JPH0779674A

JPH0779674A - 釣り用テンビン

Info

Publication number: JPH0779674A
Application number: JP5250210A
Authority: JP
Inventors: Akizo Ogawa; 秋三小川
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-09-10
Filing date: 1993-09-10
Publication date: 1995-03-28
Anticipated expiration: 2012-06-18
Also published as: JP2620750B2

Abstract

(57)【要約】【目的】腕が上下回動するタイプの釣り用テンビンに
おいて、テンビンを目的のタナに降ろすとき、ハリスが
ミチイトに絡むのを防止する。【構成】軸部２１と、該軸部から側方に延びる腕本体
２２と、その先端に上下回動自在に取り付けられた延長
腕２４からなる釣り用テンビン。延長腕は、腕本体に取
り付けられた支持ガイド部材２３の水平軸を中心とし、
且つ支持ガイド部材の両側壁の間で左右にぶれることな
くスムースに上下回動する。延長腕の回動中心の後方側
２４ｂに羽根状の抵抗部材２５が取り付けられる。【効果】テンビンを降ろすとき、羽根部材が上向きの
水圧を受け延長腕は仮想線位置となるので、ハリスとミ
チイトが絡みにくい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、アジ、サバ、イワシ等
の中層の魚を釣るとき使用するに適する釣り用テンビン
に関する。

【０００２】

【従来の技術】釣り用テンビンは、潮の流れに沿って船
を流しているとき、船を止めて釣るとき、又は道具を上
げ下げするときにハリスをミチイトに絡ませないように
し、さらにハリスを潮の流れに沿わせること、あるいは
魚が釣れたときミチイトに絡みにくくすること等いろい
ろの役目をもっている。

【０００３】従来、かかる船釣り用テンビンとして、例
えば図１１に示すようなものが知られている。このテン
ビンは、軸部１と該軸部１から側方に延びる腕２から構
成される略Ｔ字形のテンビン本体３と、軸部１の一端に
取り付けられたヨリモドシ４、及び他端に取り付けられ
たスナップ５付ヨリモドシ６から構成される。このテン
ビン本体３は一本の鋼線を折り曲げてなり、軸部１の一
端にはヨリモドシ４に結合するリング７が形成され、軸
部１の他端でもスナップ付ヨリモドシ６に結合するリン
グ８が形成されるとともに、ここで鋼線は１８０度折り
返される。折り返された鋼線は軸部１を１回以上巻いて
側方に延びて腕２を構成し、該腕２の端部にはハリス
（図示せず）を結び付けるリング９が形成される。周知
のごとく、ヨリモドシ４にはミチイト（図示せず）の端
部が結び付けられ、スナップ５には鉛製のオモリ１０が
取り付けられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかるテンビンを使用
しこれを上下させると、エサが泳いでいるか潮の流れに
沿って流れているように見え、一般的には魚の食いがよ
くなるといえる。しかし、従来のテンビンでは、その構
造上、テンビンを上下させないときはハリスがまっすぐ
伸びてエサの自然な動きを拘束し、テンビンを上下させ
るときはその動きが直にハリスに伝達されハリスの先端
のエサが不自然な動きをするという問題がある。

【０００５】そこで、本発明者は、先に、軸部と該軸部
から側方に延びる腕からなり、該腕が該軸部に対し上下
回動自在に取り付けられていることを特徴とする釣り用
テンビンを開発し出願した（特願平５−１９４１００
号）。図１２を参照して具体的に説明すると、この釣り
用テンビン１１は、軸部１２、腕１３、軸部１２に対し
腕１３を上下回動自在に軸支し且つ上下回動（水平位置
から仰角９０度までの範囲）をガイドするための支持ガ
イド部材１４、腕１３に取り付けられた羽根状の抵抗部
材１５からなるものである。なお、１６はミチイト、１
７はコマセカゴ、１８はその下に取り付けられたオモ
リ、１９はハリスである。

【０００６】図１２（ａ）〜（ｃ）を参照して上記釣り
用テンビン１１の一使用態様を説明すると、釣り用テン
ビン１１を引き上げるときは、腕１３は抵抗部材１５に
上からの水圧を受けて水平位置にあり（ａ）、次にテン
ビンを下げると、腕１３は抵抗部材１５に下からの水圧
を受けて上方に回動し（ｂ）、テンビンが静止すると、
腕１３は抵抗部材１５に下からの水圧を受けつつゆっく
り下方に回動する（ｃ）。また、船釣りの場合、特に引
き上げ及び下げの操作をしなくても、単に船が波に揺ら
れて上下動するだけで腕１３が上下回動する。この間、
腕１３が前に出た分だけハリス１９に緩みができ、エサ
が自然に泳いでいるように見える。

【０００７】この釣り用テンビン１１によればエサの動
きがより自然に見え、魚を誘う効果が高く食いが活発に
なるという効果を得ることができた。しかし、釣り用テ
ンビン１１には、海中に仕掛を降ろすときハリス１９が
ミチイト１６に絡みやすくなるという問題点があること
が分かった。これは、テンビン１１が海中を降下すると
き腕１３が上方に一杯に回動し、ハリス１９とミチイト
１６が近づくためであり、上方への回動角度を仰角９０
度に近く設定する程その傾向が強くなる。

【０００８】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、腕が回動するタイプの釣り用テンビンに
おいて、ハリスがミチイトに絡むのを防止することを主
たる目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に関わる釣り用テ
ンビンは、軸部と、該軸部から側方に延びる腕本体と、
該腕本体対し上下回動自在に取り付けられた延長腕から
なることを特徴とする。本発明に関わる釣り用テンビン
の好適な態様としては、延長腕の上下回動範囲が略水平
位置を下端とし略垂直位置を上端とすること、延長腕が
腕本体に対し水平に取り付けられた支持軸を中心として
回動自在であること、延長腕の左右のぶれを抑制すると
ともに上下回動を案内するガイド部材を備えること、及
び延長腕の回転中心の前方側又は後方側の適宜位置に水
の抵抗を受ける抵抗部材を取り付けたことを特徴とす
る。

【００１０】

【作用】本発明では、軸部から側方に延びる腕本体に対
し延長腕を回動自在に取り付けたので、テンビンの上下
動に伴い延長腕が水圧を受けて回動し、しかも、延長腕
が回動してもハリスとミチイトの距離を適当に開けるこ
とができるので、ハリスがミチイトに絡むのを防止する
ことができる。そして、延長腕の適宜位置に抵抗部材を
取り付けるときは延長腕が水圧の作用を受けやすく、テ
ンビンの上下動に伴う延長腕の回動作用を確実に引き出
すことができる。

【００１１】

【実施例】図１〜図１０の実施例を参照して、本発明に
関する釣り用テンビンの構成及び作用をより具体的に説
明する。

【００１２】図１は、釣り用テンビンの側面図である。
この釣り用テンビン２０は、鋼線からなる軸部２１、軸
部２１から連続して側方に延びる腕本体２２、腕本体２
２の先端に取り付けられた支持ガイド部材２３、支持ガ
イド部材２３を介して腕本体２２に回動自在に取り付け
られた鋼線製の延長腕２４、延長腕２４の回動中心の後
方側２４ｂに取り付けられた羽根状の抵抗部材２５、軸
部２１の一端に取り付けられたヨリモドシ２６、他端に
取り付けられたスナップ付きヨリモドシ２７から構成さ
れ、延長腕２４は実線位置と仮想線位置の範囲内を回動
自在である。なお、延長腕２４の回動中心の前方側２４
ａに形成されたリング状部２８とコイル状部２９は、特
開平５−１２３０８９号（特願平３−２７０２９７号）
に記載されたものと同一のハリス止めである。

【００１３】図２〜図４は、上記釣り用テンビン２０の
支持ガイド部材２３及びその付近の拡大詳細図で、支持
ガイド部材２３に対する腕本体２２と延長腕２４の組付
状態を示すものである。ここに見られるように、腕本体
２２の先端にはカギ型の抜け止め２２ａが形成され、支
持ガイド部材２３の内側に形成された溝３１に丁度はま
り込み、延長腕２４の中間部分には鋼線が１回転巻かれ
てリング状の軸受け部２４ｃが形成され、これが支持ガ
イド部材２３に形成された支持軸３２の回りに回動自在
にはめられている。

【００１４】図２に特に明瞭に示されるように、延長腕
２４の上下回動の範囲は腕本体２２の抜け止め２２ａの
先端と停止壁３３により限定される。すなわち、延長腕
２４が上方（図２では左回転）に回動すると、前方側２
４ａが実線で示す位置で上記抜け止め２２ａの先端に当
接し、延長腕２４の上方への回動が停止する。逆に延長
腕２４が下方に回動すると、仮想線で示す位置で後方側
２４ｂが停止壁３３に当接し、延長腕２４の下方への回
動が停止する。また、支持ガイド部材２３の内側には、
延長腕２４及びその軸受け部２４ｃが自由に回動できる
ような幅の隙間３４（図３及び図４参照）が形成されて
いる。言い換えれば、延長腕２４はこの隙間３４を構成
する両ガイド側壁３５、３６に挟まれてガイドされ、左
右にほとんどぶれることなく水平な支持軸３２を中心と
して上下にスムースに回動することになる。

【００１５】以上概略説明した支持ガイド部材２３の構
造につき、若干重複するが、図５〜図７をも参照してよ
り詳細に説明すると、支持ガイド部材２３は、プラスチ
ック製の２つの半割状部材２３ａ、２３ｂからなる。一
方の部材２３ａは厚肉の基部４０とそれに連設する略半
円形の壁部４１から構成され、基部４０の内側面には腕
本体２２の抜け止め２２ａを収容する溝３１及び固定用
のピン穴４２が形成され、半円形の壁部４１には延長腕
２４の軸受け部２４ｃを回動自在に支持する支持軸３２
が立設し、支持軸３２の中心にはピン穴４３が形成され
ている。また、外側面にはその箇所での強度を補償する
ための厚肉段部４４とリング状の補強リブ４５が形成さ
れている。

【００１６】他方の部材２３ｂは、内側面に上記一方の
部材２３ａのピン穴４２に嵌入するピン４６、支持軸３
２のピン穴４３に嵌入するピン４７が立設し、上記一方
の部材２３ｂと同じく、外側面に厚肉段部４８とリング
状の補強リブ４９が形成されている。

【００１７】以上の構造を有する支持ガイド部材２３の
組付は、図５又は図６に示す通り、まず溝３１内に腕本
体２２の抜け止め２２ａをはめ込み、支持軸３２に延長
腕２４の軸受け部２４ｃをはめ、続いて、ピン４６とピ
ン穴４２及びピン穴４３とピン４７を互いに緊密にはめ
込み、両部材２３ａ及び２３ｂを一体化することにより
行われる。このとき、溝３１の側面は他方の部材２３ｂ
により蓋をされる。なお、この実施例では、支持ガイド
部材２３を右方向（図２において）へ引っ張っても抜け
止め２２ａに引っ掛かってはずれないが、延長腕２４を
仮想線位置に回動させ左方向（同じく図２において）に
押すときは、支持ガイド部材２３は腕本体２２に沿って
左方向に動くので、使用時以外は軸部２１の近くまで動
かすとともに軸部２１と延長腕２４を平行としコンパク
トに収納することができる。

【００１８】延長腕２４の後方側２４ｂの先端部に取り
付けられる羽根状の抵抗部材２５（図８参照）は、例え
ばプラスチック製で、特定の方向からの水圧を特に受け
やすいように全体として略皿状に形成され、中心部に小
孔５１を有し、端部に形成された立ち上がり部２５ａに
溝５２を有する。そして、延長腕２４の後方側２４ｂの
先端部がこの溝５２を通り、２段に折れ曲がって小孔５
１に嵌入し固定されている。抵抗部材２５は、図８に示
すように、下向きの水圧を受けやすくするため皿が上を
向いた形で取り付けられる。なお、溝５２は、抵抗部材
２５が小孔５１に嵌入した延長腕２４の先端部を中心と
して回転するのを防止する役割を持つ。

【００１９】さて、図９（ａ）〜（ｃ）は上記釣り用テ
ンビン２０の一使用態様であり、まず、釣り用テンビン
２０が静止しているときは、延長腕２４は水平位置にあ
る（ａ）。次にテンビンが上昇するときは、抵抗部材２
５が下向きの水圧を受けて延長腕２４は上方に回動し
（ｂ）、テンビンが下降するときは、抵抗部材２５が上
向きの水圧を受けて延長腕２４は下方に回動する
（ｃ）。なお、図９において、図１２と同じ部分につい
ては同一符号を付し説明を省略する。

【００２０】本実施例の釣り用テンビン２０は、このよ
うな動きをすることから次の利点を持つ。１つは、始め
にテンビンを目指すタナまで降下させるとき、延長腕２
４が水平に延びるのでハリス１９がミチイト１６に絡み
にくいことである。無論、延長腕２４が軸部２１から側
方に延びる腕本体２２の先端を中心として回動すること
も、絡みにくくすることに役立っている。もう１つは、
テンビンを上下に少し動かすか、又は積極的に動かさな
くても船が上下動するだけで、延長腕２４が上方回動し
てハリス１９をしゃくり（図９（ｂ））、その分だけハ
リスを手前に引き寄せるのでエサが泳いで逃げるように
見え、あるいは下方回動してハリス１９を緩め（図９
（ｃ））、そのときエサが潮の流れに沿って自然に泳い
でいるように見える点であるが、特に、テンビンが上昇
するとき延長腕２４の先端が上に跳ね上がり、下降する
とき延長腕２４の先端が水平位置にくることから、テン
ビン自体の上下動が小さくてもハリスの動きが大きくな
ることである。

【００２１】図１０は、釣り用テンビンの他の実施例を
示す図であり、この釣り用テンビン５５と前記実施例の
テンビン２０との大きい構造上の違いは、延長腕５６の
前方側５６ａに羽根部材２５を取り付けたこと、及び延
長腕５６の後方側５６ｂは支持ガイド部材２３の停止壁
３３に当接して延長腕２４の下方への回動を停止させる
役割のみ持つことから短くされていることである。

【００２２】この釣り用テンビン５５は前記実施例と異
なり、図１２に示す先行発明のテンビン１１と同様の動
きをする。すなわち、釣り用テンビン５５を引き上げる
ときは、延長腕５６は抵抗部材２５に上からの水圧を受
けて水平位置（仮想線で示す）にあり、テンビンを下げ
ると、延長腕５６は抵抗部材２５に下からの水圧を受け
て上方に回動し、テンビンが静止すると、延長腕５６は
抵抗部材２５に下からの水圧を受けつつゆっくり下方に
回動する。しかしながら、この釣り用テンビン５５は、
延長腕５６が軸部２１から側方に延びる腕本体２２の先
端を中心として回動する点で、軸部１２を中心として回
動するテンビン１１とは異なり、そのため前記実施例の
テンビン２０と同じくハリスがミチイトに絡みにくいと
いう効果を有するものである。

【００２３】

【発明の効果】本発明の釣り用テンビンによれば、延長
腕が軸部から側方に延びる腕本体に回動自在に取り付け
られているので、ハリスとミチイトの距離を適当に開け
ることができ、ハリスがミチイトに絡むのを防止するこ
とができる。また、延長腕の後方側に抵抗部材を取り付
けるときは、実施例に示すように格別のしゃくり及び緩
み作用をハリスに及ぼすことができ、魚に対する誘引効
果が極めて高く食いが活発になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の釣り用テンビンの正面図である。

【図２】同じく要部を拡大して示す正面図（機構部分を
露出して示す）である。

【図３】同じく要部を拡大して示す平面図である。

【図４】同じく要部を拡大して示す側面図である。

【図５】図３の組付説明図である。

【図６】図４の組付説明図である。

【図７】支持ガイド部材の一方の部材２３ｂの拡大正面
図である。

【図８】実施例の抵抗部材の平面図（ａ）、及び（ａ）
のＡ−Ａ矢視断面図（ｂ）である。

【図９】実施例のテンビンの使用態様の説明図である。

【図１０】別の実施例の釣り用テンビンの要部正面図で
ある。

【図１１】従来の釣り用テンビンの正面図である。

【図１２】先行発明の釣り用テンビンの説明図である。

【符号の説明】

２１軸部２２腕本体２３支持ガイド部材２４、５６延長腕２５抵抗部材２４ｃリング状の軸受け部３２支持軸

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軸部と、該軸部から側方に延びる腕本体
と、該腕本体対し上下回動自在に取り付けられた延長腕
からなることを特徴とする釣り用テンビン。
【請求項２】延長腕の上下回動範囲が略水平位置を下
端とし略垂直位置を上端とすることを特徴とする請求項
１に記載された釣り用テンビン。
【請求項３】延長腕が、腕本体に対し水平に取り付け
られた支持軸を中心として回動自在であることを特徴と
する請求項１又は２に記載された釣り用テンビン。
【請求項４】延長腕の左右のぶれを抑制するとともに
上下回動を案内するガイド部材を備えることを特徴とす
る請求項１〜３に記載された釣り用テンビン。
【請求項５】延長腕の回動中心の前方側又は後方側の
適宜位置に水の抵抗を受ける抵抗部材を取り付けたこと
を特徴とする釣り用テンビン。