmax
がリムフランジ幅WRFの40%に設定されている。
【0035】また、ビードサポーター38のタイヤ径方
向外側端部のタイヤ径方向外側(矢印B方向側)には、
ビード部36のゴムを突出させた環状のリムライン42
を設けることが好ましい。即ち、このリムライン42を
設けることはリムライン42と逆形状の凹部(図示せ
ず)がモールド内面に形成されることとなり、モールド
内の凹部が加硫成型時のモールド内の空気の逃げ場とし
て作用し、エア溜まりをスムーズに除去し、モールド内
のゴム流れを良くしてベア等の不良を防止することがで
きるためである。なお、このリムライン42は、必要に
応じて2本以上設けることもできる。
向外側端部のタイヤ径方向外側(矢印B方向側)には、
ビード部36のゴムを突出させた環状のリムライン42
を設けることが好ましい。即ち、このリムライン42を
設けることはリムライン42と逆形状の凹部(図示せ
ず)がモールド内面に形成されることとなり、モールド
内の凹部が加硫成型時のモールド内の空気の逃げ場とし
て作用し、エア溜まりをスムーズに除去し、モールド内
のゴム流れを良くしてベア等の不良を防止することがで
きるためである。なお、このリムライン42は、必要に
応じて2本以上設けることもできる。
【0036】次に本実施例の作用を説明する。このよう
に構成した高性能空気入りラジアルタイヤ10は、そこ
への規定内圧の充填に伴って、タイヤの外輪郭が、図3
に示すように、窪み部32を含む部分がタイヤの外側方
向へ特に大きく膨出し、このことにより、カーカス層1
4は、窪み部32と対向する部分からその窪み部32
の、タイヤ半径方向の内外に隣接するそれぞれの部分、
例えば、タイヤ最大幅部分Wmax 及びショルダー部27
に対応する部分にかけて大きな張力を負担することにな
るので、タイヤ最大幅部分Wmax 付近でのタイヤ剛性及
びベルト層22の端部22A付近でのタイヤ剛性が共に
効果的に増加され、併せて、ベルト層22の端部22A
部分でのトレッドゴムの動きも有効に抑制されることと
なり、タイヤ剛性分布が適正化される。この結果、コー
ナリングスピードを大幅に向上させつつ、乗り心地を向
上させることができる。
に構成した高性能空気入りラジアルタイヤ10は、そこ
への規定内圧の充填に伴って、タイヤの外輪郭が、図3
に示すように、窪み部32を含む部分がタイヤの外側方
向へ特に大きく膨出し、このことにより、カーカス層1
4は、窪み部32と対向する部分からその窪み部32
の、タイヤ半径方向の内外に隣接するそれぞれの部分、
例えば、タイヤ最大幅部分Wmax 及びショルダー部27
に対応する部分にかけて大きな張力を負担することにな
るので、タイヤ最大幅部分Wmax 付近でのタイヤ剛性及
びベルト層22の端部22A付近でのタイヤ剛性が共に
効果的に増加され、併せて、ベルト層22の端部22A
部分でのトレッドゴムの動きも有効に抑制されることと
なり、タイヤ剛性分布が適正化される。この結果、コー
ナリングスピードを大幅に向上させつつ、乗り心地を向
上させることができる。
【0037】さらに、ビード部36とリムフランジ30
Aとの間の略三角形状の隙間を、ビードサポーター38
によって実質的に埋めたため、高速旋回時のビード部3
6の倒れ込みを効果的に抑えることができ、これによっ
て、コーナリングスピード向上による限界時の剛性不足
感及びステアリング操作に対する応答遅れを解消するこ
とができる。
Aとの間の略三角形状の隙間を、ビードサポーター38
によって実質的に埋めたため、高速旋回時のビード部3
6の倒れ込みを効果的に抑えることができ、これによっ
て、コーナリングスピード向上による限界時の剛性不足
感及びステアリング操作に対する応答遅れを解消するこ
とができる。
【0038】即ち、本実施例の高性能空気入りラジアル
タイヤ10では、上記構成とするこにより、乗り心地
と、限界時の剛性感と、ハンドルレスポンスとを両立す
ることができる。
タイヤ10では、上記構成とするこにより、乗り心地
と、限界時の剛性感と、ハンドルレスポンスとを両立す
ることができる。
【0039】また、図4及び図1に示すように、内圧充
填によりベルト層22の端部22A付近での外径膨出量
ΔSのほうがタイヤ赤道面CLでの外径膨出量ΔLより
も多くなるのでトレッド端部分でのタイヤ剛性が特に高
くなる他、タイヤの接地性が改善されるため、タイヤの
高速耐久性、耐偏摩耗性能などをも有効に向上させるこ
とができる。
填によりベルト層22の端部22A付近での外径膨出量
ΔSのほうがタイヤ赤道面CLでの外径膨出量ΔLより
も多くなるのでトレッド端部分でのタイヤ剛性が特に高
くなる他、タイヤの接地性が改善されるため、タイヤの
高速耐久性、耐偏摩耗性能などをも有効に向上させるこ
とができる。
【0040】〔第2実施例〕本発明の第2実施例に係る
高性能空気入りラジアルタイヤ10を図5にしたがって
説明する。なお、本実施例は第1実施例の高性能空気入
りラジアルタイヤ10の変形例であり、第1実施例と同
一構成に関しては同一符号を付しその説明は省略する。
高性能空気入りラジアルタイヤ10を図5にしたがって
説明する。なお、本実施例は第1実施例の高性能空気入
りラジアルタイヤ10の変形例であり、第1実施例と同
一構成に関しては同一符号を付しその説明は省略する。
【0041】図5に示すように、本実施例の高性能空気
入りラジアルタイヤ10のビード部36には、前述した
ビードサポーターは設けられておらず、カーカスプライ
16、18を挟んでビードコア12のタイヤ半径方向内
側にビードトウ補強ゴムストック44が配置されてい
る。ビードトウ補強ゴムストック44は、タイヤ軸に沿
った断面が略三角形を呈しており、外周がビード部36
のタイヤ内側面、リム側面及びカーカスプライ16に沿
っている。ここで、ビードトウ補強ゴムストック44の
硬度は、JIS規格硬度で80°〜98°とすることが
好ましい。なお、本実施例のビードトウ補強ゴムストッ
ク44の硬度は98°である。
入りラジアルタイヤ10のビード部36には、前述した
ビードサポーターは設けられておらず、カーカスプライ
16、18を挟んでビードコア12のタイヤ半径方向内
側にビードトウ補強ゴムストック44が配置されてい
る。ビードトウ補強ゴムストック44は、タイヤ軸に沿
った断面が略三角形を呈しており、外周がビード部36
のタイヤ内側面、リム側面及びカーカスプライ16に沿
っている。ここで、ビードトウ補強ゴムストック44の
硬度は、JIS規格硬度で80°〜98°とすることが
好ましい。なお、本実施例のビードトウ補強ゴムストッ
ク44の硬度は98°である。
【0042】ここで、ビードトウ補強ゴムストック44
のタイヤ軸方向幅L2は、ビードコア12のタイヤ軸方
向幅L3の0.5〜2.0倍、好ましくは0.5〜1.
5倍である。本実施例では、ビードトウ補強ゴムストッ
ク44のタイヤ軸方向幅L2は、ビードコア12のタイ
ヤ軸方向幅L3の1.0倍である。
のタイヤ軸方向幅L2は、ビードコア12のタイヤ軸方
向幅L3の0.5〜2.0倍、好ましくは0.5〜1.
5倍である。本実施例では、ビードトウ補強ゴムストッ
ク44のタイヤ軸方向幅L2は、ビードコア12のタイ
ヤ軸方向幅L3の1.0倍である。
【0043】さらに、ビードコア12のタイヤ軸方向外
方端からビード部36のタイヤ軸方向内方端までのタイ
ヤ軸方向幅L1はビードコア12のタイヤ軸方向幅L3
の1.1〜3.0倍とすることが好ましい。本実施例で
は、L1がL3の1.7倍である。
方端からビード部36のタイヤ軸方向内方端までのタイ
ヤ軸方向幅L1はビードコア12のタイヤ軸方向幅L3
の1.1〜3.0倍とすることが好ましい。本実施例で
は、L1がL3の1.7倍である。
【0044】なお、ビードトウ補強ゴムストック44の
タイヤ半径方向寸法Hは、本実施例では10mmである。
タイヤ半径方向寸法Hは、本実施例では10mmである。
【0045】これらビードコア12及びビードトウ補強
ゴムストック44のタイヤ軸方向側方及びタイヤ半径方
向内方側には、有機繊維コードよりなるキャンバスチェ
ーファー46が配設されている。このキャンバスチェー
ファー46は一般的なものであり、成型方法としては、
好ましくはビードトウ補強ゴムストック44をキャンバ
スチェーファー46にプリセットして、成型フォーマー
上で一体化することが精度、生産性の上で好ましい。な
お、その他の構成は第1実施例と同様である。
ゴムストック44のタイヤ軸方向側方及びタイヤ半径方
向内方側には、有機繊維コードよりなるキャンバスチェ
ーファー46が配設されている。このキャンバスチェー
ファー46は一般的なものであり、成型方法としては、
好ましくはビードトウ補強ゴムストック44をキャンバ
スチェーファー46にプリセットして、成型フォーマー
上で一体化することが精度、生産性の上で好ましい。な
お、その他の構成は第1実施例と同様である。
【0046】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の高性能空気入りラジアルタイヤ10では、カーカス
プライ16、18を挟んでビードコア12のタイヤ半径
方向内側に高硬度のビードトウ補強ゴムストック44を
配置し、さらに、キャンバスチェーファー46を設けた
ため、高速旋回時のビード部36の倒れ込みを減少させ
ることができ、これによって、コーナリングスピード向
上による限界時の剛性不足感及びステアリング操作に対
する応答遅れを解消することができる。
例の高性能空気入りラジアルタイヤ10では、カーカス
プライ16、18を挟んでビードコア12のタイヤ半径
方向内側に高硬度のビードトウ補強ゴムストック44を
配置し、さらに、キャンバスチェーファー46を設けた
ため、高速旋回時のビード部36の倒れ込みを減少させ
ることができ、これによって、コーナリングスピード向
上による限界時の剛性不足感及びステアリング操作に対
する応答遅れを解消することができる。
【0047】即ち、本実施例の高性能空気入りラジアル
タイヤ10では、上記構成とするこにより、乗り心地
と、限界時の剛性感と、ハンドルレスポンスとを両立す
ることができる。
タイヤ10では、上記構成とするこにより、乗り心地
と、限界時の剛性感と、ハンドルレスポンスとを両立す
ることができる。
【0048】なお、ビードトウ補強ゴムストック44の
硬度が80°以下では、ビード部36の大変形時にビー
ド部36の基部36Aが動きやすく、また極端な場合で
はリム外れ等が発生し易くなる。また、ビードトウ補強
ゴムストック44の硬度が98°以上では、極端にビー
ド部36の剛性が高まり、リム組み等に種々の問題、例
えば、ビードトウ欠け、フィット性悪化等を生じる場合
があるため好ましくない。
硬度が80°以下では、ビード部36の大変形時にビー
ド部36の基部36Aが動きやすく、また極端な場合で
はリム外れ等が発生し易くなる。また、ビードトウ補強
ゴムストック44の硬度が98°以上では、極端にビー
ド部36の剛性が高まり、リム組み等に種々の問題、例
えば、ビードトウ欠け、フィット性悪化等を生じる場合
があるため好ましくない。
【0049】また、ビードトウ補強ゴムストック44の
タイヤ軸方向幅L2が、ビードコア12のタイヤ軸方向
幅L3の0.5倍未満では、ビード外れ、ビード部36
の動き抑制効果が無くなるため好ましくなく、2.0倍
を超えると、リム組み性、フィット性等の問題が生じる
ため好ましくない。
タイヤ軸方向幅L2が、ビードコア12のタイヤ軸方向
幅L3の0.5倍未満では、ビード外れ、ビード部36
の動き抑制効果が無くなるため好ましくなく、2.0倍
を超えると、リム組み性、フィット性等の問題が生じる
ため好ましくない。
【0050】さらに、ビードコア12のタイヤ軸方向外
側端からビード部36のタイヤ軸方向内側端までの距離
L1がビードコア12のタイヤ軸方向幅L3の1.1倍
未満の場合には、ビード部36の大変形時のビード部動
きを抑制し難くなり、リム外れ等の問題を生じる場合が
あり好ましくなく、3.0倍を超えるとリム組み性、フ
ィット性等の問題が生じるため好ましくない。
側端からビード部36のタイヤ軸方向内側端までの距離
L1がビードコア12のタイヤ軸方向幅L3の1.1倍
未満の場合には、ビード部36の大変形時のビード部動
きを抑制し難くなり、リム外れ等の問題を生じる場合が
あり好ましくなく、3.0倍を超えるとリム組み性、フ
ィット性等の問題が生じるため好ましくない。
【0051】〔第3実施例〕本発明の高性能空気入りラ
ジアルタイヤの第3実施例を説明する。
ジアルタイヤの第3実施例を説明する。
【0052】本実施例の高性能空気入りラジアルタイヤ
10は、第1実施例の高性能空気入りラジアルタイヤ1
0からビードサポーター38を取り除いたものであり、
さらに、カーカスプライ16、18のコードの撚り係数
を第1実施例のそれよりも低く設定したものである。こ
こで、カーカスプライ16、18に用いるコードの撚り
係数は0.1〜0.5とすることが好ましく、本実施例
では、カーカスプライ16、18のコードの撚り係数が
0.4に設定されている。
10は、第1実施例の高性能空気入りラジアルタイヤ1
0からビードサポーター38を取り除いたものであり、
さらに、カーカスプライ16、18のコードの撚り係数
を第1実施例のそれよりも低く設定したものである。こ
こで、カーカスプライ16、18に用いるコードの撚り
係数は0.1〜0.5とすることが好ましく、本実施例
では、カーカスプライ16、18のコードの撚り係数が
0.4に設定されている。
【0053】また、カーカスプライ16、18に用いる
コードの総デニール数は500〜2600とすることが
好ましい。
コードの総デニール数は500〜2600とすることが
好ましい。
【0054】次に本実施例の作用を説明する。本実施例
の高性能空気入りラジアルタイヤ10では、カーカスプ
ライ16、18のコードの撚り係数を0.4として、従
来よりも撚り係数を小さくしたので、コードの曲げ剛性
が高くなり、これによってカーカスプライ16、18に
よって形成されるタイヤケースのバネ定数を全体的に均
一に高くすることができる。即ち、横方向及び縦方向の
タイヤとしてのバネ定数が向上することによりコーナリ
ング時のタイヤ変形を抑えることができ、コーナリング
スピード向上による限界時の剛性不足感及びステアリン
グ操作に対する応答遅れを解消することができる。ま
た、スリップアングルを与えた時、タイヤ変形から生じ
るコーナリングフォースが上昇するため、グリップ力が
向上する。
の高性能空気入りラジアルタイヤ10では、カーカスプ
ライ16、18のコードの撚り係数を0.4として、従
来よりも撚り係数を小さくしたので、コードの曲げ剛性
が高くなり、これによってカーカスプライ16、18に
よって形成されるタイヤケースのバネ定数を全体的に均
一に高くすることができる。即ち、横方向及び縦方向の
タイヤとしてのバネ定数が向上することによりコーナリ
ング時のタイヤ変形を抑えることができ、コーナリング
スピード向上による限界時の剛性不足感及びステアリン
グ操作に対する応答遅れを解消することができる。ま
た、スリップアングルを与えた時、タイヤ変形から生じ
るコーナリングフォースが上昇するため、グリップ力が
向上する。
【0055】即ち、本実施例の高性能空気入りラジアル
タイヤ10では、上記構成とするこにより、第1実施例
及び第2実施例と同様に乗り心地と、限界時の剛性感
と、ハンドルレスポンスとを両立することができる。
タイヤ10では、上記構成とするこにより、第1実施例
及び第2実施例と同様に乗り心地と、限界時の剛性感
と、ハンドルレスポンスとを両立することができる。
【0056】なお、カーカスプライ16、18のコード
の撚り係数が0.5を超えると、タイヤケースの弾性率
が従来のそれに比べて差がなくなるため、コーナリング
時のタイヤ変形を抑えるという効果が無くなり、0.1
未満では、コードが疲労し易くなるため好ましくない。
の撚り係数が0.5を超えると、タイヤケースの弾性率
が従来のそれに比べて差がなくなるため、コーナリング
時のタイヤ変形を抑えるという効果が無くなり、0.1
未満では、コードが疲労し易くなるため好ましくない。
【0057】また、カーカスプライ16、18のコード
の総デニール数が500未満では、剛性確保が難しく、
耐久性も問題となり、2600を超えると乗り心地が悪
化するため好ましくない。
の総デニール数が500未満では、剛性確保が難しく、
耐久性も問題となり、2600を超えると乗り心地が悪
化するため好ましくない。
【0058】なお、前記実施例1〜2では、ビード部3
6にビードトウ補強ゴムストック44を設ける、ビード
サポーター38を設ける、カーカスプライ16、18の
コードの撚り係数を低くする等の種々の例を示したが、
これらは各々単独に用いられてもその効果を充分発揮す
ることができるが、必要に応じて各々を自由に組み合わ
せて使用することによってさらに効果を高めることもで
きる。
6にビードトウ補強ゴムストック44を設ける、ビード
サポーター38を設ける、カーカスプライ16、18の
コードの撚り係数を低くする等の種々の例を示したが、
これらは各々単独に用いられてもその効果を充分発揮す
ることができるが、必要に応じて各々を自由に組み合わ
せて使用することによってさらに効果を高めることもで
きる。
【0059】〔試験例〕本発明の効果を調べるために、
従来例の高性能空気入りラジアルタイヤ1種、、比較例
の高性能空気入りラジアルタイヤ1種及び本発明の適用
された高性能空気入りラジアルタイヤ5種を用意し、各
試験タイヤをそれぞれ実車に装着してテストコースにて
乗り心地、剛性感、レスポンスについて調べ、室内の試
験機によってコーナリングフォース(CFmax )を測定
した。
従来例の高性能空気入りラジアルタイヤ1種、、比較例
の高性能空気入りラジアルタイヤ1種及び本発明の適用
された高性能空気入りラジアルタイヤ5種を用意し、各
試験タイヤをそれぞれ実車に装着してテストコースにて
乗り心地、剛性感、レスポンスについて調べ、室内の試
験機によってコーナリングフォース(CFmax )を測定
した。
【0060】各試験タイヤは全てタイヤサイズ255/
40ZR17であり、その他の各諸元は試験結果と合わ
せて以下の表1に示す。
40ZR17であり、その他の各諸元は試験結果と合わ
せて以下の表1に示す。
【0061】なお、表1内の従来例タイヤとは、第1実
施例のタイヤから、ビードサポーター及び窪み部を除い
たタイヤであり、比較タイヤとは、第1実施例のタイヤ
からビードサポーターを除いたタイヤである。
施例のタイヤから、ビードサポーター及び窪み部を除い
たタイヤであり、比較タイヤとは、第1実施例のタイヤ
からビードサポーターを除いたタイヤである。
【0062】一方、発明タイヤ1とは第1実施例のタイ
ヤであり、発明タイヤ2とは第2実施例のタイヤであ
り、発明タイヤ3とは第3実施例のタイヤである。
ヤであり、発明タイヤ2とは第2実施例のタイヤであ
り、発明タイヤ3とは第3実施例のタイヤである。
【0063】また、発明タイヤ4とは、第1実施例のタ
イヤにおいてカーカスコードの撚り係数を0.4とした
ものであり、発明タイヤ5とは、第2実施例のタイヤに
おいてカーカスコードの撚り係数を0.4としたもので
ある。
イヤにおいてカーカスコードの撚り係数を0.4とした
ものであり、発明タイヤ5とは、第2実施例のタイヤに
おいてカーカスコードの撚り係数を0.4としたもので
ある。
【0064】剛性感:試験タイヤを装着した車両を1周
6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバーの
フィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例タイ
ヤ1を100としており、数値が大きいほど剛性感に優
れていることを示す。
6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバーの
フィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例タイ
ヤ1を100としており、数値が大きいほど剛性感に優
れていることを示す。
【0065】乗り心地:試験タイヤを装着した車両を1
周6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバー
のフィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例タ
イヤ1を100としており、数値が大きいほど乗り心地
に優れていることを示す。
周6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバー
のフィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例タ
イヤ1を100としており、数値が大きいほど乗り心地
に優れていることを示す。
【0066】レスポンス:試験タイヤを装着した車両を
1周6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバ
ーのフィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例
タイヤ1を100としており、数値が大きいほどステア
リング操作時のレスポンスに優れていることを示す。
1周6kmのテストコースにて走行させ、テストドライバ
ーのフィーリング評価を指数で表示した。成績は比較例
タイヤ1を100としており、数値が大きいほどステア
リング操作時のレスポンスに優れていることを示す。
【0067】
【表1】
【0068】上記表1の試験結果からも、本発明の適用
された高性能空気入りラジアルタイヤは、乗り心地を維
持しながら従来の高性能空気入りラジアルタイヤよりも
剛性感及びレスポンスが向上していることは明らかであ
る。
された高性能空気入りラジアルタイヤは、乗り心地を維
持しながら従来の高性能空気入りラジアルタイヤよりも
剛性感及びレスポンスが向上していることは明らかであ
る。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高性能空
気入りラジアルタイヤは上記構成としたので、乗り心地
と、コーナリング時の剛性感及びステアリングを切った
瞬間のレスポンスとを両立できるという優れた効果を有
する。
気入りラジアルタイヤは上記構成としたので、乗り心地
と、コーナリング時の剛性感及びステアリングを切った
瞬間のレスポンスとを両立できるという優れた効果を有
する。
【図1】本発明の第1実施例に係る高性能空気入りラジ
アルタイヤの子午線断面図である。
アルタイヤの子午線断面図である。
【図2】図1に示す高性能空気入りラジアルタイヤのビ
ード部近傍の拡大図である。
ード部近傍の拡大図である。
【図3】内圧充填による外輪郭の変化を示す子午線断面
における輪郭図である。
における輪郭図である。
【図4】内圧充填によるカーカスラインの変化を示す子
午線断面におけるカーカスライン図である。
午線断面におけるカーカスライン図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る高性能空気入りラジ
アルタイヤのビード部近傍の拡大図である。
アルタイヤのビード部近傍の拡大図である。
10 高性能空気入りラジアルタイヤ 12 ビードコア 14 カーカス層 16 カーカスプライ 18 カーカスプライ 20 トレッドゴム層 22 ベルト層 24 ベルト 26 ベルト 27 ショルダー部 28 サイドゴム層 30 規定リム 30A リムフランジ 36 ビード部 38 ビードサポーター 44 ビードトウ補強ゴムストック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60C 15/06 R 8408−3D
Claims (1)
- 【請求項1】 左右のビードコアに係止されてトロイド
状に延びるカーカスと前記カーカスのクラウン部に配置
されるベルトとを備え、規定リムに組み付けてわずかに
空気圧を充填した自立姿勢下に、ショルダー部付近のタ
イヤ外表面にタイヤ周方向に延びる少なくとも1条の窪
み部を設けると共に、これに対応するカーカスラインを
タイヤ外側に曲率中心をおく円弧状とする高性能空気入
りラジアルタイヤにおいて、 数1で表される撚り係数が0.1〜0.5の範囲である
熱収縮性有機繊維を撚り合わせることによって構成され
たコードを有するカーカスと、ビード部に設けられ前記
規定リムのリムフランジとビード部外皮との隙間を埋め
る断面略三角形状を呈した硬ゴムよりなるビードサポー
ターと、前記ビードコアのタイヤ軸方向内側にあたるビ
ードトウ区域に配置されるビードトウ補強ゴムストック
と、の少なくとも1つを備えることを特徴とする高性能
空気入りラジアルタイヤ。 【数1】 ここで、Nは熱収縮性有機繊維の長さ10cm当たりの撚
り数、Dは熱収縮性有機繊維の総デニール、ρは熱収縮
性有機繊維の比重。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5231923A JPH0781309A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 高性能空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5231923A JPH0781309A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 高性能空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0781309A true JPH0781309A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16931185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5231923A Pending JPH0781309A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 高性能空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0781309A (ja) |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP5231923A patent/JPH0781309A/ja active Pending
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