JPH0781022B2 - セルロ−ス系イオン交換微多孔性膜の製造方法 - Google Patents

セルロ−ス系イオン交換微多孔性膜の製造方法

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JPH0781022B2
JPH0781022B2 JP61166821A JP16682186A JPH0781022B2 JP H0781022 B2 JPH0781022 B2 JP H0781022B2 JP 61166821 A JP61166821 A JP 61166821A JP 16682186 A JP16682186 A JP 16682186A JP H0781022 B2 JPH0781022 B2 JP H0781022B2
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JP
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microporous membrane
ion exchange
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naoh
pore size
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修 栗坂
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Toyo Roshi Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はイオン交換機能を有する孔径0.1〜10μmのセ
ルロース系微多孔性膜の製造法に関するものである。
(従来の技術) イオン交換セルロースは、各種イオン交換体の中でもそ
の特徴ある性能のため、蛋白質のクロマトグラフィーに
よる分析、核酸,蛋白質の精製などに、粉状又は繊維状
であるいは粉状又は繊維状のものを混入して抄紙成形し
た濾紙状の形状で利用されてきた。。
しかし、之等は粉体又は繊維の絡み合いにより濾孔が形
成されているため、孔径も大きく孔径分布も広く、濾過
時の繊維の離脱も見られ、表面地合いも不均一なため、
特に蛋白,核酸のトランスファー、ブロッティング、脱
着試験、クロマトグラフィー用などの用途において満足
するものではなかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、再生セルロース微多孔性膜を出発原料
として、これにイオン交換基を導入することにより、性
能の優れたセルロース系イオン交換微多孔性膜を提供し
ようとするにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は酢酸セルロース多孔質膜を加水分解して作られ
た孔径0.1〜10μmの再生セルロース微多孔性膜(以下
単に再生セルロース微多孔性膜という)を予め2〜15重
量%の苛性アルカリ,例えば苛性ソーダ,苛性カリ等の
水溶液中に浸漬処理して活性化した後、これにイオン交
換基を導入することからなる。
従来、セルロース系イオン交換体の製造においては、パ
ルプ,コットン等の原料セルロースを、18〜20重量%の
苛性アルカリ水溶液で処理してアルカリセルロースを作
り、これにイオン交換基を導入することが行われてい
る。
しかし、これを原料として実用的なセルロース系イオン
交換性微多孔性膜を作ることは、現状では極めて困難で
ある。
本発明は以上の問題点を解決し、実用的なセルロース系
イオン交換性微多孔性膜の製造方法について鋭意検討し
た結果、構成されたものである。
即ち、本発明は出発原料として孔径0.1〜1.0μmの再生
セルロース微多孔性膜を使用し、まずこれを予め2〜15
%の苛性アルカリ水溶液中に浸漬処理して活性化した
後、これにイオン交換基を導入することを特徴とするセ
ルロース系イオン交換性微多孔性膜の製造方法を要旨と
するものである。
本発明において、原料として使われる再生セルロース微
多孔性膜は相転換法によって作られた酢酸セルロース微
多孔膜を加水分解して製造されたもので、孔径の均一性
に優れているばかりでなく空孔率が70%以上と高いた
め、内部表面積が大きくかつ均一である。これを更に2
〜15%の苛性アルカリで処理することによって活性化さ
れ、外観膨潤し、このため反応において、反応薬剤との
接触が向上し、膜状の侭でイオン交換基を均一に導入す
ることができる。
苛性アルカリによる再生セルロース微多孔性膜の膨潤程
度とイオン交換容量との関係は比例関係にあるが、膨潤
率(面積膨潤率)が20%を超えると、膜の溶解が始ま
り、微多孔性膜としての性能を果たさなくなる。膨潤率
が10%以下であると、実用的な交換容量が得られない。
膨潤率は10〜20%が望ましい。
膜の膨潤率は苛性アルカリ水溶液の濃度と温度によって
調整され、濃度が高い程、又温度が低い程増大する。ア
ルカリ濃度2W/v%、温度0℃のとき、膨潤率は約10%で
あり、同濃度で温度90℃の時の膨潤率は略々0%であ
る。又アルカリ濃度15W/v%、温度90℃の時、約20%膨
潤し、温度が降下するにつれて膨潤率も増し、20℃で約
40%となり、略々膜の原形を留めない。従って、水溶液
温度0〜90℃の間において膜の膨潤率を10〜20%に保つ
ためには苛性アルカリ濃度が2〜15W/v%の間にあるこ
とが必要である。次いで常法によってイオン交換基の導
入が行われる。
陽イオン交換基、例えばカルボキシルメチル基(−CH3C
OO-)の導入は苛性アルカリと一塩化酢酸の重量比が1:1
〜2:5で且つ両者の合計濃度が15〜45W/v%の範囲内にあ
ることが望ましい。合計濃度が15〜45W/v%の範囲内に
ある時の苛性アルカリと一塩化酢酸の重量比5:8近辺に
イオン交換容量のピークが認められ、1:1〜2:5の範囲内
にあることが実用的なイオン交換容量(0.2meq/g)を得
る上で望ましい。重量比が1:1〜2:5の範囲内にある時、
水溶液合計濃度とイオン交換容量は比例関係にある。し
かし、濃度が45W/v%を超えると膜のイオン交換容量は
0.8meq/gと高いが、膜のゲル化崩壊が起こり、微多孔性
膜としての役目を果たさなくなる。一方、濃度が15W/v
%未満ではイオン交換容量は0.2meq/g以下で実用性のあ
るイオン交換容量は得られない。又この時の反応浴温度
は60℃以上が必要で、好ましくは70〜80%の間であるこ
とが望ましい。反応温度は5分以上あればよく、約20分
で平衡に達する。
陰イオン交換基、例えばジエチルアミノエチル(DEAE)
基の導入は概ね以下のような条件が望ましい。即ち、苛
性アルカリとβ−ジエチルアミノエチルアミンの重量比
が1:1〜1:3で且つ苛性アルカリの水溶液濃度が2〜10W/
v%の範囲内であることが望ましい。この場合、苛性ア
ルカリとβ−ジエチルアミノエチルアミンの重量比が4:
7近辺に、イオン交換容量の最大値ガ現れ、重量比1:1〜
1:3の範囲外にある時は、実用に供し得るイオン交換容
量以下である。重量比が1:1〜1:3の範囲内では、苛性ア
ルカリ水溶液濃度とイオン交換容量は略々比例関係にあ
る。しかし、濃度が10W/v%を超えるとイオン交換重量
は約0.9meq/gと大きくなるが、膜のゲル化崩壊が起こ
り、微多孔性膜としての役目を果たさなくなる。一方、
濃度が2W/v%未満ではイオン交換容量が0.2meq/g以下で
実用価値がない。反応浴温は70℃以上が必要で、好まし
くは80〜90℃である。反応時間は5分以上あればよく、
約30分で終点に達する。
(実施例) 以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明す
る。
陽イオン交換体: 実施例 1 0.45μmの平均孔径を有する再生セルロース微多孔性膜
(東洋濾紙(株)製 G−045)をNaOHの6%水溶液(2
0℃)で膨潤させた後、NaOHと一塩化酢酸の重量比が5:
8、NaOHと一塩化酢酸の合計重量の水溶液濃度が30W/v%
の浴にいれ浴温度75℃と20分間反応させた。反応終了
後、脱イオン水で洗浄乾燥させ、試験片をえた。
実施例 2 実施例1におけるNaOHをKOHとし他は全て実施例1と同
じ条件で行い試験片を得た。
比較例 1 実施例1におけるNaOH濃度を1W/v%とし他は全て実施例
1と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 2 実施例1におけるNaOH濃度を20W/v%とし他は全て実施
例1と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 3 実施例1におけるNaOHと一塩化酢酸の重量比を3:2と
し、他は全て実施例1と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 4 実施例1におけるNaOHと一塩化酢酸の重量比を1:3とし
他は全て実施例1と同じ条件で試験片を得た。
比較例 5 実施例1におけるNaOHと一塩化酢酸の合計重量の水溶液
濃度を10%とし、他は全て実施例1と同じ条件で行い試
験片を得た。
比較例 6 実施例1におけるNaOHと一塩化酢酸の合計重量の水溶液
濃度を50%とし、他は全て実施例1と同じ条件で行い試
験片を得た。
以上の各試験片について、中性塩イオン交換容量の測
定、ポロシメーターによる平均孔径分布の測定を行なっ
たところ、第1表に示す結果が得られた。
第1表より、実施例1、2による試験片は、孔径を維持
しつつイオン交換容量も良好なものとなっていることが
わかる。一方、比較例による試験片では、イオン交換容
量及び所定の孔径の両方を併せ持つものは見出せたかっ
た。
陰イオン交換体: 実施例 3 0.45μmの平均孔径を有する再生セルロース微多孔性膜
(東洋濾紙(株)製G−045)をNaOHの6%水溶液(20
℃)で膨潤させた後、NaOHとβ−DEAEの重量比が4:7で
且つNaOHの水溶液濃度が4W/v%の浴に入れ、浴温85℃で
30分間反応させた。反応終了後、脱イオン水で洗浄乾燥
して試験片を得た。
実施例 4 実施例3におけるNaOHをKOHとし、他は全て実施例3と
同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 7 実施例3におけるNaOHによる膨潤前処理なしとし、他は
全て実施例3と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 8 実施例3におけるNaOHのβ−DEAEの重量比を4:5とし、
他は全て実施例3と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 9 実施例3におけるNaOHとβ−DEAEの重量比を2:7とし他
は全て実施例3と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 10 実施例3における反応浴のNaOH水溶液濃度を2W/v%と
し、他は全て実施例3と同じ条件で行い試験片を得た。
比較例 11 実施例3における反応浴のNaOH水溶液濃度を12W/v%と
し、他は全て実施例3と同じ条件で行い試験片を得た。
以上の各試験片について、中性塩イオン交換容量の測
定、ポロシロメータによる平均孔径と孔径分布の測定を
行い、第2表に示す結果が得られた。
第2表より、実施例3,4による試験片は孔径を保持しつ
つ、イオン交換容量も良好なものとなっていることが分
かる。一方、比較例によるものは、イオン交換容量およ
び所定の孔径の両方を併せ持つものは見出せない。
(発明の効果) 以上述べたごとく、本発明によれば孔径分布の狭い微細
な固定孔と、陽或いは陰イオン交換能を持つセルロース
系微多孔性膜を得ることができ、かくして、本発明によ
るセルロース系微多孔性膜は上記の特徴を具備するが故
に、精密濾過と吸着作用の相乗効果により、蛋白質、核
酸などの分離精製やトランスファーブロッティング法な
どの分野に好適に利用されうるものであるから、本発明
は産業上裨益するところが極めて大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢酸セルロース多孔質膜を加水分解して作
    られた孔径0.1〜10μmの再生セルロース微多孔性膜を
    予め2〜15W/v%の苛性アルカリ水溶液で処理して活性
    化した後、イオン交換基を導入することを特徴とするセ
    ルロース系イオン交換微多孔性膜の製造方法。
JP61166821A 1986-07-17 1986-07-17 セルロ−ス系イオン交換微多孔性膜の製造方法 Expired - Lifetime JPH0781022B2 (ja)

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NL8203102A (nl) * 1982-08-04 1984-03-01 Katholieke Universiteit Facult Papier voor rna-blotting; werkwijze voor het maken daarvan; toepassingen van het papier.

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