JPH0781038B2 - 粉末状帯電防止剤組成物 - Google Patents
粉末状帯電防止剤組成物Info
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- JPH0781038B2 JPH0781038B2 JP1866191A JP1866191A JPH0781038B2 JP H0781038 B2 JPH0781038 B2 JP H0781038B2 JP 1866191 A JP1866191 A JP 1866191A JP 1866191 A JP1866191 A JP 1866191A JP H0781038 B2 JPH0781038 B2 JP H0781038B2
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Description
粉末状帯電防止剤組成物に関し、さらに詳細にはポリオ
レフィン樹脂組成物の成形において、成形直後の帯電防
止性が良好で、金型汚染の少ない粉末状帯電防止剤組成
物に関する。
ポリオレフィン樹脂はフィルム、成形品、繊維などの成
形材料として広く用いられている。これらは通常優れた
電気絶縁性を有している反面、静電気が発生、蓄積し易
く、種々の障害や災害の原因となることがある。例え
ば、ポリオレフィン樹脂は静電気帯電によりきわめて汚
染され易く、ほこりが表面に付着して商品価値を著しく
低下させる原因となる。かかる問題点を解決するため
に、従来よりグリセリンエステル、アルキルアミン等の
界面活性剤が帯電防止剤として使用されている。しかし
これらは帯電防止効果の即効性という点では充分ではな
く、成形直後ないし成形後5時間以内の帯電防止効果は
不充分であった。
射出成形においてラウリン酸モノグリセライドとラウロ
イルジエタノールアミドとを特定の重量比で添加した場
合に特異的に成形直後から充分な帯電防止効果が得られ
ることを見いだし、特許出願している(特開昭63−2135
38号) 。しかしラウリン酸モノグリセライドとラウロイ
ルジエタノールアミドとを単に溶融混合し、樹脂に添加
した場合には、射出成形を繰り返すうちに金型が曇る、
即ち金型汚染が起こるという問題があった。またラウリ
ン酸モノグリセライドとラウロイルジエタノールアミド
との溶融混合品は融点が低く(40℃前後)、粉末状態で
は使用しにくいという問題があった。
解決すべく鋭意研究の結果、ラウロイルジエタノールア
ミドを特有の結晶形を呈するケイ酸カルシウム粉末に吸
収させて得られた粉末と、ラウリン酸モノグリセライド
粉末とを特定の割合で混合して得られた粉末状帯電防止
剤組成物が粉末として取り扱いやすく、これをポリオレ
フィン樹脂に添加して成形すれば、成形を繰り返しても
金型曇りを起こさず、成形直後より充分な帯電防止効果
が得られることを見いだし本発明を完成するに至った。
ミド(A) を花弁状ケイ酸カルシウム粉末(B) に吸収させ
た粉末と、ラウリン酸モノグリセライド粉末(C) とから
なり、ラウロイルジエタノールアミドとラウリン酸モノ
グリセライドとの重量比が60/40〜40/60であり、花弁
状ケイ酸カルシウムの配合量がラウロイルジエタノール
アミドとラウリン酸モノグリセライドとの合計量100 重
量部あたり10〜30重量部であることを特徴とするポリオ
レフィン樹脂用粉末状帯電防止剤組成物、及びさらにシ
リカ粉末(D) をラウロイルジエタノールアミドとラウリ
ン酸モノグリセライドとの合計量100 重量部あたり1〜
20重量部混合してなるポリオレフィン樹脂用粉末状帯電
防止剤組成物を提供するものである。
料、製造工程の関係で脂肪酸組成、グリセライド組成
(モノ、ジ、トリ)において、ある程度の分布を有する
ものである。本発明のラウリン酸モノグリセライドにつ
いても、ある程度の不純物を含むものを使用し得るが、
できるだけ純粋であることが好ましい。本発明において
は、グリセライドを構成する酸としてラウリン酸が80重
量%以上含有されており、グリセリンのエステル化度に
ついてはモノグリセライドを70重量%以上含有するもの
をラウリン酸モノグリセライドという。特に好ましいも
のは、ラウリン酸を90重量%以上含有し、モノグリセラ
イドを85重量%以上含有するものである。上記範囲を満
足しない程度に多量の不純物を含有するものを使用した
のでは帯電防止効果の即効性は期待できない。
ドについても言え、本発明で使用するラウロイルジエタ
ノールアミドは純分を80重量%以上、好ましくは90重量
%以上含有するものであり、純分が80重量%未満のもの
を用いた場合、帯電防止効果の即効性は期待できない。
さらにラウリン酸モノグリセライドとラウロイルジエタ
ノールアミドとは、60〜40/40〜60の重量比であること
が必要であり、この範囲外では帯電防止効果の即効性は
期待できない。
を、充分な吸油性を有し、特有の結晶形を呈する花弁状
ケイ酸カルシウム粉末に吸収させた粉末を用いる。花弁
状ケイ酸カルシウムとは、特公昭60−29643 号公報に記
載の、一般式 2CaO・3SiO2・nSiO2・mH2O で示され、花
弁状の形状を構成するケイ酸カルシウムである。この花
弁状ケイ酸カルシウム粉末はJIS K 6220により測定され
る吸油量が200ml/100g以上であることが好ましく、こ
れ以下ではラウロイルジエタノールアミドを吸収させる
のに大量に用いる必要があり、好ましくない。本発明の
目的に合致した花弁状ケイ酸カルシウム粉末としては、
商品名フローライト(徳山曹達(株)製)を好適に使用
することができる。同様の吸油剤としては例えばシリカ
粉、タルク粉、金属石鹸、アマイド等が知られている
が、これらは吸油量が少なく多量に用いる必要があるほ
か、吸油したものの粉末特性が悪いので、十分な効果を
発揮することができない。また、ケイ酸カルシウムで
も、他の結晶形のもの、例えば板状、柱状、球状のもの
では、吸油量が小さく、また粉末内部にまで吸収されに
くいので、吸油粉体として取り扱いにくい。
レフィン樹脂に添加し、成形する際に剪断力がかかる
と、容易にケイ酸カルシウムの花弁状結晶が破壊され、
ラウロイルジエタノールアミド成分が放出され、樹脂中
に分散する。また花弁状態が破壊されたケイ酸カルシウ
ムは樹脂中に微分散し、核剤としても作用し、帯電防止
効果の即効性を高める作用もあると思われる。
法としては上記花弁状ケイ酸カルシウム粉末をスーパー
ミキサー等の混合機で撹拌しながら溶融状態のラウロイ
ルジエタノールアミドを吸収させたのち、粉末状のラウ
リン酸モノグリセライドを混合するのがよい。
ジエタノールアミドとラウリン酸モノグリセライドとの
合計量100 重量部あたり10〜30重量部が好ましく、10〜
20重量部がさらに好ましい。10重量部未満ではケイ酸カ
ルシウムによるラウロイルジエタノールアミドの吸収が
充分ではなく、30重量部を超えるとポリオレフィン樹脂
に添加した場合の界面活性剤の有効成分量が少なくなり
好ましくない。
剤組成物に、さらに粉末特性を向上させるため、シリカ
粉末をラウロイルジエタノールアミドとラウリン酸モノ
グリセライドとの合計量100 重量部あたり1〜20重量部
混合することが好ましく、5〜10重量部がさらに好まし
い。シリカ粉末の混合量は1重量部未満では粉末特性を
向上させる効果が不充分であり、20重量部を超えるとポ
リオレフィン樹脂に添加した場合の界面活性剤の有効成
分量が少なくなり好ましくない。
レフィン樹脂への添加量は、樹脂100 重量部に対して0.
1 〜2重量部が好ましい。0.1 重量部より少ない添加量
では充分な帯電防止効果が得られない。一方、2重量部
より多量に添加しても帯電防止効果がより向上すること
はなく、かえって、成形体表面にベタツキが発生する恐
れがある。
形方法を問わず、ポリオレフィン樹脂の帯電防止剤とし
て使用することができるが、特に射出成形の場合に優れ
た即効性を示すものである。
レフィン樹脂に混合する方法は、ドライブレンドでも良
いし、マスターバッチでも良い。
タノールアミドとを溶融混合したものを使用した場合に
金型汚染が起こるのは、ラウロイルジエタノールアミド
成分中の微量のアミン成分がラウリン酸モノグリセライ
ドの加水分解の触媒となりグリセリンが生成するためと
推定される。本発明のようにラウロイルジエタノールア
ミド成分を花弁状ケイ酸カルシウム粉末に吸収させた粉
末と、ラウリン酸モノグリセライド粉末とを混合するこ
とにより、ラウロイルジエタノールアミドとラウリン酸
モノグリセライドとの直接接触が避けられ、加水分解が
抑制されているものと推定される。
とにより、特に射出成形において、成形直後の帯電防止
性が良好で、金型汚染の少ないポリオレフィン成形品を
得ることができる。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ム粉末(徳山曹達(株)製フローライトR)をスーパー
ミキサーで150rpmの低速回転で撹拌しながら、溶融した
アルキロイルジエタノールアミドを添加し吸収させた。
次に粉末状のモノグリセライド成分およびシリカ(水澤
化学工業(株)製ミズカシルP−526)を混合して粉末状
帯電防止剤組成物を得た。これをポリオレフィン樹脂10
0 重量部に対して0.5 重量部添加してヘンシェルミキサ
ーで1分間混合撹拌し、次にシリンダー温度200 〜230
℃にて射出成形して縦100mm ×横70mm×厚さ3mmのプレ
ートを成形した。成形1時間後に表面固有抵抗(ASTM D
257) を測定した(25℃、50%RHの条件下) 。その数値
が1×1012Ω/□以下の場合、帯電防止効果は良好であ
る。また20ショット後の金型汚染性を目視観察した。そ
の結果を表1に示す。
レンJHHG(三井東圧化学(株)製) PE:高密度ポリエチレン、ハイゼックス2100J(三井石油
化学工業(株)製) *2 評価基準 ○:帯電防止効果良好 ×:帯電防止効果不良 *3 評価基準 ○:金型曇りなし ×:金型曇りあり
Claims (2)
- 【請求項1】 ラウロイルジエタノールアミド(A) を花
弁状ケイ酸カルシウム粉末(B) に吸収させた粉末と、ラ
ウリン酸モノグリセライド粉末(C) とからなり、ラウロ
イルジエタノールアミドとラウリン酸モノグリセライド
との重量比が60/40〜40/60であり、花弁状ケイ酸カル
シウムの配合量がラウロイルジエタノールアミドとラウ
リン酸モノグリセライドとの合計量100 重量部あたり10
〜30重量部であることを特徴とするポリオレフィン樹脂
用粉末状帯電防止剤組成物。 - 【請求項2】 さらにシリカ粉末(D) をラウロイルジエ
タノールアミドとラウリン酸モノグリセライドとの合計
量100 重量部あたり1〜20重量部混合してなる請求項1
記載のポリオレフィン樹脂用粉末状帯電防止剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1866191A JPH0781038B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 粉末状帯電防止剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1866191A JPH0781038B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 粉末状帯電防止剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04258649A JPH04258649A (ja) | 1992-09-14 |
JPH0781038B2 true JPH0781038B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=11977798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1866191A Expired - Lifetime JPH0781038B2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 粉末状帯電防止剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0781038B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011256293A (ja) * | 2010-06-10 | 2011-12-22 | Adeka Corp | 帯電防止性ポリオレフィン系樹脂組成物 |
JP2012158675A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Toppan Forms Co Ltd | 帯電防止剤組成物及びその製造方法並びに帯電防止剤組成物を用いたマスターバッチ及び樹脂成形品 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1866191A patent/JPH0781038B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04258649A (ja) | 1992-09-14 |
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