JPH0780325A - メタル担体 - Google Patents

メタル担体

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JPH0780325A
JPH0780325A JP5247306A JP24730693A JPH0780325A JP H0780325 A JPH0780325 A JP H0780325A JP 5247306 A JP5247306 A JP 5247306A JP 24730693 A JP24730693 A JP 24730693A JP H0780325 A JPH0780325 A JP H0780325A
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hollow tube
metal carrier
thin hollow
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JP5247306A
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Masayoshi Usui
正佳 臼井
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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    • B01J35/00Catalysts, in general, characterised by their form or physical properties
    • B01J35/50Catalysts, in general, characterised by their form or physical properties characterised by their shape or configuration
    • B01J35/56Foraminous structures having flow-through passages or channels, e.g. grids or three-dimensional monoliths
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、従来の高価な平板及び/又は波板
状帯材(箔材)を使用したメタルハニカム体を主要な構
成要素とするメタル担体、あるいはメタルケーシング内
に細径管を最密充填させたハニカム構造のメタル担体に
対して、経済性に優れるとともに耐久性、排気ガスの浄
化能などの諸特性に優れたメタル担体を提供するもので
ある。 【構成】 本発明の排気ガスの浄化用触媒を担持するた
めのメタル担体において、前記メタル担体は、 (i)
筒状のメタルケーシング、 (ii) 前記メタルケーシン
グ内に配設される所望本数の任意断面形状の細径中
空チューブ、 (iii) 前記メタルケーシング内に前記
細径中空チューブを配列し、固定するた めのメタ
ルワイヤー、から構成されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化装置において使用される、排気ガス浄化用触媒
を担持させるための金属製のメタル担体に関する。更に
詳しくは、本発明は、金属製のメタル担体の構成部材
を、従来の高価な耐熱鋼製の平板状帯材(箔材)及びま
たは波板状帯材(箔材)に代えて、筒状メタルケーシン
グと該メタルケーシング内に配設する細径中空チュー
ブ、及び該チューブをメタルケーシング内に固定するた
めのメタルワイヤーで構成したことを特徴とする経済的
でかつ耐久性などの特性に優れたメタル担体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の排気ガス浄化装置用の触
媒担体として、コージェライトなどのセラミック材を用
いたセラミック製のモノリスタイプ(セラミックモノリ
ス)のものと、金属(メタル)製のモノリスタイプ(メ
タルモノリス)のものが知られている。特に最近におい
ては、セラミックモノリスの欠点を改善するために、即
ち、機械的強度、耐久性、通気抵抗、浄化効率(装置の
小型化)などの観点からメタルモノリスが盛んに研究開
発されている。
【0003】この種の従来の金属製触媒担体(メタル担
体)(MS´、メタルサポート)の典型例は、図10〜
図11に示されるものである。そして、この種のメタル
担体は一般に耐高温酸化性や耐熱性に優れた薄肉鋼板か
らの平板状帯材(1)と前記薄肉鋼板を波付形成した波
板状帯材(2)とを、相互に当接部を有するように重積
し、これを一括渦巻状に巻回積層するか、あるいは階層
状に重積して製作した軸方向に排気ガス通路のための多
数の網目状通気穴路(セル)を有するメタルハニカム体
と、前記メタルハニカム体を填装し固着するための両端
が開口した筒状の金属ケース(4)から構成されるもの
である。なお、図10は巻回タイプのメタルハニカム体
(H)を示し、図11は積層タイプのメタルハニカム体
(H)を示すものである。
【0004】そして、前記メタル担体を構成するメタル
ハニカム体と金属ケースとは、排気ガス自体の高温度及
び排気ガスと浄化用触媒(Pt,Pd,Rhなどの触
媒)との発熱反応などによる熱膨張や熱的応力に耐え得
るように、また自動車走行時の振動などに耐え得るよう
にろう接または溶接などにより強固に固着される。な
お、メタルハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯
材の当接部は種々の方法により固着されることはいうま
でもないことである。
【0005】前記した従来のメタルハニカム体におい
て、その構成部材である平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)としては、例えばクロム鋼(クロム13〜25
%)、Fe−Cr20%−Al5%などの耐熱性のステ
ンレス鋼あるいはこれに耐高温酸化性を改善するために
希土類を加えたステンレス鋼などの厚さが0.1mm以下
の帯材(箔材)が使用される。なお、各帯材にAlを含
有したステンレス鋼は、耐高温酸化性が向上するととも
に、熱処理により帯材表面にウィスカー状ないしマッシ
ュルーム状などの種々の形状のα−Al2 3 が析出
し、これが排気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッ
シュコートを強固に固着するため極めて好ましい材料で
ある。
【0006】しかしながら、前記したメタルハニカム体
(H)を構成する平板状帯材(1)及び波板状帯材
(2)は、材料自体あるいはこの種の用途に適用するた
めの箔材(厚さ0.04〜0.1mm)とするのに圧延コ
ストがかかるなど極めて高価なものであり、セラミック
製のハニカム体に対するメタルハニカム体の価格競争力
を大きく低下させている。また、前記したようにメタル
ハニカム体の製造において、各構成部材をろう接合する
場合、Ni系などの高価な高温ろう材を使用するため、
この面でもコストがかさむものである。
【0007】更には、前記した高価な平板状帯材(1)
と波板状帯材(2)を使用して製造したハニカム構造の
ハニカム体は、両帯材(1、2)が相互に当接すること
から排気ガス浄化用触媒を担持させるための有効表面積
は小さいものである。即ち、両帯材(1、2)が相互に
当接され、より具体的には波板状帯材(2)の波の頂部
/谷部において平板状帯材(1)と当接されるが、両帯
材(1、2)は触媒の担持量を大きくするように線接触
(断面では点接触)の状態ではなく面接触の状態で当接
するため、前記有効表面積は小さく減ぜられる。両帯材
(1、2)の当接態様において、場合によっては30%
も有効表面積が減じられてしまい、高価な帯材(1、
2)を使用していながら、十分に材料を活用していない
ということができる。
【0008】また、当業界において、前記した平板状帯
材(1)と波板状帯材(2)を使用せずに、メタルハニ
カム体の主要な構成要素であるハニカム構造体を、複数
本の薄肉小径管(細管)から製造する技術が提案されて
いる(例えば、特開昭63−13684号、同63−2
73517号、同63−315150号、同63−31
5151号参照)。しかしながら、これらのものは小径
管同士をその外周面を相互に緊密に接触させるようにし
てハニカム構造のものとするため、前記したように排気
ガスの浄化用触媒を担持する有効表面積が著しく減ぜら
れるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
高価な帯材(箔材)を使用するメタル担体に対して、筒
状メタルケーシング内に、複数本の任意断面形状の細径
中空チューブ(管体)を配設するとともに、該中空チュ
ーブを相互に所望の間隔をもってメタルワイヤーで固定
したとき、コストメリットが得られるとともに耐久性な
どに優れた特性を有するメタル担体が得られるという知
見をベースとするものである。
【0010】また、本発明は、従来の細管をベースと
し、相互にその周外面を密接させて形成したハニカム構
造体を利用したメタルハニカム担体に対して、メタルケ
ーシング内に細管を相互にその外周面を密接させないで
配設した場合、触媒担持量が著しく増大するため使用す
る細管を減じることが出来ること、また、各細管の間に
形成される空間スペースにおいて排気ガスが攪拌、乱流
化するため排気ガスの浄化能を向上させることが出来る
という知見をベースとするものである。本発明により、
経済的でかつ諸特性に優れた排気ガス浄化用触媒を担持
するためのメタル担体が提供される。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、排気ガスの浄化用触媒を担持するためのメタ
ル担体において、前記メタル担体が、(i) 筒状のメタル
ケーシング、(ii) 前記メタルケーシング内に配設され
る所望本数の任意断面形状の細径中空チューブ、(iii)
前記メタルケーシング内に前記細径中空チューブを配列
し、固定するためのメタルワイヤー、ことを特徴とする
メタル担体に関するものである。
【0012】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて、図面を参照して説明する。なお、本発明は図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0013】図1は、本発明のメタル担体(MS)の一
部を透視し、かつ一部を省略した斜視図である。図示さ
れるように、本発明のメタル担体(MS)は、耐熱鋼製
のメタルケーシング(C)、該メタルケーシング(C)
内に配設される耐熱鋼製の細径中空チューブ、及び該中
空チューブ(t)をメタルケーシング内に配設、固定す
るためのメタルワイヤー(W)という三つの構成要素か
らなるものである。
【0014】本発明のメタル担体(MS)を構成するメ
タルケーシング(C)は、図示されるように、前記細径
中空チューブ(t)を内部に収容し、かつ前記メタルワ
イヤー(W)で前記細径中空チューブ(t)を固定する
のに適した構造のものであればよく、特段に制約を受け
るものではない。メタルケーシング(C)内で細径中空
チューブ(t)を固定する方式は、任意の方式のもので
あってよい。図1には、メタルケーシング(C)の両端
面部においてメタルワイヤー(W)をクロス状に張設
し、該メタルワイヤー(W)の間で細径中空チューブ
(t)を保持する態様のものが示されている。図示しな
いが、メタルケーシング(C)の両端面から所定の長さ
の部位に外周壁に沿って所定ピッチの穴を穿設し、これ
にメタルワイヤー(W)を張設し、このワイヤー間で細
径中空チューブ(t)を固定してもよい。
【0015】本発明のメタル担体(MS)において、前
記メタルケーシング(C)の素材としては、図10〜図
11で示される従来のメタルハニカム体の製造に際して
使用されているものと同種の耐熱鋼を用いてもよいし、
更に耐熱耐食性に富むものを用いてもよい。また、外側
部分の金属材料を内側部分にフェライト系ステンレス鋼
を、外側部分にオースラナイト系ステンレス鋼を使用し
たものを用いてもよい。
【0016】本発明のメタル担体(MS)を構成するメ
タルワイヤー(W)は、図示されるように細径中空チュ
ーブ(t)をメタルケーシング(C)内に配設するに適
したものであれば特段に制約を受けない。前記メタルワ
イヤー(W)の素材としては、図10〜図11で示され
る従来のメタルハニカム体の製造に際して使用されてい
る平板状帯材(箔材)または波板状帯材(箔材)と同等
の特性を有するもの、即ち耐高温酸化性に優れた材質の
ものが好ましい。例えば、Fe−20Cr−5Al製、
またはこれにREMを添加したものなどのワイヤー材が
使用される。メタルワイヤー(W)の断面形状は、一般
に円形であるが、楕円形、多角形、長方形などの異形状
のものでも良く、あるいはこれらをより合わせたり、ま
たは組み合わせてもよい。前記メタルワイヤー(W)の
線径、厚みは所定のものでよく、例えば断面円形の線材
の場合、一般に線径として0.1〜1.0mmのものが使
用される。また、本発明において、前記メタルワイヤー
(W)として偏平状のリボン材を使用することが出来
る。メタルワイヤー(W)が偏平状のリボン材であると
き、メタルケーシング(C)内での細径中空チューブの
固定が強固になるため好ましいものである。この種のリ
ボン材としては、例えば厚さ100μm 、幅5mmなどの
ものが使用される。
【0017】次に、本発明のメタル担体(MS)を構成
する任意断面形状の細径中空チューブ(t)の構造につ
いて説明する。図2は、図1に示される本発明のメタル
担体(MS)に適用される第一実施態様の細径中空チュ
ーブ(t1 )の構造を示すものである。第一実施態様の
細径中空チューブ(t1 )は、図示されるように所望径
の円筒状中空チューブである。図2には、前記細径中空
チューブが、二本のメタルワイヤー(W1 ,W2 )で固
定部(f1 )で固定されることが示されている。前記固
定手段としては、溶接でもろう接、さらには熱拡散処理
による拡散接合など任意のものが採用される。また、後
述するようにメタルワイヤー間で係止させるような機械
的な係止手段があってもよい。図2において、図を簡略
化するために横方向のメタルワイヤーが省略されてい
る。本発明において、メタルワイヤーを縦方向にのみ張
設するようにしても、あるいは縦横、クロス状に張設す
るようにしてもよいことはいうまでもないことである。
【0018】前記細径中空チューブ(t)の使用本数
は、排気ガスの目標浄化能などの観点から適宜、決めれ
ばよい。例えば、図10〜図11に示される従来の平板
状帯材と波板状帯材とで構成される巻回または積層タイ
プのメタルハニカム体と同程度の排気ガス浄化能を達成
するためには、次の使用本数の設定値が参考になる。例
えば、φ60.5mm、長さ75mmの円筒状の巻回タイプ
のメタルハニカム体(箔の厚さ50μm 、セル密度20
0cpsi)と同等の浄化能を達成するためには、本発明の
メタル担体は、排気ガス浄化用触媒に対して同等の担持
表面積をもつことが必要である。この場合、円筒状細径
中空チューブ(t)として、内径1.4mm、外径1.5
mm、長さ75mmのものを使用すると、使用する本数は7
20本である。また、円筒状細径中空チューブ(t)と
して、内径1.1mm、外径1.3mm、長さ75mmのもの
を使用すると、使用する本数は890本である。
【0019】図3〜図4は、本発明のメタル担体(M
S)に適用される第二実施態様の細径のオープンチュー
ブ(t2 )を説明する図である。第二実施態様の細径中
空チューブ(t2 )は、円筒状チューブのものであり、
所望部位にメタルワイヤー(W)による固定部として凹
部(f2 )を有するものである。前記細径中空チューブ
(t2 )は、凹部(f2 )において、二枚のリボン状ワ
イヤー(W3 ,W4 )により係止される。なお、本発明
において、前記凹部(f2 )において、単に二本のリボ
ン状ワイヤー(W3 ,W4 )により係止固定するだけで
なく、更に該凹部(f2 )において熔接、ろう接などの
固着手段を適用してもよい。
【0020】図5は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第三実施態様の細径中空チューブ(t3 )を説
明する図である。第三実施態様の細径中空チューブ(t
3 )は、円筒状チューブのものであり、所望部位にメタ
ルワイヤー(W)による固定部として、チューブ側部に
切欠部(f3 )を有するものである。
【0021】図6は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第四実施態様の細径中空チューブ(t4 )を説
明する図である。第四実施態様の細径中空チューブ(t
4 )は、円筒状で凹凸蛇腹状の周壁部を有するチューブ
であり、メタルワイヤー(W)による固定部(f4
は、前記凹凸の蛇腹部となる。なお、第四実施態様の細
径中空チューブ(t4 )においては、その外周壁が凹凸
蛇腹状であるため表面積が円筒状のものより大きくなる
ため、触媒担持量を増大させることが出来る。
【0022】図7は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第五実施態様の細径中空チューブ(t5 )を説
明する図である。第五実施態様の細径中空チューブ(t
5 )は、円筒状チューブのものであり、メタルワイヤー
(W)による固定部として、チューブの両端面部の壁部
に1/4周毎に形成された切欠部(f5 )を有するもの
である。
【0023】本発明のメタル担体(MS)に適用される
細径中空チューブ(t)としては、前記した断面形状が
円形のものに限定されず、所望形状のものであってもよ
い。図8は第六実施態様の細径中空チューブ(t6 )を
示し、その断面形状は菱形である。図9は、第七実施態
様の細径中空チューブ(t7 )を示し、その断面形状は
六角形である。また、特に図示しないが、断面形状が楕
円形のものであってもよい。
【0024】本発明において、前記細径中空チューブ
(t)の構造及びその配設方式としては、種々の変形例
が可能である。例えば、図示しないが、メタル担体(M
S)の中央部に他部と比較して小径のものを配設した
り、何種類かのチューブを組み合わせたりしてもよい。
更に、本発明において、これらチューブの配設密度は適
宜に決められる。例えば、メタル担体(MS)の中央部
に小径のチューブを配設すると、中央部での速い排気ガ
ス流に適合した所望量の触媒を担持させることが出来る
ため、均一な浄化能を達成することが出来る。また、細
径中空チューブ(t)の配設方式として、縦方向のみま
たは横方向のみに張設されたメタルワイヤーの間に細径
中空チューブを配設してもよい。この場合、上下間また
は左右間で各細径中空チューブ(t)を当接させてもよ
く、あるいは所望の隙間を設けるようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用触媒を担持させ
るためのメタル担体(MS)は、従来の平板状帯材(箔
材)と波板状帯材(箔材)から構成される各種タイプの
ハニカム構造を有するメタルハニカム体を主要な構成要
素としたメタル担体、あるいは細径管をメタルケーシン
グ内に最密状態に充填して構成したハニカム構造のメタ
ル担体と比較して、以下のような優れた効果を奏する。
【0026】(i) 本発明のメタル担体(MS)はメタル
ケーシング内に細径中空チューブをメタルワイヤーをも
って配設、固定した構造のものであるから、メタル担体
の使用時にメタル担体内部に発生する大きな熱応力に基
づく変形力を、前記細径中空メタルチューブ及びメタル
ワイヤーで吸収、緩和させることが出来るため、耐久性
に優れたものである。この点、従来の帯材(箔材)を使
用したものや、細径管をメタルケーシング内に最密充填
させたハニカム構造のものにおいては、前記変形力を吸
収、緩和する能力が低いものである。
【0027】(ii) 本発明のメタル担体(MS)は細径
中空チューブのメタルワイヤーを介した配列体であるこ
とから、各細径中空チューブと細径中空チューブの間に
おいて排気ガス流を攪拌混合、乱流化することが出来る
ため、排気ガスと細径中空チューブ表面に担持された排
気ガス浄化用触媒との接触効率が改善され、浄化能力を
向上させることが出来る。この点従来の帯材(箔材)を
使用したものや細径管をメタルケーシング内に最密充填
させたハニカム構造のものにおいては、乱流化のために
特別の機構が必要である。
【0028】(iii) 本発明のメタル担体(MS)におい
て、各細径中空チューブを所望の空隙部をもってメタル
ワイヤーを介してメタルケーシング内に配列、固定する
ことが出来るため、各細径中空チューブが当接せず、各
チューブの外表面を触媒担持のために有効活用すること
が出来る(単位重当たりの比表面積が大きい)。
【0029】(iv) 従来の帯材(箔材)は極めて高価な
ものであるが、本発明の細径中空チューブの配列体で構
成されるメタル担体は安価であり、コストメリットを得
ることが出来る。
【0030】(v) 従来の帯材(箔材)を利用したハニカ
ム構造のメタルハニカム体や細径管をメタルケーシング
内に最密充填したメタルハニカム体と比較して、排気ガ
ス系統の要求特性に合わせて最適なメタル担体を設計の
自由度をもって製造することが容易である。例えば、メ
タル担体の中央(中心部)の配管密度や細管の径を他部
と相違させるなどして要求特性に適合した最適なメタル
担体を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタル担体を示す一部を透視し、か
つ一部を省略した斜視図である。
【図2】 本発明のメタル担体に適用される第一実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図3】 本発明のメタル担体に適用される第二実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図4】 図3の一部を透視した側面図である。
【図5】 本発明のメタル担体に適用される第三実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図6】 本発明のメタル担体に適用される第四実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図7】 本発明のメタル担体に適用される第五実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図8】 本発明のメタル担体に適用される第六実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図9】 本発明のメタル担体に適用される第七実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図10】 従来の巻回タイプのメタルハニカム体の斜
視図である。
【図11】 従来の積層タイプのメタルハニカム体の斜
視図である。
【符号の説明】
MS ………メタル担体 C ………メタルケーシング t,t1 ,t2 ,t3 ………細径中空チューブ W,W1 ,W2 ,W3 ………メタルワイヤー f1 ,f2 ,f3 ………固定部 MS' ………従来のメタル担体 H ………従来のメタルハニカム体 1 ………平板状帯材 2 ………波板状帯材 3 ………網目状通気孔路(セル)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 メタル担体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化装置において使用される、排気ガス浄化用触媒
を担持させるための金属製のメタル担体に関する。更に
詳しくは、本発明は、金属製のメタル担体の構成部材
を、従来の高価な耐熱鋼製の平板状帯材(箔材)及びま
たは波板状帯材(箔材)に代えて、筒状メタルケーシン
グと該メタルケーシング内に配設する細径中空チュー
ブ、及び該チューブをメタルケーシング内に固定するた
めのメタルワイヤーで構成したことを特徴とする経済的
でかつ耐久性などの特性に優れたメタル担体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の排気ガス浄化装置用の触
媒担体として、コージェライトなどのセラミック材を用
いたセラミック製のモノリスタイプ(セラミックモノリ
ス)のものと、金属(メタル)製のモノリスタイプ(メ
タルモノリス)のものが知られている。特に最近におい
ては、セラミックモノリスの欠点を改善するために、即
ち、機械的強度、耐久性、通気抵抗、浄化効率(装置の
小型化)などの観点からメタルモノリスが盛んに研究開
発されている。
【0003】この種の従来の金属製触媒担体(メタル担
体)(MS´、メタルサポート)の典型例は、図10〜
図11に示されるものである。そして、この種のメタル
担体は一般に耐高温酸化性や耐熱性に優れた薄肉鋼板か
らの平板状帯材(1)と前記薄肉鋼板を波付形成した波
板状帯材(2)とを、相互に当接部を有するように重積
し、これを一括渦巻状に巻回積層するか、あるいは階層
状に重積して製作した軸方向に排気ガス通路のための多
数の網目状通気穴路(セル)を有するメタルハニカム体
と、前記メタルハニカム体を填装し固着するための両端
が開口した筒状の金属ケース(4)から構成されるもの
である。なお、図10は巻回タイプのメタルハニカム体
(H)を示し、図11は積層タイプのメタルハニカム体
(H)を示すものである。
【0004】そして、前記メタル担体を構成するメタル
ハニカム体と金属ケースとは、排気ガス自体の高温度及
び排気ガスと浄化用触媒(Pt,Pd,Rhなどの触
媒)との発熱反応などによる熱膨張や熱的応力に耐え得
るように、また自動車走行時の振動などに耐え得るよう
にろう接または溶接などにより強固に固着される。な
お、メタルハニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯
材の当接部は種々の方法により固着されることはいうま
でもないことである。
【0005】前記した従来のメタルハニカム体におい
て、その構成部材である平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)としては、例えばクロム鋼(クロム13〜25
%)、Fe−Cr20%−Al5%などの耐熱性のステ
ンレス鋼あるいはこれに耐高温酸化性を改善するために
希土類を加えたステンレス鋼などの厚さが0.1mm以下
の帯材(箔材)が使用される。なお、各帯材にAlを含
有したステンレス鋼は、耐高温酸化性が向上するととも
に、熱処理により帯材表面にウィスカー状ないしマッシ
ュルーム状などの種々の形状のα−Al2 3 が析出
し、これが排気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッ
シュコートを強固に固着するため極めて好ましい材料で
ある。
【0006】しかしながら、前記したメタルハニカム体
(H)を構成する平板状帯材(1)及び波板状帯材
(2)は、材料自体あるいはこの種の用途に適用するた
めの箔材(厚さ0.04〜0.1mm)とするのに圧延コ
ストがかかるなど極めて高価なものであり、セラミック
製のハニカム体に対するメタルハニカム体の価格競争力
を大きく低下させている。また、前記したようにメタル
ハニカム体の製造において、各構成部材をろう接合する
場合、Ni系などの高価な高温ろう材を使用するため、
この面でもコストがかさむものである。
【0007】更には、前記した高価な平板状帯材(1)
と波板状帯材(2)を使用して製造したハニカム構造の
メタルハニカム体は、両帯材(1、2)が相互に当接し
ている関係上、排気ガス浄化用触媒を担持させるための
有効表面積は小さいものである。即ち、両帯材(1、
2)は、波板状帯材(2)の波の頂部/谷部において平
板状帯材(1)と相互に当接するが、両帯材(1、2)
は前記当接部において触媒の担持量をできるだけ多くす
るような点接触の状態で当接しているのではなく、面接
触の状態で当接しているため、前記有効表面積は小さく
減ぜられる。両帯材(1、2)の当接態様において、場
合によっては30%も有効表面積が減じられてしまい、
高価な帯材(1、2)を使用していながら、十分に材料
を活用していないということができる。
【0008】また、当業界において、前記した平板状帯
材(1)と波板状帯材(2)を使用せずに、メタル担体
の主要な構成要素であるメタルハニカム体を、複数本の
薄肉小径管(細管)から製造する技術が提案されている
(例えば、特開昭63−13684号、同63−273
517号、同63−315150号、同63−3151
51号参照)。しかしながら、これらのものは小径管同
士をその外周面を相互に緊密に接触させるようにしてメ
タルハニカム体とするため、前記したように排気ガスの
浄化用触媒を担持する有効表面積が著しく減ぜられるも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
高価な帯材(箔材)を使用するメタル担体に対して、筒
状メタルケーシング内に、複数本の任意断面形状の細径
中空チューブ(管体)を配設するとともに、該中空チュ
ーブを相互に所望の間隔をもってメタルワイヤーで固定
したとき、コストメリットが得られるとともに耐久性な
どに優れた特性を有するメタル担体が得られるという知
見をベースにして完成されたものである。
【0010】また、本発明は、従来の細管をベースと
し、相互にその周外面を密接させて形成したハニカム構
造体のメタルハニカム体に対して、メタルケーシング内
に細管を相互にその外周面を密接させないで配設した場
合、触媒担持量が著しく増大するために使用する細管を
減じることが出来ること、また、各細管の間に形成され
る空間スペースにおいて排気ガスが攪拌、乱流化するた
めに排気ガスの浄化能を向上させることが出来るという
知見をベースにして完成されたものである。本発明によ
り、経済的でかつ諸特性に優れた排気ガス浄化用触媒を
担持するためのメタル担体が提供される。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、排気ガスの浄化用触媒を担持するためのメタ
ル担体において、前記メタル担体が、(i) 筒状のメタル
ケーシング、(ii) 前記メタルケーシング内に配設され
る所望本数の任意断面形状の細径中空チューブ、(iii)
前記メタルケーシング内に前記細径中空チューブを配列
し、固定するためのメタルワイヤー、から構成されるこ
とを特徴とするメタル担体に関するものである。
【0012】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて、図面を参照して説明する。なお、本発明は図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0013】図1は、本発明のメタル担体(MS)の一
部を透視し、かつ一部を省略した斜視図である。図示さ
れるように、本発明のメタル担体(MS)は、耐熱鋼製
のメタルケーシング(C)、該メタルケーシング(C)
内に配設される耐熱鋼製の細径中空チューブ、及び該中
空チューブ(t)をメタルケーシング内に配設、固定す
るためのメタルワイヤー(W)という三つの構成要素か
らなるものである。
【0014】本発明のメタル担体(MS)を構成するメ
タルケーシング(C)は、図示されるように、前記細径
中空チューブ(t)を内部に収容し、かつ前記メタルワ
イヤー(W)で前記細径中空チューブ(t)を固定する
のに適した構造のものであればよく、特段に制約を受け
るものではない。メタルケーシング(C)内で細径中空
チューブ(t)を固定する方式は、任意の方式のもので
あってよい。図1には、メタルケーシング(C)の両端
面部においてメタルワイヤー(W)をクロス状に張設
し、該メタルワイヤー(W)の間で細径中空チューブ
(t)を保持する態様のものが示されている。図示しな
いが、メタルケーシング(C)の両端面から軸方向に所
定の長さをおいた部位において、その外周壁の周方向に
所定ピッチの穴を穿設し、これにメタルワイヤー(W)
を張設し、このワイヤー間で細径中空チューブ(t)を
保持、固定してもよい。
【0015】本発明のメタル担体(MS)において、前
記メタルケーシング(C)の素材としては、図10〜図
11で示される従来のメタルハニカム体の製造に際して
使用されているものと同種の耐熱鋼を用いてもよいし、
更に耐熱耐食性に富むものを用いてもよい。また、外側
部分の金属材料を内側部分より耐熱耐蝕性に富むものと
した二重構造のもの、具体的には内側部分にフェライト
系ステンレス鋼を、外側部分にオーステナイト系ステン
レス鋼を使用したものを用いてもよい。
【0016】本発明のメタル担体(MS)を構成するメ
タルワイヤー(W)は、図示されるように細径中空チュ
ーブ(t)をメタルケーシング(C)内に配設するに適
したものであれば特段に制約を受けない。前記メタルワ
イヤー(W)の素材としては、図10〜図11で示され
る従来のメタルハニカム体の製造に際して使用されてい
る平板状帯材(箔材)または波板状帯材(箔材)と同等
の特性を有するもの、即ち耐高温酸化性に優れた材質の
ものが好ましい。例えば、Fe−20Cr−5Al製、
またはこれにREMを添加したものなどのワイヤー材が
使用される。メタルワイヤー(W)の断面形状は、一般
に円形であるが、楕円形、多角形、長方形などの異形状
のものでも良く、あるいはこれらを撚り合わせたり、ま
たは組み合わせてもよい。前記メタルワイヤー(W)の
線径、厚みは所定のものでよく、例えば断面円形の線材
の場合、一般に線径として0.1〜1.0mmのものが使
用される。また、本発明において、前記メタルワイヤー
(W)として扁平状のリボン材を使用することが出来
る。メタルワイヤー(W)が扁平状のリボン材であると
き、メタルケーシング(C)内での細径中空チューブの
固定が強固になるため好ましいものである。この種のリ
ボン材としては、例えば厚さ100μm 、幅5mmなどの
ものが使用される。
【0017】次に、本発明のメタル担体(MS)を構成
する任意断面形状の細径中空チューブ(t)の構造につ
いて説明する。図2は、図1に示される本発明のメタル
担体(MS)に適用される第一実施態様の細径中空チュ
ーブ(t1 )の構造を示すものである。第一実施態様の
細径中空チューブ(t1 )は、図示されるように所望径
の円筒状中空チューブである。図2には、前記細径中空
チューブ(t1 )が、二本のメタルワイヤー(W1 ,W
2 )で固定部(f1 )で固定されていることが示されて
いる。前記固定手段としては、溶接でもろう接、さらに
は熱拡散処理による拡散接合など任意のものが採用され
る。また、後述するようにメタルワイヤー間で機械的に
係止させるような係止手段であってもよい。図2におい
て、図を簡略化するために横方向のメタルワイヤーが省
略されている。本発明において、メタルワイヤーを縦方
向にのみ張設するようにしても、あるいは縦横、クロス
状に張設するようにしてもよいことはいうまでもないこ
とである。
【0018】前記細径中空チューブ(t1 )の使用本数
は、排気ガスの目標とする浄化能(設定された浄化度)
などの観点から適宜、決めればよい。例えば、図10〜
図11に示される従来の平板状帯材と波板状帯材とで構
成される巻回または積層タイプのメタルハニカム体と同
程度の排気ガス浄化能を達成するためには、次の使用本
数の設定値が参考になる。例えば、φ60.5mm、長さ
75mmの帯材(箔材)を使用して製作した円筒状の巻回
タイプのメタルハニカム体(箔の厚さ50μm 、セル密
度200cpsi)と同等の浄化能を達成するためには、本
発明のメタル担体は、排気ガス浄化用触媒に対して同等
の担持表面積をもつことが必要である。この場合、円筒
状細径中空チューブ(t1 )として、内径1.4mm、外
径1.5mm、長さ75mmのものを使用すると、使用する
本数は720本である。また、円筒状細径中空チューブ
(t1 )として、内径1.1mm、外径1.3mm、長さ7
5mmのものを使用すると、使用する本数は890本であ
る。
【0019】図3〜図4は、本発明のメタル担体(M
S)に適用される第二実施態様の細径中空チューブ(t
2 )を説明する図である。第二実施態様の細径中空チュ
ーブ(t2 )は、円筒状チューブのものであり、所望部
位にメタルワイヤー(W)による固定部として凹部(f
2 )を有するものである。前記細径中空チューブ
(t2 )は、凹部(f2 )において、二枚のリボン状ワ
イヤー(W3 ,W4 )により係止される。なお、本発明
において、前記凹部(f2 )において、単に二本のリボ
ン状ワイヤー(W3 ,W4 )により係止固定するだけで
なく、更に前記凹部(f2 )において熔接、ろう接など
の固着手段を適用してもよい。
【0020】図5は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第三実施態様の細径中空チューブ(t3 )を説
明する図である。第三実施態様の細径中空チューブ(t
3 )は、円筒状チューブのものであり、所望部位にメタ
ルワイヤー(W)による固定部として、チューブ側部に
切欠部(f3 )を有するものである。
【0021】図6は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第四実施態様の細径中空チューブ(t4 )を説
明する図である。第四実施態様の細径中空チューブ(t
4 )は、円筒状で凹凸蛇腹状の周壁部を有するチューブ
であり、メタルワイヤー(W)による固定部(f4
は、前記凹凸の蛇腹部となる。なお、第四実施態様の細
径中空チューブ(t4 )においては、その外周壁が凹凸
蛇腹状であるため表面積が円筒状のものより大きくなる
ため、触媒担持量を増大させることが出来る。
【0022】図7は、本発明のメタル担体(MS)に適
用される第五実施態様の細径中空チューブ(t5 )を説
明する図である。第五実施態様の細径中空チューブ(t
5 )は、円筒状チューブのものであり、メタルワイヤー
(W)による固定部として、チューブの両端面部の壁部
に1/4周毎に形成された切欠部(f5 )を有するもの
である。
【0023】本発明のメタル担体(MS)に適用される
細径中空チューブ(t)としては、前記した断面形状が
円形のものに限定されず、所望形状のものであってもよ
い。図8は第六実施態様の細径中空チューブ(t6 )を
示し、その断面形状は菱形である。図9は、第七実施態
様の細径中空チューブ(t7 )を示し、その断面形状は
六角形である。また、特に図示しないが、断面形状が楕
円形のものであってもよい。
【0024】本発明において、前記細径中空チューブ
(t)の構造及びその配設方式としては、種々の変形例
が可能である。例えば、図示しないが、メタル担体(M
S)の中央部に他部と比較して小径のものを配設した
り、何種類かのチューブを組み合わせたりしてもよい。
更に、本発明において、これらチューブの配設密度は適
宜に決められる。例えば、メタル担体(MS)の中央部
に小径のチューブを配設すると、中央部での流速の速い
排気ガス流に適合した所望量の触媒を担持させることが
出来るため、均一な浄化能を達成することが出来る。ま
た、細径中空チューブ(t)の配設方式として、縦方向
のみまたは横方向のみに張設されたメタルワイヤーの間
に細径中空チューブを配設してもよい。この場合、上下
間または左右間で各細径中空チューブ(t)を当接させ
てもよく、あるいは所望の隙間を設けるようにしてもよ
い。
【0025】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用触媒を担持させ
るためのメタル担体(MS)は、従来の平板状帯材(箔
材)と波板状帯材(箔材)から構成される各種タイプの
ハニカム構造を有するメタルハニカム体を主要な構成要
素としたメタル担体、あるいは細径管をメタルケーシン
グ内に最密状態に充填して構成したハニカム構造のメタ
ル担体と比較して、以下のような優れた効果を奏する。
【0026】(i) 本発明のメタル担体(MS)はメタル
ケーシング内に細径中空チューブをメタルワイヤーをも
って配設、固定した構造のものであるから、メタル担体
の使用時にメタル担体内部に発生する大きな熱応力に基
づく変形力を、前記細径中空メタルチューブ及びメタル
ワイヤーで吸収、緩和させることが出来るため、耐久性
に優れたものである。この点、従来の帯材(箔材)を使
用したハニカム構造のメタルハニカム体を主要な構成要
素とするメタル担体、あるいは細径管をメタルケーシン
グ内に最密充填させたハニカム構造のメタル担体におい
ては、前記変形力を吸収、緩和する能力が低いものであ
る。
【0027】(ii) 本発明のメタル担体(MS)は、細
径中空チューブのメタルワイヤーを介した配列体である
ことから、各細径中空チューブと細径中空チューブの間
において排気ガス流を攪拌混合、乱流化することが出来
るため、排気ガスと細径中空チューブ表面に担持された
排気ガス浄化用触媒との接触効率が改善され、浄化能力
を向上させることが出来る。これに対して従来の帯材
(箔材)を使用したものや細径管をメタルケーシング内
に最密充填させたハニカム構造のものにおいては、乱流
化のために特別の機構が必要である。
【0028】(iii) 本発明のメタル担体(MS)におい
て、各細径中空チューブを所望の空隙部をもってメタル
ワイヤーを介してメタルケーシング内に配列、固定する
ことが出来るため、各細径中空チューブが当接せず、各
チューブの外表面を触媒担持のために有効活用すること
が出来る(単位重当たりの比表面積が大きい)。
【0029】(iv) 従来の帯材(箔材)は極めて高価な
ものであるが、本発明の細径中空チューブの配列体で構
成されるメタル担体は安価であり、コストメリットを得
ることが出来る。
【0030】(v) 従来の帯材(箔材)を利用したハニカ
ム構造のメタルハニカム体や細径管をメタルケーシング
内に最密充填したメタルハニカム体と比較して、排気ガ
ス系統の要求特性に合わせて最適なメタル担体を設計の
自由度をもって製造することが容易である。例えば、メ
タル担体の中央(中心部)の配管密度や細管の径を他部
と相違させるなどして要求特性に適合した最適なメタル
担体を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタル担体を示す一部を透視し、か
つ一部を省略した斜視図である。
【図2】 本発明のメタル担体に適用される第一実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図3】 本発明のメタル担体に適用される第二実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図4】 図3の一部を透視した側面図である。
【図5】 本発明のメタル担体に適用される第三実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図6】 本発明のメタル担体に適用される第四実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図7】 本発明のメタル担体に適用される第五実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図8】 本発明のメタル担体に適用される第六実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図9】 本発明のメタル担体に適用される第七実施態
様の細径中空チューブの構造を説明する図である。
【図10】 従来の巻回タイプのメタルハニカム体の斜
視図である。
【図11】 従来の積層タイプのメタルハニカム体の斜
視図である。
【符号の説明】 MS ………メタル担体 C ………メタルケーシング t,t1 ,t2 ,t3 ………細径中空チューブ W,W1 ,W2 ,W3 ………メタルワイヤー f1 ,f2 ,f3 ………固定部 MS' ………従来のメタル担体 H ………従来のメタルハニカム体 1 ………平板状帯材 2 ………波板状帯材 3 ………網目状通気孔路(セル)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガスの浄化用触媒を担持するための
    メタル担体において、前記メタル担体が、 (i) 筒状のメタルケーシング、 (ii)前記メタルケーシング内に配設される所望本数の任
    意断面形状の細径中空チューブ、 (iii)前記メタルケーシング内に前記細径中空チューブ
    を配列し、固定するためのメタルワイヤー、から構成さ
    れることを特徴とするメタル担体。
  2. 【請求項2】 細径中空チューブが、メタルワイヤーを
    介して、溶接、ろう接、または拡散接合により固定され
    るものである請求項1に記載のメタル担体。
  3. 【請求項3】 細径中空チューブが、メタルワイヤーに
    より機械的に係止される係止部を有するものである請求
    項1に記載のメタル担体。
  4. 【請求項4】 係止部が、チューブ側部に形成された凹
    部、切欠部、及び凹凸部である請求項3に記載のメタル
    担体。
  5. 【請求項5】 係止部が、チューブ端面部に形成された
    切欠部である請求項3に記載のメタル担体。
  6. 【請求項6】 メタルワイヤーが、任意断面形状を有す
    る線材である請求項1に記載のメタル担体。
  7. 【請求項7】 メタルワイヤーが、扁平状のリボン材で
    ある請求項1に記載のメタル担体。
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