JPH078018Y2

JPH078018Y2 - エアフィルタ

Info

Publication number: JPH078018Y2
Application number: JP1255790U
Authority: JP
Inventors: 敏之茂木; 高明金子
Original assignee: Sanden Corp
Current assignee: Sanden Holdings Corp
Priority date: 1990-02-09
Filing date: 1990-02-09
Publication date: 1995-03-01
Anticipated expiration: 2005-02-09
Also published as: JPH03105913U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は空気の濾過を必要とする各種機器、例えば空気
調和装置等に有用なエアフィルタに関するものである。

（従来の技術）従来、この種のエアフィルタとして、第５図に示すよう
に、波状に折曲した通気性材料からなる濾材10と、濾材
10の外周を固定する枠体11とから構成されたものが知ら
れている。また、枠体11は、その短辺、長辺及びコーナ
部分を形成するプラスチック製の計８個の部材11a,11b,
11cからなり、これら各部材同士及び濾材10を熱融着等
によって夫々接合している。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら、従来のエアフィルタでは、枠体11を構成
する各部材11a,11b,11cをプラスチック材料にて夫々成
型し、これら各部材同士及び濾材10を熱融着等によって
夫々接合していることから、加工費が高く、しかも、組
立てに手間を要するため、製造コストが高くつくという
問題点があった。また、塵埃の付着による目詰りを生じ
た場合、エアフィルタを水洗いしなければならないなど
面倒な清掃作業を必要としていた。

本考案は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、製造コストを低減し、使い捨ても
可能な安価なエアフィルタを提供することにある。

（課題を解決するための手段）本考案は前記目的を達成するため、請求項（１）では、
エアフィルタを、板状の可塑性プラスチック材料を折曲
及び結合してなり、一対の対向面に夫々通気口を形成し
たケース体と、ケース体に収納したブロック状の濾材と
から構成している。

また、請求項２では、前記ケース体に、前記濾材を取出
可能に収納する濾材収納口を設けている。

（作用）請求項（１）のエアフィルタによれば、ケース体を板状
の可塑性プラスチック材料を折曲及び結合して成形し、
ケース体にブロック状の濾材を収納したことにより、成
型及び熱融着等の繁雑な加工を必要としない。

また、請求項（２）のエアフィルタによれば、ケース体
に濾材収納口を設けたことにより濾材の収納及び取出し
が可能となる。

（実施例）第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示すもので、天
井埋込型の空気調和機に用いられたエアフィルタであ
る。

図において、１は空気中の塵埃を捕捉する濾材で、例え
ば、ウレタン、ポリエチレン繊維またはアクリル繊維な
どの通気性材料からなる。また、この濾材１は方形のブ
ロック状に成形されている。

２は濾材１を固定するケース体で、その材料としてプラ
スチック段ボールを用いている。プラスチック段ボール
は、可塑性プラスチックを用いた中空体構造の板状素材
で、その両面及び両面に挟まれた芯材を互いに一体成型
している。また、このプラスチック段ボールは、軽量で
且つ強度的にも優れ、加工も容易で安価なことから、各
種箱製品等に広く使用されている。ケース体２は濾材１
を収容する箱体をなすもので、その上面及び下面は濾材
１に通気可能な十分な大きさの通気口2aを有し、その下
面外周にはエアフィルタ取付用のフランジ状の周片2bが
形成されている。また、ケース体２の上面外周にはケー
ス体２の各側面が夫々一体に形成されており、その長辺
に対する二側面2cにはケース体２の周片2bと面接合する
接合片2dが夫々一体に形成され、また、短辺に対応する
二側面のうち一方の側面2eには接合片2fを介して周片2b
の一辺が、他方の側面2gにはケース体２の下面に係止す
る係止片2hが夫々一体に形成されている。つまり、この
ケース体２は、第２図に示すように、展開すると一枚の
平板になり、この平板から各部位を破線で折曲すること
により立体的に成形している。また、各接合片2d,2f
は、対応する周片2bに夫々面接触した状態で紙綴器等の
金針４によって結合されている。一方、側面2gは開閉可
能な濾材収納口2iをなしており、この側面2gを開放して
ケース体２に濾材１を収納し、係止片2hをケース体２の
下面に係止させて側面2gを閉じている。

３は空気調和機本体５にエアフィルタを固定するための
計４個の止め具で、平坦な係止面3aが形成された把手部
3bと、把手部3bの係止面3a中央に立設されたＴ字状の係
止部3cとから構成されている。この止め具３は、その係
止部3cをケース体２の周片2cの四隅に穿設された各長孔
2jに挿入可能で、また、空気調和機本体５には、これら
各長孔2jと同形の長孔5aが対応する各部位に夫々設けら
れている。そして、エアフィルタを装着する際、これら
長孔2j,5aに止め具３の係止部3cを挿入した後、止め具
３の把手部3bを回動して係止部3cの上腕杆3dを長孔5aに
係止させることによってエアフィルタが固定される。

このように、本考案のエアフィルタによれば、加工が容
易で、且つ安価なプラスチック段ボールを折曲及び結合
してなるケース体２と、ケース体２に収納したブロック
状の濾材１とからエアフィルタを構成したので、製造コ
ストを大幅に低減することができ、これにより、エアフ
ィルタの使い捨てが可能となる。従って、面倒なフィル
タ清掃作業を必要とせず、メンテナンス作業が簡単にな
るという利点を有している。また、ケース体２に、開閉
可能な側面2gからなる濾材収納口2iを設け、この濾材収
納口2iを通じて濾材１の交換を行えるようにしたので、
濾材１のみの使い捨てが可能となり、ケース体２は継続
的に使用できることから、メンテナンス費用を更に低減
することができる。

尚、前記実施例では、ケース体２の材料としてプラスチ
ック段ボールを用いたが、可塑性プラスチック材料であ
れば他の板材を用いてもよい。また、エアフィルタの使
用例として天井埋込型の空気調和機本体５に装着したも
のを示したが、他のタイプの空気調和機や、換気扇、空
気清浄機等に使用しても前述と同様の効果を得ることが
できる。

（考案の効果）以上説明したように、請求項（１）のエアフィルタによ
れば、加工が容易で、且つ安価な板状の可塑性プラスチ
ック材料を折曲及び結合してなり、一対の対向面に夫々
通気口を形成したケース体と、ケース体に収納したブロ
ック状の濾材とからエアフィルタを構成したので、製造
コストを大幅に低減することができ、これにより、エア
フィルタの使い捨てが可能となる。従って、面倒なフィ
ルタ清掃作業を必要とせず、メンテナンス作業が簡単に
なるという利点を有している。

また、請求項（２）のエアフィルタによれば、ケース体
に、濾材を取出可能に収納する濾材収納口を設け、この
濾材収納口を通じて濾材の交換を行えるようにしたの
で、濾材のみの使い捨てが可能となり、ケース体は継続
的に使用できることから、メンテナンス費用を更に低減
することができる。

【図面の簡単な説明】第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図はエアフィルタを示す分解斜視図、第２図はケース
体の展開斜視図、第３図はエアフィルタの装着状態を示
す側面図、第４図は第３図の部分拡大断面図、第５図は
従来のエアフィルタを示す全体斜視図である。図中、１…濾材、２…ケース体、2a…通気口、2i…濾材
収納口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】板状の可塑性プラスチック材料を折曲及び
結合してなり、一対の対向面に夫々通気口を形成したケ
ース体と、ケース体に収納したブロック状の濾材とから構成したことを特徴とするエアフィルタ。
【請求項２】前記ケース体に、前記濾材を取出可能に収
納する濾材収納口を設けたことを特徴とする請求項（１）記載のエアフィルタ。