JPH0780793A - 多自由度アクチュエータ - Google Patents
多自由度アクチュエータInfo
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- JPH0780793A JPH0780793A JP5252273A JP25227393A JPH0780793A JP H0780793 A JPH0780793 A JP H0780793A JP 5252273 A JP5252273 A JP 5252273A JP 25227393 A JP25227393 A JP 25227393A JP H0780793 A JPH0780793 A JP H0780793A
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- rotor
- stators
- stator
- driving side
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ロータを駆動する際、非駆動側のステータと
ロータとの接触によってロータ駆動特性が悪くなるのを
防止する。 【構成】 ステータ6,7によってロータ4をX軸と平
行な軸心の回りに回転させ、ステータ8,9によってロ
ータ4をY軸と平行な軸心の回りに回転させることがで
きる。ステータ6,8は圧電素子17を備えた微小変位
発生機構22によってロータ4と離間及び接触する方向
に変位させられる。ステータ8,9によってロータ4を
Y軸の回りに回転させる場合には、非駆動側のステータ
6,7の表面には定在波等を発生させると共に定在波等
の振幅頂点がロータ4に食い込まないよう、微小変位発
生機構22によってステータ6,7をロータ4から離間
する方向へ変位させる。
ロータとの接触によってロータ駆動特性が悪くなるのを
防止する。 【構成】 ステータ6,7によってロータ4をX軸と平
行な軸心の回りに回転させ、ステータ8,9によってロ
ータ4をY軸と平行な軸心の回りに回転させることがで
きる。ステータ6,8は圧電素子17を備えた微小変位
発生機構22によってロータ4と離間及び接触する方向
に変位させられる。ステータ8,9によってロータ4を
Y軸の回りに回転させる場合には、非駆動側のステータ
6,7の表面には定在波等を発生させると共に定在波等
の振幅頂点がロータ4に食い込まないよう、微小変位発
生機構22によってステータ6,7をロータ4から離間
する方向へ変位させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多自由度アクチュエータ
に関する。具体的にいうと、表面波型の超音波振動を利
用したステータによりロータを多方向に動かす多自由度
アクチュエータに関する。
に関する。具体的にいうと、表面波型の超音波振動を利
用したステータによりロータを多方向に動かす多自由度
アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来例であって、複数自由度関節
装置51(特開昭62−228392号公報)である。
この複数自由度関節装置51にあっては、アーム53を
有する球体状をしたロータ52がロータ52のまわり
(赤道線Lのまわり)に等間隔で配置された4個のステ
ータ54a,54a,54b,54bにより把持されて
いる。各ステータ54a,54a,54b,54bは筒
状をした支持フレーム55の内面に突出した棚部56と
端板57との間に搭載され、支持フレーム55の壁を貫
通させて外部から螺合されたボルト58によってロータ
52に圧接されている。
装置51(特開昭62−228392号公報)である。
この複数自由度関節装置51にあっては、アーム53を
有する球体状をしたロータ52がロータ52のまわり
(赤道線Lのまわり)に等間隔で配置された4個のステ
ータ54a,54a,54b,54bにより把持されて
いる。各ステータ54a,54a,54b,54bは筒
状をした支持フレーム55の内面に突出した棚部56と
端板57との間に搭載され、支持フレーム55の壁を貫
通させて外部から螺合されたボルト58によってロータ
52に圧接されている。
【0003】ロータ52とステータ54a,54a,5
4b,54bは超音波モータを形成しており、対向して
いる一組のステータ54a,54aを駆動させることに
よりロータ52を図中のイ方向(赤道線Lと直交する方
向)に回転させることができ、また、対向している他の
一組のステータ54b,54bを駆動させることにより
ロータ52を図中のロ方向に正逆回転させることができ
る。
4b,54bは超音波モータを形成しており、対向して
いる一組のステータ54a,54aを駆動させることに
よりロータ52を図中のイ方向(赤道線Lと直交する方
向)に回転させることができ、また、対向している他の
一組のステータ54b,54bを駆動させることにより
ロータ52を図中のロ方向に正逆回転させることができ
る。
【0004】また、図7に別な従来例のアクチュエータ
61(1991年度精密工学会春季大会学術講演会講演
論文集 P.207〜208)を示す。このアクチュエ
ータ61にあっては、アーム63を有する球体状のロー
タ62の外周面に2つのステータ64,65を接触させ
ている。このステータ64,65は、回転型超音波モー
タを利用したものであって、互いに直交するX軸方向及
びY軸方向でロータ62に接触しており、X軸方向から
ロータ62に接触しているステータ64を駆動するとロ
ータ62がX軸の回りに回転し、Y軸方向からロータ6
2に接触しているステータ65を駆動するとロータ62
がY軸の回りに回転する。したがって、両ステータ6
4,65によってロータ62を回転させることによりア
ーム63を任意の方向へ回動させることができる。
61(1991年度精密工学会春季大会学術講演会講演
論文集 P.207〜208)を示す。このアクチュエ
ータ61にあっては、アーム63を有する球体状のロー
タ62の外周面に2つのステータ64,65を接触させ
ている。このステータ64,65は、回転型超音波モー
タを利用したものであって、互いに直交するX軸方向及
びY軸方向でロータ62に接触しており、X軸方向から
ロータ62に接触しているステータ64を駆動するとロ
ータ62がX軸の回りに回転し、Y軸方向からロータ6
2に接触しているステータ65を駆動するとロータ62
がY軸の回りに回転する。したがって、両ステータ6
4,65によってロータ62を回転させることによりア
ーム63を任意の方向へ回動させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構造の複
数自由度関節装置やアクチュエータにあっては、一方の
ステータを駆動してロータを回転させる際、他方の非駆
動側のステータとロータとの間の摩擦抵抗によってロー
タの回転が妨げられる。そのために非駆動側のステータ
の表面に定在波や任意波形の振動を発生させ、非駆動側
のステータとロータとの接触面積を小さくしてロータの
摩擦抵抗を軽減させている。
数自由度関節装置やアクチュエータにあっては、一方の
ステータを駆動してロータを回転させる際、他方の非駆
動側のステータとロータとの間の摩擦抵抗によってロー
タの回転が妨げられる。そのために非駆動側のステータ
の表面に定在波や任意波形の振動を発生させ、非駆動側
のステータとロータとの接触面積を小さくしてロータの
摩擦抵抗を軽減させている。
【0006】このような方法で非駆動側のステータとロ
ータとの摩擦抵抗を軽減する方法にあっては、図8に示
すように、定在波等の発生している非駆動側のステータ
71の表面は部分的に(すなわち振動振幅の谷部となる
領域αで)、しかも各部分で瞬間的にロータ72から離
れており、接触面積が低減される。しかしながら、同時
にステータ71表面の他の部分(すなわち振動振幅の頂
点となる領域β)ではロータ72にくさび状に食い込ん
でロータ72表面を微小量弾性変形させている。このた
め、一方のステータによってロータを回転駆動させてい
るとき、非駆動側のステータ表面におけるロータ表面へ
の微細な食い込みによってロータの回転速度や回転トル
クの減少、ロータ回転の不安定化などの悪影響が生じる
という問題があった。
ータとの摩擦抵抗を軽減する方法にあっては、図8に示
すように、定在波等の発生している非駆動側のステータ
71の表面は部分的に(すなわち振動振幅の谷部となる
領域αで)、しかも各部分で瞬間的にロータ72から離
れており、接触面積が低減される。しかしながら、同時
にステータ71表面の他の部分(すなわち振動振幅の頂
点となる領域β)ではロータ72にくさび状に食い込ん
でロータ72表面を微小量弾性変形させている。このた
め、一方のステータによってロータを回転駆動させてい
るとき、非駆動側のステータ表面におけるロータ表面へ
の微細な食い込みによってロータの回転速度や回転トル
クの減少、ロータ回転の不安定化などの悪影響が生じる
という問題があった。
【0007】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは一方のステ
ータによってロータを駆動する際、非駆動側のステータ
との接触によってロータ駆動特性が悪くなるのを防止す
ることにある。
れたものであって、その目的とするところは一方のステ
ータによってロータを駆動する際、非駆動側のステータ
との接触によってロータ駆動特性が悪くなるのを防止す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多自由度アクチ
ュエータは、回転自在に支持された略球状のロータと、
前記ロータの表面に接触してロータを少なくとも2軸回
りに回転させる複数のステータと、各軸の回りにロータ
を回転させるためのステータのうち少なくとも1つのス
テータを、ロータに接触離間させることのできる微小変
位発生機構とを備えたことを特徴としている。
ュエータは、回転自在に支持された略球状のロータと、
前記ロータの表面に接触してロータを少なくとも2軸回
りに回転させる複数のステータと、各軸の回りにロータ
を回転させるためのステータのうち少なくとも1つのス
テータを、ロータに接触離間させることのできる微小変
位発生機構とを備えたことを特徴としている。
【0009】上記多自由度アクチュエータにおいては、
前記微小変位発生機構に、ステータのロータへの押付け
力を調整する機能を持たせてもよい。
前記微小変位発生機構に、ステータのロータへの押付け
力を調整する機能を持たせてもよい。
【0010】また、前記微小変位発生機構とステータと
を同一の電源によって駆動し、非駆動側のステータに発
生させた振動によるロータへの微細な食い込みが生じな
いよう当該ステータを微小変位発生機構によって変位さ
せるようにしてもよい。
を同一の電源によって駆動し、非駆動側のステータに発
生させた振動によるロータへの微細な食い込みが生じな
いよう当該ステータを微小変位発生機構によって変位さ
せるようにしてもよい。
【0011】
【作用】本発明の多自由度アクチュエータにあっては、
1又は2以上のステータによってロータを各軸の回りに
回転させるようにし、当該1つのステータもしくは2以
上のステータのうち少なくとも1つのステータをロータ
と接触離間させる微小変位発生機構を備えているので、
ロータを回転させる際に非駆動側のステータを微小変位
発生機構によって変位させることによってロータと非接
触の状態にすることができる。特に、非駆動側のステー
タに定在波等を発生させる場合でも、ロータに微細な食
い込みの起きないよう非駆動側のステータを変位させる
ことができる。従って、非駆動側のステータとロータと
の摩擦抵抗を極めて小さくすることができ、ロータを円
滑に回転させることができ、ロータ駆動特性を向上させ
ることができる。
1又は2以上のステータによってロータを各軸の回りに
回転させるようにし、当該1つのステータもしくは2以
上のステータのうち少なくとも1つのステータをロータ
と接触離間させる微小変位発生機構を備えているので、
ロータを回転させる際に非駆動側のステータを微小変位
発生機構によって変位させることによってロータと非接
触の状態にすることができる。特に、非駆動側のステー
タに定在波等を発生させる場合でも、ロータに微細な食
い込みの起きないよう非駆動側のステータを変位させる
ことができる。従って、非駆動側のステータとロータと
の摩擦抵抗を極めて小さくすることができ、ロータを円
滑に回転させることができ、ロータ駆動特性を向上させ
ることができる。
【0012】また、微小変位発生機構によりステータの
ロータへの押付け力を調整すれば、皿バネやコイルバネ
等の押付け力を発生するための機構が不必要になり、多
自由度アクチュエータの大型化や複雑化、コストの増大
を防ぐことができる。
ロータへの押付け力を調整すれば、皿バネやコイルバネ
等の押付け力を発生するための機構が不必要になり、多
自由度アクチュエータの大型化や複雑化、コストの増大
を防ぐことができる。
【0013】また、ステータを駆動するための電源によ
って微小変位発生機構を駆動すれば、別な電源を用いる
ことなく、非駆動側のステータに発生させた振動による
ロータへの微細な食い込みが生じないようにでき、構成
を簡略にすることができる。さらに、同一電源とすれ
ば、ステータの非駆動時の振動振幅の変化に応じて微小
変位発生機構も調整され、精度良くステータのロータへ
の食い込みを防止できる。
って微小変位発生機構を駆動すれば、別な電源を用いる
ことなく、非駆動側のステータに発生させた振動による
ロータへの微細な食い込みが生じないようにでき、構成
を簡略にすることができる。さらに、同一電源とすれ
ば、ステータの非駆動時の振動振幅の変化に応じて微小
変位発生機構も調整され、精度良くステータのロータへ
の食い込みを防止できる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例による多自由度アク
チュエータAの構造を示す一部破断した平面図である。
この多自由度アクチュエータAにあっては、円形の窓2
を開口されたケーシング1の空洞3内に略球体状ないし
略球殻状をしたロータ4が納められている。ロータ4は
空洞3の内壁面に接することなく、同一円周上に配置さ
れた4個のステータ6,7,8,9のみによって支持さ
れている。なお、5はロータ4の外周面に突設されたア
ームである。
チュエータAの構造を示す一部破断した平面図である。
この多自由度アクチュエータAにあっては、円形の窓2
を開口されたケーシング1の空洞3内に略球体状ないし
略球殻状をしたロータ4が納められている。ロータ4は
空洞3の内壁面に接することなく、同一円周上に配置さ
れた4個のステータ6,7,8,9のみによって支持さ
れている。なお、5はロータ4の外周面に突設されたア
ームである。
【0015】各ステータ6,7,8,9は図2(a)
(b)のような構造の回転型表面波振動子からなる。す
なわち、金属等の弾性材料によって形成された弾性体1
0は略皿状をしており、その外周部表面には一定ピッチ
毎に接触片12が突設されて環状に配列しており、接触
片12と対応して弾性体10の外周部裏面にはPZT等
の圧電素子13が貼り付けられている。ステータ6,
7,8,9は、図1に示すように接触片12をロータ4
と接触させるようにしてロータ4を支持するようになっ
ており、そのため接触片12の上面にはロータ4の表面
の曲率と同一の曲率を有する凹状のアール面12aが施
されている。
(b)のような構造の回転型表面波振動子からなる。す
なわち、金属等の弾性材料によって形成された弾性体1
0は略皿状をしており、その外周部表面には一定ピッチ
毎に接触片12が突設されて環状に配列しており、接触
片12と対応して弾性体10の外周部裏面にはPZT等
の圧電素子13が貼り付けられている。ステータ6,
7,8,9は、図1に示すように接触片12をロータ4
と接触させるようにしてロータ4を支持するようになっ
ており、そのため接触片12の上面にはロータ4の表面
の曲率と同一の曲率を有する凹状のアール面12aが施
されている。
【0016】ステータ6,7,8,9は超音波モータと
して使用されているものと同様な原理によってロータ4
を駆動するものであって、圧電素子13を振動させるこ
とによって弾性体10の接触片12の表面にたわみ振動
や伸縮振動等の表面波振動を発生させるものである。し
かして、この圧電素子13を所定の駆動モードで駆動す
ると、弾性体10の表面を円周方向に進む進行波(たわ
み進行波)により接触片12の表面の粒子が楕円軌道を
描いて運動し、ロータ4の表面がステータ6,7,8,
9の円周方向に沿って移動する。この結果、ロータ4は
ステータ6,7又は8,9の軸心の回りに回転する。
して使用されているものと同様な原理によってロータ4
を駆動するものであって、圧電素子13を振動させるこ
とによって弾性体10の接触片12の表面にたわみ振動
や伸縮振動等の表面波振動を発生させるものである。し
かして、この圧電素子13を所定の駆動モードで駆動す
ると、弾性体10の表面を円周方向に進む進行波(たわ
み進行波)により接触片12の表面の粒子が楕円軌道を
描いて運動し、ロータ4の表面がステータ6,7,8,
9の円周方向に沿って移動する。この結果、ロータ4は
ステータ6,7又は8,9の軸心の回りに回転する。
【0017】6,7はロータ4をX軸と平行な軸心の回
りに回転させるためのステータ、8,9はロータ4をY
軸と平行な軸心の回りに回転させるためのステータであ
って、いずれの対のステータ6,7及び8,9もロータ
4を両側から挟むように配置されている。いずれも一方
のステータ7,9は、弾性体10の裏面中央部に突出し
ている突部11をケーシング1に嵌合されたステータ保
持部14に固定されている。他方のステータ6,8は、
微小変位発生機構22によって微小変位させられるよう
になっている。すなわち、ケーシング1の直孔部15内
に摺動可能に納められた圧電素子ケース16内の圧電素
子17に突部11を保持されている。さらに、直孔部1
5内の圧電素子ケース16とケーシング1に嵌合された
ステータ保持部21との間には、ロードセルケース18
に入れたロードセル19が摺動自在に納められており、
ロードセルケース18と圧電素子ケース16とを接触さ
せると共にステータ保持部21に螺合させたネジ20の
先端がロードセル19に当接されている。従って、始め
にロードセル19の出力をモニターしながらネジ20を
回すことにより、ステータ6,7,8,9とロータ4と
の接触圧を調整することができる。さらに、ロードセル
19の出力をモニターしながら圧電素子17への電気的
な入力を制御して圧電素子17を伸縮させることによ
り、ステータ6,7,8,9のロータ4への押付け力を
コントロールすることができる。
りに回転させるためのステータ、8,9はロータ4をY
軸と平行な軸心の回りに回転させるためのステータであ
って、いずれの対のステータ6,7及び8,9もロータ
4を両側から挟むように配置されている。いずれも一方
のステータ7,9は、弾性体10の裏面中央部に突出し
ている突部11をケーシング1に嵌合されたステータ保
持部14に固定されている。他方のステータ6,8は、
微小変位発生機構22によって微小変位させられるよう
になっている。すなわち、ケーシング1の直孔部15内
に摺動可能に納められた圧電素子ケース16内の圧電素
子17に突部11を保持されている。さらに、直孔部1
5内の圧電素子ケース16とケーシング1に嵌合された
ステータ保持部21との間には、ロードセルケース18
に入れたロードセル19が摺動自在に納められており、
ロードセルケース18と圧電素子ケース16とを接触さ
せると共にステータ保持部21に螺合させたネジ20の
先端がロードセル19に当接されている。従って、始め
にロードセル19の出力をモニターしながらネジ20を
回すことにより、ステータ6,7,8,9とロータ4と
の接触圧を調整することができる。さらに、ロードセル
19の出力をモニターしながら圧電素子17への電気的
な入力を制御して圧電素子17を伸縮させることによ
り、ステータ6,7,8,9のロータ4への押付け力を
コントロールすることができる。
【0018】また、ステータ6,7,8,9の圧電素子
13を駆動する交流電圧源と微小変位発生機構22の圧
電素子17を駆動する直流電圧源とは、図3に示すよう
に、1つの圧電素子駆動電源23によって構成されてい
る。例えば、圧電素子13を駆動する交流電圧源の一部
を整流回路等を通して直流電圧に変換し、これを圧電素
子17に入力させるようにしている。
13を駆動する交流電圧源と微小変位発生機構22の圧
電素子17を駆動する直流電圧源とは、図3に示すよう
に、1つの圧電素子駆動電源23によって構成されてい
る。例えば、圧電素子13を駆動する交流電圧源の一部
を整流回路等を通して直流電圧に変換し、これを圧電素
子17に入力させるようにしている。
【0019】しかして、ロータ4をY軸と平行な軸心の
回りに回転させる場合には、ステータ8,9を駆動して
表面に進行波を発生させ、ステータ8,9でロータ4を
回転させる。このときステータ8,9のロータ4への押
付け力は微小変位発生機構22の圧電素子17を伸縮さ
せることによって調整できる。同時に、他方のステータ
6,7には定在波を発生させ、ロータ4との接触面積を
小さくして摩擦が軽減される状態としておき、しかもロ
ードセル19の出力をモニターしながら圧電素子17を
収縮させ、図4に示すようにステータ6,7の表面に発
生する定在波24の振幅wと同じ微小距離dだけステー
タ6を変位させ、定在波24の振幅頂点25がちょうど
ロータ4の表面と接する状態となるようにする。従っ
て、ロータ4は4つのステータ6,7,8,9によって
安定に保持された状態を保ちながら非駆動側のステータ
6,7によって回転を阻害されないようにでき、しかも
非駆動側のステータ6,7のロータ4への食い込みをな
くすことができるので、ロータ4の回転速度や回転トル
クの減少、ロータ回転の不安定化などロータ駆動特性を
良好にすることができる。同様に、ロータ4をX軸と平
行な軸心の回りに回転させる場合にも、非駆動側のステ
ータ8,9には定在波を発生させ、ステータ8,9の定
在波の振幅頂点がちょうどロータ4の表面と接する状態
となるまで圧電素子17を収縮させることにより、ロー
タ駆動特性を良好にすることができる。
回りに回転させる場合には、ステータ8,9を駆動して
表面に進行波を発生させ、ステータ8,9でロータ4を
回転させる。このときステータ8,9のロータ4への押
付け力は微小変位発生機構22の圧電素子17を伸縮さ
せることによって調整できる。同時に、他方のステータ
6,7には定在波を発生させ、ロータ4との接触面積を
小さくして摩擦が軽減される状態としておき、しかもロ
ードセル19の出力をモニターしながら圧電素子17を
収縮させ、図4に示すようにステータ6,7の表面に発
生する定在波24の振幅wと同じ微小距離dだけステー
タ6を変位させ、定在波24の振幅頂点25がちょうど
ロータ4の表面と接する状態となるようにする。従っ
て、ロータ4は4つのステータ6,7,8,9によって
安定に保持された状態を保ちながら非駆動側のステータ
6,7によって回転を阻害されないようにでき、しかも
非駆動側のステータ6,7のロータ4への食い込みをな
くすことができるので、ロータ4の回転速度や回転トル
クの減少、ロータ回転の不安定化などロータ駆動特性を
良好にすることができる。同様に、ロータ4をX軸と平
行な軸心の回りに回転させる場合にも、非駆動側のステ
ータ8,9には定在波を発生させ、ステータ8,9の定
在波の振幅頂点がちょうどロータ4の表面と接する状態
となるまで圧電素子17を収縮させることにより、ロー
タ駆動特性を良好にすることができる。
【0020】また、1台の圧電素子駆動電源23によっ
て多自由度アクチュエータAを駆動できるので、電源構
成を簡単にすることできる。さらに、同じ電源によって
ステータ6,8と微小変位発生機構22とを駆動できる
ようにすれば、電源電圧等の変動によって非駆動側のス
テータ6,8の振動振幅が変化した場合には、微小変位
発生機構22の圧電素子17も同じだけ収縮し、ステー
タ6,7,8,9のロータ4への食い込みが生じないよ
うにすることもできる。
て多自由度アクチュエータAを駆動できるので、電源構
成を簡単にすることできる。さらに、同じ電源によって
ステータ6,8と微小変位発生機構22とを駆動できる
ようにすれば、電源電圧等の変動によって非駆動側のス
テータ6,8の振動振幅が変化した場合には、微小変位
発生機構22の圧電素子17も同じだけ収縮し、ステー
タ6,7,8,9のロータ4への食い込みが生じないよ
うにすることもできる。
【0021】図5は非駆動側のステータの別な作動方法
を説明する図である。図1に示したような多自由度アク
チュエータAにおいて、ステータ8,9を駆動してロー
タ4をY軸と平行な軸心の回りに回転させる際、非駆動
側のステータ6,7には定在波その他の振動を発生させ
ず、ステータ6を保持している圧電素子17にオフセッ
ト電圧を印加してステータ6,7がロータ4表面から離
間する方向にステータ6を微小変位させると同時に、圧
電素子17の当該オフセット電圧に一定の交流電圧を重
畳させて印加する。従って、図5に両矢印で示すよう
に、ステータ6,7は印加された交流電圧の周波数でロ
ータ4と接触したり、離間したりして離合を繰り返し、
ステータ6,7をロータ4に食い込ませることなくステ
ータ6,7とロータ4との接触面積や接触圧を小さくす
ることができる。このため、ロータ4は非駆動側のステ
ータ6,7によって回転を阻害されることなく、4つの
ステータ6,7,8,9によって安定に保持され、ロー
タ駆動特性が向上する。ステータ6,7を駆動してロー
タ4をX軸と平行な軸心の回りに回転させる場合にも、
非駆動側のステータ8,9を保持している圧電素子17
を同じように駆動させる。
を説明する図である。図1に示したような多自由度アク
チュエータAにおいて、ステータ8,9を駆動してロー
タ4をY軸と平行な軸心の回りに回転させる際、非駆動
側のステータ6,7には定在波その他の振動を発生させ
ず、ステータ6を保持している圧電素子17にオフセッ
ト電圧を印加してステータ6,7がロータ4表面から離
間する方向にステータ6を微小変位させると同時に、圧
電素子17の当該オフセット電圧に一定の交流電圧を重
畳させて印加する。従って、図5に両矢印で示すよう
に、ステータ6,7は印加された交流電圧の周波数でロ
ータ4と接触したり、離間したりして離合を繰り返し、
ステータ6,7をロータ4に食い込ませることなくステ
ータ6,7とロータ4との接触面積や接触圧を小さくす
ることができる。このため、ロータ4は非駆動側のステ
ータ6,7によって回転を阻害されることなく、4つの
ステータ6,7,8,9によって安定に保持され、ロー
タ駆動特性が向上する。ステータ6,7を駆動してロー
タ4をX軸と平行な軸心の回りに回転させる場合にも、
非駆動側のステータ8,9を保持している圧電素子17
を同じように駆動させる。
【0022】なお、上記実施例にあっては、対向する各
一対のステータ6,7,8,9のうち一方のステータ
6,8のみを圧電素子17によって変位させるようにし
たが、全てのステータ6,7,8,9の基部に圧電素子
17を設けてどのステータ6,7,8,9も圧電素子1
7によってロータ4との接触圧を調整できるようにして
もよい。また、上記実施例では非駆動側のステータを引
っ込めてロータ4との接触圧がほぼゼロとなるようにし
たが、逆に駆動側のステータを微小量だけ突出させて駆
動側のステータの駆動力が確実にロータに伝達されるよ
うにすることもできる。
一対のステータ6,7,8,9のうち一方のステータ
6,8のみを圧電素子17によって変位させるようにし
たが、全てのステータ6,7,8,9の基部に圧電素子
17を設けてどのステータ6,7,8,9も圧電素子1
7によってロータ4との接触圧を調整できるようにして
もよい。また、上記実施例では非駆動側のステータを引
っ込めてロータ4との接触圧がほぼゼロとなるようにし
たが、逆に駆動側のステータを微小量だけ突出させて駆
動側のステータの駆動力が確実にロータに伝達されるよ
うにすることもできる。
【0023】また、微小変位発生機構は、ステータ6,
8だけでなく、ステータ7,9にも組み込んであっても
よい。すなわち、全てのステータ6,7,8,9に微小
変位発生機構を組み込んでもよい。
8だけでなく、ステータ7,9にも組み込んであっても
よい。すなわち、全てのステータ6,7,8,9に微小
変位発生機構を組み込んでもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、非駆動側のステータを
微小変位発生機構によって変位させることによってロー
タと非接触の状態にすることができるので、非駆動側の
ステータに定在波等を発生させる場合でも、ロータに微
細な食い込みの起きないよう非駆動側のステータを変位
させることができる。あるいは、非駆動側のステータに
定在波等を発生させることなく、微小変位発生機構によ
って非駆動側のステータをロータに接触させたり、離間
させたり極めて短い時間間隔で繰り返すことにより、非
駆動側のステータ表面をロータに食い込ませることなく
小さな接触圧でロータを保持させることができる。従っ
て、非駆動側のステータとロータとの摩擦抵抗を極めて
小さくしてロータを円滑に回転させることができ、ロー
タの回転速度や回転トルクの低下などを防止し、ロータ
駆動特性を向上させることができる。
微小変位発生機構によって変位させることによってロー
タと非接触の状態にすることができるので、非駆動側の
ステータに定在波等を発生させる場合でも、ロータに微
細な食い込みの起きないよう非駆動側のステータを変位
させることができる。あるいは、非駆動側のステータに
定在波等を発生させることなく、微小変位発生機構によ
って非駆動側のステータをロータに接触させたり、離間
させたり極めて短い時間間隔で繰り返すことにより、非
駆動側のステータ表面をロータに食い込ませることなく
小さな接触圧でロータを保持させることができる。従っ
て、非駆動側のステータとロータとの摩擦抵抗を極めて
小さくしてロータを円滑に回転させることができ、ロー
タの回転速度や回転トルクの低下などを防止し、ロータ
駆動特性を向上させることができる。
【0025】また、微小変位発生機構によりステータの
ロータへの押付け力を調整すれば、皿バネやコイルバネ
等の押付け力を発生するための機構が不必要になり、多
自由度アクチュエータの大型化や複雑化、コストの増大
を防ぐことができる。
ロータへの押付け力を調整すれば、皿バネやコイルバネ
等の押付け力を発生するための機構が不必要になり、多
自由度アクチュエータの大型化や複雑化、コストの増大
を防ぐことができる。
【0026】また、ステータを駆動するための電源によ
って微小変位発生機構を駆動すれば、別な電源を用いる
ことなく、非駆動側のステータに発生させた振動による
ロータへの微細な食い込みが生じないようにでき、構成
を簡略にすることができる。さらに、同一電源とすれ
ば、ステータの非駆動側の振動振幅の変化に応じて微小
変位発生機構も調整され、精度良くステータのロータへ
の食い込みを防止できる。
って微小変位発生機構を駆動すれば、別な電源を用いる
ことなく、非駆動側のステータに発生させた振動による
ロータへの微細な食い込みが生じないようにでき、構成
を簡略にすることができる。さらに、同一電源とすれ
ば、ステータの非駆動側の振動振幅の変化に応じて微小
変位発生機構も調整され、精度良くステータのロータへ
の食い込みを防止できる。
【図1】本発明の一実施例による多自由度アクチュエー
タを示す一部破断した平面図である。
タを示す一部破断した平面図である。
【図2】(a)(b)は同上のステータを示す正面図及
び断面図である。
び断面図である。
【図3】同上の電源構成を示す概略図である。
【図4】同上の非駆動側のステータとロータとの接触状
態を示す拡大断面図である。
態を示す拡大断面図である。
【図5】非駆動側のステータの駆動方法の他例を示す拡
大断面図である。
大断面図である。
【図6】従来例の複数自由度関節装置を示す一部縦断面
図である。
図である。
【図7】別な従来例のアクチュエータを示す斜視図であ
る。
る。
【図8】従来における非駆動側のステータとロータとの
接触状態を示す拡大断面図である。
接触状態を示す拡大断面図である。
4 ロータ 6,7,8,9 ステータ 17 圧電素子 22 微小変位発生手段 23 圧電素子駆動電源
Claims (3)
- 【請求項1】 回転自在に支持された略球状のロータ
と、 前記ロータの表面に接触してロータを少なくとも2軸回
りに回転させる複数のステータと、 各軸の回りにロータを回転させるためのステータのうち
少なくとも1つのステータを、ロータに接触離間させる
ことのできる微小変位発生機構とを備えたことを特徴と
する多自由度アクチュエータ。 - 【請求項2】 前記微小変位発生手段に、ステータのロ
ータへの押付け力を調整する機能を持たせたことを特徴
とする請求項1に記載の多自由度アクチュエータ。 - 【請求項3】 前記微小変位発生機構とステータとを同
一の電源によって駆動し、非駆動側のステータに発生さ
せた振動によるロータへの微細な食い込みが生じないよ
う当該ステータを微小変位発生機構によって変位させる
ようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の多
自由度アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252273A JPH0780793A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 多自由度アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252273A JPH0780793A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 多自由度アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780793A true JPH0780793A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17234951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5252273A Pending JPH0780793A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 多自由度アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780793A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100360288C (zh) * | 2004-10-28 | 2008-01-09 | 浙江工业大学 | 机器人多自由度关节 |
US7786650B2 (en) * | 2005-11-10 | 2010-08-31 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Ultrasonic motor |
CN107718042A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-23 | 西北农林科技大学 | 一种超声电机驱动的多自由度关节及其操作方法 |
JP2020507304A (ja) * | 2017-02-23 | 2020-03-05 | 南京航空航天大学 | マルチスポーク式超音波モータ |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP5252273A patent/JPH0780793A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100360288C (zh) * | 2004-10-28 | 2008-01-09 | 浙江工业大学 | 机器人多自由度关节 |
US7786650B2 (en) * | 2005-11-10 | 2010-08-31 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Ultrasonic motor |
JP2020507304A (ja) * | 2017-02-23 | 2020-03-05 | 南京航空航天大学 | マルチスポーク式超音波モータ |
CN107718042A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-23 | 西北农林科技大学 | 一种超声电机驱动的多自由度关节及其操作方法 |
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